JPH10500537A - データ信号と一致して光学パルス系列を変調するユニット - Google Patents

データ信号と一致して光学パルス系列を変調するユニット

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JPH10500537A JP8527414A JP52741496A JPH10500537A JP H10500537 A JPH10500537 A JP H10500537A JP 8527414 A JP8527414 A JP 8527414A JP 52741496 A JP52741496 A JP 52741496A JP H10500537 A JPH10500537 A JP H10500537A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、データパターンと一致して光学データ信号を発生するための光学ユニット(9)に関するものである。このユニット(9)は変調周期Tを有するデータパターンを受信するための入力端子と、nが整数であるパターン周期n・T及びパルス持続期間τを有する、光学パルス系列を供給するためのパルスレーザ(19)、及びこのパルス系列を前記のデータパターンと一致した光学データ信号に変換するための手段とを有している。該手段は放射線制御光学スイッチにより構成されている。このスイッチは、パルスがパルス幅bを有する光学パルス系列の形でデータパターンを受信するための第1入力端子と、スイッチが開かれた場合の期間の間データパターンをサンプリングするためにパルスレーザから光学パルス系列を受信するための第2入力端子と、0<ε<1であるパルス幅ε・bを有するデータパルス系列を供給するための出力端子とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】 データ信号と一致して光学パルス系列を変調するユニット 本発明はデータパターンと一致して光学データ信号を発生するための光学ユニ ットに関するものであり、該ユニットは変調周期Tを有するデータパターンを受 信するための入力端子と、nが整数であるパルス周期n・T及びパルス持続期間 τを有する光学パルス系列を供給するためのパルスレーザと、前記のパルス系列 を前記のデータパターンと一致した光学データ信号に変換するための手段とを有 している。 本発明はそのようなユニットを含んでいる光学送信システム及び送信機にも関 係している。 冒頭部分に記載した種類の光学ユニットは、例えば光学電気通信システムの送 信機において使用され得る。そのようなシステムにおいては、ディジタル電気デ ータ信号が、送信されるべきデータ信号と一致して送信機内でレーザからの放射 線を変調することにより、送信機内で光学パルスパターンへ変換される。続いて 、光学パルスの形成された系列が、例えば光ファイバーを介して、それが再びデ ィジタル電気信号へ変換される光学受信機へ輸送され得る。 現今の電気通信システムにおいては、なかんずく目標はデータ送信速度の増大 である。これが短いパルスで構成された光学データパルス系列を必要とする。し かしながら、短いパルスから成る光学パルス系列はデータにより変調することが 比較的困難である。 短い光学パルスから成り且つ送信されるべきデータパターンと一致するパルス パターンを有するパルス系列を発生することの可能性の一つは、レーザの利得切 換(gain-SWitching of the laser)と一般に呼ばれているものである。この方法 においては、短い電流パルスがディジタル「1」の場合にレーザへ印加され、そ の際に今度はレーザが短い光学パルスを送信する。しかしながら、次の問題がそ れ自身その時存在する。前記の短いパルスを得るために、レーザを通る電流の変 調は、各光学パルスが、電流パルスの長さによるよりもむしろ、レーザの緩和振 動によってのみ発生されるようでなければならない。レーザ振動はレーザ媒体内 の電荷キャリア密度とフォトン密度とにより決められる。レーザへのデータパタ ーン、言い換えればディジタル0と1との連続の供給は、異なる電流パターンが がレーザへ印加されることを意味している。これらの電流パターンがレーザ媒体 内に異なる電荷キャリア密度を生じる。例えば、幾つかのディジタル1がレーザ へ続いて印加された後では、電荷キャリア密度は幾つかの0の連続の後と異なる であろう。結果として、光学パルスの形が変わるはずである。形ばかりでなく、 光学パルスが形成される瞬間も変えられるので、タイムジッターが作りだされる 。タイムジッターはパルス位置がパルス周期に対して不正確に規定されることを 意味すると理解される。 上述の現象の結果として、かくして形成された光学データパルス系列のパルス パターンはもはや元のデータパターンには完全に一致しない。 