JPH08149683A - 誘導形過電流保護継電器 - Google Patents
誘導形過電流保護継電器Info
- Publication number
- JPH08149683A JPH08149683A JP28574494A JP28574494A JPH08149683A JP H08149683 A JPH08149683 A JP H08149683A JP 28574494 A JP28574494 A JP 28574494A JP 28574494 A JP28574494 A JP 28574494A JP H08149683 A JPH08149683 A JP H08149683A
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 細かな保護協調を可能とする。
【構成】 変流器（ＣＴ）の２次電流が流れるコイル１
と、整定用タップ切替器４と、誘導円板２と、反時限特
性の限時要素出力する接点３1，３2とを有する過電流継
電器に、コイル１と直列にタップが切り換えられ整定タ
ップの電流値を境に接点６を瞬時動作−瞬時復帰させる
プランジャ形コイル５を設け、限時要素出力を接点６と
の論理積で出力させる。ＣＴ２次電流が整定タップ電流
値を越えると接点６が瞬時オンするので、継電器限時要
素出力は接点６を介して出力される。上記接点のオン後
で継電器の限時要素出力前に系統下位の遮断器が選択遮
断されてＣＴ２次電流が整定タップ電流値より下がる
と、接点６が瞬時オフするので、継電器が慣性力により
動作しても限時要素出力は出ない。従って継電器の慣性
力に対する裕度を設ける必要がなくなり、多段階な保護
協調が可能になる。
と、整定用タップ切替器４と、誘導円板２と、反時限特
性の限時要素出力する接点３1，３2とを有する過電流継
電器に、コイル１と直列にタップが切り換えられ整定タ
ップの電流値を境に接点６を瞬時動作−瞬時復帰させる
プランジャ形コイル５を設け、限時要素出力を接点６と
の論理積で出力させる。ＣＴ２次電流が整定タップ電流
値を越えると接点６が瞬時オンするので、継電器限時要
素出力は接点６を介して出力される。上記接点のオン後
で継電器の限時要素出力前に系統下位の遮断器が選択遮
断されてＣＴ２次電流が整定タップ電流値より下がる
と、接点６が瞬時オフするので、継電器が慣性力により
動作しても限時要素出力は出ない。従って継電器の慣性
力に対する裕度を設ける必要がなくなり、多段階な保護
協調が可能になる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統の事故を検出
し、遮断器に対して遮断信号を発する保護継電器、詳し
くは細かな保護協調を可能とした誘導形過電流継電器に
関する。
し、遮断器に対して遮断信号を発する保護継電器、詳し
くは細かな保護協調を可能とした誘導形過電流継電器に
関する。
【０００２】
【従来の技術】各種過電流継電器のうち、現在最も一般
的かつ低価格な製品は反時限特性をもつ誘導円板形保護
継電器である。
的かつ低価格な製品は反時限特性をもつ誘導円板形保護
継電器である。
【０００３】誘導円板形過電流保護継電器は、図３に示
すように、電流に比例した強さの移動磁界を発生させる
整定タップ付コイル１と、この移動磁界により電流に比
例した強さの回転トルクを発生する円板２と、この円板
がばね等に抗して所定角度回動すると接点が閉じて時限
要素出力する接点３（３1，３2）等から構成されてい
る。なお、図中、４は電流の整定を行うためのコイル１
のタップ切替器、８は別用途に出力する瞬時要素のプラ
ンジャ形コイル、９はコイル８のプランジャで作動する
瞬時要素出力用接点を示す。
すように、電流に比例した強さの移動磁界を発生させる
整定タップ付コイル１と、この移動磁界により電流に比
例した強さの回転トルクを発生する円板２と、この円板
がばね等に抗して所定角度回動すると接点が閉じて時限
要素出力する接点３（３1，３2）等から構成されてい
る。なお、図中、４は電流の整定を行うためのコイル１
のタップ切替器、８は別用途に出力する瞬時要素のプラ
ンジャ形コイル、９はコイル８のプランジャで作動する
瞬時要素出力用接点を示す。
【０００４】誘導円板形過電流保護継電器はコイル１に
流れる系統電流を検出する変流器（ＣＴ）の２次電流が
リレー整定タップの電流値を越えると反時限特性で限時
要素出力する。
流れる系統電流を検出する変流器（ＣＴ）の２次電流が
リレー整定タップの電流値を越えると反時限特性で限時
要素出力する。
【０００５】誘導円板形等の誘導形過電流保護継電器
は、ＣＰＵを持つディジタル形など他の静止形保護継電
器に比べて動作させるための補助電源が不要であり、内
部部品も少なく、メンテナンス性にも優れている。
は、ＣＰＵを持つディジタル形など他の静止形保護継電
器に比べて動作させるための補助電源が不要であり、内
部部品も少なく、メンテナンス性にも優れている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】電力会社の配電系統が
今日のように拡大するにつれて事故点に対して適切な選
択遮断を行うことが重要であり、そのためには、複数の
保護継電器相互間の協調を設定する必要がある。
今日のように拡大するにつれて事故点に対して適切な選
択遮断を行うことが重要であり、そのためには、複数の
保護継電器相互間の協調を設定する必要がある。
【０００７】上記従来の誘導円板形等の過電流保護継電
器は、その構造上図４（Ｂ）に示すように、入力エネル
ギーが遮断されても慣性力によって一定時間動作し続け
る特性があり、一般的に慣性動作に対して１００〜２０
