JPH08147616A - 接合型磁気ヘッド - Google Patents

接合型磁気ヘッド

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Publication number
JPH08147616A
JPH08147616A JP28310994A JP28310994A JPH08147616A JP H08147616 A JPH08147616 A JP H08147616A JP 28310994 A JP28310994 A JP 28310994A JP 28310994 A JP28310994 A JP 28310994A JP H08147616 A JPH08147616 A JP H08147616A
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JP
Japan
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plane
ferrite
single crystal
glass
core
Prior art date
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Pending
Application number
JP28310994A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Maeda
伸幸 前田
Yoshitsugu Miura
義從 三浦
Kenkichi Inada
健吉 稲田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】接合型フェライトヘッドの単結晶部分の結晶方
位を最適化し、再生特性の向上を図る。 【構成】フロントコア部は単結晶フェライトにより、バ
ックコア部は多結晶フェライトにより構成された接合型
磁気ヘッドにおいて、単結晶フェライトの(110)面
が主磁路形成面とほぼ平行とされ、巻線溝加工が施され
たコア半体において、(110)面内に存在する<00
1>結晶軸とギャップ形成面との成す角αが、0°〜1
0°、若しくは150°〜180°の範囲に設定され、
単結晶フェライトの熱膨張率より大きい熱膨張率を有す
る溶着用ガラスを配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はVTR等の磁気記録再生
装置に用いられる接合型磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】Mn−Zn単結晶フェライトは、透磁率
が高くその周波数特性が良好であること、および耐摩耗
性、機械加工精度が優れていることなどから、VTR用
磁気ヘッドとして広く使用されている。しかし、一般に
単結晶フェライトは磁歪定数が大きいため、単結晶フェ
ライトを使用したヘッドには、以下の問題点がある。
【0003】(1)テープ摺動ノイズが大きい。
【0004】(2)ヘッドに応力が残留した場合、透磁
率に劣化が生じる。
【0005】特開昭55−154705号、特公昭56
−48891号等では、テープの摺動ノイズを低減する
手段として、磁気テープが摺接するフロントコア部を単
結晶フェライトで構成し、他の部分を多結晶フェライト
で構成する接合型フェライトヘッドを提案している。
【0006】また特開平3−228204号公報では、
接合型フェライトヘッドの単結晶フェライト部の主磁路
形成面を略(110)面とし、(110)面内に存在す
る<001>結晶軸とギャップ形成面との成す角度を約
35°に設定することにより、摺動ノイズの低減を行な
っている。
【0007】しかし、従来の接合型フェライトヘッドで
は、応力によるヘッドコアの透磁率低下に対しては、十
分な対策が行なわれていない。この透磁率劣化を低減す
るためには、単結晶フェライト部の結晶方位の最適化が
必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般の接合型フェライ
トヘッドでは、単結晶フェライトの熱膨張係数と融着ガ
ラスの熱膨張係数とが異なっている。したがって、ヘッ
ド製造工程中の温度履歴に依存して、単結晶フェライト
−溶着ガラス間には必然的に熱応力が残留する。この残
留応力は、単結晶フェライトで構成された作動ギャップ
近傍のフロントコアの透磁率を低下させる原因となる。
【0009】一方、フロントコア部における透磁率の低
下は、ヘッドの再生効率を大幅に悪化させる。したがっ
て、接合型フェライトヘッドの再生効率を向上させるた
めには、応力によるフロントコア部の透磁率低下を防ぐ
ことが不可欠である。
【0010】本発明の目的は、高い再生能力を有する接
合型フェライトヘッド提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ヘッドは、
図1に示すように、単結晶フェライトから成るフロント
コア部と、多結晶フェライトから成る巻線部を含むバッ
クコア部とを接合して構成され、少なくとも一方は巻線
溝を有する、一対のコア半体をそれぞれを突き合わせて
磁気ギャップを形成した接合型磁気ヘッドであり、単結
晶フェライトの(110)面が主磁路形成面とほぼ平行
とされると共に、巻線溝加工が施されたコア半体におい
て、(110)面内に存在する<001>結晶軸と、
