JPH08157816A - 天然抗酸化剤およびその製造方法 - Google Patents

天然抗酸化剤およびその製造方法

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JPH08157816A
JPH08157816A JP29956694A JP29956694A JPH08157816A JP H08157816 A JPH08157816 A JP H08157816A JP 29956694 A JP29956694 A JP 29956694A JP 29956694 A JP29956694 A JP 29956694A JP H08157816 A JPH08157816 A JP H08157816A
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ethyl alcohol
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coffee beans
hts
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JP29956694A
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Tadashi Okada
忠司 岡田
Hisanori Hirasawa
久紀 平澤
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Oryza Oil and Fat Chemical Co Ltd
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U C C UESHIMA CAFE KK
Oryza Oil and Fat Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K15/00Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change
    • C09K15/34Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing plant or animal materials of unknown composition
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/34Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
    • C08K5/3412Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having one nitrogen atom in the ring
    • C08K5/3415Five-membered rings
    • C08K5/3417Five-membered rings condensed with carbocyclic rings

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コーヒー豆等の天然物から容易に製造可能
で、優れた抗酸化性を有し、食品等の品質を格段に高め
るようにした天然抗酸化剤およびその製造方法を提供す
る。 【構成】 本発明の抗酸化剤は、次の一般式、 【化5】 に示されるC−5−HT類を含有することを特徴とす
る。本発明の天然抗酸化剤の製造方法は、コーヒー生豆
の粉砕物またはコーヒー抽出粕を40w%以上のエチル
アルコール水溶液で抽出し、この抽出溶液を濃縮溶液と
するか、または乾燥して粉末とすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、食品、化粧品
などの酸化防止剤として用いて好適な天然抗酸化剤およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コーヒー豆、カカオ豆等に
は、種々の抗酸化物質が含まれることが知られる。例え
ば、水溶性の抗酸化物質としてはクロロゲン酸、カフェ
ー酸、フェルラ酸、p−クマール酸、油溶性の抗酸化物
質としてはトコフェロール等が存在することが知られて
いる。前記水溶性の抗酸化物質をコーヒー豆から抽出す
る方法に関しては、例えば、コーヒー生豆を蛋白分解酵
