JPH0815937B2 - 部品収納部材の分離位置決め装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、外周につばを有する部品収納部材の分離位
置決め装置に関するものであり、段積された部品収納部
材を個々に分離・位置決めし、部品収納部材への部品の
収納および部品収納部材からの部品の取出しを行なう段
積、段バラシ装置の部品収納部材の位置決め・移送装置
として利用が可能である。

従来の技術 従来より、この種の装置の役割を果たすため種々の方
法がとられているが、以下その代表例をあげ説明する。

第12図は、よく用いられる位置決め構成である。25は
位置決めポジション、26は部品収納部材移送手段、27は
部品収納部材の一方向位置決め手段である。部品収納部
材4aは部品収納部材移送手段26により位置決めポジショ
ン25に移送した後、部品収納部材の一方向位置決め手段
27を駆動させることにより部品収納部材の位置決めを行
なっている。また、位置決めされた部品収納部材を他の
ポジションに移送する際には、他の移送手段を配してい
る。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、従来の方法においては、それぞれ独立
して機能を有して動作するため、動作が複雑で、しかも
個々に外部駆動源を必要とするため装置が複雑となる問
題を有していた。

問題点を解決するための手段 前記問題を解決するため、本発明の部品収納部材の分
離位置決め装置は、外周につばを有し、互いに一部が重
なりあって段積された部品収納部材を個々に分離し位置
決めする位置決め装置において、段積された部品収納部
材を段積方向に移送する鉛直方向移送手段と、前記部品
収納部材の外周のつばの下面に接触し前記部品収納部材
を保持する部品保持手段を、前記鉛直方向移送手段の運
動方向と垂直な面内で移動される水平移送手段と、前記
水平移送手段の運動平面内で前記水平方向移送手段の運
動方向に垂直方向に移動可能で、対向する基準面に対し
前記部品収納部材を押しつける押付手段と、前記水平移
送手段の運動方向に前記水平移送手段とともに移動可能
で、前記部品収納部材に当接し、対向する基準面に前記
部品収納部材を押しつけることにより前記部品収納部材
を位置決めする当接手段と、前記水平移送手段とともに
移動して前記押付手段に当接することにより前記押付手
段の押しつけ動作を駆動させるカムとを有し、前記段積
された部品収納部材を段積方向に移送しその最上段の部
品収納部材とその下段の部品収納部材のつばの隙間に前
記水平方向移送手段の移動により前記部品保持手段を挿
入せしめるとともに前記鉛直方向移送手段が可逆動作を
行なうことにより部品収納部材の鉛直方向分離を行な
い、前記分離された部品収納部材の自重にて鉛直方向の
位置決めを行なうとともに、前記水平方向移送手段の運
動により前記押付手段および当接手段を最上段の部品収
納部材に当接せしめ位置決めを行なうことを特徴とした
ものである。

作用 本発明は、上記構成により、段積された部品収納部材
を鉛直方向移送手段により最上段の部品収納部材が位置
決めポジションに達する位置まで上昇し移送される。移
送が完了すると水平方向移送手段が動作し、その運動に
より水平方向移送手段に設けられた部品収納部材の保持
部材が、最上段の部品収納部材のつばの下部に移送さ
れ、部品収納部材の保持を行なう。また、水平方向移送
手段に設けられた当接手段は、最上段の部品収納部材に
当接し基準面に対し部品収納部材を水平方向移送手段の
運動方向に付勢を行ない、同様に水平方向移送手段に設
けられた押付手段駆動カムは、固定された押付手段に当
接して、押付手段を駆動し、前記部品収納部材に水平方
向移送手段の運動方向と垂直な方向に付勢を行なう。水
平方向移送手段の動作が完了すると、前記鉛直方向移送
手段が下降し、最上段の部品収納部材が分離され部品収
納部材の自重により最上段の部品の収納部材が微少量落
下し保持部材と当接し鉛直方向の位置決めがされる。ま
た水平方向に移動自在となり、前記当接手段および押付
手段の付勢により２つの基準面に押付られ位置決めが行
なわれる。

