JPH08156983A - ピストン内蔵の圧力容器 - Google Patents

ピストン内蔵の圧力容器

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JPH08156983A
JPH08156983A JP5138828A JP13882893A JPH08156983A JP H08156983 A JPH08156983 A JP H08156983A JP 5138828 A JP5138828 A JP 5138828A JP 13882893 A JP13882893 A JP 13882893A JP H08156983 A JPH08156983 A JP H08156983A
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B11/00Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use
    • B05B11/01Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use characterised by the means producing the flow
    • B05B11/02Membranes or pistons acting on the contents inside the container, e.g. follower pistons
    • B05B11/028Pistons separating the content remaining in the container from the atmospheric air to compensate underpressure inside the container
    • B05B11/029Pistons separating the content remaining in the container from the atmospheric air to compensate underpressure inside the container located on top of the remaining content

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力容器内にピストンを内蔵させ、ピストン
より下側の内容原液をピストンより上側に充填した噴射
剤の圧力により、ノズルに連結するバルブのディップチ
ューブを介して外部に吐出又は噴出させる形式の圧力容
器を提供すること。 【構成】 ノズルを具備する圧力容器が、適当な硬度を
持つ弾性材料からなり、内容原液に浮かぶ性質を有し、
漏斗状の穴を中央に有する穴開き皿状のピストンで上室
と下室とに仕切られ、前記ピストンは該中央穴部にノズ
ルに連結するバルブのディップチューブが挿入された状
態で圧力容器内を摺動可能に収容され、下室には内容原
液が充填され、上室には噴射剤が充填されることを特徴
とするピストン内蔵の圧力容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧力容器内にピストンを
内蔵させ、ピストンより下側の内容原液をピストンより
上側に充填した噴射剤の圧力により、ノズルに連結する
バルブのディップチューブを介して外部に吐出又は噴出
させる形式の圧力容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ピストンより下部の内容原液をピストン
より上部に充填した噴射剤の圧力により、ノズルに連結
するバルブのディップチューブを介して外部に吐出又は
噴出させる形式の圧力容器としては特公昭37−439
2及び特開昭59−1380などに掲げられるように古
くから考えられていたにもかかわらず、この種のピスト
ン内蔵圧力容器としてはピストン上部に内容原液を封入
し、ピストン下部に容器底の弁を通して噴射剤を圧力充
填し、ピストンが該噴射剤の圧力によって押し上げられ
