JPH08142527A - 熱転写シート及びその製造方法 - Google Patents

熱転写シート及びその製造方法

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JPH08142527A
JPH08142527A JP6308398A JP30839894A JPH08142527A JP H08142527 A JPH08142527 A JP H08142527A JP 6308398 A JP6308398 A JP 6308398A JP 30839894 A JP30839894 A JP 30839894A JP H08142527 A JPH08142527 A JP H08142527A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱転写シートにおいて、印刷時に発生するメ
ニスカスの結合を防止し印刷ムラを防止する。 【構成】 基材フイルム2の一方の面に設ける色別にパ
ターン状に設ける昇華性染料を含む転写層3の印刷開始
部及びパターンの両側端部に0.5〜5mm巾のインキ
転移量が、正規の部分の量と比較して90〜5%の範囲
で少なくなるように減少転写層31を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写シート及びその
製造方法に係わり、特に印刷時に発生するスジ状の印刷
ムラの原因となる結合したメニスカスの発生を防止した
熱転写シート及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュターやワードプロセッサ
ーの出力プリント、あるいは種々の画像形成を昇華転写
方式により行う場合、基材フイルムの一方の面に染料層
を設けた熱転写シートが使用されている。この熱転写シ
ートを用いたフルカラー画像形成は、サーマルヘッドに
より熱転写シートの背面側から熱を印加して3色〜4色
の多色のドットを被転写材に転移させて行われる。形成
された画像は使用される色材が染料であることから、鮮
明で透明性に優れ、中間色の再現性や階調性が高く、従
来のフルカラー写真画像と同等の高品質画像を形成でき
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱転写シートの
感熱転写層は、耐熱性を有する基材フィルムの一方の面
に、ベヒクルに昇華性染料を溶解、分散したインキを多
色グラビア輪転印刷により形成されるものである。そし
て、印刷される各色は、高品質の画像を形成するために
は、所定の色で、所定の部分にムラなく安定して設けら
れている必要がある。
【0004】従来のグラビア版を用いて製造される熱転
写シートは、インキ転移量が均一で滑らかな平滑面をも
つ、良好で高品質な印刷面でなければならない。しか
し、印刷速度を高速にした場合などに、セルの並んだ方
向にスジ状の印刷ムラが発生して、これらが印画の際に
濃度ムラとなって現れる問題があった。本発明は、この
スジ状の印刷ムラを防止して、安定した高品質の画像を
高速印刷の条件下で形成できる熱転写シート及びその製
造方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では以下の熱転写シート及びその製造法を特
徴としている。すなわち、本発明では、基材フィルムの
一方の面に、昇華性染料を含む転写層が色別にパターン
状でべた印刷された熱転写シートにおいて、該パターン
の印刷開始部の0.5〜5mm巾のインキ転移量が、正
規の部分の量と比べて、90〜5%の範囲で減少するよ
うに印刷したものである。請求項2の発明は、前記パタ
ーンの両側端部の0.5〜5mm巾のインキ転移量が、
正規の部分の量と比べて、90〜5%の範囲で減少する
ように印刷した熱転写シートである。請求項3の発明
は、前記転写層パターンの印刷開始部及び両側端部のイ
ンキ転移量が、連続階調的に逓減するように印刷した熱
転写シートである。請求項4の発明は、前記転写層パタ
ーンの印刷開始部及び両側端部のインキ転移量が、一律
に削減されるように印刷されている熱転写シートであ
る。
【0006】また、本発明の熱転写シートは、前記パタ
ーンの印刷開始部の0.5〜5mmを正規の転写層の印
刷部分の単位面積当たりのセル容積と比べて、90〜5
%の範囲で減少したセル容積の凹版により形成するもの
である。請求項6の発明は、前記パターンの両側端部の
0.5〜5mm巾のインキ転移量を、正規の転写層の印
刷部分の単位面積当たりのセル容積と比べて、90〜5
%の範囲で小さくしたセル容積の凹版により形成するも