実施例 以下、本発明の一実施例である部品収納部材の分離位
置決め装置について第１図〜第11図により説明する。

１は本体、２は基板で、基板２は本体に固定されてい
る。３は部品収納部材の収納されている部品収納部材供
給用搬送装置で本体１の下部に設置されている。４は段
積された部品収納部材4aを鉛直方向に移送する鉛直方向
移送手段であり本体１の一端に設置されている。５は段
積された部品収納部材列4aを分離する分離装置であり、
部品収納部材供給用搬送装置３と鉛直方向移送手段４の
乗り移り部の位置に本体１に設置されている。６は、部
品が取出されて空になった部品収納部材4aを位置決めポ
ジションから段積ポジションへ移送する水平方向移送手
段で、基板２の上に移動可能に設置されている。７は、
段積ポジションにおいて、水平方向移送手段６により移
送された空の部品収納部材4aを段積する段積装置で、基
板２に設置されている。

次に図に従って本実施例の部品収納部材の分離位置決
め装置の動作を説明する。

部品の収納された部品収納部材4aを段積し、部品収納
部材供給用搬送装置３に供給すると、段積された部品収
納部材列4aは、部品収納部材供給用搬送装置３により、
分離装置５の設置されているポジションまで移送され、
更に次の段積された部品収納部材列4aを供給するスペー
スを確保する。位置決めポジションから段積ポジション
に移送されることにより鉛直方向移送手段４に搭載した
部品収納部材4aの排出が終わると、鉛直方向移送手段４
は下降し、分離装置５を作動させ、部品収納部材供給用
搬送装置３上に段積された１列の部品収納部材列4aを載
せ、位置決めポジションまで上昇する。鉛直方向移送手
段４の動作が完了すると水平方向移送手段６が段積ポジ
ションから位置決めポジションまで移動し、鉛直方向移
送手段４に搭載された最上段の部品収納部材4aを保持し
た後、鉛直方向移送手段４が所定量下降し、最上段の部
品収納部材4aの分離、位置決めを行なう。位置決めポジ
ションで収納する部品の取り出しを行ない空になった部
品収納部材4aは、水平方向移送手段６により段積ポジシ
ョンに移送される。段積ポジションにおいて段積装置７
が下降し、位置決めポジションより移送された部品収納
部材4aの上に既に段積された部品収納部材4aを載せ一緒
に持ち上げて段積する。

次に、本実施例の部品収納部材の分離位置決め装置に
ついて詳細に説明する。この部品収納部材の分離位置決
め装置は、前記鉛直方向移送手段４および、水平方向移
送手段６により構成されている。第４図において８は鉛
直方向移送手段４において部品収納部材4aを保持し、鉛
直方向へ移動するスライダー、９は前記スライダー８の
直線運動用軸受、10および11は前記直線運動用軸９の保
持部材、12は前記スライダー８の駆動部であり、直線運
動用軸受９は保持部材10および保持部材11を介して本体
１に締結されており、スライダー８は直線運動用軸受９
に鉛直方向に移動が自在に保持されている。また駆動部
12は、スライダー８に搭載されている。また保持部材10
には一端面に部品収納部材4aを位置決めするための基準
面13が設けられている。14は部品収納部材4aを介してス
ライダー８の位置を検出する検出器である。

次に水平方向移送手段６の構成を説明する。15は、水
平方向に移動するスライダー、16は前記スライダー15の
直線運動用軸受、17は前記直線運動用軸受16の保持部材
であり、スライダー15は直線運動用軸受15に移動可能に
保持され、また直線運動用軸受16は保持部材17を介して
基板２に固定されている。18は部品収納部材4aに当接
し、保持部材10に設けられた基準面13に部品収納部材4a
を押し当て水平方向移送手段６の運動方向に位置決めす
る当接手段で、内部にバネを内蔵し付勢が可能な構造と
なっている。19は前記当接手段18の保持部材であり、当
接手段18は保持部材19を介して水平方向移送手段６のス
ライダー15に締結されている。20は部品収納部材4aの上
端をガイドするガイド部材、21は水平方向移送手段６の
運動方向と垂直な方向の位置決めの基準面である。基準
面21は、ガイド部材20を介して本体１に締結されてい
る。22は、部品収納部材4aを基準面21に押付ける押付手
段であり本体１に設置されている。23は部品収納部材4a
のつばの下面に当接し保持を行なう保持部材、24は、前
記押付手段22の駆動用カムでともに水平方向移送手段６
のスライダー15に締結されている。25は部品収納部材4a
の上端を検出する検出器である。