るに従って内容原液が開口されたノズルより外部に吐出
又は噴出される、いわゆるピストン上部内容原液、下部
噴射剤充填方式の構造のものしか製品化されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】これは製造工程上に
大きな問題が存在するからである。即ち、ピストン下部
に内容原液を封入すること自体が難しいのに加え、製造
時の連続工程作業に於いて、ピストン中央部の穴にバル
ブのディップチューブを挿入することは不可能に近い困
難な作業であった。
【0004】ピストンの下室に充填された内容原液を、
ピストン上室に充填した噴射剤の圧力により、ノズルに
連結するバルブのディップチューブを介して外部に吐出
または噴出させる形式の圧力容器が理論上は存在して
も、どうして現在まで製品化される事が無かったかをこ
こに詳述する。
【0005】一般の内容原液充填設備を使用し、ピスト
ンを容器内に装着したままではピストン下部に内容原液
を充填することが不可能である。そこで、まずピストン
をはずした状態で内容原液を容器内に充填し、次に容器
内にピストンを封入する方法があれば良いが、この方法
では容器上部にあるバルブを取り付けるための容器口部
を通して容器口部より大きな容器胴部に添う大きさのピ
ストンを封入することは不可能である。しかるにこの方
法での製造は、先ず不可能である。
【0006】次に考えられるのは、ピストンが組付けら
れたままのピストン内蔵圧力容器を用い、特別な内容原
液充填設備を用い内容原液はピストン内蔵圧力容器底部
の弁を通して充填した後、噴射剤は容器口部よりピスト
ン上部に入れる方法である。この方法は一見問題なく製
造できるようであるが、実際にはピストン下部にある内
容原液を容器上部のノズルに導くための連通パイプ、即
ち、ディップチューブを容器下部に位置するピストンの
ピストン中央穴部に取り付ける方法が複雑であり、製造
設備も該ピストン内蔵圧力容器も複雑な上、製造コスト
も高くつくため製品化は全くなされていないのが現状で
ある。
【0007】さらに考えられるのは、ピストンが組付け
られたままのピストン内蔵圧力容器に容器上部より内容
原液を入れバルブを装着後、噴射剤を充填する方法があ
るが、これも実際上製品化は全く不可能であった。
【0008】このことについて詳解する。さて、内容原
液を充填すると共にピストンが内容原液の上に位置する
ように移動させるよう内容原液を充填する方法である
が、これを行うにはピストンの中央穴部に密に接する内
容原液充填用ノズルを挿入し、ピストンが上がる速度に
無理の無い速さでピストン下部に内容原液を充填してい
かなければならないし、充填される内容原液も適当な粘
度を持っていないと充填用ノズルを抜き去ると、ピスト
ン自体が降下を始め、悪くすれば内容原液の底に沈んで
しまう。
【0009】次に、この内容原液充填機の充填口を抜き
去った後の穴にバルブのディップチューブを挿入しなけ
ればならないが、この穴はバルブのディップチューブの
挿し込み時にはバルブ本体が邪魔をし容器上部より穴の
位置を目で確認しながらの挿入は不可能である上に、内
容原液に対して沈みがちな不安定な状態にあるピストン
でしかもチューブガイドも無く、ディップチューブ外径
よりわずかしか大きな穴しか開いていないピストンの中
央穴部にディップチューブ下端を挿入することは困難至
極である。
【0010】即ち、要点等を列記すると(ア)内容原液
の充填作業中にピストンがいつも内容原液の最上部に位
置するようピストンを持ち上げつゝ内容原液を充填する
必要がある為に、ピストンの中央穴部と充填中いつも密
に接する内容原液充填用ノズルを特別に製作しなければ
ならない事、又、その充填は容器の大きさ、形態及び内
容原液粘度等に合わせた微妙な調整等の検討が必要な事
など技術的にもコスト面からも難しい所が多い、(イ)
ピストンの中央穴部にディップチューブを挿入するのが
連続作業上困難である事が製品化出来ない大きな要因と
なっていた。
【0011】そこで本発明者等は、上記問題点に鑑み通
常の内容原液充填設備を用い安価で安定性のあるピスト
ン内蔵圧力容器を発明した。
【0012】
