JP3385815B2 - エアバッグドアを備えたインストルメントパネル - Google Patents

エアバッグドアを備えたインストルメントパネル

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JP3385815B2
JP3385815B2 JP20614995A JP20614995A JP3385815B2 JP 3385815 B2 JP3385815 B2 JP 3385815B2 JP 20614995 A JP20614995 A JP 20614995A JP 20614995 A JP20614995 A JP 20614995A JP 3385815 B2 JP3385815 B2 JP 3385815B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の高荷重作用
時に展開するエアバッグドアを備えたインストルメント
パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】エアバッグ装置、例えば助手席用のエア
バッグ装置では、車両のインストルメントパネルの一部
にエアバッグドアが配設されている。ここで、従来のエ
アバッグドアとしては、エアバッグドアをインストルメ
ントパネルと別体で成形してインストルメントパネルに
後付けするタイプと、エアバッグドアをインストルメン
トパネルと一体に設けるタイプとがある。前者のタイプ
はエアバッグドアをインストルメントパネルと別体で構
成することから、インストルメントパネルのエアバッグ
ドア用開口とエアバッグドアとの見切りの管理、ひいて
は外観品質の管理が難しく、又組付工数が増えることか
らコスト的にも不利になる。このため、最近では後者の
タイプが採用されつつある。
【0003】後者のタイプに属する従来例としては、以
下に掲げるものがある。第1の従来例に係る特公平6−
45184号公報によれば、図29及び図30に示され
る如く、インストルメントパネルに設けられたエアバッ
グドア150は、表皮部152と、この表皮部152の
裏面側に設けられた発泡層154と、から成る。表皮部
152には溝状の薄肉部156が形成されており、更に
薄肉部156の底部には所定の高荷重作用時に破断して
いく破断ラインとなる肉厚減少部158が形成されてい
る。
【0004】上述した薄肉部156及び肉厚減少部15
8を含むエアバッグドア150は、下記の如くして製作
される。まず、インストルメントパネルの表皮部(エア
バッグドア150の表皮部152を含む)を成形した
後、当該表皮部が加熱された状態において、深絞り成形
(例えば、真空絞り成形)により当該表皮部を変形させ
て溝状の薄肉部156が形成される。次いで、薄肉部1
56の底部を高周波型押しすることにより、肉厚減少部
158が形成される。その後、エアバッグドア150の
表皮部152を含むインストルメントパネルの表皮部を
発泡型内にセットし、発泡成形により当該表皮部の内側
に発泡層154が形成される。これにより、所定の高荷
重作用時には、肉厚減少部158から破断してエアバッ
グドア150が互いに離反する方向へ展開される。
【0005】第2の従来例に係る実開平6−35057
号公報によれば、図31及び図32に示される如く、イ
ンストルメントパネル160は芯材162、発泡層16
4、及び表皮層166の三層構造とされており、このう
ち芯材162における助手席側所定部位に開口168が
形成されている。この開口168に臨む位置には、所定
の高荷重作用時に袋体170を助手席側へ膨出させるエ
アバッグ装置172が配設されている。
【0006】芯材162の開口168にはエアバッグリ
ッド(補強板)174がボルト176で固定されてお
り、これにより開口168が閉止されている。表皮層1
66におけるエアバッグリッド174の先端部付近に
は、所定の高荷重作用時における破断ラインとなる薄肉
溶着部178が形成されている。この薄肉溶着部178
は以下の如くして製作される。すなわち、図33に示さ
れるように、まず表皮層166の成形時に表皮素材シー
ト180の一部を屈曲させて断面U字形の屈曲部182
を設ける。次いで、屈曲部182の対向部分同士を溶着
させる。その後、屈曲部182の先端部を所定長さでカ
ットすることにより、薄肉溶着部178が形成される。
これにより、所定の高荷重作用時には、薄肉溶着部17
8から破断してエアバッグドア183が展開することに
なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たいずれの構造においても、図34に示される如く、破
断部184の破断荷重よりもウレタン186とインパネ
コア188との剥離荷重の方が低いため、エアバッグド
ア190を展開させるべく袋体192が膨張すると、ウ
レタン186がインパネコア188から剥離するおそれ
がある。この場合、剥離した部分に袋体192が潜り込
み、破断部184と異なる部位にて表皮194が破断
し、破断荷重が不安定になることが考えられる。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、袋体が膨張し
た際に袋体が発泡層と基材本体との間等に潜り込むのを
防止することができるエアバッグドアを備えたインスト
ルメントパネルを得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係るエアバッグドアを備えたインストルメントパネル
は、所定の高荷重作用時に膨出する袋体の膨出用開口を
備えた基材本体と、この基材本体の膨出用開口に配置さ
れたエアバッグドア用基材と、これらの基材本体及びエ
アバッグドア用基材上に配置された発泡層と、この発泡
層の表面を覆う表皮と、を含んで構成されるエアバッグ
ドアを備えたインストルメントパネルであって、所定の
高荷重作用時に袋体の膨張圧で破断する破断部を表皮に
設けると共に、破断部に沿って突出され前記表皮の裏面
に近接又は当接して配置される第1突出部をエアバッグ
ドア用基材に設け、さらに、前記第1突出部の端部を、
基材本体に当接又はべこつきをなくす程度に実質的に当
させた、ことを特徴としている。
【0010】
【0011】請求項2記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、請求項1に記載
の発明において、前記破断部に沿って突出され前記表皮
の裏面に近接又は当接して配置される第2突出部を基材
本体に設けた、ことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記第1突出部と前記第
2突出部との間に前記破断部を挟持させた、ことを特徴
としている。
【0013】請求項4記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、所定の高荷重作
用時に膨出する袋体の膨出用開口を備えた基材本体と、
この基材本体の膨出用開口に配置されると共にドアヒン
ジ部を有するエアバッグドア用基材と、これらの基材本
体及びエアバッグドア用基材上に配置された発泡層と、
この発泡層の表面を覆うと共に所定の高荷重作用時に袋
体の膨張圧で破断する破断部を備えた表皮と、を含んで
構成されるエアバッグドアを備えたインストルメントパ
ネルであって、エアバッグドア用基材を膨出用開口より
も幅広に形成すると共に袋体の膨張圧で変形可能に構成
し、さらに、エアバッグドア用基材がドアヒンジ部回り
に展開する際に、当該エアバッグドア用基材の両側部を
袋体の膨張圧で変形させて略コ字状にする変形ガイド手
段を設けた、ことを特徴としている。
