JPH08146659A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH08146659A
JPH08146659A JP6285134A JP28513494A JPH08146659A JP H08146659 A JPH08146659 A JP H08146659A JP 6285134 A JP6285134 A JP 6285134A JP 28513494 A JP28513494 A JP 28513494A JP H08146659 A JPH08146659 A JP H08146659A
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Noriaki Takahashi
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昭彦 柳堀
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ゲルろ過クロマトグラムにおける分子量ピー
クを1×103 〜1×105 に有する低分子量成分およ
び1×105 〜1×107 に有する高分子量成分を含有
し、低分子量成分は下記一般式(1)で表されるモノマ
ーから導かれる構造単位を75〜100重量%含有し、
かつ90℃以下のガラス転移点を有し、高分子量成分は
下記一般式(1)で表されるモノマーから導かれる構造
単位を70〜95重量%、下記一般式(2)で表される
モノマーから導かれる構造単位を5〜30重量%含有す
るスチレン系樹脂からなるバインダー樹脂および着色剤
を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を表し、Aは置
換基を有していてもよいベンゼン環残基を表す) 【化2】 (式中、R2 は水素原子またはメチル基を表し、nは1
6以上の整数を表す) 【効果】 本発明によれば、定着性と耐ブロッキング性
に優れたトナーが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電荷像現像用トナー
に関する。更に詳しくは、特定の分子量分布とモノマー
組成を有する樹脂をバインダーとして用いる定着性(低
温定着性、定着強度、耐オフセット性)と耐ブロッキン
グ性に優れ、かつ耐エージング性に優れた静電荷像現像
用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】静電荷像現像用トナーは、速やかに定着
し、トナーが定着ローラー表面に転移して、以後定着工
程を通過する転写材をローラー上のトナーによって汚
す、所謂オフセット現像を発生しないことが必要であ
る。更に、トナーは保存時あるいは運搬時などにブロッ
キングしてはならない。このようなトナーは、一般に流
動性、帯電性などが著しく劣化しており、もはや現像剤
としての機能は果たすことが出来ない。その上トナー
は、現像器内の攪拌による機械的衝撃に対して微粉を発
生することなく、またトナー自体が凝集することなく良
好な流動性を示すことが必要であり、更に定着時には低
温で速やかに溶融すること、そして溶融時に溶融トナー
が凝集性を示すことが必要である。従って、トナーの主
要成分であるバインダー樹脂には微妙な硬度および熱溶
融特性が要求され、これらの性能を全て満足するバイン
ダー樹脂を設計することは極めて困難であり、特に低温
定着性・定着強度と耐オフセット性・耐ブロッキング性
は相反する性能であるため、両者の性能を両立すること
は至難の技である。
【0003】従来からバインダー樹脂として使用される
重合体の分子量および分子量分布については多くの提案
がなされている。例えば、数平均分子量が1000〜4
000の低温融解、高流動性樹脂を50〜95重量%含
有するトナーが提案さている(特公昭59−10736
0号公報)が、耐オフセット性、耐ブロッキング性にな
お問題を残している。また、特公昭63−32180号
公報においては分子量が103 〜8×104 および10
5 〜2×106 の各々の領域に少なくとも1つの極大値
をもつスチレン共重合体バインダー樹脂を使用すること
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法によるトナーは、転写材への定着性、特に定着強度
と耐ブロッキング性・耐エージング性の両立において未
だ満足のいく結果が得られていない。すなわち、該方法
によると、低温定着性と定着強度を良くするためには低
分子量成分の含有量を増やさなければならず、このた
め、耐ブロッキングと耐エージング性に問題が生じる。