【問題点を解決するための手段】即ち、本発明は(1)
ノズルを具備する圧力容器が、適当な硬度を持つ弾性材
料からなり、内容原液に浮かぶ性質を有し、漏斗状の穴
を中央に有する穴開き皿状のピストンで上室と下室とに
仕切られ、前記ピストンは該中央穴部にノズルに連結す
るバルブのディップチューブが挿入された状態で圧力容
器内を摺動可能に収容され、下室には内容原液が充填さ
れ、上室には噴射剤が充填されることを特徴とするピス
トン内蔵の圧力容器。
【0013】(2)中央穴開き皿状のピストンが中空容
器からなる上記(1)記載のピストン内蔵の圧力容器。
【0014】(3)中空容器の上部に中空容器内が上室
内の圧力と釣り合うようにするための連通孔となる小孔
を設けるよう構成されてなる上記(2)記載のピストン
内蔵の圧力容器。
【0015】(4)中空容器の内部に噴射剤の吸着剤と
なる物質を収納するよう構成されてなる上記(2)から
上記(3)のいずれかに記載のピストン内蔵の圧力容
器。
【0016】(5)中空容器の内部に噴射剤の発生剤と
なる物質を収納するよう構成されてなる上記(2)から
上記(3)のいずれかに記載のピストン内蔵の圧力容
器。
【0017】(6)適当な硬度を持つ弾性材料からなる
中央穴開き皿状の下部ピストンと,下部ピストンの内側
に相応させる事ができる形状であり、外円周壁上の端部
が下部ピストンの外円周壁より突出し、且つ末広がりの
形状を持ったシール帯を有し、さらに下部ピストンの内
円周壁より小さく開口した形状で、下部ピストンより柔
軟な硬度を持つ弾性材料からなる漏斗状の上部ピストン
の二つを上下に組み合わせる事により、中空容器である
中央穴開き皿状のピストンを構成する上記(2)から上
記(5)のいずれかに記載のピストン内蔵の圧力容器で
ある。
【0018】この発明の構成を図を参照しながら説明す
る。図1は、この発明に係るピストンを内蔵させた圧力
容器の一部分を断面した縦断面図である。本発明は、図
3に示す如く適当な硬度を持ち内容原液2に浮かぶ硬質
樹脂製で漏斗状の中央穴部9にディップチューブ11を
通した状態でピストン1を摺動可能に内蔵させた圧力容
器である。
【0019】
【作用】本発明のピストン内蔵の圧力容器は、内容原
液、噴射剤などを充填する以前は図1の形で存在する。
内容原液2を充填するために内容原液充填機の充填口に
漏斗状の中央穴部9より少し小さ目のノズルアダプター
5(図2を参照)を使用し、その先端をピストン1の漏
斗状の中央穴部9に挿入し、漏斗状の中央穴部9を通し
てピストン1の下に内容原液2を充填する。この時、漏
斗状の中央穴部9は上方の拡大した漏斗状であるためノ
ズルアダプターは無理なく中央穴部中心に導かれる。本
発明のピストン1は内容原液2に浮かぶように作られて
いるため、充填された内容原液2のごくわずかはピスト
ン1の上にはみ出る時もあるが、おおまか図2に示す如
き状態に容易に充填されることとなる。
【0020】内容原液をピストンの下室に充填するに
は、内容原液を充填すると共にピストンが内容原液の上
に位置するように移動させなければならない事と並行し
て、内容原液とピストンとの間に存在する空気などの不
要気体を排除し、内容原液とピストンの間を密にしなく
てはならない。一見、製品に何の影響も与えそうにない
この空気などの不要気体の排除が、もし完全に行われて
いない状態で製品を仕上げた場合には消費者が製品を使
用する際、内容物の取り出し中にパチンパチンと音を伴
って内容物が飛散し、使用者(消費者)の服を汚した
り、内容原液が目に入ったり、使用上の不快感を引き起
こすようになるし、この様な事が起こらないにしても内
容原液が異状な発泡をするなど経時的問題を引き起こす
可能性が生じる。
【0021】本発明の実施に当たっては、内容原液2と
ピストン1との間に存在しがちな空気などの不要気体を
排除する為には、内容原液2の充填時に内容原液2の
粘度等、液状態に合った速さで充填し、充填機のノズル
アダプターとピストン1の漏斗状の中央穴部9との隙間
から不要気体が抜け去るようにする。内容原液2の粘
度を出来る限り低くし、気泡の抜け易い処方とする。も
