JPH08155462A - アンモニア性窒素の分解方法 - Google Patents
アンモニア性窒素の分解方法Info
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- JPH08155462A JPH08155462A JP32961994A JP32961994A JPH08155462A JP H08155462 A JPH08155462 A JP H08155462A JP 32961994 A JP32961994 A JP 32961994A JP 32961994 A JP32961994 A JP 32961994A JP H08155462 A JPH08155462 A JP H08155462A
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- ammoniacal nitrogen
- oxygen
- ammoniacal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アンモニア性窒素の窒素への変換は生物学的
処理等により行なわれているが、維持管理面、操作の煩
雑性等の理由で満足できる状況ではない。本発明は、簡
便かつ有害物質を副生することのないアンモニア性窒素
の分解方法を提供することを目的とする。 【構成】 1対の触媒層4aの一方にアンモニア性窒素
を、他方4bに酸素含有ガスを供給し、固体電解質2を
介して両者を接触させ前記アンモニア性窒素を分解して
窒素に変換しかつ両触媒層を導線6により短絡させ、負
荷からエネルギーを取り出す。これにより有害物質の無
害物質への変換とエネルギー取り出しを同時に行なうこ
とができる。
処理等により行なわれているが、維持管理面、操作の煩
雑性等の理由で満足できる状況ではない。本発明は、簡
便かつ有害物質を副生することのないアンモニア性窒素
の分解方法を提供することを目的とする。 【構成】 1対の触媒層4aの一方にアンモニア性窒素
を、他方4bに酸素含有ガスを供給し、固体電解質2を
介して両者を接触させ前記アンモニア性窒素を分解して
窒素に変換しかつ両触媒層を導線6により短絡させ、負
荷からエネルギーを取り出す。これにより有害物質の無
害物質への変換とエネルギー取り出しを同時に行なうこ
とができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環境衛生を維持し向上
させるために不可欠なアンモニア性窒素の分解を行い、
かつその分解の際に生ずるエネルギーを系外に取り出す
ことをも可能にしたアンモニア性窒素の分解方法に関す
る。
させるために不可欠なアンモニア性窒素の分解を行い、
かつその分解の際に生ずるエネルギーを系外に取り出す
ことをも可能にしたアンモニア性窒素の分解方法に関す
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】し尿や下水等の用廃水処理に
おいて、アンモニア性窒素は重大な処理対象であり、従
来から生物学的処理(例えば、「工業用水」第419 号37
頁)、触媒酸化処理、塩素酸化処理、ストリッピング処
理等により分解し用廃水から除去されている。前記生物
学的処理は確立された技術であるが維持管理が困難であ
る。又触媒酸化処理は触媒上で酸素と反応させ窒素を得
る技術であるが、高温及び高圧を必要としかつpHコン
トロールも必要となるため操作が複雑になる。更に前記
塩素酸化処理ではクロラミン等の有害物質を発生するた
め、環境汚染の問題が生ずることがあり、適用可能な用
途が限定されている。
おいて、アンモニア性窒素は重大な処理対象であり、従
来から生物学的処理(例えば、「工業用水」第419 号37
頁)、触媒酸化処理、塩素酸化処理、ストリッピング処
理等により分解し用廃水から除去されている。前記生物
学的処理は確立された技術であるが維持管理が困難であ
る。又触媒酸化処理は触媒上で酸素と反応させ窒素を得
る技術であるが、高温及び高圧を必要としかつpHコン
トロールも必要となるため操作が複雑になる。更に前記
塩素酸化処理ではクロラミン等の有害物質を発生するた
め、環境汚染の問題が生ずることがあり、適用可能な用
途が限定されている。
【0003】前記ストリッピング処理は空気で用廃水を
曝気しアルカリ性に維持することによりアンモニアを気