【0014】請求項5記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、請求項4に記載
の発明において、エアバッグドア用基材におけるドアヒ
ンジ部と反対側の部分にドアヒンジ部と略平行に形成さ
れると共に直線部と当該直線部における膨出用開口側の
端部に形成された孔部とから成るスリットと、頭部がス
リットの孔部よりも大径とされると共に軸部が直線部よ
りも若干大径とされかつスリットを介してエアバッグド
ア用基材と基材本体とを連結する連結手段と、によって
前記変形ガイド手段を構成した、ことを特徴としてい
る。
【0015】
【0016】
【0017】請求項6記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、所定の高荷重作
用時に膨出する袋体の膨出用開口を備えた基材本体と、
この基材本体の膨出用開口に配置されたエアバッグドア
用基材と、これらの基材本体及びエアバッグドア用基材
上に配置された発泡層と、この発泡層の表面を覆うと共
に所定の高荷重作用時に袋体の膨張圧で破断する破断部
を備えた表皮と、を含んで構成されるエアバッグドアを
備えたインストルメントパネルであって、基材本体にお
ける膨出用開口の周縁部に袋状の凹部を設けた、ことを
特徴としている。
【0018】請求項7記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、所定の高荷重作
用時に膨出する袋体の膨出用開口を備えた基材本体と、
この基材本体の膨出用開口に配置されたエアバッグドア
用基材と、これらの基材本体及びエアバッグドア用基材
上に配置された発泡層と、この発泡層の表面を覆うと共
に所定の高荷重作用時に袋体の膨張圧で破断する破断部
を備えた表皮と、を含んで構成されるエアバッグドアを
備えたインストルメントパネルであって、断面略V字状
とされたスリットを、前記V字の底部を表面側として、
表皮の裏面側から表面側に貫通し、前記V字面を含む面
上に沿って連続的に設けることにより破断部を構成し
た、ことを特徴としている。
【0019】請求項8記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、請求項7に記載
の発明において、前記スリットを当該スリットの端部が
互いに近接配置されたジグザグ状に配列することで前記
破断部を構成した、ことを特徴としている。
【0020】請求項9記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、所定の高荷重作
用時に膨出する袋体の膨出用開口を備えた基材本体と、
この基材本体の膨出用開口に配置されたエアバッグドア
用基材と、これらの基材本体及びエアバッグドア用基材
上に配置された発泡層と、この発泡層の表面を覆う表皮
と、を含んで構成されるエアバッグドアを備えたインス
トルメントパネルであって、所定の高荷重作用時に袋体
の膨張圧で破断する破断部を表皮に設けると共に、破断
部に沿って膨出用開口の周縁部から表皮の裏面側へ突出
された突壁部を基材本体に設けた、ことを特徴としてい
る。
【0021】請求項10記載の本発明に係るエアバッグ
ドアを備えたインストルメントパネルは、請求項9に記
載の発明において、さらに、前記突壁部の一部に熱カシ
メ等の後加工を施すことによりエアバッグドア用基材を
基材本体に固定した、ことを特徴としている。
【0022】請求項1記載の本発明によれば、エアバッ
グドア用基材に設けられた第1突出部が破断部に沿って
突出されかつ前記表皮の裏面に近接又は当接して配置さ
れているため、エアバッグドアが展開する際の袋体の膨
出荷重はエアバッグドア用基材からその第1突出部を介
して直接破断部に伝達される。このため、破断部の破断
荷重を下げることができる。従って、発泡層と表皮との
剥離、発泡層と基材本体との剥離を伴うことなく、エア
バッグドアは予定した破断部から確実に破断されて展開
される。よって、膨出する袋体が発泡層と表皮との間、
発泡層と基材本体との間に潜り込むことはない。また、
これにより、表皮や発泡層の飛散も防止される。
【0023】また、本発明によれば、エアバッグドア用
基材に設けた第1突出部の端部を、基材本体に当接又は
べこつきをなくす程度に実質的に当接させたので、室内
側からエアバッグドアへ荷重が付与された場合、この荷
重は第1突出部から基材本体に伝達されて支持される。
このため、エアバッグドアのべこつきがなくなる。
【0024】請求項2記載の本発明によれば、請求項1
に記載の発明において、破断部に沿って突出され前記表
皮の裏面に近接又は当接して配置される第2突出部を基
材本体に設けたので、袋体が表皮と発泡層との間又は発
泡層と基材本体との間に潜り込もうとした際には、この
第2突出部が壁となって袋体の潜り込みが阻止される。
従って、破断部から破断させてエアバッグドアを展開さ
せることがより一層確実になる。
【0025】請求項3記載の本発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明において、第1突出部と第2
突出部との間に破断部を挟持させたので、表皮に設けら
れた破断部は発泡層から隔離される。すなわち、第1突
出部及び第2突出部が表皮を劣化させる原因となるアミ
ンに対するバリア層として機能する。このため、破断部
の破れや劣化による口開きが防止される。また、これに
より破断部の寸法安定性が向上されると共に表皮の縮み
によるヨタリも防止される。
【0026】請求項4記載の本発明によれば、所定の高
荷重が作用すると、袋体が膨張してエアバッグドア用基
材を押圧する。このため、表皮が破断部から破断すると
共にエアバッグドア用基材がドアヒンジ部回りに展開す
る。この際、エアバッグドア用基材は変形ガイド手段に
よって、その両側部が袋体の膨張圧で変形して略コ字状
になる。このため、エアバッグドア用基材の両側部が壁
となり、袋体の発泡層と表皮との間、発泡層と基材本体
との間への潜り込みが阻止される。また、これにより、
表皮は予定した破断部から確実に破断されるため、表皮
や発泡層が飛散することもない。
【0027】さらに、本発明によれば、変形ガイド手段
によってエアバッグドア用基材が略コ字状に変形される
ことから、この変形状態をもってエアバッグドアの展開
角度が規制される。このため、エアバッグドアのウイン
ドシールドガラスへの干渉が防止され、或いはエアバッ
グドアがウインドシールドガラスに干渉してもその際の
衝突荷重が低減される。
【0028】請求項5記載の本発明によれば、請求項4
に記載の発明において、変形ガイド手段をエアバッグド
ア用基材に設けた所定形状のスリットとエアバッグドア
用基材と基材本体とを連結する連結手段とによって変形
ガイド手段を構成したので、エアバッグドア用基材の両
側部が袋体の膨張圧で変形して略コ字状となる際に、固
定手段によってスリットが変形される。このため、この
変形によるエネルギー吸収作用によって、仮にエアバッ
グドアがウインドシールドガラスに干渉した場合におけ
る衝突荷重がより一層低減される。
【0029】
【0030】
【0031】請求項6記載の本発明によれば、基材本体
における膨出用開口の周縁部に袋状の凹部を設けたの
で、発泡層を成形する際に発泡材が凹部内へ回り込む。
このため、発泡層と基材本体との剥離強度が向上され
る。従って、袋体の発泡層と基材本体との間への潜り込
みが阻止される。また、これにより、発泡層が飛散する
こともなくなる。
【0032】請求項7記載の本発明によれば、断面略V
字状とされたスリットを、前記V字の底部を表面側とし
て、表皮の裏面側から表面側に貫通し、前記V字面を含
む面上に沿って連続的に設けることにより破断部を構成
