JPH08149787A - 油面センサを備えた電磁ポンプ - Google Patents

油面センサを備えた電磁ポンプ

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JPH08149787A
JPH08149787A JP28793594A JP28793594A JPH08149787A JP H08149787 A JPH08149787 A JP H08149787A JP 28793594 A JP28793594 A JP 28793594A JP 28793594 A JP28793594 A JP 28793594A JP H08149787 A JPH08149787 A JP H08149787A
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pump
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久也 栗林
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恵治 川西
Hiroshige Masuoka
宏重 増岡
Yoshihiko Takada
義彦 高田
Shuichi Hiramatsu
秀一 平松
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油面センサおよび電磁ポンプの取り換えを容
易にするとともに、油面の検出を常に確実に行うことが
できるようにする。 【構成】 燃料タンクT内に挿入される内部に燃料通路
の形成された燃料吸入部2aと、この燃料吸入部2aの
上方に延設されたポンプ部とからなり、上記ポンプ部を
駆動することによって燃料吸入部2aの先端から燃料タ
ンクT内の燃料を吸引して燃焼装置に供給するように構
成された電磁ポンプであって、上記燃料吸入部2aに着
脱自在にケーシング7が付設され、このケーシング7
は、燃料タンクT内の燃料が流通可能に構成されている
とともに、ケーシング7内には燃料タンクT内の燃料の
有無を検出する油面センサ(発光・受光素子7a,7b
およびプリズム7c)が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンク内に貯留さ
れている燃料油の油面を検出する油面センサを備えた電
磁ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来図6に示すような電磁ポンプが知ら
れている。この電磁ポンプ10は、ストーブ等に付設さ
れた燃料タンクT内の液体燃料Fを、予め設定された一
定の流量でストーブ等の燃焼室に導出するためのもので
あり、筒状のポンプ本体11、このポンプ本体11に周
設された電磁コイル12、この電磁コイル12への電力
供給を中継する端子板13、および上記電磁コイル12
の環状磁路を形成するコ字形状の磁性部材からなるヨー
ク14を備えた基本構成を有する。
【0003】上記ポンプ本体11は、内部に図略のシリ
ンダを主構成として有するポンプ部11aと、このポン
プ部11aの下部に連設され、かつ、下部が液体燃料F
に浸される状態で燃料タンクT内に挿入される燃料吸入
部11bとから構成されている。上記ポンプ部11aは
上下動可能に内装された図略のプランジャを有してい
る。燃料吸入部11bの下端部には燃料吸入口15が開
口されているとともに、ポンプ本体11の上端部に燃料
吐出部16が形成されている。
【0004】上記電磁コイル12は、ポンプ部11aの
外周に嵌め込まれるボビン17に巻設形成されており、
ボビン17上の上鍔部に形成されている端子板13の接
続部材131に接続されたリード線JからコネクタJ1
を介して供給されるパルス状の駆動信号が接続部材13
1を介して入力されることによって励磁されるようにな
っている。そして発生磁束によりプランジャが上方に付
勢され、一方、コイルバネで下方に戻されるようになっ
ている。このプランジャの上下往復運動が繰り返される
ことにより燃料タンクT内の液体燃料Fが燃料吸入口1