化して除去する技術であるが、除去されるアンモニアの
後処理が必要となる。現状では活性炭を使用してアンモ
ニア除去を行っているが、活性炭の交換等の煩雑な操作
を必要とする。このようにアンモニア性窒素を簡便にか
つ有害物質を副生することなく無害な窒素に変換する技
術は未だ確立されていない。
曝気しアルカリ性に維持することによりアンモニアを気
化して除去する技術であるが、除去されるアンモニアの
後処理が必要となる。現状では活性炭を使用してアンモ
ニア除去を行っているが、活性炭の交換等の煩雑な操作
を必要とする。このようにアンモニア性窒素を簡便にか
つ有害物質を副生することなく無害な窒素に変換する技
術は未だ確立されていない。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上述の従来のアンモニア性窒
素の分解技術の欠点を解消し、簡便かつ有害物質を副生
することのないアンモニア性窒素の分解方法を提供する
ことを目的とする。
素の分解技術の欠点を解消し、簡便かつ有害物質を副生
することのないアンモニア性窒素の分解方法を提供する
ことを目的とする。
【問題点を解決するための手段】本発明は、固体電解質
の両面に形成した1対の触媒層の一方にアンモニア性窒
素を、他方に酸素含有ガスを供給し、前記固体電解質を
介して両者を接触させ前記アンモニア性窒素を電気化学
的に分解することを特徴とするアンモニア性窒素の分解
方法である。
の両面に形成した1対の触媒層の一方にアンモニア性窒
素を、他方に酸素含有ガスを供給し、前記固体電解質を
介して両者を接触させ前記アンモニア性窒素を電気化学
的に分解することを特徴とするアンモニア性窒素の分解
方法である。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
各種公害物質の中でも分解処理を行ないにくいアンモニ
ア性窒素を電気化学的に分解して窒素に変換することを
特徴としている。排水中のヒドラジン、ギ酸、ホルムア
ルデヒドの酸化除去方法として酸素ガス拡散電極を使用
する局部電池法が提案されているが、アンモニア性窒素
の分解については現状では電気化学的手法は採用されて
いない。
各種公害物質の中でも分解処理を行ないにくいアンモニ
ア性窒素を電気化学的に分解して窒素に変換することを
特徴としている。排水中のヒドラジン、ギ酸、ホルムア
ルデヒドの酸化除去方法として酸素ガス拡散電極を使用
する局部電池法が提案されているが、アンモニア性窒素
の分解については現状では電気化学的手法は採用されて
いない。
【0006】アンモニアは又は式に従って容易に電
気化学的に窒素に酸化される。 2NH3 → N2 + 6H+ +6e- 0.057 V 2NH4 + → N2 + 8H+ +6e- 0.275 V 対極反応として下記式の酸素の還元反応を仮定し、 O2 + 4H+ + 4e- → 2H2 O 1.23V と式を組み合わせると、 3O2 + 4NH3 → 2N2 + 6H2 O 1.16V となり、理論的には1.16Vの起電力が得られる。
気化学的に窒素に酸化される。 2NH3 → N2 + 6H+ +6e- 0.057 V 2NH4 + → N2 + 8H+ +6e- 0.275 V 対極反応として下記式の酸素の還元反応を仮定し、 O2 + 4H+ + 4e- → 2H2 O 1.23V と式を組み合わせると、 3O2 + 4NH3 → 2N2 + 6H2 O 1.16V となり、理論的には1.16Vの起電力が得られる。
【0007】最近、イオン交換膜等の固体高分子を隔膜
として使用する燃料電池が提案されかつ常温で高出力を
得られる電気化学的装置として実用化段階に入ってい
る。この燃料電池は一般に水素ガス等を燃料としこれを
酸素ガスと反応させて水を生じさせその際に生成するエ
ネルギーを系外に取り出すことを意図している。本発明
者らは、前記アンモニア性窒素をこの燃料電池の燃料と
して使用すると該アンモニア性窒素の分解による除去と
ともに前述した1.16Vの起電力に相当するエネルギー生
成を行ない得る点に着目し、本発明に到達したものであ
る。
として使用する燃料電池が提案されかつ常温で高出力を
得られる電気化学的装置として実用化段階に入ってい
る。この燃料電池は一般に水素ガス等を燃料としこれを
酸素ガスと反応させて水を生じさせその際に生成するエ