したので、微細な貫通孔しか意匠面には現れない。この
ため、インストルメントパネルの意匠性は損なわれな
い。しかも、表皮の裏面側ではスリットが断面略V字状
であることから、破断部の破断荷重を下げることができ
る。従って、発泡層と表皮との剥離、発泡層と基材本体
との剥離を伴うことなく、エアバッグドアは予定した破
断部から確実に破断されて展開される。よって、膨出す
る袋体が発泡層と表皮との間、発泡層と基材本体との間
に潜り込むことはない。また、これにより、表皮や発泡
層の飛散も防止される。
【0033】さらに、本発明では、破断部を設けるに際
しては、略V字状の刃を台に押し当てるだけでよいこと
から、従来は厳しく要求された破断部の厚さの寸法管理
が不要となり、製造が容易化される。
【0034】請求項8記載の本発明によれば、請求項7
に記載の発明において、スリットの端部が互いに近接配
置されたジグザグ状にスリットを配列したので、エアバ
ッグドアが展開する際に表皮が引き伸ばされてスリット
が楕円状に変形しても、楕円の最も尖ったかつ互いに近
接配置された部分が破断の起点となる。このため、応力
が集中し易くなり、破断はジグザグに進行することにな
る。この結果、表皮の破断荷重を下げることができる。
従って、発泡層と表皮との剥離、発泡層と基材本体との
剥離を伴うことなく、エアバッグドアは予定した破断部
からより一層確実に破断されて展開される。また、これ
により、表皮や発泡層の飛散も防止される。
【0035】請求項9記載の本発明によれば、破断部に
沿って膨出用開口の周縁部から表皮の裏面側へ突出され
た突壁部を基材本体に設けたので、この突壁部が袋体の
潜り込みに対する壁となる。このため、基材本体と発泡
層との間に袋体が潜り込むことがなくなる。また、これ
により、表皮や発泡層の飛散も防止される。
【0036】請求項10記載の本発明によれば、請求項
に記載の発明において、突壁部の一部に熱カシメ等の
後加工を施すことによりエアバッグドア用基材を予め基
材本体に固定するため、エアバッグドア用基材の位置決
めが確実になると共に従来用いられていた発泡成形時の
発泡材の洩れ防止テープが不要になり製造が容易にな
る。
【0037】
【発明の実施の形態】〔第1の実施形態〕 以下、図1〜図3を用いて、第1の実施形態について説
明する。なお、この実施形態が、請求項1に記載の本発
明の一実施形態に相当する。
【0038】図3には、インストルメントパネル10の
外観が斜視図にて示されている。この図に示されるよう
に、インストルメントパネル10の助手席側には、エア
バッグ装置12のエアバッグドア14が配設されてい
る。
【0039】図2に示されるように、インストルメント
パネル10は、車両室内側に配置される樹脂製(例え
ば、PVC〔塩ビ〕、TPO〔オレフィン系熱可塑性エ
ラストマ〕、ウレタン系熱可塑性エラストマ等の軟質樹
脂製)の表皮16と、この表皮16と離間して配置され
PPG〔複合強化ポリプロピレン〕、ASG〔複合強化
アクリルニトリルスチレン〕、アルミ合板等によって製
作されたインパネコア18と、これらの表皮16とイン
パネコア18との間に充填された熱可塑性ウレタン等の
発泡層20と、によって構成されている。従って、表皮
16は比較的低強度であるが、インパネコア18は比較
的高強度とされている。
【0040】上述したインストルメントパネル10のイ
ンパネコア18の所定位置には、開口22が形成されて
いる。この開口22の形成位置には、エアバッグ装置1
2が配設されている。エアバッグ装置12は、略箱体形
状のエアバッグケース24と、このエアバッグケース2
4の開口部を閉塞するエアバッグドア14と、エアバッ
グケース24内に固定された略円柱形状のインフレータ
26と、このインフレータ26の周囲に折り畳み状態で
配置された袋体28と、によって構成されている。
【0041】エアバッグドア14は、前述したインスト
ルメントパネル10の表皮16の一部でもある表皮30
と、この表皮30と離間して配置され鉄板製又はインス
トルメントパネル10のインパネコア18と同一材質で
ある樹脂製のドアインサート32と、これらの表皮30
とドアインサート32との間に充填されインストルメン
トパネル10の発泡層20の一部でもある発泡層34
と、から成る。なお、インストルメントパネル10の表
皮16及びエアバッグドア14の表皮30は、一例とし
てパウダスラッシュ成形により成形されている。
【0042】エアバッグドア14の裏面側には、エアバ
ッグケース24が配設されている。エアバッグケース2
4は略箱体形状とされており、その開放側の端部は互い
に離反する方向へ屈曲されてフランジ部24Aとされて
いる。エアバッグケース24は、これらのフランジ部2
4Aがボルト・ナット等の固定具36によりインパネコ
ア18に固定されることにより、更に図示しないステー
が円管状のインパネリインフォースといった車両骨格部
材に固定されることにより、取り付けられている。この
内、車両前方側となるフランジ部24Aについてはエア
バッグドア14のドアインサート32と共締めされてい
る。これにより、この部分がエアバッグドア展開時のヒ
ンジ部38として機能する。
【0043】インフレータ26は略円柱形とされてお
り、その側部には車両急減速状態を感知する図示しない
機械着火式のエアバッグセンサが配設されている。ま
た、インフレータ26の内部におけるエアバッグセンサ
のファイアリングピンの移動軌跡上には、図示しない雷
管が配設されている。この雷管の周囲にはエンハンサ
(伝火剤)が配設され、更にその外周部にはガス発生剤
が収容されている。なお、上述した機械着火式のエアバ
ッグセンサの代わりに電気着火式のエアバッグセンサを
用いてもよい。この場合、車両の急減速状態を感知する
センサはインフレータ内に配設されておらず、車両前部
両側やコンソールボックスの下部付近等に配設されてい
る。上記構成のインフレータ26が所定の高荷重作用時
に作動することにより、エアバッグケース24内に折り
畳み状態で収容されている袋体28が膨張するようにな
っている。
【0044】さて、ここで、図1を用いて、破断部40
の周辺構成について詳細に説明する。この図に示される
ように、エアバッグドア14の表皮30とインストルメ
ントパネル10の表皮16との境界部分はU字形状に屈
曲されており、このU字形状の部分が破断部40とされ
ている。この破断部40の先端部40Aは、他の部分よ
りも薄肉とされている。従って、破断部40は、所定の
高荷重作用時に袋体28からの膨張圧を受けると先端部
40Aから破断することになる。なお、本実施形態で
は、破断部40がエアバッグドア14の全周に形成され
ているが、ヒンジ部38を除いた部分にのみ形成しても
よい。
【0045】上述した破断部40の近傍には、エアバッ
グドア14のドアインサート32に設けられたリブ42
が隣接配置されている。リブ42は略コ字形とされてお
り、ドアインサート32の外周部から表皮30側へ突出
されている。リブ42の頂壁部42Aは表皮30に近接
配置されており、従って頂壁部42Aと表皮30との間
の発泡層34は薄くなっている。なお、リブ42の縦壁
部42Bの下端面とインパネコア18との間には、発泡
成形時のウレタン洩れを防止するためのフェルト44が
介在されている。
【0046】次に、本実施形態の作用並びに効果を説明
する。所定の高荷重作用時、即ち車両急減速時になる
と、図示しないエアバッグセンサがこれを感知して雷管
を発火させる。このため、エンハンサを介してガス発生
剤が燃焼し、大量のガスが発生する。従って、袋体28
が膨張し、エアバッグドア14はその裏面側から押圧さ
れる。
【0047】このとき、袋体28からの膨出荷重(膨張