のである。請求項7の発明は、前記印刷開始部及び両側
端部における、単位面積当たりのセル容積が、正規の転
写層の印刷部分と比べて、90〜5%になるように連続
階調的に逓減した凹版により印刷するものである。請求
項8の発明は、前記印刷開始部及び両側端部における、
単位面積当たりのセル容積が、正規の転写層の印刷部分
と比べて、90〜5%の範囲で一律に削減した凹版によ
り印刷するものである。
【0007】本発明の熱転写シートは、図1に示すよう
に、基材フィルム2の一方の面に背面層5を設け、他の
面に形成する転写層3の印刷進行方向の開始部41及び
両側端部42の0.5〜5mm巾を、正規の転写層のイ
ンキ転移量と比較して90〜5%に設けた減少転写層3
1を形成するものである。そして、正規の転写層3よ
り、印刷開始部41及び、印刷加工時の転写層両側端部
42にいたるインキ量の減少方法は、図1(b) に示す逓
減方法として直線的、凹曲線的、凸曲線的に暫減するも
のあるいは図1(c) に示すように段差的に一律に削減し
たもの、いずれのものであるかはその形状を問うもので
はない。
【0008】セル容積の減少方法は、セル面積を一定に
して版の深さを変化する方法、版の深さを一定にしてセ
ルの径を変化する方法、又は、両者を併用する方法等に
いずれの形式によるかを問うものではない。また、使用
する凹版としては、腐食グラビア版、又は電子彫刻グラ
ビア版があり、これによりスクリーニングの発生がない
均一な厚さをもった転写層を形成できる。
【0009】このスジ状の印刷ムラの発生原因は、詳細
は不明ではあるが、次のような現象によるものと思われ
る。従来のグラビア版を用いて製造される熱転写シート
は、高速輪転印刷で行われ、そして、その染料インキは
粘性をもつものである。そして、インキが転移する過程
において、版からインキが転移するときに、インキがセ
ルの中から引きずり出されるように伸長してメニスカス
を形成する。特に熱転写シートのようなベタ印刷におい
ては、安定したメニスカスの形成が、転移量の均一な高
品質な印刷面を得るための必要条件となる。しかし、高
速印刷条件下では、インキにかかる応力が強くメニスカ
スも大きく伸長され不安定になり易い。そのため、隣接
したメニスカスが結合して特異的に大きく成長したもの
が発生する。この特異なメニスカス部分の転移量が、周
囲の転移量と異なるため、印刷面にスジ状の印刷ムラと
して現れるものである。また、このスジ状の印刷ムラの
発生頻度は、熱転写部を形成するパターンのうち、印刷
開始部分、及び両側端部で高いことが判明した。そし
て、発生したスジ状の印刷ムラは、パターンの印刷開始
部から終端部まで消滅せずに継続することが判明した。
これは、メニスカスが最初に形成する部分が最も不安定
であるため、特異的に大きく成長したメニスカスが発生
し易いためと考えられる。
【0010】本発明は、上記のメニスカスの結合につい
て、発明者が鋭意研究を行った結果、メニスカスを安定
して形成させるためには、基材フィルムとセルとの間に
介在するインキ量を少なくすることが有効であることを
つきとめた。そこで、メニスカスの形成に最も不安定な
部分である印刷開始部分(熱転写部を形成するパターン
の印刷開始部分及び両側端部)のセル容積を小さくした
パターンを設けることが、スジ状の印刷ムラの防止に有
効であることを発明した。そして、版の端部に設けるイ
ンキを減少させた部分は、正規の凹版と比較して5〜9
0%としたものが、特異的に大きく成長するメニスカス
の発生防止に効果的であることを見出した。
【0011】上記の原因から、発明者は、高速印刷を行
う時、熱転写シートの印刷面に結合により大きくなるメ
ニスカスに起因する印刷ムラの防止手段として本発明に
いたったものである。すなわち、パターンの印刷開始部
の基材フィルム〜セル間に介在するインキ量を階調的に
逓減、又は一律に削減することにより減少し、結合によ
り大きくなるメニスカスの成長を防止することに成功し
たものである。
【0012】
【作用】上記のように、版に設けるパターンの印刷開始
部及び両側端部における単位面積当たりのセル容積を階
調的に逓減したり、一律に削減したりして減少すること
により、パターンの印刷進行方向の開始部のインキ転移
量を正規のものより階調的に逓減、又は一律に削減して
減少することによって、インキのメニスカスが大きく成
長することを防止するように働くものである。
【0013】本発明について図面を参照にして説明する
と、図1(b) 、(c) は、本発明の熱転写シート1の構成
を示す概略の断面図である。熱転写シート1は基材フイ
ルム2と、この基材フイルム2の一方の面に背面層5を
