JPH08143346A - 合わせガラス用中間膜の製造方法 - Google Patents

合わせガラス用中間膜の製造方法

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JPH08143346A
JPH08143346A JP28640394A JP28640394A JPH08143346A JP H08143346 A JPH08143346 A JP H08143346A JP 28640394 A JP28640394 A JP 28640394A JP 28640394 A JP28640394 A JP 28640394A JP H08143346 A JPH08143346 A JP H08143346A
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film
laminated glass
resin film
film thickness
resin
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Hideto Tanimura
秀人 谷村
Jiro Miyai
二郎 宮井
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間膜同士のブロッキングを防止し、作業性
や脱気性を向上させ、さらに、光学歪みが発生しない合
わせガラス用中間膜の製造方法を提供する。 【構成】 最外層の膜厚が200μm以下である多層樹
脂膜からなる合わせガラス用中間膜の製造方法であっ
て、ロール表面の凹凸の粗さが30〜60μmのエンボ
スロールを用い、プレス線圧3〜12kgf/cmに
て、上記多層樹脂膜の少なくとも一面に、多数の微細な
エンボスを付与する工程を含むことを特徴とする合わせ
ガラス用中間膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合わせガラス用中間膜
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2枚の透明ガラス板の間に、
可塑化ポリビニルブチラール樹脂に代表される接着性中
間膜が挟着されてなる合わせガラスは、強度が大きく破
損し難く、破損した場合でも破片が飛散しない安全なガ
ラス材であり、例えば、自動車や航空機等の輸送用機
器、あるいは建築物の窓ガラスに広く使用されている。
【0003】このような合わせガラスを製造する場合に
は、接着性の熱可塑性樹脂からなる合わせガラス用中間
膜を2枚のガラス板の間に挿入し、得られた積層体を予
備圧着して、各層間に残存する空気を脱気した後、本圧
着して積層体を完全に密着させる。
【0004】上記の合わせガラスに用いられる合わせガ
ラス用中間膜は、保存時に中間膜同士が合着し塊状とな
る、いわゆるブロッキング現象が生じないこと、ガラス
と中間膜とを重ね合わせる際の作業性が良好であるこ
と、および予備圧着工程における脱気性が良好であるこ
とが要求される。特に予備圧着時における脱気性は、合
わせガラスの品質を左右し、脱気が不十分であると、得
られた合わせガラスの透明性が悪くなったり、促進試験
を行うと気泡が生じたりすることがある。
【0005】上記のような脱気性を含む中間膜の総合性
能は、素材である熱可塑性樹脂の種類や粘弾性等の物性
によって左右されるが、これらの物性を固定して考える
と、中間膜の表面形状がその総合性能を決定する大きな
要因となる。
【0006】特に、エンボスと呼ばれる多数の微細な凹
凸を中間膜の表面に形成すると効果があることが知ら
れ、従来より、エンボスが表面に形成された中間膜が使
用されている。そのエンボスの形態としては、例えば、
ランダムな大きさや形状を有する凹凸を形成したもの
や、格子状の多数の条溝を形成したもの等がある。
【0007】このようなエンボスが表面に形成された従
来の中間膜としては、例えば、中間膜の表裏面に配列方