短い光学パルスから成り且つ送信されるべきデータパターンと一致したパルス パターンを有する光学パルス系列を発生するもう一つの方法は、送信されるべき データ信号により駆動される外部変調器の助けにより、モードロックによって得 られるパルス系列の変調である。それの一例はOFC '94 Technical Digestの第74 〜75頁の、P.B.Hansen他による論文“Monolithic semiconductor soliton trans -mitter”内に記載されている。 光学パルス系列へデータ信号を適合するために、例えば電気吸収型のような変 調器の使用の欠点は、充分に高い吸光率比(extinction ratio)を得るために変調 器により必要な電圧が比較的高いことである。その吸光率比はディジタル「1」 の光強度とディジタル「0」の光強度との間の比率である。「0」と「1」との 間に明らかな区別がなされ得るためにはこの比率が充分高くなければならない。 特に高い送信速度においては、この場合には変調周波数が増大し、且つ増大する 変調周波数により必要な吸光率比が非理想電気伝達特性の結果として達成するの が比較的困難であるから、これが問題点へ導く。更にその上、これらの伝達特性 を平滑化することは比較的困難であるから、更にその上平滑化することが比較的 困難であるレベル差と電気的反射とは、直流レベルと最大変調周波数との間の範 囲内では作り出されない。更にその上、そのような変調器は非常に高価であり且 つ変調周波数が10〜20GHz に制限され、それは所望の送信速度に対しては低すぎ る。 送信されるべきデータパターンが、比較的高い送信速度で輸送され得る短いパ ルスから成る光学パルス系列へ実質的に誤差無しで適合され得る光学パルス系列 を変調するためのユニットを提供することが本発明の目的であり、そのユニット は比較的単純であり且つ安価でもある。 この目的のために、本発明による光学パルス系列を変調するための光学ユニッ トは、パルスがパルス幅bを有する光学パルス系列の形でデータパターンを受信 するための第1入力端子と、スイッチが開かれた場合の期間の間データパターン をサンプリングするためにパルスレーザから光学パルス系列を受信するための第 2入力端子と、0<ε<1であるパルス幅ε・bを有するデータパルス系列を供 給するための出力端子とを有する放射線制御光学スイッチによりその手段が構成 されていることを特徴としている。 スイッチが開かれている期間が、パルス幅bを有するパルスがサンプリングさ れる時間間隔、及び従ってスイッチの出力端子において発生される、0<ε<1 であるパルスの幅ε・bを決める。この利点は係数ε及び従って幅ε・bがスイ ッチの開いている時間を適合させることにより選ばれ得ることである。 毎回、第1入力端子へ印加されるデータパルス系列のパルスの標本が、スイッ チの出力端子において得られ且つスイッチの開いている時間を覆う長さを有して いる。 データパルスの標本のみが取られているのだから、NRZ 変調されたレーザはデ ィジタルデータパターンにより変調されたレーザに対して充分であり得る。その ようなレーザは比較的広いパルスを有するが、これらのパルスは比較的高い吸光 率比を有している。更にその上、そのパルスは分散に対して大きい利点である変 調のもとでの大きいスペクトル純度を有している。データパターンをサンプリン グする場合に、データパルスの強度は増幅又は減衰され得るが、吸光率比は少な くとも大きいままである。 放射線制御光学スイッチを用いることにより、広いパルスから成り且つ高い吸 光率比を有するNRZ 変調されたデータパルス系列は、かくして実質的に同じ吸光 率比を有する比較的短いパルスから成る変調されたデータパルス系列へ変換され る。 別の利点は、そのデータパルスが縁においてサンプリングされないと言う条件 で、元のデータパターンに存在するタイムジッターが除去されることである。 本発明による光学ユニットの一実施例は、光学スイッチが屈折率が放射線強度 によって可変である少なくとも1個の非線型光学部分を有する光学導波管構造に より構成されていることを特徴としており、そのスイッチの第1入力端子及び出 力端子は方向性結合器によって相互接続されている。 その方向径結合器が第1入力端子へ印加されたデータパルス系列を二つのサブ 信号に分離する。これらのサブ信号は、スイッチの出力端子へ双方とも伝播する が、反対方向に伝播する。第2入力端子を介して導波管構造内へパルス系列を注 入することにより、導波管構造内の非対称が作りだされるので、反対方向に伝播 する2個のサブ信号の間の位相差がスイッチの出力端子において生じる。この位 相差Δψはn2・I・Lintに比例する。この表現において、n2は非線形光学部 分の非線形係数であり、Iは相互作用における光学強度であり、Lintは多くて も非線形光学部分の長さと等しい相互作用長さである。