圧)は、エアバッグドア14のドアインサート32に伝
達される。このドアインサート32には略コ字状のリブ
42が設けられており、このリブ42を設けたことによ
って頂壁部42Aと表皮30との間の発泡層34が薄く
なっていることから、リブ42の頂壁部42Aによって
表皮30が直接押圧される。このため、破断部40の薄
肉部である先端部40Aには、この荷重が直接伝達され
ることになる。従って、破断部40の破断荷重を下げる
ことができる。従って、発泡層20と表皮16との剥
離、発泡層20とインパネコア18との剥離を伴うこと
なく、エアバッグドア14は設定した破断部40に沿っ
て予定通りに確実に破断していく。
【0048】すなわち、本実施形態では、エアバッグド
ア14のドアインサート32に表皮30側へ突出する略
コ字状のリブ42を設け、このリブ42を設けることで
表皮30との間の発泡層34を薄肉化させたので、袋体
28の膨張荷重を破断部40に直接伝達させることがで
き、各層間の剥離を伴うことなく確実に破断部40から
破断させることができる。この結果、膨出する袋体28
の一部が発泡層20と表皮16との間、発泡層20とイ
ンパネコア18との間に潜り込むのを防止することがで
きると共に、表皮16、発泡層20が飛散するのを防止
することができる。
【0049】また、本実施形態では、リブ42の縦壁部
42Bの下端部をフェルト44を介してインパネコア1
8に実質的に当接させたので、室内側からエアバッグド
ア14の表皮30に荷重が付与された場合に、この荷重
をリブ42からインパネコア18に伝達させて支持させ
ることができる。このため、エアバッグドア14のべこ
つきをなくすことができる。 〔第2の実施形態〕 以下、図4を用いて、第2の実施形態について説明す
る。なお、この実施形態も、請求項1に記載の本発明の
一実施形態に相当する。また、前述した第1の実施形態
と同一の構成部分については、同一番号を付してその説
明を省略する。
【0050】この図に示されるように、エアバッグドア
14のドアインサート50の周縁部には、略矩形状に巻
き込んだ屈曲部52が形成されている。この屈曲部52
の頂壁部52Aはエアバッグドア14の表皮30の裏面
に密着されている。従って、屈曲部52の頂壁部52A
と表皮30との間には、発泡層34は存在しない。ま
た、屈曲部52の底壁部52Bはインパネコア18の上
端面に当接されている。なお、ドアインサート50は、
鉄板製又は樹脂製とされている。
【0051】また、破断部54は略U字形状に形成され
ておらず、即ちインストルメントパネル10の表皮16
の端末とエアバッグドア14の表皮30の端末とを屈曲
させて両者を密着状態で配置させることにより破断部5
4とされている。なお、インストルメントパネル10の
表皮16の端末とエアバッグドア14の表皮30の端末
とは接着されておらず、発泡層20の発泡圧で当接して
いるのみである。
【0052】上記構成によっても、袋体28の膨張圧が
ドアインサート50の屈曲部52を介してエアバッグド
ア14の表皮30に直接伝達されるため、破断部54の
破断荷重を下げることができ、各層間の剥離を伴うこと
なく確実に破断部54から破断させることができる。従
って、膨出する袋体28の一部が発泡層20と表皮16
との間、発泡層20とインパネコア18との間に潜り込
むのを防止することができると共に、表皮16、発泡層
20が飛散するのを防止することができる。
【0053】さらに、屈曲部52の底壁部52Bがイン
パネコア18に当接されているため、室内側からエアバ
ッグドア14の表皮30に荷重が付与された場合に、こ
の荷重を屈曲部52を介してインパネコア18に伝達さ
せて支持させることができる。従って、前述した実施形
態と同様に、エアバッグドア14のべこつきをなくすこ
とができる。 〔第3の実施形態〕 以下、図5を用いて、第3の実施形態について説明す
る。なお、この実施形態が、請求項2及び請求項3に記
載の本発明の一実施形態に相当する。また、前述した第
1の実施形態と同一の構成部分については、同一番号を
付してその説明を省略する。
【0054】図5(A)に示されるように、この実施形
態では、エアバッグドア14のドアインサート32にリ
ブ42が設けられているだけでなく、インストルメント
パネル10のインパネコア18の開口22側の周縁部に
も略コ字形のリブ56が一体形成されている。リブ4
2、56の頂壁部42A、56Aは、エアバッグドア1
4の表皮30、インストルメントパネル10の表皮16
にそれぞれ当接されている。そして、リブ42の縦壁部
42Bとリブ56の縦壁部56Bとの間に略U字形に屈
曲された破断部40が挟持されている。
【0055】上記構成によっても、袋体28の膨張圧が
ドアインサート32のリブ42を介してエアバッグドア
14の表皮30に直接伝達されるため、破断部40の破
断荷重を下げることができ、各層間の剥離を伴うことな
く確実に破断部40から破断させることができる(図5
(B)参照)。従って、膨出する袋体28の一部が発泡
層20と表皮16との間、発泡層20とインパネコア1
8との間に潜り込むのを防止することができると共に、
表皮16、発泡層20が飛散するのを防止することがで
きる。特に、本実施形態では、インパネコア18にもリ
ブ56を設けて双方のリブ42、56間に破断部40を
挟持させる構成を採ったので、図5(B)からも判るよ
うに、袋体28が膨出する際にリブ56の縦壁部56B
が袋体28の潜り込みを阻止する壁として機能する。従
って、前述した第1の実施形態よりも、袋体28の潜り
込み防止機能が効果的に発揮される。また、リブ56を
設けたことにより、エアバッグドア14が展開する際に
エアバッグドア14側のリブ42がインストルメントパ
ネル10側の発泡層20に擦れることもないので、表皮
16及び発泡層20の飛散防止効果もより確実なものと
なる。
【0056】また、本実施形態においても、リブ42の
縦壁部42Bの下端部がインパネコア18のリブ56の
下端部に当接されているため、室内側からエアバッグド
ア14の表皮30に荷重が付与された場合のエアバッグ
ドア14のべこつきをなくすことができる。
【0057】さらに、本実施形態によれば、破断部40
をリブ42、56で挟持しているので、破断部40を発
泡層20、34から隔離することができる。すなわち、
リブ42、56が、表皮16、30を劣化させる原因と
なるアミンに対するバリア層として機能する。このた
め、破断部40(特には薄肉化された先端部40A)の
破れや劣化による口開きを防止することができる。ま
た、これにより、破断部40の寸法安定性を向上させる
ことができると共に、表皮16、30の縮みによるヨタ
リも防止することができる。
【0058】さらに、本実施形態によれば、破断部40
をリブ42、56で挟持していることから、発泡層2
0、34が破断部40回りに存在することはなく、剛に
支持される。このため、破断部40の波打ち等が生じる
ことがなく、インストルメントパネル10におけるエア
バッグドア14周囲の外観品質を向上させることができ
るという効果もある。 〔第4の実施形態〕 以下、図6〜図9を用いて、第4の実施形態について説
明する。なお、この実施形態が、請求項4及び請求項5
に記載の本発明の一実施形態に相当する。また、前述し
た第1の実施形態と同一の構成部分については、同一番
号を付してその説明を省略する。
【0059】図6に示されるように、この実施形態で
は、エアバッグドア14のドアインサート60が平面視
で略台形状に形成されている。図上において、ドアイン
サート60の上縁部には帯状のドアヒンジ部62が一体
に形成されている。また、ドアインサート60の下縁部
の両側には、ドアヒンジ部62と平行な一対のスリット