向を特定化したエンボスを形成したもの(特開平6−1
27983号公報、特開平5−294679号公報)等
があり、中間膜同士のブロッキング現象防止や、ガラス
板と中間膜とを重ね合わせる際の作業性改善、および予
備圧着工程での脱気性に関して効果が認められている。
【0008】一方、近年では合わせガラスの用途の多様
化が進み、装飾性、断熱性、合わせ加工等、合わせガラ
スの付加価値の向上が幅広く要求されるようになってき
ている。このため、単一材よりなる中間膜だけでは要求
項目を総て満足させることが困難となり、単一樹脂膜か
らなる単層中間膜に代わり、多層樹脂膜からなる多層中
間膜が注目されている。例えば特開平4−254444
号公報においては、2種の可塑化ポリビニルアセタール
樹脂膜を積層して構成した、少なくとも2層の多層樹脂
膜からなる多層中間膜が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブロッ
キングの防止、作業性改善あるいは脱気性向上のために
上記多層中間膜の表面にエンボスを形成した場合、最外
層の膜厚が200μm以下と比較的薄い場合には、エン
ボスが中間膜表面に形成されるだけではなく、多層樹脂
膜を構成する各樹脂層の界面にも該エンボスの凹凸に応
じた凹凸状の微小な変形が生じる。このため、各樹脂膜
層の界面に微小な乱れが生じて界面が不均一となる。そ
の結果、このような多層中間膜を用いて作成した合わせ
ガラスを通してガラスの反対側を見た場合、反対側の像
が歪んで見える、いわゆる光学歪みが発生するという問
題が生じている。
【0010】本発明は、上記の問題を解決するもので、
その目的とするところは、中間膜同士のブロッキングを
防止し、さらに、作業性や脱気性が良好であり、かつ、
光学歪みが発生しない合わせガラス用中間膜およびそれ
を用いた合わせガラスを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を行った結果、合わせガラス用
多層中間膜に発生する像の歪み、いわゆる光学歪み現象
は、中間膜にエンボスを付与する際に用いるエンボスロ
−ルの表面の凹凸の粗さ(エンボス粗さ)や、中間膜表
面へエンボスをプレス成形する際のプレス圧力(線圧:
以下「プレス線圧」と呼ぶ。)等も深く関与しているこ
とを見出し、これらの条件を特定することにより上記課
題を解決した。
【0012】すなわち本発明は、最外層の膜厚が200
μm以下である多層樹脂膜からなる合わせガラス用中間
膜の製造方法であって、ロール表面の凹凸の粗さが30
〜60μmのエンボスロールを用い、プレス線圧3〜1
2kgf/cmにて、上記多層樹脂膜の少なくとも一面
に、多数の微細なエンボスを付与する工程を含むことを
特徴とする合わせガラス用中間膜の製造方法を提供す
る。
【0013】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0014】中間膜にエンボスを付与するのに使用する
エンボスロールの表面の凹凸の粗さは30〜60μmに
限定される。粗さが30μm未満の場合、中間膜に充分
なエンボスを付与することができず、予備圧着等の後工
程において脱気性が低下する。その結果、得られた合わ
せガラスの透明性が悪くなったり、促進試験において気
泡が生じたりすることがある。一方、60μmより大き
いと、中間膜にエンボスを付与した際に、中間膜を構成
する多層樹脂膜の各樹脂膜層の界面にも該エンボスの突
起に応じて微小な変形が生じる。このため、各樹脂膜層
の界面が不均一となり、いわゆる光学歪みが発生する。
【0015】なお、ここでいう凹凸の粗さとはエンボス
粗さのことであり、中間膜の表面に形成された多数の微
細な凹凸の深さあるいは高さのことをいう。また、上記
エンボス粗さは、JIS B0601に記載された十点
平均粗さで表され、断面曲線から基準長さだけ抜き取っ
た部分において、平均線に平行、かつ、断面曲線を横切