しくは、内容原液2の処方を不要気体が存在していて
も影響の少ないような処方に変え用いるなどして解決す
る。
【0022】ピストンは内容原液に浮かぶ性質を有して
いるため、当然内容原液を本発明の圧力容器内に充填す
ると、ピストンは浮遊し始め内容原液の上部に浮かび上
がるので、このピストン1にバルブのディップチューブ
11を挿入する事となるが、この作業は次の理由によっ
て、簡単かつ確実性をもって行える。
【0023】次の工程として、バルブのディップチュー
ブ11をピストン1の漏斗状の中央穴部9に挿入し容器
口部12にバルブを装着する。即ち、ピストン1の漏斗
状の中央穴部9にディップチューブ11を挿入すること
になるが、バルブのディップチューブ11の下端を漏斗
状の中央穴部9に挿入する際には、該漏斗部分のガイド
効果によって容易に漏斗状の中央穴部9の下部穴に導く
ことが出来る。ピストン1は内容原液2に浮かぶ性質が
あるために、ディップチューブ11を挿し込むために押
し下げるのとは反対にピストン1が上側に押し上げるよ
うに働くのでディップチューブ11が挿入しやすくな
る。ピストン1については浮力が大きい程、漏斗状の中
央穴部9については、漏斗部分の上部の径が大きい程、
又、漏斗の傾斜がきつい程、作業性は良くなる。
【0024】本発明の中空容器構造としたピストンを用
いる事によって、ピストンは力強い浮力向上効果を示す
ようになり、前述の作業性は、より簡便に、より確実な
ものへと向上する。
【0025】漏斗状の中央穴部9にバルブのディップチ
ューブ11を通した後、噴射剤8を充填することとな
る。噴射剤8はこのバルブ装着時、バルブをクリンプす
る寸前に容器口部12を通して噴射剤8を気密下で充填
する、いわゆるアンダーカップ充填法という充填方法を
用いれば、噴射剤8はそのままピストン1より上部の上
室3側に直接充填することが出来る。又、バルブのコア
及びハウジング下部の穴を通す事なく噴射剤を充填出来
る構造の、いわゆる高速充填用圧充バルブを用い該バル
ブを圧力容器6にクリンプ後、ノンメカニカル方式によ
って噴射剤を圧力充填することも出来る。
【0026】図3は前述の如き工程を終え、圧力容器6
に内容原液2及び噴射剤8を充填し、バルブを装着、ク
リンプした後の状態を示す本発明に係るピストン1を内
蔵させた圧力容器6の一部分を断面した縦断面図であ
る。
【0027】消費者が該製品を使用する際、製品を正立
のままノズルを作動使用すれば、当然下室4にある内容
原液2はピストン1を介して噴射剤8により加圧されて
いるため、ディップチューブ11を通ってノズルより噴
出する事となる。
【0028】次に消費者が該製品を倒立にして使用した
場合には、ピストン1は内容原液2に密着したままの状
態で作動するため、下室4にある内容原液2が上側に、
上室3にある噴射剤8は下側にと、実際は上下逆の形と
なるが圧力容器6の中では図3のままの状態でノズルよ
り内容原液2を外部に噴出する事となる。
【0029】即ち、消費者が該製品を使用する際正立で
も倒立でも、又、横にしたまま使用しても全く同様にし
て問題なく内容原液2を噴出させる事ができる。ここ
で、本発明の中空容器構造としたピストンを用いた場合
について図を用い説明する。
【0030】図4はピストンを中空容器構造とした場合
の一例を示す。中空容器構造としたピストン1−aを内
蔵させた圧力容器6の未充填時を示す一部分を断面した
縦断面図である。
【0031】本発明に用いるピストンは内容原液2に浮
かぶ性質が無くてはならないが、これには適当な比重を
持つ樹脂を用いても良いし、適当な比重を持つように発
泡させた樹脂を使用するとか、比重の軽い増量剤を混合
し、適当な比重に調整した樹脂を用いて成型しても良
い。しかしながら最も簡単で有効な方法はピストンを中
空容器とすることである。これによってピストンの比重
は空洞の大きさ、樹脂等の厚さ(樹脂の使用量)等によ
って自由自在に設定出来るようになる。即ち、使用樹脂
は内容原液や噴射剤に係わる耐薬剤性、耐溶剤性、膨潤
度、強度及び成型時特性などに加えて内容原液2に浮か
ぶよう特別に比重の軽いものを検討することもなく、上
