JPH081459U - 研磨ホイール - Google Patents

研磨ホイール

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JPH081459U
JPH081459U JP896U JP896U JPH081459U JP H081459 U JPH081459 U JP H081459U JP 896 U JP896 U JP 896U JP 896 U JP896 U JP 896U JP H081459 U JPH081459 U JP H081459U
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餘光 札谷
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株式会社スリーエフ技研
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨ホイール外周面の研磨面の硬さを、サン
ドペーパ片の枚数を変更することなく自由に変更できる
ようにする。 【解決手段】 ボス輪の外周側に放射状に密着植設され
る重畳組合せ単位片を三種類の短冊状素片により構成す
る。このうち一つの短冊状素片は植設部と研磨部との幅
が研磨ホイールの全幅に設定され、残り二つの短冊状素
片は、植設部がそれぞれ相互に入り込んだ分岐脚を有
し、かつ研磨部の幅が研磨ホイールの全幅に設定される
ものとする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、砥石車に代わる研磨ホイールであって、サンドペーパを素材として 形成された三種類の短冊状素片がボス輪の外周側に密に植設され、短冊状素片の 組合せ数を変更することにより、研磨ホイールの研磨面の硬さを任意に設定する ことのできる研磨ホイールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の研磨ホイールの一例を示せば、図6及び図7に示す通りである。この研 磨ホイール1は、短冊状のサンドペーパ片4の多数を、ボス輪2の外周側の環状 溝7に密に植設してブラシ輪3を形成したものである。研磨作業に当たっては、 前記研磨ホイール1を回転軸等に取り付けて高速回転させ、金属材,木材,合成 樹脂材その他の被研磨材に押しつけて研磨を行うものでる。
【0003】 このような従来の研磨ホイール1は、ボス輪2に植設されたサンドペーパ片4 の一つ一つについてみると、その植設部5はボス輪2に強固に取り付けられてい るけれども、研磨部6の先端に至るほど、びらびらした状態を呈している。その ため、当業者間では、このような研磨ホイール1をフラップホイールと称してい る。このようなびらびらした状態は、隣接して植設されるサンドペーパ片4の植 設部5相互間がいかに密なものであっても、研磨ホイール1の外周縁に至る程そ の周長が長くなるために、サンドペーパ片4相互間の支えが疎となり、サンドペ ーパ片4の一つ一つの腰の弱さが露呈されることによって生ずるものである。
【0004】 このようなびらびらした状態のサンドペーパ片4を有する従来の研磨ホイール 1にあっては、高速回転させて研磨作業を実施すれば、サンドペーパ片4の一つ 一つは強い打撃力をもって被研磨材をたたきつける作用を伴うことになり、所謂 たたき研磨とならさるを得なかった。そのため、各サンドペーパ片4の摩耗が激 しくまた被研磨材の表面に打撃斑模様(チャタマーク)の疵跡を残すことになり 、好ましくなかった。
【0005】 そのため、本出願人はこのようなフラップホイールの欠点を解決するものとし て、特願昭56−034272号において、図8に示すような研磨ホイール8を 出願済である。この研磨ホイール8は、図9及び図10に示すサンドペーパ片4 の研磨部6の中央に切り込み9を設け、これらサンドペーパ片4の複数枚ずつを 前記切り込み9において交差して噛み合わせて重畳組合せ単位片10及び11を 形成している。単位片10及び11は、相互の噛み合わせ方向を異ならせたもの である。このような重畳組合せ単位片10及び11を交互に、ボス輪2の外周面 側へ植設して研磨ホイール8としている。
