JPH08156734A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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Publication number
JPH08156734A
JPH08156734A JP6305233A JP30523394A JPH08156734A JP H08156734 A JPH08156734 A JP H08156734A JP 6305233 A JP6305233 A JP 6305233A JP 30523394 A JP30523394 A JP 30523394A JP H08156734 A JPH08156734 A JP H08156734A
Authority
JP
Japan
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airbag
cover body
switch
wrapping member
folded
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Application number
JP6305233A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Sugiyama
俊幸 杉山
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Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアバッグ装置に設けたホーンスイッチの操
作感を向上する。 【構成】 ステアリングホイール本体のボス部に取り付
けるエアバッグ装置14を構成する。エアバッグ装置14
は、ベースプレート21に、インフレータ22、エアバッグ
24、およびカバー体34を取り付けて構成する。カバー体
34の裏面側に、膜状スイッチ53を取り付け、ホーンスイ
ッチを構成する。折り畳んだエアバッグ24をラッピング
部材31で覆い、折り畳んだ形状を保持する。ラッピング
部材31は、クッション部材32の下面に合成紙33を貼着し
て形成する。 【効果】 カバー体34を押圧した際の触感を容易に適切
に調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグがカバー体
により覆われるエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のステアリングホイールな
どに設けられるエアバッグ装置が用いられている。この
エアバッグ装置は、ステアリングホイール本体に取り付
けられる金属製のベースプレートを備え、このベースプ
レートに、ガスを噴射するインフレータと、このガスに
より膨張するエアバッグと、このエアバッグを覆うカバ
ー体とが取り付けられている。そして、エアバッグは、
小さく折り畳まれた状態で収納されるため、自発的に形
状を復元しようとする作用があり、特に、熱などにより
カバー体の復元力が助長され、膨張しようとすると、こ
のエアバッグがカバー体を内側から押圧して、カバー体
が膨らみ、あるいはテアラインなどの段差が露見するな
どして、外観を悪化させるという問題を有している。ま
た、カバー体の裏面側にホーンスイッチを設ける場合に
は、エアバッグとホーンスイッチとを内側から押圧し
て、ホーンスイッチの誤動作の原因になるとの問題を有
している。
【0003】この点、例えば、実公昭54−3486号
公報に記載されたエアバッグ装置が知られている。この
エアバッグ装置では、両端部がエアバッグとともにベー
スプレートに固定されたベルト状の部材を用い、このベ
ルト状の部材によりエアバッグを締め付けて、折り畳ん
だ形状を保持するようになっている。
【0004】しかしながら、上記実公昭54−3486
号公報記載の構成では、ベルト状の部材によりエアバッ
グを締め付け固定するため、カバー体の表面には、強固
に固定される部位と自由に自己復元しようとする部位と
が形成され、カバー体を押動したとき、すでに内部のエ
アバッグにカバー体が当接している箇所と、エアバッグ
とカバー体とが離間しており、或るストロークだけ押動
してからエアバッグに当接する箇所とができ、感触が一
定でなくなるとの問題を有している。
【0005】また、例えば、実開平4−28170号公
報に記載されたエアバッグ装置が知られている。このエ
