JPH08150392A - 水酸化銀殺菌水の製造方法 - Google Patents
水酸化銀殺菌水の製造方法Info
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- JPH08150392A JPH08150392A JP30692994A JP30692994A JPH08150392A JP H08150392 A JPH08150392 A JP H08150392A JP 30692994 A JP30692994 A JP 30692994A JP 30692994 A JP30692994 A JP 30692994A JP H08150392 A JPH08150392 A JP H08150392A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強い殺菌力が長く持続する殺菌水の製造方法
を提供する。 【構成】 銀の水酸化物錯体を生成するのに妨害となる
塩素等を取り除き、且つ、アルカリ化した水を、銀電極
を陽極として電解することにより、水中に銀イオンを溶
出させ、この銀イオンと水中の水酸化物イオンが結合し
た銀の水酸化物錯体(Ag(OH)nを水中に生成させ
る。原水または処理工程中の水もしくは生成された殺菌
水のpHを調整して、使用目的に合ったpHの水酸化銀
殺菌水を生成する。
を提供する。 【構成】 銀の水酸化物錯体を生成するのに妨害となる
塩素等を取り除き、且つ、アルカリ化した水を、銀電極
を陽極として電解することにより、水中に銀イオンを溶
出させ、この銀イオンと水中の水酸化物イオンが結合し
た銀の水酸化物錯体(Ag(OH)nを水中に生成させ
る。原水または処理工程中の水もしくは生成された殺菌
水のpHを調整して、使用目的に合ったpHの水酸化銀
殺菌水を生成する。
Description
【0001】
【発明の利用分野】本発明は殺菌水の製造方法に関し、
特に、銀の水酸化物錯体を効率的に含有する殺菌水の製
造方法に関する。
特に、銀の水酸化物錯体を効率的に含有する殺菌水の製
造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般に酸性の水は細菌
が繁殖しにくく、特にpH3以下の強酸性水は強い殺菌
力があることが知られている。しかし乍ら、酸性水の殺
菌メカニズムは有機物との反応で殺菌作用を示すので反
応後は酸化力が消滅し、殺菌力がなくなってしまうとい
う問題があり、また、酸性であるため、殺菌対象物が金
属製の場合は錆が生じやすい。
が繁殖しにくく、特にpH3以下の強酸性水は強い殺菌
力があることが知られている。しかし乍ら、酸性水の殺
菌メカニズムは有機物との反応で殺菌作用を示すので反
応後は酸化力が消滅し、殺菌力がなくなってしまうとい
う問題があり、また、酸性であるため、殺菌対象物が金
属製の場合は錆が生じやすい。
【0003】そこで、水道水等の原水中に銀イオンを溶
出させて銀の水酸化物錯体(Ag(OH)n)を含むアル
カリ性の殺菌水を得る試みが行われている。しかし乍
ら、水中に銀イオンを溶出させても、該水中に塩素イオ
ンが存在すると塩化銀(AgCl)になってしまい殺菌
力が大巾に低下してしまうという問題がある。
出させて銀の水酸化物錯体(Ag(OH)n)を含むアル
カリ性の殺菌水を得る試みが行われている。しかし乍
ら、水中に銀イオンを溶出させても、該水中に塩素イオ
ンが存在すると塩化銀(AgCl)になってしまい殺菌
力が大巾に低下してしまうという問題がある。
【0004】従って、本発明の目的は、強い殺菌力が長
く持続する殺菌水の製造方法を提供することにある。
く持続する殺菌水の製造方法を提供することにある。
【0005】ところで、上記目的を達成するための一つ
の方法として原水を陰イオン交換処理してアルカリ化し
た後、この水を銀電極を陽極として電解することによ
り、水中に銀イオンを溶出させ、銀イオンを銀の水酸化
物錯体の形に結合させることが提案される。この場合、
水中の陰イオンがOHイオンに置換されると処理水のp
Hが高くなるが、殺菌対象物によっては殺菌水のpHが
高くなりすぎると不都合な場合と、pHがより高いほう
が好ましい場合が考えられる。
の方法として原水を陰イオン交換処理してアルカリ化し
た後、この水を銀電極を陽極として電解することによ
り、水中に銀イオンを溶出させ、銀イオンを銀の水酸化
物錯体の形に結合させることが提案される。この場合、
水中の陰イオンがOHイオンに置換されると処理水のp
Hが高くなるが、殺菌対象物によっては殺菌水のpHが
高くなりすぎると不都合な場合と、pHがより高いほう
が好ましい場合が考えられる。
【0006】そこで、本発明の第2の目的は、使用目的
に応じてpHを低く、あるいは高く調整して前記水酸化
銀殺菌水を製造する方法を提供することにある。
に応じてpHを低く、あるいは高く調整して前記水酸化
銀殺菌水を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は水から塩素等の水酸化銀生成の妨害にな
る物質を取り除くとともに、この水をアルカリ化し、し
かる後、銀電極を陽極とする電解により水中に銀イオン
を溶出させ、銀イオンが銀の水酸化物錯体(Ag(OH)
n)の形に結合した殺菌水を得ることを特徴とする。
めに、本発明は水から塩素等の水酸化銀生成の妨害にな
る物質を取り除くとともに、この水をアルカリ化し、し
かる後、銀電極を陽極とする電解により水中に銀イオン
を溶出させ、銀イオンが銀の水酸化物錯体(Ag(OH)
n)の形に結合した殺菌水を得ることを特徴とする。
【0008】本発明の殺菌水製造方法の前記工程のう
ち、水から塩素等を取除き且つアルカリ化する手段には
いくつかの方法があり、請求項1の発明は、純水化処理
をした水に、水酸化物塩などの塩素イオンを含まないア
ルカリ化のための薬剤を添加した後、この水を銀電極を
陽極として電解し、溶出した銀イオンにより水中に銀の
水酸化物錯体を生成させることを特徴とする。
ち、水から塩素等を取除き且つアルカリ化する手段には
いくつかの方法があり、請求項1の発明は、純水化処理
をした水に、水酸化物塩などの塩素イオンを含まないア
ルカリ化のための薬剤を添加した後、この水を銀電極を
陽極として電解し、溶出した銀イオンにより水中に銀の
水酸化物錯体を生成させることを特徴とする。
【0009】また、請求項2の発明は、純水化処理をし
た水に、水酸化物塩などの塩素イオンを含まないアルカ
リ化のための薬剤を添加し、この水を電解処理した後、
生成された陰極側の電解処理水を銀電極を陽極として電
解し、溶出した銀イオンにより水中に銀の水酸化物錯体
を生成させることを特徴とする。
た水に、水酸化物塩などの塩素イオンを含まないアルカ
リ化のための薬剤を添加し、この水を電解処理した後、
生成された陰極側の電解処理水を銀電極を陽極として電
解し、溶出した銀イオンにより水中に銀の水酸化物錯体
を生成させることを特徴とする。
【0010】さらに、請求項3の発明は、陰イオン交換
により水中の塩素イオン(Clイオン)その他の陰イオ
ンを水酸化物イオン(OHイオン)に置換して、塩素を
取除いたアルカリ水に調整した後、この水を銀電極を陽
極として電解し、溶出した銀イオンにより水中に銀の水
酸化物錯体を生成させることを特徴とする。
により水中の塩素イオン(Clイオン)その他の陰イオ
ンを水酸化物イオン(OHイオン)に置換して、塩素を
取除いたアルカリ水に調整した後、この水を銀電極を陽
極として電解し、溶出した銀イオンにより水中に銀の水
酸化物錯体を生成させることを特徴とする。
【0011】前記第2の目的を達成するために、本発明
は、前記請求項3の発明において、陰イオン交換処理の
前又は後の水のpHを低く、あるいは高く調整すること
を特徴とし、その具体的手段は以下のとおりである。
