JPH08157406A - ヒドロキシビフェニル類の製造方法 - Google Patents

ヒドロキシビフェニル類の製造方法

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JPH08157406A
JPH08157406A JP31944594A JP31944594A JPH08157406A JP H08157406 A JPH08157406 A JP H08157406A JP 31944594 A JP31944594 A JP 31944594A JP 31944594 A JP31944594 A JP 31944594A JP H08157406 A JPH08157406 A JP H08157406A
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biphenyl
peroxide
compound
acid
reaction
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JP31944594A
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Yasuhito Ogawa
泰仁 小川
Teruaki Yamada
輝明 山田
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Japan Energy Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造上多様な各種のアシルビフェニル化合物
を原料として、温和な条件下に、1段の反応工程で、し
かも収率良くヒドロキシビフェニル類を製造する工業的
に有利な方法を提供すること。 【構成】 下記一般式(I)で示されるアシルビフェニ
ル化合物を、水またはアルコールの存在下に過酸化物を
用いて下記一般式(II)に酸化することからなるヒドロ
キシビフェニル類の製造方法。 【化1】 (上記式中、R1、R2は水素または飽和アルキル基を、
X、Yはハロゲン、飽和アルキル基またはカルボキシル
基を示し、また、k、l、m、nは0以上の整数であっ
て、かつk+m≦5、l+n≦5、m+n≧1を満た
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶化合物、芳香族ポ
リエステル、さらには医薬や農薬の中間原料として有用
な物質であるヒドロキシビフェニル類の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒドロキシビフェニル類の製造方
法としては、2-シクロヘキシリデン-シクロヘキサノ
ンに代表される水素化されたヒドロキシビフェニルを気
相中で脱水素化触媒で接触脱水素化する方法(特開平5
-201904号公報他)、2,6-ジ-第三ブチルフェ
ノールを酸化カップリングして得られる3,3',5,5'-
テトラ-第三ブチルビフェノールを脱ブチル化してp,
p'-ビフェノールとする方法(特開昭61-20093
5号公報他)、4,4'-ジイソプロピルビフェニルを
酸化して4,4'-ジイソプロピルビフェニルジヒドロペ
ルオキシドとし、これを酸分解してp,p'-ビフェノー
ルとする方法(特開昭64-75440号公報)、4,
4'-ジアセチルビフェニルをカルボン酸の過酸化物を用
いて4,4'-ジアセチルオキシビフェニルとし、これを
塩基の存在下でけん化して4,4'-ジヒドロキシビフェ
ニルを製造する方法(特開平1-113325号公報)
などが知られている。
【0003】しかし、これらの方法には幾つかの問題が
あり、工業的に有利な方法とは言えない。例えば、の
方法は、触媒に高価な貴金属を使用しなければならず、
また気相下の厳しい条件下で接触脱水素化を行うため
に、原料及び生成するヒドロキシビフェニル化合物が構
造的に制限され、多様なヒドロキシビフェニル化合物の
製造には使用できないなどの問題がある。また、の方
法は、製造工程が複雑であったり、大量の無機塩類が副
生し、これらの処理に問題がある。の方法では、4,
4'-ジイソプロピルビフェニルジヒドロペルオキシドの
他に数種の酸化生成物が副生し、しかも、酸分解の際に
使用する過酸化水素を必要以上に消費し、収率が低いと
いう問題がある。の方法は、過酸化物との反応とけん
