JPH08148154A - 燃料電池の電極作製方法及び装置 - Google Patents

燃料電池の電極作製方法及び装置

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JPH08148154A
JPH08148154A JP6309931A JP30993194A JPH08148154A JP H08148154 A JPH08148154 A JP H08148154A JP 6309931 A JP6309931 A JP 6309931A JP 30993194 A JP30993194 A JP 30993194A JP H08148154 A JPH08148154 A JP H08148154A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ガス拡散層上に触媒層を担持させてなる燃料電
池用の電極を作製するに当たり、触媒粒子を含む溶液を
中空筒状体とその上面がロ−ト状に形成された下板を用
いて加圧濾過を応用することによりガス拡散層上に触媒
層を均等に堆積させることを特徴とする燃料電池の電極
作製方法及び装置。 【効果】大面積(100cm2 以上)であっても均一で
しかもガス拡散性能のよい電極を得ることができる。ま
た仮りに堆積物の厚みに分布が生じても厚い部分は流れ
が悪くなり、堆積速度が落ちるため、均一な層にするこ
とができ、溶媒の通過した細孔は発電時にはガスの拡散
路となり、ガス拡散性能の良い電極が得られ、さらに本
装置は他の触媒層成膜装置に比べ非常に安価である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池の電極作製方
法及び装置に関し、より具体的には、例えば撥水化カ−
ボンペ−パ−等のガス拡散層上に、触媒層を堆積、担持
させる形式の固体高分子型燃料電池用電極の作製方法及
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子電解質型燃料電池は、イオン
伝導体すなわち電解質が固体で且つ高分子である点に特
徴を有するものであるが、その固体高分子電解質として
は具体的にはイオン交換樹脂膜等が使用され、この電解
質膜を挟んで負極及び正極の両電極を配置し、例えば負
極側に水素を、また正極側には酸素又は空気を供給する
ことにより電気化学反応を起こさせ、電気を発生させる
ものである。
【0003】その固体高分子電解質膜に接する負極及び
正極の両電極としては、その中に反応を促進させるた
め、白金、パラジウムその他の触媒が添加、使用される
形式のものがあるが、この形式の電極の製造法としては
これまで種々のものが提案されてきている。例えば米国
特許第3134697号には、触媒粒子をイオン交換樹
脂と混合して電極シ−トとし、これを固体高分子電解質
としてのイオン交換樹脂膜に熱圧着する方法が、また米
国特許第3297484号及び同第3432355号で
は、触媒粒子をポリテトラフルオロエチレンと混合して
電極シ−トとし、これをイオン交換樹脂膜に熱圧着する
方法が記載されている。
【0004】しかし、このように固体高分子電解質膜と
電極シ−トとを熱圧着等によりそのまま接合するだけで
は、反応サイト(反応域)が電解質と電極との二次元的
な界面に極限され、実質的な作用面積が少ない。このた
めこれを改善する手法の一つとして、固体高分子電解質
としてのスチレン−ジビニルベンゼンスルホン酸樹脂膜
に、触媒金属を担持したカ−ボン粉末とスチレン−ジビ
ニルスルホン酸樹脂粉末とポリスチレン結着剤との混合
物からなる電子−イオン混合伝導体層を接合することに
より、電極材料と固体電解質材料との接点を多くし、反
応サイトの三次元化を図ることが提案されている。
【0005】例えば、「電気化学」53、No.10
(1985)、P.812〜817には、上記のように
スチレン−ジビニルベンゼン系のイオン交換樹脂膜を電
解質とした燃料電池では、電子−イオン混合伝導体層を
設けたにしても、取り出し得る電流密度が低い等の難点
がある旨指摘した上で、これに代わるパ−フルオロカ−
ボンスルホン酸樹脂膜を使用する場合について、その反
