JPH08152656A - 光時分割分離回路 - Google Patents

光時分割分離回路

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JPH08152656A
JPH08152656A JP6295092A JP29509294A JPH08152656A JP H08152656 A JPH08152656 A JP H08152656A JP 6295092 A JP6295092 A JP 6295092A JP 29509294 A JP29509294 A JP 29509294A JP H08152656 A JPH08152656 A JP H08152656A
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optical
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signal
pulse
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Satoki Kawanishi
悟基 川西
Osamu Kamatani
修 鎌谷
Masatoshi Saruwatari
正俊 猿渡
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 受光系において光の損失を生ずることなく、
単一の非線形光学素子を用いてタイミング抽出回路、光
時分割分離回路の両機能を同時に実現させた装置を提供
する。 【構成】 非線形光学媒質に信号光パルスおよび2波長
の制御光パルスを入射して、非線形光学効果によってこ
の2つの制御光パルスと信号光パルスの間に生じた第4
および第5の波長を取り出し、一方をタイミング抽出
に、他方を時分割分離に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高速光通信における
光中継装置、光端局装置あるいは光信号処理において必
要とされる高速時分割多重ディジタル光信号の時分割分
離回路に利用する。
【0002】
【従来の技術】以下に図面を参照して従来の光時分割分
離回路を説明する。
【0003】図5は従来の光時分割分離回路の構成を示
すものである。この従来の光時分割分離回路は、信号光
が入力される信号光入射ポート11、時分割分離のため
のタイミング信号を発生する電圧制御発振器(VCO)
12と、低周波の信号を発生する低周波発振器13と、
VCO12の出力と低周波発振器13の出力とを混合す
るマイクロ波帯のミキサ14と、このミキサ14の出力
により制御され波長λclk の光パルス列を出力する光ク
ロックパルス発生器15と、電圧制御発振器12の出力
によって制御され波長λcontの光パルス列を出力する制
御光パルス発生器16と、入力された信号光を分岐する
光分波器18と、光クロックパルス発生器15の出力光
と分岐された信号光とを合波する光合波器17と、制御
光パルス発生器16の出力光と分岐された信号光とを合
波する光合波器19と、光合波器17で合波された光が
入力され非線形光学効果を施す進行波型半導体レーザ増
幅器20と、光合波器19で合波された光が入力され光
出力ポート25へ分離された光時分割信号を出力する時
分割分離回路21と、進行波型半導体レーザ増幅器20
の出力から波長λclk の光を通過させる光学バンドパス
フィルタ(BPF)22と、この光学バンドパスフィル
タ22を通過した光を電気信号に変換する受光回路23
と、変換された電気信号と低周波発振器13の信号との
位相比較を行う位相比較器24とを備えている。なお、
低周波発振器13と位相比較器24との間には周波数逓
倍器26が配置されている。
【0004】このように、従来、全光信号処理を用いた
受信系においては、光信号を光分波器18によって二つ
に分けて、一方はタイミング抽出回路に、他方は時分割
分離回路21に入力していた。
【0005】この従来例の回路の詳細については、 〔1〕S.Kawanishi et al.,"100Gbit/s,200km optical
transmission experiment using extremely low jitter
PLL timing extraction and all-optical demultiplex
ing based on polarization insensitive four-wave mi
xing," Electron.Lett., 1994,301,pp.800-801.に述べ
られている。
【0006】まず、この図5に示す回路でのタイミング
抽出の動作を説明する。信号光入射ポート11から入射
した信号光パルスは、光分波器18によって分岐され、
一方は光クロックパルス発生器15から発生した光クロ
ックと光合波器17を通して進行波型半導体レーザ増幅
器20に入力する。進行波型半導体レーザ増幅器20に
おいては、増幅器の有する非線形光学効果によって、増
幅器で信号光とクロック光の強度の積に比例した第3の
波長の光を発生させる。この第3の波長の光を発生させ
る非線形光学効果としては、4光波混合や和周波光発生
などが挙げられる。
【0007】図6に、一例として4光波混合の場合の入
射信号光の波長λsig 、クロック光の波長λclk の関係
を示す。ここで、発生する4光波混合光の波長λclk.