素、繊維素分解酵素で処理した後に水で抽出する方法
(特開昭58−138347号公報)や、生コーヒー豆
を100μm以下に微粉砕し脱脂した後に熱水で抽出す
る方法(特開昭62−111671号公報)などの報告
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、食品等の分野に
おいて、インスタント食品等の保存食品の需要が増大
し、このような製品の酸化による品質の劣化が問題にな
る場合も多い。このため、製品の品質を長期間安定に保
持する抗酸化性のより優れた天然抗酸化剤が研究されて
いる。本発明の目的は、コーヒー豆等の天然物から容易
に製造可能で、優れた抗酸化性を有し、食品等の品質を
格段に高めるようにした天然抗酸化剤およびその製造方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは、コーヒ
ー豆中に存在する抗酸化性が期待される物質を詳細に分
画し、その抗酸化性の比較試験を実施した結果、エチル
アルコール抽出区分にきわめて強い抗酸化力を有する成
分があることを見い出した。その抽出区分の成分を鋭意
分析した結果、0.05w%〜0.1w%の
【化3】 (以下、C−5−HT類という。)が検出された。この
ようなコーヒー豆のエチルアルコール抽出物の抗酸化性
に関する報告はまだ見あたらない。
【0005】前記課題を解決するための本発明の天然抗
酸化剤は、次の一般式、
【化4】 に示されるC−5−HT類を含有することを特徴とす
る。40w%以上のエチルアルコール水溶液によりコー
ヒー豆を抽出してなる抽出物を有効成分とすることを特
徴とする。40w%以上のエチルアルコール水溶液によ
りコーヒー豆を抽出してなる抽出物に5w%以上のアラ
ニンを添加してなることを特徴とする。40w%以上の
エチルアルコール水溶液によりコーヒー豆を抽出してな
る抽出物に5w%以上のグリシンを添加してなることを
特徴とする。
【0006】また、前記課題を解決するための本発明の
天然抗酸化剤の製造方法は、コーヒー生豆の粉砕物また
はコーヒー抽出粕を濃度40w%以上のエチルアルコー
ル水溶液で抽出し、この抽出溶液を濃縮溶液とするか、
または乾燥して粉末とすることを特徴とする。
【0007】前記C−5−HT類の含有量については、
天然抗酸化剤中に有効成分として0.01w%以上とす
るのが望ましい。0.01w%未満であると、十分な抗
酸化性が得られにくいからである。
【0008】前記一般式において、脂肪酸の炭素数nに
ついては、例えば、n=18〜24程度が望ましい。こ
れは、コーヒー豆、カカオ豆等の天然物中に比較的多く
存在するからである。本発明者等の実験によれば、この
程度の炭素数において比較的良好な抗酸化作用を発揮す
ることが確認された。例えば、コーヒー豆から抽出した
C−5−HT類の炭素数nは、次の通りであった。 n=18…3w%、 n=20…36w%、 n=22…55.5w%、 n=24…5.5w%。
【0009】前記天然抗酸化剤の原料としてコーヒー豆
を用いたのは、コーヒー豆はC−5−HT類を比較的多
く含有するからであり、また、コーヒー生豆またはコー
ヒー抽出粕として比較的均質の原料を大量に得やすいか
らである。
【0010】また、コーヒー豆の抽出溶媒としてエチル
アルコールを用いたのは、エチルアルコールによると、
C−5−HT類を比較的良好な収率で回収することがで
き、また、抽出物の食品分野等への応用が容易であるか
らである。
【0011】エチルアルコールの濃度を40w%以上と
したのは、この値未満であると、C−5−HT類の十分
な収量が得られないからである。望ましくは、50w%
以上の濃度にするとよい。50w%以上とすると、C−
5−HT類の収量が飛躍的に増大するからである。
【0012】また、コーヒー豆のエチルアルコールによ
る抽出物は、C−5−HT類とともにコーヒー豆中の水
溶性の抗酸化物質であるクロロゲン酸、カフェイン等の
抗酸化物質を含有する。特に、40w%以上のエチルア
ルコールを用いる場合、その抽出物は、C−5−HT
類、クロロゲン酸およびカフェインをバランスよく含有
するものとなり、優れた抗酸化作用を発揮する。
【0013】40w%以上のエチルアルコール水溶液で
コーヒー生豆を抽出する場合について、その抽出物中の
C−5−HT類、クロロゲン酸およびカフェインの含有
量は、例えば、次の通りである。 C−5−HT類 :0.1〜0.5w%、 クロロゲン酸 :18〜28w%、 カフェイン :8〜10w%、 残部(糖、タンパク質等):61.5〜73.9w%。