設け、他の面に設けた転写層3のインキ量が、版のパタ
ーンの印刷開始部及び両側端部でインキの転移量を減少
する凹版部を設け、印刷開始部41及び両側端部42に
いたるインキを減少した転写層31及び32を形成する
ものである。転写層3のインキ量は、0.1〜10 g/
2 であり、転写層の周辺部において減少されるインキ
量は正規の印刷部分と比較して90〜5%の割合となる
よう、図2に示すとうりに版のセル容積を正規の凹版部
61に対してインキの転移量を減少する凹版の周辺部6
2をもつ版6を形成する。
【0014】本発明におけるインキ転移量は、パターン
の印刷開始部で減少させる必要がある。また、セルの並
び方向が印刷の流れ方向と同一ではなく、傾斜をもって
いる場合には、パターンの両端部においてもインキ転移
量を減少させることが望ましい。更に、印刷終端部を含
む四方の周辺に設ければ、印刷終端部のインキ転移量を
減少させることにより、高速印刷を行うときに発生する
インキミストを防止することができ、一層すぐれた熱転
写シートを得ることができる。このように周辺のインキ
転移量を減少した転写層を設けた熱転写シートは、印刷
した後スリッタ線8の位置で所望の巾にスリッターされ
るために、製品としての熱転写シートの両端には減少転
写層は含まれないように除いて加工することもできる。
印刷開始部、及び終端部の減少転写層31は端部の0.
5〜5mmと僅かのために製品としては格段の欠点をも
つものではない。また、両端部の減少転写層31につい
ても同様のことがいえる。
【0015】図1(b) は、、本発明の熱転写シート1の
請求項3の構成を示す概略の断面図である。熱転写シー
トは基材フイルム2と、この基材フイルム2の一方の面
に背面層5を設け、他の面に設ける転写層3のインキ量
が、版の終端部で階調的に逓減削減する凹版部62によ
り、転写層3の階調的削減部31を形成するものであ
る。 また、図1(c) は、本発明の熱転写シート1の請
求項4の構成を示す概略の断面図である。転写層3のイ
ンキ量が、版の終端部で一律的に削減する減少する凹版
部62により、転写層3の一律的削減部32を形成する
ものである。
【0016】転写層3のインキ量は、0.1〜10 g/
2 で、好ましくは0.5〜3g/m2 である。そし
て、インキ量は正規の転写層3と比較して90〜5%に
なるように、転写層の周辺部に設ける減少転写層31を
設けるには版のセル容積を正規の凹版部61に対してイ
ンキ量を削減する凹版部62をもつ図2に示す版6を形
成するものである。
【0017】基材フイルム2は、従来の熱転写シートの
ものをそのまま使用でき特に限定されることはない。例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、
セロハン、ポリカーボネート、エチレン・ビニルアルコ
ール共重合体、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコー
ル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド等の延伸あ
るいは未延伸のプラスチックフイルム、グラシン紙、コ
ンデンサー紙等の厚み精度のある紙、又は、これらの複
合フイルムを使用できる。このような基材フイルムの厚
さは、要求される熱的、機械的強度、熱伝導性によって
適宜決定することができ、3〜100μmのものが使用
できる。
【0018】転写層3は、染料をバインダーに溶解、分
散させたもの基材フイルムに設けたものであり、従来の
熱転写シートに使用されている染料をそのまま使用で
き、特に限定されることはない。好ましい染料の例とし
ては、赤色染料ではMS Red G、Macrole
x Red Violet R、Ceres RedH
BSL、Resolin Red F3BS等があり、
黄色染料には、ホロンブリリアントイエロー6GL、P
TY−52、マクロレックスイエロー6G等が挙げら
れ、また、青色染料はカヤセットブルー714、ワクソ
リンブルーAP−FW、ホロンブリリアントブルーS−
R、MSブルー100等が挙げられる。
【0019】上記染料を、溶解あるいは分散させるバイ
ンダーは、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース
誘導体、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニル
ピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポ
リエステル等が挙げられる。これらのなかで好ましいも
