JPH081443B2 - プローブ取付ホルダー及びコンタクトプローブ - Google Patents

プローブ取付ホルダー及びコンタクトプローブ

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JPH081443B2
JPH081443B2 JP2842693A JP2842693A JPH081443B2 JP H081443 B2 JPH081443 B2 JP H081443B2 JP 2842693 A JP2842693 A JP 2842693A JP 2842693 A JP2842693 A JP 2842693A JP H081443 B2 JPH081443 B2 JP H081443B2
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茂 鹿浜
一郎 岸本
亨 古久澤
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SHIKAHAMA CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プリント基板等の電
子部品の電気的検査に用いるテスターで使用されるプロ
ーブ取付ホルダー及びコンタクトプローブに関するもの
であり、特に詳しくは、全体として数百本ないし数千本
単位で取付ける個々のコンタクトプローブを簡易且つ迅
速に取付けられ、かつ分解せずに個々のコンタクトプロ
ーブのみを交換可能としたプローブ取付ホルダー及びこ
のプローブ取付ホルダーへの取付けに特に適したコンタ
クトプローブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント基板等の電子部品の電気
的検査に用いるテスターにはコンタクトプローブが使用
され、狭ピッチで集積されたこの種の電子部品の検査に
対応するため、コンタクトプローブ自体の極小化や接触
ピンの微細化といった改良が図られてきた。ところが、
近年に至り、検査対象である電子部品の高集積化、微細
化が飛躍的に進んだことから、かかる改良のみでは検査
対象への対応が困難となったため、コンタクトプローブ
の接触ピン間のピッチをより狭ピッチに設定し得るコン
タクトプローブ及びプローブ取付ホルダーが開発される
に至っており、その一例として例えば、図6に示される
ようコンタクトプローブ70と、図7及び図8に示され
るように、このコンタクトプローブ70を数百本ないし
千数百本単位で収納可能なプローブ取付ホルダー80が
使用されている。
【0003】このコンタクトプローブ70は、特に内部
構造を図示しないが、プローブ本体71のスリーブ部7
2に、軸方向に摺動可能でかつフレキシブルに変形可能
な接触ピン73を備え、この接触ピン73をピン先端方
向に弾性付勢するスプリングをスリーブ部72内に収納
してあると共に、プローブ本体71頭部に位置するソケ
ット部74を有しており、更に、スリーブ部72から突
出する前記接触ピン73の外周部に接触ピン73をガイ
ドするためのフレキシブルに変形可能な保護管部75を
取付けて構成してある。また、保護管部75外周には、
電気的絶縁のための絶縁コーティング等の処理が施して
ある。
【0004】また、プローブ取付ホルダー80は、かか
るコンタクトプローブ70を数百本ないし数千本単位で
取付けるべく組立てられるものであって、図7及び図8
に示すように、プローブ本体71を固定する所定間隔の
固定孔82を所定数備えた上部枠部81と、隣合うコン
タクトプローブ70の接触ピン73間のピッチを極めて
細かく設定し得る極小間隔の微小な接触ピン挿通孔85
を所定数備えた絶縁材からなる上下二段の下部枠部8
3,84とを有する。そして、このプローブ取付ホルダ
ー80は、図7に示すように、プローブ本体70を上部
枠部81の固定孔82に装着すると共に、接触ピン73
及び該接触ピン73外周部の保護管部75を、下部枠部
