JPH08155207A - 擬似移動層式クロマト分離装置 - Google Patents

擬似移動層式クロマト分離装置

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JPH08155207A
JPH08155207A JP6305066A JP30506694A JPH08155207A JP H08155207 A JPH08155207 A JP H08155207A JP 6305066 A JP6305066 A JP 6305066A JP 30506694 A JP30506694 A JP 30506694A JP H08155207 A JPH08155207 A JP H08155207A
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column
chromatographic separation
moving bed
simulated moving
separation device
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JP6305066A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Ikeda
浩和 池田
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一端または両端に可動栓3を有するカラムを
採用したことを特徴とする擬似移動層式クロマト分離装
置。 【効果】 カラム内における空隙の発生を防止すること
ができ、長期間極めて安定したクロマト分離を行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は擬似移動層式クロマト
分離装置に関し、更に詳しくは、混合成分の分離を長期
間安定して行うことのできる擬似移動層式クロマト分離
装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、異性体混合物等の原料中に含まれる2以上の成分を
工業的に分離する方法としては、クロマトグラフィー法
が広く採用されている。この方法は、イオン交換樹脂、
ゼオライト、シリカゲル等の充填剤を用い、各成分の充
填剤に対する吸着性能の差を利用して分離を行うもので
ある。
【0003】このクロマトグラフィー法、特に、固定層
への吸着力の差を利用して分離を行う吸着クロマトグラ
フィーにおいては、良好な分離を行うにはカラム内に充
填剤が隙間なく充填されている必要がある。
【0004】ところで、この種のクロマトグラフィーに
よる分離法としては、回分方式および擬似移動層方式が
知られている。特に擬似移動層方式は、溶離液の消費量
が少なく、連続的に混合成分を分離することができるな
どの利点を有することから工業規模での分離には極めて
優れた方法である。例えば、特開昭55-48400号公報、特
開平4-211021号公報に、擬似移動層方式による分離方法
が開示されている。
【0005】しかしながら、このような擬似移動層方式
の分離においては、流体の導入口および流体の抜き出し
口を順次切り替えて移動させるために、カラムの内部に
圧力の変動が生じ、カラムの流体導入口付近に空隙が生
じる結果、長期間安定した分離を行うことができないと
いう問題があった。
【0006】また、カラム内に高圧で充填剤を充填する
ことによりカラム内での空隙の発生をある程度防止する
ことができるが、この方法によると充填剤が圧密化され
ることによりカラム内における流体の流通性が著しく悪
化するという別の問題が生じた。
【0007】この発明は上記事情に基づいて完成され
た。すなわち、この発明の目的は、前記課題を解決する
ことにある。また、この発明の目的は、カラム内に生じ
る空隙の発生を防ぎ、長期間安定して分離を行うことが
できる擬似移動層式クロマト分離装置を提供することに
ある。
【0008】
【前記課題を解決するための手段】この発明者らは、前
記課題を解決すべく鋭意研究した結果、擬似移動層式ク
ロマト分離装置におけるカラムとして、カラムの両端の
内いずれか一方に可動栓を有してなるカラムを採用する
ことにより、カラム内に生じる空隙の発生を防ぎ、長期
間安定して分離を行うことができることを見出してこの
発明を完成した。
【0009】前記課題を解決するための請求項1に記載
の発明は、充填剤が充填された複数のカラムを無端状に
連結して循環流路を形成し、この循環流路内に流体を一
方向に強制循環させ、この循環流路内に原料を含む溶液
および溶離液を導入し、同時に弱吸着成分に富む溶液お
よび強吸着成分に富む溶液を抜き出し、カラム内に導入
される流体の導入口およびカラムから抜き出される流体
の抜き出し口を、循環している流体の流れ方向に沿って
交互に配置し、かつ、循環流路内を循環している流体の
流れ方向に前記導入口および抜き出し口の位置を間欠的
に移動させるように構成されている擬似移動層式クロマ
ト分離装置において、前記カラムは、カラムの両端の内
いずれか一方が可動栓であり、他方が固定栓であること
を特徴とする擬似移動層式クロマト分離装置である。