応サイトを三次元化し作用面積を上げる試みが紹介され
ている。
【0006】これによれば、固体高分子電解質として、
パ−フルオロカ−ボンスルホン酸樹脂膜の一種であるN
AFION−117膜(Du Pont社製、商品名)
を使用し、このNAFION膜の片面に無電解メッキ法
(浸透法)により白金電極を接合して水素極(アノ−
ド)とする一方、この電極の対極を構成する酸素極すな
わちカソ−ド側電極については、概略、以下の工程によ
り製作されている。
【0007】まず、触媒粉末として白金ブラック粉末又
は10%の白金を担持したカ−ボン粉末(以下、「白金
担持カ−ボン粉末」という)を用い、これにアンバ−ラ
イトIR−120B(T−3)〔スチレン−ジビニルベ
ンゼンスルホン酸樹脂、Na型、粒経30μmの粉末、
Organo社製、商品名〕又はNAFION−117
〔パ−フルオロカ−ボンスルホン酸樹脂(H型)、脂肪
族アルコ−ルと水との混合溶媒中5%溶液、Aldri
ch Chemical社製、商品名〕を種々の混合比
で混合する。
【0008】次いで、上記で得た各混合物に対してポリ
テトラフルオロエチレンを水懸濁液状で加えて混合、混
練した後、この混練物をロ−ル圧延により圧延してシ−
ト状とし、真空乾燥後、この電極シ−トを固体高分子電
解質としてのNAFION膜に対して温度100℃、圧
力210kg/cm2 でホットプレスするというもので
ある。そしてそこでは、固体高分子電解質としてのNA
FION膜に一体に接合された、酸素極にイオン交換樹
脂を混入することにより、電極反応サイトの三次元化を
図り、分極特性を著しく向上させることができ、特にこ
のイオン交換樹脂膜の混入による効果は、白金担持カ−
ボンを電極触媒とした場合に大きい旨指摘されている。
【0009】以上の技術では、その電極シ−トは何れも
電極材料の混練物を圧延等の手法によりシ−ト化するこ
とによって作製されているが、この電極シ−トの作製の
仕方としてはその基材として別途多孔性のペ−パ−又は
シ−トを用い、これに触媒粒子を担持させる形式で行う
態様も行われている。この場合には例えばそのペ−パ−
又はシ−トとして所定の気孔率及び厚さを有するカ−ボ
ンペ−パ−を用い、これに対してポリテトラフルオロエ
チレン系のディスパ−ジョンを含浸させた後、熱処理を
して撥水化し、この撥水化カ−ボンペ−パ−上に触媒粉
末等の電極層構成成分を付着、担持させるものである
が、特開平4−162365号公報はその一例である。
【0010】この技術では、シ−ト状触媒層構成用の微
粉末として、白金触媒担持のカ−ボンブラック粒子と触
媒無担持のカ−ボンブラック粒子との混合物を用いる点
に特徴を有し、またこれら粒子は高分子電解質としての
イオン交換樹脂でコ−ティングされているが、ここでの
シ−トはその基材として撥水化カ−ボンペ−パ−が使用
され、触媒粒子を含む微粉末の混合物は、この撥水化カ
−ボンペ−パ−上へ散布され、加熱下、プレスをするこ
とにより付着させている。
【0011】このようにして得られた電極シ−トは、撥
水化カ−ボンペ−パ−がガス拡散層を形成し、この片面
上に付着されたコ−ティング触媒粒子の層が触媒層とな
り、燃料電池への組み込むに際しては、触媒層側を高分
子電解質膜面に当接することになるが、そのようなプレ
ス法のほか、コ−ティング触媒粒子(触媒層)の撥水化
カ−ボンペ−パ−(ガス拡散層)上への付着の仕方とし
ては、塗装法やロ−ル法、ドクタ−ブレ−ド法、スクリ
−ン印刷法等が適用し得るが、このうち塗装法では大面
積化が困難であり、またロ−ル法、ドクタ−ブレ−ド
法、スクリ−ン印刷法等では各種手間を要するだけでは
なく、装置自体が高価である。
【0012】このため本発明者は、コ−ティング触媒粒
子の撥水化カ−ボンペ−パ−上へ付着させるその仕方と
して、特に濾過形式を応用した手法すなわちそのガス拡
散層(撥水化カ−ボンペ−パ−)上に触媒粒子を含む触
媒層形成用水溶液を注ぎ、加圧濾過ないし吸引濾過する
手法に注目し、これに関連する成果を先に開発し、提案
している(特願平5−297280号)。
【0013】この提案では、固体高分子型燃料電池用電
極の製造法において、撥水化カ−ボンペ−パ−を基材と
し、これに高分子電解質で被覆された触媒粒子にポリテ