化による加水分解反応の2段階に分けて反応を行うため
に反応操作が複雑となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、構造上多様
な各種のアシルビフェニル化合物を原料として、温和な
条件下に、1段の反応工程で、しかも収率良くヒドロキ
シビフェニル類を製造する工業的に有利な方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、鋭意研究を進めた結果、アシルビフェニ
ル化合物を水又はアルコールの存在下に、過酸化物を用
いて酸化すると、驚くべきことに、アシルビフェニル化
合物を経ることなく、すなわち、けん化を必要とせず、
直接にヒドロキシビフェニル類が生成することを見出し
た。
【0006】本発明はかかる知見に基づきなされたもの
で、下記一般式(I)で示されるアシルビフェニル化合
物を、水またはアルコールの存在下に過酸化物、特に好
ましくは、カルボン酸の過酸化物、ヒドロ過酸化物、過
酸化水素のうち少なくとも1つを用いて下記一般式(I
I)に酸化することからなるヒドロキシビフェニル類の
製造方法である。
【化2】 (上記式中、R1、R2は水素または飽和アルキル基を、
X、Yはハロゲン、飽和アルキル基またはカルボキシル
基を示し、また、k、l、m、nは0以上の整数であっ
て、かつk+m≦5、l+n≦5、m+n≧1を満た
す。)
【0007】本発明で用いるアシルビフェニル化合物
は、ビフェニル類を塩化アシル又は無水酢酸等のアシル
化剤でアシル化する方法等の公知の方法を利用すること
で、種々の化合物を高選択的かつ高収率で得ることがで
きる〔例えば、Agric.Biol.Chem,37巻277頁(1975)等
参照〕。アシルビフェニル化合物はこれらの方法によっ
て得られる生成物から単離したものを用いることもでき
るが、本方法では混合物のまま用いることもできる。本
発明は、種々多様なアシルビフェニル化合物に適用で
き、例えば、4-アセチル-4'-メチル-ビフェニル、4-
アセチル-4'-エチル-ビフェニル、4-アセチル-4'-プ
ロピル-ビフェニル、4-アセチル-4'-イソプロピル-ビ
フェニル、4-アセチル-4'-t-ブチル-ビフェニル、4-
アセチル-4'-シクロヘキシル-ビフェニル、4-アセチ
ル-4'-カルボキシル-ビフェニル、4-アセチル-4'-シ
アノ-ビフェニル、4-アセチル-4'-ニトロ-ビフェニ
ル、4-アセチル-ビフェニル、4-アセチル-4'-クロロ
-ビフェニル、4-アセチル-4'-フルオル-ビフェニル、
4-アセチル-4'-ヨード-ビフェニル、4-ホルミル-4'
-メチル-ビフェニル、4-ホルミル-4'-エチル-ビフェ
ニル、4-ホルミル-4'-プロピル-ビフェニル、4-ホル
ミル-4'-イソプロピル-ビフェニル、4-ホルミル-4'-
t-ブチル-ビフェニル、4-ホルミル-4'-シクロヘキシ
ル-ビフェニル、4-ホルミル-4'-カルボキシル-ビフェ
ニル、4-ホルミル-4'-シアノ-ビフェニル、4-ホルミ
ル-4'-ニトロ-ビフェニル、4-ホルミル-ビフェニル、
4-ホルミル-4'-クロロ-ビフェニル、4-ホルミル-4'
-フルオル-ビフェニル、4-ホルミル-4'-ヨード-ビフ
ェニル、4-プロピオニル-4'-メチル-ビフェニル、4-
プロピオニル-4'-エチル-ビフェニル、4-プロピオニ
ル-4'-プロピル-ビフェニル、4-プロピオニル-4'-イ
ソプロピル-ビフェニル、4-プロピオニル-4'-t-ブチ
ル-ビフェニル、4-プロピオニル-4'-シクロヘキシル-
ビフェニル、4-プロピオニル-4'-カルボキシル-ビフ
ェニル、4-プロピオニル-4'-シアノ-ビフェニル、4-
プロピオニル-4'-ニトロ-ビフェニル、4-プロピオニ
ル-ビフェニル、4-プロピオニル-4'-クロロ-ビフェニ
ル、4-プロピオニル-4'-フルオル-ビフェニル、4-プ
ロピオニル-4'-ヨード-ビフェニル等が得られた生成物
の実用面から特に好適である。
【0008】本発明における過酸化物を用いた酸化反応
は、溶媒中で行う方法、溶媒を使用せずにアシルビフェ
ニル化合物と過酸化物を直接混合する方法、あるいは最
初に溶媒を使用してアシルビフェニル化合物と過酸化物
の物理的な混合を行った後、溶媒を除去して無溶媒状態
とする方法のいずれの方法でもよく、実質的に溶媒の有