64が形成されている。スリット64は、直線部64A
と、この直線部64Aにおけるエアバッグケース24側
の端部に連続して設けられた円孔状の孔部64Bと、に
よって構成されている。なお、ドアインサート60の両
側部には、側縁に沿ってリブ66が一体に形成されてお
り、この部分を補強している。
【0060】上述したドアインサート60は、スリット
64を介してボルト68及びナット70によりエアバッ
グケース24と共にインストルメントパネル10のイン
パネコア18に取り付けられている。より具体的には、
図7(A)、(B)に示されるように、スリット64の
孔部64Bからボルト68が挿入され、インパネコア1
8及びエアバッグケース24のフランジ部24Aを貫通
してナット70が締め付けられている。なお、頭部68
Aがスリット64の孔部64Bよりも大径とされ、軸部
68Bがスリット64の直線部64Aの幅よりも若干大
径とされかつ周面平滑なボルト68を用いるのが好まし
い。ドアドアインサート60がボルト68及びナット7
0によってインパネコア18に取り付けられた状態で
は、ボルト68の締付トルクはドアインサート60にさ
ほど作用しておらず、ドアインサート60をインパネコ
ア18に連結しているに過ぎない。上記構成によれば、
図7(A)図示状態から車両急減速時になると、袋体2
8が膨張してドアインサート60が表皮30側へ押圧さ
れる。このため、ドアインサート60は、ボルト68に
ガイドされてスリット64がその位置を変化させつつ、
図8に示される如く乗員側から見て略コ字形に変形され
る。なお、この変形は、ボルト68がスリット64の孔
部64Bと反対側の端部に当接した時点で終了するが、
孔部64Bと反対側の端部にボルト68が当接した時点
で確実に変形が終了するように前述したリブ66による
補強がなされている。そして、このようにドアインサー
ト60が変形する過程で、表皮30が破断部40から破
断してエアバッグドア14が展開し、最終的には変形後
のドアインサート60によって形成された開口から袋体
28が膨出される。
【0061】ここで、本実施形態では、変形後のドアイ
ンサート60の両側部が、膨出する袋体28に対して壁
となる。このため、膨出する袋体28の一部が発泡層2
0と表皮16との間、発泡層20とインパネコア18と
の間に潜り込むのを防止することができると共に、表皮
16、発泡層20が飛散するのを防止することができ
る。
【0062】また、本実施形態によれば、ドアインサー
ト60の変形が終了した状態では、ドアインサート60
は側面視で三角形状とされており、エアバッグドア14
の展開角度がこれにより制限される。このため、エアバ
ッグドア14のウインドシールドガラスへの干渉を避け
ることができ、或いはエアバッグドア14がウインドシ
ールドガラスに干渉してもその際の衝突荷重を低減する
ことができる。
【0063】さらに、本実施形態によれば、スリット6
4の直線部64Aの幅よりもボルト68の軸部68Bの
径寸法の方が若干大径とされているため、ドアインサー
ト60が変形する際には、スリット64の直線部がボル
ト68の軸部68Bによって変形することになる。この
ため、この変形によるエネルギー吸収作用によって、仮
にエアバッグドア14がウインドシールドガラスに干渉
した場合における衝突荷重をより一層低減させることが
できる。
【0064】なお、本実施形態で用いたドアインサート
60に代えて、図9に示されるドアインサート72を用
いてもよい。このドアインサート72は平面視で略台形
状とされ、両側部に各二条のビード74、76が形成さ
れている。一方のビード74はドアインサート72の両
側部の傾斜した縁部に沿って形成されており、他方のビ
ード76はドアインサート72の略中央に下縁部に直交
して形成されている。このため、袋体28の膨張圧をド
アインサート72が受けると、低剛性化された各ビード
74、76が折れ線となってドアインサート72が変形
する。従って、ドアインサート72の変形モードが画一
的になり、ドアインサート72によるエアバッグドア1
4の展開角度のずれが少なくなる。 〔第5の実施形態〕 以下、図10〜図14を用いて、第5の実施形態につい
て説明する。なお、この実施形態は、開示例とする。ま
た、前述した第1の実施形態と同一の構成部分について
は、同一番号を付してその説明を省略する。
【0065】図10及び図11に示されるように、イン
パネコア18の助手席側の所定位置には袋体28の膨出
用の開口22が形成されており、更に開口22の周囲に
は複数のボルト挿通孔80、リベット孔82が形成され
ている。このインパネコア18の開口22の上面側に
は、矩形枠状の補強部材84が配設されている。一方、
インパネコア18の開口22の下面側には、矩形平板状
のドアインサート86が配設されている。そして、これ
らの補強部材84及びドアインサート86がインパネコ
ア18の表裏に配置された状態で、エアバッグケース2
4と共にボルト88及びナットによって共締めされるよ
うになっている。
【0066】ここで、上述したドアインサート86はそ
の外周枠部を除く中央部分が四分割されており、これに
よりドアインサート86には外周枠部から開口22側へ
向かう四つの延長部86Aが一体に形成されている。な
お、ドアインサート86の延長部86Aは、ドアヒンジ
側が自由端側よりも幅広となるように設定されている。
さらに、エアバッグドア14の表皮30には、このドア
インサート86の延長部86Aの分割ラインに沿って破
断部90が形成されている(図12参照)。
【0067】上記構成によれば、図12図示状態から車
両急減速時になると、袋体28が膨張してドアインサー
ト86が表皮30側へ押圧される。このため、ドアイン
サート86は、各延長部86Aが全体的に膨らむ。従っ
て、表皮30の破断部90には常に引張方向の力が作用
し、破断部90をそれほど薄肉化しなくてもスムーズに
破断して図13に示される如く展開する。よって、発泡
層20と表皮16との間、発泡層20とインパネコア1
8との間に剪断力が発生することはなく剥離も生じな
い。この結果、膨出する袋体28の一部が発泡層20と
表皮16との間、発泡層20とインパネコア18との間
に潜り込むのを防止することができると共に、表皮1
6、発泡層20が飛散するのを防止することができる。
特に、本実施形態では、ドアインサート86がインパネ
コア18の下面に固定されているため、袋体28が膨出
する際には延長部86Aが袋体28の潜り込みを阻止す
る壁として機能する。従って、より一層効果的に袋体2
8の各層間への潜り込みを防止することができる。
【0068】なお、表皮30の破断部90の設定の仕
方、即ちドアインサート86の分割の仕方は上記に限ら
れず、種々の設定が可能である。例えば、図14(A)
に示される如く両側部が半円形状となる破断部92にし
てもよいし、図14(B)に示される如く両側部が矩形
状となる破断部94にしてもよい。 〔第6の実施形態〕 以下、図15を用いて、第6の実施形態について説明す
る。なお、この実施形態が、請求項6に記載の本発明の
一実施形態に相当する。また、前述した第1の実施形態
と同一の構成部分については、同一番号を付してその説
明を省略する。
【0069】図15に示されるように、この実施形態で
は、インパネコア18における開口22の周縁一部に略
コ字形かつ袋状とされた凹部100が形成されている。
従って、この凹部100内にも発泡層20の発泡材が回
り込んでいる。なお、ドアインサート102は鉄板製と
されており、リベット104でインパネコア18の凹部
100が形成されていない部位に固定されている。
【0070】上記構成によれば、発泡層20、34を成
形する際に、発泡層20の発泡材が凹部100内に回り