【0010】以下、この発明について詳細に説明するこ
の発明の擬似移動層式クロマト分離装置においては、充
填剤を充填するカラムとして、カラムの両端の内いずれ
か一方が可動栓であり、他方が固定栓であるカラムを採
用する。
【0011】前記固定栓は、カラム内の充填剤をカラム
内に保持する機能を有し、カラム内の充填剤に向かう面
の位置が固定されており、これを前進または後進させる
ことはできない。もっとも、前述したようにカラム内に
は流体が導入され、カラム内を流通した液が排出されね
ばならないので、この固定栓には、カラム内に流体を導
入し、またはカラム内から流体を排出させる機能が備わ
っているのが好ましく、そのような機能を発揮するため
に、流体流通路が設けられていることが望ましい。
【0012】ここで、可動栓は、カラム内の充填剤をカ
ラム内に保持する機能、およびカラム内の充填剤に向か
う面の位置をカラムの軸線方向に前進させる機能を有す
る。したがって、この発明における可動栓は前記機能を
有する限り、その構造に特に制限はない。もっとも、こ
の発明においては、カラム内に液が流通するのであるか
ら、この可動栓には、カラム内に流体を導入し、または
カラム内から流体を排出させる機能を更に有するのが好
ましく、このような機能を発揮させるために、可動栓に
は、カラム内に流体を導入し、あるいは排出させる流体
流通路を備えていることが望ましい。
【0013】この可動栓は、この発明の擬似移動層式ク
ロマト分離装置の運転中にカラム内の充填剤の状態が刻
々と変化することに応じて擬似移動層式クロマト分離装
置の運転中に可動栓の装填位置が可動してカラム内の充
填剤と可動栓の端面との間に空間が生じないように可動
状態に形成されていても良いし、また、擬似移動層式ク
ロマト分離装置の運転前後でカラム内の充填剤の充填状
態が大きく変動してカラム内の充填剤と可動栓の内部端
面との間に空間を生じる場合に、次の運転時に備えて、
カラム内の前記空間を消失させるように可動栓における
内部端面の位置を可変し、次の運転時には可動栓を固定
状態にしておくことのできるような構造に形成されてい
ても良い。この発明では、可動栓は、前者の可動状態に
形成されているのが好ましい。
【0014】前者のように擬似移動層式クロマト分離装
置の運転中においても可動栓を可動状態に構成するに
は、可動栓の背後から油圧もしくは機械的圧力などの付
勢力をかけることにより、内部に充填された充填剤に所
定の圧力を加えて可動栓の端面と充填剤との間に無用の
空間が発生しないように、可動栓の端面が前進可能に形
成することも好ましい。
【0015】前記付勢力の大きさないし値としては、擬
似移動層式クロマト分離装置の運転中におけるカラム内
の内圧よりも大きく、カラム内部の充填剤を破壊しない
程度に調節されるのが好ましい。換言すると、擬似移動
層式クロマト分離装置の運転中におけるカラム内の内圧
よりも大きいがカラム内の充填剤を押しつぶさない程度
の大きさの付勢力で付勢された可動栓が好ましい。
【0016】また、前記可動栓は、擬似移動層式クロマ
ト分離装置の運転中に可動栓における充填剤に向かう端
面がカラム内の圧力により所定位置より後退してカラム
内の充填剤と可動栓の端面との間に空間が生じないよう
に、可動栓の後退を防止する後退規制手段が設けられて
いることも好ましい。
【0017】後退規制手段としては、例えばカラムの開
口端に装着された可動栓の後退方向における所定位置に
設けられたところの、可動栓の後退を規制するストッパ
を挙げることができる。また、後述するこの発明の一実
施例装置において示されるように、カラムの開口端面に
カラムの軸線に平行に延在するように設けられ、かつ可
動栓に設けられたガイド孔に挿通されるガイド棒に螺合
されたナットも、後退規制手段として、簡便なので好ま
しい。
【0018】図1は、この発明において好適に採用する
ことができるカラムの一具体例を示した図である。
【0019】カラム1は、円筒状のカラム本体2と、前
記カラム本体2の一端開口部に装着された可動栓3およ
び前記カラム本体2の他端開口部に装着された固定栓4
とを有してなる。
【0020】前記可動栓3は、カラム本体2の端面にカ
ラム本体2の軸栓方向に平行に立設固定されたボルト5
が貫通可能な貫通孔6を複数有する基部7と、前記基部
7に突設され、カラム本体2の内周面に液密に摺接する
外周面8およびカラム本体2内に充填される充填剤に向
かう端面9を有する挿入部10とを備える。なお、前記
ボルト5は、前記カラム本体2の端部に一端を埋没して
固定されている。
【0021】この可動栓3は、前記ボルト5に前記貫通
孔6を挿通させ、前記ボルト5の所定位置に固定された
ところの、後退規制手段であるナット11により前記所
定位置より後退しないように、前記カラム本体2の一端
に装着されている。前記可動栓3は、ボルト5に沿って
前方または後方にスライド可能であると共に、前記基部
7と前記ナット11との間に介装された付勢手段12に
より、カラム本体2内の充填剤に向けて前進可能に付勢
されている。この例における付勢手段12は、スプリン
グである。また、このような付勢手段にかえて油圧によ
り押圧する油圧式の可動栓を採用することも好ましい。