は、前記請求項3の発明において、陰イオン交換処理の
前又は後の水のpHを低く、あるいは高く調整すること
を特徴とし、その具体的手段は以下のとおりである。
【0012】すなわち、請求項4の発明は、前記請求項
3記載の水酸化銀殺菌水の製造方法において、陰イオン
交換処理した水の一部を陽イオン交換処理し、この陽イ
オン交換処理水を前記銀陽極電解前の陰イオン交換処理
水、又は、銀陽極電解後の水酸化銀殺菌水に混合してp
H調整することをさらに特徴とする。
3記載の水酸化銀殺菌水の製造方法において、陰イオン
交換処理した水の一部を陽イオン交換処理し、この陽イ
オン交換処理水を前記銀陽極電解前の陰イオン交換処理
水、又は、銀陽極電解後の水酸化銀殺菌水に混合してp
H調整することをさらに特徴とする。
【0013】また、請求項5の発明は、陽イオン交換に
より酸性にした水を原水に混合して原水のpHを下げ、
この混合水を陰イオン交換処理して水中の塩素イオンそ
の他の陰イオンを水酸化物イオンに置換した後、銀電極
を陽極として電解し、溶出した銀イオンにより水中に銀
の水酸化物錯体を生成させることを特徴とする。
より酸性にした水を原水に混合して原水のpHを下げ、
この混合水を陰イオン交換処理して水中の塩素イオンそ
の他の陰イオンを水酸化物イオンに置換した後、銀電極
を陽極として電解し、溶出した銀イオンにより水中に銀
の水酸化物錯体を生成させることを特徴とする。
【0014】また、請求項6の発明は、請求項3記載の
殺菌水生成方法において、銀陽電極による電解の前また
は後の処理水に塩素を含まない酸を添加してpHを低く
調整することを特徴とする。
殺菌水生成方法において、銀陽電極による電解の前また
は後の処理水に塩素を含まない酸を添加してpHを低く
調整することを特徴とする。
【0015】さらに、請求項7の発明は、原水を陰イオ
ン交換処理した水と、純化物処理をした水とを混合して
混合水のpH値を陰イオン交換処理水のpH値よりも低
く調整した後、この水を銀電極を陽極として電解し、溶
出した銀イオンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成さ
せることを特徴とする。
ン交換処理した水と、純化物処理をした水とを混合して
混合水のpH値を陰イオン交換処理水のpH値よりも低
く調整した後、この水を銀電極を陽極として電解し、溶
出した銀イオンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成さ
せることを特徴とする。
【0016】さらには、請求項8の発明のように、原水
を陰イオン交換処理した水を、有隔膜電解または無隔膜
電解により低アルカリ性水と高アルカリ性水に分離し、
生成される低アルカリ性水と高アルカリ性水の少なくと
も一方の水を、銀電極を陽極として電解し、溶出した銀
イオンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成させるよう
にしてもよい。
を陰イオン交換処理した水を、有隔膜電解または無隔膜
電解により低アルカリ性水と高アルカリ性水に分離し、
生成される低アルカリ性水と高アルカリ性水の少なくと
も一方の水を、銀電極を陽極として電解し、溶出した銀
イオンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成させるよう
にしてもよい。
【0017】前記請求項8の発明に基づいて、さらに、
陰イオン交換処理をした水の一部を陽イオン交換処理
し、この陽イオン交換処理水を用いて以下にのようなp
H調整してもよい。
陰イオン交換処理をした水の一部を陽イオン交換処理
し、この陽イオン交換処理水を用いて以下にのようなp
H調整してもよい。
【0018】即ち、請求項9の発明は、前記請求項8に
記載した水酸化銀殺菌水の製造方法において、陰イオン
交換処理をした水の一部を陽イオン交換処理し、この陽
イオン交換処理水を前記陰イオン交換処理水に混合して
pHを調整することをさらに特徴とする。
記載した水酸化銀殺菌水の製造方法において、陰イオン
交換処理をした水の一部を陽イオン交換処理し、この陽
イオン交換処理水を前記陰イオン交換処理水に混合して
pHを調整することをさらに特徴とする。
【0019】また、請求項10の発明は、前記請求項8
に記載した水酸化銀殺菌水の製造方法において、陰イオ
ン交換処理をした水の一部を陽イオン交換処理し、この
陽イオン交換処理水を、前記銀陽極電解前の電解アルカ
リ性水又は銀陽極電解後の水酸化銀殺菌水に混合してp
Hを調整することをさらに特徴とする。
に記載した水酸化銀殺菌水の製造方法において、陰イオ
ン交換処理をした水の一部を陽イオン交換処理し、この
陽イオン交換処理水を、前記銀陽極電解前の電解アルカ
リ性水又は銀陽極電解後の水酸化銀殺菌水に混合してp
Hを調整することをさらに特徴とする。
【0020】請求項8、9または10記載の水酸化銀殺
菌水の製造方法においては、さらに、請求項11の発明
ように、電解により分離された低アルカリ性水と高アル
カリ性水の一方の水を銀電極を陽極として電解するとと
もに、他方の水のpHを下げるように調整してこれを前
記銀陽極電解の前又は後の水に混合するようにしてもよ
い。この場合、前記他方の水のpH調整方法としては、
請求項12のように、前記他方の水の一部を純水化処理
又は陽イオン交換処理して前記他方の水の残部とともに
前記銀陽極電解の前又は後の水に混合してもよく、ま
た、請求項13のように、前記他方の水に、塩素を含ま
ない薬液を添加して前記銀陽極電解の前又は後の水に混
合するようにしてもよい。
菌水の製造方法においては、さらに、請求項11の発明
ように、電解により分離された低アルカリ性水と高アル
カリ性水の一方の水を銀電極を陽極として電解するとと
もに、他方の水のpHを下げるように調整してこれを前
記銀陽極電解の前又は後の水に混合するようにしてもよ
い。この場合、前記他方の水のpH調整方法としては、
請求項12のように、前記他方の水の一部を純水化処理
又は陽イオン交換処理して前記他方の水の残部とともに
前記銀陽極電解の前又は後の水に混合してもよく、ま
た、請求項13のように、前記他方の水に、塩素を含ま
ない薬液を添加して前記銀陽極電解の前又は後の水に混
合するようにしてもよい。
【0021】前記いずれの発明においても、銀陽極電解
は、電解槽の両電極に、正電圧の印加により水中に銀イ
オンを溶出する電極材料を使用し、両電極の極性を切り
換えて銀陽極電解を行うことが望ましく、また、イオン
交換処理、又は純水化処理の前の原水を、活性炭又はミ
クロフイルタにより濾過処理することが望ましい。
は、電解槽の両電極に、正電圧の印加により水中に銀イ
オンを溶出する電極材料を使用し、両電極の極性を切り
換えて銀陽極電解を行うことが望ましく、また、イオン
交換処理、又は純水化処理の前の原水を、活性炭又はミ
クロフイルタにより濾過処理することが望ましい。
【0022】
【作用】請求項1の発明は、純水化処理した水に水酸化
物塩などの塩素を含まないアルカリ化のための薬剤を添
加することにより、塩素を含まないアルカリ性水が生成
される。この水を銀電極を陽極として電解すると水中に
銀イオンが溶出する。この銀電解処理水中には塩素イオ
ンがないので塩化銀は生成されず、溶出した銀は殺菌力
の強い銀の水酸化物錯体の形で存在することになる。
物塩などの塩素を含まないアルカリ化のための薬剤を添
加することにより、塩素を含まないアルカリ性水が生成
される。この水を銀電極を陽極として電解すると水中に
銀イオンが溶出する。この銀電解処理水中には塩素イオ
ンがないので塩化銀は生成されず、溶出した銀は殺菌力
の強い銀の水酸化物錯体の形で存在することになる。
【0023】請求項2の発明は塩素を含まないアルカリ
水をさらに電解処理し、水酸化物イオン濃度を高めた陰