83,84の接触ピン挿通孔85に対して、接触ピン7
3の各先端位置が同位置となるように、この接触ピン7
3を必要に応じて湾曲させて、プローブ本体70側及び
プローブ先端側をそれぞれ保持させた上で、図8に示す
ように、上部枠部81端部と下部枠部82端部とを締結
具90等により一体化して組立てるようにしたものであ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなコンタクトプローブ70及びプローブ取付ホル
ダー80においては、プローブ取付ホルダー80の各部
材へのコンタクトプローブ70の装着とこれに続くプロ
ーブ取付ホルダー80の組立作業に際し、上部枠部8
1、下部枠部83,84等に分けたプローブ取付ホルダ
ー80に百本ないし千本単位のコンタクトプローブ7
0、70…を一本一本上下の装着位置を定めて装着した
上で組立てねばならず、この精度合わせや組立・一体化
作業が非常に困難であるという不都合を有していた。
【0006】また、コンタクトプローブ70のプローブ
取付ホルダー80への取付工程中やテスター使用中に一
部のコンタクトプローブ70に不良を生じた場合など、
一部のコンタクトプローブ70の交換には更に厳格で微
細な寸法合わせを要求されるため、プローブ取付ホルダ
ー80を一旦分解して不良を生じた一部のコンタクトプ
ローブ70のみを交換するのは事実上不能であり、結
局、1本のコンタクトプローブ70にしか不良が生じて
いない場合であってもプローブ取付ホルダー80ごと数
百本ないし数千本単位のコンタクトプローブ70全体を
廃棄処分せざるを得ない不都合を有していた。
【0007】更に、上記プローブ取付ホルダー80に取
付ける従来のコンタクトプローブ70では、プローブ取
付ホルダー80への適切な取付のために、外周に絶縁処
理のためのコーティング等を施した保護管部75を接触
ピン73の外周部にそれぞれ取付けているため、必然的
に接触ピン13まわりの外径が大径とならざるを得ず、
このため、接触ピン73間の設定ピッチ幅に限界が生じ
てしまうという問題点を有していた。この場合、接触ピ
ン13の外径をより細径とする対処法も理論上は考慮し
得るが、検査対象上の汚れ膜やカス等を押し退けて検査
を実施するには、接触ピン73に所定の強度を与える観
点から細径化には限界があり、この観点からほぼ限界で
ある現状の接触ピン73の径を更に細径とすることは事
実上なしえないものであった。この結果、かかるコンタ
クトプローブ70を使用する限り、接触ピン73間の設
定ピッチ幅をより狭ピッチに設定するのが困難であると
いう問題点を有していた。また、この保護管部75の取
付けは、コンタクトプローブ70の部品点数を増加さ
せ、コンタクトプローブ70および、このコンタクトプ
ローブ70を複数個設けて構成されるプローブ取付ホル
ダー80を低コストで提供することの妨げとなってい
た。
【0008】そこで、本発明は、前記問題点を解決する
ためになされたものであり、本考案の目的は、数百本な
いし数千本単位のコンタクトプローブを装着する狭ピッ
チ幅のプローブ取付ホルダーの組立・一体化作業を極め
て簡易且つ迅速に行えるようにすると共に、一部のコン
タクトプローブに不良が生じた場合に簡易且つ迅速に当
該不良の生じたコンタクトプローブのみの交換が可能な
プローブ取付ホルダーの提供を第一の目的とする。ま
た、このプローブ取付ホルダーに装着するに適し、より
狭ピッチの検査を行えると共に、コストダウンをも図る
ことが可能なコンタクトプローブの提供を第二の目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載に係る発明では、コンタクトプローブ
のプローブ取付ホルダーを、該取付ホルダーが、コンタ
クトプローブのプローブ本体が着脱可能に挿し込まれる
プローブ装着孔と、このプローブ装着孔に連通し、か
つ、前記プローブ装着孔に挿し込まれたコンタクトプロ