【0022】前記可動栓3は、前記基部7の中心部と前
記挿入部10の中心部とを貫通する貫通孔(図示しな
い)を有する。さらに、前記挿入部10の中心部に開口
する前記貫通孔の開口部には、充填する充填剤がカラム
から外部に漏出しないように網目の小さいフィルター
(図示しない)が装着されている。
【0023】前記可動栓3は、前記基部7の先端周面に
は、カラム本体2との液密性を確保するために、O−リ
ング等が設けられていることも好ましい。
【0024】前記固定栓4は、前記カラム本体2の他端
部にボルト5およびナット11により固定されている。
前記固定栓4は、その中心部に、溶液を導入し、または
溶液を排出するための貫通孔(図示しない)を有し、前
記可動栓3と同様にその貫通孔の内側開口部にはフィル
ター(図示しない)が装着されている。このカラム1に
おいては、擬似移動層式クロマト分離装置の運転中に、
カラム本体2内の圧力やカラム温度が多少変動しても、
充填剤は可動栓3の充填剤に向かう端面9により押圧さ
れているので空隙が発生しない。さらに、このカラム1
においては、可動栓3は付勢手段12により機械的に圧
力を加えられているので、カラム内の圧力やカラムの温
度が変動した場合等に充填剤の体積が大きく変動する
と、その変動に応じて可動栓3の充填剤に向かう端面9
がカラム本体2の軸線方向に移動する。このように、可
動栓3の充填剤に向かう端面9が移動することによっ
て、常に可動栓の前記充填剤に向かう端面9が充填剤を
ある程度の力をもって押圧することになり充填剤と可動
栓の前記充填剤に向かう端面9との間において空隙ない
し空間が発生するのが防止される。
【0025】この発明で採用するカラムとしては、上記
図1で示すようなカラムに限定されず、カラム内部に充
填される充填剤に向かう面を前進または後進させること
ができる可動栓を少なくとも一端に有する限り特に制限
はない。また、カラムの形状としては、軸線が直線をな
す筒状であっても、軸線が円弧等の曲線をなす筒状であ
っても良い。また、円筒状であることが好ましいが、断
面三角形、断面四角形であって良い。
【0026】この発明に好適に採用することができるカ
ラムの市販品としては、油圧式可動栓であるところの、
栗田工業(株)製のKURITA−LC 110、昭和
電工(株)製AUTOPREP−S100およびAUT
OPREP−S50、Prochron社製の可動栓カ
ラム、三菱化工機(株)製の可動栓カラム等を好適例と
して挙げることができる。
【0027】この発明の擬似移動層式クロマト分離装置
においては、このようなカラムに、充填剤を充填して使
用する。使用する充填剤としては、原料を含む溶液中の
成分を分離することができる限り特に制限はない。すな
わち、分離しようとする成分に応じて公知の充填剤の中
から適宜に選択して採用することができる。
【0028】この発明において好適に採用することので
きる充填剤は、無機担体をベースとした充填剤である。
無機担体をベースとし、これに分離性能を有する物質を
担持させてなる充填剤を採用すると、可動栓により押圧
されても圧密化せず優れた分離性能を発揮するからであ
る。
【0029】前記無機担体としては、シリカゲル、アル
ミナ、マグネシア、ガラス、カオリン、酸化チタン、ケ
イ酸塩、ケイソウ土、ヒドロキシアパタイト等を挙げる
ことができる。これらの中でも、粒子径の揃った粒子の
入手が容易であるシリカゲルが好ましい。また、前記担
体は、適宜にの処理によって担体表面が改質された担体
であって良い。例えばオクタデシル化、トリメチルシリ
ル化、アミノプロピルシリル化、プロピルシリル化、ブ
チルシリル化、オクチルシリル化、N,N−ジメチルア
ミノプロピルシリル化、シアノプロピルシリル化処理さ
れた担体であっても良い。また、担体表面に重合する基
を導入し、表面上で重合性化合物モノマーを共重合させ
る方法もある。
【0030】有機担体等は、無機担体に比べて粒子の強
度が小さい場合があるので、圧力を掛け過ぎると圧密化
してカラムに通液することが困難になることもある。し
たがって、有機担体を採用するときには、有機担体の種
類を選択し、また、過大な圧力が加わらないように注意
するが肝要である。
【0031】この発明の擬似移動層式クロマト分離装置
は、特に光学分割に好適に使用することができる。この
場合には、前記充填剤として光学分割用充填剤を使用す
る。
【0032】前記光学分割用充填剤としては、光学分割
能力を有する限り特に制限はなく、例えば、タンパク
質、タンパク質誘導体、多糖、多糖誘導体、光学活性な
(メタ)アクリル酸エステル、光学活性なポリ(メタ)
アクリル酸エステル、光学活性な(メタ)アクリルアミ
ド、光学活性なポリ(メタ)アクリルアミド、光学活性
なアミノ酸および光学活性なアミノ酸誘導体等の光学活
性な化合物を、担体好ましくは前記無機担体に担持させ
てなる充填剤を好適に使用することができる。
【0033】市販の充填剤としては、Sumipax
OAシリーズ(住友化学(株)製)、ChiraSph
er(Merck社製)、Enantiopac(LK
B社製)、Cyclobond(Astec社製)、N
ucleosil、Resolvosil(Nagel