(110)面とギャップ形成面の交線、との成す角α
が、0°〜10°、若しくは150°〜180°の範囲
に設定されており、かつ、少なくともフロント磁気ギャ
ップの端面近くに、室温からガラスの固着温度までの温
度範囲における熱膨張率が、単結晶フェライトの熱膨張
率より大きい溶着用ガラスを配設したことを特徴とす
る。
【0012】また、巻線溝加工が施されていないコア半
体において、(110)面内に存在する<100>結晶
軸と、(110)面とギャップ形成面の交線、との成す
角βが、0°〜105°、若しくは165°〜180°
の範囲に設定されていることを特徴とする。
【0013】ただし、α、β共、ギャップ形成面から遠
ざかる方向を正としている。
【0014】
【作用】一般に、高周波数におけるフェライトの透磁率
は、フェライトの磁化容易軸の方向と、磁束が流れる方
向との成す角が直角となる場合に最大となる。したがっ
て接合型磁気ヘッドでも、単結晶フェライトの磁化容易
軸方向を再生時に磁束が流れる方向に対して直角になる
よう設定することが望ましい。しかし、単結晶フェライ
トの熱膨張係数と溶着ガラスの熱膨張係数が完全に一致
している場合を除き、単結晶フェライト−溶着ガラス間
には必然的に応力が残留する。このため、応力零におけ
る磁化容易軸方向を透磁率が高くなる方向に設定して
も、実際のヘッドにおける磁化容易軸方向は、全く異な
る方向となる。それを以下で説明する。
【0015】フェライトの磁化容易軸は、数1に示すト
ータルエネルギEtが極小となる方向になる。
【0016】
【数1】 Et=(静磁エネルギ)+(異方性エネルギ) +(磁壁エネルギ)+・・・ (数1) 一方、フェライトに外部から応力が加わった場合のトー
タルエネルギEt’は、数2となる。
【0017】
【数2】 Et’=Et+Ed (数2)
【0018】
【数3】 Ed=1.5・λ100・σ(α1 2γ1 2+α2 2γ2 2+α3 2γ3 2) +3・λ111・σ(α1α2γ1γ2+α2α3γ2γ3+α3α1γ3γ1) (数3) ただし、Edは磁気弾性エネルギであり、λ100、λ111
は磁歪定数、σはフェライトに加わる応力、(α1
α2、α3)は磁化の方向余弦、(γ1、γ2、γ3)は応
力の方向余弦を示している。一般に、単結晶フェライト
の磁歪定数λ100、λ111は10~6オーダと大きいため、
外部から応力が加わった場合、フェライトの磁化容易軸
は、数3を低下させる方向に変化する。この結果、単結
晶フェライトの磁化容易軸は、応力零の場合と異なる方
向をとる。
【0019】そこで本発明では、応力が加わった時の磁
化容易軸方向が、再生時に磁束が流れる方向に対して直
角に近づくように、単結晶フェライトの結晶方位を選定
した。その結果、接合型フェライトヘッドの、フロント
コア部の透磁率が改善され、従来と比較して再生出力が
向上した。
【0020】
【実施例】
(実施例)図1は、本発明の第一実施例に係る接合型磁
気ヘッドの説明図である。
【0021】磁気ヘッドは、Mn−Zn単結晶フェライ
ト材およびMn−Zn多結晶フェライト材により構成さ
れかつ巻線溝加工が施された第1コア半体(C形コア半
体)1、およびMn−Zn単結晶フェライト材およびM
n−Zn多結晶フェライト材により構成されかつ巻線溝
加工が施されていない第2コア半体(I形コア半体)2
を備えている。コア半体1、2の間には、図示しないギ
ャップ材が介されて磁気ギャップ3が形成されており、
コア半体1、2はガラス4等により接合されている。な
お、ギャップ面と巻線溝との間の角度は約60°として
いる。
【0022】コア半体1、2は、フロントコア部を単結
晶フェライト1a、2aで構成され、巻線溝5部分を含
むバックコア部を多結晶フェライト1b、2bで構成さ
れている。単結晶フェライト1a、2aは主磁路形成面
6がミラー指数における(110)面とほぼ平行となる
ように設定されている。
【0023】表1は試作したヘッドの組成(単結晶部、
多結晶部共通)、表2は単結晶フェライト1a、2aの
結晶磁気異方性定数および磁歪定数、表3は単結晶フェ
ライト1a、2aおよびガラス4の熱膨張係数を示した
ものである。ただし、ガラスの熱膨張係数はガラスの固
着温度(530℃)から室温(20℃)までの平均値を
示している。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】以下に、単結晶フェライトの結晶方位を変
えて試作したヘッドの再生出力を実測した結果を示す。
表4は再生出力の測定条件である。
【0028】
【表4】
【0029】なお、巻線溝加工が施された第1コア半体
における単結晶フェライト1aでは、(110)面内に
存在する<001>結晶軸と、(110)面とギャップ
形成面の交線(図1中に点線で示している)、との成す
角をαとしている。一方、巻線溝加工が施されていない
第2コア半体における単結晶フェライト2aでは、(1
10)面内に存在する<100>結晶軸と、(110)
面とギャップ形成面の交線(図1中に点線で示してい
る)、との成す角をβとしている。また、α、β共、ギ
ャップ形成面から遠ざかる方向を正としている。
【0030】図2に単結晶部1aの結晶方位αとヘッド
の再生出力との関係を示す。ただし、単結晶部2aの結
晶方位βは0°に固定している。
【0031】図2より<001>結晶軸と、(110)
面とギャップ形成面の交線との成す角αが、0°〜10