室内容原液、下室噴射剤型のピストン内蔵圧力容器に用
いられている従来から既に使用され経験のある樹脂やア
ルミなどの金属を用いて、本発明の条件を満足するピス
トン1−aを成型することが可能となるので、製品設計
上安心の出来る製品を作ることが可能となる。又、比重
の軽い樹脂のみで作った場合より動きの良いピストンを
作りやすい。
【0032】図5は図4の中空容器構造としたピストン
1−aの上部に、中空容器内の圧力が上室3内の圧力と
釣り合うようにするための連通孔となる小孔13を設け
たピストン1−bの斜視図である。
【0033】上記小孔13を設ける事によって上室3内
の圧力とピストン1−b内の圧力が平衡状態となる為、
上室3内の圧力によってピストン1−bが太鼓状となる
など異状に加圧変形されるような事が起こることは無
く、圧力容器内でのピストンの動きを阻害するような事
は無い。従ってピストン1−bを設計製作するに当た
り、特別に耐圧強度を考慮する必要もなく、従来のピス
トン内蔵圧力容器に用いられていたピストンと材質的に
も強度的にも寸法的にも同じ考え方で考察する事が出来
る。
【0034】図6は中空容器からなり、連通孔となる小
孔13を有するピストン1−bの中空内部の一部に噴射
剤8の一部を吸着保持させるための吸着剤14を収納し
たピストン1−bの一例を示す縦断面図である。
【0035】吸着剤14を入れることによって、内容原
液2に対して溶解度の少ない噴射剤8を吸着剤14に保
持させることにより、使用初めから使用終わりまで安定
な噴射状態の得られる製品を作ることが出来る。内容原
液2が噴出後、霧状に噴射させるような製品に対しては
特に有効である。
【0036】吸着剤14の代わりにガスの発生剤を収納
させておけば、本発明のピストン内蔵の圧力容器にバル
ブをクリンプ装着後、容器内で徐々にガスを発生するこ
とにより該ガスは連通孔となる小孔13を通り上室3に
充満するので、噴射剤8として働き製品使用時には内容
原液2を噴出させるようになる。従ってわざわざ噴射剤
8を加圧充填する必要が無くなる。
【0037】図7は適当な硬度を持つ弾性材料からなる
中央穴開き皿状の下部ピストン15と,下部ピストン1
5の内側に相応させる事ができる形状であり圧力容器壁
に接する側、即ち外円周壁上の端部が下部ピストン15
の外円周壁より突出し、且つ末広がりの形状を持ったシ
ール帯16を有し、さらに漏斗状の中央穴部9であるデ
ィップチューブ11に接する内円周壁20が下部ピスト
ン15の内円周壁18より小さく開口した形状で、下部
ピストン15より柔軟な硬度を持つ弾性材料からなる漏
斗状の上部ピストン17の二つを上下に組み合わせる事
により、中空容器である中央穴開き皿状のピストン1−
Cを構成する本発明に係るピストン1−C縦断面図であ
る。
【0038】これにより下部ピストン15は、圧力容器
の上下方向の移動性を良くし、上部ピストン17は経時
的に変化する使用樹脂の膨潤などを吸収し、圧力容器の
内壁7とピストン1及びピストン1の漏斗状の中央穴部
9とバルブディップチューブ11との間の密着性を保持
し、上室3と下室4の隔離性を向上させる。
【0039】
【発明の効果】本発明の実施によって(1)従来のエア
ゾール製品原液充填設備を一部改造するだけで簡単に内
容原液2の充填ができる。
【0040】(2)特別なバルブ、特別なディップチュ
ーブを要しない。
【0041】(3)容器底部に噴射剤注入のための穴及
び弁を設けることがないので安価な製品ができる。
【0042】(4)従来のピストン内蔵圧力容器のよう
な内容原液上室、噴射剤下室方式の圧力容器を使用した
場合と比較すると、従来のものは使用時、上室3にある
内容原液2が減るに従って内容原液2の重心が益々上に
上がるので、製品を持つ手に不安定感を感じたり、保管
中にも倒れやすいという欠点があった。本発明の実施を
したピストン内蔵圧力容器では内容原液2は下室4に、
噴射剤8が上室3に位置しているので、内容量が少なく
なるにつれて製品の重心が下に下がってくるため製品を
持った感じも異様感がなく安定感があり、又、非使用時
製品を棚などに置いている場合にも安定した状態で保管
