JPH08143685A - ゴムと金属との接着方法 - Google Patents

ゴムと金属との接着方法

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JPH08143685A
JPH08143685A JP28965294A JP28965294A JPH08143685A JP H08143685 A JPH08143685 A JP H08143685A JP 28965294 A JP28965294 A JP 28965294A JP 28965294 A JP28965294 A JP 28965294A JP H08143685 A JPH08143685 A JP H08143685A
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JP
Japan
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rubber
metal
adhesive
sulfur
metal body
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Withdrawn
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JP28965294A
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English (en)
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Yoshitaka Muramatsu
佳孝 村松
Seiji Ito
政治 伊藤
Tetsurou Oigo
哲朗 老後
Kazuhisa Ishikawa
和久 石川
Sokuei Kiyo
則栄 許
Masahiro Minowa
昌啓 箕輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着剤を用いることなく、各種の金属とゴム
とを高い強度をもって接着することができるゴムと金属
との接着方法を提供する。 【構成】 鋼板などの金属体表面にクロムめっきなどの
めっきを施した後、加熱処理を行って、多孔質のめっき
層を形成した後、このめっき層に硫黄および/または硫
黄化合物を封孔処理し、次いで、その上にゴム材を配し
て一体に加硫接着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防振ゴム、ゴムロー
ラ、オイルシールなどのゴム−金属複合体製品の製造に
有用なゴムと金属との接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般産業機械用、建築土木
用、自動車用、弱電機器用などの防振ゴムやゴムロー
ラ、あるいはオイルシールなどのゴム−金属複合体製品
を製造する際のゴムと金属とを接着させる方法として
は、金属側に予め接着剤を塗布しておき、これを未加硫
ゴムと加硫成型することにより接着させる、いわゆる加
硫接着方式、予め加硫したゴムと金属とを接着剤により
接着させる、いわゆる後接着方式が一般に用いられてい
る。
【0003】しかしながら、前者の加硫接着方式では、
金属の前処理や接着剤の塗布工程が非常に煩雑であると
いう問題があった。すなわち、接着剤を塗布する前の金
属処理として、不純物、油分などを除去するための洗浄
処理、接着力を高めるためのブラスト処理または化学処
理などが不可欠である。また、接着剤には、通常、金属
との親和力に優れた下塗り用と、ゴムとの親和力に優れ
た上塗り用の 2種類の接着剤が使用されることから、接
着剤の塗布を 2回行う必要がある。しかも、塗布むらが
あった場合には接着力が大きく低下して接着不良を起こ
すおそれがあることから、厳しい工程管理が要求され
る。なお、このような処理工程の煩雑さは、接着物が非
常に大きかったり、逆に小さかったりした場合、あるい
は、形状が複雑な場合に、その適用をより困難にするも
のである。
【0004】また、接着剤には、通常、接着成分の溶媒
または分散剤として有機溶剤が使用されているため、作
業環境が悪く、これを改善するために特殊な設備を要す
るという問題があった。
【0005】さらに、昨今のオゾン層破壊物質の規制に
より、使用できる接着成分や溶剤が制限されるようにな
った結果、各種のゴム、金属に広く適用でき、これらを
良好に接着させることができる接着剤が未だ確立されて
いないという問題もあった。また、後者の後接着方式で
は、加硫接着方式に比べ接着力が低いという問題があっ
た。
【0006】このような中で、近年、接着剤を使用せず
に金属とゴムとを直接接着する方法、たとえば金属とし
て黄銅または黄銅めっきした金属を用いることによりゴ
ムと金属とを直接加硫接着させる方法、トリアジンチオ
ール化合物を配合したゴムを用いることによりゴムと金
属とを直接加硫接着させる方法などが開発され注目され
ている。
【0007】しかしながら、黄銅または黄銅めっきした
金属とゴムとの直接接着法では、金属が限定されるとい
う根本的欠点に加え、黄銅中の銅比率に接着力が左右さ