【0014】コーヒー豆の40w%以上のエチルアルコ
ール抽出物にグリシンまたはアラニンを添加したのは、
グリシンまたはアラニンとC−5−HT類との相乗作用
により、抗酸化剤の活性が向上するからである。グリシ
ンまたはアラニンの添加量については、エチルアルコー
ル抽出物に対し5w%以上とするのが望ましい。これ
は、相乗作用により抗酸化性を向上させるためには、少
なくともこの程度の含有量が必要とされるからである。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1)原料の調整 まず、コーヒー豆中の抗酸化成分を効率よく抽出するた
めの前処理として、原料コーヒー生豆をロールクラッシ
ャを使用してフレーク状に粗砕し、さらに粗砕されたフ
レーク状の粗砕物をハンマクラッシャを使用して30メ
ッシュパスの粒度まで粉砕した。
【0016】(2)抽出溶媒の検討 次いで、以下に示す各種溶媒を用いてコーヒー生豆中の
抗酸化物質を抽出し、この抽出物の抗酸化性を比較する
試験を行った。 実施例1 …エチルアルコール98w%、 実施例2 …ヘキサン+エチルアルコール混合溶液、
(ヘキサン7:エチルアルコール3) 実施例3 …クロロホルム、 比較例1 …熱水、 比較例2 …n−ヘキサン。
【0017】抗酸化成分の抽出 (実施例1)前記(1)で調整したコーヒー生豆の粉砕物
100gに、抽出溶媒として98w%エチルアルコール
1000mlを加え、加熱還流しながら約1時間攪拌
し、コーヒー生豆中の抗酸化物質を抽出した。次いで、
抽出溶液中のエチルアルコールを蒸留除去して乾燥し、
精製粉末10.7gを回収した。 (実施例2)抽出溶媒としてヘキサンとエチルアルコー
ル(7:3)の混合溶液1000mlを用いて前記実施
例1と同様な操作で抗酸化成分を抽出した。精製粉末の
回収量は、6.12gであった。 (実施例3)抽出溶媒としてクロロホルム1000ml
を用いて前記実施例1と同様な操作で抗酸化成分を抽出
した。精製粉末の回収量は、6.56gであった。
【0018】(比較例1)前記(1)で調整したコーヒー
生豆の粉砕物100gに、抽出溶媒として熱水1000
mlを加え、90℃まで加熱しながら約1時間攪拌し、
コーヒー生豆中の抗酸化物質を抽出した。次いで、減圧
乾燥して精製粉末27.6gを回収した。 (比較例2)抽出溶媒としてヘキサン1000mlを用
いて前記実施例1と同様な操作で抗酸化成分を抽出し
た。精製粉末の回収量は、5.76gであった。
【0019】前記実施例1〜実施例3および比較例1お
よび比較例2について、抽出物中の抗酸化成分の含有量
を測定した結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示すように、前記実施例1〜実施例
3は、C−5−HT類を含有するが、前記比較例1およ
び比較例2の場合、C−5−HT類はほとんど抽出され
なかった。
【0022】抗酸化性の比較 次に、前記実施例1〜実施例3および前記比較例1およ
び比較例2について、抗酸化性の比較試験を行った。試
験方法は、リノール酸0.14gに各分画試料5mgを
エチルアルコール10mlで溶解し、pH7のリン酸緩
衝溶液10mlを加えて蒸留水で25mlとし、次い
で、この混合溶液を50℃の恒温器中に保存し、経日的
にロダン鉄法を用いて過酸化物価を測定した。その結果
を図1に示す。
【0023】図1に示すように、C−5−HT類を含有
する実施例1〜実施例3は、比較例1および比較例2に
対し、いずれも優れた抗酸化性を示した。特に、実施例
1と比較例1とを対比した場合、実施例1は、クロロゲ
ン酸の含有量が比較例1に比べ10w%以上も少ないに
もかかわらず、C−5−HT類を0.5w%程度含有す
ると、抗酸化性が格段に向上することが判る。なお、図
1中、「C」で示すものは、コントロールとして抗酸化
物質を加えなかったものである。
【0024】抽出溶媒については、クロロホルムを用い
た実施例3が最も多量のC−5−HT類を抽出すること
ができた。しかしながら、実施例3は、水溶性の抗酸化
物質であるクロロゲン酸およびカフェインがほとんど抽
出されず、抗酸化性が実施例1に比べ低いものになっ
た。この結果、前記実施例1〜実施例3のうち、エチル
アルコールを用いた実施例1が最も好適な溶媒であるこ
とが判る。
【0025】(3)エチルアルコール濃度の検討 次に、抽出溶媒として各種濃度のエチルアルコール水溶