らない直線から縦倍率の方向に測定した最高から5番目
までの山頂の標高の平均値と最深から5番目までの谷底
の標高の平均値との差の値として算出される。
【0016】次に、中間膜表面へのエンボス付与時のエ
ンボスロールのプレス線圧は3〜12kgf/cmに限
定される。プレス線圧3kgf/cm未満で押圧する
と、中間膜表面に充分なエンボスがプレス成形されな
い。一方、プレス線圧12kgf/cmを超えた線圧で
押圧すると、多層樹脂膜の各樹脂膜層の界面が乱され、
光学歪みが生じてしまう。上記プレス線圧は、エンボス
ロールと中間膜との接線にかかる圧力のことをいう。
【0017】なお、エンボスロールに押圧される中間膜
の膜温及びエンボスロールの表面温度もエンボスの付与
に関与しており、膜温は100〜120℃、ロールの表
面温度は120〜130℃が好ましいが、本発明は、こ
れについて特に限定されるものではない。
【0018】中間膜に用いる樹脂膜としては、従来よ
り、合わせガラスに用いられている樹脂膜を使用するこ
とができる。例えば、可塑化ポリビニルブチラール系樹
脂膜、塩化ビニル系樹脂膜、エチレン−酢酸ビニル系樹
脂膜、ウレタン系樹脂膜等が挙げられる。これらの樹脂
膜は、耐候性、耐貫通性、ガラス破片の飛散防止性、透
明性、光学歪み現象が生じない等の、合わせガラスに要
求される基本性能が優れているものである。また、これ
ら樹脂膜には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、接着力調整
剤等の種々の添加剤が含有および/または付着されても
良い。
【0019】中間膜に付与するエンボスの底面径または
底辺長、間隔(ピッチ)は、合わせ加工時の脱気性(シ
ール性、エアー溜まり限度)、作業性(中間膜同士のブ
ロッキング現象防止、中間膜とガラス板との適度な滑
り)等を考慮して適宜変更することができるが、外観上
の不具合の解消のためには、底面径または底辺長は小さ
い方が好ましく、ピッチは大きい方が好ましい。一般的
には、底面径または底辺長30〜900μm、ピッチ1
00〜1000μmの範囲が好ましいが、本発明は、特
にこれらに限定されるものではない。また、中間膜の膜
厚は、特に限定されるものではないが、各種の用途に対
して好適であるように、0.1〜2mmの範囲であるの
が好ましい。
【0020】また、本発明に使用されるエンボスロール
の材質は、特に限定されず、例えばチルド鉄等の慣用の
金属製のものを使用することができる。その製法として
は、例えば任意の公知な方法によってロール胴面を精密
に研磨し、鏡面にした後、凹凸を付与する。すなわち、
同一形状及び同一分布配列の突起を有するマザーミル
を、回転させながら突起集合体の1列又は複数列単位で
ずらしながらエンボスロールの幅全体に凹凸を圧着転写
する。
【0021】上記のエンボスロールを用い、前述したプ
レス線圧の条件で中間膜の表面にエンボスを付与する。
【0022】このようにして得られた合わせガラス用中
間膜を用いて合わせガラスを製造するには、通常の合わ
せガラスの製法が採用される。例えば、2枚の透明な無
機ガラス板、あるいは剛性の高いポリカーボネート板、
ポリメチルメタクリレート板等のような有機ガラス板の
間に上記の中間膜を挟み込み、これをゴムバッグに入
れ、減圧吸引しながら約70〜110℃で予備圧着し、
次いでオートクレーブを用いるか、あるいはプレス成形
機を用いて、約120〜150℃の温度にて約10〜1
5kg/cm2の圧力で本圧着を行う。
【0023】
【作用】合わせガラス用中間膜に発生する界面の微小な
乱れによる像の歪み、すなわち光学歪み現象は、ガラス
板と該中間膜との合わせ加工時に要求される脱気性、作
業性のための該中間膜表面へのエンボス付与工程に起因
している。特に、最外層の膜厚が200μ以下と比較的
薄い場合は、各樹脂膜層の界面は中間膜表面に近い位置
にあるため、エンボスを付与する際に界面を乱し易い傾
向にある。
【0024】したがって、最外層の膜厚が200μm以
