JPH08145901A - 透明金属薄膜基板の異物検査装置 - Google Patents
透明金属薄膜基板の異物検査装置Info
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- JPH08145901A JPH08145901A JP31112794A JP31112794A JPH08145901A JP H08145901 A JPH08145901 A JP H08145901A JP 31112794 A JP31112794 A JP 31112794A JP 31112794 A JP31112794 A JP 31112794A JP H08145901 A JPH08145901 A JP H08145901A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ITO(酸化インジゥム・錫)基板に付着し
た有機性異物を検出せず、蒸着した金属性異物のみを検
出し、かつ迅速に検査できる異物検査装置を提供する。 【構成】 ITO基板1を載置する検査ステージ2と、
これに対するXY移動機構3、ITO膜を下側として検
査ステージ2に載置されたITO基板1を、複数の領域
に区分し、各領域に対応して配設され、対応する領域に
線光帯を結像する投光系41と、その反射光を受光する受
光系42よりなり、投光系41の入射角と受光系42の受光角
とが同一に設定された複数組の検査光学系4、および各
受光系の出力信号に対する閾値が設定された信号処理回
路を有するデータ処理部5とにより構成される。
た有機性異物を検出せず、蒸着した金属性異物のみを検
出し、かつ迅速に検査できる異物検査装置を提供する。 【構成】 ITO基板1を載置する検査ステージ2と、
これに対するXY移動機構3、ITO膜を下側として検
査ステージ2に載置されたITO基板1を、複数の領域
に区分し、各領域に対応して配設され、対応する領域に
線光帯を結像する投光系41と、その反射光を受光する受
光系42よりなり、投光系41の入射角と受光系42の受光角
とが同一に設定された複数組の検査光学系4、および各
受光系の出力信号に対する閾値が設定された信号処理回
路を有するデータ処理部5とにより構成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ITO(酸化インジ
ゥム・錫)基板に存在する異物に対する検査装置に関す
る。
ゥム・錫)基板に存在する異物に対する検査装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルには、ガラス基板の表面にI
TO(酸化インジゥム・錫)の薄膜を蒸着した透明電極
板が使用される。本稿ではこの透明電極板を便宜上、I
TO基板とよぶこととする。なお、ITO基板のサイズ
には各種があるが、大型のものは、縦横の幅が300m
m〜500mmある。
TO(酸化インジゥム・錫)の薄膜を蒸着した透明電極
板が使用される。本稿ではこの透明電極板を便宜上、I
TO基板とよぶこととする。なお、ITO基板のサイズ
には各種があるが、大型のものは、縦横の幅が300m
m〜500mmある。
【0003】図7において、1はITO基板、1a はガ
ラス基板、1b はITO膜を示す。ITO膜1b は極め
て薄い薄膜で、照明光を良好に透過しかつ導電性を有
し、これに異物が存在すると液晶パネルの画像品質が劣
化するので、異物の有無を検査する必要がある。図8に
よりITO膜1b に存在する異物を説明する。図8にお
いてKとJは異物を示し、異物KはITO膜1b をガラ
ス基板1a に蒸着するとき、ともに蒸着したITOの塊
や、その他の金属性のもの(一括して金属性異物とす
る)であり、異物Jは蒸着以後にITO膜1b の表面に
付着した塵埃や手垢などの有機性のもの(一括して有機
性異物とする)である。
ラス基板、1b はITO膜を示す。ITO膜1b は極め
て薄い薄膜で、照明光を良好に透過しかつ導電性を有
し、これに異物が存在すると液晶パネルの画像品質が劣
化するので、異物の有無を検査する必要がある。図8に
よりITO膜1b に存在する異物を説明する。図8にお