ネルギーを系外に取り出すことを意図している。本発明
者らは、前記アンモニア性窒素をこの燃料電池の燃料と
して使用すると該アンモニア性窒素の分解による除去と
ともに前述した1.16Vの起電力に相当するエネルギー生
成を行ない得る点に着目し、本発明に到達したものであ
る。
【0008】即ちアンモニア性窒素を酸化して窒素に変
換する上述の又は式の反応と、該反応と対になる還
元反応として前述の酸素の還元による水の生成反応を組
み合わせる。アンモニア性窒素はガスであるが、通常は
液体に溶解して溶液として存在し、一方酸素ガスは電解
液である水には僅かしか溶解しない。従ってこれらの両
電気化学反応を生じさせるための電極のうち酸素還元用
電極(カソード)は、ガス拡散電極を使用することが望
ましい。
換する上述の又は式の反応と、該反応と対になる還
元反応として前述の酸素の還元による水の生成反応を組
み合わせる。アンモニア性窒素はガスであるが、通常は
液体に溶解して溶液として存在し、一方酸素ガスは電解
液である水には僅かしか溶解しない。従ってこれらの両
電気化学反応を生じさせるための電極のうち酸素還元用
電極(カソード)は、ガス拡散電極を使用することが望
ましい。
【0009】アンモニア性窒素の酸化用である電極(ア
ノード)は、アンモニア性窒素が可溶性であるため、孔
明板やエキスパンドメッシュ等の多孔性電極でも良い
が、より以上の反応性を得るためにガス拡散電極とする
ことが望ましい。アノード及びカソード用ガス拡散電極
は、例えば金属カーボンクロス支持多孔体上に、白金、
ロジウム、パラジウム、ルテニウム及びイリジウム等の
貴金属触媒粉末、又はカーボン微粒子に触媒粉末を担持
した粉末をバインダーであるポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)の水懸濁液や伝導性を高めるためのイオ
ン交換樹脂成分とを担持して調製できる。
ノード)は、アンモニア性窒素が可溶性であるため、孔
明板やエキスパンドメッシュ等の多孔性電極でも良い
が、より以上の反応性を得るためにガス拡散電極とする
ことが望ましい。アノード及びカソード用ガス拡散電極
は、例えば金属カーボンクロス支持多孔体上に、白金、
ロジウム、パラジウム、ルテニウム及びイリジウム等の
貴金属触媒粉末、又はカーボン微粒子に触媒粉末を担持
した粉末をバインダーであるポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)の水懸濁液や伝導性を高めるためのイオ
ン交換樹脂成分とを担持して調製できる。
【0010】これらの電極はイオン交換膜等の固体電解
質の両面に密着させることが望ましいが、電池反応であ
るため両極間で電子移動が可能であれば任意の態様とす
ることができる。本発明のアンモニア性窒素の分解は液
相でつまり電極を電解液中に浸漬し、アンモニア性窒素
をガス又は溶液として供給し、酸素含有ガスをバブリン
グで電極近傍に供給して電極表面で前述の酸化還元反応
を起こさせることが望ましいが、電極表面が十分な湿潤
状態に維持させていれば、電極を溶液中に浸漬せずに電
極表面に両ガスを供給して反応を生じさせるようにして
もよい。湿潤が不十分であるとつまり電極表面に存在す
る水が酸素の還元により生成する水のみであるとイオン
交換膜等の固体電解質の伝導性が維持できなくなりアン
モニア分解が十分に進行しない。供給酸素量は理論量の
1.5 倍で十分である。なおアンモニア性窒素とは、NH
4 −Nで表され、アンモニウム基を含む無機性化合物を
総称している。
質の両面に密着させることが望ましいが、電池反応であ
るため両極間で電子移動が可能であれば任意の態様とす
ることができる。本発明のアンモニア性窒素の分解は液
相でつまり電極を電解液中に浸漬し、アンモニア性窒素
をガス又は溶液として供給し、酸素含有ガスをバブリン
グで電極近傍に供給して電極表面で前述の酸化還元反応
を起こさせることが望ましいが、電極表面が十分な湿潤
状態に維持させていれば、電極を溶液中に浸漬せずに電
極表面に両ガスを供給して反応を生じさせるようにして
もよい。湿潤が不十分であるとつまり電極表面に存在す
る水が酸素の還元により生成する水のみであるとイオン
交換膜等の固体電解質の伝導性が維持できなくなりアン
モニア分解が十分に進行しない。供給酸素量は理論量の
