JPH08154393A - インバータ制御装置 - Google Patents

インバータ制御装置

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JPH08154393A
JPH08154393A JP6293324A JP29332494A JPH08154393A JP H08154393 A JPH08154393 A JP H08154393A JP 6293324 A JP6293324 A JP 6293324A JP 29332494 A JP29332494 A JP 29332494A JP H08154393 A JPH08154393 A JP H08154393A
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吉朗 土山
Keizo Matsui
敬三 松井
Yoshiteru Ito
義照 伊藤
Kaneharu Yoshioka
包晴 吉岡
Hideo Ogata
秀夫 小方
Izumi Yoshida
泉 吉田
Shusaku Watakabe
周作 渡壁
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導モータの回転数を変化させることなく、
消費電力を最小に保ち、高効率のインバータ制御装置を
提供する。 【構成】 指令電圧および指令周波数を可変できるイン
バータにより駆動される誘導モータ1に流れる電流を検
出する電流検出手段3と、印加電圧波形を用いて、電圧
と電流の位相差によりモータ1のトルク電流と励磁電流
を算出してすべり周波数分を補償しつつ、前記電圧と電
流よりモータ消費電力を算出し、前記電力が漸次少なく
なるように指令電圧を探索する最小化制御手段11を含
む指令電圧制御手段をもうける。そして最小になるよう
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍サイクルによって
冷房/暖房を行う空気調和装置の誘導モータ等、その駆
動周波数を可変することにより、可変速で回転させるこ
とができるインバータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、家庭用あるいは店舗や事務所な
どの空気調和装置用の圧縮機は、コストや堅ろう性等の
点で、誘導モータによって駆動されているものが多い。
誘導モータは、負荷により駆動周波数と回転周波数との
ずれである「すべり」周波数が変動し、また、効率も変
化してしまう。
【0003】このため、従来用いられていた、運動周波
数指令に比例した運転電圧による、いわゆる「V/F制
御」に代わって、モータ電流から負荷状態を演算し、高
効率でモータを運転できる方法として、ベクトル制御を
応用した方法が提案されている。
【0004】図6はベクトル制御技術を高効率制御に応
用した例であり、冷凍誌1992年6月号50頁〜57
頁記載の「インバータスクロールパッケージエアコンの
静音化技術」より引用したものである。圧縮機を駆動す
るための誘導モータ1に対して、交流電源6をダイオー
ドブリッジ5および平滑コンデンサ4にて直流に変換し
たのち、三相PWMインバータ回路2により、電圧・周
波数を可変して誘導モータ1の回転数を変化させてい
る。空気調和装置用の圧縮機には回転検出センサを取り
付けることが困難な場合が多く、回転を検出して高効率
でモータを駆動するには、モータ1に対して少なくとも
2つの電流を検出して、モータ1の定数を用いて回転数
などを算出してやる必要があるとされている。この技術
の基本内容については特公昭63−34718などに記
載されているので省略する。
【0005】図6においても、電流センサ3u、3vに
よりモータ電流Iu、Ivを検出して、励磁電流および
トルク電流演算手段101において、誘導モータ1にお
ける励磁電流I1d、トルク電流I1qを求めている。検出
したトルク電流I1qは、すべり周波数に略比例している
ので、トルク電流I1qとモータ定数を用いてすべり周波
数fsを算出することができる。このすべり周波数fs
を補償するように周波数指令を可変することにより、一
定回転数の制御が実現できる。
【0006】すなわち、すべり周波数制御手段7によ
り、すべり周波数が計算され、冷凍サイクル制御手段か
らの回転周波数指令fref に等しくモータ1が回転でき
るように周波数の補正が行われる。図6においては、加
算手段8により、冷凍サイクル制御手段からの指令fre
f と補正周波数の値が加算され、三相PWMインバータ
回路2に対しての実際の周波数指令f1が得られる。
【0007】一方、電流最小加制御手段103により求
められた励磁電流指令I1*d と検出された励磁電流I1d
との違いに基づいてモータ定数のひとつである一次抵抗
の同定が一次抵抗同定手段102にて実施され、より正
確な一次抵抗値を得る。ここで得られた一次抵抗値、励
磁電流指令I1*d 、トルク電流I1qおよび実際の周波数
指令に基づいて、一次電圧補正手段104にて実際の一
次電圧が決定され、三相PWMインバータ回路2に送ら