いてKとJは異物を示し、異物KはITO膜1b をガラ
ス基板1a に蒸着するとき、ともに蒸着したITOの塊
や、その他の金属性のもの(一括して金属性異物とす
る)であり、異物Jは蒸着以後にITO膜1b の表面に
付着した塵埃や手垢などの有機性のもの(一括して有機
性異物とする)である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて金属性異物Kの大
きさは無論さまざまであるが、一定の大きさ、例えば3
0μm以上のものがカラー画像の品質に有害とされる。
これに対して、非金属異物Jは洗浄により除去できるの
で検出は必要でなく、金属性異物Kのみを検出する検査
装置が要請されている。ここで金属性異物Kと有機性異
物Jの状態をみると、前者はガラス基板1a に密着して
いるので、密着面はほぼ平面をなす。これに対して、後
者は通常、凹凸のある形状であるため、ITO膜1b の
表面に多点接触して付着し、また反射率が小さいものが
多い。このような状態であるため、両者に対して光束を
照射すると、それぞれの反射光には差異が生ずると考え
られる。この差異を調べるために、図8に示すように、
ITO膜1b の裏面、すなわちガラス基板1a の側から
両異物K,Jを観察すると、金属性異物Kはかなり強い
反射光を反射してクッキリした映像が認められた。これ
に対して有機性異物Jは、うすぼんやりで明確には観察
できない。このような差異により両者は区別できる筈で
ある。一方、最近におけるITO基板1の生産量の増加
に対応して、上記の検査装置としては、ITO基板1を
迅速に検査できるものが必要とされている。この発明は
上記に対応してなされたもので、ITO基板1を迅速に
検査し、これに付着した有機性異物Jは検出せず、金属
性異物Kのみを検出する異物検査装置を提供することを
目的とする。
きさは無論さまざまであるが、一定の大きさ、例えば3
0μm以上のものがカラー画像の品質に有害とされる。
これに対して、非金属異物Jは洗浄により除去できるの
で検出は必要でなく、金属性異物Kのみを検出する検査
装置が要請されている。ここで金属性異物Kと有機性異
物Jの状態をみると、前者はガラス基板1a に密着して
いるので、密着面はほぼ平面をなす。これに対して、後
者は通常、凹凸のある形状であるため、ITO膜1b の
表面に多点接触して付着し、また反射率が小さいものが
多い。このような状態であるため、両者に対して光束を
照射すると、それぞれの反射光には差異が生ずると考え
られる。この差異を調べるために、図8に示すように、
ITO膜1b の裏面、すなわちガラス基板1a の側から
両異物K,Jを観察すると、金属性異物Kはかなり強い
反射光を反射してクッキリした映像が認められた。これ
に対して有機性異物Jは、うすぼんやりで明確には観察
できない。このような差異により両者は区別できる筈で
ある。一方、最近におけるITO基板1の生産量の増加
に対応して、上記の検査装置としては、ITO基板1を
迅速に検査できるものが必要とされている。この発明は
上記に対応してなされたもので、ITO基板1を迅速に
検査し、これに付着した有機性異物Jは検出せず、金属
性異物Kのみを検出する異物検査装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成した透明金属薄膜基板の異物検査装置であって、例
えば、ITO基板を載置する検査ステージと、検査ステ
ージに対するXY移動機構、該検査ステージの上部に設
けられ、線光源と集束レンズを有する投光系と、集光レ
ンズとCCDラインセンサを有する受光系よりなり、投
光系の入射角と該受光系の受光角とが同一に設定された
複数組の検査光学系、および各CCDセンサの出力信号
に対する閾値が設定された信号処理回路とを具備する。
検査ステージにITO膜を下側として載置されたITO
基板を複数の領域に区分し、各領域に対して、線光源よ
り光束を投射して集束レンズにより可及的に長い線光帯
をそれぞれ結像する。XY移動機構によりITO基板を
X方向とY方向に順次に移動して、各線光帯により各領
域を同時に走査し、ITO基板の正反射光と、ガラス基
板に蒸着した金属性異物の正反射光、およびITO膜の