1.5 倍で十分である。なおアンモニア性窒素とは、NH
4 −Nで表され、アンモニウム基を含む無機性化合物を
総称している。
【0011】又本発明では生成する窒素がガス状であ
り、生成後すぐに溶液中又は電極表面から放散してしま
い対極と接触して副反応を生ずることが殆どないため、
隔膜を使用して陽極室と陰極室に区画する必要はない。
前記アンモニア性窒素を電解すると、前述の及び式
の窒素生成の他に、下記の〜式に従ってNOxが生
成し、二次公害の原因ともなることがある。これは電解
系に与えられる電気エネルギーに起因して各種電位の反
応が起こり得るからである。アンモニア性窒素の代表と
してアンモニアの反応式を示すと次のようになる。 NH4 + + H2 0 → N0 + 6H+ + 5e- 0.835 V 2NH4 + +H2 0 → N2 0 + 10H+ + 8e- 0.647 V NO + 2H2 0 → NO3 - + 4H+ + 3e- 0.937 V N2 O+5H2 0 → 2NO3 - +10H+ +8e- 1.116 V
り、生成後すぐに溶液中又は電極表面から放散してしま
い対極と接触して副反応を生ずることが殆どないため、
隔膜を使用して陽極室と陰極室に区画する必要はない。
前記アンモニア性窒素を電解すると、前述の及び式
の窒素生成の他に、下記の〜式に従ってNOxが生
成し、二次公害の原因ともなることがある。これは電解
系に与えられる電気エネルギーに起因して各種電位の反
応が起こり得るからである。アンモニア性窒素の代表と
してアンモニアの反応式を示すと次のようになる。 NH4 + + H2 0 → N0 + 6H+ + 5e- 0.835 V 2NH4 + +H2 0 → N2 0 + 10H+ + 8e- 0.647 V NO + 2H2 0 → NO3 - + 4H+ + 3e- 0.937 V N2 O+5H2 0 → 2NO3 - +10H+ +8e- 1.116 V
【0012】しかし上述の通り、本発明では外部からエ
ネルギーを加えて反応を生じさせるのではなくつまり強
制的に、電解的に反応を生じさせるのではなく、アンモ
ニア性窒素と酸素含有ガスとの自発的な反応を利用する
ため、自発的に生ずる反応のみつまり又は式のアン
モニア性窒素の無害な窒素への変換反応のみが起こり、
〜式に従う有害物質であるNOxの生成反応は副反
応としても起こることはない。そして一方の電極にアン
モニア性窒素を供給すると又は式に従って窒素が生
成するとともに電子が生ずる(電極がアノードとして機
能する)。対極側に酸素含有ガスを供給すると電子を消
費して酸素の還元による水生成反応が生ずる(電極がカ
ソードとして機能する)。
ネルギーを加えて反応を生じさせるのではなくつまり強
制的に、電解的に反応を生じさせるのではなく、アンモ
ニア性窒素と酸素含有ガスとの自発的な反応を利用する
ため、自発的に生ずる反応のみつまり又は式のアン
モニア性窒素の無害な窒素への変換反応のみが起こり、
〜式に従う有害物質であるNOxの生成反応は副反
応としても起こることはない。そして一方の電極にアン
モニア性窒素を供給すると又は式に従って窒素が生
成するとともに電子が生ずる(電極がアノードとして機
能する)。対極側に酸素含有ガスを供給すると電子を消
費して酸素の還元による水生成反応が生ずる(電極がカ
ソードとして機能する)。
【0013】従ってアノード及びカソードの両極を短絡
させておくと、カソード側からアノード側に電流が流
れ、アンモニア性窒素の分解時に生ずるエネルギーを系
外に取り出すことが可能になる。このとき、抵抗値を調
節することにより、反応速度を制御でき、かつ生ずる起
電力によりアンモニア性窒素の濃度をモニタし、あるい
は処理信号として取り出してプロセスを制御できる。こ
のようにアノード側にアンモニア性窒素をカソード側に
酸素含有ガスを供給し両極間を短絡させておくと、アン
モニア性窒素を分解するだけでなくその際に生ずるエネ
ルギーを取り出せるため、これが本発明の最も好ましい
態様である。
させておくと、カソード側からアノード側に電流が流
れ、アンモニア性窒素の分解時に生ずるエネルギーを系
外に取り出すことが可能になる。このとき、抵抗値を調
節することにより、反応速度を制御でき、かつ生ずる起
電力によりアンモニア性窒素の濃度をモニタし、あるい
は処理信号として取り出してプロセスを制御できる。こ
のようにアノード側にアンモニア性窒素をカソード側に