ーブの接触ピンを貫通状に挿通するピン挿通孔とからな
るプローブ取付孔を、一側面から該面に対向する他側面
に向けて複数個透設して備えると共に、複数のプローブ
取付孔がそれぞれ、隣り合うプローブ取付孔との間隔
を、前記プローブ装着孔の開口側で広く、前記ピン挿通
孔の開口側で狭くするように構成し、かつ、複数のプロ
ーブ取付孔の前記ピン挿通孔が、それぞれ略同一の長さ
とされている構成を備えたものとした。
【0010】また、請求項2記載に係る発明では、請求
項1記載の発明に係るプローブ取付ホルダーがさらに、
プローブ取付孔のプローブ装着孔の開口されている取付
ホルダーの一側面を円弧状の面とすると共に、この面の
円弧の方向に向けて複数個の前記プローブ取付孔を備え
ているものとした。
【0011】また、請求項3記載に係る発明では、コン
タクトプローブのプローブ本体が着脱可能に挿し込まれ
るプローブ装着孔と、このプローブ装着孔に連通し、か
つ、前記プローブ装着孔に挿し込まれたコンタクトプロ
ーブの接触ピンを貫通状に挿通するピン挿通孔とからな
るプローブ取付孔を、一側面から該面に対向する他側面
に向けて複数個透設して備えると共に、複数のプローブ
取付孔がそれぞれ、隣り合うプローブ取付孔との間隔
を、前記プローブ装着孔の側で広く、前記ピン挿通孔の
側で狭くするように構成し、かつ、複数のプローブ取付
孔の前記ピン挿通孔を、それぞれ略同一の長さとしてい
るプローブ取付ホルダーに対して取り付けられるコンタ
クトプローブが、前記プローブ取付孔に挿し入れ、取り
付けられるスリーブ部とこのスリーブ部に着脱可能に挿
通、取り付けられるボディー部とからなるプローブ本体
と、このプローブ本体のスリーブ部に取り付けられたボ
ディー部の前記ピン挿通孔に向けられた端部に一体に設
けられ且つ前記ピン挿通孔に挿通される接触ピンとを備
える構成のものとした。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明に係るプローブ取付ホルダ
ーは、コンタクトプローブのプローブ本体が着脱可能に
挿し込まれるプローブ装着孔と、このプローブ装着孔に
連通し、かつ、前記プローブ装着孔に挿し込まれたコン
タクトプローブの接触ピンを貫通状に挿通するピン挿通
孔とからなるプローブ取付孔を、一側面から該面に対向
する他側面に向けて複数個透設して備えているので、プ
ローブ装着孔よりコンタクトプローブのプローブ本体を
接触ピン側を先頭方向として嵌め込むだけで、簡易かつ
着脱自在にコンタクトプローブをプローブ取付ホルダー
に装着することができる。また、複数のプローブ取付孔
をれぞれ、隣り合うプローブ取付孔との間隔を、前記プ
ローブ装着孔の開口側で広く、前記ピン挿通孔の開口側
で狭くするように構成し、かつ、複数のプローブ取付孔
の前記ピン挿通孔が、それぞれ略同一の長さとされてい
る構成を備えたもの、すなわち、孔長さをそれぞれ略同
一とした直線状をなすピン挿通孔及び曲線状をなすピン
挿通孔としてあるので、前記プローブ取付孔に対して、
上記のように各コンタクトプローブを嵌め込むだけで、
ピン挿通孔を貫通した各コンタクトプローブの接触ピン
先端は、プローブ取付ホルダーの下面下側に揃ってそれ
ぞれ略等しい寸法分突き出される。この結果、各コンタ
クトプローブ毎に、この接触ピンのプローブ取付ホルダ
ー下面からの突き出し寸法を、前記プローブ取付ホルダ
ーに取り付けられるすべてのコンタクトプローブにおい
て一定となるように、位置合わせすることを要しない。
なお、前記曲線状をなすピン挿通孔については、このピ
ン挿通孔の曲率を適宜変更することにより前記孔長さを
それぞれ略同一とすることができる。しかも、上記のよ
うに装着される個々のコンタクトプローブは、任意のも
のを随時にプローブ取付孔より引き抜くだけでプローブ
取付ホルダーより取外せるので、交換に手間を要しな
い。
【0013】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の発明に係るプローブ取付ホルダーがさらに、プロ