込むので、発泡層20とインパネコア18との剥離強度
が向上される。このため、発泡層20とインパネコア1
8とが剥離するのを防止することができ、袋体28の発
泡層20とインパネコア18との間への潜り込みが防止
される。また、これにより、発泡層20が飛散するのを
防止することができる。
【0071】〔第7の実施形態〕 以下、図16図18を用いて、第7の実施形態につい
て説明する。なお、この実施形態が、請求項7に記載の
本発明の一実施形態に相当する。また、前述した第1の
実施形態と同一の構成部分については、同一番号を付し
てその説明を省略する。
【0072】図16及び図17に示されるように、この
実施形態では、エアバッグドア14の表皮30に形成さ
れる破断部110が、断面略V字形状のスリット112
を連続的に配列することにより構成されている。スリッ
ト112の頂部は、表皮30を貫通しており乗員側から
見た場合微細な孔となっている。この破断部110は、
図18に示される如く、台114の上に表皮30をセッ
トし、この表皮30を裏面側から刃型116で押しつけ
ることにより形成されている。
【0073】上記構成によれば、エアバッグドア14を
乗員側から見た場合、スリット112は微細な孔として
見えるだけであるので、エアバッグドア14を含むイン
ストルメントパネル10の意匠性は損なわれない。しか
も、表皮30の裏面側ではスリット112が断面略V字
形状であることから、破断部110の破断荷重を下げる
ことができる。従って、発泡層20と表皮16との剥
離、発泡層20とインパネコア18との剥離を伴うこと
なく、エアバッグドア14は予定した破断部110から
確実に破断して展開する。また、これにより、表皮16
や発泡層20の飛散を防止することができる。
【0074】さらに、本実施形態によれば、破断部11
0を形成するに際しては、略V字形状の刃型116を台
114に押し当てるだけでよいことから、従来は厳しく
要求された破断部の厚さの寸法管理が不要となり、製造
の容易化を図ることができる。 〔第8の実施形態〕 以下、図19図23を用いて、第8の実施形態につい
て説明する。なお、この実施形態が、請求項8に記載の
本発明の一実施形態に相当する。また、前述した第1の
実施形態と同一の構成部分については、同一番号を付し
てその説明を省略する。
【0075】図19及び図20に示されるように、この
実施形態では、エアバッグドア14の表皮30に形成さ
れる破断部120が、断面略V字形状のスリット112
を連続的にかつジグザグ状に配列することにより構成さ
れている。従って、第7の実施形態と類似する構成であ
る。
【0076】本実施形態の作用は、以下の通りである。
例えば図21(A)に示される如くスリット122を直
線的に配列した場合や、図22(A)に示される如くV
溝124を破断中心線Pに対して両側に交互に配列した
場合には、図21(B)、図22(B)に示される如く
スリット122、V溝124が楕円状に変形するため応
力が集中しにくく、結果的には破断荷重にバラツキが生
じ易くなる。しかし、本実施形態によれば、図23
(A)に示される如く、スリット112がジグザグ状に
配列されているため、隣接するスリット112の端部同
士が最も近接する位置に位置される。このため、図23
(B)に示される如く、スリット112が楕円状に変形
しても、楕円の最も尖ったかつ互いに近接配置された部
分が破断の起点となる。従って、応力が集中し易くな
り、破断はジグザグに進行する。この結果、破断部12
0の破断荷重を下げることができる。よって、発泡層2
0と表皮16との剥離、発泡層20とインパネコア18
との剥離を伴うことなく、エアバッグドア14は予定し
た破断部120からより一層確実に破断されて展開され
ることになる。従って、本実施形態によっても、袋体2
8の各層間への潜り込みを防止することができると共
に、表皮16や発泡層20の飛散も防止することができ
る。 〔第9の実施形態〕 以下、図24図28を用いて、第9の実施形態につい
て説明する。なお、この実施形態が、請求項9及び請求
項10に記載の本発明の一実施形態に相当する。また、
前述した第1の実施形態と同一の構成部分については、
同一番号を付してその説明を省略する。
【0077】図24及び図25に示されるように、この
実施形態では、インパネコア18の開口22の周縁部に
平面視でコ字形の突壁部130が破断部90に沿って一
体に形成されている。この突壁部130の内側には、エ
アバッグドア14の鉄板製のドアインサート102が配
置されている。ドアインサート102の周縁部は折り返
されており、この周縁部が突壁部130の一部に設けら
れた熱カシメ部134によって開口22の周囲に押圧さ
れて固定されている。
【0078】上記構成によれば、インパネコア18の開
口22の周縁部に破断部90側へ突出する突壁部130
を設けたので、この突壁部130が膨出する袋体28に
対して壁となる。このため、インパネコア18と発泡層
20との間に袋体28が潜り込むのを防止することがで
きると共に、表皮16や発泡層20の飛散も防止するこ
とができる。
【0079】さらに、本実施形態によれば、突壁部13
0の一部に設けた熱カシメ部134によってドアインサ
ート102の周縁部を開口22の周囲に固定しているた
め、ドアインサート102の位置決めを確実に行うこと
ができる。また、これにより、従来必要とされた発泡成
形時の発泡材の洩れ防止のためのテープ136(図26
参照)やフィルムが不要になり、製造の容易化を図るこ
とができる。
【0080】上記実施形態では、突壁部130の一部に
熱カシメ134を設けたが、袋体28の潜り込みを防止
するだけでよいのであればこの構成は廃止してもよい。
例えば、図27に示される実施形態では、インパネコア
18の開口22の周縁部に突壁部130が破断部90に
沿って突出されている。これによっても、突壁部130
が膨出する袋体28に対して壁となるので、インパネコ
ア18と発泡層20との間に袋体28が潜り込むのを防
止することができる。また、例えば、図28に示される
実施形態では、インパネコア18に突壁部130を一体
に形成するのではなく、断面L字形の補強鉄板138が
開口22の周縁部に配置されている。そして、この補強
鉄板138の屈曲された突壁部140が膨出する袋体2
8に対して壁となるので、インパネコア18と発泡層2
0との間に袋体28が潜り込むのを防止することができ
る。
【0081】なお、本実施形態では、インストルメント
パネル10の頂部にエアバッグドア14が配設されるタ
イプを例にして説明したが、これに限らず、インストル
メントパネル10におけるグローブボックス上部にエア
バッグドアが配設されるタイプに本発明を適用してもよ
い。
【0082】また、本実施形態では、インストルメント
パネル10の表皮16及びエアバッグドア14の表皮3
0をパウダスラッシュ成形により成形したが、これに限
らず、パウダを用いないゾルタイプのスラッシュ成形に
よって成形してもよいし、真空成形等によって成形する
ことも可能である。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係るエアバッグドアを備えたインストルメントパネ
ルは、所定の高荷重作用時に袋体の膨張圧で破断する破
断部を表皮に設けると共に、破断部に沿って突出され当
該破断部に近接又は当接して配置される第1突出部をエ
アバッグドア用基材に設けたので、破断部の破断荷重を
下げることができ、袋体が膨張した際に袋体が発泡層と
基材本体との間等に潜り込むのを防止することができる
という優れた効果を有する。
【0084】また、請求項1記載の本発明に係るエアバ
ッグドアを備えたインストルメントパネルは、第1突出