FWM と入力光波長との間は、 1/λclk.FWM =2/λsig −1/λclk (1) の関係が成立する。また、和周波光発生の場合には、発
生する和周波光の波長λclk.SAM との入力光波長の関係
は、 1/λclk.SAM =1/λsig +1/λclk (2) である。いまここで、信号光の波長λsig 、クロック光
の波長λclk を適当に選ぶことによって、発生した第3
の波長の光のみを、光学バンドパスフィルタ22によっ
て取り出すことができる。実際、隣接する光の波長差を
10nm程度以上とすれば、現在市販されている波長分
離フィルタを用いて分離することができる。この光学バ
ンドパスフィルタ22によって分離された光は、光学バ
ンドパスフィルタ22を通して受光回路23によって受
光され、位相比較器24の一方に入力する。
【0008】次に、電圧制御発振器12の発振周波数を
0 とする。f0 の値としては、信号光入射ポート11
から入力する信号光のビットレートがnf0 (nは1以
上の整数)となるように設定する。この電圧制御発振器
12の出力が、低周波発振器13およびミキサ14によ
って周波数がシフトされ、光クロックパルス発生器15
を駆動し、繰り返し周波数がf0 +Δf(またはf0
Δfあるいはf0 ±Δf)の光クロックパルスを発生さ
せる。本発明が対象とする全光時分割分離回路では、光
クロックパルスの波形としては、正弦波状ではなくて、
パルス幅が細く、高調波成分を含んでいることが必要で
ある。
【0009】いま、発生する光パルス列の時間波形Pc
(t)がガウス状であるとすると、次の(3)式のように
表される。
【0010】
【数1】 ここで、A、αは定数、T=1/(f0 +Δf)であ
る。このPc(t)をフーリエ級数に展開すると次の(4)
式のようになる。
【0011】
【数2】 この(4)式をみると、第2項には、n倍高調波成分n
(f0 +Δf)が存在することがわかる。この第n高調
波成分は、nが大きくなるにつれて係数が小さくなるた
め減少するが、パルス幅が狭い(αが小さい)ときに
は、係数が大きくなって十分な強度の第n高調波を発生
させることが可能である。
【0012】高ビットレートの信号光に対して十分なレ
ベルの相関信号を発生させるためには、発生するクロッ
クパルスのパルス幅が狭い必要がある。現在超短光パル
ス光源として、ゲインスイッチ半導体レーザや、モード
同期レーザなどを用いれば、5ps以下のパルス幅の光
パルスを発生させることは比較的容易であり、この光パ
ルスを用いれば、100Gbit/s 以上の光信号に対して
も相関検出を行うことが可能である。
【0013】いま、簡単のため光信号パルスと光クロッ
クのエンベロープが正弦波であるとし、各々Ps(t)、P
c(t)とすると次の(5)、(6)式のように表される。
【0014】 Ps(t)=Ps {1+sin n(2πf0 t+φ(t) )} (5) Pc(t)=Pc {1+sin 2nπ(f0 +Δf)t} (6) ここで、Ps 、Pc は定数である。また、φ(t) は光信
号パルスと光クロックの位相差(パルス位置の相対時間
差)であり、この量がPLLによって制御して0もしく
は一定値にするべき量である。
【0015】この両光が光相関検出器に入力して発生し
た相関信号を受光回路(例えばPIN−PD)に入力し
たときのフォトカレントOs(t)は次の(7)式で表され
る。
【0016】
【数3】 ここで、eは電子の電荷、ηはPIN−PDの量子効
率、hνはフォトンのエネルギである(7)式の最後の
項が光クロックとの相関によって生じたnΔf成分であ
り、この式から明らかなように光信号パルスと光クロッ
クパルスの位相差の相対的な変動φ(t) は、低周波のΔ
f成分に含まれる位相変動nφ(t) に置き換えられるこ
とになる。このΔf成分の出力ともとの低周波発振器1
3のΔf信号出力を周波数逓倍器26でn逓倍した出力
との位相比較を位相比較器24で行えば、位相φ(t) の
変化すなわち、位相差成分が検出されるので、これを電
圧制御発振器12にフィードバックすることによりPL
L動作が達成される。
【0017】なお、n=1の場合、すなわちクロック周
波数と信号光ビットレートが同じ場合には、周波数逓倍
器26は不要である。
【0018】以上のようにしてタイミング抽出されたク
ロックによって制御光パルス発生器16が駆動され、こ
の制御光パルスが光合波器19を通して時分割分離回路
21に入射して信号光の時分割分離が行われる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このような従来例の構