5からポンプ本体11内に導入され、燃料吐出部16の
図略の吐出口から燃料導出管Pを介してストーブ等の燃
焼室に導出されるようになっている。
【0005】一方、上記の燃料吸入部11bの側面に
は、内部が空洞のセンサ収納部18が一体に設けられて
いるとともに、このセンサ収納部18および燃料吸入部
11bを取り囲むように環状のフロート19が設けられ
ている。このフロート19は、燃料タンクT内の液体燃
料Fの表面に浮遊しており、油面レベルに応じて上下動
するようになっている。
【0006】そして、上記センサ収納部18の内部下方
には、上記フロート19が近接するとその存在を検出す
る近接センサ18aが内装されており、この近接センサ
18aがフロート19の存在を検出したときには、燃料
タンクT内の液体燃料Fが予め設定された貯留量の下限
値になっていることを示す検出信号が出力されるように
なっている。このような油面センサが設けられた電磁ポ
ンプについては、例えば特公平3−25694号公報に
記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
のような電磁ポンプ10にあっては、油面センサの一部
を構成する近接センサ18aが、燃料吸入部11bに一
体に設けられたセンサ収納部18の内部に、容易に取り
外しができない状態で内装されているため、近接センサ
18aが故障したときには、それのみを取り換えること
は極めて困難であり、他の部分が正常であるにも拘ら
ず、電磁ポンプ10そのものを新品と取り換えなければ
ならず、その結果メンテナンス費用が嵩むという問題点
を有していた。また、逆に電磁ポンプ10が故障したと
きには、近接センサ18aが正常であっても近接センサ
18aを含めて電磁ポンプ10を交換しなければなら
ず、上記と同様の問題点を有していた。
【0008】そこで、特開平6−229532号公報に
記載されているように、油面センサを電磁ポンプとは独
立した別体として燃料タンクTに取り付けることが考え
られるが、このようにすると、燃料タンクTに別途油面
センサを装着するための装着孔を穿設しなければなら
ず、そのため燃料タンクTの製造コストが嵩むという問
題点を有している。
【0009】また、油面センサを電磁ポンプとは別体に
することによって、電磁ポンプの取り付け位置と、油面
センサの取り付け位置とが離間し、この離間によって燃
料タンクが傾斜した場合には油面センサが設けられてい
る部分と電磁ポンプが設けられている部分の液体燃料F
の表面高さに差が生じ、その結果、電磁ポンプが設けら
れている部分の液体燃料の油面が正確に検出し得なくな
るという問題点を有している。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、油面センサの取り換えが容
易であり、油面の検出を常に確実に行うことができ、メ
ンテナンスコストを低減することが可能な油面センサを
備えた電磁ポンプを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
油面センサを備えた電磁ポンプは、燃料タンク内に挿入
される燃料吸入部を備えたポンプ部と、燃料タンク内の
燃料吸入部に対する油面の位置を検出するセンサ部とを
有してなる電磁ポンプであって、上記センサ部は、燃料
タンクに穿設された装着孔に着脱可能に取り付けられる
フランジ部材と、このフランジ部材に付設される油面セ
ンサとが備えられ、上記ポンプ部は、上記フランジ部材
に着脱可能に取り付ける取付け構造を有していることを
特徴とするものである。
【0012】本発明の請求項2記載の油面センサを備え
た電磁ポンプは、請求項1記載の油面センサを備えた電
磁ポンプにおいて、上記フランジ部材の下部に、燃料タ
ンク内に挿入され、かつ、燃料の流通可能な筒状のケー
シングが設けられ、このケーシングは、その中に上記油
面センサが内装されるとともに、上記燃料吸入部が嵌装
されるように構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0013】本発明の請求項3記載の油面センサを備え