社製)、YMC−Pack A−K03(YMC社
製)、ULTRON ES−OVM(信和化工(株)
製)、CHIRALPACK、CHIRALCEL(D
aicel社製)、Whelk O−1(Regis社
製)、CRS10W(三菱化学(株)製)を挙げること
ができる。
【0034】前記各種の光学活性な化合物の中でも、多
糖または多糖誘導体が、広い範囲の化合物を光学分割の
対象とすることができ、負荷量が多く、また製造も容易
であることから好ましい。
【0035】前記多糖または多糖誘導体における多糖と
しては、天然多糖、天然物変性多糖および合成多糖のい
ずれかを問わず、光学活性であれば特に制限はない。た
だし、結合様式の規則性が高い多糖をより好適に採用す
ることができる。
【0036】多糖の具体例としては、β−1,4−グル
カン(セルロース)、α−1,4−グルカン(アミロー
ス、アミロペクチン、シクロデキストリン)、α−1,
6−グルカン(デキストラン)、β−1,6−グルカン
(プスツラン)、β−1,3−グルカン(カードラン、
ジソフィランなど)、α−1,3−グルカン、β−1,
2−グルカン(クラウンガル多糖)、β−1,4−ガラ
クタン、β−1,4−マンナン、α−1,6−マンナ
ン、β−1,2−フラクタン(イヌリン)、β−2,6
−フラクタン(レバン)、β−1,4−キシラン、β−
1,3−キシラン、β−1,4−キトサン、β−1,4
−N−アセチルキトサン(キチン)、プルラン、アガロ
ース、アルギン酸等を挙げることができる。
【0037】これらの中でも、高純度の多糖を容易に得
ることができるので、セルロース、アミロース、β−
1,4−キトサン、β−1,4−N−アセチルキトサン
(キチン)、β−1,4−マンナン、β−1,4−キシ
ラン、カードラン、プルラン、デキストラン、シクロデ
キストリンが好ましい。
【0038】シクロデキストリンを除く、これらの多糖
の数平均重合度(1分子中に含まれるピラノースあるい
はフラノース環の平均数)は、通常5以上(換言すると
少なくとも5)であり、好ましくは10以上(換言する
と少なくとも10)である。一方、上限は特にないが、
1,000以下(多くとも1,000)、特に500以
下(多くとも500)であることが取り扱いの容易さに
おいて好ましい。
【0039】好適に使用できる多糖誘導体として、上記
各種の多糖のエステル誘導体、およびカルバメート誘導
体を挙げることができる。
【0040】これらの中でも特に好ましい多糖エステル
誘導体または多糖カルバメート誘導体として、多糖の有
する水酸基またはアミノ基上の水素原子の一部または全
部を下記の式(化1)、(化2)、(化3)または(化
4)のいずれかで示される原子団の少なくとも一種と置
換してなる化合物を挙げることができる。
【0041】
【化1】
【0042】
【化2】
【0043】
【化3】
【0044】
【化4】
【0045】ただし、前記化1〜4で示される式中、R
はヘテロ原子を含んでも良い芳香族炭化水素基であり、
非置換であっても、または炭素数1〜12のアルキル
基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12の
アルキルチオ基、シアノ基、ハロゲン原子、炭素数1〜
8のアシル基、炭素数1〜8のアシルオキシ基、ヒドロ
キシ基、炭素数1〜12のアルコキシカルボニル基、ニ
トロ基、アミノ基および炭素数1〜8のアルキルアミノ
基よりなる群から選択される少なくとも一種の基もしく
は原子によって置換されていても良い。
【0046】前記芳香族炭化水素基としては、フェニル
基、ナフチル基、フェナントリル基、アントラシル基、
インデニル基、インダニル基、フリル基、チオニル基、
ピリル基、ベンゾフリル基、ベンズチオニル基、インジ
ル基、ピリジル基、ピリミジル基、キノリル基、イシキ
ノリル基などを挙げることができる。これらの中でも好
ましいのは、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基など
であり、特に好ましいのはアルキルフェニル基である。
【0047】前記化1〜4で示される式中、Xは炭素数
1〜4の炭化水素基であり、二重結合または三重結合を
含んでいても良い。Xとしては、メチレン基、メチルメ
チレン基、エチレン基、エチリデン基、エテニレン基、
エチニレン基、1,2−または1,3−プロピレン基、
1,1−プロピリジン基、2−プロピリジン基等を挙げ
ることができる。
【0048】前記多糖のカルバメート誘導体は下記化5
または化6で示されるイソシアネートと多糖とを反応さ
せることにより、多糖のエステル誘導体は下記化7また
は化8で示される酸クロリドと多糖とを反応させること
により、いずれも公知の方法により製造することができ
る。
【0049】
【化5】
【0050】
【化6】
【0051】
【化7】
【0052】
【化8】
【0053】(ただし、式中、RおよびXは前記と同様
の意味を表す。) 前記多糖誘導体における置換基の導入率は、通常10%
〜100%であり、好ましくは50%〜100%であ
り、更に好ましくは80%〜100%である。また、場
合によってはこの置換基の導入率の好ましい範囲とし