極室の水を銀電極を陽極として電解することにより、水
中に銀イオンを溶出させるので、銀の水酸化物錯体の発
生効率が良くなる。
水をさらに電解処理し、水酸化物イオン濃度を高めた陰
極室の水を銀電極を陽極として電解することにより、水
中に銀イオンを溶出させるので、銀の水酸化物錯体の発
生効率が良くなる。
【0024】請求項3の発明は、水道水等の塩素を含む
水をOH型イオン交換樹脂等でアニオン交換することに
より、水中の塩素イオンがOHイオン等の水酸化物イオ
ンに置換され、塩素が取除かれたアルカリ水が生成され
る。この水を銀電極を陽極として電解することにより水
中に銀イオンが溶出するが、このアルカリ水は塩素イオ
ンがアニオン交換により取除かれているので、塩化銀は
生成されず、溶出した銀イオンは水中の水酸化物イオン
と結合して殺菌力の強い銀の水酸化物錯体を生成するこ
とになる。
水をOH型イオン交換樹脂等でアニオン交換することに
より、水中の塩素イオンがOHイオン等の水酸化物イオ
ンに置換され、塩素が取除かれたアルカリ水が生成され
る。この水を銀電極を陽極として電解することにより水
中に銀イオンが溶出するが、このアルカリ水は塩素イオ
ンがアニオン交換により取除かれているので、塩化銀は
生成されず、溶出した銀イオンは水中の水酸化物イオン
と結合して殺菌力の強い銀の水酸化物錯体を生成するこ
とになる。
【0025】請求項4の発明は、陰イオン交換処理した
水の一部を陽イオン交換処理し、この陽イオン交換処理
水を前記銀陽極電解前の陰イオン交換処理水、又は、銀
陽極電解後の水酸化銀殺菌水に混合することによって生
成される殺菌水のpHが高くなり過ぎないように抑制さ
れる。
水の一部を陽イオン交換処理し、この陽イオン交換処理
水を前記銀陽極電解前の陰イオン交換処理水、又は、銀
陽極電解後の水酸化銀殺菌水に混合することによって生
成される殺菌水のpHが高くなり過ぎないように抑制さ
れる。
【0026】同様に、請求項5乃至7の発明は、陰イオ
ン交換処理前の水、または、陰イオン交換処理後の水の
pHを下げるように調整するので、陰イオン交換処理に
よって陰イオンがOHイオンと交換されても殺菌水製造
工程中の水、あるいは、生成された殺菌水のpHが高く
なり過ぎないように抑制される。
ン交換処理前の水、または、陰イオン交換処理後の水の
pHを下げるように調整するので、陰イオン交換処理に
よって陰イオンがOHイオンと交換されても殺菌水製造
工程中の水、あるいは、生成された殺菌水のpHが高く
なり過ぎないように抑制される。
【0027】さらに請求項8の発明は、陰イオン交換処
理をした水を、有隔膜電解または無隔膜電解により低ア
ルカリ性水と高アルカリ性水に分離し、生成される低ア
ルカリ性水と高アルカリ性水のいずれか一方の水を、銀
電極を陽極として電解するので、低アルカリ性水を銀陽
極電解した水はpHが低く調整された水酸化銀殺菌水に
生成され、逆に、高アルカリ性水を銀陽極電解した水は
pHが高く調整された水酸化銀殺菌水になる。
理をした水を、有隔膜電解または無隔膜電解により低ア
ルカリ性水と高アルカリ性水に分離し、生成される低ア
ルカリ性水と高アルカリ性水のいずれか一方の水を、銀
電極を陽極として電解するので、低アルカリ性水を銀陽
極電解した水はpHが低く調整された水酸化銀殺菌水に
生成され、逆に、高アルカリ性水を銀陽極電解した水は
pHが高く調整された水酸化銀殺菌水になる。
【0028】そして、この場合も、陰イオン交換処理を
した水の一部を陽イオン交換処理して、この陽イオン交
換処理水を銀陽極電解の前又は後の水に混合することに
より、水酸化銀殺菌水のpHが高くなり過ぎないように
抑制される。
した水の一部を陽イオン交換処理して、この陽イオン交
換処理水を銀陽極電解の前又は後の水に混合することに
より、水酸化銀殺菌水のpHが高くなり過ぎないように
抑制される。
【0029】他方、請求項11、12、13の発明のよ
うに、電解により分離された低アルカリ性水と高アルカ
リ性水の一方の水を銀電極を陽極として電解するととも
に、他方の水のpHを下げるように調整してこれを前記
銀陽極電解の前又は後の水に混合することにより、電解
槽からの捨て水がなくなり、しかも、水酸化銀殺菌水の
pHが高くなり過ぎないように抑制される。
うに、電解により分離された低アルカリ性水と高アルカ
リ性水の一方の水を銀電極を陽極として電解するととも
に、他方の水のpHを下げるように調整してこれを前記
銀陽極電解の前又は後の水に混合することにより、電解
槽からの捨て水がなくなり、しかも、水酸化銀殺菌水の
pHが高くなり過ぎないように抑制される。
【0030】請求項14の発明のように、銀陽極電解槽
の両電極に、正電圧の印加により水中に銀イオンを溶出
する電極材料を使用し、両電極の極性を切り換えて銀陽
極電解を行うことにより、カルシウムなどの析出物を溶
解させながら連続的に銀陽極電解がおこなわれる。
の両電極に、正電圧の印加により水中に銀イオンを溶出
する電極材料を使用し、両電極の極性を切り換えて銀陽
極電解を行うことにより、カルシウムなどの析出物を溶
解させながら連続的に銀陽極電解がおこなわれる。
【0031】さらに、請求項15の発明では、イオン交
換処理前あるいは純水化処理前の原水を活性炭等で濾過
することにより、残留塩素が除去され、且つ、イオン交
換樹脂の酸化による不可逆膨潤が防止され、また、原水
をミクロフイルタで濾過することにより、不純物や雑菌
が除かれる。
換処理前あるいは純水化処理前の原水を活性炭等で濾過
することにより、残留塩素が除去され、且つ、イオン交
換樹脂の酸化による不可逆膨潤が防止され、また、原水
をミクロフイルタで濾過することにより、不純物や雑菌
が除かれる。
【0032】
【実施例】以下に、本発明の実施例に付いて図を参照し
て説明する。図1は本願請求項1に係る発明の実施例を
示す工程説明図である。この実施例では、純水処理化し
た水に、水酸化物塩などの塩素イオンのないアルカリ化
のための食品添加用薬剤を添加することにより、塩素イ
オンを含まないアルカリ性の水に調整した後、この水を
銀電極3を陽極として用いた無隔膜電解槽1で電解して
水中に銀イオンを溶出させることにより、この銀イオン
と水中の水酸化物イオンが結合した銀の水酸化物錯体
(Ag(OH)n)を水中に生成させるものである。
て説明する。図1は本願請求項1に係る発明の実施例を
示す工程説明図である。この実施例では、純水処理化し
た水に、水酸化物塩などの塩素イオンのないアルカリ化
のための食品添加用薬剤を添加することにより、塩素イ
オンを含まないアルカリ性の水に調整した後、この水を
銀電極3を陽極として用いた無隔膜電解槽1で電解して
水中に銀イオンを溶出させることにより、この銀イオン
と水中の水酸化物イオンが結合した銀の水酸化物錯体
(Ag(OH)n)を水中に生成させるものである。
【0033】この実施例に使用する水酸化物塩の例とし
ては、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム
(KOH)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、
水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化リチウム
(LiOH)などを挙げることができる。また、塩素イ
オンを含まない他のアルカリ化薬剤の例として、アンモ
ニア(NH3)やメチルアミン(CH3NH2)などのア
ミン系化合物の外、酸化カルシウム(CaO)などの水
に溶けてアルカリ性になる酸化物が挙げられる。
ては、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム
(KOH)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、