できる。
【0043】(5)噴射剤8を充填した後の製品保管に
よる経時に際して、従来のピストン容器のように容器底
部に設けられた注入用弁がないため、噴射剤8や内容原
液2の漏れを心配する事もなく、従来のピストン内蔵圧
力容器よりずっと機密性の良い製品とできる。特に従来
は噴射剤量としては絶対使用量が少ないために注入用弁
からの漏洩を懸念し、使用されにくかった圧縮ガスも安
心して使用できるため、環境汚染などの問題が多い液化
ガス類を使用せず、窒素、空気など圧縮ガスのみを使っ
た製品を作ることが容易となる。
【0044】(6)ピストン内蔵圧力容器に於いて使途
は勿論、体積的にも内容物の大部分を占める内容原液2
が下室4に入る構造であるのに加え、噴射剤8は上から
内容原液2を下へ押し下げる方向に作用しており、内容
原液2が上室3にくる従来のピストン内蔵圧力容器のよ
うに製品非使用時などの棚置き中ずっと重力に逆らった
まま長時間放置するような事がなく、自然の法則に従う
ため内容原液2の液粘度を特に限定するような必要もな
く、水やアルコールのような超低粘度物からゲル状の高
粘度物までいかなる製品にでも使用可能である。
【0045】(7)従来より製品化されているタイプ、
即ち、ピストン上部内容原液、下部噴射剤充填方式のピ
ストン内蔵の圧力容器の技術や製造設備をそのまゝ利用
出来る部分が多いので、内容原液の異なる種々の商品に
ついても、特別な性能テストや長期間の経時テストを行
う必要が無く、商品化するに当たり商品の検討時間を短
縮出来る。
【0046】
【実施例】ここで本発明のピストン内蔵の圧力容器を構
成するピストン1について述べる。ピストン1は内容原
液2に浮かぶ性質が無くてはならない。これは使用樹脂
を適当な比重になるよう発泡させた発泡樹脂を用いピス
トン成型したような、いわゆる材料自体のかさ比重を軽
くした物を用いた物であっても良いし、又図にも示した
ようにピストン1自体の構造を空洞化した形にピストン
1自体を成型しても良く、ピストン1の形は例図にこだ
わり限定するものではない。 (a)内容原液2に浮かぶ事、(b)ディップチューブ
11を通す漏斗状の穴を有すること、(c)圧力容器6
内を垂直にスムーズに移動出来る形状と硬度があること
を満足するものであれば良い。
【0047】使用樹脂としてはポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール、フッソ樹脂、シリコーン樹脂、A
S、ABS、ポリウレタン、ユリア樹脂、フェノール樹
脂、TPXなどを単体、混合もしくは他のフィラー材等
と混合するなどして、充填する内容原液2と噴射剤8に
対して安定な耐薬品性を持つ材質のものを選べば良い。
又、中空容器構造としたピストンの材質としては、前述
のような樹脂等の他、アルミ、銅などの薄板を用いた成
型物であっても良い。又ピストン1の出来上がり比重は
少なくとも0.85以下、好ましくは0.8以下にする
のがよい。
【0048】吸着剤としては活性炭、モレキュラーシー
ブス、シリカゲル、酸処理白土、酸化アルミなどの他、
吸着させたい噴射剤によって適当なものを使用する。
【0049】ガスの発生剤としては、例えばクエン酸と
重曹を吸湿剤と粘着剤を混合するなどして、塊状に固め
た物等を使用することが出来る。この場合には主溶剤と
して水を用いた内容原液を下室4に充填することによっ
て該内容原液の気化水分が上室3に入り、通気孔となる
小孔13を通りピストン内の発生剤に接触する。そこで
クエン酸と重曹の間に水分が加わることによって反応し
炭酸ガスを生じる。これを噴射剤として働かせることが
出来る。本発明に係るガスの発生剤は、特にクエン酸と
重曹を主体とするものに限らず、酸化還元その他の化学
的、物理的反応によっても使用に於いて安全なものは、
何れのものでもガスの発生剤として使用でき、本例に掲
げたもののみを本発明に係るガス発生剤として限定する
ものではない。
【0050】下部ピストン15と上部ピストン17の異
質材料の組み合わせにより構成される中空容器である中
央穴開き皿状のピストンに使用する為の材料は、前述の
ピストンに使用する樹脂等の内から硬度の異なる適切な