れる。このようにして、冷凍サイクル制御手段からの周
波数指令fref に基づいて、モータ1の回転数を指令通
りに保ったまま、電流が最小になるような制御が実現す
る。引用例によると、電流を最小化することにより、モ
ータトルク1.1kgm において効率が約10%上昇し、
また、他のトルクでも改善効果が認められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モータ
電流を最小化することはモータの効率を最大に保つこと
とは必ずしも一致しない。すなわち、図2に示すように
モータの印加電圧V1を増加していくと、消費電力が最
小になる点V1(Pmin)がまず現れ、続いてモータ電流が
最小になる点V1(Imin)が出現するからである。
【0009】そこで本発明は、モータ回転数センサを2
個も必要とせず、通常の設置環境条件の変化に対応して
常に消費電力を最小に保つインバータ制御装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0010】さらに本発明は、比較的例外的な使用条件
であっても、必要とする出力を低下させることなく、使
用半導体素子の保護を実現することができるインバータ
制御装置の提供を目的とする。例外的な条件としては、
例えば空調用では、環境温度が高いにもかかわらず暖房
を行う時があげられる。環境温度が高いと、冷媒の圧力
が上がり、圧縮機のモータの負荷トルクが大きくなって
しまうからである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のインバータ制御装置は、下記の構成を有する
ことにより特徴づけられる。
【0012】第1の発明(第1項に記載)は、指令電圧
および指令周波数を可変できるインバータにより駆動さ
れる誘導モータの制御装置であって、前記モータに流れ
る電流を検出する電流検出手段と、インバータ自らの出
力電圧と前記検出電流の積和により電力を算出し、電力
の最小化制御手段に入力する。
【0013】第2の発明(第2項に記載)は、指令電圧
および指令周波数を可変できるインバータにより駆動さ
れる誘導モータの制御装置であって、前記モータに流れ
る電流を検出する電流検出手段と、インバータ自らの出
力電圧との位相差を検出し、位相差により、モータの励
磁電流とトルク電流を算出し、2つの電流とモータ時定
数からすべり周波数を算出し、インバータの指令周波数
に対して加えて駆動周波数とする。
【0014】第3の発明(第3項に記載)は、指令電圧
および指令周波数を可変できるインバータにより駆動さ
れる誘導モータの制御装置であって、モータに流れる電
流を検出する電流検出手段と、インバータ出力電圧波形
と前記検出電流の積和により前記モータで消費される電
力を算出する手段と、前記インバータの出力電圧を調整
することにより前記算出電力を最小化せしめる電力最小
化制御手段と、前記インバータの出力電圧を調整するこ
とにより前記検出電流を最小化せしめる電流最小化制御
手段を有し、前記検出電流が予め設定した一定値以下の
ときには、前記電力最小化制御手段にもとづきインバー
タの出力電圧を調整し、前記検出電流が前記一定値以上
のときには、前記電流最小化制御手段により、インバー
タの出力電圧を調整する。
【0015】第4の発明(第4項に記載)は、電力制御
素子の電圧−電流特性を予め調べておき、モータ電流か
ら得られる電力制御素子の電圧降下分を補正して、電圧
波形の振幅値とする。
【0016】上記した第1,第2,第3,または第4の
発明のいずれにおいても、指令周波数制御手段と最小化
制御手段ならびに指令電圧制御手段がディジタルコンピ
ュータにより構成されていることが好ましい。
【0017】
【作用】第1の発明では、モータ電流と印加電圧の積和
演算を、駆動信号の一周期以上の期間にわたって行うこ
とにより、モータ消費電力を算出することができ、印加
電圧を調整することにより、モータの消費電力を最小に
制御する。
【0018】第2の発明では、モータ回転指令が急激に
変化でもしなければ、三相のモータの各線の電流はそれ
ぞれ位相差が2/3πずつずれた正弦波であり、印加電
圧も略正弦波であるので、電圧と電流の位相差を検出す
ることにより、励磁電流成分とトルク電流成分に分離で
きる。すべり周波数はトルク電流成分と励磁電流成分の
比に比例しているので、すべり周波数を算出してすべり
周波数補償制御が実現でき、同じ回転数を保ちながら、
モータの消費電力を最小化することができる。
【0019】第3の発明では、モータ電流が一定値以下
の時には電力最小化制御による高効率運転制御が実現さ
れ、モータ電流が一定値以上になると電流最小制御が動
作し、優先的に電流を下げるように制御され、電力制御
素子の過負荷状態を回避することができる。
【0020】第4の発明では、モータ電流が増加して、
電力制御素子の電圧降下分が大きくなった場合でも、電
力制御素子の電圧降下を計算することができ、より正確
な電圧波形を使用でき、より正確な電力最小制御を実現
できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0022】図1は、第一の発明の実施例の機能的構成
を示すブロック図である。冷房/暖房を行う空気調和装
置において、冷媒を圧縮するためのコンプレッサを駆動
する誘導モータ1の駆動電力系は、交流電源6をダイオ
ードブリッジ5および平滑コンデンサ4により構成され
る整流回路で一旦直流に変換した後、三相PWMインバ
ータ回路2で三相の交流に変換して、モータ1を任意の
回転数で駆動する。三相PWMインバータ回路2はIG
BT(Insulated Gate Bipolar Transistor )などによ
り構成されるトランジスタ型インバータであって、指令
電圧V1 と指令周波数f1 を可変してモータ1に供給す
る駆動電圧と駆動周波数を制御することができる。
【0023】このインバータ2を制御する制御系は、目
標値となる周波数fref と電流センサ3が入力され、上
記した指令電圧V1 と指令周波数f1 を出力する。これ
を説明すると、三相誘導モータ1の一つの駆動線に設け
られた電流センサ3の検出情報は、積和演算手段16お
よびゼロクロスタイミング検出手段13、振幅検出手段
12に入力される。振幅検出手段12は正弦波である入
力情報からその振幅を検出する。
【0024】ゼロクロスタイミング検出手段13では交
流である電流センサ情報4がゼロを交差したタイミング
を検出する。ゼロクロスのタイミング検出は比較回路な
どによる検出回路を計時回路に入力するハードウェアシ
ステムで実現できるが、コンピュータのソフトウェアに
よって、読みとった入力信号が前回の値に対して符号反
転しているかどうかでも判定できる。ゼロクロスタイミ
ング検出手段13の出力結果は位相比較手段22に送ら
れる。位相比較手段22には比較対象として一次周波数
情報f1の位相情報が同様にゼロクロスタイミングとし
て入力され、2つのタイミング情報の時間差により位相
比較を行う。位相比較結果θは関数発生手段18、19
に送られる。関数発生手段18、19ではそれぞれ「si
n(θ)」「cos(θ)」の演算を行い、かけ算手段20、2
1へ結果を送る。かけ算手段20、21ではそれぞれ振
幅検出手段12の出力とのかけ算をおこないその結果I
τ、Imをすべり周波数制御手段7へ送る。この部分の
作用については後述する。
【0025】すべり周波数制御手段7では、目標となる
周波数fref と等しくなるように補正する周波数値fs
が算出され、加算手段8を経て、三相PWMインバータ
回路2に周波数指令f1が送られる。
【0026】一方、振幅検出手段12の出力のうちのひ
とつは、電圧降下補正手段15に送られ、印加電圧情報
V1からIGBTの電圧降下分を演算し、実際の印加電
圧の推定値を算出する。補正された印加電圧は積和演算
手段16に送られ、電流センサ3の出力との積和すなわ
ち電力値が演算される。
【0027】積和演算手段16で求められた電力値およ
び振幅検出手段12で求められた電流値は切り換え手段
17に入力されて、どちらか一方が最小化制御手段11
に入力される。切り換え手段17における切り換えの制
御はモータ電流の振幅値を用いる。すなわち電流振幅値
が小さいときには電力情報が選択され、電流振幅が大き
いときには電流振幅値が選択される。
【0028】最小化制御手段11では、電流センサ3の
電流量の振幅もしくは電流と電圧の積和により求められ
た電力が最小となるように、モータ1への印加電圧V1
を調整する。最小化制御手段11の動作手順は後述す
る。
【0029】以上により、モータ1の回転数を目標値f
ref に保ち、同じ出力を維持したまま、モータ1の電流
あるいは電力を最小化する制御が実現する。
【0030】上記した、すべり周波数制御手段7および
加算手段8が指令周波数制御手段を構成している。ま
た、最小化制御手段11が指令電圧制御手段を構成して
いる。この指令周波数制御手段、指令電圧制御手段、お
よびインバータ回路2のうちトランジスタ制御回路部分
を、マイクロコンピュータにより構成することができ
る。
【0031】図5に、本発明に実施されるマイクロコン
ピュータの構成を示す。算術および論理演算を行う中央
処理ユニット(CPU)301、CPUを制御するため
の命令やデータを記憶している読み出し専用メモリ(R
OM)302、演算結果などを記憶する読み書きメモリ
(RAM)303、外部パルスの周期測定や一定間隔ご
とにCPUに割り込み処理を要求することができるタイ
マユニット304、外部のアナログ信号を入力するため
のA/D変換器305、三相PWMインバータ制御ユニ
ット306、およびこれらを時分割で接続するためのデ
ータバス307により構成されている。三相PWMイン
バータ制御ユニットはインバータの電力スイッチング制
御素子であるパワートランジスタあるいはIGBTなど
のスイッチング制御するタイミングパルス(図5では、
U、V、Wおよびその反転出力)を発生するものであ
る。
【0032】以下に、部分的に詳細の動作原理について
説明する。まず、モータ電流と印加電圧の位相差に基づ
くすべり周波数検出部分について説明する。前述の特公
昭63−34718によると、三相誘導モータを駆動す