【0006】 本出願人が先に出願したこの研磨ホイール8にあっては、重畳組合せ単位片1 0及び11の研磨部6の厚みが、その植設部5の厚みよりも見掛け上およそ2倍 となる。これは、切り込み9によって切り分けられた噛み合わせ部分が、段階的 に積み重ねられることによるものである。そのため、この研磨ホイール8では、 サンドペーパ片4を交差重畳することによって、研磨部である外周面側において も密に配設することができ、研磨部6がびらびらになること、すなわちフラップ ホイールとなることを解決することが可能である。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、前記本出願人が先に出願した研磨ホイール8にあっては、切り込み 9による噛み合わせ部分が、段階的に積み重ねられることによって、この積み重 ね部分の相互間に隙間12が形成される。そのため、この隙間12によって、研 磨部6が弾性を有するようになり、砥石車に代わり得る程の研磨面の硬さを有す ることができないでいた。従って、この本出願人が先に出願した研磨ホイール8 にあっては、砥石車で粗研削を行った後の仕上げ研削研磨にしか用いることがで きず、その使用範囲が限られていた。
【0008】 しかも、研磨ホイール8の大きさを一定とすると、配設し得るサンドペーパ片 4の枚数は植設部5がボス輪2の環状溝7へ入り込めるだけの数に限定され、研 磨ホイール外周面の研磨面の硬さも、この配設枚数の下において切り込み噛み合 わせ部分が段階的に積み重ねられることによって一義的に決定されることになる 。もちろん、サンドペーパ片4の配設枚数を減らせば、そのボス輪2に対する取 り付け強度が低下し、使用不可能となる。従って、研磨ホイール外周面の研磨面 の硬さは、ボス輪2へ配設し得るサンドペーパ片4の枚数によって一義的に決定 され、サンドペーパ片の配設枚数を変更することなく、目的とする研削研磨状態 に対応することができないでいた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、従来の前記課題に鑑みてこれを改良除去したものであって、研磨ホ イール外周面の研磨面の硬さを極めて硬く配設することができ、しかもサンドペ ーパ片の枚数を変更することなく、研磨面の硬さを自由に変更することのできる 研磨ホイールを提供せんとするものである。
【0010】 而して、前記課題を解決するために本考案が採用した手段は、ボス輪の外周側 にサンドペーパを素材とする重畳組合せ単位片が多数連続して放射状に密着植設 されてなり、砥石車代わりに使用される研磨ホイールにおいて、前記重畳組合せ 単位片は植設部及びその近傍を除く先端寄りの研磨部とを有する三種類の短冊状 素片とより成り、一つの短冊状素片は植設部と研磨部との幅がそれぞれ研磨ホイ ールの全幅に設定されており、また残りの二つの短冊状素片は植設部がそれぞれ 相互に入り込んだ分岐脚を有し且つ研磨部の幅が研磨ホイールの全幅に設定され ていることを特徴とする研磨ホイールである。
【0011】
【作用】
本考案に係る研磨ホイールの重畳組合せ単位片は、三種類の短冊状素片からな り、そのうちの二つは、植設部が相互に入り込む分岐脚を有しており、この二種 類のものは対となっている。そのため、この二種類の短冊状素片は組合せた状態 においては、植設部は一枚となり、研磨部は二枚となる。そして、残りの一種類 の短冊状素片は、植設部と研磨部とが研磨ホイールの全幅に亘っている。
【0012】 本考案の研磨ホイールにあっては、これらの三種類の短冊状素片をそれぞれ複 数枚ずつ組合せており、従って、植設部よりも研磨部の枚数を多くして研磨部の 配設を密にし、研磨ホイールの外周面の研磨面において目的とする硬さが得られ るようにしている。またこれらの三種類の短冊状素片の対となる二種類のものと 、残りの一種類のものとの組合せ比率を変更することにより、短冊状素片の配設 枚数を変更することなく、研磨ホイールの外周面の研磨面の硬さを自由に変更す ることが可能である。
【0013】
【実施例】
以下に、本考案の構成を、図面に示す実施例に基づいて説明すると次の通りで ある。
