JPH08141475A - 基板面端部の過剰塗布液除去方法および装置 - Google Patents

基板面端部の過剰塗布液除去方法および装置

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JPH08141475A
JPH08141475A JP28999994A JP28999994A JPH08141475A JP H08141475 A JPH08141475 A JP H08141475A JP 28999994 A JP28999994 A JP 28999994A JP 28999994 A JP28999994 A JP 28999994A JP H08141475 A JPH08141475 A JP H08141475A
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coating
coating liquid
substrate
blade
liquid
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JP28999994A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Murakami
上 慎一郎 村
Hiroshi Yoshiba
羽 洋 吉
Takayasu Komatsu
松 隆 泰 小
Shunji Miyagawa
川 俊 二 宮
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LCD用カラーフィルターのような大型ガラ
ス基板の面への感光性樹脂のような塗布液の塗布終了時
に残留する過剰塗布液を、簡単、迅速かつ確実に除去す
ること。 【構成】 基板Sに塗布液膜Raを塗布した後、塗布液
Rを供給する塗布ヘッドHに設けた掻き取りブレード2
2、44を、基板塗布面に形成された塗布液膜Raと過
剰塗布液溜りRbの境界部に当接させ、塗布ヘッドHの
送りに伴って、ブレード22、44を基板塗布面に沿っ
て過剰塗布液溜りRbを掻き取るように摺動させる。こ
れによって、過剰塗布液Rbは塗布ヘッドHのスリット
16、13内に掻き集められ、吸引ポンプ20により吸
引される。ブレード22は塗布ヘッドHに固定され、ブ
レード44は塗布ヘッドHに対し相対的に変位可能とな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LCD用カラーフィル
ターに代表される大型ガラス基板などの枚葉基板への塗
布液の塗布終了後に、基板面端部の過剰塗布液を除去す
る方法およびその方法に用いられる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、LCD用カラーフィルターに代表
される大型ガラス基板などの枚葉基板への塗布液のコー
ティング方式としては、スピンコーティング方式が知ら
れている。
【0003】この方式は、塗布効率が10%程度と低
く、しかも基板のコーナー部分で塗布膜厚が厚くなり過
ぎるという欠点がある。この欠点を解決でき、かつ枚葉
基板に塗布液を効率よく塗布する方法としては、ナイフ
コート方式、ロールコート方式、ダイコート方式がある
が、これらの方式を用いて均一な膜厚を得るには、基板
表面の平滑度が塗布精度以下でなければならないという
問題がある。この問題を解決できる液塗布方式として、
塗布液ビードを基板面と塗布ヘッドの間に形成し、基板
と塗布ヘッドを相対移動させて、基板面に塗布液を塗布
する方式を、出願人はさきに国際出願PCT/JP94
/00845号(国際出願日:平成6年5月27日)に
おいて提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のナイフコート方
式、ロールコート方式、ダイコート方式を用いて塗布を
行う場合においても、また上述の国際出願に記載の方式
においても、塗布終了時に基板の塗布終了端部に過剰の
塗布液が残留し、この残留液のために、塗布膜厚の均一
領域が縮小したり、部分的な乾燥不良が生じたりして、
塗布膜の品質が阻害される原因となっている。
【0005】そこで上記国際出願に開示した方法では、
過剰塗布液を除去するために、過剰塗布液の真空吸引に
よる除去や、吸収性ロールによる除去が行われる。しか
しながら、真空吸引のみによる過剰塗布液の除去は完全
には行いにくく、しかも真空作用によって本来の塗布液
膜の一部に悪影響が及んでしまうという問題がある。ま