ーブ取付孔のプローブ装着孔の開口されている取付ホル
ダーの一側面を円弧状の面とすると共に、この面の円弧
の方向に向けて複数個の前記プローブ取付孔を備えてい
るので、隣り合うプローブ取付孔との間隔を、前記プロ
ーブ装着孔の開口側で広く、前記ピン挿通孔の開口側で
狭くするようにして設けられる複数の前記プローブ取付
孔をそれぞれ、これらのプローブ取付孔の前記ピン挿通
孔がそれぞれ略同一の長さに揃えられるように、容易か
つ適切に、プローブ取付ホルダーに透設、備えさせるこ
とができる。また、このようにプローブ取付ホルダーを
構成した場合、各プローブ取付孔のプローブ装着孔の開
口位置と、当該プローブ取付孔のピン挿通孔の開口位置
とから、このプローブ取付ホルダーに当接される複数の
プローブ取付孔のピン挿通孔の孔長さがそれぞれ略同一
となるように、曲線状をなすように構成されるピン挿通
孔の曲率の算出を、精度良く、容易になすことができ
る。
【0014】さらに、請求項3記載に係る発明では、コ
ンタクトプローブのプローブ本体が着脱可能に挿し込ま
れるプローブ装着孔と、このプローブ装着孔に連通し、
かつ、前記プローブ装着孔に挿し込まれたコンタクトプ
ローブの接触ピンを貫通状に挿通するピン挿通孔とから
なるプローブ取付孔を、一側面から該面に対向する他側
面に向けて複数個透設して備えると共に、複数のプロー
ブ取付孔がそれぞれ、隣り合うプローブ取付孔との間隔
を、前記プローブ装着孔の側で広く、前記ピン挿通孔の
側で狭くするように構成し、かつ、複数のプローブ取付
孔の前記ピン挿通孔を、それぞれ略同一の長さとしてい
るプローブ取付ホルダーに対して取り付けられるコンタ
クトプローブであって、このコンタクトプローブが、前
記プローブ取付孔に挿し入れ、取り付けられるスリーブ
部とこのスリーブ部に着脱可能に挿通、取り付けられる
ボディー部とからなるプローブ本体と、このプローブ本
体のスリーブ部に取り付けられたボディー部の前記ピン
挿通孔に向けられた端部に一体に設けられ且つ前記ピン
挿通孔に挿通される接触ピンとを備える構成としてお
り、このコンタクトプローブは、その接触ピンを、各別
に形成された前記プローブ取付ホルダーの各ピン挿通孔
に挿通して該プローブ取付ホルダーに取り付けられるこ
とから、この接触ピンは、この接触ピンを例えば絶縁コ
ーティング処理を施したガイド用の保護管部などの絶縁
手段で覆うことを要することなく隣り合う他の接触ピン
と絶縁状態に置かれ、したがって、この絶縁手段の設け
られていない分だけ、隣り合うコンタクトプローブの接
触ピン相互間のピッチをより狭く設定することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、この発明の典型的な実施例を、図1な
いし図5に従って説明する。ここで図1は、実施例に係
るコンタクトプローブ10の全体構成を理解し易いよう
に、該コンタクトプローブ10を側面から見て示してい
る。また、図2は、該コンタクトプローブ10を取付け
た実施例に係るプローブ取付ホルダー20を用いた電気
的検査の概要を示している。また、図3は、該プローブ
取付ホルダー20の要部を縦断面にして示している。ま
た、図4は、該プローブ取付ホルダー20の構成を理解
し易いように、該プローブ取付ホルダー20を、該プロ
ーブ取付ホルダー20を構成するホルダー部材Aとホル
ダー部材Bとを分離した状態で示している。さらに、図
5は、該プローブ取付ホルダー20の他の構成例を理解
し易いように、該取付ホルダー20を上方から見て示し
ている。
【0016】まず、プリント基板等の電子部品における
測定物40の電気的検査に用いるテスターなど(図示は
省略する。)に使用する実施例に係るコンタクトプロー
ブ10及びプローブ取付ホルダー20の構成について説
明する。まず、コンタクトプローブ10は、図1に示す