水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、水酸化リチウム
(LiOH)などを挙げることができる。また、塩素イ
オンを含まない他のアルカリ化薬剤の例として、アンモ
ニア(NH3)やメチルアミン(CH3NH2)などのア
ミン系化合物の外、酸化カルシウム(CaO)などの水
に溶けてアルカリ性になる酸化物が挙げられる。
【0034】純水化処理をした水は塩素を含まない純粋
の水であるから、この水に前記の水酸化物塩を添加する
か、もしくは、塩素を含まないアルカリ化薬剤を添加し
た水は、塩素イオンを含まず且つ電解質を含んだアルカ
リ性の水になる。この水を、陽極に銀電極を使用した無
隔膜の電解槽1に入れ、両電極に直流電圧を印加して電
解すると水中に銀イオンが溶出する。純水化処理により
水中には塩素イオンが存在しないので、銀電解により溶
出したAgイオンはOHイオンと結合して銀の水酸化物
錯体になり、殺菌力の強い水酸化銀を多く含んだ殺菌水
が生成される。
の水であるから、この水に前記の水酸化物塩を添加する
か、もしくは、塩素を含まないアルカリ化薬剤を添加し
た水は、塩素イオンを含まず且つ電解質を含んだアルカ
リ性の水になる。この水を、陽極に銀電極を使用した無
隔膜の電解槽1に入れ、両電極に直流電圧を印加して電
解すると水中に銀イオンが溶出する。純水化処理により
水中には塩素イオンが存在しないので、銀電解により溶
出したAgイオンはOHイオンと結合して銀の水酸化物
錯体になり、殺菌力の強い水酸化銀を多く含んだ殺菌水
が生成される。
【0035】図2は本願請求項2に係る発明の実施例を
示す工程説明図である。この実施例は、純水処理化した
水に水酸化物塩を添加するか、もしくは、塩素イオンを
含まないアルカリ化薬剤を添加して、塩素イオンのない
アルカリ水に調整する点は請求項1の発明と同様である
が、請求項2の発明は、このように処理した水、すなわ
ち、塩素イオンを含まない水を、さらに電解槽2で電解
し、OHイオンを多く含んだ陰極側の電解生成水を、陽
極に銀電極を使用した電解槽で電解することにより、水
中に銀の水酸化銀物錯体を多く含む殺菌水を生成するも
のである。なお、図2の実施例では、アルカリ化した水
を電解する電解槽2として、有隔膜電解槽を使用する場
合を例示しているが、電解により低アルカリ性水と高ア
ルカリ性水に分離することができる電解槽であれば無隔
膜電解槽を使用ことも可能である。この種の無隔膜電解
槽は、例えば、日本国実公昭58−47983号公報等
により公知である。
示す工程説明図である。この実施例は、純水処理化した
水に水酸化物塩を添加するか、もしくは、塩素イオンを
含まないアルカリ化薬剤を添加して、塩素イオンのない
アルカリ水に調整する点は請求項1の発明と同様である
が、請求項2の発明は、このように処理した水、すなわ
ち、塩素イオンを含まない水を、さらに電解槽2で電解
し、OHイオンを多く含んだ陰極側の電解生成水を、陽
極に銀電極を使用した電解槽で電解することにより、水
中に銀の水酸化銀物錯体を多く含む殺菌水を生成するも
のである。なお、図2の実施例では、アルカリ化した水
を電解する電解槽2として、有隔膜電解槽を使用する場
合を例示しているが、電解により低アルカリ性水と高ア
ルカリ性水に分離することができる電解槽であれば無隔
膜電解槽を使用ことも可能である。この種の無隔膜電解
槽は、例えば、日本国実公昭58−47983号公報等
により公知である。
【0036】図3は本願請求項3の発明の工程説明図で
あり、この発明は、水道水等の原水を陰イオン交換樹脂
等でアニオン交換することにより、水道水中の塩素その
他の陰イオンを水酸化物イオンに交換して、塩素を取除
いたアルカリ水に調整し、しかる後、この水を、銀電極
を陽極として電解することにより、水中に銀イオンを溶
出させ、この銀イオンと前記水酸化物イオンが結合した
銀の水酸化物錯体を水中に生成させるものである。
あり、この発明は、水道水等の原水を陰イオン交換樹脂
等でアニオン交換することにより、水道水中の塩素その
他の陰イオンを水酸化物イオンに交換して、塩素を取除
いたアルカリ水に調整し、しかる後、この水を、銀電極
を陽極として電解することにより、水中に銀イオンを溶
出させ、この銀イオンと前記水酸化物イオンが結合した
銀の水酸化物錯体を水中に生成させるものである。
【0037】前記、図3実施例のように、原水の陰イオ
ン交換処理工程を含む場合は、水中の陰イオンがOHイ
オンと交換されることにより、処理水のpHが高くなる
が、殺菌対象物は殺菌水のpHが高すぎると不都合が生
ずる場合があり、また、逆に、殺菌水のpHがより高い
ほうが好都合の場合も考えられる。従って、必要に応じ
てpHを低く、あるいは高く調整した水酸化銀殺菌水を
得ことができるようにするのがより好ましい。この問題
を解決した本発明の殺菌水製造方法の実施例を以下に説
明する。
ン交換処理工程を含む場合は、水中の陰イオンがOHイ
オンと交換されることにより、処理水のpHが高くなる
が、殺菌対象物は殺菌水のpHが高すぎると不都合が生
ずる場合があり、また、逆に、殺菌水のpHがより高い
ほうが好都合の場合も考えられる。従って、必要に応じ
てpHを低く、あるいは高く調整した水酸化銀殺菌水を
得ことができるようにするのがより好ましい。この問題
を解決した本発明の殺菌水製造方法の実施例を以下に説
明する。
【0038】先ず、前記請求項3の発明において、生成
される殺菌水のpHが高くなり過ぎないように調整する
一つの手段として、陰イオン交換処理した水の一部を陽
イオン交換処理し、この陽イオン交換処理水を前記銀陽
極電解前の陰イオン交換処理水、又は、銀陽極電解後の
水酸化銀殺菌水に混合してpH調整することがあげられ
る。ちなみに、図4は、原水を陰イオン交換処理した水
の一部を陽イオン交換処理し、この陽イオン交換処理水
を前記銀陽極電解前の陰イオン交換処理水に混合してp
H調整する場合の実施例を示す工程説明図であり、図5
は、原水を陰イオン交換処理した水の一部を陽イオン交
換処理し、この陽イオン交換処理水を前記銀陽極電解後
の水酸化銀殺菌水に混合してpH調整する場合の実施例
を示す工程説明図である。
される殺菌水のpHが高くなり過ぎないように調整する
一つの手段として、陰イオン交換処理した水の一部を陽
イオン交換処理し、この陽イオン交換処理水を前記銀陽
極電解前の陰イオン交換処理水、又は、銀陽極電解後の
水酸化銀殺菌水に混合してpH調整することがあげられ
る。ちなみに、図4は、原水を陰イオン交換処理した水
の一部を陽イオン交換処理し、この陽イオン交換処理水
を前記銀陽極電解前の陰イオン交換処理水に混合してp
H調整する場合の実施例を示す工程説明図であり、図5
は、原水を陰イオン交換処理した水の一部を陽イオン交
換処理し、この陽イオン交換処理水を前記銀陽極電解後
の水酸化銀殺菌水に混合してpH調整する場合の実施例
を示す工程説明図である。
【0039】図6の実施例は、陰イオン交換処理する原
水に、陽イオン交換によりpHを下げた水を混合し、予
めpH値を低く調整した水を陰イオン交換処理すること
により、陰イオン交換処理後の水のpHが高くなりすぎ
ないようにしたものである。陰イオン交換後の銀陽電極
による電解処理は図3実施例と同様である。
水に、陽イオン交換によりpHを下げた水を混合し、予
めpH値を低く調整した水を陰イオン交換処理すること
により、陰イオン交換処理後の水のpHが高くなりすぎ
ないようにしたものである。陰イオン交換後の銀陽電極
による電解処理は図3実施例と同様である。
【0040】図6の実施例は、陰イオン交換装置の原水
給水本管から分岐管を介して原水の一部を取出し、陽イ
オン交換した後にこれを原水に戻して混合しているが、
これに限らず、図は省略したが、原水給水本館とは別回