【0014】 図1乃至図3は本考案の一実施例に係るものであり、図1は研磨ホイール13 の全体を示す斜視図、図2はサンドペーパを素材とする三種類の短冊状素片(サ ンドペーパ片)14,15,16を示す斜視図、図3は三種類のサンドペーパ片 14,15,16の組合せ例を示す側面図である。図2に示すように、これらの サンドペーパ片14乃至16は、ボス輪17の外周面に設けられた環状溝へ嵌合 装着される植設部18と、その先端側の研磨部19とより成る。
【0015】 サンドペーパ片14は、植設部18及び研磨部19が共に研磨ホイール13の 幅寸法Wと同じ寸法を呈している。またサンドペーパ片15及び16は、植設部 18に相互に入り込み合う分岐脚20及び21が設けられている。すなわち、サ ンドペーパ片15の分岐脚20は、サンドペーパ片16の分岐脚21の隣位に形 成された切欠凹部22へ入り込むようになっている。またサンドペーパ片16の 分岐脚21は、サンドペーパ片15の分岐脚20の隣位に形成された切欠凹部2 3へ入り込むようになっている。
【0016】 そして、これらのサンドペーパ片14乃至16は、例えば図1及び図3に示す ように、それぞれを4枚ずつ組合せて合計12枚で、一つの重畳組合せ単位片2 4を形成している。その組合せ要領は、図3に示すように、先ずサンドペーパ片 14を四枚重ね合わせ、続いてサンドペーパ片15とサンドペーパ片16との一 枚ずつを一組としてこれを四組み重ね合わせて形成する。 サンドペーパ片15と16とは、その分岐脚どうしが相互の切欠凹部へ入り合 うので、一組二枚のサンドペーパ片15及び16の植設部18は一枚分の厚さに なる。そのため、重畳組合せ単位片24の植設部18は、サンドペーパ8枚分の 厚さを呈することになり、また研磨部19はサンドペーパ12枚分の厚さを有す るようになる。 つまり、植設部18に対して研磨部19は2:3の配設枚数を有することにな り、研磨ホイール13の外周面側にサンドペーパ片を密に配設することが可能で ある。しかも、これらのサンドペーパ片14乃至16は、その研磨部19の全部 が研磨ホイール13の幅寸法Wと同じ幅を有しており、図8乃至図10に示す本 出願人が先に出願した技術のように、研磨部が段階的に積み重ねられることはな いので、隙間が積極的に形成されることはない。
【0017】 要するに、研磨ホイール13の外周面の研磨面にサンドペーパ片の研磨部19 を植設部18よりも2:3の割合で密に配設し、しかも研磨部19の幅を研磨ホ イール13の幅寸法Wと等しく設定しているので、研磨面の硬さを非常に硬くす ることが可能であり、従来の砥石車に匹敵することができる。 従って、この実施例の研磨ホイール13であれば、びらびらした部分及び弾性 を有する研磨部がないので、チャターマークの痕跡を残すことなく仕上げ研削研 磨が出来ることは言うまでもなく、従来において砥石車が行っていた粗研削をも 行うことが可能である。
【0018】 それに加えて、この実施例の研磨ホイール13では、その回転数と被研削研磨 材料の送り速度とをマッチングさせることにより、同一の砥粒が同一の線状軌跡 を残し、ヘヤーライン研磨が可能となる。なお、従来の図8乃至図10に示す技 術では、切り込み9によって分割された端部が研磨面に四つずつ露呈するので、 このようなヘヤーライン研磨は不可能である。
【0019】 更に、この実施例の研磨ホイール13では、配設するサンドペーパ片の総枚数 を変更することなく、サンドペーパ片14の配設枚数と、二枚で対をなすサンド ペーパ片15及び16の配設枚数との比率を変更することにより、研磨ホイール 13の外周面における研磨部の疎密状態を自由に変更することが可能であり、研 磨面の硬さを粗研削、中研削、仕上げ研削等の作業状態や被研削物の材料等に対 応させることが容易であり、その応用範囲の拡大が図れる。
【0020】 ところで、本考案は上述した実施例に限定されるものではなく、適宜の変更が 可能である。例えば、サンドペーパ片15及び16の分岐脚20,21の形状と 配置構造は図4に示すように、研磨ホイール13の幅寸法Wの1/2の寸法にし た分岐脚25,26であってもよく、また図5に示すように、門形の分岐脚27 と、中央にのみ設けられた分岐脚28との組合せであってもよい。
【0021】 更にまた、図2に示すように、分岐脚20及び21の高さ寸法Hも適宜の変更 が可能である。この高さ寸法Hは、大きくなるに連れて研磨ホイール13の研磨 面の方が硬くなるようになる。これはサンドペーパ片14乃至16の各研磨部1 9が重合する部分のうち、研磨部19の最も下端側の部分が硬く締められるから である。従って、前記高さ寸法Hを変更することにより、研磨ホイール13のボ ス輪17から研磨面までに至る領域において、最も硬い部分となる位置を径方向 へ変更することが可能であり、研削研磨状態を変更することが可能である。