逆に、耐ブロッキングと耐エージング性を良くするため
には、高分子量成分の含有量を増やす必要があり、低温
定着性と定着強度に問題をきたす。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決して、定着性(低温定着性、定着強度、耐オフセット
性)・耐ブロッキング性に優れ、かつ耐エージング性に
優れたトナーを提供すべく鋭意検討の結果、上記性能を
満足するトナーを完成するに至ったものである。すなわ
ち、本発明の要旨は、ゲルろ過クロマトグラムにおける
分子量ピークを1×103 〜1×105 に有する低分子
量成分および1×105 〜1×107 に有する高分子量
成分を含有し、低分子量成分は下記一般式(1)で表さ
れるモノマーから導かれる構造単位を75〜100重量
%含有し、かつ90℃以下のガラス転移点を有し、高分
子量成分は下記一般式(1)で表されるモノマーから導
かれる構造単位を70〜95重量%、下記一般式(2)
で表されるモノマーから導かれる構造単位を5〜30重
量%含有するスチレン系樹脂からなるバインダー樹脂お
よび着色剤を含有することを特徴とする静電荷像現像用
トナーに存する。
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
表し、Aは置換基を有していてもよいベンゼン環残基を
表す)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R2 は水素原子またはメチル基を
表し、nは16以上の整数を表す) 以下に本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる上
記一般式(1)で表されるモノマーとしては、具体的に
は、スチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、p−クロロスチレン、m−ク
ロロスチレン、o−クロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、メトキ
シメチルスチレン、ビニルベンゼンスルホン酸、ビニル
ベンゼンカルボン酸、α−メチルスチレンなどが挙げら
れるが、好ましくはスチレンである。
【0010】上記一般式(2)で表されるモノマーとし
ては、具体的にはnが16〜24のアルキル(メタ)ア
クリレートなどが挙げられるが、好ましくはnが16〜
24のアルキルアクリレートであり、特に好ましくは、
ステアリルアクリレートである。上記一般式(2)で表
されるモノマーを用いることによって、定着性と耐ブロ
ッキング性の両立が達成しやすくなる。
【0011】本発明のトナーにおいて、低分子量成分
は、上記一般式(1)で表されるモノマーから導かれる
構造単位を75〜100重量%含有している必要があ
る。含有率が低すぎる場合は、やはり定着性と耐ブロッ
キング性のバランスがとりにくくなる。高分子量成分
は、上記一般式(1)で表されるモノマーから導かれる
構造単位を70〜95重量%、上記一般式(2)で表さ
れるモノマーから導かれる構造単位を5〜30重量%含
有していることが必要である。上記一般式(2)で表さ
れるモノマーから導かれる構造単位が少なすぎる場合は
上記した本発明の効果がでず、また多すぎる場合は耐ブ
ロッキング性が悪くなりすぎる。上記一般式(1)で表
されるモノマーから導かれる構造単位が少なすぎる場合
は耐ブロッキング性が悪くなり、多すぎる場合は、定着
性と耐ブロッキング性のバランスがとりにくくなる。
【0012】本発明に用いるスチレン系樹脂の分子量分
布は、1×103 〜1×105 と1×105 〜1×10
7 にそれぞれ1つ以上のピークを有していることが必須
であるが、この範囲以外にピークを有していてもよい。
好ましくは、さらに2×10 4 〜2×105 の分子量成
分がスチレン系樹脂全体に対して10重量%以下、特に
好ましくは6重量%以下である分子量分布をもったもの
である。すなわち上記した程度に高分子量成分と低分子
量成分とにわかれていることが必要である。
【0013】低分子量側成分のみの重量平均分子量は、
2×103 〜3×104 の範囲にあることが好ましく、
特に好ましくは3×103 〜1×104 の範囲である。
また、高分子量側成分のみの重量平均分子量は、3×1
5 〜1.2×106 の範囲にあることが好ましく、特
に好ましくは、4×105 〜9×105 の範囲である。
低分子量成分の重量平均分子量が小さすぎたり、高分子
量成分の重量平均分子量が大きすぎる場合は、両者の相
溶性が悪くなったり、合成がむずかしくなる。また、低