０ｍＳ程度の裕度がＪＥＣの規格上も必要とされてい
る。
器は、その構造上図４（Ｂ）に示すように、入力エネル
ギーが遮断されても慣性力によって一定時間動作し続け
る特性があり、一般的に慣性動作に対して１００〜２０
０ｍＳ程度の裕度がＪＥＣの規格上も必要とされてい
る。
【０００８】例えば、図５に示すような配電系統におい
ては図６に示すように過電流保護継電器ＯＣ１，ＯＣ
２，ＯＣ３間に慣性力に対する裕度を持たせて保護協調
する必要がある。
ては図６に示すように過電流保護継電器ＯＣ１，ＯＣ
２，ＯＣ３間に慣性力に対する裕度を持たせて保護協調
する必要がある。
【０００９】しかし、上記１００〜２００ｍＳの裕度は
より細かな保護協調を作り上げるための妨げになってい
る。そのため、細かな保護協調を完遂するためには高価
なディジタル形保護継電器などを使用せざるを得なかっ
た。
より細かな保護協調を作り上げるための妨げになってい
る。そのため、細かな保護協調を完遂するためには高価
なディジタル形保護継電器などを使用せざるを得なかっ
た。
【００１０】本発明は、従来技術のこのような問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは細
かな保護協調を可能とする誘導形過電流保護継電器を提
供することにある。
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは細
かな保護協調を可能とする誘導形過電流保護継電器を提
供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における誘導形過電流保護継電器は、反時限
特性で限時要素出力する誘導形過電流継電器において、
継電器の整定タップの電流値を境に瞬時動作−瞬時復帰
する瞬時要素を設け、前記限時要素出力をこの瞬時要素
出力との論理積で出力するようにしたことを特徴とす
る。
に、本発明における誘導形過電流保護継電器は、反時限
特性で限時要素出力する誘導形過電流継電器において、
継電器の整定タップの電流値を境に瞬時動作−瞬時復帰
する瞬時要素を設け、前記限時要素出力をこの瞬時要素
出力との論理積で出力するようにしたことを特徴とす
る。
【００１２】
【作用】誘導形過電流継電器に継電器の整定タップの電
流値以上の電流が入力すると、瞬時動作−瞬時復帰する
瞬時要素が瞬時動作すると共に継電器は反時限特性で動
作し、その限時要素出力は瞬時要素出力との論理積で出
力される。
流値以上の電流が入力すると、瞬時動作−瞬時復帰する
瞬時要素が瞬時動作すると共に継電器は反時限特性で動
作し、その限時要素出力は瞬時要素出力との論理積で出
力される。
【００１３】上記瞬時要素の動作後で継電器が限時要素
出力する間に系統下位の遮断器が選択遮断されて上記入
力電流が整定タップの電流値より下がると、瞬時要素が
瞬時復帰する。そのため仮に継電器が慣性力により動作
しても限時要素出力が出ることがない。従って動作協調
を検討するにあたり、慣性力に対する裕度を設ける必要
がなくなるので、多段階な保護協調が可能になる。
出力する間に系統下位の遮断器が選択遮断されて上記入
力電流が整定タップの電流値より下がると、瞬時要素が
瞬時復帰する。そのため仮に継電器が慣性力により動作
しても限時要素出力が出ることがない。従って動作協調
を検討するにあたり、慣性力に対する裕度を設ける必要
がなくなるので、多段階な保護協調が可能になる。
【００１４】
【実施例】本発明の実施例について図１，図２を参照し
て説明する。図１は誘導円板形過電流継電器の構成を示
す。なお、前記従来図３に示したものと同一構成部分
は、同一符号を付してその重複する説明を省略する。
て説明する。図１は誘導円板形過電流継電器の構成を示
す。なお、前記従来図３に示したものと同一構成部分
は、同一符号を付してその重複する説明を省略する。
【００１５】図１において、５はタップ切替器２を介し
てコイル１と直列に接続された瞬時要素としてのタップ
付プランジャ形コイル、６は時限要素出力用接点３1，
３2回路と直列に設けられたコイル５のプランジャでオ
ン又はオフする接点である。
てコイル１と直列に接続された瞬時要素としてのタップ
付プランジャ形コイル、６は時限要素出力用接点３1，
３2回路と直列に設けられたコイル５のプランジャでオ
ン又はオフする接点である。
【００１６】プランジャ形コイル５はタップ４でコイル
１のタップ切替と連動してそのタップが切り替えられ、
整定タップの電流値を境に瞬時動作−瞬時復帰により接
点６を瞬時にオン又はオフに切り替えるようになってい
る。その他の構成は従来図３に示したものと変わりがな
い。
１のタップ切替と連動してそのタップが切り替えられ、
整定タップの電流値を境に瞬時動作−瞬時復帰により接
点６を瞬時にオン又はオフに切り替えるようになってい
る。その他の構成は従来図３に示したものと変わりがな
い。
【００１７】この継電器の限時要素出力は、接点３1，
３2からの円板動作による反時限特性要素出力と接点６
からの瞬時動作−瞬時復帰特性の瞬時要素出力の論理積
で遮断器（ＣＢ）に対して限時要素出力（遮断信号）が
出力される。
３2からの円板動作による反時限特性要素出力と接点６
からの瞬時動作−瞬時復帰特性の瞬時要素出力の論理積
で遮断器（ＣＢ）に対して限時要素出力（遮断信号）が
出力される。
【００１８】次に、実施例の動作について図２を用いて
説明する。図２（Ａ）について、継電器のコイル１に流
れるＣＴの２次電流がリレータップ値を越えるとコイル
５のプランジャが作動して接点６を瞬時にオンする。Ｃ
Ｔ２次電流が整定タップの電流値を越えている場合、継
電器は反時限特性で動作し、接点６を介して限時要素出
力する。