【0022】
【考案の効果】
以上説明したように本考案にあっては、研磨ホイールの重畳組合せ単位片を 、三種類の短冊状素片で形成し、そのうちの二つには植設部が相互に入り込む分 岐脚を設けて二枚で一対としている。そのため、この二種類の短冊状素片は組合 せた状態においては、植設部は一枚となり、研磨部は二枚となる。また残りの短 冊状素片は、植設部と研磨部とがホイールの全幅に亘っている。
【0023】 それ故、これらの三種類の短冊状素片をそれぞれ複数枚ずつ組合せた状態にあ っては、植設部よりも研磨部の枚数が多くなり、研磨部の配設を密にすることが できる。これにより、研磨ホイールの外周面の研磨面において目的とする硬さを 得ることができ、仕上げ研削以外にも従来において砥石車で行っていた粗研削を も行うことが可能である。つまり、粗研削から仕上げ研削研磨までを一つの研磨 ホイールで行うことが可能である。しかも、研削面の硬さを非常に硬くできるの で、砥石車よりも寿命を3倍程度長くすることが可能であり、更には研削時の騒 音が問題である砥石車による粗研削加工を省略できるので、作業環境的にも良好 である。
【0024】 またこれらの三種類の短冊状素片の対となる二種類のものと、残りの一種類の ものとの組合せ比率を変更することにより、短冊状素片の総配設枚数を変更する ことなく、研磨ホイールの外周面の研磨面の硬さを自由に変更することが可能で あり、目的に応じた研削研磨が容易に可能である。
【提出日】平成8年2月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、砥石車に代わる研磨ホイールに関し、より詳しくはボス輪の外周側 に各サンドペーパ片がそのボス輪に対して放射状にかつそのボス輪の周方向に連 続して配設され、これらサンドペーパ片により前記ボス輪に対して同心状の円環 体が形成される研磨ホイールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の研磨ホイールの一例を示せば、図6および図7に示す通りである。この 研磨ホイール1は、短冊状のサンドペーパ片4の多数を、ボス輪2の外周側の環 状溝7に密に植設してブラシ輪3を形成したものである。研磨作業に当たっては 、前記研磨ホイール1を回転軸等に取り付けて高速回転させ、金属材,木材,合 成樹脂材その他の被研磨材に押しつけて研磨を行うものでる。
【0003】 このような従来の研磨ホイール1は、ボス輪2に植設されたサンドペーパ片4 の一つ一つについてみると、植設部5はボス輪2に強固に取り付けられているけ れども、研磨部6の先端に至るほど、びらびらした状態を呈している。このため 、当業者間では、このような研磨ホイール1をフラップホイールと称している。 このようなびらびらした状態は、隣接して植設されるサンドペーパ片4の植設部 5相互間がいかに密なものであっても、研磨ホイール1の外周縁に至る程その周 長が長くなるために、サンドペーパ片4相互間の支えが疎となり、サンドペーパ 片4の一つ一つの腰の弱さが露呈されることによって生ずるものである。
【0004】 このようなびらびらした状態のサンドペーパ片4を有する従来の研磨ホイール 1にあっては、高速回転させて研磨作業を実施すれば、サンドペーパ片4の一つ 一つは強い打撃力をもって被研磨材をたたきつける作用を伴うことになり、所謂 たたき研磨とならざるを得なかった。このため、各サンドペーパ片4の摩耗が激 しくまた被研磨材の表面に打撃斑模様(チャタマーク)の疵跡を残すことになり 、好ましくなかった。
【0005】 本出願人は、このようなフラップホイールの欠点を解決するものとして、特願 昭56−034272号において、図8に示すような研磨ホイール8を出願済で ある。この研磨ホイール8は、図9および図10に示すサンドペーパ片4の研磨 部6の中央に切り込み9を設け、これらサンドペーパ片4の複数枚ずつを前記切 り込み9において交差して噛み合わせて重畳組合せ単位片10および11を形成 している。単位片10および11は、相互の噛み合わせ方向を異ならせたもので ある。このような重畳組合せ単位片10および11を交互に、ボス輪2の外周面 側へ植設して研磨ホイール8としている。