のは、耐熱性、染料移行性の点からセルロース誘導体、
ポリビニルアセタール、及びポリエステルである。ま
た、転写層は上記の染料の他に印刷適性、転写適性をも
たせるために従来から使用されているポリエチレンワッ
クス微粒子等、ブロッキング防止剤、滑剤、静電気防止
剤等の公知の添加剤を加えることができる。
【0020】バインダー樹脂を溶解する溶剤は公知のも
のでよく、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、n−ヘ
プタン等の炭化水素や、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール
や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類や、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノ
メチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセ
テート等のエステル類、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の
エーテル類からなる溶剤群から適宜選択して使用でき
る。
【0021】また、基材フイルムの裏面には背面層5を
設けてもよい。背面層は、バインダー樹脂とリン酸エス
テル系の界面活性剤等の滑剤、無機、有機のフィラー等
との添加剤から形成される。バインダー樹脂は、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロー
ス、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロー
ス誘導体、ポリビニールアルコール、ポリ酢酸ビニル、
ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル、アクリロニ
トリル・スチレンの共重合体、ポリアクリルアミド等の
ビニル系樹脂、ポリエステル等が挙げられる。これらの
なかでは、若干の官能基、例えば水酸基をもつものにポ
リイソシアネート等で架橋した樹脂層が好ましい。
【0022】
【実験例】次に、実験例により本発明を、詳細に説明す
る。凹版の100線/25mmスクリーンにおいて、イ
ンキ量を削減するために、版の印刷開始部、及び両端部
の単位面積あたりのセル容積が正規部分に対して、5〜
100%になるようにして、表1のセル容積を変更した
版を作成した。印刷に用いた版6のセル形状は、図4に
示す六角形で角度が30°に回転したものである。ここ
でいう角度30°のものとは、グラビア版の回転方向R
に対してセルが30°回転した形で設けられているもの
である。
【0023】基材フイルム2として厚さ6μmのポリエ
ステルフイルム(東レ(株)製ルミラー)に、転写層3
の印刷開始部の特定巾において、正規の凹版部61から
減少した凹版62のセル容積が、No.2〜14の大き
さとなるように一律に削減した版6により、下記組成の
青色の転写層用グラビアインキで、200m/minの
速度で印刷して転写層を形成した。 〔青色転写層用グラビアインキの組成〕 ホロンブリリアントブルーSR Sandoz社製 4.0重量部 ポリビニルブチラール樹脂 3.5重量部 (積水化学工業(株)製 エスレックBX−1) トルエン/メチルエチルケトン(1/1) 92.5重量部
【0024】上記のようにして調製した熱転写シートの
印刷ムラの発生状況をテストした。その結果を、表1に
示す。
【0025】
【表1】パターン三方周辺部のセル容積を削減した凹版
による印刷ムラの発生状況 *1 印刷の終端部に僅かにスクリーニングを発生するが実用上問題なし。 *2 印刷の終端部にスクリーニングを発生し、実用上若干の問題がある。 〔印刷ムラ発生状況の評価〕 ○:印刷ムラの発生は認められない。 △:印刷ムラの発生は認められるが、頻度が少なく実用
上支障なし。 ×:印刷ムラの発生頻度が高く実用上支障を来す。
【0026】従来より使用している正規のセル巾が24
0μmの版は、スクリーニングの発生はなく、印刷面と
しては良好であるが、高速印刷条件下では、印刷開始
部、及びパターンの両端部を起点とする印刷ムラが発生
するものであった。これに対して、表1に示すように、
本発明の製造方法で得られた、転写層の開始部を含む三
周辺部のインキ量を最大5mmの巾で減少させた熱転写
シートは、印刷ムラの発生もなく、スクリーニングもみ
られない良質の印刷面を得ることができた。尚、階調的
にセル容積の削減を行った版を用いて、同様に実験を行