て、前記範囲における下限値のいずれかを下限値とし、
前記範囲の上限値のいずれかを上限値とする範囲を採用
することもできる。前記範囲内に導入率が存在すると、
特にこの発明の目的を良く達成することができる。
【0054】前記導入率が80%を超えると、特に光学
異性体の分離能に優れた粒子を得ることができるので好
ましい。前記置換基の導入率は、例えば、置換基導入の
前後における炭素、水素、および窒素の変化を元素分析
により調べることによって求めることができる。
【0055】多糖誘導体における前記置換基の導入は、
担体に結合させる以前の多糖に前記置換基を導入する方
法、および担体に多糖を結合してからその多糖に前記置
換基を導入する方法のいずれによっても良い。担体に多
糖または多糖誘導体を結合させる方法としては、担体に
多糖または多糖誘導体をスペーサーを介してまたは直接
化学結合させる方法であっても良いし、担体に多糖また
は多糖誘導体をコーティングする方法であっても良い。
【0056】前記多糖のエステル誘導体または多糖のカ
ルバメート誘導体を担体に担持させてなる充填剤の市販
品としては、いずれもダイセル化学工業(株)製のCH
IRALCEL OA,OB,OC,OD,OJ,O
G,OF、CHIRALPAKAD、ASを例示するこ
とができる。これらは、いずれも担体としてシリカゲル
を採用した充填剤である。
【0057】この発明における充填剤の形状としては、
粒子状であることが好ましく、この場合の粒径として
は、平均粒子径が10〜100μmであることが好まし
く、20〜75μmであるとより好ましい。平均粒子径
が10〜100μmであると、圧力損失が小さく擬似移
動層式クロマト分離装置の操作が容易であり、段数が大
きく分離効率にも優れる。
【0058】この発明においては、一端または両端に可
動栓を有するカラム内に上記各種の充填剤の中から適宜
にに選択した充填剤を充填して使用するのであるが、充
填量は、カラムの直径(D)とカラムの充填層の長さ
(L)との比(D/L)が大きくとも1、好ましくは、
大きくとも0.5となるように設定することが好まし
い。充填剤が前記範囲内であると、良好な分離を達成す
ることができ、収率および生産性を向上させることがで
きる。
【0059】この発明の擬似移動層式クロマト分離装置
の装備するカラム数としては、8〜30本であることが
分離性能、およびコスト面において好ましく、更に好ま
しくは8〜24本である。
【0060】更に、カラムは、任意のカラムとそれに隣
接するカラムとの間の配管距離がいずれのカラムについ
ても等しくなるように配置することが好ましい。このよ
うに配置すると、試料の配管内での移動時間がカラム間
で等しくなり、配管での分離効率の低下を防ぐことがで
きるので好ましい。
【0061】また、カラムの温度、循環流路に導入する
原料を含む溶液の温度、循環流路に導入する溶離液の温
度、および/または配管の温度をそれぞれ制御すること
よりさらに安定した分離が可能となる。
【0062】例えば、各カラムの周囲にジャケットを設
け、これに所定の温度に制御された水やオイル等の熱交
換媒体を流通させると共に、循環流路に導入される原料
を含む溶液および循環流路に導入される溶離液の温度を
それぞれタンク内において適温に制御することにより安
定した分離を行うことができ、さらに、配管をも温度制
御することによってより安定した良好な分離を達成する
ことができる。
【0063】前記配管には、カラムとカラムとを連絡す
る配管や、原料を含む溶液または溶離液の貯留タンクと
循環流路とを連絡する配管等が含まれ、前記配管の温度
を制御することは、これらの配管の全てを温度制御する
こと、またはこれらの配管の内の一部の配管を温度制御
することを意味する。
【0064】配管の温度制御は、配管を内側流路と外側
流路とを有する二重管とし、前記内側流路を溶液の流路
として用いるとともに、前記外側流路に温度制御された
熱交換媒体を流通させる方法や、配管に熱交換器を装着
する方法、配管を温度制御されたバス内に配置する方法
等により行うことができる。
【0065】この発明において使用する溶離液として
は、例えばn−ヘキサン、n−ペンタン、ヘプタン、オ
クタン、シクロヘキサン、イソヘキサン、イソオクタ
ン、ヘキセン等の炭素数5以上の炭化水素、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、イソブタノール、タ−シャリーブタノ
ール、ヘプタノール、ヘキサノール等のアルコール類、
アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケ
トン類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系溶
剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソ
プロピル等のエステル類、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン、エチルエーテル、イソプロピルエーテル
等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメ
ン、ピリジン等の芳香族炭化水素、水、その他の有機溶
媒を挙げることができる。これらの一種を単独で溶離液
としても良いし、二種以上を混合した混合溶液を溶離液
としても良い。また、溶離液は、酸、塩基、緩衝剤、塩
を含んでいても良い。いずれの溶離液が好ましいかは、
分離しようとする成分の種類等に応じて適宜に決定され
る。
【0066】この発明の擬似移動層式クロマト分離装置
は、充填剤が充填された複数のカラムを無端状に連結し
て循環流路を形成し、この循環流路内に流体を一方向に
強制循環させ、この循環流路内に原料を含む溶液および
溶離液を導入し、同時に弱吸着成分に富む溶液および強
吸着成分に富む溶液を抜き出し、カラム内に導入される
流体の導入口およびカラムから抜き出される流体の抜き
出し口を、循環している流体の流れ方向に沿って交互に
配置し、かつ、循環流路内を循環している流体の流れ方
向に前記導入口および抜き出し口の位置を間欠的に移動
させるようになっている。
【0067】なお、ここで、弱吸着成分とは、原料を含
む溶液に含有される分離すべき2つの成分の内、採用す
る充填剤に吸着されにくい方の成分をいい、強吸着成分
とは、原料を含む溶液に含有される分離すべき2つの成
分の内、採用する充填剤に吸着され易い方の成分をい
う。例えば充填剤としてダイセル化学工業(株)製のC
HIRAL ODを採用し、プロプラノロールを光学分
割する場合においては、充填剤に吸着されにくい方の成
分である(R)−プロプラノロールが弱吸着成分であ
り、充填剤に吸着され易い方の成分である(S)−プロ
プラノロールが強吸着成分である。このような強吸着成
分と弱吸着成分との関係は、使用する溶離液によって逆
転することもあり得る。
【0068】この擬似移動層式クロマト分離装置におい
ては、例えば図2に示すように複数のカラム(例えば1
2基のカラム)を無端状に連結して循環流路が形成され
ており、この循環流路内には循環ポンプ等により流体が
一方向に強制循環されている。
【0069】この循環流路には、流体の流通方向に沿っ
て、溶離液導入口、充填剤に吸着容易な強吸着成分に富
む溶液(エクストラクトと称される。)を抜き出すエク
ストラクト抜き出し口、原料を含む溶液である原料溶液
を導入する原料溶液導入口および充填剤に吸着困難な弱
吸着成分に富む溶液(ラフィネートと称される。)を抜
き出すラフィネート抜き出し口がこの順に設けられると
共に、これらの位置を循環流路内の流体の流通方向に間
欠的に逐次移動することができるようになっている。
【0070】図2は、この発明の擬似移動層式クロマト
分離装置の一実施例を示す概略説明図である。この擬似
移動層式クロマト分離装置においては、12基のカラム
A〜Lが無端状に連結され循環流路が形成され、前記1
2基のカラムA〜Lはいずれも、一端に可動栓を有する
図1に示したカラムである。また、各カラムそれぞれ
は、可動栓を通じて流体が導入され、固定栓を通じて流
体が排出されるように配置されている。
【0071】この擬似移動層式クロマト分離装置におい
ては、3基のカラム毎に溶離液導入口、エクストラクト
抜き出し口、原料溶液導入口およびラフィネート抜き出
し口が設けられている。これらの導入口および抜き出し
口を間欠的に逐次移動させるには、例えばロータリーバ
ルブ、電磁弁、空気作動弁等が使用される。また、溶液
の抜き出しは、流量および圧力を制御することにより制
御される。
【0072】この擬似移動層式クロマト分離装置による
原料混合液の吸着分離は、基本工程として、以下に示す
吸着工程、濃縮工程、脱着工程および溶離液回収工程を
連続的に循環して行われることにより実現される。
【0073】(1) 吸着工程 分離すべき2種以上の成分を含有する原料混合液が充填
剤と接触し、充填剤に強吸着成分が吸着され、弱吸着成
分がラフィネートとして溶離液と共に回収される。
【0074】(2) 濃縮工程 強吸着成分を吸着した充填剤は後述するエクストラクト
の一部と接触し、充填剤に残存している弱吸着成分が追
い出され、強吸着成分が濃縮される。
【0075】(3) 脱着工程 濃縮された強吸着成分を含む充填剤は溶離液と接触させ
られ、強吸着成分が充填剤から追い出され、溶離液を伴
ってエクストラクトとして排出される。
【0076】(4) 溶離液回収工程 実質的に溶離液のみを吸着した充填剤は、ラフィネート
分の一部と接触し、充填剤に含まれる溶離液の一部が溶
離液回収分として回収される。
【0077】図2に示す擬似移動層式クロマト分離装置
において、前記カラムA〜Lは液体流路で無端状に連結
されている。図2において、13で示されるのは溶離液
供給ライン、14で示されるのはエクストラクト抜き出
しライン、15で示されるのは原料溶液供給ライン、1
6で示されるのはラフィネート抜き出しライン、17で
示されるのはリサイクルライン、18で示されるのは循
環ポンプである。
【0078】図2に示されるカラムA〜Lと各ライン1
3〜16の配置状態では、カラムA〜Cにより脱着工
程、カラムD〜Fにより濃縮工程、カラムG〜Iにより
吸着工程、カラムJ〜Lにより溶離液回収工程がそれぞ
れ行われる。
【0079】このような擬似移動層式クロマト分離装置