アバッグ装置では、カバー体の下面にフィルム状スイッ
チを設けるとともに、このフィルム状スイッチの下面に
平板状をなす受板を接着し、エアバッグの上面にこの受
板を当接させることにより、フィルム状スイッチに不均
一な荷重が加わらないようになっている。
【0006】しかしながら、上記実開平4−28170
号公報記載の構成では、カバー体の下面にフィルム状ス
イッチを介して受板が当接されるため、カバー体の触感
が硬くなるなどして、触感の向上が困難である問題を有
している。また、エアバッグの上面を適切な力で受板に
当接することが困難で、エアバッグが自己復元しようと
して、また熱などによりカバー体の復元力が助長される
ときは一層顕著に、この受け板を介してフィルム状スイ
ッチがカバー体に押圧され、スイッチを内部から押圧し
て誤動作の原因になるとの問題を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、実公昭
54−3486号公報記載の構成では、ベルト状の部材
によりエアバッグを締め付け固定するため、固定された
部位およびその周縁と、カバー体裏面部との間には、空
間が形成され、また、固定部位から離れるにしたがって
エアバッグが自己復元しようとしてカバー体の裏面に接
しあるいは押圧するので、カバー体を押動した際の感触
が不均一であるとの問題を有している。また、実開平4
−28170号公報記載の構成では、カバー体の下面に
フィルム状スイッチを介して受板が当接されるため、カ
バー体の触感が硬くなるなど触感の向上が困難である問
題を有している。また、エアバッグの上面を適切な力で
受板に当接することが困難で、エアバッグが自己復元し
ようとする場合には、この受板を介してフィルム状スイ
ッチがカバー体に押圧され、スイッチの誤動作の原因に
なるなどの問題を有している。
【0008】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、折り畳んだエアバッグの形状を安定して保持し、
カバー体の触感を向上し、あるいはスイッチの誤動作を
防止できるエアバッグ装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のエアバッ
グ装置は、折り畳んで収納されたエアバッグと、このエ
アバッグを覆うカバー体とを備えたエアバッグ装置にお
いて、前記カバー体とエアバッグとの間に位置して、折
り畳んで収納された前記エアバッグを覆う破断可能なラ
ッピング部材と、弾性変形可能なクッション部材とを備
えたものである。
【0010】請求項2記載のエアバッグ装置は、折り畳
んで収納されたエアバッグと、このエアバッグを覆うカ
バー体とを備えたエアバッグ装置において、前記カバー
体とエアバッグとの間に位置して、折り畳んで収納され
た前記エアバッグを覆う破断可能でかつ弾性変形可能な
ラッピング部材を備えたものである。
【0011】請求項3記載のエアバッグ装置は、請求項
1または2記載のエアバッグ装置において、カバー体の
裏面側に沿って配設されたスイッチを備えたものであ
る。
【0012】
【作用】請求項1記載のエアバッグ装置では、エアバッ
グは、ラッピング部材により形状を保持され、カバー体
により覆われている。そして、エアバッグが膨張する際
には、これらラッピング部材およびカバー体が破断し
て、エアバッグが突出する。また、カバー体の内側に位
置するラッピング部材により、折り畳んで収納されたエ
アバッグを覆ったので、エアバッグが自己復元しようと
しても、安定して形状が保持され、カバー体の外観およ
び触感に影響を与えることがない。さらに、クッション
部材により、カバー体を押動した際の触感が硬くなるこ
とが防止されるとともに、カバー体を押動した際の触感
が必要以上に柔らかくなることが防止され、カバー体の
触感のばらつきが少なくなる。さらに、このクッション
部材の硬度を適宜選定することにより、カバー体を押圧
した際の触感が容易に調整される。
【0013】請求項2記載のエアバッグ装置では、エア
バッグは、ラッピング部材により形状を保持され、カバ
ー体により覆われている。そして、エアバッグが膨張す
る際には、これらラッピング部材およびカバー体が破断
して、エアバッグが突出する。また、カバー体の内側に
位置するラッピング部材により、折り畳んで収納された
エアバッグを覆ったので、エアバッグが自己復元しよう
としても、安定して形状が保持され、カバー体の外観お
よび触感に影響を与えることがない。さらに、弾性変形