成では、受信系で光信号のパワーを分岐してPLL回路
と光時分割分離回路に入力している。この従来構成にお
いては、受信系に光分岐手段として光分岐器、タイミン
グ抽出回路、光時分割分離回路をそれぞれ別個に容易す
る必要があり、受信系全体が複雑になるだけでなく、信
号光を分岐することによって生じる光の損失によって受
光感度が劣化する問題点があった。
【0020】本発明の目的は、上述の問題点を解決する
もので、受光系において光の損失を生じることなく、ま
た受光系に非線形光学媒質を用いる単一の非線形光学素
子によってタイミング抽出回路、光時分割分離回路の両
機能を同時に実現させる構成を提供することにある。
【0021】また本発明の他の目的は、非線形光学媒質
として知られている半導体レーザ増幅器や光ファイバを
用いることで、容易にタイミング抽出と時分割分離の両
機能を有する光時分割分離回路を提供することにある。
【0022】また本発明の他の目的は、小型でしかも超
高速の動作が実現でき、超高速光通信や光信号処理を用
いることができる光時分割分離回路を提供することにあ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一の波長の
光パルス列を発生する第一の光パルス光源と、第二の波
長の光パルス列を発生する第二の光パルス光源と、光非
線形媒質と、入力される第三の波長の信号光と前記第一
の波長の光パルス列および前記第二の波長の光パルス列
とを前記光非線形媒質に入射する手段と、前記光非線形
媒質の非線形光学効果により生ずる第四および第五の波
長の光を分離する手段と、前記第四の波長の光からタイ
ミング抽出を行い、前記第一の光パルス光源および前記
第二の光パルス光源の出力光パルスのタイミングを制御
する手段とを備え、前記第四の波長の光は前記第一の波
長の光パルスと前記信号光との強度の積に比例した信号
であり、前記第五の波長の光は前記第二の波長の光パル
スと前記信号光との強度の積に比例した信号であり、前
記第五の波長の光が時分割分離された信号として出力さ
れることを特徴とする。
【0024】なお、前記第一の光パルス光源の出力光パ
ルス列の周波数は前記信号光のビットレートに相当する
周波数からΔfだけずれた値に設定されたことが好まし
い。
【0025】また、第一の波長と第二の波長とは、第三
の波長に対して、前記第一の波長の光および前記第三の
波長から前記第4の波長の光が前記光非線形媒質中で4
光波混合によって発生し、前記第二の波長の光および前
記第三の波長の光から第五の波長の光が前記光非線形媒
質中で4光波混合によって発生する波長関係に設定され
たことが好ましい。
【0026】また、第一の波長と第二の波長とは、第三
の波長に対して、前記第一の波長の光および前記第三の
波長から前記第4の波長の光が前記光非線形媒質中で和
周波光として発生し、前記第二の波長の光および前記第
三の波長の光から第五の波長の光が前記光非線形媒質中
で和周波光として発生する波長関係に設定されたことが
好ましい。
【0027】また、第一の光パルス光源および第二の光
パルス光源の出力光パルスのタイミングを制御する手段
は、前記分離された第四の波長の光から抽出されたタイ
ミング信号と前記第一の光パルス光源のタイミング信号
とを比較してその位相誤差が小さくなるように、前記第
一の光パルス光源および第二の光パルス光源の出力タイ
ミングを帰還制御するループバック制御回路を含むこと
が好ましい。
【0028】また、光非線形媒質は、半導体レーザ増幅
器あるいは光ファイバであることができる。
【0029】また、第四および第五の波長の光を分離す
る手段の後段に、それぞれ第四および第五の波長の光を
通過させる光学バンドパスフィルタを設けることが好ま
しい。
【0030】
【作用】非線形光学媒質に信号光パルスおよび2波長の
制御光パルスを入射して、非線形光学効果によって、こ
の二つの制御光パルスと信号光パルスとの間に生じた第
4の波長および第5の波長のうち一方をタイミング抽出
に、他方を時分割分離に使用する。タイミング抽出され
た信号は電圧制御発振器にフィードバックされ、PLL
が構成される。
【0031】これにより、信号光を時分割分離回路とタ
イミング抽出回路とに光分岐器を用いて分岐する必要は
なく、受光系で光損失を生ずることがない。また単一の
非線形光学媒質で二つの信号を分離できるため、回路の
構成素子が少なくてすみ、また小型化を図ることができ
る。
【0032】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0033】図1は、本発明の第一実施例の構成を示す