た、吸収性ロールによる除去は、特に有機溶剤系塗布液
を用いる場合に、ロールの耐久性、洗浄性の点で問題が
あり、かつ機構的に複雑である。
【0006】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたもので、その目的は、真空吸引による本来の塗布
液膜への影響がなく、しかも過剰塗布液の除去を完全に
行うことができ、また耐久性、洗浄性などの問題がな
い、基板面端部の過剰塗布液除去方法および装置を得る
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明は、
基板面への塗布液の塗布終了時に基板面端部寄りに残留
する過剰塗布液を除去する、基板面端部の過剰塗布液除
去方法であって、基板面への塗布液の塗布終了時に、基
板の過剰塗布液が残留する面に全塗布幅にわたってブレ
ードを押し当て、このブレードを基板面端部へ向かって
基板に対し相対的に摺動させて過剰塗布液を掻き取ると
同時に、ブレードに近接しかつブレードの全長に沿って
設けた吸引スリットから真空吸引を行って掻き取った過
剰塗布液を吸引により除去することを特徴とする。
【0008】請求項2による基板面端部の過剰塗布液除
去装置は、基板面への塗布液装置に支持される基板の面
に沿って移動可能に設けられたブレードと、このブレー
ドを基板の面に対して当接、離隔するように変位させる
第1の移動手段と、前記ブレードを基板の面に沿って移
動させる第2移動手段と、前記ブレードを、基板面端部
寄りに残留する過剰塗布液に隣接する位置で基板面に当
接させた後、基板面に沿って基板の端縁へ向かって移動
させるように前記第1および第2の移動手段を作動させ
る制御手段と、前記ブレードに近接しかつそれに沿って
設けられた真空吸引スリットとを有することを特徴とす
る。
【0009】請求項3の基板面端部の過剰塗布液除去装
置によれば、前記ブレード、真空吸引スリットおよびそ
れらの接続部分の表面に撥液性表面処理が施される。
【0010】請求項4の基板面端部の過剰塗布液除去装
置は、前記ブレードおよび真空吸引スリットが、基板面
への液塗布のための塗布ヘッドに設けられていることを
特徴とする。
【0011】請求項5による基板面端部の過剰塗布液除
去装置によれば、ブレードが塗布ヘッドに摺動変位自在
に支持されていることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1の発明では、塗布液の基板面への塗布
終了後、塗布液膜の終端部に過剰塗布液が溜まるが、こ
の過剰塗布液と塗布液膜の境界部にブレードが押し当て
られて基板端縁へ向けて摺動させられる。このブレード
により過剰塗布液は掻き取られる。そして、掻き取りの
瞬間、掻き取られた塗布液は真空吸引作用により吸引、
除去される。
【0013】請求項2の発明の作用も請求項1の発明の
作用と同様であり、この作用を達成するために、ブレー
ド移動用の第1および第2の移動手段が作用し、この作
用は制御手段によって制御される。
【0014】請求項3の発明では、過剰塗布液の掻き取
り、吸引を行う部分が撥液性をもつので、塗布液の付着
等が起きない。
【0015】請求項4の発明では、液塗布用ヘッドの一
部が過剰塗布液の掻き取り、除去に用いられる。
【0016】請求項5の発明では、ブレードは塗布ヘッ
ドに支持されていて塗布ヘッドに対し摺動変位する。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
するが、その前に基板への塗布液の塗布方法の一例を図
1から図4を参照して説明する。
【0018】本発明で塗布処理される枚葉基板Sは、典
型的にはLCDカラーフィルター用大型ガラス基板であ
り、また、基板に塗布される液は、ガラス基板上に微細
パターンを形成するための感光性樹脂である。ガラス基
板は非可撓性であるが、本発明で処理される基板はこの
ようなガラス基板に限らずプラスチック、金属、紙等で
もよく、また基板自体が可撓性をもっていてもよい。ま
た、塗布される液は、水系、溶剤系等各種の液を用いる
ことができ、顔料、染料、フィラー、増感剤、樹脂、添
加剤等を単独または組合せて混合することができる。
【0019】図1において、Sは基板である。図1は基
板Sへの液塗布の開始時の状態を示している。図1のよ
うに、基板ホルダ8の下面の吸着面に、水平に対し角度
θをなして基板Sが吸着保持されている。そして、基板
Sの最も高い端縁S1の近傍下面の直下に、塗布ヘッド
