JPH0815662B2 - アーク溶接におけるトーチ高さ制御方法 - Google Patents

アーク溶接におけるトーチ高さ制御方法

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JPH0815662B2
JPH0815662B2 JP62203023A JP20302387A JPH0815662B2 JP H0815662 B2 JPH0815662 B2 JP H0815662B2 JP 62203023 A JP62203023 A JP 62203023A JP 20302387 A JP20302387 A JP 20302387A JP H0815662 B2 JPH0815662 B2 JP H0815662B2
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arc
welding
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祐司 杉谷
征夫 小林
雅智 村山
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日本鋼管株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、アーク溶接におけるトーチ高さ制御方
法、特にその基準値の自動設定化に関するものである。
[従来の技術] 従来、溶接中のアーク長さを一定に保持するために、
溶接トーチの被溶接対象に対する高さ方向(Y軸方向)
の位置を一定に保つ制御が行われている。
第2図は、この種のトーチ高さ制御方法の回路ブロッ
ク図を示す。以下、この第2図を参照して従来のトーチ
高さ制御方法について説明する。
溶接電源(図示せず)が定電流電源の場合は、アーク
電圧検出器1からのアーク電圧を、また溶接電源が定電
圧電源の場合は、アーク電流検出器2からのアーク電流
を差動増幅器3に与え、予めマイクロコンピューター等
の設定器11に設定した基準値(適正なトーチ高さ位置に
対応するマーク電圧またはアーク電流)との差を差動増
幅器3で演算し、この差をY軸駆動制御器4に与える。
Y軸駆動制御器4は与えられた前記差に応じてY軸モー
タ(移動手段)5を駆動し、前記差が零になるよう溶接
トーチをY軸方向に位置修正する。これによってアーク
電圧(またはアーク電流)が一定に保たれ、アーク長さ
が一定に保持される。
なお、アーク電圧またはアーク電流の基準値は、様々
な標準条件(板厚や開先角度等に応じて経験的に求めら
れた値)を設定器11に予め入力する方法が採られてい
た。
従来のトーチ高さ制御方法は上記のように構成され、
マイクロコンピューター等の設定器11に設定された基準
値に基きトーチ高さ位置を一定に保持するようになって
いる。
[発明が解決しようとする課題] 上記のような従来のアーク溶接におけるトーチ高さ制
御方法においては、基準値を設定するために、標準条件
として予め数多くのデーターを用意する必要があり、更
にそのデーターの収納或は設定のため特別にマイクロコ
ンピューター等の設定器11を要する。
また、標準条件としての基準値が必ずしも適正である
とは限らず、場合によっては、標準条件とは異なる値を
設定する設定する必要もある。この場合、従来の設定方
法では、手動による設定入力作業、例えば設定器11のキ
ーボード入力やスイッチ類の操作が必要となる。或は溶
接途中でトーチ高さ位置を修正変更したい場合には、従
来の設定方法では何ら修正手段を備えていないため、こ
の場合も新たに手動による設定入力を行う必要がありそ
うさが繁雑となるという問題点がある。
以上のように、従来のアーク溶接におけるトーチ高さ
制御方法は、その基準値の設定が経済的にも作業能率の
面でも欠点を有している。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされた
ものであり、予めデーターを用意する必要もなく、基準
値の設定修正が自動的に行える簡易なアーク溶接におけ
るトーチ高さ制御方法を提案することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明による制御方法は、アークにより溶接を行う溶
接トーチを、移動手段により被溶接対象に対して高さ方
向に位置修正することにより、前記トーチの高さ位置を
前記被溶接対象に対する所望の高さ、すなわち作業者が
適正と判断した高さに保持するに際して、前記トーチが
前記被溶接対象に対する所望の高さ位置にあるときのア
ークスタートまたは溶接途中での溶接条件変更に応じて
電気的なリセット信号を発生せしめ、前記リセット信号
により予め定められた遅延時間を経過した後に前記アー
クのアーク電圧又はアーク電流のサンプリングを開始
し、前記サンプリングによる検出結果をホールドして基
準値として設定し、次のリセット信号が生じる迄の間の
溶接中に亙って前記アークのアーク電圧又はアーク電流
を検出して前記基準との偏差を演算し、前記偏差が零と
なるように前記移動手段によって前記トーチの高さ位置
を修正することにより、前述の問題点を解決するもので
ある。
[作用] この発明においては、溶接トーチが所望の高さ位置に
あるときのアーク電圧またはアーク電流を予め検出し、
その検出結果をサンプリングホールドすることにより基
準値として設定するから、所望の基準値を自動的に設定
できる。また溶接中のアーク電圧またはアーク電流を検
出して、その検出結果と前記サンプリングホールドされ
た検出結果との差を演算し、その差が零となるように前
記トーチを被溶接対象に対する高さ方向に位置修正する
から、精度のよいトーチ高さ制御ができる。
更に本発明のトーチ高さ制御方法では、前記基準値の
自動設定のために、前記トーチが前記被溶接対象に対す
る所望の高さ位置にあるときのアークスタートまたは溶
接途中での溶接条件変更に応じて電気的なリセット信号
が発生され、前記リセット信号によって予め定められた
遅延時間を経過した後に前記アークのアーク電圧または
アーク電流のサンプリングが開始されるので、初期設定