では、一定時間間隔毎に例えばバルブ操作により溶離液
供給ライン、原料溶液供給ラインおよび各抜き出しライ
ンを溶媒の流通方向にカラム1基分だけ移動させる。
【0080】したがって、第2段階では、カラムB〜D
により脱着工程、カラムE〜Gにより濃縮工程、カラム
H〜Jにより吸着工程、カラムK〜Aにより溶離液回収
工程がそれぞれ行われるようになる。このような動作を
順次に行うことにより、各工程がカラム1基づつずれて
いき、原料混合液に含まれる成分間の分離処理が連続的
に効率よく達成される。
【0081】この発明の擬似移動層式クロマト分離装置
は図2に示されるものに限定されず、図3に示すような
擬似移動層式クロマト分離装置を使用することもでき
る。この擬似移動層式クロマト分離装置においても、各
カラムは一端に可動栓を有するカラムであり、可動栓を
流体が流れてくる方向に向けて配置されている。
【0082】図3に示されるカラムA〜Hと各ライン1
3〜16の配置の状態では、カラムAで溶離液回収工
程、カラムB〜Eで吸着工程、カラムF〜Gで濃縮工
程、カラムHでは脱着工程がそれぞれ実行される。
【0083】このような擬似移動層では、一定時間間隔
毎にバルブ操作することにより各供給液および抜き出し
ラインを液流れ方向にカラム1基分だけそれぞれ移動さ
せる。したがって、次のカラムの配置状態では、カラム
Bで溶離液回収工程、カラムC〜Fで吸着工程、カラム
G〜Hで濃縮工程、カラムAで脱着工程がそれぞれ実行
される。このような工程を順次に行うことによって原料
溶液の分離処理が連続的に効率良く達成される。
【0084】なお、図2において、19で示すのは、エ
クストラクトを濃縮する第1の流下型薄膜蒸発器19で
あり、20で示すのはこの濃縮物を更に濃縮する第2流
下型薄膜蒸発器であり、21で示すのは更にこの濃縮物
を濃縮する強制型薄膜蒸発器であり、22で示されるの
は、回収された溶媒を一時貯留する回収槽であり、23
で示されるのは、蒸発器により濃縮された光学異性体含
有濃縮液を貯留する貯留槽であり、24で示すのは回収
槽22に貯留された溶媒を必要な純度にまで高める蒸留
装置である。
【0085】一方、ラフィネートからの溶剤の回収も前
記エクストラクトから溶剤を回収するのと同様に行うこ
とができる。
【0086】
【実施例】以下にこの発明の擬似移動層式クロマト分離
装置を用いたクロマト分離の実施例について説明する。
【0087】(実施例1) <化学結合型セルロース トリス(3,5−ジメチルフ
ェニルカルバメート)充填剤を用いたプロプラノロール
のクロマト分離>セルロース トリス(3,5−ジメチ
ルフェニルカルバメート)を化学結合によりシリカゲル
に担持させてなる充填剤(ダイセル化学工業(株)製
CHIRALCEL OD、平均粒子径20μm、置換
基導入率90%)を、内径2cm、充填層の長さ25c
mの一端に可動栓を有する図1に示すようなカラムに充
填し、このカラムを8本連結して擬似移動層式クロマト
分離装置を構成した。この擬似移動層式クロマト分離装
置に、プロプラノロールのラセミ体を2.0ミリリット
ル/分(ラセミ体濃度10.4mg/ミリリットル)で
供給した。
【0088】擬似移動層式クロマト分離装置の運転条件
を以下に示す 溶離液;n−ヘキサンおよび2−プロパノールの混合液 n−ヘキサン/2−プロパノール(容量比)=8/2 溶離液の供給速度;24ミリリットル/分 強吸着成分に富む流体の抜き出し口の流量;20.4ミ
リリットル/分 弱吸着成分に富む流体の抜き出し口の流量;5.6ミリ
リットル/分 カラムの切り替え時間;16.5分 温度;25℃ 上記条件によりプロプラノロールの光学分割を行なった
結果、強吸着成分に富む流体の抜き出し口からは、光学
純度95%eeの(−)−プロプラノロールを濃度88
7ppmで、弱吸着成分に富む流体の抜き出し口から
は、光学純度99%eeの(+)−プロプラノロールを
濃度2690ppmで得ることができた。また、この運
転条件で2週間連続運転を行った結果、純度または収率
の低下は生じなかった。
【0089】(比較例1)化学結合型セルロース トリ
ス(3,5−ジメチルフェニルカルバメート)を化学結
合によりシリカゲルに担持させてなる充填剤(ダイセル
化学工業(株)製CHIRALCEL OD、平均粒子
径20μm、置換基導入率90%)を、内径2cm、充
填層の長さ25cmの両端とも固定栓である通常のカラ
ムに充填し、このカラムを8本連結して擬似移動層式ク
ロマト分離装置を構成した。この擬似移動層式クロマト
分離装置に、プロプラノロールのラセミ体を2.0ミリ
リットル/分(ラセミ体濃度10.3mg/ミリリット
ル)で供給した。
【0090】実施例1におけるのと同様の運転条件でこ
の擬似移動層式クロマト分離装置の連続運転を行った。
【0091】その結果、運転開始から数日間は、強吸着
成分に富む流体の抜き出し口からは、光学純度94%e
eの(−)−プロプラノロールを濃度891ppmで、
弱吸着成分に富む流体の抜き出し口からは、光学純度9
8%eeの(+)−プロプラノロールを濃度2693p
pmで得ることができた。
【0092】しかしながら、この運転条件で2週間連続