ったが同様に良好な結果が得られた。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
該パターンの印刷開始部、及び両端部の最大5mm部分
のインキ転移量が、正規の量に対して90〜5%にする
ことにより、該端部を起点として発生する印刷ムラを発
生することがなく、これを熱転写シートとして用いたと
きにみられる印画濃度ムラを防止することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明の熱転写シートの印刷開始部、及び
パターンの両端部におけるインキ転移量の減少状況を示
す平面の概略図である。 (b) 本発明の熱転写シートの印刷開始部、及びパターン
の両端部におけるインキ転移量の逓減状況を示す平面の
概略図である。 (c) 本発明の熱転写シートの印刷開始部、及びパターン
の両端部におけるインキ転移量の一律削減状況を示す平
面の概略図である。
【図2】本発明の熱転写シートの減少転写層をもつパタ
ーンに対応する凹版の形状の一例を示す断面概略図であ
る。
【図3】パターンの四周辺部に減少転写層を設けた熱転
写シートの平面を示す概略図である。
【図4】本発明の熱転写シートの製造に使用する六角形
のグラビア版の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 熱転写シート 2 基材フイルム 3 転写層 31、32 減少転写層 41 印刷開始部 42 転写層側端部 5 背面層 6 版 61 正規の凹版部 62 減容積の凹版部 8 スリッター線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの一方の面に、昇華性染料
    を含む転写層が色別にパターン状でべた印刷された熱転
    写シートにおいて、該パターンの印刷開始部の0.5〜
    5mm巾のインキ転移量が、正規の部分の量と比べて、
    90〜5%の範囲で減少するように印刷されていること
    を特徴とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】 前記パターンの両側端部の0.5〜5m
    m巾のインキ転移量が、正規の部分の量と比べて、90
    〜5%の範囲で減少するように印刷されていることを特
    徴とする請求項1記載の熱転写シート
  3. 【請求項3】 前記転写層パターンの印刷開始部及び両
    側端部のインキ転移量が、連続階調的に逓減するように
    印刷されていることを特徴とする請求項1、2記載の熱
    転写シート。
  4. 【請求項4】 前記転写層パターンの印刷開始部及び両
    側端部のインキ転移量が、一律に削減されるように印刷
    されていることを特徴とする請求項1、2記載の熱転写
    シート。
  5. 【請求項5】 基材フィルムの一方の面に、昇華性染料
    を含む転写層が色別にパターンでべた印刷された熱転写
    シートの製造方法において、該パターンの印刷開始部の
    0.5〜5mmを、正規の転写層の印刷部分の単位面積
    当たりのセル容積と比べて、90〜5%の範囲で小さく
    したセル容積の凹版により形成することを特徴とする熱
    転写シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記パターンの両側端部の0.5〜5m
    m巾のインキ転移量を、正規の転写層の印刷部分の単位
    面積当たりのセル容積と比べて、90〜5%の範囲で小
    さくしたセル容積の凹版により形成することを特徴とす
    る請求項5記載の熱転写シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記印刷開始部及び両側端部における、
    単位面積当たりのセル容積が、正規の転写層の印刷部分
    と比べて、90〜5%になるように連続階調的に逓減し
    た凹版により印刷されることを特徴とする請求項5、6
    記載の熱転写シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記印刷開始部及び両側端部における、
    単位面積当たりのセル容積が、正規の転写層の印刷部分
    と比べて、90〜5%の範囲で一律に削減した凹版によ
    り印刷されることを特徴とする請求項5、6記載の熱転
    写シートの製造方法。
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