た電磁ポンプは、請求項1または2記載の油面センサを
備えた電磁ポンプにおいて、上記油面センサは、液体燃
料と等しい屈折率を有する材料で形成されたプリズム
と、このプリズムに向かって投光する発光部と、プリズ
ムで反射した光を受光する受光部とから構成されている
ことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】上記請求項1記載の油面センサを備えた電磁ポ
ンプによれば、フランジ部材を燃料タンクに取り付ける
ことによって、電磁ポンプのセンサ部が燃料タンクに装
着された状態になる。そして、センサ部には油面センサ
が備えられているため、センサ部を燃料タンクに装着し
た状態で、電磁ポンプのポンプ部とは独立して燃料タン
ク内の油面の位置を検出することが可能になる。
【0015】そして、ポンプ部が有している、上記フラ
ンジ部材に対する着脱可能な取付け構造を用いてポンプ
部をセンサ部に取り付けることによって、油面センサを
備えた電磁ポンプが燃料タンクに装着された状態にな
る。
【0016】上記請求項2記載の油面センサを備えた電
磁ポンプによれば、油面センサがケーシング内に内装さ
れているため、このケーシングによって油面センサが保
護される。また、ケーシングに網目の細かい金網等を設
ければ、ケーシング内への異物の混入が防止されるた
め、センサが異物で汚染されることがなくなる。
【0017】上記請求項3記載の油面センサを備えた電
磁ポンプによれば、油面センサは、液体燃料と等しい屈
折率を有する材料で形成されたプリズムと、このプリズ
ムに向かって投光する発光部と、プリズムで反射した光
を受光する受光部とから構成されているため、プリズム
が液体燃料中に浸漬された状態では、プリズムに向けて
発光部から投光された光はプリズムを介して直進するの
に対し、プリズムが液体燃料中に浸漬されていない状態
では、発光部から投光された光はプリズムで反射する。
従って、プリズムによって光が反射する側に受光部を設
けておけば、受光部が受光した状態で液体燃料が存在し
ないことが検出され、受光部が受光しない状態で液体燃
料の存在が検出される。
【0018】
【実施例】図1は本発明に係る電磁ポンプの第1実施例
を示す一部切欠き斜視図であり、電磁ポンプが燃料タン
クに装着された状態を示している。また図2は、図1の
電磁ポンプの横断面図である。電磁ポンプ1は、燃料タ
ンクT内の液体燃料Fを吸引して吐出するポンプ部と、
このポンプ部に着脱自在に取り付けられるセンサ部とを
備えた基本構成を有する。上記ポンプ部は、筒状のポン
プ本体2、このポンプ本体2のシリンダ21に周設され
た電磁コイル部3、この電磁コイル部3の環状磁路の一
部を構成する磁性部材からなるヨーク4、上記電磁コイ
ル部3のコイルボビン31の上端鍔部に延設された端子
部5、およびポンプ本体2の上部に接続される燃料導出
管Pをポンプ本体2に接続する接続部6を備えている。
【0019】上記ポンプ本体2には、上端部が上記シリ
ンダ21の下端部に外嵌固定され、下端部が燃料タンク
T内に充填された液体燃料Fに浸される筒状の燃料吸入
部2aが備えられている。この燃料吸入部2aの下端面
はメッシュ部材の張られた燃料吸入口2bが設けられて
いる。また、シリンダ21の上部には燃料吐出部8が設
けられている。
【0020】上記ヨーク4は、ポンプ本体2の略中央部
に設けられ、互いに平行な上下で対状をなす水平板部4
1,42と、一側面に形成された垂直板部43とから構
成され、さらに上下の水平板部41,42の中央部に
は、図2に示すように、貫通孔が穿設され、これらの貫
通孔にシリンダ21が挿通されている。
【0021】また、上下部水平板部41,42の貫通孔
の内径は上記シリンダ21の外径よりも若干大きく寸法
設定され、下部水平板部42の貫通孔とシリンダ21の
外周面との隙間部分に円筒状の下部磁性体92が、上部
水平板部41の貫通孔とシリンダ21の外周面との隙間
部分に円筒状の上部磁性体91がそれぞれ所定長だけ離
間して嵌め込まれている。
【0022】上記下部磁性体92の下部にはフランジ部