可能なラッピング部材により、エアバッグを覆ったの
で、カバー体を押動した際の触感が硬くなることが防止
され、カバー体を押動した際の触感が必要以上に柔らか
くなることが防止されて、カバー体の触感のばらつきが
少なくなるるとともに、ラッピング部材とは別体のクッ
ション部材を設ける構成に比べて、製造工程の合理化と
部品点数の削減が可能になる。さらに、このクッション
部材の硬度を適宜選定することにより、カバー体を押圧
した際の触感が容易に調整される。
【0014】請求項3記載のエアバッグ装置では、請求
項1または2記載の作用に加え、カバー体の裏面側に沿
ってスイッチが配設され、カバー体を押動することによ
り、このスイッチが操作される。そして、このスイッチ
とエアバッグとの間にクッション部材が配設され、ある
いは弾性変形可能なラッピング部材が配設されたので、
カバー体の触感が容易に適切に調整されるとともに、エ
アバッグに自己復元力が作用しても、スイッチに大きな
荷重が加わることがなく、スイッチの誤動作が防止され
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明のエアバッグ装置の一実施例の
構成を図面を参照して説明する。
【0016】図2において、11は自動車のステアリング
ホイールで、このステアリングホイール11は、ステアリ
ングホイール本体12と、このステアリングホイール本体
12の乗員側となる上側に装着されたエアバッグ装置14と
などから構成されている。
【0017】そして、ステアリングホイール本体12は、
環状をなすリム部15と、このリム部15の内側に位置する
ボス部16と、これらリム部15およびボス部16を連結した
複数のスポーク部17とから構成されている。また、ステ
アリングホイール本体12の車体側となる下側には、図示
しないステアリングシャフトに嵌着されるボスが配置さ
れているとともに、このボスにボスプレートが溶接など
して固着されている。また、このボスプレートに、スポ
ーク部17の芯金が接続され、このスポーク部17の芯金
に、リム部15の芯金が接続されている。そして、これら
リム部15の芯金の外周部と、スポーク部17の芯金のリム
部15側の部分の外周部とに、軟質の合成樹脂などからな
る表皮部18が形成されている。
【0018】また、エアバッグ装置14は、図1ないし図
3に示すように、金属製のベースプレート21を備え、こ
のベースプレート21が、ステアリングホイール本体12の
ボスプレートにブラケットなどを介して取り付けられる
ようになっている。そして、このベースプレート21に
は、略平板状をなす上板部21a と、この上板部21a の周
縁部から下方に向かって屈曲された周壁部21b とが形成
されている。そして、上板部21a には、円孔状のインフ
レータ取付孔21c が形成され、このインフレータ取付孔
21c に嵌合して、ガスを噴射する略円柱状のインフレー
タ22が取り付けられている。さらに、この上板部21a の
上面には、このインフレータ22の上側を覆うようにし
て、袋状のエアバッグ24が折り畳んだ状態で取り付けら
れている。
【0019】そして、このエアバッグ24は、環状のリテ
ーナ26を用いて、開口部の近傍がベースプレート21の上
板部21a に押し付けられているとともに、リテーナ26か
ら下方に突設したボルト27を、エアバッグ24、ベースプ
レート21、およびインフレータ22のフランジ部22a を挿
通させて、このフランジ部22a の下面からナット28を螺
合することにより、インフレータ22とともにエアバッグ
24がベースプレート21に固定されている。さらに、ベー
スプレート21の周壁部21b には、リベット用通孔21d
と、係合用通孔21e とがそれぞれ複数形成されていると
ともに、両側の周壁部21b には、それぞれブラケット取
付部21f が形成されている。
【0020】また、折り畳まれたエアバッグ24は、ラッ
ピング部材31により表面側のほぼ全面を覆われて形状が
保持されている。そして、このラッピング部材31は、図
3ないし図5などに示すように、板状をなす弾性変形可
能な発泡ウレタンからなるクッション部材32と、このク
ッション部材32の下面に貼着された合成紙33とから形成
されている。また、この合成紙33は、抄紙工程にて樹脂
を添加したもので、例えば、「タイベック」(商品名)
が用いられている。そして、このラッピング部材31は、
折り畳まれたエアバッグ24とほぼ同じ幅寸法の本体部31
a を有するとともに、この本体部31a の前後の両端部