酸素含有ガスを供給し両極間を短絡させておくと、アン
モニア性窒素を分解するだけでなくその際に生ずるエネ
ルギーを取り出せるため、これが本発明の最も好ましい
態様である。
【0014】図1は本発明のアンモニア性窒素の分解方
法に使用可能な分解装置の一例を示す概略縦断面図であ
る。1は装置本体で、該装置本体1はイオン交換膜であ
る固体電解質2により2つの極室3a及び3bに区画さ
れている。固体電解質2の両面には貴金属触媒が担持さ
れたカーボンとフッ素樹脂の焼結体等から成る触媒層4
a及び4bが形成され、両触媒層4a及び4bは負荷5
を有する導線6により接続されてスイッチ7により短絡
可能になっている。
法に使用可能な分解装置の一例を示す概略縦断面図であ
る。1は装置本体で、該装置本体1はイオン交換膜であ
る固体電解質2により2つの極室3a及び3bに区画さ
れている。固体電解質2の両面には貴金属触媒が担持さ
れたカーボンとフッ素樹脂の焼結体等から成る触媒層4
a及び4bが形成され、両触媒層4a及び4bは負荷5
を有する導線6により接続されてスイッチ7により短絡
可能になっている。
【0015】前記触媒層4a及び4bの下部表面にはそ
れぞれアンモニア性窒素供給管8aの下端部及び酸素含
有ガス供給管8bの下端部が位置し、各供給管の他端か
ら供給される各ガスを触媒層4a及び4bに供給し反応
させるようにしてある。触媒層4aに供給されたアンモ
ニア性窒素は前述の又は式に従って窒素に酸化され
るとともに電子を生成する。この電子は固体電解質2及
び導線6のうち抵抗の小さい方を通って他の触媒層4b
に達し、供給される酸素を還元して水を生成する。この
際に電子は通常導線6を通り、抵抗5からエネルギーが
系外に取り出され、有害物質であるアンモニア性窒素の
物質を行なうとともに燃料電池と機能することを可能に
している。
れぞれアンモニア性窒素供給管8aの下端部及び酸素含
有ガス供給管8bの下端部が位置し、各供給管の他端か
ら供給される各ガスを触媒層4a及び4bに供給し反応
させるようにしてある。触媒層4aに供給されたアンモ
ニア性窒素は前述の又は式に従って窒素に酸化され
るとともに電子を生成する。この電子は固体電解質2及
び導線6のうち抵抗の小さい方を通って他の触媒層4b
に達し、供給される酸素を還元して水を生成する。この
際に電子は通常導線6を通り、抵抗5からエネルギーが
系外に取り出され、有害物質であるアンモニア性窒素の
物質を行なうとともに燃料電池と機能することを可能に
している。
【0016】
【実施例】次に本発明のアンモニア性窒素の分解方法に
関する実施例を記載するが、該実施例は本発明を限定す
るものではない。
関する実施例を記載するが、該実施例は本発明を限定す
るものではない。
【実施例1】白金を触媒として担持した黒鉛粉末とPT
FE粒子とを加熱し支持体であるカーボン繊維上に結着
させて電極表面積が20cm2 のガス拡散電極とした。こ
のガス拡散電極2枚を高分子固体電解質であるナフィオ
ン117 膜(デュポンジャパン社製)を介して密着させ、
図1に示すように、この電極体を容量が1リットルの容
器中に前記高分子固体電解質により前記容器が区画され
るように設置し、陽極に1000ppmのアンモニアを含む
空気を満たし、一方反対側には純粋な酸素を満たし、密
閉した。この状態で両極を短絡させたところ0.1 mAの
電流が得られた。容器出口におけるアンモニア濃度は1
時間後に700 ppmとなり、窒素が150 ppm生成して
いた。
FE粒子とを加熱し支持体であるカーボン繊維上に結着
させて電極表面積が20cm2 のガス拡散電極とした。こ
のガス拡散電極2枚を高分子固体電解質であるナフィオ
ン117 膜(デュポンジャパン社製)を介して密着させ、
図1に示すように、この電極体を容量が1リットルの容
器中に前記高分子固体電解質により前記容器が区画され
るように設置し、陽極に1000ppmのアンモニアを含む
空気を満たし、一方反対側には純粋な酸素を満たし、密
閉した。この状態で両極を短絡させたところ0.1 mAの
電流が得られた。容器出口におけるアンモニア濃度は1
時間後に700 ppmとなり、窒素が150 ppm生成して
いた。
【0017】
【発明の効果】本発明は、固体電解質の両面に形成した
1対の触媒層の一方にアンモニア性窒素を、他方に酸素