部の端部を、基材本体に当接又はべこつきをなくす程度
に実質的に当接させたので、エアバッグドアのべこつき
をなくすことができるという優れた効果を有する。
【0085】請求項2記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、請求項1に記載
の発明において、破断部に沿って突出され当該破断部に
近接又は当接して配置される第2突出部を基材本体に設
けたので、第2突出部が壁となって袋体の潜り込みをよ
り効果的に防止することができるという優れた効果を有
する。
【0086】請求項3記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、第1突出部と前記第2突
出部との間に前記破断部を挟持させたので、破断部の破
れや劣化による口開きを防止することができると共に、
破断部の寸法安定性を向上させることができ、更には表
皮の縮みによるヨタリをも防止することができるという
優れた効果を有する。
【0087】請求項4記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、エアバッグドア
用基材を膨出用開口よりも幅広に形成すると共に袋体の
膨張圧で変形可能に構成し、さらに、エアバッグドア用
基材がドアヒンジ部回りに展開する際に、当該エアバッ
グドア用基材の両側部を袋体の膨張圧で変形させて略コ
字状にする変形ガイド手段を設けたので、エアバッグド
ア用基材の両側部が壁となって袋体が膨張した際に袋体
が発泡層と基材本体との間等に潜り込むのを防止するこ
とができるという優れた効果を有する。
【0088】請求項5記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、請求項4に記載
の発明において、エアバッグドア用基材におけるドアヒ
ンジ部と反対側の部分にドアヒンジ部と略平行に形成さ
れると共に直線部と当該直線部における膨出用開口側の
端部に形成された孔部とから成るスリットと、頭部がス
リットの孔部よりも大径とされると共に軸部が直線部よ
りも小径とされかつスリットを介してエアバッグドア用
基材と基材本体とを連結する連結手段と、によって前記
変形ガイド手段を構成したので、スリットの変形による
エネルギー吸収作用によって仮にエアバッグドアがウイ
ンドシールドガラスに干渉した場合における衝突荷重を
より一層低減させることができるという優れた効果を有
する。
【0089】
【0090】
【0091】請求項6記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、基材本体におけ
る膨出用開口の周縁部に袋状の凹部を設けたので、発泡
層と基材本体との剥離強度を上げることができ、袋体が
膨張した際に袋体が発泡層と基材本体との間等に潜り込
むのを防止することができるという優れた効果を有す
る。
【0092】請求項7記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、断面略V字状と
されたスリットを、前記V字の底部を表面側として、表
皮の裏面側から表面側に貫通し、前記V字面を含む面上
に沿って連続的に設けることにより破断部を構成したの
で、破断部の破断荷重を下げることができ、袋体が膨張
した際に袋体が発泡層と基材本体との間等に潜り込むの
を防止することができるという優れた効果を有する。
【0093】請求項8記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、請求項7に記載
の発明において、スリットを当該スリットの端部が互い
に近接配置されたジグザグ状に配列することで前記破断
部を構成したので、袋体が膨張した際に袋体が発泡層と
基材本体との間等に潜り込むのをより一層確実に防止す
ることができるという優れた効果を有する。
【0094】請求項9記載の本発明に係るエアバッグド
アを備えたインストルメントパネルは、破断部に沿って
膨出用開口の周縁部から表皮の裏面側へ突出された突壁
部を基材本体に設けたので、突壁部が壁となって袋体が
膨張した際に袋体が発泡層と基材本体との間等に潜り込
むのを防止することができるという優れた効果を有す
る。
【0095】請求項10記載の本発明に係るエアバッグ
ドアを備えたインストルメントパネルは、請求項9に記
載の発明において、さらに、突壁部の一部に熱カシメ等
の後加工を施すことによりエアバッグドア用基材を基材
本体に固定したので、エアバッグドア用基材の位置決め
の確実化を図ることができると共に製造の容易化を図る
ことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るインストルメントパネル
を示す図3の1−1線断面図である。
【図2】エアバッグ装置を中心に示す図3の2−2線断
面図である。
【図3】図1及び図2に示されるインストルメントパネ
ルの外観を示す斜視図である。
【図4】第2の実施形態に係るインストルメントパネル
を示す要部断面図である。
【図5】第3の実施形態に係るインストルメントパネル
を示す要部断面図である。
【図6】第4の実施形態に係るドアインサートを示す平
面図である。
【図7】図6に示されるドアインサートを備えたインス
トルメントパネルを示す横断面図である。
【図8】図7に示されるドアインサートが変形した状態
を示す斜視図である。
【図9】ドアインサートの変形例を示す斜視図である。
【図10】第5の実施形態に係るインストルメントパネ
ルを示す分解斜視図である。
【図11】図10に示されるインストルメントパネルに
おいて袋体の膨張初期の状態を示す横断面図である。
【図12】図11に示されるインストルメントパネルの
破断部を示す斜視図である。
【図13】図11に示されるドアインサートが展開した
状態を示す斜視図である。
【図14】分割の仕方の変形例を示す図12に対応する
斜視図である。
【図15】第6の実施形態に係るインストルメントパネ
ルを示す要部断面図である。
【図16】第7の実施形態に係るインストルメントパネ
ルの表皮を裏面側から見て示す要部斜視図である。
【図17】図16に示される破断部の断面構造を示す要
部断面図である。
【図18】図16に示される破断部を製作する場合の型
構造を示す断面図である。
【図19】第8の実施形態に係るインストルメントパネ
ルを示す斜視図である。
【図20】図19に示される破断部の構造を表皮の裏面
側から見て示す要部斜視図である。
【図21】図20に示される破断部を用いた場合の効果
を他の構成との対比において説明するための説明図であ
る。
【図22】図20に示される破断部を用いた場合の効果
を他の構成との対比において説明するための説明図であ
る。
【図23】図20に示される破断部を用いた場合の効果
を他の構成との対比において説明するための説明図であ
る。
【図24】第9の実施形態に係るインパネコアの要部を
示す斜視図である。
【図25】図24に示されるインパネコアを用いたイン
ストルメントパネルの要部断面図である。
【図26】図25に示されるインストルメントパネルを
用いた場合の効果を他の構成との対比において説明する
ための説明図である。
【図27】図24に示される構成において熱カシメ部を
省いた実施形態を示すインストルメントパネルの要部断
面図である。
【図28】図27に示される構成においてインパネコア
とは別体の補強鉄板によって突壁部を構成した実施形態
を示すインストルメントパネルの要部断面図である。
【図29】第1の従来例に係るエアバッグドアの斜視図
である。
【図30】図293030線断面図である。
【図31】第2の従来例に係るエアバッグドアを有する