に、この本体部31a よりも幅寸法の小さい取付部31b ,
31b が形成されている。そして、本体部31a には、他の
部分よりも脆弱なスリットなどからなるテアライン31c
が本体部31a の幅方向の全長にわたって形成されてい
る。また、各取付部31b には、幅方向に沿って所定間隔
で、それぞれ円孔状をなすリベット用通孔31d と、係合
用通孔31e とが交互に複数形成されている。
【0021】そして、このラッピング部材31は、エアバ
ッグ24を所定の形状に折り畳んだ状態で、本体部31a が
このエアバッグ24を包み込むようにして、各取付部31b
を両面テープなどを用いてベースプレート21に接着し、
仮固定されるようになっている。
【0022】さらに、図1ないし図3に示すように、ベ
ースプレート21には、このラッピング部材31に覆われた
エアバッグ24をさらに覆うようにして、カバー体34が取
り付けられている。そして、このカバー体34は、熱可塑
性エラストマーなどの合成樹脂にて一体に形成され、ス
テアリングホイール本体12のボス部16およびスポーク部
17の一部を覆う上板部36と、この上板部36の裏面から下
側に突設された略角筒状をなす取付壁部37とを有してい
る。そして、この取付壁部37には、角孔状をなすリベッ
ト用通孔37a が形成されているとともに、図示しない複
数の係合突部が内側に突設されている。
【0023】また、このカバー体34の上板部36の表面側
は、外観を向上するなどのために、前後方向および両側
方向に彎曲した複雑な曲面(3次曲面)を組み合わせて
構成されている。さらに、上板部36の表面側には、ホー
ンスイッチの操作部41が上下方向に弾性変形自在に形成
され、この操作部41の周囲には、操作範囲を示す環状凹
溝42が形成されているとともに、この操作部41を前後に
区画する中央凹溝43が形成されている。さらに、このカ
バー体34の上板部36の裏面側には、上板部36の他の部分
より脆弱なテアライン44が平面略H字状をなして凹設さ
れ、エアバッグ24の膨張時に前後に展開する前後一対の
扉片部が形成されている。
【0024】さらに、図1に示すように、カバー体34の
上板部36には、操作部41の裏面側に位置して、前後一対
の押圧部51,51が形成されている。そして、この押圧部
51は、平面矩形状をなして裏面側に突設された多数の突
起などから構成され、これら突起の先端側の面同士を結
んだ仮想面は、前後方向に沿った縦断面が直線状をな
し、かつ、両側方向に沿った縦断面は左右対称な円弧状
をなし、全体として表面側に向かって膨出する略円筒面
状に形成されている。
【0025】そして、このカバー体34の裏面側の押圧部
51,51に沿って、ホーンスイッチを構成するスイッチと
しての前後一対の膜状スイッチ53,53が取り付けられて
いる。そして、各膜状スイッチ53は、メンブレンスイッ
チなどともよばれるもので、弾性的に変形可能な膜状
(フィルム状)をなし、平面略矩形状をなすスイッチ部
56と、このスイッチ部56から延設された脚片部57とから
構成されている。そして、スイッチ部56は、上下に相対
向する接点部を備え、これら接点部が、通常時にはスペ
ーサにより所定寸法だけ離間するようになっているとと
もに、このスイッチ部56の外周部が、熱かしめあるいは
接着などにより、カバー体34の裏面側の押圧部51に沿っ
て固定されている。また、各膜状スイッチ53の脚片部57
の端部には、リベット用通孔57a と、係合用通孔57b と
が交互に形成されているとともに、車体側に設けられた
ホーン機構との電気的な接続部が形成されている。
【0026】そして、このように構成されたホーンスイ
ッチは、カバー体34の上板部36の操作部41を押圧する
と、この操作部41が下方に彎曲して弾性変形する。する
と、この操作部41の裏面側に突設した押圧部51に沿って
取り付けられた各膜状スイッチ53が、クッション部材32
を弾性的に圧縮しながら操作部41と一体的に変形し、上
下の接点部が互いに接触して膜状スイッチ53が閉成さ
れ、ホーンが吹鳴されるようになっている。
【0027】そして、このカバー体34は、取付壁部37を
ベースプレート21の周壁部21b の外側に嵌合し、この取
付壁部37から突設した係合突部を周壁部21b に形成した
係合用通孔21e に係合するとともに、取付壁部37のリベ
ット用通孔37a と周壁部21bのリベット用通孔21d とを
挿通するリベット61により、取付壁部37と周壁部21bと