運転を行った結果、強吸着成分に富む流体の抜き出し口
から得られる(−)−プロプラノロールは、濃度は89
3ppmであったが光学純度は90%eeに低下した。
一方、弱吸着成分に富む流体の抜き出し口から得られる
(+)−プロプラノロールは、濃度は2705ppmで
あったが、その光学純度は94%eeにまで低下した。
また、各カラムを観察した結果、カラムの液の導入口付
近に空隙が認められた。
【0093】
【発明の効果】この発明によると、カラムに可動栓を有
しているので、擬似移動層式クロマト分離装置の運転中
にカラム内に空隙の発生することが有効に防止され、空
隙の発生がないから2種以上の成分を含む混合溶液の分
離を長期間安定して行うことができる擬似移動層式クロ
マト分離装置を提供することができる。
【0094】この発明によると、分離が極めて困難であ
る光学異性体同士の工業的分離を長期間安定して行うこ
とができる擬似移動層式クロマト分離装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明におけるカラムの一具体例を示
す概略断面説明図である。
【図2】図2はこの発明の擬似移動層式クロマト分離装
置の一例を示す説明図である。
【図3】図3はこの発明の擬似移動層式クロマト分離装
置の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1,A〜L・・・カラム、2・・・カラム本体、3・・
・可動栓、4・・・固定栓、5・・・ボルト、6・・・
貫通孔、7・・・基部、8・・・外周面、9・・・充填
剤に向かう面、10・・・挿入部、11,・・・ナッ
ト、12・・・スプリング、13・・・溶離液供給ライ
ン、14・・・エクストラクト抜き出しライン、15・
・・原料溶液供給ライン、16・・・ラフィネート抜き
出しライン、17・・・リサイクルライン、18・・・
循環ポンプ、19・・・第1流下型薄膜蒸発器、20・
・・第2流下型薄膜蒸発器、21・・・強制型薄膜蒸発
器、22・・・回収槽、23・・・貯留槽、24・・・
蒸留装置。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填剤が充填された複数のカラムを無端
    状に連結して循環流路を形成し、この循環流路内に流体
    を一方向に強制循環させ、この循環流路内に原料を含む
    溶液および溶離液を導入し、同時に弱吸着成分に富む溶
    液および強吸着成分に富む溶液を抜き出し、カラム内に
    導入される流体の導入口およびカラムから抜き出される
    流体の抜き出し口を、循環している流体の流れ方向に沿
    って交互に配置し、かつ、循環流路内を循環している流
    体の流れ方向に前記導入口および抜き出し口の位置を間
    欠的に移動させるように構成されている擬似移動層式ク
    ロマト分離装置において、 前記カラムは、カラムの両端の内いずれか一方が可動栓
    であり、他方が固定栓であることを特徴とする擬似移動
    層式クロマト分離装置。
  2. 【請求項2】 前記可動栓は、カラム内の充填剤を押圧
    可能に、かつカラム内部に向かう端面の位置を変更可能
    に形成されてなる前記請求項1に記載の擬似移動層式ク
    ロマト分離装置。
  3. 【請求項3】 前記可動栓は、油圧もしくは機械的圧力
    により、カラム内部の充填剤を押圧可能に前記カラムに
    装着されてなる前記請求項1に記載の擬似移動層式クロ
    マト分離装置。
  4. 【請求項4】 前記充填剤は、無機担体をベースとす
    る、前記可動栓による圧力に対する充填剤強度の維持可
    能な粒子である前記請求項1〜3のいずれかに記載の擬
    似移動層式クロマト分離装置。
  5. 【請求項5】前記充填剤は、光学分割用充填剤である前
    記請求項1〜4のいずれかに記載の擬似移動層式クロマ
    ト分離装置。
  6. 【請求項6】 前記光学分割用充填剤が、多糖誘導体を
    無機担体に担持させてなる粒子である前記請求項5に記
    載の擬似移動層式クロマト分離装置。
  7. 【請求項7】前記充填剤は、平均粒子径が10〜100
    μmである粒子である前記請求項1〜6のいずれかに記
    載の擬似移動層式クロマト分離装置。
  8. 【請求項8】 前記カラムは、カラム直径(D)とカラ
    ムの充填層の長さ(L)の比(D/L)が大きくとも1
    であるように充填層が形成されてなる前記請求項1〜7
    のいずれかに記載の擬似移動層式クロマト分離装置。
  9. 【請求項9】 前記カラムを8〜30本備えてなる前記
    請求項1〜8のいずれかに記載の擬似移動層式クロマト
    分離装置。
  10. 【請求項10】 前記カラムの温度、循環流路に導入す
    る原料を含む溶液の温度、循環流路に導入する溶離液の
    温度、および/または配管の温度がそれぞれ制御されて
    なる前記請求項1〜8のいずれかに記載の擬似移動層式
    クロマト分離装置。
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