Hの直線状スリット13が一定のクリアランスをおいて
位置するように、ホルダ8の位置を定めておく。
【0020】感光性樹脂のような塗布液Rは、塗布液タ
ンク15内に貯えられていて、ポンプ16等の送液手段
によって塗布ヘッドH内へ送られて、スリット13から
上方へ送り出され、塗布液ビードBが形成される。塗布
液ビードBは、基板Sの下面(主面)と塗布ヘッドHと
のクリアランスに塗布液Rの液溜まりとして形成され、
この液ビードBは基板Sの下面に付着する。基板下面と
塗布ヘッドHの間の最小クリアランスは、塗布液Rの粘
度、表面張力等の物性により、塗布液Rがクリアランス
からこぼれ出さずに塗布液ビードBが形成されるように
設定される。塗布液ビードBが図1のように形成された
時に、基板Sの低い側に面するメニスカスL1 と、基板
の高い側に面するメニスカスL2 が形成されるが、前記
傾斜角度θのために、メニスカスL1 、L2 の高さ寸法
1 、h2 は、h1 <h2 となる。
【0021】図2の塗布開始状態から基板Sの下面であ
る主面に塗布を行うには次のようにする。
【0022】前記クリアランスを一定に維持したまま、
図示しないガイドレールに沿って図2の位置からホルダ
8を右斜め上方へ移動させると、図3の状態から、図4
に示すように基板Sが一定の傾斜角度θで塗布ヘッドH
に対し斜め右上方へ移動する。これと平行して、塗布液
ポンプ16で塗布液Rを塗布ヘッドHに送り続けてビー
ドBを形成し続けると、塗布液Rは基板Sの下面の主面
に順次付着して塗布層Raが形成される。この塗布工程
中、塗布液Rは、順次塗布された量だけ補うようにポン
プ16によって塗布液ビードBに供給され、ビードの形
状を一定に保つようにする。そして、図4に示すよう
に、塗布ヘッドHが基板Sの最も低い端縁S2に近い塗
布範囲最終端に到達した時点で、基板Sの移動を停止
し、次いで、クリアランス内に残留している塗布液ビー
ドBを除去したのち、必要による塗布ヘッドHを基板S
に支障のない場所まで離脱させる。
【0023】その後、基板Sを水平に、上向きあるいは
下向きにして乾燥ユニット内でホットプレートあるいは
熱風、遠赤外線ヒーター等の乾燥手段を用いて塗布膜R
aを乾燥させて均一な塗布膜を形成する。
【0024】以上のようにして行う基板への液塗布の方
法は、基本的に、出願人の国際出願PCT/JP94/
00845号に記載されている。
【0025】前述のようにして基板Sの面に塗布液の膜
Raを形成した場合、図4に示すように、基板Sの低い
側の端縁S2の近傍に過剰塗布液Rbが残留する。この
ような過剰塗布液Rbの溜りは、図1から図4に示す方
法以外の方法を用いて塗布液膜Raを形成した場合にも
発生する。本発明は、このような残留過剰塗布液を確実
に除去しようとするものである。
【0026】図5は残留過剰塗布液を除去する本発明の
装置の一実施例を示す。同図において、1は、図1から
図4に示したと同じ作動原理をもつ塗布液塗布装置であ
り、図1に示した傾斜角θは零または零に近い場合を示
している。基板ホルダ8は軸2により枢支されていて傾
斜角θを調節可能に、かつ上下反転可能に設けられてい
る。ホルダ8の下面には基板Sが保持されており、基板
Sの下面には既に塗布液の膜Raが形成されている。
【0027】ホルダ8の下方には塗布ヘッドHが設けら
れている。塗布ヘッドHは図1に示した場合とまったく
同じ原理で塗布液を上方へ送り出す直線状スリット13
をもっている。図1の場合には、塗布ヘッドHに対して
基板Sが移動するように構成されているが、図5の例で
は、ホルダ8に支持された基板Sは移動せず、塗布ヘッ
ドHが左右に移動するようになっている。
【0028】塗布ヘッドHはテーブル3上に支持されて
おり、このテーブル3は、第1の移動手段、すなわち、
上下方向の移動機構4を介して左右方向の移動台5上に
支持されている。移動台5のナット部6は、基台11上
に回転可能に支持された送りねじ7に螺合している。送
りねじ7はサーボモータMにより回転駆動されるように
なっている。よって、サーボモータMの作動により移動
台5は左右方向に移動する。送りねじ7、ナット部6お
よびサーボモータMは、第2の移動手段、すなわち、水
平方向の移動機構を構成する。
【0029】塗布ヘッドHの構造は図6および図7に示
されている。塗布ヘッドHは、基板面への塗布幅に相当
する長さをもったブロック状部材で、その図における上
面には、図1に示す塗布液タンク15からポンプ16に
より送られてくる塗布液Rの送出し用スリット13が塗