トラフルオロエチレンのディスパ−ジョンを混合した懸
濁液を濾過形式で適用するに当たり、その懸濁液を希硫
酸中に分散させることにより行うことを特徴とするもの
であり、このようにその懸濁液自体に着目し、これを改
善したものであるが、これによりこの工程を経て得られ
る電極の特性を向上させ、延いて電池の性能を大幅に改
善することができたものである。
【0014】ところで上記濾過法ではカ−ボンペ−パ−
面へのその触媒粒子の付着をより確実にし、さらにその
粒子をそのカ−ボンペ−パ−面の内部へも混入させる等
のため、分散液をそのようにただ注ぐだけではなく、下
方から減圧するいわゆる吸引濾過形式や上方から加圧す
る形式で行うこともできるが、例えばヌッツェ(ブフナ
−漏斗)形式等ではその規模ないしは大きさに限度があ
り、均一な層を形成できないばかりか、処理面の大面積
化は困難である。このため本発明においては、濾過法を
用いる製造過程自体について、さらに研究、工夫を続け
ているうち、処理面の大面積化が可能であり、また触媒
層をガス拡散膜上に均等な層厚に堆積することができ、
優れたガス拡散性能が得られる有効な濾過方式を応用し
た方法及び装置を案出し、開発するに至ったものであ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、
ガス拡散層上に触媒層を堆積、担持させることにより燃
料電池用電極を作製するに当たり、特定、特殊な装置を
用いる加圧濾過を応用して触媒層をガス拡散層上に均等
に堆積させることにより燃料電池用電極を作製する方法
及び装置を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、まず、ガス拡
散層上に触媒層を担持させてなる燃料電池用の電極を作
製するに当たり、触媒粒子を含む溶液を中空筒状体とそ
の上面がロ−ト状に形成された下板を用い加圧濾過を応
用することによりガス拡散層上に触媒層を均等に堆積さ
せることを特徴とする燃料電池の電極作製方法を提供す
る。
【0017】また、本発明は、加圧濾過を応用してガス
拡散層上に触媒層を堆積、担持させることにより燃料電
池用電極を作製する装置であって、加圧用コンプレッサ
−が連結され且つ触媒粒子を含む溶液供給口を有する上
板、中空筒状体及び溶媒排出口を有する下板を含み、且
つ下板の上面がロ−ト状に形成されてなることを特徴と
する燃料電池の電極作製装置を提供するものである。
【0018】本発明においては、下板の上面を溶媒排出
口に向けて傾斜させ、ロ−ト状に構成することにより、
濾過後の溶媒が溶媒排出口に向かってスム−ズに流れ、
また仮りに堆積物の厚みに分布が生じても厚い部分は流
れが悪くなり、堆積速度が落ちるため全体として均一な
層とすることができる。また本発明によれば、その製作
時に溶媒が通過した細孔が、この電極を用いてセットし
た電池を用いて発電をする時にはガスの拡散路となり、
ガス拡散性能の良い優れた電極が得られるものである。
【0019】また上記ガス拡散層は、電極自体の基材と
もなるもので、この基材(ガス拡散層)としては多孔性
のペ−パ−又はシ−トを用いることができるが、このペ
−パ−又はシ−トとしては、好ましくは撥水化カ−ボン
ペ−パ−を用いることができる。この撥水化カ−ボンペ
−パ−は所定の気孔率及び厚さを有するカ−ボンペ−パ
−を用い、これに対してポリテトラフルオロエチレン系
のディスパ−ジョンを含浸させた後、熱処理をして撥水
化したものである。
【0020】また、触媒粒子を含む溶液としては、白
金ブラック粒子や白金担持カ−ボンブラック粒子と固体
高分子電解質の溶液とを混合して得た懸濁液、、の
懸濁液に結合剤としてポリテトラフルオロエチレンを混
合してなる懸濁液等、触媒層を形成する溶液を使用する
が、前述提案(特願平5−297280号)のようにそ
の懸濁液を希硫酸水溶液に分散させたものも使用するこ
とにより、この提案に係る発明自体により得られる効果
(電極の特性を向上させ、これを用いた電池の性能を格
段に改善させる)に加え、併せて本発明による効果をも
得ることができる。
【0021】図1〜図2は、本発明に係る燃料電池用電
極の作製方法及び装置の一例を示すものである。図1