図である。この第一実施例の全光時分割分離回路は、信
号光入射ポート101と、制御光パルス発生器102
と、光クロックパルス発生器103と、光合波器10
5、106と、光非線形媒質107と、光分波器108
と、タイミング抽出回路109と、光出力ポート110
とを備えた構成である。その接続について述べると、制
御光パルス発生器102と光クロックパルス発生器10
3の出力光は光合波器105に入力される。光合波器1
05の出力と信号光入射ポート101は光合波器106
の入力側に接続されている。光合波器106の出力は光
非線形媒質107に入力され、光非線形媒質107の出
力は光分波器108に入力されている。光分波器108
の一方の出力はタイミング抽出回路109に入力され、
タイミング抽出回路109の出力は制御光パルス発生器
102に入力される。なお、制御光パルス発生器102
と光クロックパルス発生器103と同期して動作する構
成である。また光分波器108の他方の出力は光出力ポ
ート110に導かれている。
【0034】なお、図1の構成では、光分波器108と
タイミング抽出回路109との間に光学バンドパスフィ
ルタ111が設けられ、光分波器108と光出力ポート
110との間に光学バンドパスフィルタ114が設けら
れている。
【0035】本第一実施例の特徴とするところは、第一
の波長(λclk )の光パルス列を発生する第一の光パル
ス光源である光クロックパルス発生器103と、第二の
波長(λcont)の光パルス列を発生する第二の光パルス
光源である制御光パルス発生器102と、光非線形媒質
107と、信号光入射ポート101から入力される第三
の波長の信号光と第一の波長の光パルス列および前記第
二の波長の光パルス列とを光非線形媒質107に入射す
る手段としての光合波器105および106と、光非線
形媒質107の非線形光学効果によって生じた第四およ
び第五の波長の光を分離する手段としての光分波器10
8と、第四の波長の光からタイミング抽出を行い、制御
光パルス発生器102および光クロックパルス発生器1
03の出力光パルスのタイミングを制御する手段として
のタイミング抽出回路109とを備え、第四の波長の光
は第一の波長の光パルスと信号光との強度の積に比例し
た信号であり、第五の波長の光は第二の波長の光パルス
と信号光との強度の積に比例した信号であり、第五の波
長の光が光出力ポート110から時分割分離された信号
として出力されることにある。
【0036】次に本第一実施例の動作を説明する。
【0037】まず、信号光入射ポート101から信号光
パルスが入射して光合波器106に入る。一方、制御光
パルス発生器102から発生した波長λcontの制御光パ
ルスは、光合波器105、106を通して光非線形媒質
107に入力する。また、この制御光パルスの繰り返し
に同期した波長λclk を有する光クロックパルスが光ク
ロックパルス発生器103から発生して光合波器10
5、106を通して光非線形媒質107に入力する。こ
こで、制御光パルス発生器102と光クロックパルス発
生器103とを接続する符号104は、両者を同期させ
るための信号線を示している。
【0038】この制御光パルス発生器102の発生する
制御光パルスの周波数は、入射信号のビットレートに相
当する周波数f0 の整数分の1である1/(f0 /N)
に設定される。ただし、Nは1以上の整数であり、本実
施例回路による時分割分離の多重分離数に相当する。
【0039】光非線形媒質107においては、光非線形
媒質の有する非線形光学効果によって、媒質中で信号光
とクロック光の強度の積および信号光と制御光の強度の
積に比例した第4および第5の光を発生させる。この第
4および第5の光を発生させる非線形光学効果として
は、従来技術で説明した4光波混合や和周波光発生など
が挙げられる。
【0040】いま、ここで、信号光の波長λsig 、クロ
ック光の波長λclk および制御光の波長λcontの波長差
を適当に選ぶことによって、発生した波長λ* cont. の
第4の光および波長λ* clk を、光分波器108によっ
て各々別々に取り出すことができるように設定すること
ができる。この光非線形媒質107に入力される波長と
出力される波長の関係は図2に示されている。実際に、
λ* cont. およびλ* clk の波長差を10nm程度以上
とすれば、現在市販されている波長分離フィルタを光分
波器108として用いることができる。この波長分離フ
ィルタを用いる光分波器108で分離された光のうち、
信号光とクロック光とによって発生した第4の波長成分
λ* clk は、タイミング抽出回路109に導かれる。こ