ように、プローブ本体11と接触ピン13とからなり、
このプローブ本体11はスリーブ部12とこのスリーブ
部12に着脱可能に挿し入れ、取り付けられる、この実
施例では螺挿されるボディー部17とよりなる。しかし
て、前記接触ピン13は、この実施例では、軸方向に摺
動可能でかつフレキシブルに、プローブ本体11を構成
する前記スリーブ部12に挿し入れ、取り付けられてい
るボディー部17のこのスリーブ部12の挿し込み奥側
から突出されている端部に一体に設けられている。ま
た、この接触ピン13の付根部には、この接触ピン13
付根部分を保護及びガイドするプランジャ部14を設け
てある。また、プローブ本体11の頭部位置には従来同
様のソケット部15を設けてあり、特に内部構造を図示
しないが、スリーブ部12内には、接触ピン13を突出
し方向に弾性的に付勢するスプリングが収納してある。
また、このスリーブ部12の前記ボディー部17の挿し
入れ手前側の端部には、外鍔状をなす拡径部16が形成
してある。なお、前記接触ピン13は、例えばタングス
テン、ピアノ線、ハイス等により形成される。また、こ
の接触ピン13は、例えば、検査対象である電子部品の
複数の電極部が、0.2mmピッチで設けられている場
合には、前記プローブ取付ホルダー20に複数個設けら
れるコンタクトプローブ10、10…のこの接触ピン1
3が、それぞれ前記各電極部に適切に接するように、直
径を0.15mmないし0.2mmとするように構成す
ることが望ましい。
【0017】次に、プローブ取付ホルダー20は、図2
及び図3に示されるように、コンタクトプローブ10の
プローブ本体11を着脱可能に挿し込み装着可能とする
プローブ装着孔22と、このプローブ装着孔部21の下
部に連通して位置し、前記コンタクトプローブ10の接
触ピン13を貫通状に挿通可能なピン挿通孔23とから
なる複数のプローブ取付孔21を、この該プローブ取付
ホルダー20の一面側から他面側に向けて、この実施例
では該プローブ取付ホルダーの厚さ方向に向けて、透
設、備えている。また、この複数のプローブ取付孔21
を構成する各ピン挿通孔23は、孔長さをそれぞれ同一
とした直線状のピン挿通孔23及び曲線状のピン挿通孔
23とされている。そして、隣り合う各ピン挿通孔2
3、23の開口間のピッチ幅は、検査対象である電子部
品などの測定物40に設けられる複数の電極間のピッチ
幅に相応するように定められている。また、前記各ピン
挿通孔23は、その内径を前記接触ピン13外径より若
干大径とし、接触ピン13を挿通した状態で接触ピン1
3が可動できるように構成してある。また、この各ピン
挿通孔23の孔長さをそれぞれ同一とするため、曲線状
のピン挿通孔23については、当該曲線の曲率をそれぞ
れ変化させてその孔長さを調整してある。
【0018】また、このプローブ取付ホルダー20は、
図2に示されるように、正面からみた全体形状を基底直
線部24を有する略扇状とする形状、すなわち該基底直
線部24に対して、前記プローブ装着孔22が設けられ
ている側の面を円弧状を成す面としている。この結果、
プローブ取付ホルダー20幅方向略中央部に設けられた
プローブ装着孔22の開口位置に対して、該プローブ取
付ホルダー20の両側部側に位置されるプローブ装着孔
22の開口位置が、該両側部に近付くにしたがって次第
に低くなる、すなわち、前記基底直線部24に近付くよ
うに、設けられている。なお、このプローブ装着孔22
の上部開口縁には、該開口縁を巡るように、前記コンタ
クトプローブ10のスリーブ部12外周に形成した拡径
部16を載置、当接させる載置凹部24が形成してあ
る。
【0019】さらに、このプローブ取付ホルダー20
は、図4に示すように、ピン挿通孔23を構成する所定
形状のピン挿通凹溝部23aと、プローブ装着孔22の
略半分を構成する所定形状のプローブ装着凹溝部22a
とを形成したホルダー部材20Aと、ホルダー部材20
Aのピン挿通凹溝部23aの溝開口部を閉塞してピン挿