液を用いてコーヒー豆中の抗酸化物質を抽出し、抗酸化
性を比較する試験を行った。使用した溶媒のエチルアル
コール濃度は次の通りである。 実施例4…90w%、 実施例5…80w%、 実施例6…70w%、 実施例7…60w%、 実施例8…50w%、 比較例3…40w%。
【0026】抗酸化成分の抽出 前記(1)で調整したコーヒー生豆の粉砕物100gに上
記各濃度のエチルアルコール水溶液1000mlを加
え、加熱還流しながら約1時間攪拌し、コーヒー生豆中
の抗酸化物質を抽出した。次いで、抽出溶液中のエチル
アルコールを蒸留除去して乾燥し、精製粉末を回収し
た。精製粉末の回収量は次の通りであった。 実施例4…16.8g、 実施例5…21.72g、 実施例6…23.74g、 実施例7…25.52g、 実施例8…25.52g、 比較例3…24.30g。 前記実施例4〜実施例8および比較例3について、抽出
物中の抗酸化成分の含有量を測定した結果を表2に示
す。
【0027】
【表2】
【0028】表2に示すように、実施例4〜実施例8
は、0.01w%以上のC−5−HT類を含有するが、
比較例3は、C−5−HT類をほとんど含有しない。ま
た、実施例4〜実施例7に示されるように、エチルアル
コールが濃度50w%以上であると、C−5−HT類の
回収量が飛躍的に増大した。また、クロロゲン酸および
カフェインについては、実施例4〜実施例8および比較
例3ともに比較的高い収率で抽出された。
【0029】抗酸化性の比較 次に、前記実施例4〜実施例8および前記比較例3につ
いて、抗酸化性の比較試験を行った結果を図2に示す。
試験条件は、前記(1)と同様な方法で試料を調整し、ロ
ダン鉄法により過酸化物価を測定した。
【0030】図2に示すように、前記実施例4〜実施例
8は、比較例3に比べいずれも良好な抗酸化性を示し
た。特に、実施例4〜実施例7については、優れた抗酸
化性を示した。また、実施例5〜7に比べて実施例4の
抗酸化性が僅かに低いのは、クロロゲン酸の含有量の差
によるものと考えられる。この結果、エチルアルコール
を抽出溶媒として用いる場合、濃度40w%以上、望ま
しくは50〜80w%程度にするのがよいことが判明し
た。
【0031】ここで、前記実施例6(エチルアルコール
70w%)について、茶抽出物のカテキンとの抗酸化性
の比較試験を行った結果を図3に示す。カテキンは、従
来より食品用抗酸化剤として使用されるものである。試
験条件は、前記(1)と同様な方法で試料を調整し、ロダ
ン鉄法を用いて過酸化物価を測定した。
【0032】図3に示すように、前記実施例6は、カテ
キンに比べ優れた抗酸化性を示した。カテキンの場合、
試験開始後10日経過程度から抗酸化性を大きく低下す
るに対し、実施例6の場合、試験開始後18日程度まで
良好な抗酸化性を保持した。この結果、前記実施例6に
よる抗酸化性がカテキンよりも優れることが確認され
た。
【0033】(4)C−5−HT類の含有量の検討 次に、前記実施例6とC−5−HT類の単離精製物との
抗酸化性を比較する試験を行った。C−5−HT類の単
離精製物は、コーヒー豆のクロロホルム抽出物を精製し
たもの(実施例9)を使用した。試験条件は、前記(1)
と同様な方法で試料を調整し、ロダン鉄法を用いて過酸
化物価を測定した。結果を図4に示す。
【0034】図4に示すように、実施例9は、実施例6
よりも良好な抗酸化作用を示したが、試験開始後10日
程度までは抗酸化性に大差は生じなかった。これは、実
施例6に含有するC−5−HT類がクロロゲン酸および
カフェインとの相乗効果により抗酸化作用を向上させて
いるものと考えられる。従って、実施例6は、C−5−
HT類が比較的少ない量で有効に抗酸化作用を発揮させ
ていることが判明した。
【0035】(4)アラニンおよびグリシンの相乗効果の
検討 次に、コーヒー豆の70w%エチルアルコール抽出物に
アラニンおよびグリシンを添加して抗酸化性を測定し
た。70w%エチルアルコール抽出物は前記実施例6と
同様な方法で調整したもの使用した。 (実施例10〜実施例13)前記実施例6による精製粉
末にアラニンを5w%および10w%添加したものをそ
れぞれ実施例10および実施例11とし、前記精製粉末
にグリシンを5w%および10w%添加したものをそれ
ぞれ実施例12および実施例13とした。 (比較例4、比較例5)また、前記精製粉末にアラニン
を3w%したものを比較例4とし、前記精製粉末にグリ