含有ガスを供給し、前記固体電解質を介して両者を接触
させ前記アンモニア性窒素を電気化学的に分解すること
を特徴とするアンモニア性窒素の分解方法である。本発
明方法によると、系内に供給されるアンモニア性窒素が
アノードとして機能する電極の触媒層において酸化され
て無害な窒素に変換され、この際に生成する電子が他の
触媒層に供給される酸素含有ガス中の酸素を還元して水
を生成する。この際に両触媒層を短絡させておくと両反
応で生ずるエネルギーを系外に取り出すことができる。
従って本発明方法によると、従来困難であった有害物質
であるアンモニア性窒素を簡便かつ有害物質を副生する
ことなく分解するだけでなくエネルギーをも取り出すこ
とを可能にしている。
1対の触媒層の一方にアンモニア性窒素を、他方に酸素
含有ガスを供給し、前記固体電解質を介して両者を接触
させ前記アンモニア性窒素を電気化学的に分解すること
を特徴とするアンモニア性窒素の分解方法である。本発
明方法によると、系内に供給されるアンモニア性窒素が
アノードとして機能する電極の触媒層において酸化され
て無害な窒素に変換され、この際に生成する電子が他の
触媒層に供給される酸素含有ガス中の酸素を還元して水
を生成する。この際に両触媒層を短絡させておくと両反
応で生ずるエネルギーを系外に取り出すことができる。
従って本発明方法によると、従来困難であった有害物質
であるアンモニア性窒素を簡便かつ有害物質を副生する
ことなく分解するだけでなくエネルギーをも取り出すこ
とを可能にしている。
【図1】本発明のアンモニア性窒素の分解方法に使用可
能な分解装置の一例を示す概略縦断面図。 1・・・装置本体 2・・・固体電解質 3a、3b・
・・極室 4a、4b・・・触媒層 5・・・負荷 6
・・・導線 7・・・スイッチ 8a・・・アンモニア
性窒素供給管 8b・・・酸素含有ガス供給管
能な分解装置の一例を示す概略縦断面図。 1・・・装置本体 2・・・固体電解質 3a、3b・
・・極室 4a、4b・・・触媒層 5・・・負荷 6
・・・導線 7・・・スイッチ 8a・・・アンモニア
性窒素供給管 8b・・・酸素含有ガス供給管
Claims (3)
- 【請求項1】 固体電解質の両面に形成した1対の触媒
層の一方にアンモニア性窒素を、他方に酸素含有ガスを
供給し、前記固体電解質を介して両者を接触させ前記ア
ンモニア性窒素を電気化学的に分解することを特徴とす
るアンモニア性窒素の分解方法。 - 【請求項2】 両触媒層を短絡させ分解により生ずるエ
ネルギーを系外に取り出すようにした請求項1に記載の
方法。 - 【請求項3】 固体電解質が固体重合体電解質である請
求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32961994A JPH08155462A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | アンモニア性窒素の分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32961994A JPH08155462A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | アンモニア性窒素の分解方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08155462A true JPH08155462A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=18223383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32961994A Pending JPH08155462A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | アンモニア性窒素の分解方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08155462A (ja) |
-
1994
- 1994-12-02 JP JP32961994A patent/JPH08155462A/ja active Pending
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