を固着して、ベースプレート21に固定されるようになっ
ている。
【0028】また、この状態で、カバー体34の取付壁部
37と、ベースプレート21の周壁部21b との間に、ラッピ
ング部材31の取付部31b と、膜状スイッチ53の脚片部57
とが挟持されるとともに、これらラッピング部材31と膜
状スイッチ53との係合用通孔31e ,57b に係合突部が係
合され、さらに、これらラッピング部材31と膜状スイッ
チ53とのリベット用通孔31d ,57a にリベット61が挿通
されて、ベースプレート21にラッピング部材31と膜状ス
イッチ53とが強固に固定されている。
【0029】さらに、この状態で、図1に示すように、
折り畳まれたエアバッグ24の上面と、カバー体34の裏面
側に取り付けられた膜状スイッチ53との間の空間部に
は、クッション部材32が充填された状態になっていると
ともに、ラッピング部材31のテアライン31c と、カバー
体34の両側方向を長手方向とするテアライン44とが上下
に相対向して位置するようになっている。
【0030】そして、自動車が衝突した際などには、図
示しない衝突診断ユニットからの信号によりインフレー
タ22の点火器が起動され、充填した推進薬を燃焼させる
ことにより、周面に形成されたガス噴射孔22b からエア
バッグ24の内部に窒素ガスなどが急速に噴射されて、折
り畳まれたエアバッグ24が急激に膨張する。すると、こ
のエアバッグ24の膨張の圧力により、ラッピング部材31
がテアライン31c に沿って開裂するとともに、カバー体
34の上板部36がテアライン44に沿って開裂し、前後一対
の扉片部が形成され、さらに、これら扉片部が膜状スイ
ッチ53,53とともに前後に回動してエアバッグ24の突出
口が形成され、この突出口から、乗員の前側にエアバッ
グ24が膨張展開するようになっている。
【0031】そして、本実施例のエアバッグ装置14によ
れば、カバー体34の内側に位置するラッピング部材31に
より、折り畳んで収納されたエアバッグ24を覆ったた
め、エアバッグ24が自己復元しようとしても、安定して
形状を保持し、このエアバッグ24が膜状スイッチ53,53
やカバー体34を押圧することを防止することができる。
そこで、エアバッグ24の反力により、カバー体34の外観
に影響を与えることを防止できるとともに、ホーンスイ
ッチの誤動作を防止できる。
【0032】また、折り畳まれたエアバッグ24の上面
と、カバー体34の裏面側に取り付けられた膜状スイッチ
53との間の空間部には、クッション部材32が充填された
状態になっているため、操作部41の各部における操作荷
重をほぼ一定にすることができるとともに、カバー体34
を押動した際に、触感が硬くなりすぎることがないとと
もに、カバー体34が必要以上に大きく変形することがな
い。そして、このクッション部材32の硬度を適宜選定す
ることにより、ホーンスイッチの操作力、操作ストロー
クを容易に調整でき、カバー体34の触感およびホーンス
イッチの操作感(フィーリング)を容易に向上すること
ができる。
【0033】また、ラッピング部材31は、ベースプレー
ト21とカバー体34との間に挟持して固定されるため、イ
ンフレータ22の熱がベースプレート21からカバー体34に
伝わることを抑制し、もってカバー体34の取付壁部37を
ベースプレート21に固着するリベット61の周縁部の急激
な温度上昇を緩和して、カバー体34をリベット61により
ベースプレート21に確実に固定することができる。
【0034】さらに、ラッピング部材31は、折り畳んで
収納されたエアバッグ24の表面のほぼ全面を覆うため、
エアバッグ24の形状を安定して確実に保持することがで
きる。
【0035】また、ラッピング部材31のテアライン31c
と、カバー体34の両側方向を長手方向とするテアライン
44とが位置合わせして形成されているため、エアバッグ
24がガスの圧力により膨張する際に、これらラッピング
部材31およびカバー体34を円滑に破断させることができ
る。
【0036】そして、ラッピング部材31を、発泡ウレタ
ン製のクッション部材32の両面に合成紙33を貼着して形
成したため、断熱効果を高め、エアバッグ24とカバー体
34あるいは面状スイッチ53との摩擦を低減できるととも
に、重量の増加を抑制することができる。
【0037】また、ホーンスイッチは、膜状スイッチ53
をカバー体34の裏面側に沿って取り付けて構成したた
め、カバー体34の内部にホーンスイッチをインサート成