説明する。図２（Ａ）について、継電器のコイル１に流
れるＣＴの２次電流がリレータップ値を越えるとコイル
５のプランジャが作動して接点６を瞬時にオンする。Ｃ
Ｔ２次電流が整定タップの電流値を越えている場合、継
電器は反時限特性で動作し、接点６を介して限時要素出
力する。
【００１９】図２（Ｂ）について、ＣＴの２次電流が整
定タップの電流値を越えるとコイル３のプランジャが瞬
時動作して接点６をオンする。その後継電器が動作する
前に下位遮断器（ＣＢ）により選択遮断が完了し、ＣＴ
２次電流が整定タップの電流値より下がると、コイル３
のプランジャが瞬時復帰し接点４をオフとする。そのた
め継電器が慣性力により動作しても接点６がオフとなっ
ているので、限時要素出力が出ることはない。即ち、図
４（Ｂ）に示すような慣性力による誤出力が出ることは
なくなる。
定タップの電流値を越えるとコイル３のプランジャが瞬
時動作して接点６をオンする。その後継電器が動作する
前に下位遮断器（ＣＢ）により選択遮断が完了し、ＣＴ
２次電流が整定タップの電流値より下がると、コイル３
のプランジャが瞬時復帰し接点４をオフとする。そのた
め継電器が慣性力により動作しても接点６がオフとなっ
ているので、限時要素出力が出ることはない。即ち、図
４（Ｂ）に示すような慣性力による誤出力が出ることは
なくなる。
【００２０】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
ので、次に記載する効果を奏する。
【００２１】（１）従来誘導円板形過電流継電器におい
て動作時限協調にあたり必要があった慣性力に対する裕
度を設ける必要がなくなる。
て動作時限協調にあたり必要があった慣性力に対する裕
度を設ける必要がなくなる。
【００２２】（２）そのため多段階な保護協調を高価な
静止形保護リレーを使用することなく実現することが可
能となる。
静止形保護リレーを使用することなく実現することが可
能となる。
【図１】本発明の実施例にかかる過電流保護継電器の構
成説明図。
成説明図。
【図２】実施例の動作を説明するタイムチャート。
【図３】従来例にかかる過電流保護継電器の構成説明
図。
図。
【図４】従来例の動作を説明するタイムチャート。
【図５】系統における過電流継電器配置説明図。
【図６】保護協調に必要な過電流継電器の特性を説明す
るグラフ。
るグラフ。
１…コイル ２…円板 ３1，３2…限時要素出力用接点 ４…タップ切替器 ５…プランジャ形コイル ６…誤出力防止用接点（限時要素接点） ８…プランジャ形コイル ９…瞬時要素出力用接点 ＣＢ…遮断器 ＣＴ…変流器 ＯＣ１〜ＯＣ３…過電流継電器 ＤＳ…断路器。
Claims (1)
- 【請求項１】 反時限特性で限時要素出力する誘導形過
電流継電器において、継電器の整定タップの電流値を境
に瞬時動作−瞬時復帰する瞬時要素を設け、前記限時要
素出力をこの瞬時要素出力との論理積で出力するように
したことを特徴とした誘導形過電流継電器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28574494A JPH08149683A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 誘導形過電流保護継電器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28574494A JPH08149683A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 誘導形過電流保護継電器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08149683A true JPH08149683A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17695495
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28574494A Pending JPH08149683A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 誘導形過電流保護継電器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08149683A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100420417B1 (ko) * | 2001-06-27 | 2004-03-04 | 한국수자원공사 | 과전류계전기의 전류 탭 변환 방법 및 장치 |
| JP2008211898A (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-11 | Nec Corp | 入力保護装置 |
-
1994
- 1994-11-21 JP JP28574494A patent/JPH08149683A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100420417B1 (ko) * | 2001-06-27 | 2004-03-04 | 한국수자원공사 | 과전류계전기의 전류 탭 변환 방법 및 장치 |
| JP2008211898A (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-11 | Nec Corp | 入力保護装置 |
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