92aが設けられ、このフランジ部92aが燃料吸入部
2aの上部に嵌め込まれた状態で燃料吸入部2aをヨー
ク4の下部水平板部42に密着固定している。フランジ
部92aの下端部には環状のシール部材92bが設けら
れ、下部磁性体92の下端面とシリンダ21の外周面お
よび燃料吸入部内周面との隙間がシールされるようにな
っている。
【0023】一方、上部磁性体91の上部にも径方向に
突出した環状のフランジ部91aが設けられ、上部磁性
体91が上部水平板部41の貫通孔に嵌入された状態で
このフランジ部91aが上部水平板部41の貫通孔の内
周縁部に係止されるようになっている。この状態で燃料
吐出部8をシリンダ21の上部に螺設された雄ネジに螺
合して締結することによって、燃料吐出部8の底面部で
フランジ部91aを介してヨーク4と上部磁性体91と
が当接固定されるようになっている。
【0024】上記シリンダ21の内部には、液体燃料F
をポンプ本体2内に吸引するためのプランジャ22が上
下方向に摺動可能に設けられており、このプランジャ2
2はシリンダ21の上下両側内部に内設されたコイルバ
ネ23,24によって上下方向の付勢力が均衡する位置
で静止するようになっている。上記プランジャ22の内
部には、ボール体からなる吸入用逆止弁25と、この吸
入用逆止弁25を、吸入側となる閉止側に付勢する下部
弁バネ26とが設置されている。
【0025】また、上部コイルバネ23の上部には吐出
用逆止弁28が設けられており、この上部に吐出用逆止
弁28を、プランジャ22側となる閉止側に付勢する上
部弁バネ29が設けられている。
【0026】上記電磁コイル部3は、ヨーク4の水平板
部41,42間に挟持された状態で上部磁性体91およ
び下部磁性体92に外嵌される筒状体であって、上下に
上鍔部31bおよび下鍔部31aを有する非磁性のボビ
ン31、およびその筒状体に巻成された電磁コイル32
を備えている。上記上鍔部31bの一側端部には端子部
5が延設されている。この端子部5には、電磁コイル3
2にパルス状の駆動信号を供給するためのリード線Jが
接続されている。
【0027】上記端子部5には固定抵抗器Rが設けられ
ており、リード線Jから供給された電流はこの固定抵抗
器Rを通って電磁コイル32に供給されるようになって
いる。この固定抵抗器Rを取り換えて抵抗値を種々選択
することにより、プランジャ22の往復上下動の振幅を
変化させ、液体燃料Fの吐出量を設計値に合うように微
調整することが可能になっている。
【0028】上記構成において、パルス駆動信号により
電磁コイル32が励磁されて磁束が発生すると、プラン
ジャ22は磁気吸引力を受けて上記上部コイルバネ23
の付勢力に抗して均衡状態から上昇させられ、このとき
燃料タンクT内の液体燃料Fが燃料吸入口2bから吸引
されるとともに、燃料吐出口61から吐出される。一
方、パルス休止期間に上記磁気吸引力が消滅すると、上
部コイルバネ23の反発力によってプランジャ22が押
し下げられ、このプランジャ22の下降時に燃料吸入部
2a内の液体燃料Fが上記吸入用逆止弁25の設置部の
上方に導入される。この動作が繰り返されることによっ
て一定量の液体燃料Fが燃料吐出口61からバーナー等
の燃焼室に供給される。
【0029】本発明のセンサ部は、燃料タンクTに穿設
された装着孔T1に着脱可能に取り付けられるフランジ
部材と、このフランジ部材に付設される油面センサとか
ら構成されている。本実施例の油面センサは、後述する
発光素子7aと、受光素子7bと、プリズム7cとから
構成されている。
【0030】そして、本発明の第1実施例においては、
図1〜図3に示すように、上記ポンプ本体2の燃料吸入
部2aを収容するためのケーシング7が設けられてい
る。このケーシング7は、内部に燃料吸入部2aを収容
する収容室71aの形成された円筒状のケーシング本体
71と、このケーシング本体71の上縁部に形成された
フランジ部(フランジ部材)72と、上記ケーシング本
体71の内壁面に突設されたセンサ収納筒73とから構
成されている。このセンサ収納筒73は、ケーシング本
体71の内壁面に沿って設けられ、上端部に開口が形成