下である多層樹脂膜からなる中間膜表面にエンボスを付
与する際、ロール表面の凹凸の粗さが30〜60μmの
エンボスロールを用い、プレス線圧を3〜12kgf/
cmと条件を特定することにより、各樹脂膜層の界面は
乱れることなく均一となる。また、この中間膜を用いて
合わせガラスを製造した場合、光学歪みを防止すること
ができる。さらに、ブロッキング性、あるいは作業性や
脱気性についても良好な結果を得ることができる。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示し、
本発明をさらに詳述するが、本発明はこれら各実施例に
何ら限定されるものではない。
【0026】以下に示すように複数種の樹脂膜を調製
し、これらを積層して多層中間膜を製造した。さらに、
得られた中間膜を用いて合わせガラスを作製した。な
お、中間膜にエンボスを付与する際に用いたエンボスロ
ールの表面の凹凸の粗さは、触針式表面粗さ計を用いて
ロール表面に接触させて測定した。また、プレス線圧
は、カレンダー成形理論のプログラムに基づいて解析を
行った。さらに、合わせガラスの脱気性および光学歪み
に関する評価方法は、目視にて判定した。
【0027】(実施例1) [各樹脂膜の調製]ポリビニルブチラール樹脂(PVB
樹脂:重合度1700、残存酢酸基99モル%、ブチラ
ール化度66モル%)100重量部と、可塑剤としてト
リエチレングリコールジ−2−エチルブチレート40重
量部とを混合し、これをミキシングロールで十分に溶融
混練した後、プレス成形機でプレス成形し、平均膜厚
0.13mmの樹脂膜を得た。得られた樹脂膜を樹脂膜
A(膜厚0.13mm)と呼ぶ。
【0028】また、塩化ビニル系樹脂(PVC樹脂:塩
化ビニル−エチレン−グリシジルメタクリレート共重合
体)100重量部と、可塑剤としてジ−2−エチルヘキ
シルフタレート40重量部とを混合し、これをミキシン
グロールで十分に溶融混練した後、プレス成形機でプレ
ス成形し、平均膜厚0.12mmの樹脂膜を得た。得ら
れた樹脂膜を樹脂膜B(膜厚0.12mm)と呼ぶ。
【0029】[合わせガラス用多層中間膜の製造]上記
の樹脂膜A(膜厚0.13mm)と樹脂膜B(膜厚0.
12mm)とを用い、これを樹脂膜A(膜厚0.13m
m)/樹脂膜B(膜厚0.12mm)/樹脂膜A(膜厚
0.13mm)の順に3層(合計膜厚0.38mm)に
重ね合わせ、プレス成形機で加熱圧着して一体化し、多
層中間膜を得た。その後、ロール表面の凹凸の粗さが3
0μmのエンボスロールを用い、プレス線圧8kgf/
cmにて該中間膜表面にエンボスを付与し、合わせガラ
ス用多層中間膜を製造した。
【0030】[合わせガラスの製造]上記合わせガラス
用多層中間膜を、その両側から透明なフロートガラス
(縦30cm×横30cm×厚さ3mm)で挟み込み、
これをゴムバッグ内に入れ、20torrの真空度で2
0分間脱気した後、脱気したまま90℃で30分間保持
しつつ真空プレスした。このようにして予備圧着された
合わせガラスを、オートクレーブで温度135℃、圧力
12kg/cm2 の条件で20分間本圧着を行い、合わ
せガラスを製造した。得られた合わせガラスについて脱
気性と光学歪みを評価した結果、脱気性に優れ、光学歪
みも発生せず、共に良好であった。
【0031】(実施例2) [各樹脂膜の調製]実施例1において、樹脂膜A(膜厚
0.13mm)の平均膜厚を0.19mmに変更し、樹
脂膜A(膜厚0.19mm)を調製した。また、ポリウ
レタン樹脂(PU樹脂:4,4−ジイソシアネートジシ
クロヘキシルメタンと、ポリテトラメチレングリコール
との共重合体)100重量部を、ミキシングロールで十
分に溶融混練した後、プレス成形機でプレス成形し、膜
厚0.38mmの樹脂膜を得た。得られた樹脂膜を樹脂
膜C(膜厚0.38mm)と呼ぶ。
【0032】[合わせガラス用多層中間膜の製造]上記
の樹脂膜A(膜厚0.19mm)と樹脂膜C(膜厚0.