る3本の線の電流(Iu、Iv、Iw)からトルク電流成
分Iτと励磁電流成分Imは以下のように算出される。
【0033】
【数1】
【0034】a、bは印加電圧を三相/二相変換したも
の。
【0035】kは比例定数。したがって、周波数が一定
であれば、Iu、Iv、Iw はそれぞれ位相が(2/3)π
ずれた同じ信号であるので、1つの電流情報だけから他
の電流を算出することが可能である。この結果、トルク
電流Iτと励磁電流Im は一次電流の振幅Iと以下の関
係になる。
【0036】
【数2】
【0037】Im =I・sin(θ) Iτ=I・cos(θ) ここでθは、二相変換したときの電圧と電流の位相差で
あるが、この位相差は三相での電圧と電流の位相差と同
じである。したがって、電流と電圧の位相差を求めるこ
とにより、励磁電流Im とトルク電流Iτを求めること
ができる。この励磁電流Im とトルク電流Iτを用い
て、すべり周波数を求めることができる。同様に特公昭
63−34718によると、すべり周波数fs は以下の
式で算出される。
【0038】
【数3】
【0039】ここで、Pは微分演算子であり、T2はモ
ータの二次側時定数である。しかしながら、周波数が変
化していないときには微分演算子の影響は無視できるの
で、すべり周波数fs は、トルク電流Iτを励磁電流I
mと二次時定数T2と2πの積で割れば算出できることに
なる。
【0040】次に最小化制御部分の動作について説明す
る。図4は最小化制御手段11の動作原理を示す制御フ
ローチャートである。図4において、指令周波数fref
の変化してないとき、最小化制御がスタートするものと
する。最小化制御は、まず、ステップ201において前
回の出力電圧VOLD から微小電圧△Vを減じた電圧をイ
ンバータの出力電圧として出力する。ステップ202に
おいてこの出力電圧によるすべり周波数補償制御が安定
する時間を待つ。すべり補償制御が安定したかどうかの
判断は、指令周波数fref とトルク電流Iτなどにより
算出されたすべり周波数とがほぼ一致したかどうかで判
断できる。あるいはあらかじめすべり補償制御が安定す
るまでの時間を実験的に求めておき、求めた時間より少
し長い期間時間待ちをすることでも可能である。すべり
周波数補償制御が安定したら、ステップ203において
モータ1に供給している電流iもしくは電力値を読み込
み、変数Aに格納する。次に判断204において変数A
の今回の値と前回の値AOLD との大きさを比較し、今回
の値が小さければ、ステップ206へ直接進み、大きけ
れば、ステップ205において微小電圧△Vの極性を反
転させてからステップ206へと進む。ステップ206
では、今回の電圧Vと変数Aを前回の値として転送して
次回に備える。ステップ206を終えると再びステップ
201へと進む。このような処理を行うことにより、微
小電圧△Vに相当する電流もしくは電力変動を残すだけ
の最も少ない電流あるいは電力でモータ1を駆動するこ
とができる。また、この手法により到達した最小電流や
最小電力に対応する電圧をその周波数における最適値と
して記憶しておくことにより、指令周波数fref が一旦
ちがう周波数を経由した後にも、直ちにその周波数にお
ける最適な電圧に到達することができる。なお、最小化
制御手段11で用いる電流情報は、交流であるため、振
幅値あるいは、実効値などを用いる。このような値を用
いるための手段としては図1の振幅検出手段12が対応
している。
【0041】次に、電圧降下補正手段15の動作につい
て説明する。図3は、電力制御素子IGBTがONした
ときの電流と電圧特性を示すものであり、高梨ほか「第
三世代インテリジェントパワーモジュール」三菱電機技
報Vol.67,No.9,1993,pp71の図11より引用したもので
ある。すなわち、コレクタ電流Icが10A以上になる
とほぼ直線状にON電圧であるVce(sat)が増加してい
ることがわかる。従って、コレクタ電流Icが決まると
Vce(sat)も決まる。一方、コレクタ電流Icはモータ電
流I1に対応しているため、モータ電流I1がわかればV
ce(sat)がわかることになる。この対応関係は環境によ
り変化するものでなく、IGBTおよびPWM変調周波
数が決まれば固定できるので、事前に調べた結果をマイ
クロコンピュータに記憶しておくことで容易に実現でき
る。
【0042】なお、本発明は、空気調和装置に限らず、
圧縮空気をつくるエアコンプレッサや、その他の動力機
械など、指令周波数f1 と指令電圧V1 が入力されるイ
ンバータを装備した装置に広く適用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明によれば、従来のように電流検出手段を2つも必
要とせず、三相モータであっても唯1個の電流検出手段
を設けるだけで、設置環境条件に対応して常に消費電力
を最小に保つ、高精度で高効率のインバータ制御を実現
することができる。
【0044】また、電流最小化制御を併用することによ
り、電力制御素子の最大容量を小さくすることができ、