【0006】 本出願人が先に出願したその研磨ホイール8にあっては、重畳組合せ単位片1 0および11の研磨部6の厚みが、植設部5の厚みよりも見掛け上およそ2倍と なる。これは、切り込み9によって切り分けられた噛み合わせ部分が、段階的に 積み重ねられることによるものである。このため、この研磨ホイール8では、サ ンドペーパ片4を交差重畳することによって、研磨部である外周面側においても 密に配設することができ、研磨部6がびらびらになること、すなわちフラップホ イールとなることを解決することが可能である。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、前記本出願人が先に出願した研磨ホイール8にあっては、切り込み 9による噛み合わせ部分が、段階的に積み重ねられることによって、この積み重 ね部分の相互間に隙間12(図8参照)が形成される。このため、この隙間12 によって、研磨部6が弾性を有するようになり、砥石車に代わり得る程の研磨面 の硬さを有することができないでいた。従って、この本出願人が先に出願した研 磨ホイール8にあっては、砥石車で粗研削を行った後の仕上げ研削研磨にしか用 いることができず、使用範囲が限られていた。
【0008】 しかも、研磨ホイール8の大きさを一定とすると、配設し得るサンドペーパ片 4の枚数は植設部5がボス輪2の環状溝7へ入り込めるだけの数に限定され、研 磨ホイール外周面の研磨面の硬さも、この配設枚数の下において切り込み噛み合 わせ部分が段階的に積み重ねられることによって一義的に決定されることになる 。もちろん、サンドペーパ片4の配設枚数を減らせば、このサンドペーパ片4の ボス輪2に対する取り付け強度が低下し、使用不可能となる。従って、研磨ホイ ール外周面の研磨面の硬さは、ボス輪2へ配設し得るサンドペーパ片4の枚数に よって一義的に決定され、サンドペーパ片の配設枚数を変更することなく、目的 とする研削研磨状態に対応することができないでいた。
【0009】 本考案は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、研磨ホイール外 周面の研磨面の硬さを極めて硬く配設することができ、しかもサンドペーパ片の 枚数を変更することなく、研磨面の硬さを自由に変更することのできる研磨ホイ ールを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前述の目的を達成するために、本考案による研磨ホイールは、 ボス輪の外周側に各サンドペーパ片がそのボス輪に対して放射状にかつそのボ ス輪の周方向に連続して配設され、これらサンドペーパ片により前記ボス輪に対 して同心状の円環体が形成される研磨ホイールであって、 前記ボス輪の軸心に直交する前記円環体の任意の切断面において、この円環体 の内周側における周方向に重なり合うサンドペーパ片の枚数に対してその外周側 における周方向に重なり合うサンドペーパ片の枚数が多くなるように各サンドペ ーパ片が配置されていることを特徴とするものである。
【0011】 本考案においては、ボス輪の軸心に直交する前記円環体の任意の切断面におい て、この円環体の内周側における周方向に重なり合うサンドペーパ片の枚数に対 してその外周側における周方向に重なり合うサンドペーパ片の枚数が多くなるよ うに各サンドペーパ片が配置されているので、植設部よりも研磨部の枚数が多く なり、研磨部の配設を密にすることができる。これにより、研磨ホイールの外周 面の研磨面において目的とする硬さを得ることができ、仕上げ研削以外にも従来 において砥石車で行っていた粗研削をも行うことが可能である。つまり、粗研削 から仕上げ研削研磨までを一つの研磨ホイールで行うことが可能である。しかも 、研削面の硬さを非常に硬くできるので、砥石車よりも寿命を3倍程度長くする ことが可能であり、更には研削時の騒音が問題である砥石車による粗研削加工を 省略できるので、作業環境的にも良好である。
【0012】
【考案の実施の形態】
次に、本考案による研磨ホイールの具体的実施例につき、図面を参照しつつ説 明する。