物を選び使用すれば良い。例えば、下部ピストン15も
上部ピストン17もポリエチレンを使用し、下部ピスト
ン15は硬いグレードを、上部ピストン17に軟らかな
グレードを用いるのも不可能ではない。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストン1を内蔵させた圧力容器
6の未充填時を示す一部分を断面した縦断面図。
【図2】ノズルアダプター5を用い中央穴部9を通して
ピストン1の下に内容原液2を充填した直後を示す本発
明に係るピストン1を内蔵させた圧力容器6の一部分を
断面した縦断面図。
【図3】内容原液2及び噴射剤8を充填し、バルブを装
着、クリンプした後の状態を示す本発明に係るピストン
1を内蔵させた圧力容器6の一部分を断面した縦断面図
である。
【図4】ピストンを中空容器構造とした本発明に係るピ
ストン1−aを内蔵させた圧力容器6の未充填時を示す
一部分を断面した縦断面図。
【図5】ピストンを中空容器構造とした本発明に係るピ
ストン1−aに連通孔となる小孔13を設けたピストン
1−bの斜視図。
【図6】図5の本発明に係るピストン1−bの中空内部
の一部に吸着剤14を収納したピストン1−bの縦断面
図。
【図7】異質材料からなる下部ピストンと上部ピストン
の組み合わせにより構成された中空容器である本発明に
係る中央穴開き皿状のピストン1−cの縦断面図。
【符号の説明】
1 ピストン 1−a ピストン 1−b ピストン 1−c ピストン 2 内容原液 3 上室 4 下室 5 ノズルアダプター 6 圧力容器 7 圧力容器の内壁 8 噴射剤 9 中央穴部 9−a 中空穴部の漏斗状部分 10 空気 11 ディップチューブ 12 容器口部 13 小孔 14 吸着剤 15 下部ピストン 16 シール帯 17 上部ピストン 18 下部ピストン15の内円周壁 19 中空部 20 内円周壁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルを具備する圧力容器が、適当な硬
    度を持つ弾性材料からなり、内容原液に浮かぶ性質を有
    し、漏斗状の穴を中央に有する穴開き皿状のピストンで
    上室と下室とに仕切られ、前記ピストンは該中央穴部に
    ノズルに連結するバルブのディップチューブが挿入され
    た状態で圧力容器内を摺動可能に収容され、下室には内
    容原液が充填され、上室には噴射剤が充填されることを
    特徴とするピストン内蔵の圧力容器。
  2. 【請求項2】 中央穴開き皿状のピストンが中空容器か
    らなる請求項1に記載のピストン内蔵の圧力容器。
  3. 【請求項3】 中空容器の上部に中空容器内が上室内の
    圧力と釣り合うようにするための連通孔となる小孔を設
    けるよう構成されてなる請求項2に記載のピストン内蔵
    の圧力容器。
  4. 【請求項4】 中空容器の内部に噴射剤の吸着剤となる
    物質を収納するよう構成されてなる請求項2から請求項
    3のいずれかに記載のピストン内蔵の圧力容器。
  5. 【請求項5】 中空容器の内部に噴射剤の発生剤となる
    物質を収納するよう構成されてなる請求項2から請求項
    3のいずれかに記載のピストン内蔵の圧力容器。
  6. 【請求項6】 適当な硬度を持つ弾性材料からなる中央
    穴開き皿状の下部ピストンと,下部ピストンの内側に相
    応させる事ができる形状であり、外円周壁上の端部が下
    部ピストンの外円周壁より突出し、且つ末広がりの形状
    を持ったシール帯を有し、さらに内円周壁が下部ピスト
    ンの内円周壁より小さく開口した形状で、下部ピストン
    より柔軟な硬度を持つ弾性材料からなる漏斗状の上部ピ
    ストンの二つを上下に組み合わせる事により、中空容器
    である中央穴開き皿状のピストンを構成する請求項2か
    ら請求項5のいずれかに記載のピストン内蔵の圧力容
    器。
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