されているとともに、内部に発光素子7aおよび受光素
子7bを挿入するための素子収納室73aが形成されて
いる。
【0031】上記ケーシング本体71の内径は、燃料吸
入部2aの外径よりも大きく寸法設定されている。そし
て、燃料吸入部2aは、センサ収納筒73の外周面およ
びこの外周面に対向したケーシング本体71の内周面に
摺接する状態で収容室71a内に収容されるようになっ
ている。また、燃料吸入部2aの縦寸法は、収容室71
aの縦寸法より若干短めに設定され、燃料吸入部2aが
収容室71a内に収容された状態で、フランジ部72の
上面とヨーク4の下部水平板部42の底面とが互いに当
接するようになっている。
【0032】また、上記ケーシング本体71の外径は、
燃料タンクTに穿設された装着孔T1の内径よりも小さ
く寸法設定され、ケーシング本体71が装着孔T1から
燃料タンクT内に挿入された状態で、上記フランジ部7
2が装着孔T1の周縁部に当止するようになっている。
そして、装着孔T1にケーシング本体71が挿入され、
このケーシング本体71の収容室71a内に燃料吸入部
2aが装填された状態で、下部水平板部42に穿設され
たビス孔420(図3)、およびフランジ部72に穿設
されたビス孔720にビスBを貫通し、燃料タンクTに
設けられた図略のネジ孔に螺着させることにより、ケー
シング7を備えた電磁ポンプ1が燃料タンクTに装着さ
れた状態になる。
【0033】本実施例においては、上記ビスB、下部水
平板部42に穿設されたビス孔420、フランジ部72
に穿設されたビス孔720、および燃料タンクTに螺設
された図略のネジ孔によって、電磁ポンプを燃料タンク
に固定する取付け構造が構成されている。なお、本実施
例においては、上記のように同じビスBによって同時に
ヨーク4とフランジ部72とを燃料タンクTに取り付け
るようにしているが、フランジ部72のみを別のビスで
燃料タンクTに取り付けるようにし、別途フランジ部7
2にヨーク4の下部水平板部42を取り付けるようにし
てもよい。また、本発明に係る上記取付け構造は、上記
ビスB等によるものに限定されるものではなく、ねじ込
み方式等を採用してもよい。
【0034】上記ケーシング本体71の周面には、図1
に示すように、縦方向に長い複数の側面通油窓71bが
開口されているとともに、ケーシング本体71の底面に
は底面通油窓71cが開口され、これら両通油窓71
b,71cには異物を濾過するための細かいメッシュの
フィルタ材71d,7dが張設されている。従って、上
記フィルタ材71d,7dを介してケーシング本体71
の収容室71a内と燃料タンクT内とは相互に液体燃料
Fが流通可能になっている。
【0035】上記センサ収納筒73の下端部には、下方
に向けて突設されたプリズム7cが設けられている。こ
のプリズム7cの設置レベルは、燃料タンクT内に貯留
される液体燃料Fの最下限高さに対応するように設定さ
れている。従って、燃料タンクT内に最下限高さ以上の
液体燃料Fが貯留されている場合には、プリズム7cは
液体燃料F内に浸漬された状態になり、油面が上記最下
限値以下に低下すると、プリズム7cは空気中に露出さ
れた状態になる。
【0036】上記プリズム7cは、断面視で逆直角三角
形状に形成されている。また、上記発光素子7aおよび
受光素子7bはプリズム7cの直角三角形状の頂点を挟
む両辺の上方に下方を指向して配されている。そして、
発光素子7aからは、プリズム7cの一方の斜辺部分に
入射角45°で投光されるように発光素子7aの位置設
定がなされているとともに、プリズム7cの他方の斜辺
部分からの反射光が入力される位置に受光素子7bが設
けられている。
【0037】さらに、上記プリズム7cは、燃料タンク
T内に貯留される液体燃料Fの屈折率と等しい屈折率を
有する材料によって形成されている。なお、本実施例に
おいては、ケーシング7自体が液体燃料Fの屈折率と等
しい屈折率を備えた透明な合成樹脂によって射出成形に
よって製造されているため、プリズム7cは自ずから液
体燃料Fの屈折率と同じ屈折率になっている。
【0038】従ってケーシング本体71の収容室71a