装置の小型化も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図
【図2】モータ印加電圧と消費電力およびモータ電流の
関連を示す特性図
【図3】電力制御素子のON時の電流−電圧特性図
【図4】図5に示す実施例のコンピュータプログラムを
示すフローチャート
【図5】本発明の制御系をコンピュータにより実施する
実施例のブロック図
【図6】従来例の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1・・・・誘導モータ 2・・・・インバータ 3・・・・電流センサ V1 ・・・・指令電圧 f1 ・・・・指令周波数
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 義照 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉岡 包晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小方 秀夫 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 吉田 泉 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 渡壁 周作 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指令電圧および指令周波数を可変できる
    インバータにより駆動される誘導モータのインバータ制
    御装置であって、前記モータに流れる電流を検出する電
    流検出手段と、インバータ出力電圧波形と前記検出電流
    の前記インバータ出力の一周期以上の期間で周期の整数
    倍期間の積和により前記モータで消費される電力を算出
    する手段と、前記インバータの出力電圧を調整すること
    により前記算出電力を最小化せしめる電力最小化制御手
    段により、前記モータの消費電力を最小化することを特
    徴とするインバータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電流検出手段による検出信号とイン
    バータ出力電圧の位相差に基づき、前記誘導モータの励
    磁電流とトルク電流を算出する電流変換手段と、変換さ
    れた電流値およびモータの時定数よりすべり周波数を算
    出するすべり周波数算出手段と、算出されたすべり周波
    数をインバータの指令周波数に対して加えて駆動周波数
    とする手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    インバータ制御装置。
  3. 【請求項3】 指令電圧および指令周波数を可変できる
    インバータにより駆動される誘導モータのインバータ制
    御装置であって、前記モータに流れる電流を検出する電
    流検出手段と、インバータ出力電圧波形と前記検出電流
    の積和により前記モータで消費される電力を算出する手
    段と、前記インバータの出力電圧を調整することにより
    前記算出電力を最小化せしめる電力最小化制御手段と、
    前記インバータの出力電圧を調整することにより前記検
    出電流を最小化せしめる電流最小化制御手段とを備え、
    前記検出電流が予め設定した一定値以下のときには、前
    記電力最小化制御手段にもとづきインバータの出力電圧
    を調整し、前記検出電流が前記一定値以上のときには、
    前記電流最小化制御手段により、インバータの出力電圧
    を調整することを特徴とするインバータ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記インバータの出力電圧波形を用いた
    計算において、出力電圧の振幅として、無負荷時のイン
    バータ出力電圧に対して、前記検出したモータ電流に略
    比例した電圧降下分を差し引いた値を出力電圧の形とす
    ることを特徴とする請求項1又は3記載のインバータ制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記インバータの出力電圧波形およびモ
    ータ電流の位相基準として、出力電圧およびモータ電流
    がそれぞれゼロを交差する時点を位相基準とすることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインバータ
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電流変換手段と、前記指令周波数制
    御手段と前記最小化制御手段ならびに前記指令電圧制御
    手段がディジタルコンピュータにより構成されているこ
    とを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載
    のインバータ制御装置。
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