表面に付着した有機性異物の散乱光とを、各集光レンズ
によりCCDラインセンサに結像し、それぞれに対する
出力信号を信号処理回路に設定された閾値に比較して、
ITO基板の正反射光と有機性異物の散乱光とを除去
し、金属性異物のみを検出するものである。
達成した透明金属薄膜基板の異物検査装置であって、例
えば、ITO基板を載置する検査ステージと、検査ステ
ージに対するXY移動機構、該検査ステージの上部に設
けられ、線光源と集束レンズを有する投光系と、集光レ
ンズとCCDラインセンサを有する受光系よりなり、投
光系の入射角と該受光系の受光角とが同一に設定された
複数組の検査光学系、および各CCDセンサの出力信号
に対する閾値が設定された信号処理回路とを具備する。
検査ステージにITO膜を下側として載置されたITO
基板を複数の領域に区分し、各領域に対して、線光源よ
り光束を投射して集束レンズにより可及的に長い線光帯
をそれぞれ結像する。XY移動機構によりITO基板を
X方向とY方向に順次に移動して、各線光帯により各領
域を同時に走査し、ITO基板の正反射光と、ガラス基
板に蒸着した金属性異物の正反射光、およびITO膜の
表面に付着した有機性異物の散乱光とを、各集光レンズ
によりCCDラインセンサに結像し、それぞれに対する
出力信号を信号処理回路に設定された閾値に比較して、
ITO基板の正反射光と有機性異物の散乱光とを除去
し、金属性異物のみを検出するものである。
【0006】
【作用】上記の異物検査装置においては、透明金属薄膜
として、例えば、ITO膜を下側として検査ステージに
載置されたITO基板は、複数の領域に区分され、各領
域に対する複数組の検査光学系は、投光系の入射角と受
光系の受光角が同一に設定される。各投光系の線光源よ
り投射された光束は、集束レンズにより長さが可及的に
長い線光帯が各領域にそれぞれ結像され、XY移動機構
によりITO基板はX方向とY方向に順次に移動して、
各領域が同時に走査される。このように、ITO基板は
複数の領域に区分され、それぞれは可及的に長い線光帯
により同時に走査されるので、ITO基板の検査は短時
間で終了する。次に各受光系では、集光レンズにより、
ITO基板と金属性異物の正反射光と有機性異物の散乱
光とが、CCDリニアセンサにそれぞれ結像される。前
記したように、金属性異物の正反射光はかなり強く、I
TO基板の正反射光と有機性異物の散乱光はともに弱い
ので、信号処理回路にこれらの出力信号を識別する閾値
を設定して、ITO基板の正反射光と有機性異物の散乱
光はともに除去され、金属性異物のみが検出される。
として、例えば、ITO膜を下側として検査ステージに
載置されたITO基板は、複数の領域に区分され、各領
域に対する複数組の検査光学系は、投光系の入射角と受
光系の受光角が同一に設定される。各投光系の線光源よ
り投射された光束は、集束レンズにより長さが可及的に
長い線光帯が各領域にそれぞれ結像され、XY移動機構
によりITO基板はX方向とY方向に順次に移動して、
各領域が同時に走査される。このように、ITO基板は
複数の領域に区分され、それぞれは可及的に長い線光帯
により同時に走査されるので、ITO基板の検査は短時
間で終了する。次に各受光系では、集光レンズにより、
ITO基板と金属性異物の正反射光と有機性異物の散乱
光とが、CCDリニアセンサにそれぞれ結像される。前
記したように、金属性異物の正反射光はかなり強く、I
TO基板の正反射光と有機性異物の散乱光はともに弱い
ので、信号処理回路にこれらの出力信号を識別する閾値
を設定して、ITO基板の正反射光と有機性異物の散乱
光はともに除去され、金属性異物のみが検出される。
【0007】
【実施例】図1〜図6は、この発明の一実施例を示し、
図1は異物検査装置10の構成を示す外観斜視図、図2
は検査ステージ2の垂直断面図、図3は各検査光学系4
の構成を示す平面と側面図、図4はデータ処理部5の概
略のブロック構成図、図5はITO基板1の各領域の走
査方法の説明図、図6はITO基板1の正反射光と異物
の正反射光または散乱光の強弱の説明図である。
図1は異物検査装置10の構成を示す外観斜視図、図2
は検査ステージ2の垂直断面図、図3は各検査光学系4