路の原水を陽イオン交換処理して原水に混合してもよ
い。いずれの場合も、この方法を実施するための殺菌水
製造装置は給水本管と分岐管路の分配流量比、または、
給水本管と混合管路の混合流量比は、流量可変の定量ポ
ンプや流量比率調整装置を使用して分配または混合の流
量比率を可変にし、これにより水のpHを所望の値に調
整できるようにするのが望ましい。
給水本管から分岐管を介して原水の一部を取出し、陽イ
オン交換した後にこれを原水に戻して混合しているが、
これに限らず、図は省略したが、原水給水本館とは別回
路の原水を陽イオン交換処理して原水に混合してもよ
い。いずれの場合も、この方法を実施するための殺菌水
製造装置は給水本管と分岐管路の分配流量比、または、
給水本管と混合管路の混合流量比は、流量可変の定量ポ
ンプや流量比率調整装置を使用して分配または混合の流
量比率を可変にし、これにより水のpHを所望の値に調
整できるようにするのが望ましい。
【0041】かくして、図6の実施例では、原水のう
ち、陽イオン交換処理をした水は酸性になるのでこの陽
イオン交換処理水を原水に混合すると原水のpHが下が
る。このようにして予めpHを低く調整した原水を陰イ
オン交換するので処理後の水のpHも相対的に低く抑制
される。
ち、陽イオン交換処理をした水は酸性になるのでこの陽
イオン交換処理水を原水に混合すると原水のpHが下が
る。このようにして予めpHを低く調整した原水を陰イ
オン交換するので処理後の水のpHも相対的に低く抑制
される。
【0042】図7の実施例は、図3実施例のように、陰
イオン交換処理をした水を銀電極を陽電極として電解
し、水酸化銀殺菌水を生成する際に、銀陽電極による電
解の前または後もしくはその双方の水に塩素を含まない
酸を添加することにより、pHを低く調整するようにし
たものである。
イオン交換処理をした水を銀電極を陽電極として電解
し、水酸化銀殺菌水を生成する際に、銀陽電極による電
解の前または後もしくはその双方の水に塩素を含まない
酸を添加することにより、pHを低く調整するようにし
たものである。
【0043】尚、図7の実施例では陰イオン交換した電
解前の水と電解後の水に前記酸を添加する実施例を示し
ているが、いずれか一方でもよく、また、陰イオン交換
処理前の原水に、塩素を含まない酸を添加してもよい。
解前の水と電解後の水に前記酸を添加する実施例を示し
ているが、いずれか一方でもよく、また、陰イオン交換
処理前の原水に、塩素を含まない酸を添加してもよい。
【0044】図8の実施例は、陰イオン交換処理をした
水と、純水化処理をした水を混合することにより、pH
を調整し、しかる後に銀陽電極で電解するもので、この
実施例では、陰イオン交換した水のpHが高くなりすぎ
ても、純水化処理水との混合によりpHが低く調整され
るので、銀陽極電解前及び銀陽極電解後の水酸化銀殺菌
水のpHが高くなりすぎることはない。
水と、純水化処理をした水を混合することにより、pH
を調整し、しかる後に銀陽電極で電解するもので、この
実施例では、陰イオン交換した水のpHが高くなりすぎ
ても、純水化処理水との混合によりpHが低く調整され
るので、銀陽極電解前及び銀陽極電解後の水酸化銀殺菌
水のpHが高くなりすぎることはない。
【0045】図8の実施例では、原水給水管を分岐させ
て共通回路の原水の一部を陰イオン交換するとともに、
他を純水化処理した後、双方の処理水を混合させている
が、陰イオン交換処理をする水と、純水化処理をする水
の原水は別々の回路から給水してもよい。また、図8の
実施例においても、分岐部あるいは混合部の流量比は流
量可変の定量ポンプあるいは分配または混合の流量比率
調整装置を使用してpHを調整できるようにするのが望
ましい。
て共通回路の原水の一部を陰イオン交換するとともに、
他を純水化処理した後、双方の処理水を混合させている
が、陰イオン交換処理をする水と、純水化処理をする水
の原水は別々の回路から給水してもよい。また、図8の
実施例においても、分岐部あるいは混合部の流量比は流
量可変の定量ポンプあるいは分配または混合の流量比率
調整装置を使用してpHを調整できるようにするのが望
ましい。
【0046】図9の実施例は、図3実施例のように、原
水を陰イオン交換処理した後、この処理水を電解槽で電
解することにより、比較的にpH値の低いアルカリ性水
とpHの高いアルカリ性水に分離し、陽極側に生成され
るpH値の低いアルカリ性水を銀陽電極で電解して水酸
化銀殺菌水を生成するものである。この方法は、銀イオ
ン交換により水のpHが高くなりすぎても、電解により
比較的にpH値が低く整水された陽極側の処理水を銀陽
極で電解するので銀陽極電解槽に供給される水及び生成
される水酸化銀殺菌水のpHは低く抑えられる。
水を陰イオン交換処理した後、この処理水を電解槽で電
解することにより、比較的にpH値の低いアルカリ性水
とpHの高いアルカリ性水に分離し、陽極側に生成され
るpH値の低いアルカリ性水を銀陽電極で電解して水酸
化銀殺菌水を生成するものである。この方法は、銀イオ
ン交換により水のpHが高くなりすぎても、電解により
比較的にpH値が低く整水された陽極側の処理水を銀陽
極で電解するので銀陽極電解槽に供給される水及び生成
される水酸化銀殺菌水のpHは低く抑えられる。
【0047】図10の実施例は、原水を陰イオン交換処
理した後、この処理水を電解槽で電解することにより、
比較的にpH値の低いアルカリ性水と、pHの高いアル
カリ性水に分離する工程は図9実施例と同様であるが、
陰極側に生成された、pH値の一層高いアルカリ性水
を、銀陽電極で電解してpHを高く調整した水酸化銀殺
菌水を生成するものである。この方法は、陰イオン交換
により水のpHを高くした水を、電解槽で電解し、これ
によりさらにpH値を高く整水した陰極側の処理水を銀
陽極で電解するのでより高いpHの水酸化銀殺菌水が生
成される。
理した後、この処理水を電解槽で電解することにより、
比較的にpH値の低いアルカリ性水と、pHの高いアル
カリ性水に分離する工程は図9実施例と同様であるが、
陰極側に生成された、pH値の一層高いアルカリ性水
を、銀陽電極で電解してpHを高く調整した水酸化銀殺
菌水を生成するものである。この方法は、陰イオン交換
により水のpHを高くした水を、電解槽で電解し、これ
によりさらにpH値を高く整水した陰極側の処理水を銀
陽極で電解するのでより高いpHの水酸化銀殺菌水が生
成される。
【0048】図9および図10の実施例は、陰イオン交
換処理をした水を、有隔膜電解槽で電解する場合を例示
しているが、電解により低アルカリ性水と高アルカリ性
水に分離することができる電解槽であれば無隔膜電解槽
を使用ことも可能である。この種の無隔膜電解槽は、例
えば、日本国実公昭58−47983号公報等により公
知である。
換処理をした水を、有隔膜電解槽で電解する場合を例示
しているが、電解により低アルカリ性水と高アルカリ性
水に分離することができる電解槽であれば無隔膜電解槽
を使用ことも可能である。この種の無隔膜電解槽は、例
えば、日本国実公昭58−47983号公報等により公
知である。
【0049】さらに、図9および図10の実施例では、
陰イオン交換処理をした低アルカリ性水、または、高ア
ルカリ性水を単独に銀陽極電解する場合を例示している
が、低アルカリ性水と高アルカリ性水とを別々の銀陽極
電解槽で電解して、pHを低く調整した水酸化銀殺菌水
と、pHを高く調整した水酸化銀殺菌水を同時に生成す
るようにしてもよい。
陰イオン交換処理をした低アルカリ性水、または、高ア
ルカリ性水を単独に銀陽極電解する場合を例示している
が、低アルカリ性水と高アルカリ性水とを別々の銀陽極
電解槽で電解して、pHを低く調整した水酸化銀殺菌水
と、pHを高く調整した水酸化銀殺菌水を同時に生成す
るようにしてもよい。
【0050】図11乃至図13の実施例は、図9または