分子量成分の重量平均分子量が大きすぎたり、高分子量
成分の重量平均分子量が小さすぎる場合は、固結性と定
着温度の両立がとりにくくなる。
【0014】低分子量成分と高分子量成分の重量比は6
5:35と85:15(重量比)の間にあることが好ま
しい。低分子量成分が多すぎると耐ブロッキング性が悪
くなり、少なすぎると定着性が悪くなる。特に好ましく
は70:30と80:20(重量比)の間である。一般
的にこのようなポリマーは、低分子量成分と高分子量成
分とを別々に合成し、溶液中で混合して作ることもでき
るし、どちらかを合成した後、同じ反応系に、もう一方
のモノマーを追加して作ることもできる。また、もし充
分混合されるならば、他のトナー成分とともに、低分子
量成分、高分子量成分を別々に添加して加熱混練するこ
とも可能である。
【0015】低分子量成分のみのガラス転移点は90℃
以下であることが必須であり、好ましくは60℃以下、
特に好ましくは25〜50℃の範囲である。また、高分
子量成分のみのガラス転移点は60℃以上が好ましく、
特に好ましくは、60〜120℃の範囲である。低分子
量体のガラス転移点が高すぎる場合には、充分に定着温
度の低いバインダー樹脂を得ることは困難である。
【0016】本発明に用いられるスチレン系樹脂の低分
子量成分、高分子量成分はそれぞれ他の公知のビニル基
含有化合物を共重合成分として含有してもよい。例え
ば、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキ
ルエステルなどの(メタ)アクリル酸エステル類モノマ
ー、アクリロニトリルなどのアクリロニトリル類モノマ
ー、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル
などのマレイン酸類モノマー、塩化ビニルなどのハロゲ
ン化ビニル類モノマー、酢酸ビニル、安息香酸ビニルな
どのビニルエステル類モノマー、ビニルメチルケトン、
ビニルヘキシルケトンなどのビニルケトン類モノマー、
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
プロピルエーテルなどのビニルエーテル類モノマー、シ
ロキサン結合をもったマクロマー、フッ素置換のアルキ
ル(メタ)アクリレートなどとの共重合により多元共重
合体とすることも可能である。
【0017】本発明に使用するスチレン系樹脂は公知の
方法、すなわち、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合
法、塊状重合法などによって合成される。また、分子量
を調節するために、公知の連鎖移動剤、例えば、ラウリ
ルメルカプタン、フェニルメルカプタン、ブチルメルカ
プタン、ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、
四塩化炭素、四臭化炭素などのハロゲン化炭素類などを
用いることができる。また所定の分子量分布を満たすよ
う調製するためには溶融ブレンドもしくは、オリゴマー
と高分子量ポリマーを連続的に重合するいわゆる2段重
合法などの公知の方法を用いれば良い。
【0018】さらに本発明のトナーのバインダー樹脂と
しては本発明の効果を失わない限り上記スチレン系樹脂
の他に別の公知の樹脂を混合することも可能である。例
えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン
樹脂、アクリル樹脂などがあるが、その量はバインダー
樹脂全体の40重量%以下が好ましい。
【0019】なお、本発明において、スチレン系樹脂の
分子量分布、ピーク位置の分子量、および低分子量成分
と高分子量成分の重量比を測定するには、通常の公知の
方法が用いられる。例えば、以下のように通常のゲルろ
過クロマトグラフィーに用いられる適正な方法を用いれ
ばよい。
【0020】
【表1】1.測定条件 温度:40℃ 溶媒:テトラヒドロフラン 流速:0.5ml/min 試料濃度:0.1wt% 試料注入量:100μl
【0021】2.カラム 1×103 〜1×107 の分子量領域を適正に測定する
ために、使用するカラムとしては市販のポリスチレンゲ
ルカラムを複数本組み合わせたものを用いる。本発明の
測定に際しては、東ソー(株)製のGMHXL(30c
m×2本)を用いた。
【0022】3.検量線 検量線作成に当たっては、標準ポリスチレンを用いて行
う。標準ポリスチレンとしては例えばPressure
chemical Co.製あるいは東ソー(株)製
の例えば分子量が6×102 、2.8×103 、6.2
×103 、1.03×104 、1.67×104 、4.