通孔23を構成する内壁部と、プローブ装着孔22の略
半分を構成する所定形状のプローブ装着凹溝部22aと
を形成したホルダー部材20Bとを張り合わせ状に結合
して構成してある。なお、各部材20A,20Bは、そ
れぞれベークライト、アクリル等の所定強度を有する絶
縁体材料によって成形してあり、裸状の接触ピン13を
挿通しても、接触ピン13同士が導通しないよう構成し
てある。
【0020】なお、図5に平面で示すプローブ取付ホル
ダー20は、プローブ取付ホルダー20の他の構成例を
示すもので、本例では、検査対象である電子部品等の測
定物40の測定箇所に合わせて、各プローブ取付孔21
中心を結ぶ軸線に沿って鉛直方向に分割した複数のホル
ダー部材20C,20D,20Eを互いに張り合わせ
て、複数列のプローブ取付孔21、21を備えたプロー
ブ取付ホルダー20を成形したものである。すなわちこ
の構成例では、張り合わせた状態でプローブ取付孔21
を構成する所定形状の溝部を一面側及び他面側にそれぞ
れ形成したホルダー部材20Cを,一面側のみにプロー
ブ取付孔21を構成する所定形状の溝部を形成したホル
ダー部材20D,20E間に挟むように張り合わせてあ
る。
【0021】次に、上記した実施例に係るプローブ取付
ホルダー20及びコンタクトプローブ10の作用及び効
果について説明する。プローブ取付ホルダー20によれ
ば、プローブ取付孔21のプローブ装着孔22よりコン
タクトプローブ10のプローブ本体11を接触ピン13
側を先頭方向として挿し入れるだけで、プローブ装着孔
22内にコンタクトプローブ10を装着でき、簡易かつ
着脱自在にコンタクトプローブ10をプローブ取付ホル
ダー20に装着し得る。このとき、コンタクトプローブ
10のスリーブ部12外周に形成した拡径部16が、プ
ローブ取付孔21開口縁に形成した載置凹部24に保持
されるので、コンタクトプローブ10の位置がずれるこ
とがない。
【0022】また、前記各ピン挿通孔23を、孔長さを
それぞれ同一とした直線状のピン挿通孔23及び曲線状
のピン挿通孔23としてあるので、上記のように各コン
タクトプローブ10を嵌め込むだけで、ピン挿通孔23
に挿通された各接触ピン13は、その先端部をプローブ
取付ホルダー20の下面下側より、それぞれ略等しい寸
法分突き出させる。したがって、各コンタクトプローブ
10毎に、該ピン挿通孔23からの接触ピン13の突き
出し寸法が、一定の突出し寸法となるように位置合わせ
することを要しない。なお、曲線状をなすピン挿通孔2
3については、その曲線の曲率を変えることにより、そ
の孔長さを他のピン挿通孔23の孔長さに合わせること
ができる。しかも、上記のように装着される個々のコン
タクトプローブ10は、任意のものを随時にプローブ取
付孔21より引き抜くだけでプローブ取付ホルダー20
より取外せるので、交換に手間を要しない。
【0023】またさらに、プローブ取付ホルダー10を
前記略扇状の全体形状に構成し、プローブ取付ホルダー
20幅方向両側に近付くにしたがってプローブ装着孔2
2の開口位置がプローブ取付ホルダー20中心部のプロ
ーブ装着孔22の開口位置に対して低くなるように、各
プローブ取付孔21、21…を形成してあるので、隣り
合うプローブ取付孔21、21間の間隔を、前記プロー
ブ装着孔22の開口側で広く、前記ピン挿通孔23の開
口側で狭くするようにして設けられる複数の前記プロー
ブ取付孔21をそれぞれ、これらのプローブ取付孔21
の前記ピン挿通孔23がそれぞれ略同一の長さに揃えら
れるように、容易かつ適切に、プローブ取付ホルダー2
0に透設、備えさせることができる。なお、このように
プローブ取付ホルダー20を構成した場合、各プローブ
取付孔21のプローブ装着孔22の開口位置と、当該プ
ローブ取付孔21のピン挿通孔23の開口位置とから、
このプローブ取付ホルダー20に当接される複数のプロ
ーブ取付孔21のピン挿通孔23の孔長さがそれぞれ略
同一となるように、曲線状をなすように構成されるピン
