JPH08159196A - エネルギー吸収部材 - Google Patents

エネルギー吸収部材

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JPH08159196A
JPH08159196A JP33004794A JP33004794A JPH08159196A JP H08159196 A JPH08159196 A JP H08159196A JP 33004794 A JP33004794 A JP 33004794A JP 33004794 A JP33004794 A JP 33004794A JP H08159196 A JPH08159196 A JP H08159196A
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JP
Japan
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collision
absorbing member
energy absorbing
energy
surface portion
Prior art date
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Pending
Application number
JP33004794A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Kashiwagi
正和 柏木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝突による変形初期において過大な反力を生
じることなく衝突エネルギーを吸収する。 【構成】 軸芯方向に付与された衝突による衝撃を座屈
により吸収する筒状体2を有している。筒状体2の衝突
側の端部には、衝突方向に突出した湾曲面部3bを有す
る蓋体3が設けられている。蓋体3は、湾曲面部3bの
底面から頂部までの高さdと、該底面の直径dとが、h
>d/10の条件を満足するように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝突時の衝突エネルギ
ーを吸収するエネルギー吸収部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】列車や自動車等の輸送機には、衝突時に
おける乗客や構造体への被害を最小限に抑えるように、
衝突エネルギーを吸収して衝撃を減少させるエネルギー
吸収部材が搭載されるようになっている。従来のエネル
ギー吸収部材は、一本の筒状体からなっていたり、複数
の筒状体を平板間に介装したパイプ状パネルを多数段積
層した構造体にされており、衝突方向と筒状体の軸芯と
が一致するように車両や自動車に搭載され、衝突時に筒
状体の側壁を座屈させつつ圧壊させることによって、衝
突エネルギーを吸収して乗客や構造体への衝撃を減少さ
せるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のエネルギー吸収部材では、筒状体の側壁が座屈を開
始する変形初期において、過大な反力が生じるため、衝
突エネルギーを吸収する前に、乗客や乗員、保護すべき
構造体に衝撃を付与することになり、十分に被害を低減
させることができないという問題がある。
【0004】従って、本発明は、変形初期において過大
な反力を生じることなく衝突エネルギーを吸収すること
ができるエネルギー吸収部材を提供しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、エネルギー吸収部材は、軸芯方向に付与された衝突
による衝撃を座屈により吸収する筒状体を有したもので
あり、下記の特徴を有している。
【0006】即ち、上記筒状体の衝突側の端部には、衝
突方向に突出した湾曲面部を有する蓋体が設けられてお
り、上記蓋体は、湾曲面部の底面から頂部までの高さh
と、該底面の直径dとが、h>d/10の条件を満足す
るように形成されていることを特徴としている。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、衝突の衝撃がエネルギー
吸収部材の軸芯方向に付与されたときに、h>d/10
の条件を満足するように蓋体の底面の直径dおよび高さ
hが設定されているため、飛び移り座屈を生じることな
く蓋体から座屈を開始することになる。従って、蓋体が
座屈を開始する変形初期において過大な反力を生じるこ
となく衝突エネルギーを吸収した後、筒状体を座屈させ
てさらに衝突エネルギーを吸収することによって、乗客
や保護すべき構造体への過大な衝撃を十分に減少させて
損傷を最小限に抑制することが可能になっている。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図6を用いて
説明する。本実施例に係るエネルギー吸収部材は、列車
や飛行機、自動車等の輸送機の前部や中間部に配設さ
れ、輸送機の衝突時に衝突エネルギーを吸収するように
なっている。このエネルギー吸収部材は、図1に示すよ
うに、アルミ合金や鉄、マグネシウム、これらの合金等
により形成されており、直径dの筒状体2と、筒状体2
の衝突側の端部に設けられた蓋体3とからなっている。
【0009】上記の蓋体3は、筒状体2の直径dに一致
した径の側面部3aと、側面部3aの上端から衝突方向
に突出するように形成された湾曲面部3bとからなって
いる。湾曲面部3bは、筒状体2の軸芯上を頂部とする
半楕円形状に形成されており、湾曲面部3bの底面から
頂部までの距離である湾曲面部3bの高さhは、衝突時
の軸方向荷重により飛び移り座屈(スナップ・スルー)
が生じないように、湾曲面部3bの底面の直径dに対し
てh>d/10の条件を満足するように設定されてい
る。尚、上記の湾曲面部3bは、半円形状であっても良
い。
【0010】一方、筒状体2は、図2に示すように、衝
突側の端部に嵌合部2aを有している。嵌合部2aは、
筒状体2の直径dよりも僅かに大きな径を有し、且つ蓋
体3の側面部3aの上部までの高さを有するように形成
されており、蓋体3の側面部3aが嵌合された後に、
“接着”または“かしめ”により側面部3aに接合され
るようになっている。尚、“溶接”により接合する場合
には、図3に示すように、筒状体2が蓋体3の側面部3
aの下部に嵌合する程度の高さとされていれば良い。
【0011】上記の構成において、例えばエネルギー吸
収部材1を自動車に搭載する場合には、図4に示すよう
に、サイドメンバの配設方向が衝突方向に対して平行と
なるため、エネルギー吸収部材1がサイドメンバの一部
または全部として設けられることになる。エネルギー吸