無に制限されるものではない。しかし、過酸化物は高濃
度で使用すると爆発の危険があるので、過酸化物を希釈
した状態になる、溶媒を用いて反応するほうが安全上好
ましい。この場合の溶媒としては、過酸化物に対して不
活性な有機溶剤、脂肪族モノカルボン酸または使用する
過酸化物の分解生成物等、より具体的には、脂肪族又は
芳香族の炭化水素、石油エーテル、シクロヘキサン、ジ
クロロメタン、クロロホルム、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸などを用いると好ましい。溶媒量は特に規制されるも
のではないが、使用量の少ない方が経済的に有利であ
る。また、このうち、ギ酸等の有機酸は触媒的な役割を
も有しており、この添加は酸化反応を促進させるため特
に好ましい。
【0009】本発明で用いる過酸化物としては、カルボ
ン酸の過酸化物、ヒドロ過酸化物、過酸化水素のうち少
なくとも1つを用いる。カルボン酸の過酸化物の例とし
ては過蟻酸、過酢酸、過プロピオン酸、過クロロ酢酸、
トリフルオル過酢酸、過安息香酸、3-クロロ過安息香
酸、モノ過フタル酸、過アジピン酸、4-ニトロ過安息
香酸などが挙げられ、ヒドロ過酸化物としてはメチルヒ
ドロ過酸化物、エチルヒドロ過酸化物、n-プロピルヒ
ドロ過酸化物、イソプロピルヒドロ過酸化物、n-ブチ
ルヒドロ過酸化物、イソブチルヒドロ過酸化物、t-ブ
チルヒドロ過酸化物、シクロヘキシルヒドロ過酸化物、
2-ブロモシクロヘキシルヒドロ過酸化物、フェニルヒ
ドロ過酸化物、フェメチルヒドロ過酸化物、α-フェネ
チルヒドロ過酸化物、β-フェネチルヒドロ過酸化物、
p-メチルフェニルヒドロ過酸化物、p-メチルベンジル
ヒドロ過酸化物などが挙げられる。特には、カルボン酸
の過酸化物が好ましい。
【0010】これらの過酸化物は反応系内で生成させて
も良く、例えば、酢酸と過酸化水素を反応系内に導入
し、過酢酸を徐々に生成させ、アシルビフェニル化合物
と反応させてもよい。特に、この方法は工業的に安価な
過酸化水素が利用でき、且つ反応系内の過酸化物を低濃
度にすることができるので好ましい。また、過酸化物は
不純物として水分や過酸化物の分解生成物などを含んで
いても、何ら支障がない。過酸化物はアシルビフェニル
化合物のアシル基と当量的に反応するので過酸化物の量
はアシルビフェニル化合物1モルに対して総量で1〜1
0モル使用するのが好ましい。これより少ない使用量で
は必要量の過酸化物が確保されず、未反応のアシルビフ
ェニル化合物が残ることになるので好ましくない。また
多量の過酸化物を使用すると反応に使用されない余剰の
過酸化物の量が増えるので経済的にも好ましくない。過
酸化物の全量を一度に使用することもできるが、一部だ
けを先に使用し、残りを反応中に少量ずつ添加すること
もできる。後者の方が使用する過酸化物の総量を低く抑
えることができるので好ましい。
【0011】酸化反応の温度は、特に限定されるもので
はないが、室温以上の温度で行うのが好ましく、特に
は、40℃以上とすることが好ましい。高温度にすると
酸化反応が速く進行するが、過酸化物の熱分解も促進さ
れ、当量以上の過酸化物が消費されることになり好まし
くない。
【0012】本発明では、この酸化反応において、特
に、反応系中に水またはアルコールを存在させるもので
ある。これにより、アシル基がアセチル基の場合でも、
反応中間体であるアセトキシビフェニル化合物が、直ち
に、加水分解されヒドロキシビフェニル化合物が生成す
る。この水またはアルコールの量は、アシルビフェニル
化合物と当量存在すれば良く、アシルビフェニル化合物
1モルに対して総量で1〜10モル使用するのが好まし
い。この水またはアルコールは、例えば、過酸化水素が
水に変化するときのように、反応途中で生成するものも
利用されるため、この場合は、この生成水の量を考慮し
て添加すれば良い。さらに、反応終了後に、少量の水ま
たはアルコールを添加して残存する反応中間体の加水分
解を促進すると、ヒドロキシビフェニル化合物の収率が
向上するので好ましい。また、この水またはアルコール
とともに酸または塩基を添加すると、より加水分解反応
が促進され、反応中間体の残存量が減少し、ヒドロキシ
ビフェニル化合物の収率が向上するので好ましい。この
場合の酸としては、硫酸、塩化水素、硝酸等の無機酸あ
るいはギ酸、酢酸、クロロ酢酸、安息香酸等の有機酸が