2個のサブ信号の間の位 相差が充分大きい場合には、出力端子において強め合う干渉(constructive in-t erference)となり、スイッチは開かれる。出力端子における信号は位相差がπと 等しい場合に最大である。スイッチが開かれた場合の時間間隔の間に、データパ ルス系列のパルスが出力端子に現れ、且つそれらの幅は、スイッチが開かれた場 合の時間間隔により決められ且つスイッチの形態に依存する他のパラメータによ り決められる。 導波管構造は、出力端子における2個のサブ信号が充分大きい位相差において 強め合う干渉を実現するのに適した分極を有することを保証するように、例えば 分極制御素子を設けられてもよい。 更にその上、これらの分極制御素子によって、スイッチが逆の意味で動作する こと、言い換えれば、スイッチが導波管構造内に非対称が無い場合に開かれ、導 波管構造内に非対称が存在する場合に閉じられることが保証され得る。 本発明による光学ユニットの別の実施例は、導波管構造が端部が少なくとも第 1入力端子と出力端子とを構成する非線形光ファイバーであること、及び第2入 力端子が第1入力端子と出力端子との間に存在し、パルスレーザからの放射線の 強度が導波管構造内に非対称を生じることを特徴としている。 この場合には光ファイバーの光学的非線形性が用いられる。 導波管構造が非線形光ファイバーから成る光学スイッチは、例えばNOLM(Non- linear Optical Loop Mirror)で有り得る。それはN.J.Doran 及びD.Woodにより 、Optics Letter の第13巻、第1号、1988年1月発行に記載された論分“Non-li near Optical Loop Mirror”に記載されている既知のスイッチである。ガラスフ ァイバーリングの形での導波管構造は、方向性結合器、例えば50:50結合器の2 個の端部を相互接続することにより得られる。この方法において、入力端子と出 力端子として機能できる2個のゲートがリング上に形成される。信号が入力ゲー トを介してリング内へ送られる場合には、この信号が方向性結合器により2個の 等しい信号部分に分割され、それらの信号部分が逆方向でそのリングを通過し且 つその結合器において再結合する。2個のサブ波の相対位相に依存して、方向性 結合器内の2個のサブ波の間の干渉により、弱め合う干渉(destructive interfe rence)の場合には入力ゲートに、又は強め合う干渉の場合には出力ゲートにかの いずれかにパルスが現れ得る。2個のサブ波の相対位相はリング内に非対称を生 じることにより影響される。この実施例においては、これはリング内の非対称位 置における制御パルスの注入である。この場合には、ガラスファイバーの光学的 非線形特性が用いられ、すなわち屈折率がこのファイバー内の光学強度に依存す る。注入された放射線が制御パルスと同じ方向に伝播するサブ信号内の位相変化 を生じるので、位相差が反対方向に伝播する2個のサブ信号の間に作りだされる 。πに等しい位相差において、出力ゲートにおいて測定される強度が最大となる 。制御パルスの存在又は不在が、リングに伝達モードとミラーモードとの間を切 り換えことを許容する。 反対方向に伝播する2個のサブ信号の間に実現される位相差が、制御パルスレ ーザのパルスのパルス持続期間τにより記載された寸法と、ファイバー内に生じ る分散との中で決められる。実際には、光ファイバーにおける遅延時間は異なる 波長に対して異なり、それは長いファイバーにはデータ信号と制御パルスとの間 の遅延時間差があることを意味する。パルス持続期間τは単純な方法で調節され 得るが、分散はファイバーの選択により固定される。 本発明による光学ユニットのもう一つの実施例は、導波管構造が端部が少なく とも第1入力端子と出力端子とを構成する非線形光ファイバーであること、第1 及び第2入力端子が一致すること、方向性結合器が波長感知結合器であること、 及びパルスレーザからの放射線の強度が導波管構造内の非対称を生じることを特 徴としている。 別々の結合器を介してファイバーリング内へ制御パルスレーザから放射線を注 入する代わりに、50:50結合器は波長感知結合器により置き換えられ得るので、 変換されるべきデータパルス系列と制御パルス系列とが同じ入力端子を介してス イッチ内へ注入され得る。この場合には、データ信号と制御パルスレーザとは、 制御パルスレーザの強度がリング内に非対称を生じるような波長を有さねばなら ない。これは、例えば制御パルス信号がまったく2個のサブ信号に分離されない か又は2個の等しくないサブ信号に分離され、それらのうちの一方が同じ方向で 伝播する関連するデータパルスのサブ信号上に何らかの影響を有するためには弱 すぎる場合に、このケースであり得る。 