の構成を示す平面と側面図、図4はデータ処理部5の概
略のブロック構成図、図5はITO基板1の各領域の走
査方法の説明図、図6はITO基板1の正反射光と異物
の正反射光または散乱光の強弱の説明図である。
【0008】図1において、異物検査装置10は、被検
査のITO基板1を載置する検査ステージ2と、これに
対するXY移動機構3、検査ステージ2の上部に設けら
れ、それぞれ投光系41と受光系42よりなる2組の検査光
学系4-1,4-2、および各受光系42に接続されたデータ
処理部5により構成される。検査ステージ2に載置され
たITO基板1は、X方向の中心線Cを境界として2つ
の領域1-1,1-2に区分され、これらに検査光学系4-
1, 4-2が対応する。なお検査光学系4の組数は任意の
複数でよく、その場合は、ITO基板1を複数組の各査
光学系4に対応した複数の領域に区分する。図2におい
て、検査ステージ2には、ITO基板1はITO膜1b
を下側として、段差2a により位置決めして載置する。
なお、検査ステージ2の内部の側面2b と底面2c など
は、迷光を生じないように無反射塗装する。図3におい
て、投光系41は、複数個の発光ダイオード(LED)を
Y方向に配列した線光源411 と、スリットSL を有する
スリット板412 、および各LEDよりの光束LT を集束
する集束レンズ413 よりなり、光束LT は入射角θT で
投射され、ITO基板1の表面に、スリットSL に対応
した、Y方向の長さdY、X方向の幅dX の線光帯LB が
結像される。各LEDは感度を良好するために高輝度の
ものを使用する。また走査時間の短縮のために、線光帯
LB の長さdY はできるだけ長く、例えば120mmと
し、これに対応する個数のLEDを配列する。幅dX は
広いほど強度が小さくてS/Nが悪いので、検出すべき
金属性異物Kの大きさに見合った、例えば30μm程度
とする。次に受光系42は、集光レンズ421 とCCDリニ
アセンサ422 よりなり、受光角θR を入射角θT と等し
くし、CCDリニアセンサ422 は線光帯LB の長さdY
に対応する有効長のものを使用する。また、集光レンズ
421 は散乱光を除去し、正反射光のみを集光する狭い集
光角のものを使用する。もし集光角が必要以上に広いと
きは適当な位置にスリットを挿入すればよい。図4にお
いて、データ処理部5は、各CCDリニアセンサ422 に
接続された信号処理回路51と、マイクロプロセッサ(M
PU)52、メモリ(MEM)53、および出力器54よりな
り、MPU52には、XY移動機構3に対する移動制御回
路3aが接続される。
査のITO基板1を載置する検査ステージ2と、これに
対するXY移動機構3、検査ステージ2の上部に設けら
れ、それぞれ投光系41と受光系42よりなる2組の検査光
学系4-1,4-2、および各受光系42に接続されたデータ
処理部5により構成される。検査ステージ2に載置され
たITO基板1は、X方向の中心線Cを境界として2つ
の領域1-1,1-2に区分され、これらに検査光学系4-
1, 4-2が対応する。なお検査光学系4の組数は任意の
複数でよく、その場合は、ITO基板1を複数組の各査
光学系4に対応した複数の領域に区分する。図2におい
て、検査ステージ2には、ITO基板1はITO膜1b
を下側として、段差2a により位置決めして載置する。
なお、検査ステージ2の内部の側面2b と底面2c など
は、迷光を生じないように無反射塗装する。図3におい
て、投光系41は、複数個の発光ダイオード(LED)を
Y方向に配列した線光源411 と、スリットSL を有する
スリット板412 、および各LEDよりの光束LT を集束
する集束レンズ413 よりなり、光束LT は入射角θT で
投射され、ITO基板1の表面に、スリットSL に対応
した、Y方向の長さdY、X方向の幅dX の線光帯LB が
結像される。各LEDは感度を良好するために高輝度の
ものを使用する。また走査時間の短縮のために、線光帯
LB の長さdY はできるだけ長く、例えば120mmと
し、これに対応する個数のLEDを配列する。幅dX は
広いほど強度が小さくてS/Nが悪いので、検出すべき