形する工程などが必要がないとともに、カバー体34の裏
面側に硬質な別部材を配置して膜状スイッチ53の裏面側
を支える必要がなく、ステアリングホイール11の構造を
簡略化し、製造コストを低減することができるととも
に、成形工程における樹脂の圧力、熱などによるスイッ
チの損傷を防止することができる。
【0038】そして、膜状スイッチ53は、カバー体34の
表面側に向かって曲面状に彎曲されているため、裏面側
に向かって変形しにくくなるため、膜状スイッチ53の裏
面側に硬質の部材を設けなくとも、カバー体34を押動し
た際に、上下の接点部を確実に接触させ、ホーンスイッ
チを確実に動作させることができる。
【0039】そして、カバー体34の裏面側に、略円筒面
状をなす押圧部51を設けたため、この押圧部51に沿って
膜状スイッチ53を配置することにより、膜状スイッチ53
のスイッチ部56を容易に曲面状に彎曲した状態に保持す
ることができる。
【0040】また、カバー体34の表面側の形状にかかわ
らず、膜状スイッチ53のスイッチ部56は略円筒面状に彎
曲すればよいため、膜状スイッチ53を複雑な3次曲面に
彎曲形成する必要がなく、膜状スイッチ53を容易に形成
できるとともに、膜状スイッチ53をカバー体34に容易に
取り付けることができる。さらに、カバー体34の表面側
の形状を膜状スイッチ53の形状に合わせて設定する必要
がないため、カバー体34の意匠上の自由度を高めること
ができる。
【0041】なお、上記の実施例では、ラッピング部材
31を、発泡ウレタン製のクッション部材32と合成紙33と
により形成したが、合成紙33に代えて、紙、布、不織
布、またはこれらの製造後あるいは製造工程中において
樹脂を添加、含浸、混紡、コーティングなどの方法によ
り組み合わせたもの、あるいはポリエチレンテレフタレ
ートなどの樹脂シートなどを用いても良い。また、クッ
ション部材32は、発泡ポリウレタンを用いたが、代わり
に、発泡ゴムシート、熱可塑性エラストマーシートなど
を用いることができる。
【0042】そして、上記の実施例では、発泡ウレタン
製のクッション部材32に合成紙33を貼着して取り付けた
が、両面テープあるいは接着剤を用いて接着するほか、
熱などにより溶着し、あるいは縫製、インサート成形な
どの同時成形法により取り付けることもできる。
【0043】また、上記の実施例では、膜状スイッチ53
の全面に対向して、発泡ウレタン製のクッション部材32
の両面に合成紙33を貼着してラッピング部材31を構成し
たが、例えば、合成紙により形成したラッピング部材の
一面に、あるいは一部分に、発泡ウレタン製のクッショ
ン部材32を取り付けることもでき、さらには、クッショ
ン部材32を、膜状スイッチ53側に貼着することもでき
る。
【0044】例えば、合成紙33のみからラッピング部材
31を形成するとともに、図6に示すように、各膜状スイ
ッチ53の裏面側に、略矩形板状のクッション部材71を貼
着してもよく、あるいは、図7に示すように、各膜状ス
イッチ53の裏面側に、略円柱状(ドット状)のクッショ
ン部材72を所定間隔で複数貼着することもできる。な
お、あらかじめ一面に接着材を塗布したクッション部材
71,72を用いることにより、容易に製造することができ
る。
【0045】また、例えば、図8および図9に示すラッ
ピング部材74のように、表面にスキン層を形成し、内部
に発泡した発泡層を形成したいわゆるインテグラムスキ
ンフォームを用いて、ラッピング部材74を所定の形状に
成形し、ポリウレタンの特性を利用してクッション部材
としての作用をも持たせることができる。このラッピン
グ部材74では、テアライン75が、裏面側から所定間隔で
凹設した複数の凹部76にて形成されており、容易に製造
できるようになっている。
【0046】このようにして一体成形されたラッピング
部材74によれば、あらかじめ図1に示すクッション部材
32とカバー体34との離間寸法を考慮したラッピング部材
74の板厚と、取付壁部37近傍の空間部の形状とを想定し
た形状に形成することができるため、一層効果的にカバ
ー体34とエアバッグ24との間の空間を埋めることがで
き、触感を高めるとともに、スイッチの誤動作を防止す
ることができる。
【0047】さらに、上記の各実施例では、ラッピング
部材31,74の取付部31b に、それぞれ円孔状をなすリベ
ット用通孔31d と係合用通孔31e とを形成したが、これ
らリベット用通孔31d および係合用通孔31e は、例え
ば、楕円状、カプセル状(長楕円状)、あるいは角孔状