本発明による光学ユニットの代わりの実施例は、導波管構造内の第1入力端子 と出力端子との間で中心に対して非対称な位置に非線形光学素子が配設されるこ と、及び第2入力端子が第1入力端子と前記の素子との間に存在することを特徴 としている。 この場合には、導波管構造は線型光学材料と非線形光学材料との双方から成っ てもよい。非線形光学素子の非線形係数が導波管構造の残りの非線形係数よりも 大きい限り、スイッチがNOLMとして設置されている場合と比較して2個のサブ信 号の間の必要な位相差を実現するように、短いファイバーと低い出力とを用いる ことで充分になる。 非線形が起こされるために、第1入力端子と出力端子との間の距離の中心に対 して非対称な位置に非線形光学素子が存在しなくてはならない。その素子と中心 との間の距離も実現されるべき位相差を決定する。 光学スイッチの出力端子におけるパルスの強度は、非線形光学素子の性質に依 存して、第1入力端子へ印加される光学データパルス系列のパルスの強度に対し て減衰又は増幅され得る。 本発明による光学ユニットの別の実施例は、非線形光学素子が半導体レーザ増 幅器であることを特徴としている。 導波管構造が光ファイバーにより構成される場合には、この構造は本質的に、 TOAD(Terabit Optical Asymmetric Demultiplexer)として既知であり、且つ例え ば、1994年1月のIEEE Photonics Technology Letters の第6巻、第1号の第98 〜100頁に記載された論文“Performance of a 50 Gbit/s Optical Time Domain Multiplexed System Using a Terahertz 0ptical Asymmetric Demultiplexer” に記載されている。 非線形光学増幅器はファイバーリングの中心に対して非対称に置かれている。 変換されるべき光学データパルス系列はそのファイバーリングの入力ゲートへ印 加され、そのパルス系列は、例えばNRZ(non-return to zero)変調レーザへ印加 される。そのようなレーザの吸光率比は比較的高く且つパルスは比較的広い。結 合器において各パルスは逆方向にリングを通って伝播する2個のサブパルスに分 離される。2個のサブパルスのうちの一方は制御パルスと同じ方向に伝播する。 リング内へ注入された制御パルスは、増幅器内の第1サブ信号の到達と増幅器内 の第2サブ信号の到達との間の時間間隔内に増幅器に制御パルスが到達するよう な方法で、データパルス系列のパルスと同期化される。最初に到達するサブ信号 は増幅器により増幅されて送られる。それが飽和の後であるが不飽和期間が経過 してしまう前に通る場合には、次の制御信号は増幅器を飽和させ、且つ次に逆方 向に伝播するサブ信号も増幅され且つ送られる。更にその上、所望の効果が達成 されせることが保証される。実際には、増幅器が増幅器の電荷キャリア密度に動 乱を生じる。結果として、屈折率の変化があるので、位相変化が増幅器を通って 伝播する放射線に生じる。この方法では、かくして第2サブ信号に位相変化があ るので、位相差が反対方向に伝播する二つのサブ信号の間に作り出される。この 位相差が充分大きい場合には、強め合う干渉が出力ゲートにおいて生じる。この 位相差の値は増幅器とそのリングの中心との間の距離と制御パルスのパルス持続 期間τとによりこのスイッチ形態において決定される。この場合には、双方のパ ラメータが任意に調節され得る。リングの中心は逆方向に伝播する2個のサブ信 号が同時に到達するリング内の位置を意味すると理解されるべきである。 リング内の非対称は主に増幅器により決定されるので、非常に低い出力と非常 に短いファイバー長さとを用いることで充分となる。従って、スイッチは他の電 子構成要素と統合されてもよく、それがそのユニットのコンパクトさに寄与する 。 本発明による光学ユニットのもう一つの実施例は、非線形光学素子が中心に対 して非対称な位置において導波管構造内の第1入力端子と出力端子との間に配置 されていること、及び第1入力端子と第2入力端子とが一致していることを特徴 としている。 この実施例においては、データ信号と制御パルス系列とが、制御パルスレーザ の強度が導波管構造に非対称を生じるような波長を有さねばならない。 本発明による光学ユニットの好適な実施例は、非線形光学素子が半導体レーザ 増幅器であることを特徴としている。 導波管構造が光ファイバーである場合には、この実施例はTOADの改善された変 形である。この形のTOADの利点は、上述のTOADと比較して、第2結合器の不在と 、NOLMと比較して、所望の効果を達成するために必要である短いファイバー長さ とにより、他の電子構成要素と統合され得ることである。 本発明による光学ユニットの別の実施例は、半導体レーザ増幅器が分極不感性 であることを特徴としている。 