シンを3w%添加したものを比較例5として同様に抗酸
化性を測定した。結果を図5および図6に示す。
【0036】図5および図6に示すように、70w%エ
チルアルコール抽出物からなる実施例6に対し、実施例
10〜実施例13は、ともに抗酸化性が向上することが
判明した。これは、コーヒー豆のエチルアルコール抽出
物がアラニンまたはグリシンとの相乗効果により抗酸化
物質の活性を高めたものと考えられる。また、比較例4
および比較例5については、実施例6とほぼ同様な抗酸
化性を示した。
【0037】(5)原料の種類の検討 次に、コーヒー抽出粕を原料として、C−5−HT類を
抽出する試験を行った。 (実施例14)原料は、コーヒー抽出粕を乾燥したもの
を使用した。まず、調整したコーヒー抽出粕100g
に、70w%エチルアルコール水溶液1000mlを加
え、加熱還流しながら約1時間攪拌し、コーヒー生豆中
の抗酸化物質を抽出した。次いで、抽出溶液中のエチル
アルコールを蒸留除去して乾燥し、精製粉末を回収し
た。精製粉末の回収量は、9.62gであった。抽出物
中の抗酸化成分の含有量を測定した結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表3に示すように、実施例14は、コーヒ
ー抽出粕のエチルアルコール抽出成分中に0.4w%程
度のC−5−HT類が存在した。クロロゲン酸およびカ
フェインの含有量は比較的少ないものであった。実施例
14について、抗酸化性を測定した結果を図7に示す。
図7に示すように、コーヒー抽出粕のエチルアルコール
抽出物についても比較的良好な抗酸化性を有することが
確認された。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の天然抗酸
化剤によれば、コーヒー豆等の天然物に存在するC−5
ーHT類を含有することで抗酸化性を大幅に向上させる
ことができる。従って、食品、化粧品等の保存性を良好
にし、品質を格段に向上させることができるという効果
がある。また、本発明の天然抗酸化剤の製造方法によれ
ば、コーヒー豆等の天然物に存在する優れた活性の抗酸
化物質を良好なバランスで効率よく得ることができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】抗酸化性の比較試験の結果を示すもので、経過
日数と吸光度との関係を示す特性図である。
【図2】抗酸化性の比較試験の結果を示すもので、経過
日数と吸光度との関係を示す特性図である。
【図3】抗酸化性の比較試験の結果を示すもので、経過
日数と吸光度との関係を示す特性図である。
【図4】抗酸化性の比較試験の結果を示すもので、経過
日数と吸光度との関係を示す特性図である。
【図5】抗酸化性の比較試験の結果を示すもので、経過
日数と吸光度との関係を示す特性図である。
【図6】抗酸化性の比較試験の結果を示すもので、経過
日数と吸光度との関係を示す特性図である。
【図7】抗酸化性の比較試験の結果を示すもので、経過
日数と吸光度との関係を示す特性図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式、 【化1】 で示される、 【化2】 を含有することを特徴とする天然抗酸化剤。
  2. 【請求項2】 40w%以上のエチルアルコール水溶液
    によりコーヒー豆を抽出してなる抽出物を有効成分とす
    ることを特徴とする天然抗酸化剤。
  3. 【請求項3】 40w%以上のエチルアルコール水溶液
    によりコーヒー豆を抽出してなる抽出物に5w%以上の
    アラニンを添加してなることを特徴とする天然抗酸化
    剤。
  4. 【請求項4】 40w%以上のエチルアルコール水溶液
    によりコーヒー豆を抽出してなる抽出物に5w%以上の
    グリシンを添加してなることを特徴とする天然抗酸化
    剤。
  5. 【請求項5】 コーヒー生豆の粉砕物またはコーヒー抽
    出粕を濃度40w%以上のエチルアルコール水溶液で抽
    出し、この抽出溶液を濃縮溶液とするか、または乾燥し
    て粉末とすることを特徴とする天然抗酸化剤の製造方
    法。
JP29956694A 1994-12-02 1994-12-02 天然抗酸化剤およびその製造方法 Withdrawn JPH08157816A (ja)

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