インストルメントパネルの縦断面図である。
【図32】図31に示される従来例の要部拡大図であ
る。
【図33】図32に示される薄肉溶着部の製作手順を説
明するための説明図である。
【図34】従来例の課題を説明するための説明図であ
る。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル 14 エアバッグドア 16 表皮 18 インパネコア(基材本体) 20 発泡層 22 開口(膨出用開口) 28 袋体 30 表皮 32 ドアインサート(エアバッグドア用基材) 34 発泡層 40 破断部 42 リブ(第1突出部) 50 ドアインサート(エアバッグドア用基材) 54 破断部 56 リブ(第2突出部) 60 ドアインサート(エアバッグドア用基材) 62 ドアヒンジ部 64 スリット(変形ガイド手段) 64A 直線部 64B 孔部 68 ボルト(変形ガイド手段、連結手段) 68A 頭部 68B 軸部 72 ドアインサート(エアバッグドア用基材) 86 ドアインサート(エアバッグドア用基材) 86A 延長部 90 破断部 92 破断部 94 破断部 100 凹部 110 破断部 112 スリット 120 破断部 130 突壁部 134 熱カシメ部 140 突壁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−185898(JP,A) 特開 平3−281457(JP,A) 特開 平6−218811(JP,A) 特開 平4−151345(JP,A) 特開 平4−197849(JP,A) 特開 平5−170043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/20

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の高荷重作用時に膨出する袋体の膨
    出用開口を備えた基材本体と、 この基材本体の膨出用開口に配置されたエアバッグドア
    用基材と、 これらの基材本体及びエアバッグドア用基材上に配置さ
    れた発泡層と、 この発泡層の表面を覆う表皮と、 を含んで構成されるエアバッグドアを備えたインストル
    メントパネルであって、 所定の高荷重作用時に袋体の膨張圧で破断する破断部を
    表皮に設けると共に、 破断部に沿って突出され前記表皮の裏面に近接又は当接
    して配置される第1突出部をエアバッグドア用基材に設
    け、 さらに、前記第1突出部の端部を、基材本体に当接又は
    べこつきをなくす程度に実質的に当接させた、 ことを特徴とするエアバッグドアを備えたインストルメ
    ントパネル。
  2. 【請求項2】 前記破断部に沿って突出され前記表皮の
    裏面に近接又は当接して配置される第2突出部を基材本
    体に設けた、 ことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグドアを備
    えたインストルメントパネル。
  3. 【請求項3】 前記第1突出部と前記第2突出部との間
    に前記破断部を挟持させた、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアバ
    ッグドアを備えたインストルメントパネル。
  4. 【請求項4】 所定の高荷重作用時に膨出する袋体の膨
    出用開口を備えた基材本体と、 この基材本体の膨出用開口に配置されると共にドアヒン
    ジ部を有するエアバッグドア用基材と、 これらの基材本体及びエアバッグドア用基材上に配置さ
    れた発泡層と、 この発泡層の表面を覆うと共に所定の高荷重作用時に袋
    体の膨張圧で破断する破断部を備えた表皮と、 を含んで構成されるエアバッグドアを備えたインストル
    メントパネルであって、 エアバッグドア用基材を膨出用開口よりも幅広に形成す
    ると共に袋体の膨張圧で変形可能に構成し、 さらに、エアバッグドア用基材がドアヒンジ部回りに展
    開する際に、当該エアバッグドア用基材の両側部を袋体
    の膨張圧で変形させて略コ字状にする変形ガイド手段を
    設けた、 ことを特徴とするエアバッグドアを備えたインストルメ
    ントパネル。
  5. 【請求項5】 エアバッグドア用基材におけるドアヒン
    ジ部と反対側の部分にドアヒンジ部と略平行に形成され
    ると共に直線部と当該直線部における膨出用開口側の端
    部に形成された孔部とから成るスリットと、 頭部がスリットの孔部よりも大径とされると共に軸部が
    直線部よりも若干大径とされかつスリットを介してエア
    バッグドア用基材と基材本体とを連結する連結手段と、 によって前記変形ガイド手段を構成した、 ことを特徴とする請求項4に記載のエアバッグドアを備
    えたインストルメントパネル。
  6. 【請求項6】 所定の高荷重作用時に膨出する袋体の膨
    出用開口を備えた基材本体と、 この基材本体の膨出用開口に配置されたエアバッグドア
    用基材と、 これらの基材本体及びエアバッグドア用基材上に配置さ
    れた発泡層と、 この発泡層の表面を覆うと共に所定の高荷重作用時に袋
    体の膨張圧で破断する破断部を備えた表皮と、 を含んで構成されるエアバッグドアを備えたインストル
    メントパネルであって、 基材本体における膨出用開口の周縁部に袋状の凹部を設
    けた、 ことを特徴とするエアバッグドアを備えたインストルメ
    ントパネル。
  7. 【請求項7】 所定の高荷重作用時に膨出する袋体の膨
    出用開口を備えた基材本体と、 この基材本体の膨出用開口に配置されたエアバッグドア
    用基材と、 これらの基材本体及びエアバッグドア用基材上に配置さ
    れた発泡層と、 この発泡層の表面を覆うと共に所定の高荷重作用時に袋
    体の膨張圧で破断する破断部を備えた表皮と、 を含んで構成されるエアバッグドアを備えたインストル
    メントパネルであって、 断面略V字状とされたスリットを、前記V字の底部を表
    面側として、表皮の裏面側から表面側に貫通し、前記V
    字面を含む面上に沿って連続的に設けることにより破断
    部を構成した、 ことを特徴とするエアバッグドアを備えたインストルメ
    ントパネル。
  8. 【請求項8】 前記スリットを当該スリットの端部が互
    いに近接配置されたジグザグ状に配列することで前記破
    断部を構成した、 ことを特徴とする請求項7に記載のエアバッグドアを備
    えたインストルメントパネル。
  9. 【請求項9】 所定の高荷重作用時に膨出する袋体の膨
    出用開口を備えた基材本体と、 この基材本体の膨出用開口に配置されたエアバッグドア
    用基材と、 これらの基材本体及びエアバッグドア用基材上に配置さ
    れた発泡層と、 この発泡層の表面を覆う表皮と、 を含んで構成されるエアバッグドアを備えたインストル
    メントパネルであって、 所定の高荷重作用時に袋体の膨張圧で破断する破断部を
    表皮に設けると共に、 破断部に沿って膨出用開口の周縁部から表皮の裏面側へ
    突出された突壁部を基材本体に設けた、 ことを特徴とするエアバッグドアを備えたインストルメ
    ントパネル。
  10. 【請求項10】 さらに、前記突壁部の一部に熱カシメ
    等の後加工を施すことによりエアバッグドア用基材を基
    材本体に固定した、 ことを特徴とする請求項9に記載のエアバッグドアを備
    えたインストルメントパネル。
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