そのような増幅器の一例は、例えば双方共本出願人の出願である米国特許明細 書第US-A 5,151,818号及び欧州特許出願第EP 94203953.2 号(PCT/IB95/01000・ 特願平8-518517号)に広範に記載されている。そのような増幅器の使用の利点は 、干渉するサブ信号が光学スイッチの出力端子における干渉に際して適切な分極 を有することを保証する分極制御素子が省略され得ることである。 本発明は更に間に配設された送信媒体を有する送信機と受信機とを具えている 光学送信システムに関係している。 光学電気通信システムにおいては、その目標はより高い送信速度を達成するこ とである。しかしながら、それらの速度は、典型的には約10GHz の処理電子機器 の現在の帯域幅により、及びまた信号源としてのダイオードレーザの直接変調の 可能性により制限される。この境界線も約10GHz である。 光学送信システムの送信機に本発明による光学ユニットを使用することによっ て、送信されるべきデータ信号が比較的迅速に互いに連続し且つ長さと幅とがフ ーリエ制限された短い光学パルスから成り立つ。 本発明による光学ユニットを有する送信機を設けることにより送信速度が充分 に上げられ得ない場合には、1個より多い信号が単一のチャネルを通して送信さ れねばならない。この目的のために、異なる信号が送信機端において同じ送信チ ャネル内に結合されねばならない。異なる信号が完全に光学的な方法で送信機端 において同じチャネル内に結合され得る。この目的のために、本発明による光学 送信システムは、送信機が本発明による多数の並列配置された光学ユニットを設 けられ、その数はデータパターンを受信する導波管構造の各第1入力端子と組み 合わされるべき信号の数に対応し、そのデータパターンは互いに対して遅延され ること、及び各第2入力端子が同一のパルスレーザから制御パルスパターンの少 なくとも一部分を受信し、そのデータパターンと制御パルスパターンとはユニッ ト毎に互いに同期化されていることを特徴としている。 この方法において、且つ適当な同期化がある場合には、各光学ユニットは送信 媒体を通って送信され得る単一パルス系列へ結合器により結合される短い光学パ ルスから成るパルス系列を供給する。 本発明のこれらの態様が以下に記載される実施例から明らかになり、且つ本発 明のその他の態様が以下に記載される実施例を参照して説明されるであろう。 図において、 図1は既知の光学送信システムの一態様を図式的に示しており、 図2a及び2bは本発明による光学ユニットの二つの実施例を図式的に示しており 、 図3a及び3bは光学スイッチの第1及び第2入力端子が一致している、本発明に よる光学ユニットの二つの実施例を図式的に示しており、且つ 図4は送信機が1個より多い本発明によるユニットを具えている送信システム を図式的に示している。 図1に図式的に示された送信システム1は、間に配設された送信媒体7、例え ば光ファイバーを有する光学送信機3と光学受信機5とを具えている。ディジタ ル電気信号Se,tの形のデータパターンが光学送信機3へ印加される。この信号 が光学パルスSo,tへ送信機3内で変換される。送信機3の出力端子は送信媒体 7の入力端子へ接続され、送信媒体の出力端子は受信機5の入力端子へ接続され ている。送信媒体を通して光学パルスの輸送の後に、受信機内の光学パルスが受 信機5の出力端子において利用できるディジタル電気信号Se,rに再び変換され る。 本発明においては、送信されるべきデータパターンが比較的迅速に相互に連続 し且つ比較的大きい距離を通して実質的に歪み無しに輸送され得る短い光学パル スから成る光学パルス系列へ、実質的に誤差無しで且つ減衰無しで変換される光 学ユニット9を、送信機3は設けられている。この目的のために、ディジタルデ ータパターンがレーザ23へ最初に印加され、それで例えばNRZ(non-return to z ero)変調された光学パルス系列が得られる。このレーザ23のパルスは、光学ユ ニット9において短いパルスから成る変調されたパルス系列へ、光学スイッチ22 により続いて変換される。 図2aはそのような光学ユニット9の一実施例の第1の図式的な表現である。光 学ユニット9は屈折率が放射線によって可変である光学導波管構造11を有してい る。導波管構造11は、例えばガラス又は合成材料で作られた光ファイバーであっ てもよい。図に示された導波管構造の実施例は環状である。この形状は方向性結 合器13、一般には50:50結合器を介してそのファイバーの二つの端部を結合する ことにより得られる。入力端子及び出力端子として機能する二つのゲート15及び 17はかくして得られる。信号が入力ゲート15を介して導波管構造すなわちリング 11へ印加される場合には、この信号は方向性結合器13により二つの等しい信号部 分に分割され、それらの信号部分が逆方向にリング11を通って伝播する。