JPS5854911B2 - ア−クスポツト溶接装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は非消耗性電極を用いたアークスポット溶接装置
に関するものである。

従来の非消耗性電極を用いたアークスポット溶接装置の
溶接電流は第１図Ａのような波形である。

同図中のｔｌ はアークスポット時間である。

また、第１図Ｂは起動スイッチのオン・オフ動作を示す
図である。

このような波形の溶接電流によって溶接される溶接部は
、溶接終了時の電流が大きいため溶接部にくぼみを生じ
ることがあった。

このため溶接外観が悪く、また溶接部に急冷により、ワ
レを生じやすいなどの欠点があった。

本発明の目的は、非消耗性電極を用いたアークスポット
溶接において、溶接箇所のくぼみを生じない、外観上き
れいな溶接ができる溶接装置を提供することにある。

本発明の要点は、アークスポット電流を溶接終了時に除
徐に小さくするか、あるいは段階的に小さくしながらア
ークスポット溶接を行なうようにする。

従来、普通の溶接でも溶接終了時に電流を下げるように
制御することは行なわれた。

しかし、これをアークスポット溶接に用いる場合、従来
は通電時間のみを制御するタイマを外付け、あるいは内
蔵して用いるため、電流値を自動的に変化させることは
不可能であった。

本発明では、電流自動変化機能をアークスポット溶接法
に適用し、一定設定時間内に何らトーチスイッチの操作
なしに自動的に電流変化（低減）を行い、１サイクル通
電を終了するようにするものである。

以下、第２図に例示した一実施例により本発明を具体的
に説明する。

第２図において、１は起動用スイッチ、２はリレーなど
で構成される起動開始信号発生回路、３は第１の時間設
定器で起動信号が入ってから設定時間後にオンするオン
ディレィタイマである。

４は第２の時間設定器でスロープ時間の設定信号発生回
路である。

５はスロープ回路でＩＣの積分回路より成る。

６は溶接電流設定回路（以下バイアス回路という）であ
る。

７はバイアス回路６で設定されたバイアス信号又はスロ
ープ回路５よりのスロープ信号を点弧制御信号に変換す
る回路で、基準電圧ｅ。

を発生する。信号変換回路７はオン・ディレィ・タイマ
３の設定時間終了時にバイアス信号からスロープ信号に
切換える。

１３は比較器などより成るスロープ終了検出回路で常時
ｔｔ 、 ｔｙ、スロープ終了時ｔｔ Ｏｔｙの信号を
発する。

電源回路は信号変換回路７、点弧制御回路８、溶接用変
圧器９、サイリスタ１０、及び電流検出回路１１から構
成される。

また、作動信号発生回路１４とスロープ終了検出回路１
３とは電源回路の出力を停止する制御回路を形成する。

１４はアンド回路などからなる作動信号発生回路で、起
動開始信号発生回路２よりの信号とスロープ終了検出回
路１３よりの信号が共にｔｕ １ｙｙのときのみサイリ
スタ１０がオンするように点弧制御回路８に働く。

９は溶接用変圧器、１１は電流検出回路で、１２の負荷
に流れる電流に比例した信号ｅ１ を発生する。

点弧制御回路８にはｅ。とｅｌ の差電圧を入力し、こ
の差が一定になるように働く。

第３図Ａは第２図により得られたアークスポット電流波
形で、オンディレィタイマ３の設定時間ｔ２の期間溶接
電流１．が流れ、その後スロープ回路５が働き、電流は
減少する。

次に時間ｔ３ののちスロープ終了後検出回路１３が働き
、作動信号発生回路１４がオフになって溶接が終了する
。

なお、第３図Ｂは起動スイッチのオン・オフ動作を示す
図である。

第３図のように電流は溶接終了時に、除徐に減少する。

以上の説明では溶接開始信号から、タイマ３が動作する
ようになっているが、第２図に破線で示す如く、実際に
溶接電流が流れたのを検出する電流検出器１５とそれに
より動作するリレーなどのオンオフ回路１６を入れると
、電流検出をしてからタイマ３が作動し、より正確なア
ークスポット時間が得られる。

第４図は本発明の他の実施例の溶接電流波形を示すもの
で、時間ｔ３経過後も電流１２から零に低下せず、電流
１２をそのまま更に時間ｔ４だげ持続させたのち零に低
下する。

第４図のような電流波形特性を得るため、第２図におい
てｔ５＝ｔ２＋ｔ３＋ｔ４の時間を設定するオフ・ディ
レィ・タイマ１７と第３図の電流波形特性、あるいは第
４図の電流波形特性の選択切換スイッチ１８を付加する
。

すなわち、切換スイッチ１８をａ側にすれば第３図の電
流波形特性が得られ、ｂ側にすればアンド回路１４への
入力はスロープ終了検出回路１３の出力からオフ・ディ
レィ・タイマ１７の出力に切換えられて、第４図の電流
波形特性が得られる。

また、第４図のｔ３を短時間にするよう第２図の回路の
スロープ時間設定をすれば、電流波形は段階的に変化し
、この電流波形によっても同様の効果が得られる。

なお、第２図の実施例はサイリスタ１００点弧制御用電
流検出信号をサイリスタ１０の出力の直流回路から得る
ような溶接装置について説明したが、上記電流検出信号
をサイリスク１００入力の交流回路から得るような溶接
装置についても同様に本発明を適用できることは明らか
である。

また、上記実施例では、溶接開始信号がアークスポット
溶接中にオフになると溶接を中爪する回路となっている
が、一度溶接を開始すればスイッチを離してもアークの
切れない自己保持機能を付加することもできる。

本発明によれば、アークスポット溶接終了時において、
溶接終了時に溶接部に発生するくぼみが小さくなり、溶
接部Ｃワレの発生を防止でき、また外観もよくすること
ができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のアークスポット溶接装置の電流波形特性
、第２図は本発明の実症例をブロック図、第３図及び第
４図は第２図の実施例の電流波形特性である。 １・・・起動用スイッチ、３・・・オン・デイルイ・タ
イマ、４・・・スロープ時間設定信号発生回路、５・・
・スロープ回路、６・・・溶接電流設定用バイアス回路
、７・・・点弧制御信号変換回路、８・・・点弧制御回
路、９・・・溶接用変圧器、１０・・・サイリスタ、１
１・・・電流検出回路、１２・・・溶接負荷、１３・・
・スロープ終了検出回路、１４・・・点弧制御回路作動
用信号発生回路、１７・・・オフ・ディレィ・タイマ、
１８・・・切換スイッチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 非消耗性電極を用いたアークスポット溶接装置にお
   いて、溶接起動からの溶接時間ｔ２を設定する第１の時
   間設定器と、前記溶接時間ｔ２終了後継続した時間ｔ３
   を設定する第２の時間設定器と、上記溶接時間ｔ２の間
   に所定の溶接電流を設定する電流設定回路と、この電流
   設定回路により設定された溶接電流を出力する電源回路
   と、上記時間ｔ２の間除徐に父は段階的に溶接電流を低
   下する制御信号を発生するスロープ回路と、このスロー
   プ回路により制御された溶接電流値が予め決められた設
   定値まで低下した時上記電源回路の出力を停止する制御
   回路とを備えたことを特徴とするアークスポット溶接装
   置。