金属性異物Kの大きさに見合った、例えば30μm程度
とする。次に受光系42は、集光レンズ421 とCCDリニ
アセンサ422 よりなり、受光角θR を入射角θT と等し
くし、CCDリニアセンサ422 は線光帯LB の長さdY
に対応する有効長のものを使用する。また、集光レンズ
421 は散乱光を除去し、正反射光のみを集光する狭い集
光角のものを使用する。もし集光角が必要以上に広いと
きは適当な位置にスリットを挿入すればよい。図4にお
いて、データ処理部5は、各CCDリニアセンサ422 に
接続された信号処理回路51と、マイクロプロセッサ(M
PU)52、メモリ(MEM)53、および出力器54よりな
り、MPU52には、XY移動機構3に対する移動制御回
路3aが接続される。
【0009】以下、上記の各図と図5および図6によ
り、異物検査装置10の動作を説明する。上記により、
ITO膜1b を下側として検査ステージ2に載置された
ITO基板1に対して、両検測光学系4-1,4-2の線光
源411 より光束LT をそれぞれ投射して、集束レンズ41
3 により各領域1-1、1-2に線光帯LB を結像する。つ
いでMPU52より検査指令を移動制御回路3a に与える
と、これに制御されたXY移動機構3が、検査ステージ
2をX方向とY方向に順次に移動して、両線光帯LB は
各領域1-1,1-2の表面を、図5の矢印S1,S2 ……に
示すように順次に往復走査する。ITO基板1のY方向
の長さWY が、例えば480mmの場合は、120mm
長の線光帯LB により、各領域1-1, 1-2の全面はそれ
ぞれの2往復で走査され、1往復を1分とすると2分で
ITO基板1の走査が終了する。この走査により、IT
O基板1はつねに正反射光を、また図5に例示した金属
性異物Kは正反射光を、有機性異物Jは散乱光を、それ
ぞれの位置で反射または散乱する。この詳細を図6によ
り説明する。図6において、結像された線光帯LB は、
ガラス基板1a の上面と下面およびITO膜1b の表面
(図示下側)で、正反射光LG,LG', LI をつねに反射
するが、これらの強度は線光帯LB の数%以下で、かな
らずしも強くない。また有機性異物Jは、前記した凹凸
により無指向性で強度の弱い散乱光LJ を散乱する。こ
れに対して金属性異物Kは、前記したようにガラス基板
1に密着して平面をなし、かつ大きさ(厚さ)に比例し
て透明度が低下するので、かなり強い強度の正反射光L
K を反射する。上記の各正反射光LG,LG', LI,LK
は、それぞれのほぼ全部が集光レンズ421 に入射する。
これに対して、散乱光LJ は無指向性のために一部のみ
が入射し、これらはCCDリニアセンサ422 に結像さ
れ、それぞれの出力信号が信号処理回路51に入力する。
信号処理回路51には、強くない正反射光LG,LG', LI
と、一部のみが入射して強度がさらに低下した散乱光L
J との出力信号を、それぞれ除去する閾値を設定するこ
とにより、強い正反射光LK の金属性異物Kのみが検出
される。この検出信号には、移動制御回路3a より与え
られる金属性異物Kの検出時点のXY座標値が付加され
てMEM53に記憶され、走査が終了すると、MPU52に
より異物データが編集されて出力器54に表示される。
り、異物検査装置10の動作を説明する。上記により、
ITO膜1b を下側として検査ステージ2に載置された
ITO基板1に対して、両検測光学系4-1,4-2の線光
源411 より光束LT をそれぞれ投射して、集束レンズ41
3 により各領域1-1、1-2に線光帯LB を結像する。つ
いでMPU52より検査指令を移動制御回路3a に与える
と、これに制御されたXY移動機構3が、検査ステージ
2をX方向とY方向に順次に移動して、両線光帯LB は
各領域1-1,1-2の表面を、図5の矢印S1,S2 ……に
示すように順次に往復走査する。ITO基板1のY方向
の長さWY が、例えば480mmの場合は、120mm
長の線光帯LB により、各領域1-1, 1-2の全面はそれ
ぞれの2往復で走査され、1往復を1分とすると2分で
ITO基板1の走査が終了する。この走査により、IT
O基板1はつねに正反射光を、また図5に例示した金属