39×104 、1.02×105 、1.86×105
4.22×105 、7.75×105 、1.26×10
6 のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチ
レンを用いるのが適当である。 4.検出器 検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いる。
【0023】本発明のトナーは上記バインダー樹脂およ
び着色剤を含有し、更にその他の添加物を加えてもよ
い。本発明のトナーに用いる着色剤としては、公知のも
のが使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシ
ン、ベンジジンイエロー、キナクリドン、ローダミン
B、フタロシアニンブルーなどがある。
【0024】本発明のトナーは、乾式1成分現像剤およ
び2成分現像剤のいずれにも使用でき、1成分の磁性体
としては、フェライト、マグネタイトなどをはじめとす
る鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性を示す合金或い
は化合物、または強磁性元素を含まないが適当に熱処理
することによって強磁性を示すようになる合金、例え
ば、マンガン−銅−アルミニウムあるいはマンガン−銅
−スズなどのマンガンと銅とを含むホイスラー合金と呼
ばれる種類の合金、または二酸化クロムなどを挙げるこ
とが出来る。磁性体は、平均粒径0.3〜30μmの微
粉末の形でバインダー樹脂中に均一に分散される。磁性
体粒子の含有量は、バインダー樹脂100重量部当り2
0〜70重量部、中でも特に40〜70重量部が望まし
い。
【0025】トナーの帯電制御は、バインダー樹脂、着
色剤自体で行っても良いが、必要に応じて帯電制御剤を
併用しても良い。正帯電性制御剤として、第4アンモニ
ウム塩、塩基性・電子供与性の有機物質、負帯電性制御
剤として、金属キレート類、含金染料、酸性もしくは電
子求引性の有機物質などを用いることができる。帯電制
御剤の添加量はバインダー樹脂の帯電性、着色剤の添加
量・分散方法を含めた製造方法、その他の添加剤の帯電
性などの条件を考慮した上で決めることができるが、バ
インダー樹脂に対して0.1〜10重量部が適当であ
る。この他、金属酸化物などの無機粒子や前記有機物質
で表面処理した無機物質を用いても良い。これら帯電制
御剤は、バインダー樹脂中に混合添加して用いても、ト
ナー粒子表面に付着させた形で用いても良い。
【0026】さらにまた、固体電解質、高分子電解質、
電荷移動錯体、酸化スズなどの金属酸化物などの導電
体、半導体、あるいは強誘電体、磁性体などを添加しト
ナーの電気的性質を制御することができる。この他、ト
ナー中には熱特性・物理特性などを調整する目的で各種
可塑剤・離型剤などの助剤を添加することも可能であ
る。その添加量は、0.1〜10重量部が適当である。
さらに、トナー粒子にたいして、TiO2 、Al
2 3 、SiO2 などの微粉末を添加し、これらでトナ
ー粒子表面を被覆せしめることによってトナーの流動性
・耐凝集性の向上を図ることができる。その添加量は、
0.1〜10重量部が好ましい。
【0027】本発明のトナーの製造方法は、従来から用
いられている各種トナー製造法が適用できるが、例えば
一般的製造法として次の例が挙げられる。まず、バイン
ダー樹脂、着色剤(場合により帯電制御剤など)をボー
ルミル、V型混合機、S型混合機、ヘンシェルミキサー
などで均一に分散する。次いで分散物を双腕ニーダー、
加圧ニーダーなどで溶融混練する。該混合物をハンマー
ミル、ジェットミル、ボールミルなどの粉砕機で粉砕
し、さらに得られた粉体を風力分級機などで分級する。
【0028】得られたトナーは、必要に応じてキャリア
と混合して電子写真用現像剤を形成させ、従来から実施
されている電子写真法による複写に用いることができ
る。なお、キャリアは、公知の鉄粉系、フェライト系キ
ャリアなどの磁性物質またはそれらの表面にコーティン
グを施したものをトナー1部に対して10部〜100部
用いることが好ましい。
【0029】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
るが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例中の「部」は、「重量部」を表す。 実施例1 プロピレングリコールモノメチルエーテルを溶媒とし
て、ベンゾイルパーオキサイドをラジカル重合開始剤と
して、溶液重合で分子量ピーク4,800、重量平均分
子量4,500のスチレンホモポリマーを合成した。こ
のポリマーのガラス転移点は43℃であった。過硫酸カ
リウムをラジカル重合開始剤として、ラウリン酸カリウ
ムを乳化剤として、60℃で乳化重合することによって
分子量ピーク65万、重量平均分子量73万のスチレン
/ステアリルアクリレート=80/20(重量比)共重
合体を合成した。このポリマーのガラス転移点は80℃
であった。上記のスチレンホモポリマー75部とスチレ
ンとステアリルアクリレートの共重合体25部をテトラ
ヒドロフラン500部に溶解して、水中に再沈させた
後、60℃で真空乾燥させてバインダー樹脂を得た。
【0030】この樹脂を30部、ポリプロピレンワック