れるという問題がある。銅比率の低い黄銅の接着の場
合、ゴム中に有機コバルト塩などを配合することにより
初期接着力は改善されるが、耐久性が悪くなる。さら
に、黄銅または黄銅めっき自身の保存性が悪いことから
接着力にばらつきを生じやすい、非接着部分のいわゆる
マスキング処理が困難であるなどの問題もある。
【0008】また、トリアジンチオール化合物を用いる
直接接着法においても、金属やゴムの種類によっては良
好な接着力が得られない、良好な接着力を得るために
は、使用する加硫剤や加硫促進剤などを狭い範囲で管理
しなければならない、黄銅や黄銅めっきの場合と同様、
接着を要しない部分のマスキング処理が困難であるな
ど、実用化を図るうえで解決すべき多くの問題が残され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、近年、金
属とゴムとの接着技術として、作業性や環境上、様々な
問題のある接着剤を用いずに金属とゴムを直接接着する
方法が開発されているが、各種の金属とゴムとの接着に
広く適用でき、しかも、良好な接着力を得るための配合
剤や加硫条件の厳しい管理を必要とせず、また、接着を
要しない部分のマスキング処理も容易な接着技術は未だ
確立されていない。
【0010】本発明は、このような従来技術の課題に対
処してなされたもので、接着剤を用いずに、各種の金属
とゴムとを良好にかつ容易に接着することができるゴム
と金属との接着方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のゴムと金属との
接着方法は、金属体表面を多孔質化処理した後、その表
面に硫黄および/または硫黄化合物を封孔処理し、次い
で、その上にゴム材を配して一体に加硫接着することを
特徴とする。
【0012】本発明において、金属体表面を多孔質化処
理する方法としては、たとえば、金属体表面にめっき処
理を施し、次いで、このめっき処理した金属体を加熱処
理する方法を用いることができる。めっき処理した金属
体を加熱処理することによって、金属体表面に多孔質化
しためっき層を形成することかできる。また、このよう
に多孔質化処理した金属体表面に硫黄および/または硫
黄化合物を封孔処理する方法としては、たとえば、金属
体を加熱した状態で、その表面に低温の硫黄および/ま
たは硫黄化合物を接触させる方法を用いることができ
る。この方法は、いわゆる焼きばめと称するもので、加
熱された金属体表面のミクロな孔に、これと接触させた
硫黄および/または硫黄化合物が封入される。なお、こ
こで使用される硫黄化合物としては、ゴムの加硫促進剤
として一般に使用されているチアゾール化合物、スルフ
ェンアミド化合物、チウラム化合物などがあげられる。
これらは 1種を単独で使用してもよく、あるいは 2種以
上を混合して使用するようにしてもよい。しかして、こ
のように金属体表面に封入された硫黄および/または硫
黄化合物は、金属との密着度が非常に高く、したがっ
て、その表面にゴム材を配して一体に加硫接着させるこ
とにより、その界面で、M−MS−S−R(ここで、M
は金属、Rはゴム分子、以下同じ)のような結合を生
じ、金属体とゴム材とを強固にかつ容易に接着すること
ができる。
【0013】なお、本発明において使用される金属体お
よびゴム材は特に限定されるものではなく、各種の金属
材、ゴム材の使用が可能である。
【0014】
【作用】このように本発明方法においては、金属体表面
を多孔質化処理した後、その表面に硫黄および/または
硫黄化合物を封孔処理し、次いで、その上にゴム材を配
して一体に加硫接着することにより、金属体とゴム材と
の界面にM−MS−S−Rのような結合を生じるため、
両者は強固に接着される。このような方法においては、
接着剤を用いないため、煩雑な接着剤の塗布工程を必要
とせず作業性に優れており、また、環境汚染のおそれも
ないことから、その対策を講ずる必要もない。さらに、
被接着体である金属体やゴム材の種類が特定されること
もなく、各種の金属とゴムの接着に広く適用することが
できる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例および比較例を記載す
る。
【0016】実施例 洗浄処理した85mm×25mm× 3mmの冷間圧延鋼板(SPCC鋼
板)表面にクロムめっき(厚さ50μm)を施した後、 2
00℃× 1時間の加熱処理を行って、クロムめっき層を多
孔質化させた。次いで、このSPCC鋼板を加熱状態のまま
その表面に -70℃に冷却した硫黄を10分間接触させて、
硫黄を孔内に封入させた。次いで、このようにして硫黄
を孔内に封入させたSPCC鋼板 2枚の間に、厚さ 3mmのゴ
ム材(未加硫の天然ゴム 100重量部に対して、カーボン
ブラック 30 重量部、老化防止剤[大内新興化学社製、
商品名 ノクラック 224] 3重量部、ステアリン酸 1.5
重量部、亜鉛華 5重量部、硫黄 2重量部、加硫促進剤
[川口化学社製、商品名 アクセルDM] 1重量部を混
練し、シート状に押し出したもの)を配して金型に入
れ、15MPa の加圧下、 150℃の温度で30分間加熱して、
図1に示す構造の接着試験片を作成した。なお、図1に
おいて、1は鋼板、2は鋼板表面に形成され、硫黄が封