内に上記下限値以下しか液体燃料Fが入り込んでいない
場合には、図2に実線矢印で示すように、発光素子7a
からの発光は、プリズム7cの一方の斜辺部分で直角に
反射して他方の斜辺部分に到り、ここで再度直角に反射
し、受光素子7bに到達し受光される。この受光信号に
よって燃料切れの警報が出力されるようにすれば、燃料
タンクTの燃料切れが容易に認識される。
【0039】逆に、液体燃料Fが上記下限値以上の貯留
レベルのときは、プリズム7cが液体燃料F内に浸漬さ
れた状態になっており、しかもプリズム7cの屈折率は
液体燃料Fの屈折率と同じであるため、発光素子7aか
らの発光はプリズム7cの斜辺部分で反射することなく
一点鎖線の矢印で示すように直進する。従って、受光素
子7bに到達することはない。
【0040】上記フランジ部72には、素子収納室73
aの上方の開口を塞ぐ状態で側面視がL型の端子部材7
4が設けられ、この端子部材74の上面には接続端子7
5が立設されている。この接続端子75にはプリズム7
cから上方に延ばされたリード線76が接続されてい
る。従って、図略のコネクタをこの接続端子75に接続
することによって、受光素子7bから出力された検出信
号を外部の所定の制御機器に入力することが可能にな
る。
【0041】上記実施例においては、油面センサは、発
光・受光素子7a,7bとプリズム7cとによって構成
されているが、本発明に適用される油面センサは、上記
のような光学的原理を応用したものに限定されるもので
はなく、フロート等を用いたセンサや、空気と油との性
質差を利用した電気的、磁気的センサを採用することも
可能である。さらに、超音波パルスの油面反射の有無に
よるものや、各種の接触式、近接式のセンサが適用可能
である。
【0042】図3は、上記第1実施例の電磁ポンプのポ
ンプ部が、ケーシングから分離された状態を示す斜視図
である。この図に示すように、電磁ポンプ1とケーシン
グ7とは分離可能になっている。従って、ビスBを弛め
てケーシング7を上方に引き上げることによって、図1
に示す電磁ポンプ1が燃料タンクTにビスBによって固
定された状態が解除され、ケーシング7と電磁ポンプ1
とをそれぞれ燃料タンクTから取り外すことができ、さ
らに、ケーシング7から電磁ポンプ1を抜き取ることに
よって電磁ポンプ1とケーシング7とを容易に分離する
ことができる。
【0043】従って、本実施例においては、発光・受光
素子7a,7bに故障が起こった場合には、従来のよう
に電磁ポンプを分解して内装された発受光素子を新品と
交換する面倒な操作を行うことなく、ケーシング7を新
品と交換するだけでよく、交換作業のコストを大幅に低
減させることが可能になる。
【0044】また、電磁ポンプ1の組み立て工程におい
ても、従来は狭隘な電磁ポンプ1のポンプ部内部に発光
・受光素子7a,7bを組み付けなければならず、非常
に面倒な組み付け作業が必要であったが、本発明におい
ては、ケーシング7を電磁ポンプ1とは別体として製造
し、製造工程の最終段階で、あるいは燃料タンクTへの
装着時に電磁ポンプ1とケーシング7とを合体させるだ
けの操作で電磁ポンプ1に発光・受光素子7a,7bが
装着された状態になるため、製造コストの低減上も極め
て有効である。
【0045】図4は、本発明の油面センサを備えた電磁
ポンプの第2実施例を示す斜視図であり、図5はその横
断面図である。この実施例の場合、電磁ポンプ1aのポ
ンプ部の構造は第1実施例と同じであるが、センサ部の
構造が第2実施例とは異なっている。すなわち第2実施
例においては、センサ部にはケーシング7が設けられて
おらず、上記フランジ部72に相当するフランジ部材7
0によって主構成され、このフランジ部材70の下部か
ら燃料吸入部2aに沿うように油面センサが取り付けら
れている。
【0046】具体的には、フランジ部材70は平面視が
矩形状を呈し、その略中央部分に装着孔701が穿設さ
れ、この装着孔701にのポンプ部の燃料吸入部2a′
が挿通された状態でポンプ本体2とフランジ部材70と
が相互に結合されるようになっている。上記燃料吸入部