のとき、第4の波長成分λ* clk に混入する自然放出光
や他の波長成分を除去するためにタイミング抽出回路1
09の前に光学バンドパスフィルタ111を用いてもよ
い。また、光分波器108によって分離された第5の波
長成分λ* cont. は、時分割分離された信号出力であ
り、必要に応じて光学バンドパスフィルタ114を用い
て雑音成分を除去し、光出力ポート110に導くことに
よって時分割分離出力が得られる。
【0041】図3は、信号光、制御光および4光波混合
光パルスのタイムチャートを示したものである。この図
3に示すように、信号光パルスと制御光パルスの時間位
置が重なった箇所においてのみ、4光波混合出力すなわ
ち多重分離出力が発生しているのがわかる。
【0042】光非線形媒質107としては、非線形光学
効果を奏する光回路素子であればよく、光ファイバや半
導体レーザ増幅器、その他の非線形光学効果を有する無
機光学材料あるいは有機光学材料で作成された光導波路
などを用いることができる。
【0043】次に本発明の第二実施例を図4により説明
する。
【0044】図4は本発明の第二実施例の構成を示すも
のである。この第二実施例の光時分割分離回路は、信号
光入射ポート401と、信号光のビットレートに相当す
る周波数f0 の1/Nの周波数(f0 /N)を発振する
電圧制御発振器(VCO)402と、周波数Δfで発振
する低周波発振器403と、電圧制御発振器402の出
力と低周波発振器403の出力を混合するミキサ404
と、電圧制御発振器402の出力によって波長λcontの
光パルスを出力する制御光パルス発生器405と、ミキ
サ404の出力によって波長λclk の光パルスを出力す
る光クロックパルス発生器406と、制御光パルス発生
器405の光出力と光クロックパルス発生器406の光
出力とを合波する光合波器407と、この光合波器40
7の光出力と信号光入射ポートから入力された信号光と
を合波する光合波器408と、この光合波器408の出
力が入力される進行波型半導体レーザ増幅器409と、
この進行波型半導体レーザ増幅器409の出力が入力さ
れて信号光とλcontおよびλclk の光の4光波混合光で
ある波長λclk.FWM と波長λcont. FWM の光を分離して
出力する光分波器410と、この波長λclk.FWM の光を
通過させる光バンドパスフィルタ411と、通過された
波長λclk.FWM の光を電気信号に変換する受光回412
と、変換されたクロック信号と低周波発振器403の出
力とを比較し比較結果を電圧制御発振器402に制御信
号として与える位相比較器413と、光分波器410で
分離された波長λcont. FWM を通過させる光バンドパス
フィルタ414と、この光バンドパスフィルタ414の
出力を光時分割分離出力として出力する光出力ポート4
15を備える。
【0045】この本発明第二実施例の動作を説明する。
【0046】まず、信号光入射ポート401から信号光
パルスが入射して光合波器408に入る。一方電圧制御
発振器402の出力は、2分されて一方は制御光パルス
発生器405を駆動する。この電圧制御発振器402の
発振周波数は入射信号のビットレートに相当する周波数
0 の整数分の1(1/(f0 N))に設定される。た
だし、Nは1以上の整数であり、本回路による時分割分
離の多重分離数に相当する。制御光パルス発生器405
から発生した制御光パルスは、光合波器407、408
を通して進行波型半導体レーザ増幅器409に入力す
る。一方、2分された電圧制御発振器402の他方の出
力は、ミキサ404に入力され、ここで低周波発生器4
03(周波数Δf)と周波数混合されて周波数がΔfだ
けシフトされた(f0 /N−Δf)または(f0 /N+
Δf)あるいはその両方の周波数成分を発生する。この
ミキサ404の出力を用いて光クロックパルス発生器4
06を駆動し、発生した光クロックは、光合波器40
7、408を通して進行波型半導体レーザ増幅器409
に入力される。進行波型半導体レーザ増幅器409にお
いては、進行波型半導体レーザ増幅器409の有する非
線形光学効果によって媒質中で、図6と同様に4光波混
合出力を発生する。ここで、発生する4光波混合光の波
長と入力光波長との間には、 1/λcont. FWM =2/λsig −1/λcont (8) 1/λclk. FWM=2/λsig −1/λclk (9) の関係が成立する。
【0047】いまここで、信号光の波長λsig 、クロッ
ク光の波長λclk および制御光の波長λcontの波長差を
適当に選ぶことによって、発生した4波混合光λcont.