性異物Kは正反射光を、有機性異物Jは散乱光を、それ
ぞれの位置で反射または散乱する。この詳細を図6によ
り説明する。図6において、結像された線光帯LB は、
ガラス基板1a の上面と下面およびITO膜1b の表面
(図示下側)で、正反射光LG,LG', LI をつねに反射
するが、これらの強度は線光帯LB の数%以下で、かな
らずしも強くない。また有機性異物Jは、前記した凹凸
により無指向性で強度の弱い散乱光LJ を散乱する。こ
れに対して金属性異物Kは、前記したようにガラス基板
1に密着して平面をなし、かつ大きさ(厚さ)に比例し
て透明度が低下するので、かなり強い強度の正反射光L
K を反射する。上記の各正反射光LG,LG', LI,LK
は、それぞれのほぼ全部が集光レンズ421 に入射する。
これに対して、散乱光LJ は無指向性のために一部のみ
が入射し、これらはCCDリニアセンサ422 に結像さ
れ、それぞれの出力信号が信号処理回路51に入力する。
信号処理回路51には、強くない正反射光LG,LG', LI
と、一部のみが入射して強度がさらに低下した散乱光L
J との出力信号を、それぞれ除去する閾値を設定するこ
とにより、強い正反射光LK の金属性異物Kのみが検出
される。この検出信号には、移動制御回路3a より与え
られる金属性異物Kの検出時点のXY座標値が付加され
てMEM53に記憶され、走査が終了すると、MPU52に
より異物データが編集されて出力器54に表示される。
【0010】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明による異
物検査装置においては、金属性異物の正反射光に比較し
て、ITO基板の正反射光と有機性異物の散乱光が、い
ずれも弱いこと着目し、検査光学系の受光系の受光角を
投光系の正反射方向に設定して、受光系のCCDリニア
センサにこれらを結像し、それぞれの出力信号を信号処
理回路に設定された閾値により識別して金属性異物のみ
を検出し、また、線光帯の長さを可及的に長くするとと
もに、複数組の検査光学系を設けて区分領域を同時に走
査することにより、ITO基板を短時間で検査できるも
ので、ITO基板の異物検査に寄与する効果には大きい
ものがある。
物検査装置においては、金属性異物の正反射光に比較し
て、ITO基板の正反射光と有機性異物の散乱光が、い
ずれも弱いこと着目し、検査光学系の受光系の受光角を
投光系の正反射方向に設定して、受光系のCCDリニア
センサにこれらを結像し、それぞれの出力信号を信号処
理回路に設定された閾値により識別して金属性異物のみ
を検出し、また、線光帯の長さを可及的に長くするとと
もに、複数組の検査光学系を設けて区分領域を同時に走
査することにより、ITO基板を短時間で検査できるも
ので、ITO基板の異物検査に寄与する効果には大きい
ものがある。
【図1】図1は、この発明の一実施例における異物検査
装置の構成を示す外観斜視図である。
装置の構成を示す外観斜視図である。
【図2】図2は、検査ステージの垂直断面図である。
【図3】図3は、各検査光学系の構成を示す平面と側面
図である。
図である。
【図4】図4は、データ処理部の概略のブロック構成図
である。
である。
【図5】図5は、ITO基板の各領域の走査方法の説明
図である。
図である。
【図6】図6は、ITO基板の正反射光と異物の正反射
光または散乱光の強弱の説明である。
光または散乱光の強弱の説明である。
【図7】図7は、ITO基板の構成図である。
【図8】図8は、ITO基板に存在する異物の説明図で
ある。
ある。
1…ITO基板、1a …ガラス基板、1b …ITO膜、
2…検査ステージ、2a …段差、2b …側面、2c …底
面、3…XY移動機構、3a …移動制御回路、4…検査
光学系、41…投光系、411 …線光源、412 …スリット
板、413 …集束レンズ、42…受光系、421 …集光レン
ズ、422 …CCDリニアセンサ、5…データ処理部、51
…信号処理回路。52…マイクロプロセッサ(MPU)、
53…メモリ(MEM)、54…出力器、10…この発明の
異物検査装置、K…金属性異物、J…有機性異物、LT
…光束、LB …線光帯、dY …線光帯の長さ、dX …線