2a′の下部には鍔2cが設けられ、この鍔2cの下部
に、円筒状の金網製のストレーナ2dが嵌め込まれ、異
物が燃料吸入口2bから燃料吸入部2a′内に侵入する
のを防止するようにしている。
【0047】一方、上記フランジ部材70の底面から
は、燃料吸入部2a′に平行に筒状体702が垂下さ
れ、この筒状体702の下端面の開口から、内部に発光
・受光素子7a,7bの装填されたセンサ筒703が嵌
挿されている。このセンサ筒703の外周面には環状の
シール部材704が装着され、このシール部材704が
筒状体702の内周面に摺接することにより、液体燃料
Fの筒状体702内への侵入が阻止されるようになって
いる。
【0048】また、上記センサ筒703の表面には、上
下方向に延びる案内溝705が設けられているととも
に、この案内溝705に直交する係止溝706が多数設
けられている。一方、上記筒状体702の内周面には、
上記案内溝705に嵌め込まれる係止突起707が突設
されており、この係止突起707がセンサ筒703の案
内溝705に嵌め込まれた状態でセンサ筒703は上下
動可能になっている。そして、センサ筒703を自軸心
回りに回動させることにより、筒状体702の係止突起
707がセンサ筒703の係止溝706に嵌まり込み、
センサ筒703の上下動が規制されるようになってい
る。
【0049】このようなセンサ筒703は、液体燃料F
と同じ屈折率を有する透明な合成樹脂によって製造さ
れ、その下端部に第1実施例と同様のプリズム7cが形
成されている。そして、センサ筒703内の底部には、
上記プリズム7cに対向するように第1実施例と同様の
発光・受光素子7a,7bが設けられており、これらの
上記同様の作用によって油面が検出されるようになって
いる。
【0050】第2実施例の電磁ポンプは以上のように構
成されているので、上記第1実施例の効果に加えて、セ
ンサ筒703の筒状体702に対する突出量を調節する
ことによってプリズム7cの上下方向のレベルを変更す
ることができ、その結果液体燃料の最下限レベルを適宜
設定し直すことが可能になるため、電磁ポンプ1aの適
用範囲が拡大し好都合である。
【0051】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の油面センサを備
えた電磁ポンプによれば、電磁ポンプはポンプ部と、こ
のポンプ部に対して着脱可能なセンサ部とから構成さ
れ、特にセンサ部は、燃料タンクに穿設された装着孔に
着脱可能に取り付けられるフランジ部材と、このフラン
ジ部材に付設される油面センサとから構成されているた
め、油面センサが故障したときにはフランジ部材を燃料
タンクから取り外してセンサ部を新品と交換することに
より、電磁ポンプを分解することなく容易に油面センサ
を取り換えることができ、逆に電磁ポンプが故障したと
きには、正常な油面センサをそのままにして故障の電磁
ポンプのみを即座に交換して対処することが可能であ
り、油面センサおよび電磁ポンプの故障時の対応が極め
て迅速かつ容易になるなど電磁ポンプのメンテナンス性
向上の上で好都合である。
【0052】また、油面センサを電磁ポンプと独立して
燃料タンクに設ける形式の従来のものに比べ、油面セン
サ用の装着孔を燃料タンクに別途設ける必要はなく、従
来から存在する燃料タンクの電磁ポンプ装着孔にフラン
ジ部材を装着し、それに電磁ポンプの燃料吸入部を嵌装
するだけで燃料タンクに油面センサがセットされた状態
になり、特に油面センサ用に燃料タンクを改造する必要
はなく、電磁ポンプを燃料タンクに対して汎用性に富ん
だものにすることができ好都合である。
【0053】本発明の請求項2記載の油面センサを備え
た電磁ポンプによれば、油面センサはケーシング内に設
けられているため、電磁ポンプの燃料タンクに対する着
脱操作時にケーシングによって油面センサが保護され、
油面センサの破損を確実に防止することが可能になる。
また、ケーシングに網目の細かい金網等を設ければ、ケ
ーシング内への異物の混入が防止されるため、センサが
異物で汚染されることがなくなり、検出精度の低下を防
止する上で好都合である。