【0013】 図1乃至図3は本考案の一実施例に係るものであり、図1は研磨ホイール13 の全体を示す斜視図、図2はサンドペーパを素材とする三種類の短冊状素片(サ ンドペーパ片)14,15,16を示す斜視図、図3は三種類のサンドペーパ片 14,15,16の組合せ例を示す側面図である。図2に示すように、これらの サンドペーパ片14乃至16は、ボス輪17の外周面に設けられる環状溝へ嵌合 装着される植設部18と、この植設部18の先端側の研磨部19とより成る。
【0014】 サンドペーパ片14は、植設部18および研磨部19が共に研磨ホイール13 の幅寸法Wと同じ寸法を呈している。またサンドペーパ片15および16には、 植設部18に相互に入り込み合う分岐脚20および21が設けられている。すな わち、サンドペーパ片15の分岐脚20は、サンドペーパ片16の分岐脚21の 隣位に形成された切欠凹部22へ入り込むようになっている。またサンドペーパ 片16の分岐脚21は、サンドペーパ片15の分岐脚20の隣位に形成された切 欠凹部23へ入り込むようになっている。
【0015】 そして、これらのサンドペーパ片14乃至16は、例えば図1および図3に示 すように、それぞれを4枚ずつ組合せて合計12枚で、一つの重畳組合せ単位片 24を形成している。この組合せ要領は、図3に示すように、先ずサンドペーパ 片14を四枚重ね合わせ、続いてサンドペーパ片15とサンドペーパ片16との 一枚ずつを一組としてこれを四組み重ね合わせて形成する。
【0016】 サンドペーパ片15と16とは、分岐脚20,21同士が相互の切欠凹部22 ,23へ入り合うので、一組二枚のサンドペーパ片15および16の植設部18 は一枚分の厚さになる。このため、重畳組合せ単位片24の植設部18は、サン ドペーパ8枚分の厚さを呈することになり、また研磨部19はサンドペーパ12 枚分の厚さを有するようになる。 つまり、植設部18に対して研磨部19は2:3の配設枚数を有することにな り、研磨ホイール13の外周面側にサンドペーパ片を密に配設することが可能で ある。しかも、これらのサンドペーパ片14乃至16は、研磨部19の全部が研 磨ホイール13の幅寸法Wと同じ幅を有しており、図8乃至図10に示す本出願 人が先に出願した技術のように、研磨部が段階的に積み重ねられることはないの で、隙間が積極的に形成されることはない。
【0017】 要するに、研磨ホイール13の外周面の研磨面にサンドペーパ片の研磨部19 を植設部18よりも2:3の割合で密に配設し、しかも研磨部19の幅を研磨ホ イール13の幅寸法Wと等しく設定しているので、研磨面の硬さを非常に硬くす ることが可能であり、従来の砥石車に匹敵することができる。 従って、この実施例の研磨ホイール13であれば、びらびらした部分および弾 性を有する研磨部がないので、チャターマークの痕跡を残すことなく仕上げ研削 研磨が出来ることは言うまでもなく、従来において砥石車が行っていた粗研削を も行うことが可能である。
【0018】 さらに、この実施例の研磨ホイール13では、この研磨ホイール13の回転数 と被研削研磨材料の送り速度とをマッチングさせることにより、同一の砥粒が同 一の線状軌跡を残し、ヘヤーライン研磨が可能となる。なお、従来の図8乃至図 10に示す技術では、切り込み9によって分割された端部が研磨面に四つずつ露 呈するので、このようなヘヤーライン研磨は不可能である。
【0019】 更に、この実施例の研磨ホイール13では、配設するサンドペーパ片の総枚数 を変更することなく、サンドペーパ片14の配設枚数と、二枚で対をなすサンド ペーパ片15および16の配設枚数との比率を変更することにより、研磨ホイー ル13の外周面における研磨部の疎密状態を自由に変更することが可能であり、 研磨面の硬さを粗研削、中研削、仕上げ研削等の作業状態や被研削物の材料等に 対応させることが容易であり、応用範囲の拡大が図れる。
【0020】 ところで、本考案は前述した実施例に限定されるものではなく、適宜の変更が 可能である。例えば、サンドペーパ片15および16の分岐脚20,21の形状 と配置構造は図4に示すように、研磨ホイール13の幅寸法Wの1/2の寸法に した分岐脚25,26であってもよく、また図5に示すように、門形の分岐脚2 7と、中央にのみ設けられた分岐脚28との組合せであってもよい。