図10に示す請求項8の発明をベースにして、さらに、
陰イオン交換処理をした水の一部を陽イオン交換処理
し、この陽イオン交換処理水を用いて水酸化銀殺菌水の
pHが高くなりすぎないようにpH調整するものであ
る。すなわち、図11は、請求項8記載の水酸化銀殺菌
水製造方法において、陰イオン交換処理した水の一部を
陽イオン交換処理し、この陽イオン交換処理水を前記陰
イオン交換処理水に混合してpHを調整する実施例の工
程説明図であり、また、図12は、陰イオン交換処理し
た水の一部を陽イオン交換処理し、この陽イオン交換処
理水を銀陽極電解前の電解アルカリ水に混合してpH値
を調整する実施例の工程説明図であり、さらに、図13
は、陰イオン交換処理した水の一部を陽イオン交換処理
し、この陽イオン交換処理水を銀陽極電解後の水酸化銀
殺菌水に混合してpH値を調整する実施例の工程説明図
である。
図10に示す請求項8の発明をベースにして、さらに、
陰イオン交換処理をした水の一部を陽イオン交換処理
し、この陽イオン交換処理水を用いて水酸化銀殺菌水の
pHが高くなりすぎないようにpH調整するものであ
る。すなわち、図11は、請求項8記載の水酸化銀殺菌
水製造方法において、陰イオン交換処理した水の一部を
陽イオン交換処理し、この陽イオン交換処理水を前記陰
イオン交換処理水に混合してpHを調整する実施例の工
程説明図であり、また、図12は、陰イオン交換処理し
た水の一部を陽イオン交換処理し、この陽イオン交換処
理水を銀陽極電解前の電解アルカリ水に混合してpH値
を調整する実施例の工程説明図であり、さらに、図13
は、陰イオン交換処理した水の一部を陽イオン交換処理
し、この陽イオン交換処理水を銀陽極電解後の水酸化銀
殺菌水に混合してpH値を調整する実施例の工程説明図
である。
【0051】図9乃至図13の発明においては、電解に
よって分離した低アルカリ性水と高アルカリ性水の一方
の水のみを銀陽極電解し、他方の水は捨てられる。この
ため、消費する水に死に水が生じ、好ましくない。この
問題を解決するために、請求項11乃至13の発明は、
前記請求項8乃至請求項10の発明において、電解によ
り分離された低アルカリ性水と高アルカリ性水のうち、
一方の水を銀陽極電解するとともに、従来捨てられてい
た他方の水のpHを下げるように調整してこれを前記銀
陽極電解の前又は後の水に混合するようにした実施例の
一例を示すものである。
よって分離した低アルカリ性水と高アルカリ性水の一方
の水のみを銀陽極電解し、他方の水は捨てられる。この
ため、消費する水に死に水が生じ、好ましくない。この
問題を解決するために、請求項11乃至13の発明は、
前記請求項8乃至請求項10の発明において、電解によ
り分離された低アルカリ性水と高アルカリ性水のうち、
一方の水を銀陽極電解するとともに、従来捨てられてい
た他方の水のpHを下げるように調整してこれを前記銀
陽極電解の前又は後の水に混合するようにした実施例の
一例を示すものである。
【0052】即ち、図14の実施例は、他方の水の一部
を純水処理化し、これを他方の水の残部とともに銀陽極
電解の前たは後の水に混合するものである。
を純水処理化し、これを他方の水の残部とともに銀陽極
電解の前たは後の水に混合するものである。
【0053】また、図15の実施例は、他方の水の一部
を陽イオン交換処理し、これを他方の水の残部とともに
銀陽極電解の前または後の水に混合するものである。
を陽イオン交換処理し、これを他方の水の残部とともに
銀陽極電解の前または後の水に混合するものである。
【0054】さらに、図16の実施例は、前記他方の水
に、塩素を含まず且つpHを下げる薬液を添加し、これ
を銀陽極電解の前または後の水に混合するもので、図1
4乃至図16において実線は銀陽極電解の前の水に混合
する実施例を示し、仮想線は銀陽極電解後の水に混合す
る実施例を示している。
に、塩素を含まず且つpHを下げる薬液を添加し、これ
を銀陽極電解の前または後の水に混合するもので、図1
4乃至図16において実線は銀陽極電解の前の水に混合
する実施例を示し、仮想線は銀陽極電解後の水に混合す
る実施例を示している。
【0055】なお、図13乃至図16は、図9の発明を
ベ−スにした場合を例示したが、図10乃至図13の発
明についても同様に適用できる。
ベ−スにした場合を例示したが、図10乃至図13の発
明についても同様に適用できる。
【0056】銀電極を陽極とする電解は水中に銀イオン
を溶出させるための処理であり、ここで銀電極とは銀、
銀合金その他、正の電解電圧の印加により水中に銀イオ
ンを溶出する材質の電極であればいかなる材質のもので
もよい。一般にはこれら銀電極は陽極として用いられる
が、前記各実施例とも、銀陽極電解は図のように、銀電
解電解槽の両極に陰極−陽極両用の使用に耐え得る上記
材質の銀電極を使用し、両極に印加する電圧の極性を所
定時間毎に正逆切換えるようにするのが好ましい。この
ように構成することにより、陽極等に付着するカルシウ
ム等の析出物を溶解させながら連続的に銀イオンを溶出
させて殺菌水の生成を続けることができる。
を溶出させるための処理であり、ここで銀電極とは銀、
銀合金その他、正の電解電圧の印加により水中に銀イオ
ンを溶出する材質の電極であればいかなる材質のもので
もよい。一般にはこれら銀電極は陽極として用いられる
が、前記各実施例とも、銀陽極電解は図のように、銀電
解電解槽の両極に陰極−陽極両用の使用に耐え得る上記
材質の銀電極を使用し、両極に印加する電圧の極性を所
定時間毎に正逆切換えるようにするのが好ましい。この
ように構成することにより、陽極等に付着するカルシウ
ム等の析出物を溶解させながら連続的に銀イオンを溶出
させて殺菌水の生成を続けることができる。
【0057】また、図は省略したが、好ましくは、前記
各実施例において、イオン交換処理又は純水化処理の前
の原水を活性炭やミクロフイルタ等で濾過する。即ち、
原水を活性炭で濾過することにより、残留塩素が除去さ
れ、イオン交換樹脂の酸化による不可逆膨潤が防止され
る。また、ミクロフイルタで濾過することにより、不純
物や雑菌が取り除かれる。
各実施例において、イオン交換処理又は純水化処理の前
の原水を活性炭やミクロフイルタ等で濾過する。即ち、
原水を活性炭で濾過することにより、残留塩素が除去さ
れ、イオン交換樹脂の酸化による不可逆膨潤が防止され
る。また、ミクロフイルタで濾過することにより、不純
物や雑菌が取り除かれる。
【0058】本発明の水酸化銀殺菌水は、pHが10以
上になると殺菌力が飛躍的に強化されるが、pHが高く
なりすぎると殺菌対象物によっては不都合が生じる場合
がある。pH上昇を抑制するためのpH調整はこの目的
でなされるもので、本発明の水酸化銀殺菌水はpH9〜
12程度に抑制するのが望ましい。もちろん、本発明に
よる上記pH値の殺菌水は銀イオンを含んでいることを
前提とするものである。
上になると殺菌力が飛躍的に強化されるが、pHが高く
なりすぎると殺菌対象物によっては不都合が生じる場合
がある。pH上昇を抑制するためのpH調整はこの目的
でなされるもので、本発明の水酸化銀殺菌水はpH9〜
12程度に抑制するのが望ましい。もちろん、本発明に
よる上記pH値の殺菌水は銀イオンを含んでいることを
前提とするものである。
【0059】本発明による水酸化銀殺菌水は銀の濃度が
5〜40ppb程度でも制菌作用があり、長時間の使用
では殺菌作用もみとめられる。また、銀濃度が40pp
b以上になると殺菌効果を発揮し、200ppb以上に
なると瞬時に菌を死滅させる殺菌力がある。
5〜40ppb程度でも制菌作用があり、長時間の使用
では殺菌作用もみとめられる。また、銀濃度が40pp
b以上になると殺菌効果を発揮し、200ppb以上に
なると瞬時に菌を死滅させる殺菌力がある。
【0060】なお、本発明において水酸化銀殺菌水と