°、若しくは150°〜180°の範囲において再生出
力が特に高いことがわかる。また、αが35°の場合と
比較すると再生出力は最大で約2dB改善される。
【0032】図3に単結晶部2aの結晶方位βとヘッド
の再生出力との関係を示す。ただし、単結晶部1aの結
晶方位αは0°に固定している。
【0033】図3より<001>結晶軸と、(110)
面とギャップ形成面の交線との成す角βが0°〜105
°、若しくは165°〜180°の範囲において良好な
再生出力得られることがわかる。
【0034】(実施例2)図4は、本発明の第一実施例
の接合型磁気ヘッドの全体図である。磁気ヘッドは、M
n−Zn単結晶フェライト材およびMn−Zn多結晶フ
ェライト材により構成され、かつ巻線溝加工が施された
一対のコア半体(C形コア半体)1、1’により構成さ
れている。コア半体1、1’の間には、図示しないギャ
ップ材が介されて磁気ギャップ3が形成されており、コ
ア半体1、1’はガラス4等により接合されている。
【0035】コア半体1、1’は、フロントコア部を単
結晶フェライト1a、1a’で構成され、巻線溝5部分
を含むバックコア部を多結晶フェライト1b、1b’で
構成されている。単結晶フェライト1a、1a’は主磁
路形成面6がミラー指数における(110)面とほぼ平
行となるように設定されている。
【0036】第一実施例と同一条件で再生出力の測定を
行なった結果、単結晶フェライト1a、1a’におい
て、(110)面内に存在する<001>結晶軸と、
(110)面とギャップ形成面の交線(図4中に点線で
示している)、との成す角をαとした場合、αが、0°
〜10°、若しくは150°〜180°の範囲において
再生出力が特に高くなった。またαが35°の場合と比
較すると再生出力は最大で約2.5dB改善された。
【0037】
【発明の効果】本発明の接合型磁気ヘッドは、優れた再
生特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係わる磁気ヘッドの斜視
図。
【図2】結晶方位を変えて試作したヘッドの再生出力の
特性図。
【図3】結晶方位を変えて試作したヘッドの再生出力の
特性図。
【図4】本発明の第二実施例に係わる磁気ヘッドの斜視
図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶フェライトから成るフロントコア部
    と、多結晶フェライトから成るバックコア部とを接合し
    て構成され、少なくとも一方は巻線溝を有する一対のコ
    ア半体を、それぞれを突き合わせて磁気ギャップを形成
    した接合型磁気ヘッドにおいて、 前記単結晶フェライトの(110)面が主磁路形成面と
    ほぼ平行とされると共に、前記巻線溝の加工が施された
    前記コア半体で、前記(110)面内に存在する<00
    1>結晶軸と、前記(110)面とギャップ形成面の交
    線、との成す角αが、0°〜10°、若しくは150°
    〜180°の範囲に設定されており、 少なくとも前記フロント磁気ギャップの端面の近くに、
    室温からガラスの固着温度までの温度範囲における熱膨
    張率が、前記単結晶フェライトの熱膨張率より大きい溶
    着用ガラスを配設したことを特徴とする接合型磁気ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記巻線溝の加工が施されていない前記コア半体で、前
    記(110)面内に存在する<100>結晶軸と、前記
    (110)面とギャップ形成面の交線、との成す角β
    が、0°〜105°、若しくは165°〜180°の範
    囲に設定されている接合型磁気ヘッド。
JP28310994A 1994-11-17 1994-11-17 接合型磁気ヘッド Pending JPH08147616A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998037549A3 (en) * 1997-02-24 1998-11-12 Koninkl Philips Electronics Nv Recording and/or reproducing device with a magnetic head having an optimized crystal orientation, and magnetic head having an optimized crystal orientation
CN102059434A (zh) * 2010-11-18 2011-05-18 上海气焊机厂有限公司 一种相贯线环缝焊接装置

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WO1998037549A3 (en) * 1997-02-24 1998-11-12 Koninkl Philips Electronics Nv Recording and/or reproducing device with a magnetic head having an optimized crystal orientation, and magnetic head having an optimized crystal orientation
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