38mm)を用い、これを樹脂膜A(膜厚0.19m
m)/樹脂膜C(膜厚0.38mm)/樹脂膜A(膜厚
0.19mm)の順に3層(合計膜厚0.76mm)に
重ね合わせ、それ以外は実施例1と同様にして合わせガ
ラス用多層中間膜を製造した。但し、エンボスロール表
面の凹凸の粗さを60μm、プレス線圧を12kgf/
cmとした。
【0033】[合わせガラスの製造]実施例1と同様に
行い、合わせガラスを製造した。得られた合わせガラス
について脱気性と光学歪みを評価した結果、脱気性に優
れ、光学歪みも発生せず、共に良好であった。
【0034】(実施例3) [各樹脂膜の調製]実施例1において、樹脂膜A(膜厚
0.13mm)の平均膜厚を0.19mmに変更して樹
脂膜A(膜厚0.19mm)を調製した。また、樹脂膜
B(膜厚0.12mm)の平均膜厚を0.19mmに変
更して樹脂膜B(膜厚0.19mm)を調製した。
【0035】[合わせガラス用多層中間膜の製造]上記
の樹脂膜A(膜厚0.19mm)と樹脂膜B(膜厚0.
19mm)を用い、これを樹脂膜A(膜厚0.19m
m)/樹脂膜B(膜厚0.19mm)の順に2層(合計
膜厚0.38mm)に重ね合わせ、それ以外は実施例1
と同様に行い、合わせガラス用多層中間膜を製造した。
但し、エンボスロール表面の凹凸の粗さを55μm、プ
レス線圧を10kgf/cmとした。
【0036】[合わせガラスの製造]実施例1と同様に
行い、合わせガラスを製造した。得られた合わせガラス
について脱気性と光学歪みを評価した結果、脱気性に優
れ、光学歪みも発生せず、共に良好であった。
【0037】(実施例4) [各樹脂膜の調製]実施例1において、樹脂膜A(膜厚
0.13mm)の平均膜厚を0.09mmに変更して樹
脂膜A(膜厚0.09mm)を調製した。また、樹脂膜
B(膜厚0.12mm)の平均膜厚を0.20mmに変
更して樹脂膜B(膜厚0.20mm)を調製した。
【0038】[合わせガラス用多層中間膜の製造]上記
の樹脂膜A(膜厚0.09mm)と樹脂膜B(膜厚0.
20mm)を用い、これを樹脂膜A(膜厚0.09m
m)/樹脂膜B(膜厚0.20mm)/樹脂膜A(膜厚
0.09mm)の順に3層(合計膜厚0.38mm)に
重ね合わせ、それ以外は実施例1と同様に行い、合わせ
ガラス用多層中間膜を製造した。但し、エンボスロール
表面の凹凸の粗さを40μm、プレス線圧を6kgf/
cmとした。
【0039】[合わせガラスの製造]実施例1と同様に
行い、合わせガラスを製造した。得られた合わせガラス
について脱気性と光学歪みを評価した結果、脱気性に優
れ、光学歪みも発生せず、共に良好であった。
【0040】(実施例5) [各樹脂膜の調製]実施例1において、樹脂膜A(膜厚
0.13mm)の平均膜厚を0.05mmに変更して樹
脂膜A(膜厚0.05mm)を調製した。また、樹脂膜
B(膜厚0.12mm)の平均膜厚を0.09mmに変
更して樹脂膜B(膜厚0.09mm)を調製した。さら
に、実施例2において、樹脂膜C(膜厚0.38mm)
の平均膜厚を0.19mmに変更して樹脂膜C(膜厚
0.19mm)を調製した。
【0041】[合わせガラス用多層中間膜の製造]上記
の樹脂膜A(膜厚0.05mm)と樹脂膜B(膜厚0.