布ヘッドHの長手方向に形成されている。このスリット
13の底部は適当な接続手段により前記ポンプ16に接
続されている。
【0030】また、塗布ヘッドHには、また、スリット
13に沿って吸引スリット16が形成されており、この
吸引スリット16の上部の入口部分16aは谷状に凹入
する斜面部として構成されている。吸引スリット16の
底部18は管路19を介して真空吸引ポンプ等の真空源
20に接続されている。吸引スリット16の入口部は、
前記塗布液供給スリット13の出口部より低い位置に設
けられている。また、吸引スリット16の、前記スリッ
ト13より遠い側には上方に隆起する塗布液掻き取り用
ブレード22が塗布ヘッドHの全長にわたって形成され
ている。このブレード22の高さは前記スリット13の
出口部の高さより少し低い位置にある。したがって、塗
布ヘッドHのスリット13から塗布液Rを供給しながら
ビードBを形成しつつ行う基板Sへの塗布工程中は、ブ
レード22が塗布液膜Raに触れることはない。
【0031】ブレード22の上端縁は図示のように鋭端
縁になるよう形成されている。また、ブレード22の表
面、谷状の入口部分16aの表面およびスリット16の
内面は、その底部18をも含めて撥液性材質による表面
処理が施されている。図7における破線は表面処理が行
われていることを示している。表面処理としては、テフ
ロン(デュポン社の商標名)コーティング、金属とテフ
ロンのコーティング、金属とカニフロン(日本カニゼン
社の商標名)コーティング、ポリ四フッ化エチレン、フ
ッ化エチレンプロピレン、その他のフッ素樹脂のコーテ
ィングが挙げられる。
【0032】なお、図5において、塗布ヘッドHの水平
方向位置を検出する検出器25からの信号が制御装置2
6に入力するようになっており、この制御装置26によ
って後述の制御が行われる。
【0033】次に、以上に説明した装置の作用を説明す
る。
【0034】基板Sの面に対する液の塗布は、図5にお
いて塗布ヘッドHが基板Sの右端の下方にある位置で開
始される。塗布ヘッドHのスリット13から送り出され
る塗布液Rが基板Sの下面との間にビードB(図7に示
すような)を形成するように塗布ヘッドHを上昇させた
状態で、塗布ヘッドHは送りねじ7により図5において
左方へ移動させられ、これによって、図1から図4に示
したと同じようにして塗布液層Raが形成される。図5
の右方に仮想線で示す塗布ヘッドHの位置は、塗布途中
の位置を示す。
【0035】塗布が進行して塗布ヘッドHが図7に示す
位置を過ぎて図8に示す位置に達する前に、スリット1
3に塗布液Rを送る管路に逆吸引力が作用して、塗布液
はスリット13内に少し吸引され、塗布液ビートBが分
断されることにより、塗布が終了する。この塗布終了位
置は、図5に示す位置検出器25により検出されて検出
信号が出され、この検出信号が制御装置26に入力さ
れ、制御装置26からの信号により塗布ヘッドHの上下
方向移動機構4が上方に作動し塗布ヘッドHを上昇させ
るとともに、過剰塗布液Rbの溜りがスリット16の真
上に来るように、塗布ヘッドHが左右方向に移動する。
【0036】図8に示す状態では、図7のビードBが分
断されて塗布液膜Raの端部に過剰塗布液Rbが残留
し、一方、塗布ヘッドHのスリット13内には塗布液R
が残っている。この状態で塗布ヘッドHが上述のように
上昇を開始すると、塗布ヘッドHのブレード22は図9
に示すように基板Sの下面に接触する。この上昇位置で
上下方向移動機構4は制御装置26からの指令により停
止する。
【0037】図9の状態では、ブレード22は塗布液膜
Raと過剰塗布液Rbとを仕切るように作用し、両者を
分断する。そして、この状態で塗布ヘッドHは図10に
示す位置まで水平移動して制御装置26からの信号で停
止する。この停止までの間ブレード22は基板Sの面の
過剰塗布液Rbを掻き取るようにして進み、基板面から
過剰塗布液Rbを除去する。掻き取られた過剰塗布液は
スリット16の入口の谷部分に図10に示すように溜ま
る。以上のようにして、基板面の過剰塗布液の溜まりは
きれいに除去される。
【0038】図10の状態において、真空源20が制御
装置26からの信号により作動させられて、スリット1
6内に吸引力が作用し、スリット16の入口の谷部に溜
まっていた塗布液はスリット16内から除去される。こ
の吸引(サックバック)と同時に、制御装置26からの
信号で上下方向移動機構4が下降方向に作動され、次い
で塗布ヘッドHは次の塗布工程に備えて制御装置26に