FWMおよびλclk. FWMを、光学フィルタで構成された光
分波器410で各々別々に取り出すことができるように
設定する。実際、λcont. FWM およびλclk. FWMの波長
差を10nm程度以上とすれば、現在市販されている波
長分離フィルタを用いることができる。この光分波器4
10によって分離された光のうち、信号光とクロック光
によって発生した4光波混合成分λclk. FWMは、受光回
路412によって電気信号に変換される。このとき、4
光波混合成分λclk. FWMに混入する自然放出光や他の波
長成分を除去するために受光回路412の前に光学バン
ドパスフィルタ411を用いることができる。受光回路
412の出力は、電気信号による位相比較を行う位相比
較器413に入力されて、ここで低周波発振器403の
出力と位相比較され、この位相比較結果が電圧制御発振
器402にフィードバックされてPLL動作が実現され
る。このPLL回路の動作の詳細については、〔2〕O.
Kamatani et al.,"Prescaled 6.3 GHz clock recovery
from 50 Gbit/sTDM optical signal with 50 GHz PLL u
suing four-wave mixing in a travelling-wave laser
diode optical amplifier," Electron.Lett. vol.30,p
p.807-809, 1994に述べられている。
【0048】また、光分波器410によって分離された
他のλcont. FWM 成分は、時分割分離された信号出力で
あり、必要に応じて光学バンドパスフィルタ414を用
いて雑音成分を除去し、光出力ポート415へ導くこと
によって時分割分離出力が得られる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
進行波型半導体レーザ増幅器その他の光非線形媒質中の
超高速非線形光学効果による4光波混合あるいは和周波
数光発生を用いることにより、超高速時分割多重信号に
同期したクロックを再生し、さらにこのクロックを用い
て全光時間分割分離を行うことができる。
【0050】また、受信系に光分岐手段を必要としない
ため、受信系において光損失が生ずることがなく、受信
感度の劣化を生ずることがない全光時分割分離を行うこ
とができる。
【0051】しかも、単一の非線形光学素子により4光
波混合あるいは和周波数光発生を行うことができるた
め、回路構成が簡単で受信系を複雑にすることなく全光
時分割分離回路を実現でき、小型でしかも超高速の動作
を実現できるため、超高速光通信や光信号処理の分野で
利用すればその効果が大きい。
【0052】また、光非線形媒質へ信号光、制御光およ
びクロック光を入射する構成としては単純な光合波回路
を用いることができるため、回路構成を簡単化できる。
【0053】また、光非線形媒質として、非線形光学効
果の特性の知られた光ファイバあるいは半導体レーザ増
幅器を用いるため、扱い易く、容易に非線形光学効果に
よる4光波混合光あるいは和周波数光を出力することが
できる。
【0054】また、光クロックパルスを信号光のビット
レートの周波数よりΔfずらし、抽出されたタイミング
信号と位相比較を行うことができ、タイミング制御の精
度を高めることができる。また、PLL回路でもって正
確なタイミング信号を抽出できる。
【0055】また、非線形光学効果により生じた第4お
よび第5の波長の光を分離した後の光出力を光バンドパ
スフィルタを通過させることにより自然放出光や他の波
長成分を除去でき、感度ならびに精度を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の構成を示す図。
【図2】進行波型半導体レーザ増幅器に入射する信号光
の波長λsig 、クロック光の波長λclk および制御光の
波長λcontの関係を示す図。
【図3】信号光、制御光および分離された光パルスのタ
イムチャートを示す図。
【図4】本発明の第二実施例の構成を示す図。
【図5】従来技術の構成を示す図。
【図6】4光波混合の場合の入射信号光の波長λsig 、