09mm)および樹脂膜C(膜厚0.19mm)を用
い、これを樹脂膜A(膜厚0.05mm)/樹脂膜C
(膜厚0.19mm)/樹脂膜A(膜厚0.05mm)
/樹脂膜B(膜厚0.09mm)の順に4層(合計膜厚
0.38mm)に重ね合わせ、それ以外は実施例1と同
様に行い、合わせガラス用多層中間膜を製造した。但
し、エンボスロール表面の凹凸の粗さを30μm、プレ
ス線圧を3kgf/cmとした。
【0042】[合わせガラスの製造]実施例1と同様に
行い、合わせガラスを製造した。得られた合わせガラス
について脱気性と光学歪みを評価した結果、脱気性に優
れ、光学歪みも発生せず、共に良好であった。
【0043】(比較例1) [合わせガラス用中間膜の製造]実施例1におけるエン
ボスロール表面の凹凸の粗さ30μmを25μmに変更
した以外は実施例1と同様に行い、合わせガラス用多層
中間膜を得た。その結果、中間膜表面へ充分なエンボス
を付与することができなかった。
【0044】[合わせガラスの製造]実施例1と同様に
行い、合わせガラスを製造した。得られた合わせガラス
について脱気性と光学歪みを評価した結果、光学歪みは
発生しなかったが、脱気性は不良であった。
【0045】(比較例2) [合わせガラス用中間膜の製造]実施例1におけるエン
ボスロール表面の凹凸の粗さ30μmを70μmに変更
した以外は実施例1と同様に行い、合わせガラス用多層
中間膜を得た。
【0046】[合わせガラスの製造]実施例1と同様に
行い、合わせガラスを製造した。得られた合わせガラス
について脱気性と光学歪みを評価した結果、脱気性は良
好であったが、光学歪みが発生した。
【0047】(比較例3) [合わせガラス用中間膜の製造]実施例1におけるプレ
ス線圧8kgf/cmを2kgf/cmに変更した以外
は実施例1と同様に行い、合わせガラス用多層中間膜を
得た。その結果、中間膜表面へ充分なエンボスを付与す
ることができなかった。
【0048】[合わせガラスの製造]実施例1と同様に
行い、合わせガラスを製造した。得られた合わせガラス
について脱気性と光学歪みを評価した結果、光学歪みは
発生しなかったが、脱気性は不良であった。
【0049】(比較例4) [合わせガラス用中間膜の製造]実施例1におけるプレ
ス線圧8kgf/cmを13kgf/cmに変更した以
外は実施例1と同様に行い、合わせガラス用多層中間膜
を得た。
【0050】[合わせガラスの製造]実施例1と同様に
行い、合わせガラスを製造した。得られた合わせガラス
について脱気性と光学歪みを評価した結果、脱気性は良
好であったが、光学歪みが発生した。
【0051】以上の実施例1〜5および比較例1〜4の
結果を、表1にまとめて示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】上述の如く、本発明における合わせガラ
ス用中間膜は、最外層の膜厚が200μm以下である多
層樹脂膜からなる中間膜表面にエンボスを付与する際、
ロール表面の凹凸の粗さが30〜60μmのエンボスロ
ールを用い、プレス線圧を3〜12kgf/cmと条件
を特定することにより、各樹脂膜層の界面は乱れること
なく均一となる。したがって、この中間膜を用いて合わ
せガラスを製造した場合に、光学歪みを防止することが
できる。また、ブロッキング性、あるいは作業性や脱気
性についても良好な結果を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最外層の膜厚が200μm以下である多
    層樹脂膜からなる合わせガラス用中間膜の製造方法であ
    って、ロール表面の凹凸の粗さが30〜60μmのエン
    ボスロールを用い、プレス線圧3〜12kgf/cmに
    て、上記多層樹脂膜の少なくとも一面に、多数の微細な
    エンボスを付与する工程を含むことを特徴とする合わせ
    ガラス用中間膜の製造方法。
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