は、前記の銀の水酸化物錯体を含む殺菌水の意である。
は、前記の銀の水酸化物錯体を含む殺菌水の意である。
【0061】
【効果】一般に、水中に銀イオンを溶出して殺菌水を生
成する場合、水中に塩素イオンが存在すると溶出した銀
イオンは塩素イオンと結合して塩化銀(AgCl)にな
り、殺菌力が著しく低下してしまうが、本発明は、塩素
を取り除いたアルカリ水を銀電極で電解するので溶出し
た銀イオンは水酸化物イオンと結合して銀の水酸化物錯
体になる。従って殺菌力の強い銀の水酸化物錯体を多く
含んだ殺菌水が得られる。
成する場合、水中に塩素イオンが存在すると溶出した銀
イオンは塩素イオンと結合して塩化銀(AgCl)にな
り、殺菌力が著しく低下してしまうが、本発明は、塩素
を取り除いたアルカリ水を銀電極で電解するので溶出し
た銀イオンは水酸化物イオンと結合して銀の水酸化物錯
体になる。従って殺菌力の強い銀の水酸化物錯体を多く
含んだ殺菌水が得られる。
【0062】また、酸化水の殺菌水は有機物との酸化還
元反応によって発揮されるので反応後は酸化力が消滅
し、殺菌力がなくなってしまうのに対し、本発明によっ
て得られる殺菌水は、銀そのものの殺菌力を利用するの
で、水中の銀は殺菌した後も銀として存在するから殺菌
力がいつまでも持続する。さらに、本発明によって生成
される水酸化銀殺菌水はアルカリ性なので、殺菌水生成
装置や周辺の機器及び殺菌の対象となる金属製器物に錆
を生じさせない。
元反応によって発揮されるので反応後は酸化力が消滅
し、殺菌力がなくなってしまうのに対し、本発明によっ
て得られる殺菌水は、銀そのものの殺菌力を利用するの
で、水中の銀は殺菌した後も銀として存在するから殺菌
力がいつまでも持続する。さらに、本発明によって生成
される水酸化銀殺菌水はアルカリ性なので、殺菌水生成
装置や周辺の機器及び殺菌の対象となる金属製器物に錆
を生じさせない。
【0063】特に、本願請求項3の発明は、OH型陰イ
オン交換処理によるClイオンとOHイオンの置換によ
り、原水の塩素イオン除去とアルカリ化が一つの工程で
同時に達成されるので極めて合理的である。
オン交換処理によるClイオンとOHイオンの置換によ
り、原水の塩素イオン除去とアルカリ化が一つの工程で
同時に達成されるので極めて合理的である。
【0064】水を陰イオン交換処理する場合は、水中の
塩素イオンなどの陰イオンがOHイオンに置換されてし
まうため、殺菌対象物によっては殺菌水のpHが高くな
りすぎる場合があるが、上記のようにpHを低く調整し
た殺菌水を生成することにより、この問題は解消され
る。
塩素イオンなどの陰イオンがOHイオンに置換されてし
まうため、殺菌対象物によっては殺菌水のpHが高くな
りすぎる場合があるが、上記のようにpHを低く調整し
た殺菌水を生成することにより、この問題は解消され
る。
【0065】さらに、原水を陰イオン交換処理した水
を、有隔膜電解または無隔膜電解により低アルカリ性水
と高アルカリ性水に分離し、生成された低アルカリ性水
または高アルカリ性水を、銀電極を陽極として電解し、
溶出した銀イオンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成
させるようにした場合は、pHを低く調整した水酸化銀
殺菌水と、pHを高く調整した水酸化銀殺菌水を選択的
にあるいは同時に生成することができる。
を、有隔膜電解または無隔膜電解により低アルカリ性水
と高アルカリ性水に分離し、生成された低アルカリ性水
または高アルカリ性水を、銀電極を陽極として電解し、
溶出した銀イオンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成
させるようにした場合は、pHを低く調整した水酸化銀
殺菌水と、pHを高く調整した水酸化銀殺菌水を選択的
にあるいは同時に生成することができる。
【0066】また、本発明は供給原水の捨て水をなくす
ることにより、水酸化銀殺菌水の歩留まりが改善され、
経済的である。
ることにより、水酸化銀殺菌水の歩留まりが改善され、
経済的である。
【図1】 本願請求項1の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図2】 本願請求項2の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図3】 本願請求項3の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図4】 本願請求項4の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図5】 本願請求項4の発明の他の実施例を示す工程
説明図
説明図
【図6】 本願請求項5の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図7】 本願請求項6の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図8】 本願請求項7の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図9】 本願請求項8の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図10】本願請求項8の発明の他の実施例を示す工程
説明図
説明図
【図11】本願請求項9の発明の実施例を示す工程説明
図
図
【図12】本願請求項10の発明の実施例を示す工程説
明図
明図
【図13】本願請求項10の発明の他の実施例を示す工
程説明図
程説明図
【図14】本願請求項12の発明の実施例を示す工程説
明図
明図
【図15】本願請求項12の発明の他の実施例を示す工
程説明図
程説明図
【図16】本願請求項13の発明の実施例を示す工程説
明図
明図
1…無隔膜電解槽、 2…有隔膜電解槽、 3…銀電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 531 T 540 B 550 D 560 B Z D
Claims (15)
- 【請求項1】 純水化処理をした水に、水酸化物塩など
の塩素イオンを含まないアルカリ化のための薬剤を添加
した後、この水を銀電極を陽極として電解し、溶出した
銀イオンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成させるこ
とを特徴とする水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項2】 純水化処理をした水に、水酸化物塩など
の塩素イオンを含まないアルカリ化のための薬剤を添加
し、この水を電解処理した後、生成された陰極側の電解
処理水を銀電極を陽極として電解し、溶出した銀イオン
により水中に銀の水酸化物錯体を生成させることを特徴
とする水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項3】 原水を陰イオン交換処理して水中の塩素
イオンその他の陰イオンを水酸化物イオンに置換した
後、この水を銀電極を陽極として電解し、溶出した銀イ
オンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成させることを
特徴とする水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項4】 請求項3記載の水酸化銀殺菌水の製造方
法において、陰イオン交換処理した水の一部を陽イオン
交換処理し、この陽イオン交換処理水を前記銀陽極電解
前の陰イオン交換処理水、又は、銀陽極電解後の水酸化
銀殺菌水に混合してpH調整することをさらに特徴とす
る水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項5】 陽イオン交換により酸性にした水を原水