【0021】 更にまた、図2に示すように、分岐脚20および21の高さ寸法Hも適宜の変 更が可能である。この高さ寸法Hは、大きくなるに連れて研磨ホイール13の研 磨面の方が硬くなるようになる。これはサンドペーパ片14乃至16の各研磨部 19が重合する部分のうち、研磨部19の最も下端側の部分が硬く締められるか らである。従って、前記高さ寸法Hを変更することにより、研磨ホイール13の ボス輪17から研磨面までに至る領域において、最も硬い部分となる位置を径方 向へ変更することが可能であり、研削研磨状態を変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る研磨ホイールの斜視図である。
【図2】本考案に係る三種類の短冊状素片を示す斜視図
である。
【図3】本考案に係る重畳組合せ単位片を示す側面図で
ある。
【図4】本考案の別の短冊状素片を示す側面図である。
【図5】本考案の更に別の短冊状素片を示す斜視図であ
る。
【図6】従来の研磨ホイールの斜視図である。
【図7】従来のサンドペーパ片を示す斜視図である。
【図8】本出願人が先に出願した研磨ホイールを示す斜
視図である。
【図9】本出願人が先に出願した研磨ホイールの重畳組
合せ単位片の一つを示す斜視図である。
【図10】本出願人が先に出願した研磨ホイールの重畳
組合せ単位片の他の一つを示す斜視図である。
【符号の説明】
13…研磨ホイール 14…サンドペーパ片(短冊状素片) 15…サンドペーパ片(短冊状素片) 16…サンドペーパ片(短冊状素片) 17…ボス輪 18…植設部 19…研磨部 20…分岐脚 21…分岐脚 22…切欠凹部 23…切欠凹部 24…重畳組合せ単位片 25…分岐脚 26…分岐脚 27…分岐脚 28…分岐脚 W …研磨ホイールの幅寸法
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 研磨ホイール
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の一実施例に係る研磨ホイール
の斜視図である。
【図2】図2は、本考案の一実施例に係る三種類の短冊
状素片を示す斜視図である。
【図3】図3は、本考案の一実施例に係る重畳組合せ単
位片を示す側面図である。
【図4】図4は、本考案の他の実施例に係る短冊状素片
を示す側面図である。
【図5】図5は、本考案の更に他の実施例に係る短冊状
素片を示す斜視図である。
【図6】図6は、従来の研磨ホイールの斜視図である。
【図7】図7は、従来のサンドペーパ片を示す斜視図で
ある。
【図8】図8は、本出願人が先に出願した研磨ホイール
を示す斜視図である。
【図9】図9は、本出願人が先に出願した研磨ホイール
の重畳組合せ単位片の一つを示 す斜視図である。
【図10】図10は、本出願人が先に出願した研磨ホイ
ールの重畳組合せ単位片の他の一つを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】 13…研磨ホイール 14…サンドペーパ片(短冊状素片) 15…サンドペーパ片(短冊状素片) 16…サンドペーパ片(短冊状素片) 17…ボス輪 18…植設部 19…研磨部 20…分岐脚 21…分岐脚 22…切欠凹部 23…切欠凹部 24…重畳組合せ単位片 25…分岐脚 26…分岐脚 27…分岐脚 28…分岐脚 W …研磨ホイールの幅寸法
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボス輪の外周側にサンドペーパを素材と
    する重畳組合せ単位片が多数連続して放射状に密着植設
    されてなり、砥石車代わりに使用される研磨ホイールに
    おいて、前記重畳組合せ単位片は植設部及びその近傍を
    除く先端寄りの研磨部とを有する三種類の短冊状素片と
    より成り、一つの短冊状素片は植設部と研磨部との幅が
    それぞれ研磨ホイールの全幅に設定されており、また残
    りの二つの短冊状素片は植設部がそれぞれ相互に入り込
    んだ分岐脚を有し且つ研磨部の幅が研磨ホイールの全幅
    に設定されていることを特徴とする研磨ホイール。
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