挿通孔23の曲率の算出を、精度良く、容易になすこと
ができる。更に、プローブ取付ホルダー20を、分割し
た複数部材20A,20Bにより構成したので、簡易に
プローブ取付ホルダー20を成形し得る。
【0024】また、上記コンタクトプローブ10によれ
ば、プランジャ部14により接触ピン13付根部分を保
護及びガイドできるとともに、絶縁体材料からなるプロ
ーブ取付ホルダー20に各別に形成した各ピン挿通孔2
3に接触ピン13を挿通するものであるから、接触ピン
13同士の接触・導通を完全に防げるので、例えば、絶
縁コーティング処理を施したガイド用の保護管部などの
絶縁手段で、接触ピン13を覆うことが不要となる。し
たがって、接触ピン13の強度を低下させることなく、
絶縁手段で覆った接触ピンに比べて接触ピン部分の径を
可及的に細径としてコンタクトプローブ10を構成する
ことができ、隣り合う接触ピン12、12相互間をより
狭ピッチに設定できる。したがって、上記コンタクトプ
ローブ10は、上記プローブ取付ホルダー20に装着し
て使用するのに特に適したものである。
【0025】上記した実施例に係るプローブ取付ホルダ
ー20によれば、数百本ないし数千本単位のコンタクト
プローブ10を装着する狭ピッチ幅のプローブ取付ホル
ダー20の組立・一体化作業が極めて簡易且つ迅速に行
えるとともに、個々のコンタクトプローブ10単品に不
良が生じた場合に簡易且つ迅速に当該コンタクトプロー
ブ10のみの交換によるメンテナンスが可能となるとい
う効果を有する。また、上記実施例に係るコンタクトプ
ローブ10によれば、上記プローブ取付ホルダー20に
装着するに非常に適しており、より狭ピッチの検査を行
えるととともに、部品点数を削減しコストダウンをも図
ることが可能となるという効果を有する。
【0026】以上説明した実施例においては、プローブ
取付ホルダー20の外形形状を図示特定して説明した
が、本発明のプローブ取付ホルダーを実施するにあたっ
ては、その外形形状は必要に応じて適宜変更し得る。ま
た、上記実施例で示したコンタクトプローブ10は、本
発明に係るコンタクトプローブの一例であり、全体の外
形形状やソケット部15の有無、スリーブ部12内の構
造等は、本発明において要点をなすものではなく、任意
に設定することが可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、数百本な
いし数千本単位のコンタクトプローブを狭ピッチ幅で備
えるプローブ取付ホルダーの組立・一体化作業が極めて
簡易且つ迅速に行えると共に、一部のコンタクトプロー
ブに不良が生じた場合に簡易且つ迅速に当該不良を生じ
たコンタクトプローブのみの交換によるメンテナンスが
可能なプローブ取付ホルダーを提供できる特長を有す
る。また、本発明に係るプローブ取付ホルダーに装着す
るに特に適し、より狭ピッチの検査を行えるとともに、
コストダウンをも図ることが可能なコンタクトプローブ
を提供できる特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンタクトプローブ10の側面図
【図2】コンタクトプローブ10を取付けたプローブ取
付ホルダー20の構成図
【図3】プローブ取付ホルダー20の要部断面図
【図4】プローブ取付ホルダー20の要部縦断面図
(イ)および要部横断面図(ロ)
【図5】プローブ取付ホルダー20の他の構成例を示す
平面図
【図6】従来のコンタクトプローブを示す側面図
【図7】従来のコンタクトプローブのプローブ取付ホル
ダーへの取付状態を示す構成図
【図8】従来のプローブ取付ホルダーの要部断面図
【符号の説明】