より図5において右方へ送られる。なお、上述の運動の
うち、基板Sと塗布ヘッドHの左右方向移動は、どちら
が移動してもよい。
【0039】前記撥液性材質による表面処理は、過剰塗
布液Rbの掻き取り、除去の際、塗布液を撥ねるので、
塗布液の付着を防ぎ、塗布液の除去作用を確実にする。
【0040】以上に述べた実施例では、ブレード22、
真空吸引用スリット16は塗布ヘッドHに設けられてい
るが、図11に示すように塗布ヘッドHと別の部材Ha
に形成することもできる。
【0041】図12に示す実施例では、真空吸引スリッ
ト16の入口部に多孔質材30、例えば多孔質樹脂、多
孔質セラミックによる濾過手段が設けられている。この
例ではブレード22は多孔質材30に形成されている
が、別にブレードを形成してもよい。
【0042】図13に示す実施例では、図12の多孔質
材に代わって金属メッシュ31が設けられて濾過手段を
構成している。
【0043】以上に述べた実施例では、液塗布および過
剰塗布液の掻き取りは、基板Sの下面で行うものとして
説明したが、図14に示すように上方から行うことも可
能である。なお、この場合には、スリット16の入口に
例えば多孔質材32を設けておくのが望ましい。
【0044】図15から図18には、本発明の他の実施
例を示す。図15において、塗布ヘッドHには塗布液R
を上方へ送り出す直線状スリット13が設けられてい
る。塗布ヘッドHの一側には、ブラケット40によりエ
アシリンダのようなアクチェエータ41が固定されてお
り、このアクチェエータ41のピストンロッド42によ
り進退可能に塗布液掻き取り用ブレード44が支持され
ている。塗布ヘッドHは、アクチェエータ41が支持さ
れている縦壁面に隣接して斜面を46を有し、ブレード
44はこの斜面46上にそれに沿って摺動自在に支持さ
れている。このブレード44は、図15に示す塗布完了
直前の位置でブレード先端が塗布液ビードBと塗布液膜
Raとの境界部分を指向するように設けられている。
【0045】塗布ヘッドHおよびブレード44のより具
体的形態を示す図19および図20に示すように、ブレ
ード44は、塗布幅すなわちスリット13の幅に相当す
る長さを有し、このような長さを有するブレード44を
全長にわたり均等に移動させることができるように、ア
クチェエータ41は基台49上に左右2基設けられてお
り、その2本のピストンロッド42の先端は、左右の運
動を均等にするための連結部材50を介して、ブレード
44に連結されている。ブレード44の基端に連結部材
50に固定した保持部材52に保持されている。ブレー
ド44を塗布ヘッドHの斜面46に沿って摺動させるた
めに、ブレード44を上方から摺動可能に押さえる押さ
え板53が、斜面46とほぼブレード44の厚さに相当
する間隔をおいて固定板54により固定されている。図
20はブレード44がアクチェエータ41により上方へ
摺動させられた状態を示している。
【0046】前記ブレード44の表面は撥液性材質によ
る表面処理が施されている。表面処理としては、前述の
場合と同様に、テフロン(デュポン社の商標各)コーテ
ィング、金属テフロンのコーティング、金属とカニフロ
ン(日本カニゼン社の商標名)のコーティング、ポリ四
フッ化エチレン、フッ化エチレンプロピレン、その他の
フッソ樹脂のコーティングが挙げられる。
【0047】図15に示すように、基板Sへの液塗布が
終了する直前の位置へ塗布ヘッドHが移動すると、この
位置は位置検出器25(図5)により検出されて、検出
信号が制御装置26(図5)へ送られ、制御装置26か
らの制御信号によってアクチェエータ41が作動する。
これによって、ピストンロッド42が前進してブレード
44が基板Sの塗布面へ当接するように押し出され、ブ
レード44の先端は、図16に示すように、塗布液膜R
aとビードBの間の境界領域を仕切るようにして過剰塗
布液Rbを塗布液膜Raから切り離す。この間、塗布ヘ
ッドHは図の左方へ向かって小距離送られる。ブレード
が基板Sに当接すると、アクチェエータ41は制御装置
26により停止する。
【0048】塗布ヘッドHが図17に示す位置まで送ら
れると、ブレード44の先端は基板Sの面から離れる。
そして、この瞬間に制御装置26からの指令信号により
真空ポンプのような吸引装置20が作動し、スリット1
3内に吸引力が作用して過剰塗布液は逆吸引(サックバ
ック)されてスリット13内に引込み、同時に制御装置
26からの指令によって、アクチェエータ41が作動し
てブレード44を元の位置ヘ後退させる。これと同時