二つの 信号部分は同じ光学通路長を通過するので弱め合う干渉が起こり、且つリング11 において別の手段が取られない場合には出力ゲート17において強度は測定されな い。全部の強度は入力ゲートにおいて現れる。この場合には、導波管構造11は鏡 として動作する。非対称がリング11内に起こされることを保証することにより、 信号が出力ゲートにおいて発生されることが実現され得る。実際には、リング内 の非対称は逆方向に伝播する二つの信号部分の相対位相での偏移を伴っている。 図2aに示された構造においては、この非対称は放射線が外部結合器21を介してリ ング11内へ非対称に注入される制御パルスレーザ19によって導入される。これら のパルスは二つの信号部分の一方と同じ方向に伝播する。従って位相変化が前記 のサブ信号に生じるので、二つのサブ信号の間の位相差が出力ゲートにおいて作 りだされて且つ位相差が充分大きい場合には強め合う干渉がその時に起こるので 、強度が測定され得る。位相差の値はファイバーの長さ、ファイバーの非線形係 数、及び注入放射線の強度により決められる。出力ゲートにおいて測定される信 号はπと等しい位相差において最大である。 50:50結合器13を波長感知結合器により置き換えることにより、且つ制御パル スレーザの強度がリング内に非対称を生じるような方法でデータ信号と制御パル ス信号との波長を選択することにより、非対称がリング11内へ導入されてもよい 。この場合には外部結合器21が省略され得る。図3aは一実施例を示している。レ ーサ19と23との放射線は結合器20を介して光学スイッチ22へ印加されるが、この 結合器はスイッチ22自身の外側に配設されている。光学スイッチ22の第1及び第 2入力端子は今や一致している。 スイッチが開かれている期間内に、言い換えれば逆方向に伝播する二つのサブ 信号の間の位相差が出力ゲート17において信号を得るために充分大きい場合の期 間の間に、データパターンのパルスの標本がかくして取られる。この期間は導波 管構造内に非対称がある間の時間により、言い換えれば、スイッチの通過窓の幅 により、決定される。通過窓はジッタの可能な存在により、なるべくデータパル スの縁に置かれないで、データパルスの真ん中に置かれる。これは光学ユニット の次の実施例にも適用される。 上述の形態及び光学スイッチの次の形態において、スイッチの出力端子におい て干渉するサブ信号が充分に大きい位相差において強め合う干渉を生じるのに適 した分極を有することを保証するように、別の分極制御素子が導波管構造11内に 組み込まれてもよい。 NRZ(non-return to zero)変調されたレーザがデータレーザ23として用いられ てもよい。これは、電流が変調され、あるいは放射線がレーザ23の後に配置され た電気吸収性の変調器により変調される、例えば DFBレーザあるいはFPレーザで あってもよい。レーザ19は、例えば利得切換又はモード固定短パルスレーザであ る。 NRZ(non-return to zero)変調されたレーザのパルスは比較的広いが、比較的 高い吸光率比を有している。更にその上、NRZ 変調されたレーザのパルスは大き いスペクトル純度の利点を有している。 レーザ23は光学ユニット9の中あるいは外側にあってもよい。 上述の導波管構造の実施例はNOLM(Non-linear Optical Loop Mirror)として既 知である。 NOLM内で逆方向に伝播する二つのサブ信号の間に実現される位相差は、制御パ ルスのパルス持続期間τとファイバーの分散とにより決められる。 図2bは本発明による光学ユニット用の光学スイッチのもう一つの実施例を示し ている。図2bは図2aに示されたようなスイッチを示しており、その中には非線形 光学素子25が、例えば距離Δx≠0において、リング11の中心mに対して非対称 に配設されている。導波管構造11は光学非線形材料から成ってもあるいは成らな くてもよい。非線形光学素子の非線形係数が導波管構造の非線形係数よりも大き い場合には、非対称は今や主に非線形光学素子25により起こされる。非線形光学 素子25は、例えばInP、ポリマーあるいはその他の非線形光学材料から成っても よい。スイッチの出力端子において発生されるパルス系列のパルスの強度は、非 線形光学素子に依存して、元のデータ信号のパルスの強度に対して減衰されても あるいは増幅されてもよいが、本発明の利点は吸光率比が変換されるべきデータ 信号のサンプリングの間少なくとも維持されることである。 本発明による光学ユニットの好適な実施例においては、非線形光学素子25が半 導体レーザ増幅器である。制御パルスレーザ19から来るパルス系列と、レーザ23 から来るデータパルス系列とは、逆方向に伝播する二つのサブ信号の、増幅器25 における、到達の間の間隔内に、制御パルスが増幅器へ到達するような方法で互 いに対して同期化されている。