に形成することもできる。
【0048】さらに、上記の各実施例において、ラッピ
ング部材31,74のテアライン31c は、カバー体34の両側
方向を長手方向とするテアライン44とを位置合わせして
形成するほか、これらのテアライン31c ,44同士の位置
をずらして形成することもできる。
【0049】
【発明の効果】請求項1記載のエアバッグ装置によれ
ば、ラッピング部材により、折り畳んで収納されたエア
バッグを覆ったため、エアバッグが自己復元しようとし
ても、安定して形状を保持し、カバー体の外観および触
感に影響を与えることを防止できる。さらに、カバー体
とエアバッグとの間にクッション部材を設けたため、カ
バー体を押動した際の触感を容易に適切に調整すること
ができる。
【0050】請求項2記載のエアバッグ装置によれば、
ラッピング部材により、折り畳んで収納されたエアバッ
グを覆ったため、エアバッグが自己復元しようとして
も、安定して形状を保持し、カバー体の外観および触感
に影響を与えることを防止できる。さらに、弾性変形可
能なラッピング部材を用い、カバー体とエアバッグとの
間のクッション材として作用させたため、カバー体を押
動した際の触感を容易に適切に調整することができると
ともに、構成部品点数が少なくなり、製造工程を簡略化
することができる。
【0051】請求項3記載のエアバッグ装置によれば、
請求項1または2記載の効果に加え、カバー体の裏面側
に沿ってスイッチを配設し、このスイッチとエアバッグ
との間にクッション部材を配設し、あるいは弾性変形可
能なラッピング部材を配設したため、カバー体の触感を
容易に適切に調整でき、スイッチの操作感を向上できる
とともに、エアバッグに自己復元力が作用しても、スイ
ッチに大きな荷重が加わることがなく、スイッチの誤動
作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ装置の一実施例を示す断面
図である。
【図2】同上ステアリングホイールの平面図である。
【図3】同上エアバッグ装置の分解斜視図である。
【図4】同上エアバッグ装置のラッピング部材の斜視図
である。
【図5】同上エアバッグ装置のラッピング部材の展開図
である。
【図6】同上エアバッグ装置の他の実施例を示す一部の
斜視図である。
【図7】同上エアバッグ装置の他の実施例を示す一部の
斜視図である。
【図8】同上エアバッグ装置の他の実施例を示す一部の
斜視図である。
【図9】同上エアバッグ装置の一部の断面図である。
【符号の説明】
14 エアバッグ装置 24 エアバッグ 31 ラッピング部材 32 クッション部材 34 カバー体 53 スイッチとしての膜状スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折り畳んで収納されたエアバッグと、こ
    のエアバッグを覆うカバー体とを備えたエアバッグ装置
    において、 前記カバー体とエアバッグとの間に位置して、折り畳ん
    で収納された前記エアバッグを覆う破断可能なラッピン
    グ部材と、弾性変形可能なクッション部材とを備えたこ
    とを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 折り畳んで収納されたエアバッグと、こ
    のエアバッグを覆うカバー体とを備えたエアバッグ装置
    において、 前記カバー体とエアバッグとの間に位置して、折り畳ん
    で収納された前記エアバッグを覆う破断可能でかつ弾性
    変形可能なラッピング部材を備えたことを特徴とするエ
    アバッグ装置。
  3. 【請求項3】 カバー体の裏面側に沿って配設されたス
    イッチを備えたことを特徴とする請求項1または2記載
    のエアバッグ装置。
JP6305233A 1994-12-08 1994-12-08 エアバッグ装置 Pending JPH08156734A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5887686A (en) * 1994-09-02 1999-03-30 Hino Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Drum brake having a vibration suppression sytem

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