次に第８図〜第11図により本実施例の動作について説
明する。

段積された部品収納部材4aが鉛直方向移送手段４に供
給されると鉛直方向移送手段４は上昇し、検出器25が最
上段の部品収納部材4aの上端を検出する位置まで移動す
る。鉛直方向移送手段４の位置決めが完了すると水平方
向移送手段６が移動する。前記移送手段６の移動によ
り、スライダー15に締結された保持部材23が部品収納部
材4aの下面に接触しながら、最上段の部品収納部材4aと
その下段の部品収納部材4aの隙間に入り最上段の部品収
納部材4aを保持する。また水平方向移送手段６に設けら
れた当接手段18は、最上段の部品収納部材4aの一端面に
当接し、部品収納部材4aを水平方向移送手段６の運動方
向に付勢を行ない、同様に水平方向移送手段６のスライ
ダー15に締結された押付手段駆動用カム24が押付手段22
に当接し押付手段22を動作させ前記部品収納部材4aに当
接し、最上段の部品収納部材4aに水平方向移送手段６の
運動方向と垂直な方向の付勢を行なう。水平方向移送手
段６の動作が完了すると前記鉛直方向移送手段４が検出
器14が最上段の部品収納部材4aと下段の部品収納部材4a
との間に間隙が生じ、これらが分離されたのを検出する
位置まで下降する。最上段の部品収納部材4aが分離され
ると部品収納部材4aはその自重により落下し、保持部材
23に当接し鉛直方向の位置決めが行なわれまた下段の部
品収納部材4aの影響がなくなるため水平方向に移動自在
となり前記当接手段18および押付手段22の付勢により部
品収納部材14aは基準面13および基準面21に押付けられ
水平面内で位置決めされる。

発明の効果 以上、本発明により、段積された部品収納部材を個々
に分離位置決めでき、また機能の複合化が行なえるため
装置構造が簡単になるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における部品収納部材の分離
位置決め装置の斜視図、第２図は第１図に示す部品収納
部材の分離位置決め装置の正面図、第３図は同水平移送
手段の斜視図、第４図は同鉛直移送手段の斜視図、第５
図は部品収納部材の平面図、第６図は同正面図、第７図
は部品収納部材の分離位置決め装置の側面図、第８図〜
第11図は同装置の動作説明図、第12図は従来の部品収納
部材の分離位置決め装置の斜視図である。 １……本体、２……基板、３……部品収納部材供給用搬
送装置、４……鉛直方向移送手段、５……分離装置、６
……水平方向移送手段、10……保持部材、11……保持部
材、13……基準面、14……検出器、18……当接手段、19
……当接手段保持部材、21……基準面、22……押付手
段、23……保持部材、24……押付部材駆動用カム、25…
…検出器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外周につばを有し、互いに一部が重なりあ
   って段積された部品収納部材を個々に分離し位置決めす
   る位置決め装置において、段積された部品収納部材を段
   積方向に移送する鉛直方向移送手段と、前記部品収納部
   材の外周のつばの下面に接触し前記部品収納部材を保持
   する部品保持手段を、前記鉛直方向移送手段の運動方向
   と垂直な面内で移動される水平移送手段と、前記水平移
   送手段の運動平面内で前記水平方向移送手段の運動方向
   に垂直方向に移動可能で、対向する基準面に対し前記部
   品収納部材を押しつける押付手段と、前記水平移送手段
   の運動方向に対し前記水平移送手段とともに移動可能
   で、前記部品収納部材に当接し、対向する基準面に前記
   部品収納部材を押しつけることにより前記部品収納部材
   を位置決めする当接手段と、前記水平移送手段とともに
   移動して前記押付手段に当接することにより前記押付手
   段の押しつけ動作を駆動させるカムとを有し、前記段積
   された部品収納部材を段積方向に移送しその最上段の部
   品収納部材とその下段の部品収納部材のつばの隙間に前
   記水平方向移送手段の移動により前記部品保持手段を挿
   入せしめるとともに前記鉛直方向移送手段が可逆動作を
   行なうことにより部品収納部材の鉛直方向分離を行な
   い、前記分離された部品収納部材の自重にて鉛直方向の
   位置決めを行なうとともに、前記水平方向移送手段の運
   動により前記押付手段および当接手段を最上段の部品収
   納部材に当接せしめ位置決めを行なうことを特徴とした
   部品収納部材の分離位置決め装置。