最初に到達するサブ信号は増幅器により増幅され 且つ送られ、サブ信号が飽和の後であるが不飽和期間が経過する前に通る場合に は、制御パルスは増幅器を飽和させ且つ続いて逆方向に伝播するサブ信号が増幅 され且つ送られる。所望の効果が達成されることも保証される。実際には、増幅 器の飽和が電荷キャリア密度の変化を伴う。これが屈折率の変化となる。この瞬 間に増幅器を通って伝播する放射線は、それの結果として位相変化を経験するだ ろう。従って位相変化が増幅器により第2サブ信号内に導入されるので、位相差 が逆方向に伝播する二つのサブ信号間に作り出される。この位相差が充分大きい 場合には、スイッチの出力端子において強め合う干渉となる。従って、原理的に は、元のデータ信号と同じ吸光率比を有する短いパルスの変調されたパルスパタ ーンが、出力ゲートにおいて作り出されるだろう。 今や逆方向に伝播する二つのサブ信号間に作り出された位相差は、増幅器25と 導波管構造11の中心mとの間の距離Δxと、制御パルスのパルス持続期間τとに より決められる。非対称は導波管構造自身によるよりむしろ、あるいはより少な い程度まで、主に増幅器により起こされるので、NOLMと比較してより短いファイ バー及び大幅により低い出力が充分であり得る。制御パルスの強度が増幅器を飽 和させる間の時間と多くとも等しい期間と増幅器の次の不飽和期間との間スイッ チは開かれるであろう。 TOADの場合においても、導波管構造11内の結合器21は省略され得るので、光学 スイッチ22の第1及び第2入力端子は一致し、且つレーザ19からとレーザ23から との双方の放射線が結合器13を介してリング11へ印加される。双方のレーサ19, 23からの放射線が結合器20を介して結合され且つ結合器13へ印加される。50:50 結合器の代わりに結合器13のために波長感知結合器を選択することにより、及び 制御パルスレーザの強度がリング内に非対称を生じるような方法でデータ信号と 制御パルス信号との波長を選択することにより、非対称は、例えばリング11内へ 導入され得る。しかしながら、結合器13は波長感知結合器である必要はない。結 合器13が、制御パルスに対して導波管構造内に実質的に対称が存在し、一方デー タパルスの非対称が同時にあることを保証する結合器である場合に充分である。 これは導波管構造内の適切な位置に、すなわち導波管構造11の中心から遅延時間 T/4+w(ここでTは制御パルス信号の周期を定義し、wはスイッチの通過窓 を定義し、且つ慣習的なT0ADにおける増幅器と導波管構造11の中心との間の距離 と比較され得る)に増幅器25を置くことにより達成され得る。この方法において は、制御パルス信号とデータ信号との波長はあらかじめ知っておく必要はない。 図3bは改善されたTOADの一実施例を示している。T0ADののこの改善版は、導波 管構造内に1個の結合器が少なく且つリングのファイバー長も増幅器の存在によ り非常に短く維持され得るので、そのような構成要素は他の電気的構成要素と統 合され得ると言う利点を有している。結合器20は代わりに光学ユニット9の外側 に存在してもよい。 この光学送信システムは、例えば多重送信システムであってもよい。実際に、 送信システムの送信速度が本発明による単一光学ユニットにより達成され得るよ りも更に増大されねばならない場合には、1個より多い信号が単一チャネルを通 って送信されねばならない。この目的のために、幾つかの信号が送信機端におい て同じ送信チャネル内に結合されねばならない。組み合わされるべき信号の数に 対応する多数の並列配置された光学ユニット9を有する送信機を設けることによ り、完全に光学的な方法で送信機端において同一チャネル内に異なる信号が結合 され得る。 図4はそのような一実施例を示している。各光学ユニット33,35,37が図2a, 2b,3a及び3bに示された実施例のうちの一つに従って設置され得る。 レーザ27は、例えば結合器29の助けにより分枝26,28,30を介して光学ユニッ ト33,35,37の各々へ放射線が送信され得る連続的に駆動されるレーザである。 それらの分枝の各々が、送信されるべきデータパターンと一致して NRZ変調され たデータパルス系列に、その放射線を変換する変調器40,42,44を組み込んでい る。異なるデータパルス系列は、スイッチ34,36,38により変換されたそのデー タパルス系列が単一の信号へ組み合わされ得るために、適切な係数により互いに 対して遅延される。 光学スイッチ34,36,38の各々へ印加される制御パルス系列は別々にパルスレ ーザから発生され得るが、その場合には3個のレーザが高い送信速度の期待され る目的を達成するように同じパルス周期を有さねばならない。しかしながら、ス イッチへ印加される制御パルス系列は、好適には1個のパルスレーザ39から発生 する。