入されたクロムめっき層、3はゴム材を示す。
【0017】比較例 実施例で用いたものと同じSPCC鋼板に、洗浄、ブラスト
処理、洗浄を順に行った後、2液塗布型接着剤(ロ−ド
ファーイースト・インコ−ポレイテッド社製ケムロック
205/ケムロック252 )を塗布した。すなわち、まず、下
塗り接着剤を塗布し乾燥させ、次いで、上塗り接着剤を
塗布し乾燥させた。この後、得られた接着剤層を有する
SPCC鋼板 2枚の間に、実施例の場合と同様にして作成し
た厚さ3mmのゴム材を配し、金型により加圧下で加熱し
て一体に接着させた。
【0018】このようにして得られた実施例および比較
例の接着試験片について、初期接着力および 100℃×10
日熱老化後の接着力を測定した。結果を表1に示す。な
お、接着力は次式により算出した。
【0019】
【表1】 表1からも明らかなように、実施例は比較例に比べ、簡
便で工程数が大幅に削減されているうえ、初期、熱老化
後ともに比較例とほぼ同等もしくはそれ以上の接着力が
得られている。
【0020】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明方法によれば、金属体表面を多孔質化処理した後、
その表面に硫黄および/または硫黄化合物を封孔処理
し、次いで、その上にゴム材を配して一体に加硫接着す
るので、従来の接着剤を用いる方法に比べ、工程数を大
幅に削減することができ、しかも高い接着力をもってゴ
ムと金属とを接着することができる。そのうえ、被接着
材であるゴムや金属の種類、形状、サイズなどが特定さ
れるようなことはなく、各種のゴム、金属の接着に広く
用いることができる。したがって、防振ゴム、ゴムロー
ラ、オイルシールなどの各種ゴム−金属複合体製品の製
造に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で作成された接着試験片の構
造を示す斜視図。
【符号の説明】 1………SPCC鋼板 2………硫黄封入クロムめっき層ゴム 3………ゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 老後 哲朗 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 石川 和久 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 許 則栄 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 箕輪 昌啓 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属体表面を多孔質化処理した後、その
    表面に硫黄および/または硫黄化合物を封孔処理し、次
    いで、その上にゴム材を配して一体に加硫接着すること
    を特徴とするゴムと金属との接着方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のゴムと金属との接着方法
    において、多孔質化処理は、金属体表面にめっき処理を
    施し、次いで、このめっき処理した金属体を加熱処理す
    ることからなることを特徴とするゴムと金属との接着方
    法。
JP28965294A 1994-11-24 1994-11-24 ゴムと金属との接着方法 Withdrawn JPH08143685A (ja)

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JP28965294A JPH08143685A (ja) 1994-11-24 1994-11-24 ゴムと金属との接着方法

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Publications (1)

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JPH08143685A true JPH08143685A (ja) 1996-06-04

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011216160A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Nhk Spring Co Ltd 電子機器と、ディスク装置用サスペンション

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011216160A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Nhk Spring Co Ltd 電子機器と、ディスク装置用サスペンション

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Legal Events

Date Code Title Description
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Effective date: 20020205