好適である。この酸の使用量は特に限定されるものでは
ないが、アシルビフェニルカルボン酸に対して1%以上
用いると良い。塩基としては、アルカリ金属あるいはア
ルカリ土類金属の水酸化物又はアルコラートを用いる。
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウム
又はカリウムのメタノラート、エタノラート、プロパノ
ラート、ブタノラート等である。この場合もアシルビフ
ェニルカルボン酸に対して1%以上用いると良い。
【0013】得られたヒドロキシビフェニル化合物は、
上記酸化反応液から酸析や蒸留等の公知の方法により単
離、回収することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明する。本
発明は発明の要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定
されるものではない。なお実施例中の化合物の収量はガ
スクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィ及びガ
スクロマトグラフ質量分析によって同定・定量を行って
求めたものである。
【0015】(実施例1)4-アセチル-4'-メチル-ビ
フェニル5g(23.8mmol)に酢酸75gを加え、35
℃の温度で撹拌して均一溶液とした後、これに市販の過
酢酸(純度32%、水分値64%)11.3gを毎分2g
の割合で徐々に滴下した。滴下が完了した後、この反応
系には、水が7重量%存在していたことになる。滴下完
了後、反応温度を45℃に設定して18時間撹拌を続け
た。その後、温度を118℃に昇温して酢酸溶媒還流下
で4時間撹拌し、反応液を室温まで冷却した後、減圧下
で濃縮した。濃縮液を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶
液で処理して残った過酸化物を還元した後、水30mlを
加え、析出した結晶を水洗、回収した。分析した結果、
回収した結晶には2.90g(収率66.3%)の4-ヒド
ロキシ-4'-メチルビフェニル、0.322g(収率6.0
%)の4-アセトキシ-4'-メチルビフェニルが含まれ、
1.37g(27.5%)の原料が残っていた。
【0016】(実施例2)実施例1において、反応温度
を118℃(酢酸還流下)にした以外は、全く同様の操
作を行ったところ、回収した結晶から各化合物が以下の
収率で得られた。 4-ヒドロキシ-4'-メチル-ビフェニル 49.6% 4-アセトキシ-4'-メチル-ビフェニル 2.9% 4-アセチル-4'-メチル-ビフェニル(原料) 45.6% (実施例3)
【0017】実施例1において、反応温度を118℃
(酢酸還流下)、過酸化物を市販の過酸化水素水(31
%水溶液)9.67gとし、同様の操作(この反応系に
は、水が7重量%存在していたことになる)を行ったと
ころ、回収した結晶から各化合物が以下の収率で得られ
た。 4-ヒドロキシ-4'-メチル-ビフェニル 68.0% 4-アセトキシ-4'-メチル-ビフェニル 12.8% 4-アセチル-4'-メチル-ビフェニル(原料) 18.1%
【0018】(実施例4)実施例1において、原料を
4,4'-ジアセチル-ビフェニル5.67g(23.8mmo
l)、反応温度を118℃(酢酸還流下)、反応時間を
60時間、過酸化物を市販の過酸化水素水(31%水溶
液)10.98gとし、同様の操作(この反応系には、水
が8重量%存在していたことになる)を行ったところ、
回収した結晶から各化合物が以下の収率で得られた。 4、4'-ジヒドロキシ-ビフェニル 6.2% 4-アセトキシ-4'-ヒドロキシ-ビフェニル 12.8% 4-アセチル-4'-ヒドロキシ-ビフェニル 26.1% 4-アセチル-4'-アセトキシ-ビフェニル 7.4% 4,4'-ジアセチル-ビフェニル(原料) 45.1%
【0019】(実施例5)実施例1において、原料を4
-ホルミル-ビフェニル4.32g(23.7mmol)として
同様の操作を行ったところ、回収した結晶から各化合物
が以下の収率で得られた。 4-ヒドロキシ-4'-メチル-ビフェニル 56.1% 4-ホルミル-4'-メチル-ビフェニル(原料) 42.0%
【0020】(実施例6)実施例1において、原料を4
-アセチル-ビフェニル4.66g(23.7mmol)、反応