収部材1の先端部となる湾曲面部3bの頂部は、バンパ
ーリインフォースメント5の側面に当接され、ボルト4
により固定されることになる。これにより、本実施例の
エネルギー吸収部材1をサイドメンバとして用いること
によって、ステイを介してバンパーリインフォースメン
ト5に取り付けていた場合と比較して、ステイを取り付
ける工程が削除されて作業性が向上すると共に、ステイ
による重量増加を防止することが可能になっている。
【0012】また、例えばエネルギー吸収部材1を高速
車両等の列車に搭載する場合には、図5に示すように、
多数のエネルギー吸収部材1が軸芯を平行とするように
集合され、これらの集合体が衝突方向に対して軸芯を平
行として列車の前部に配設されることになる。これによ
り、エネルギー吸収部材1の筒状体2の長さを調整する
ことによって、衝突エネルギーの吸収量を調整すること
ができるため、ハニカムパネルや発泡アルミにより衝突
エネルギーの吸収量を調整しながらエネルギー吸収部材
を構成する場合と比較して安価に製造することが可能に
なっている。
【0013】次に、上記のようにして配設された自動車
や列車等の輸送機が衝突すると、図1に示すように、衝
突の衝撃がエネルギー吸収部材1の軸芯方向に付与され
ることになる。この際、衝撃が付与されるエネルギー吸
収部材1の蓋体3は、湾曲面部3bの底面の直径dと底
面から頂部までの高さhとが、h>d/10の条件を満
足するように設定されており、飛び移り座屈により瞬間
的に“0”の反力となって湾曲面部3bが反対側に反り
返ることを防止している。従って、衝撃が付与されたエ
ネルギー吸収部材1は、蓋体3から座屈を開始し、蓋体
3が座屈を開始する変形初期において過大な反力を生じ
ることなく衝突エネルギーを吸収した後、筒状体2を座
屈させてさらに衝突エネルギーを吸収することによっ
て、乗客や保護すべき構造体への過大な衝撃を十分に減
少させて損傷を最小限に抑制することが可能になってい
る。
【0014】次に、本実施例のエネルギー吸収部材1が
変形初期において過大な反力を生じることなく衝突エネ
ルギーを十分に吸収することができることを確認するた
め、下記の圧壊試験を実施した。
【0015】先ず、直径dが40mm、厚みtが2mm
の筒状体2を準備した。そして、長さhが30mmの湾
曲面部3bを備えた蓋体3を筒状体2に接合し、これを
本実施例のエネルギー吸収部材Aとした。この後、エネ
ルギー吸収部材Aの軸芯方向に対して平行に荷重を加え
ながら、エネルギー吸収部材Aが座屈する際の圧壊荷重
を測定した。次に、従来のエネルギー吸収部材Bとして
上記の筒状体2のみに、上記と同様に荷重を加えて圧壊
荷重を測定した。
【0016】この結果、図6に示すように、筒状体2の
みのエネルギー吸収部材Bは、変形初期において最高荷
重が発生していることが確認されたのに対し、筒状体2
に蓋体3を設けたエネルギー吸収部材Aは、変形初期か
ら荷重が徐々に上昇した後、20mm前後の変位におい
て最高荷重となっていることが確認された。これによ
り、本実施例の構成によれば、蓋体3が座屈を開始する
変形初期において過大な反力を生じることなく衝突エネ
ルギーを吸収した後、筒状体2を座屈させてさらに衝突
エネルギーを吸収することが明らかになった。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上のように、軸芯方向に付
与された衝突による衝撃を座屈により吸収する筒状体を
有したものであり、上記筒状体の衝突側の端部には、衝
突方向に突出した湾曲面部を有する蓋体が設けられてお
り、上記蓋体は、湾曲面部の底面から頂部までの高さh
と、該底面の直径dとが、h>d/10の条件を満足す
るように形成されている構成である。
【0018】これにより、蓋体が座屈を開始する変形初
期において過大な反力を生じることなく衝突エネルギー
を蓋体の座屈により吸収した後、筒状体を座屈させてさ
らに衝突エネルギーを吸収することによって、乗客や保
護すべき構造体への過大な衝撃を十分に減少させて損傷
を最小限に抑制することが可能であるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】エネルギー吸収部材の要部を示す正面図であ
る。
【図2】筒状体と蓋体との取り付け状態を示す説明図で
ある。
【図3】筒状体と蓋体との取り付け状態を示す説明図で
ある。
【図4】エネルギー吸収部材が自動車に搭載された状態
を示す説明図である。
【図5】エネルギー吸収部材が列車に搭載された状態を
示す説明図である。
【図6】圧壊試験により得られた圧壊荷重と変位との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エネルギー吸収部材 2 筒状体 3 蓋体 3a 側面部 3b 湾曲面部 4 ボルト 5 バンパーリインフォースメント

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸芯方向に付与された衝突エネルギーを
    座屈により吸収する筒状体を有したエネルギー吸収部材
    において、 上記筒状体の衝突側の端部には、衝突方向に突出した湾
    曲面部を有する蓋体が設けられており、 上記蓋体は、湾曲面部の底面から頂部までの高さdと、
    該底面の直径dとが、 h>d/10 の条件を満足するように形成されていることを特徴とす
    るエネルギー吸収部材。
JP33004794A 1994-12-05 1994-12-05 エネルギー吸収部材 Pending JPH08159196A (ja)

Priority Applications (1)

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JP33004794A JPH08159196A (ja) 1994-12-05 1994-12-05 エネルギー吸収部材

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JP33004794A JPH08159196A (ja) 1994-12-05 1994-12-05 エネルギー吸収部材

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007302081A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Hitachi Ltd 輸送機器におけるエネルギー吸収構造
JP2010217121A (ja) * 2009-03-19 2010-09-30 Miruc Optical Co Ltd 手動ステージ

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