に混合して原水のpHを下げ、この混合水を陰イオン交
換処理して水中の塩素イオンその他の陰イオンを水酸化
物イオンに置換した後、銀電極を陽極として電解し、溶
出した銀イオンにより水中に銀の水酸化物錯体を生成さ
せることを特徴とする水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項6】 請求項3記載の殺菌水生成方法におい
て、銀陽電極による電解の前または後の処理水に塩素を
含まない酸を添加してpHを低く調整することを特徴と
する水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項7】 原水を陰イオン交換処理して水中の塩素
イオンその他の陰イオンを水酸化物イオンに置換した水
と、純水化物処理をした水とを混合して混合水のpH値
を陰イオン交換処理水のpH値よりも低く調整した後、
この水を銀電極を陽極として電解し、溶出した銀イオン
により水中に銀の水酸化物錯体を生成させることを特徴
とする水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項8】 原水を陰イオン交換処理して水中の塩素
イオンその他の陰イオンを水酸化物イオンに置換した
後、この水を有隔膜電解または無隔膜電解により低アル
カリ性水と高アルカリ性水に分離し、生成される低アル
カリ性水と高アルカリ性水の少なくとも一方の水を、銀
電極を陽極として電解し、溶出した銀イオンにより水中
に銀の水酸化物錯体を生成させることを特徴とする水酸
化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項9】 請求項8記載の水酸化銀殺菌水の製造方
法において、陰イオン交換処理をした水の一部を陽イオ
ン交換処理し、この陽イオン交換処理水を前記陰イオン
交換処理水に混合してpHを調整することをさらに特徴
とする水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項10】請求項8記載の水酸化銀殺菌水の製造方
法において、陰イオン交換処理をした水の一部を陽イオ
ン交換処理し、この陽イオン交換処理水を、前記銀陽極
電解前の電解アルカリ性水又は銀陽極電解後の水酸化銀
殺菌水に混合してpHを調整することをさらに特徴とす
る水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項11】請求項8、9または10記載の水酸化銀
殺菌水の製造方法において、電解により分離された低ア
ルカリ性水と高アルカリ性水の一方の水を銀電極を陽極
として電解するとともに、他方の水のpHを下げるよう
に調整してこれを前記銀陽極電解の前又は後の水に混合
することをさらに特徴とする水酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項12】請求項11記載の水酸化銀殺菌水の製造
方法において、電解により分離された低アルカリ性水と
高アルカリ性水の一方の水を銀電極を陽極として電解す
るとともに、他方の水の一部を純水化処理又は陽イオン
交換処理して前記他方の水の残部とともに前記銀陽極電
解の前又は後の水に混合することをさらに特徴とする水
酸化銀殺菌水の製造方法 - 【請求項13】請求項11記載の水酸化銀殺菌水の製造
方法において、電解により分離された低アルカリ性水と
高アルカリ性水の一方の水を銀電極を陽極として電解す
るとともに、他方の水に、塩素を含まず且つpHを下げ
るための薬液を添加して前記銀陽極電解の前又は後の水
に混合することをさらに特徴とする水酸化銀殺菌水の製
造方法 - 【請求項14】銀陽極電解槽の両電極に、正電圧の印加
により水中に銀イオンを溶出する電極材料を使用し、両
電極の極性を切り換えて銀陽極電解を行うことをさらに
特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
9、10、11、12又は13水酸化銀殺菌水の製造方
法 - 【請求項15】イオン交換処理、又は純水化処理の前の
原水を、活性炭又はミクロフイルタにより濾過処理する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
8、9、10、11、12、13又は14記載の水酸化
銀殺菌水の製造方法
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30692994A JPH08150392A (ja) | 1994-06-07 | 1994-11-16 | 水酸化銀殺菌水の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14846594 | 1994-06-07 | ||
JP6-257434 | 1994-09-27 | ||
JP25743494 | 1994-09-27 | ||
JP6-148465 | 1994-09-27 | ||
JP30692994A JPH08150392A (ja) | 1994-06-07 | 1994-11-16 | 水酸化銀殺菌水の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08150392A true JPH08150392A (ja) | 1996-06-11 |
Family
ID=27319559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30692994A Pending JPH08150392A (ja) | 1994-06-07 | 1994-11-16 | 水酸化銀殺菌水の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08150392A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001021902A1 (fr) * | 1999-09-21 | 2001-03-29 | Toto Ltd. | Dispositif de sterilisation et procede pour le siege |
JP2002263649A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-17 | Toto Ltd | 殺菌水生成装置 |
US6623695B2 (en) | 1997-12-04 | 2003-09-23 | Steris Corporation | Chemical modification of electrochemically activated solutions for improved performance |
JP2012071221A (ja) * | 2010-09-27 | 2012-04-12 | Nobumasa Okuda | 銀イオン水生成装置 |
KR101411405B1 (ko) * | 2012-07-27 | 2014-06-25 | 삼성중공업 주식회사 | 금속 이온 발생 장치를 적용한 선박 평형수 처리 장치 |
JP2014200778A (ja) * | 2013-04-10 | 2014-10-27 | 至明 松尾 | 抗酸化飲料水 |
CN104944537A (zh) * | 2015-06-17 | 2015-09-30 | 何素梅 | 一种水产养殖杀菌剂 |
-
1994
- 1994-11-16 JP JP30692994A patent/JPH08150392A/ja active Pending
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