光帯の幅、C…中心線、θT …入射角、θR …受光角、
S1,S2 …走査方向を示す矢印。
2…検査ステージ、2a …段差、2b …側面、2c …底
面、3…XY移動機構、3a …移動制御回路、4…検査
光学系、41…投光系、411 …線光源、412 …スリット
板、413 …集束レンズ、42…受光系、421 …集光レン
ズ、422 …CCDリニアセンサ、5…データ処理部、51
…信号処理回路。52…マイクロプロセッサ(MPU)、
53…メモリ(MEM)、54…出力器、10…この発明の
異物検査装置、K…金属性異物、J…有機性異物、LT
…光束、LB …線光帯、dY …線光帯の長さ、dX …線
光帯の幅、C…中心線、θT …入射角、θR …受光角、
S1,S2 …走査方向を示す矢印。
Claims (1)
- 【請求項1】ガラス基板の表面に透明金属薄膜膜が蒸着
された透明金属薄膜基板を検査対象とし、該透明金属薄
膜基板を載置する検査ステージと、該検査ステージに対
するXY移動機構、該検査ステージの上部に設けられ、
線光源と集束レンズを有する投光系と、集光レンズとC
CDラインセンサを有する受光系よりなり、該投光系の
入射角と該受光系の受光角とが同一に設定された複数組
の検査光学系、および該各CCDセンサの出力信号に対
する閾値が設定された信号処理回路とを具備し、前記検
査ステージに透明金属薄膜膜を下側として載置された前
記透明金属薄膜基板を複数の領域に区分し、該各領域に
対して、前記線光源より適当な入射角で光束を投射して
前記集束レンズにより可及的に長い線光帯をそれぞれ結
像し、前記XY移動機構により該透明金属薄膜基板をX
方向とY方向に順次に移動して、該各線光帯により前記
各領域を同時に走査し、該透明金属薄膜基板の正反射光
と、前記ガラス基板に蒸着した金属性異物の正反射光、
および該透明金属薄膜膜の表面に付着した有機性異物の
散乱光とを、前記各集光レンズによりCCDラインセン
サに結像し、それぞれに対する出力信号を前記信号処理
回路に設定された閾値に比較して、該透明金属薄膜基板
の正反射光と有機性異物の散乱光とを除去し、該金属性
異物のみを検出することを特徴とする、透明金属薄膜基
板の異物検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31112794A JPH08145901A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 透明金属薄膜基板の異物検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31112794A JPH08145901A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 透明金属薄膜基板の異物検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08145901A true JPH08145901A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=18013463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31112794A Pending JPH08145901A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | 透明金属薄膜基板の異物検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08145901A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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-
1994
- 1994-11-21 JP JP31112794A patent/JPH08145901A/ja active Pending
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