時はもちろん、途中での溶接条件の変更時にも基準値を
数値データの入力操作によって設定する必要はなく、ま
たリセット信号が生じてから前記遅延時間の経過後にサ
ンプリングを行うので、サンプリングはアークが十分に
安定してから行われることになり、実際の溶接条件に合
致した正確な基準値の自動設定が果たされるものであ
る。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、添付図面を参照して
説明する。
第1図に本発明の方法に使用する装置の一例として、
制御回路のブロック図を示す。
図において、電源が定電流電源の場合は、アーク電圧
検出器1からのアーク電圧を、また電源が定電圧電源の
場合は、アーク電流検出器2からアーク電流を差動増幅
器3の一方の入力端子に与える。ここまでは上記従来技
術と同様であるが、本発明においては基準値の設定方法
が異なる。基準値の設定は次のように行う。溶接トーチ
を所望の高さ位置に設定してアークをスタートさせる
と、図示しないアーク検出手段によりアークが検出さ
れ、リセット信号6が発せられるが、このリセット信号
6はタイマー7で約1〜3秒(アークスタート後、アー
クが安定して定常状態になるまでの時間)遅延された
後、サンプルホールド8に入力する。このリセット信号
6はサンプルホールド8に対するサンプリング開始指令
であって、サンプルホールド8は、この時の検出器1
(または2)の出力をノイズ除去のためのフィルタ9を
介してサンプリングする。即ち、溶接トーチが所望の対
安佐位置にあるときの検出器1(または2)の出力を基
準値として設定する。このようにして設定された基準値
は、差動増幅器3の他方の入力端子に与えられる。差動
増幅器3は両入力端子の入力値を演算し、この差をY軸
駆動制御器4に与える。Y軸駆動制御器4は与えられる
前記差に応じてY軸モータ5を駆動し、前記差が零にな
るよう溶接トーチをY軸方向に位置修正する。また溶接
途中で溶接トーチの設定位置を変更した場合、或はアー
ク電圧やアーク電流を変更した場合は、リセット信号に
よりサンプルホールド8のそれ以前のサンプリング・デ
ータが消去され、新たにサンプリングが行われ、以後そ
の新たなサンプリング・データに基き、溶接トーチの新
たな設定位置が保持される。この場合、リセット信号6
の発信としては、制御器(図示せず)に設けられた溶接
条件変更作業を指示する手段、例えば「ON/溶接条件変
更中」「OFF/溶接条件設定終了」を示すON/OFFスイッチ
等をリセット信号6の発信に利用し、溶接条件設定終了
後、このスイッチをOFFにした時にリセット信号を発す
ることも考えられる。これは単にスイッチの切替えであ
るから、操作も簡単である。
なお、上記実施例においては検出器1(または2)の
出力は直接に差動増幅器3、フィルタ9に与えられるも
のとして説明したが、好ましくは第1図の点線で囲んだ
部分に示すようにアイソレーションアンプ10を設けると
良い。このアイソレーションアンプ10により、検出器1
(または2)の出力を例えば、1/10程度に減じることに
よって後段の回路構成要素の電圧(電流)許容範囲を有
効に利用できる。
[発明の効果] この発明は、以上説明したように、溶接トーチが所望
の高さ位置にあるときのアーク電圧またはアーク電流を
予め検出し、この検出値に基いて溶接トーチの所望の高
さ位置のサンプリングおよびその保持を行うから、標準
条件としてのデーターも必要とせず、繁雑な操作を伴う
ことなく基準値を自動設定でき、精度の高いトーチ高さ
制御医ができる。
また標準条件としてのデーターの収納、設定のための
マイクロコンピューター等も不用となるから、安価な構
成で能率的な作業が行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による制御回路のブロック
図、第2図は従来のトーチ高さ制御方法の制御回路のブ
ロック図であり、1はアーク電圧検出器、2はアーク電
流検出器、3は差動増幅器、4はY軸駆動制御器、5は
Y軸モータ、6はリセット信号、7はタイマー、8はサ
ンプルホールド、9はフィルタ、10はアイソレーション
アンプである。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
フロントページの続き (72)発明者 村山 雅智 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−130455(JP,A) 特開 昭54−15449(JP,A) 実開 昭56−100278(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アークにより溶接を行う溶接トーチを、移
    動手段により被溶接対象に対して高さ方向に位置修正す
    ることにより、前記トーチの高さ位置を前記被溶接対象
    に対する所望の高さに保持するアーク溶接のトーチ高さ
    制御方法において、 前記トーチが前記被溶接対象に対する所望の高さ位置に
    あるときのアークスタートまたは溶接途中での溶接条件
    変更に応じて電気的なリセット信号を発生せしめ、 前記リセット信号により予め定められた遅延時間を経過
    した後に前記アークのアーク電圧又はアーク電流のサン
    プリングを開始し、 前記サンプリングによる検出結果をホールドして基準値
    として設定し、 次のリセット信号が生じる迄の間の溶接中に亙って前記
    アークのアーク電圧又はアーク電流を検出して前記基準
    値との偏差を演算し、 前記偏差が零となるように前記移動手段によって前記ト
    ーチの高さ位置を修正することを特徴とするアーク溶接
    におけるトーチ高さ制御方法。
JP62203023A 1987-08-17 1987-08-17 アーク溶接におけるトーチ高さ制御方法 Expired - Fee Related JPH0815662B2 (ja)

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