中、1は中空筒状体であり、この断面形状は、図2
(a)のような円形状とは限らず、四角形、五角形等の
多角形をしたものでも使用可能である。この中空筒状体
1は、図2(a)のとおり竪型に配置されるが、材質と
してはガラス製、金属製等適宜のものを使用することが
できる。また図中2は上板、3は下板、4、5はそれぞ
れ上方及び下方のパッキンであり、6はコンプレッサ−
である。このうちパッキン4及び5は、中空筒状体の上
下縁部の形状に合わせた形状に構成され、例えば中空筒
状体が円筒状である場合には、その上下縁部に対応して
円環状に構成される。
【0022】また、上板2は、濾過する溶液を導入する
管(バルブ付)7、過剰圧時に空気を放出する管(バル
ブ付)8を備え、容器内内圧を上昇させるコンプレッサ
−6からの圧縮空気を導入する管9が連結される。10
は下板3の中央部に設けられた溶媒排出口、11は下板
3に一体に取り付けられた脚部であり、12は溶液から
触媒層が堆積されるガス拡散板である。このガス拡散板
12は、中空円筒体1の下部開口縁部とパッキン5の間
に挟持され、これをフィルタ−としてその上面に溶液中
の溶質すなわち触媒粒子が堆積されることになるもので
ある。
【0023】下板3は、図2(b)中点線で示すとおり
ロ−ト状に構成される。これにより濾過後の溶媒がスム
−ズに流れるようになっており、本発明においては、下
板の上面をこのようにロ−ト状に構成することにより、
中空筒状体1等の他の構成とも相まち、濾過後の溶媒が
溶媒排出口に向かってスム−ズに流れ、また仮りに堆積
物の厚みに分布が生じても厚い部分は流れが悪くなり、
堆積速度が落ちるため全体として均一な層とすることが
できる。その傾斜はこのような効果を得る上で必要な限
度で適宜設定することができる。
【0024】本発明に係る概略以上の装置を操作するに
際しては、それに先立ちまず組立作業を行うが、この組
立は適宜の順序で行うことができる。例えば、下板3の
上面周縁にパッキン5を載置し、次いでこれにガス拡散
板12を載置した後、中空円筒体1を載置する。さらに
中空円筒体1の上部周縁部上にパッキン4を介在させて
上板2を載置し、これにコンプレッサ−6を連結し、溶
液導入管(バルブ付)7には触媒粒子を含む溶液を収容
した適当な容器を導管を介して連結する。
【0025】以上の組立作業終了後、中空円筒体1中に
触媒粒子を含む溶液をその収容容器から導管7を介して
供給し、コンプレッサ−6により圧縮空気を導入して中
空円筒体1内を加圧状態として操作する。この場合、そ
の加圧の程度は装置の規模(中空筒状体の径、高さ
等)、触媒粒子を含む溶液の流動性(濃度、粘度等)、
ガス拡散板12自体の強度等の性質、下板上面のロ−ト
状傾斜の程度等如何により適宜選定できるが、通常、例
えば中空円筒体の直径が30cm、高さ5cm程度の場
合には0.1kg/cm2 G(ゲ−ジ圧)以下で十分で
ある。
【0026】
【実施例】以下、本発明の装置を用いた一実施例を説明
する。使用装置として図1のとおりの装置を使用し、中
空筒状体として内径15cm、高さ8cmのガラス製の
中空円筒状体を用い、この装置のガラス製中空円筒状体
の下部とパッキンの間に気孔率80%、厚さ0.4mm
の撥水化処理したカ−ボンペ−パ−(表面積=175c
2 )を挟み、白金触媒粒子含有懸濁液を溶液供給導管
7を介して供給し、撥水化カ−ボンペ−パ−をフィルタ
−としてその上面に白金担持量が4mg/cm2 となる
ように堆積させ電極シ−ト(以下「実施例電極シ−ト」
という)を得た。
【0027】ここで上記白金触媒粒子含有懸濁液として
は、カ−ボンブラック粒子に対して50重量%の白金を
担持した触媒粒子とパ−フルオロカ−ボンスルホン酸樹
脂(NAFION−117、Du Pont社製、商品
名)のアルコ−ル溶液とを水とイソプロパノ−ルの混合
溶媒に加えて均一に混合した後、溶媒を除去し、このコ
−ティング触媒粒子に対し、ポリフロン(ポリテトラフ
ルオロエチレン、ダイキン工業社製、登録商標)のディ
スパ−ジョンを加えて混合して得たものを使用した。
【0028】他方、比較例として、上記と同じ撥水化カ
−ボンペ−パ−に対して、同じ懸濁液を注意深く塗布
し、付着させて(白金担持量についても同じ)電極シ−