温度を60℃、過酸化物を市販の過酸化水素水(31%
水溶液)5.51gとし、滴下完了後、反応温度を45℃
に設定して18時間撹拌した後、水15mlを加えて80
℃に昇温して更に6時間撹拌を続けた。回収した結晶か
ら各化合物が以下の収率で得られた。 4-ヒドロキシ-ビフェニル 40.2% 4-アセトキシ-ビフェニル 1.7% 4-アセチル-ビフェニル(原料) 57.5%
【0021】(実施例7)実施例1において、原料を4
-アセチル-4'-エチル-ビフェニル5.32g(23.7mm
ol)、反応温度を118℃(酢酸還流下)、過酸化物を
市販の過酸化水素水(31%水溶液)10.72gとして
同様の操作を行ったところ、回収した結晶から各化合物
が以下の収率で得られた。 4-ヒドロキシ-4'-エチル-ビフェニル 63.8% 4-アセトキシ-4'-エチル-ビフェニル 10.2% 4-アセチル-4'-エチル-ビフェニル(原料) 24.9%
【0022】(実施例8)実施例1において、原料を下
記の組成の混合物5.24gとし、反応温度を118℃
(酢酸還流下)に設定して同様の操作を行った。 <原料混合物組成> 4'-アセチルビフェニル-4-カルボン酸 4.79g(91.4%) 4,4'-ビフェニルジカルボン酸 0.65g( 8.6%) 回収した結晶から各化合物が以下の収率で得られた。 4'-ヒドロキシビフェニル-4-カルボン酸 8.5% 4,4'-ビフェニジカルボン酸 8.9% 4'-アセチルビフェニル-4-カルボン酸(原料) 79.9%
【0023】(実施例9)実施例1において、原料を4
-アセチル-4'-クロロ-ビフェニル5.54 g(24.0m
mol)、反応温度を70℃、反応時間を40時間、過酸
化物を市販の過酸化水素水(31%水溶液)5.62gと
し、同様の操作を行ったところ、回収した結晶から各化
合物が以下の収率で得られた。 4-ヒドロキシ-4'-クロロ-ビフェニル 44.9% 4-アセトキシ-4'-クロロ-ビフェニル 1.3% 4-アセチル-4'-クロロ-ビフェニル(原料) 53.5% 以上の実施例1〜9の結果を表1に示す。
【0024】(比較例)実施例1において、酢酸75g
に代えて、無水酢酸75gを使用し、市販の過酢酸(純
度32%)11.0gを使用し、反応温度を118℃とし
て同様の反応を行ったところ、回収した結晶から各化合
物が以下の収率で得られた。 4-ヒドロキシ-4'-メチル-ビフェニル 6.1% 4-アセトキシ-4'-メチル-ビフェニル 38.9% 4-アセチル-4'-メチル-ビフェニル(原料) 49.3% この反応系での水の含有量は、0.3重量%以下であ
り、原料に対して、05当量以下鹿存在しておらず、こ
の結果、反応はアセチル基がアセトキシ基までしか転化
されておらず、ヒドロキシビフェニル類の収率が低いこ
とが分かる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、従来のヒドロキシビフ
ェニル化合物の製造方法に比べて、気相反応の厳しい反
応条件や高価な貴金属触媒等を必要とせず、原料及び生
成するヒドロキシビフェニル化合物の構造上の制約を受
けることのない温和な条件下で製造でき、且つ反応操作
が容易であるので、工業的に有利にヒドロキシビフェニ
ル類を製造することができる。
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるアシルビフ
    ェニル化合物を、水またはアルコールの存在下に過酸化
    物を用いて下記一般式(II)に酸化することを特徴とす
    るヒドロキシビフェニル類の製造方法。 【化1】 (上記式中、R1、R2は水素または飽和アルキル基を、
    X、Yはハロゲン、飽和アルキル基またはカルボキシル
    基を示し、また、k、l、m、nは0以上の整数であっ
    て、かつk+m≦5、l+n≦5、m+n≧1を満た
    す。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の過酸化物として、カル
    ボン酸の過酸化物、ヒドロ過酸化物、過酸化水素のうち
    少なくとも1つを用いることを特徴とするヒドロキシビ
    フェニル類の製造方法。
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