ス(三洋化成(株)製「ビスコール550P」)3部、
カーボンブラック(三菱化成(株)製「#30」)6
部、ニグロシン染料(オリエント化学製「ボントロンN
−04」2部を分散混合した後、二軸押出機を用いて溶
融混練した。冷却後、ハンマーミルにより粗粉砕し、次
いで、超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得ら
れた粉体を風力分級機で分級し、平均粒径10.3μm
のトナーを得た。
【0031】上記トナーを用い、以下の方法に従い定着
テストと耐ブロッキングテストを行った。結果を表2に
示す。 定着テスト:未定着のトナーを400mm/secの定
着ローラーに通紙し、定着する下限温度とホットオフセ
ットが発生する温度を調べた。 耐ブロッキングテスト:トナーに一定荷重を加え、50
℃の環境下に5時間放置した後のブロッキング性の良否
を判定した。
【0032】実施例2〜6、比較例1〜9 表1に記した組成、ガラス転移点、分子量のポリマーを
実施例1と同様に合成し、表記した混合比で実施例1と
同様に混合し、同様に評価した。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】比較例9 重量平均分子量15万のスチレン/ステアリルアクリレ
ート=80/20(重量比)(ゲルろ過クロマトグラム
において15万の位置に1つだけのピークを有してお
り、ガラス転移点は60℃であった。)をバインダー樹
脂として使用した以外は実施例1と同様にトナーを得
た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
【0035】
【表3】
【0036】表1において、Stはスチレンを、STA
はステアリルアクリレートを、BAはn−ブチルアクリ
レートを示し、低分子量成分と高分子量成分の混合比は
重量比である。また、表2において、耐ブロッキング性
の評価は、以下の通りである。 ○…良好、△…やや悪い、×…悪い、××…極めて悪い
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、定着性と耐ブロッキン
グ性に優れたトナーが得られる。
フロントページの続き (72)発明者 石川 智子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルろ過クロマトグラムにおける分子量
    ピークを1×103〜1×105 に有する低分子量成分
    および1×105 〜1×107 に有する高分子量成分を
    含有し、低分子量成分は下記一般式(1)で表されるモ
    ノマーから導かれる構造単位を75〜100重量%含有
    し、かつ90℃以下のガラス転移点を有し、高分子量成
    分は下記一般式(1)で表されるモノマーから導かれる
    構造単位を70〜95重量%、下記一般式(2)で表さ
    れるモノマーから導かれる構造単位を5〜30重量%含
    有するスチレン系樹脂からなるバインダー樹脂および着
    色剤を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を表し、Aは置
    換基を有していてもよいベンゼン環残基を表す) 【化2】 (式中、R2 は水素原子またはメチル基を表し、nは1
    6以上の整数を表す)
  2. 【請求項2】 低分子量成分と高分子量成分の重量比が
    65:35〜85:15であることを特徴とする請求項
    1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 低分子量成分が60℃以下のガラス転移
    点を有することを特徴とする請求項1または2に記載の
    静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 上記一般式(1)で表されるモノマーが
    スチレンであることを特徴とする請求項1乃至3に記載
    の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 上記一般式(2)におけるnが24以下
    であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の静電荷
    像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 低分子量成分の重量平均分子量が2×1
    3 〜3×104 であることを特徴とする請求項1乃至
    5に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 【請求項7】 高分子量成分の重量平均分子量が3×1
    5 〜1.2×10 6 であることを特徴とする請求項1
    乃至6に記載の静電荷像現像用トナー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10319635A (ja) * 1997-05-19 1998-12-04 Sekisui Chem Co Ltd トナー用樹脂組成物及びトナー
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