クロック光の波長λclk の関係を示す図。
【符号の説明】
11、101、401 信号光入射ポート 12、402 電圧制御発振器 13、403 低周波発振器 14、404 ミキサ 15、103、406 光クロックパルス発生器 16、102、405 制御光パルス発生器 17、19、105、106、407、408 光合波
器 18、108、410 光分波器 20、409 進行波型半導体レーザ増幅器 21 時分割分離回路 22、111、114、411、414 光バンドパス
フィルタ 23、412 受光回路 24、413 位相比較器 25、110、415 光出力ポート 26 周波数逓倍器 104 同期用信号線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の波長の光パルス列を発生する第一
    の光パルス光源と、 第二の波長の光パルス列を発生する第二の光パルス光源
    と、 光非線形媒質と、 入力される第三の波長の信号光と前記第一の波長の光パ
    ルス列および前記第二の波長の光パルス列とを前記光非
    線形媒質に入射する手段と、 前記光非線形媒質の非線形光学効果により生ずる第四お
    よび第五の波長の光を分離する手段と、 前記第四の波長の光からタイミング抽出を行い、前記第
    一の光パルス光源および前記第二の光パルス光源の出力
    光パルスのタイミングを制御する手段とを備え、 前記第四の波長の光は前記第一の波長の光パルスと前記
    信号光との強度の積に比例した信号であり、 前記第五の波長の光は前記第二の波長の光パルスと前記
    信号光との強度の積に比例した信号であり、 前記第五の波長の光が時分割分離された信号として出力
    されることを特徴とする光時分割分離回路。
  2. 【請求項2】 前記第一の光パルス光源の出力光パルス
    列の周波数は前記信号光のビットレートに相当する周波
    数からΔfだけずれた値に設定された請求項1記載の光
    時分割分離回路。
  3. 【請求項3】 第一の波長と第二の波長とは、第三の波
    長に対して、前記第一の波長の光および前記第三の波長
    から前記第4の波長の光が前記光非線形媒質中で4光波
    混合によって発生し、前記第二の波長の光および前記第
    三の波長の光から第五の波長の光が前記光非線形媒質中
    で4光波混合によって発生する波長関係に設定された請
    求項1または2記載の光時分割分離回路。
  4. 【請求項4】 第一の波長と第二の波長とは、第三の波
    長に対して、前記第一の波長の光および前記第三の波長
    から前記第4の波長の光が前記光非線形媒質中で和周波
    光として発生し、前記第二の波長の光および前記第三の
    波長の光から第五の波長の光が前記光非線形媒質中で和
    周波光として発生する波長関係に設定された請求項1ま
    たは2記載の光時分割分離回路。
  5. 【請求項5】 第一の光パルス光源および第二の光パル
    ス光源の出力光パルスのタイミングを制御する手段は、 前記分離された第四の波長の光から抽出されたタイミン
    グ信号と前記第一の光パルス光源のタイミング信号とを
    比較してその位相誤差が小さくなるように、前記第一の
    光パルス光源および第二の光パルス光源の出力タイミン
    グを帰還制御するループバック制御回路を含む請求項1
    ないし4のいずれか記載の光時分割分離回路。
  6. 【請求項6】 光非線形媒質は、半導体レーザ増幅器で
    ある請求項1ないし5のいずれか記載の光時分割分離回
    路。
  7. 【請求項7】 光非線形媒質は、光ファイバである請求
    項1ないし5のいずれか記載の光時分割分離回路。
  8. 【請求項8】 第四および第五の波長の光を分離する手
    段の後段に、それぞれ第四および第五の波長の光を通過
    させる光学バンドパスフィルタを設けた請求項1ないし
    7のいずれか記載の光時分割分離回路。
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