トを作製した(以下「比較例電極シ−ト」という)。次
に、実施例電極シ−ト2枚の電極シ−トの間に固体高分
子電解質膜(NAFION−117膜)を挟み、温度1
40℃、圧力100kgf/cm2 の加圧下、60秒間
プレスして一体化し、これを燃料電池用枠内に組み込
み、導線、ガス管等を接続してセットし、供試電池と
し、また同様にして比較例電極シ−トを用いた供試電池
を作製した。
【0029】以上のとおり製作した各種供試電池を用
い、燃料として水素を使用し、これをアノ−ド側に供給
する一方、カソ−ド側には酸素を供給した。この両ガス
の供給圧力はともに2atmとし、水素は75℃で、酸
素については25℃で加湿し、また電池の温度を60℃
に保って操作し、測定した。図3は以上の各供試電池に
ついて測定した電流密度とセル電圧との関係を示すもの
である。
【0030】図示のとおり、実施例のものでは、電圧は
電流密度の増加とに対して相対的に徐々にし低下するに
過ぎないが、比較例では急激に低下してしいる。これは
特に大面積(100cm2 以上)の場合、本発明によれ
ば触媒層が均一に堆積され、所期の電極特性が得られる
のに対して、従来の塗布法等によるものでは注意深く塗
布しても触媒層が不均一になり、所期の特性が得られな
いことを示している。このように本発明では、電極の触
媒層が大面積であっても、これを用いた電池特性を有効
に確保することができる。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の電極作製方法及
び電極作製装置によれば、大面積(100cm2 以上)
であっても均一でしかもガス拡散性能のよい電極を得る
ことができ、また、仮りに堆積物の厚みに分布が生じて
も厚い部分は流れが悪くなり、堆積速度が落ちるため、
均一な触媒層にすることができる。またガス拡散層中溶
媒の通過した細孔は発電時にはガスの拡散路となり、ガ
ス拡散性能の良い電極が得られる。さらに本発明装置
は、他の触媒層成膜装置に比べて非常に安価であるとい
う利点も持っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電極作製装置の一態様を示す図。
【図2】中空筒状体1及び下板3を示す図。
【図3】実施例及び比較例で製作した各供試電池につい
て測定した電流密度とセル電圧との関係を示す図。
【符号の説明】
1 中空筒状体 2 上板 3 下板 4、5 パッキン 6 コンプレッサ− 7 濾過する溶液を導入する管(バルブ付) 8 過剰圧時に空気を放出する管(バルブ付) 9 圧縮空気導入管 10 溶媒排出口 12 触媒層が堆積されるガス拡散板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス拡散層上に触媒層を担持させてなる燃
    料電池用電極を作製するに当たり、触媒粒子を含む溶液
    を中空筒状体とその上面がロ−ト状に形成された下板を
    用いて加圧濾過を応用することによりガス拡散層上に触
    媒層を均等に堆積させることを特徴とする燃料電池の電
    極作製方法。
  2. 【請求項2】上記ガス拡散層が撥水化カ−ボンペ−パ−
    であり、触媒粒子を含む溶液が触媒粒子、高分子電解質
    及びポリテトラフルオロエチレン系ポリマ−を含む溶液
    である請求項1記載の燃料電池の電極作製方法。
  3. 【請求項3】加圧濾過を応用してガス拡散層上に触媒層
    を堆積、担持させることにより燃料電池用電極を作製す
    る装置であって、加圧用コンプレッサ−が連結され且つ
    触媒粒子を含む溶液供給口を有する上板、中空筒状体及
    び溶媒排出口を有する下板を含み、且つ下板の上面がロ
    −ト状に形成されてなることを特徴とする燃料電池の電
    極作製装置。
  4. 【請求項4】上記ガス拡散層が撥水化カ−ボンペ−パ−
    であり、触媒粒子を含む溶液が触媒粒子、高分子電解質
    及びポリテトラフルオロエチレン系ポリマ−を含む溶液
    である請求項3記載の燃料電池の電極作製装置。
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