10 コンタクトプローブ 11 プローブ本体 12 スリーブ部 13 接触ピン 14 プランジャ部 15 ソケット部 16 拡径部 17 ボディー部 20 プローブ取付ホルダー 20A ホルダー部材 20B ホルダー部材 20C ホルダー部材 20D ホルダー部材 20E ホルダー部材 21 プローブ取付孔 22 プローブ装着孔 23 ピン挿通孔 24 載置凹部 40 測定物 70 コンタクトプローブ 71 プローブ本体 72 スリーブ部 73 接触ピン 74 ソケット部 75 保護管部 80 プローブ取付ホルダー 81 上部枠部 82 固定孔 83 下部枠部 84 下部枠部 85 接触ピン挿通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古久澤 亨 東京都文京区千駄木3丁目48番6号東大無 線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−47874(JP,A) 特開 昭58−72061(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンタクトプローブのプローブ取付ホル
    ダーであって、 該取付ホルダーには、コンタクトプローブのプローブ本
    体が着脱可能に挿し込まれるプローブ装着孔と、このプ
    ローブ装着孔に連通し、かつ、前記プローブ装着孔に挿
    し込まれたコンタクトプローブの接触ピンを貫通状に挿
    通するピン挿通孔とからなるプローブ取付孔が、一側面
    から該面に対向する他側面に向けて複数個透設してある
    と共に、 複数のプローブ取付孔はそれぞれ、隣り合うプローブ取
    付孔との間隔を、前記プローブ装着孔の開口側で広く、
    前記ピン挿通孔の開口側で狭くするように構成してお
    り、かつ、複数のプローブ取付孔の前記ピン挿通孔が、
    それぞれ略同一の長さとされていることを特徴とするプ
    ローブ取付ホルダー。
  2. 【請求項2】 プローブ取付孔のプローブ装着孔の開口
    されている取付ホルダーの一側面が円弧状の面としてあ
    ると共に、 この面の円弧の方向に向けて複数個の前記プローブ取付
    孔を備えていることを特徴とする請求項1記載のプロー
    ブ取付ホルダー。
  3. 【請求項3】 コンタクトプローブのプローブ本体が着
    脱可能に挿し込まれるプローブ装着孔と、このプローブ
    装着孔に連通し、かつ、前記プローブ装着孔に挿し込ま
    れたコンタクトプローブの接触ピンを貫通状に挿通する
    ピン挿通孔とからなるプローブ取付孔を、一側面から該
    面に対向する他側面に向けて複数個透設して備えると共
    に、この複数のプローブ取付孔がそれぞれ、隣り合うプ
    ローブ取付孔との間隔を、前記プローブ装着孔の側で広
    く、前記ピン挿通孔の側で狭くするように構成し、か
    つ、複数のプローブ取付孔の前記ピン挿通孔を、それぞ
    れ略同一の長さとするプローブ取付ホルダーに対して取
    り付けられるコンタクトプローブであって、前記プロー
    ブ取付孔に挿し入れ、取り付けられるスリーブ部とこの
    スリーブ部に着脱可能に挿通、取り付けられるボディー
    部とからなるプローブ本体と、このプローブ本体のスリ
    ーブ部に取り付けられたボディー部の前記ピン挿通孔に
    向けられた端部に一体に設けられ且つ前記ピン挿通孔に
    挿通される接触ピンとを備えていることを特徴とするコ
    ンタクトプローブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH081444U (ja) * 1996-03-28 1996-10-01 株式会社ゼクセル 熱交換器のブラケット構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH081444U (ja) * 1996-03-28 1996-10-01 株式会社ゼクセル 熱交換器のブラケット構造

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