【0054】本発明の請求項3記載の油面センサを備え
た電磁ポンプによれば、油面センサは、液体燃料と等し
い屈折率を有する材料で形成されたプリズムと、このプ
リズムに向かって投光する発光部と、プリズムを透過し
た光を受光する受光部とから構成されているため、従来
のフロート式のセンサのような機械的な可動部分が存在
せず、従って故障頻度を減少させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油面センサを備えた電磁ポンプの第1
実施例を示す一部切欠き斜視図である。
【図2】図1の電磁ポンプの横断面図である。
【図3】図1に示す電磁ポンプのポンプ部とケーシング
とが分離された状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の油面センサを備えた電磁ポンプの第2
実施例を示す斜視図である。
【図5】図4の電磁ポンプの横断面図である。
【図6】従来の油面センサを備えた電磁ポンプの一例を
示す一部切欠き側面図である。
【符号の説明】
1,1a 電磁ポンプ 2 ポンプ本体 2a,2a′ 燃料吸入部 21 シリンダ 22 プランジャ 23 上部コイルバネ 24 下部コイルバネ 3 電磁コイル部 31 コイルボビン 32 電磁コイル 4 ヨーク 5 端子部 6 接続部 61 燃料吐出口 7 ケーシング 7a 発光素子 7b 受光素子 7c プリズム 71 ケーシング本体 71a 収容室 72 フランジ部 73 センサ収納筒 73a 素子収納室 74 端子部材 75 接続端子 76 リード線 70 フランジ部材 701 装着孔 702 筒状体 703 センサ筒 704 シール部材 705 案内溝 706 係止溝 707 係止突起 8 燃料吐出部 91 上部磁性体 92 下部磁性体 91a,92a フランジ部 T 燃料タンク F 液体燃料 P 燃料導出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 義彦 大阪府八尾市北亀井町2丁目7番15号 シ ルバー株式会社内 (72)発明者 平松 秀一 大阪府八尾市北亀井町2丁目7番15号 シ ルバー株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク内に挿入される燃料吸入部を
    備えたポンプ部と、燃料タンク内の燃料吸入部に対する
    油面の位置を検出するセンサ部とを有してなる電磁ポン
    プであって、上記センサ部は、燃料タンクに穿設された
    装着孔に着脱可能に取り付けられるフランジ部材と、こ
    のフランジ部材に付設される油面センサとが備えられ、
    上記ポンプ部は、上記フランジ部材に着脱可能に取り付
    ける取付け構造を有していることを特徴とする油面セン
    サを備えた電磁ポンプ。
  2. 【請求項2】 上記フランジ部材の下部に、燃料タンク
    内に挿入され、かつ、燃料の流通可能な筒状のケーシン
    グが設けられ、このケーシングは、その中に上記油面セ
    ンサが内装されるとともに、上記燃料吸入部が嵌装され
    るように構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の油面センサを備えた電磁ポンプ。
  3. 【請求項3】 上記油面センサは、液体燃料と等しい屈
    折率を有する材料で形成されたプリズムと、このプリズ
    ムに向かって投光する発光部と、プリズムで反射した光
    を受光する受光部とから構成されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の油面センサを備えた電磁ポン
    プ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10309314A (ja) * 1997-02-04 1998-11-24 Fresenius Ag 医療液体の調量装置

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