その場合にはレーザ39からの制御パルス系列も、結合器41及び3個の光フ ァイバー43,45,47を介して各々の光学ユニット33,35,37へ、適切な遅延によ り印加される。データパルス系列と制御パルス系列とはユニット毎に相互に同期 化されねばならない。 各光学ユニット33,35,37において、そこへ印加される NRZ変調されたデータ パルス系列が短いパルスから成るデータパルス系列へ変換される。3個の光ファ イバー55,57,59と結合器61とが、反復周波数が元のデータ信号に対して3倍さ れ且つ信号チャネルを介して送信媒体7を通って送信され得る一つの信号へ、こ れらの短いパルスのデータパルス系列を組み合わせる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.データパターンと一致して光学データ信号を発生するための光学ユニットで あって、該ユニットは変調周期Tを有するデータパターンを受信するための入力 端子と、nが整数であるパルス周期n・T及びパルス持続期間τを有する光学パ ルス系列を供給するためのパルスレーザと、前記のパルス系列を前記のデータパ ターンと一致した光学データ信号に変換するための手段とを有している光学ユニ ットにおいて、 パルスがパルス幅bを有する光学パルス系列の形でデータパターンを受信す るための第1入力端子と、スイッチが開かれた場合の期間の間データパターンを サンプリングするためにパルスレーザから光学パルス系列を受信するための第2 入力端子と、0<ε<1であるパルス幅ε・bを有するデータパルス系列を供給 するための出力端子とを有する放射線制御光学スイッチにより前記の手段が構成 されていることを特徴とする光学ユニット。 2.請求項1記載の光学ユニットにおいて、光学スイッチが屈折率が放射線強度 によって可変である少なくとも1個の非線型光学部分を有する光学導波管構造に より構成されており、前記のスイッチの第1入力端子及び出力端子は方向性結合 器によって相互接続されていることを特徴とする光学ユニット。 3.請求項2記載の光学ユニットにおいて、導波管構造が端部が少なくとも第1 入力端子と出力端子とを構成する非線形光ファイバーであること、及び第2入力 端子が第1入力端子と出力端子との間に存在し、パルスレーザからの放射線の強 度が導波管構造内に非対称を生じることを特徴とする光学ユニット。 4.請求項2記載の光学ユニットにおいて、導波管構造が端部が少なくとも第1 入力端子と出力端子とを構成する非線形光ファイバーであること、第1及び第2 入力端子が一致すること、方向性結合器が波長感知結合器であること、及びパル スレーザからの放射線の強度が導波管構造内の非対称を生じることを特徴とする 光学ユニット。 5.請求項2記載の光学ユニットにおいて、導波管構造内の第1入力端子と出力 端子との間で中心に対して非対称な位置に非線形光学素子が配設されること、 及び第2入力端子が第1入力端子と前記の素子との間に存在することを特徴とす る光学ユニット。 6.請求項5記載の光学ユニットにおいて、非線形光学素子が半導体レーザ増幅 器であることを特徴とする光学ユニット。 7.請求項2記載の光学ユニットにおいて、非線形光学素子が中心に対して非対 称な位置において導波管構造内の第1入力端子と出力端子との間に配置されてい ること、及び第1入力端子と第2入力端子とが一致していることを特徴とする光 学ユニット。 8.請求項7記載の光学ユニットにおいて、非線形光学素子が半導体レーザ増幅 器であることを特徴とする光学ユニット。 9.請求項6又は8記載の光学ユニットにおいて、半導体レーザ増幅器が分極 不感性であることを特徴とする光学ユニット。 10.間に配設された送信媒体を有する送信機と受信機とを具えている光学送信シ ステムにおいて、前記の送信機が少なくとも1個の請求項1〜9のうちのいずれ か1項記載の光学ユニットを設けられたことを特徴とする光学送信システム。 11.請求項10記載の光学送信システムにおいて、送信機が請求項1〜9のうちの いずれか1項記載のような、組み合わされるべき信号の数と一致した多数の並列 配置された光学ユニットを設けられ、該送信機において導波管構造の各第1入力 端子がデータパターンを受信し、そのデータパターンは互いに対して遅延される こと、及び各第2入力端子が同一のパルスレーザから制御パルスパターンの少な くとも一部分を受信し、データパターンと制御パルスパターンとはユニット毎に 同期化されることを特徴とする光学送信システム。 12.光学送信システムに用いるための送信機において、該送信機が請求項1〜9 のうちのいずれか1項に記載された少なくとも1個の光学ユニットを設けられて いることを特徴とする送信機。
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