に、制御装置26により塗布ヘッドHは図18に示す塗
布開始位置へ戻されて、次の塗布工程に備える。
【0049】
【発明の効果】以上に述べたように、請求項1による過
剰塗布液除去方法では、基板の端縁近傍に残留する過剰
塗布液をブレードにより確実に掻き取って、真空吸引す
ることにより、簡単に、確実できれいな過剰塗布液の除
去を行うことができる。
【0050】請求項2による過剰塗布液除去装置によれ
ば、基板端縁近傍に残留する過剰塗布液を除去するため
に、ブレードを基板面に当てて摺動させる作用を制御手
段により第1および第2の移動手段を制御して確実に行
うことができ、また掻き取った過剰塗布液を吸引スリッ
トを経て直ちに除去することができる。
【0051】請求項3の発明によれば、過剰塗布液の掻
き取り、吸引面に撥液性があるので、塗布液の付着を防
ぎ、常に確実な作用を得ることができる。
【0052】請求項4の発明によれば、液塗布のための
ヘッドを利用して、それに過剰塗布液の掻き取り、吸引
除去の機能を果たさせることができ、構造的に簡単にな
る。
【0053】請求項5の発明によれば、塗布ヘッドの上
下動とは無関係にブレードを基板に対し上下動させるこ
とができ、作動がより自由になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板への塗布液の塗布の一例を示す原理図。
【図2】基板への液塗布開始時の状態を示す図。
【図3】同じく、塗布途中の状態を示す図。
【図4】同じく、塗布完了時の状態を示す図。
【図5】本発明による過剰塗布液除去装置の一実施例の
正面図。
【図6】図5に示す塗布ヘッドの斜視図。
【図7】塗布ヘッドによる基板への液塗布完了直前の状
態を示す図。
【図8】図7の状態より少し進んだ状態を示す図。
【図9】本発明の原理により過剰塗布液の掻き取りを開
示する時の状態を示す図。
【図10】過剰塗布液の掻き取りが完了した状態を示す
図。
【図11】本発明における液掻き取り、吸引手段の他の
実施例を示す図。
【図12】本発明における他の液掻き取り、吸引手段を
示す図。
【図13】本発明におけるさらに他の液掻き取り、吸引
手段を示す図。
【図14】本発明におけるさらに他の液掻き取り、吸引
手段を示す図。
【図15】本発明による過剰塗布液除去装置の他の実施
例の要部を示す図。
【図16】図15の状態より進んだ状態を示す図。
【図17】図16の状態よりさらに進んだ状態を示す
図。
【図18】図17の状態到達後、塗布開示の状態に戻っ
た時の状態を示す図。
【図19】図15の実施例のより具体的な形態を示す斜
視図。
【図20】図19の異なる状態を示す斜視図。
【符号の説明】
S 基板 S2 基板端縁 R 塗布液 Ra 塗布液膜 Rb 過剰塗布液 4 第1の(水平方向)移動手段 M,6,7 第2の(上下方向)移動手段 H 塗布ヘッド 8 基板ホルダ 13 塗布液供給スリット 16 過剰塗布液吸引スリット 20 真空吸引源 22 ブレード 26 制御手段 30 多孔質材 31 金属メッシュ 32 多孔質材 40 ブラケット 41 アクチェエータ 42 ピストロッド 44 ブレード 46 斜面 50 連結部材 53 押さえ板
フロントページの続き (72)発明者 宮 川 俊 二 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板面への塗布液の塗布終了時に基板面端
    部寄りに残留する過剰塗布液を除去する、基板面端部の
    過剰塗布液除去方法であって、基板面への塗布液の塗布
    終了時に、基板の過剰塗布液が残留する面に全塗布幅に
    わたってブレードを押し当て、このブレードを基板面端
    部へ向かって基板に対し相対的に摺動させて過剰塗布液
    を掻き取ると同時に、ブレードに近接しかつブレードの
    全長に沿って設けた吸引スリットから真空吸引を行って
    掻き取った過剰塗布液を吸引により除去することを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】基板面への塗布液装置に支持される基板の
    面に沿って移動可能に設けられたブレードと、このブレ
    ードを基板の面に対して当接、離隔するように変位させ
    る第1の移動手段と、前記ブレードを基板の面に沿って
    移動させる第2移動手段と、前記ブレードを、基板面端
    部寄りに残留する過剰塗布液に隣接する位置で基板面に
    当接させた後、基板面に沿って基板の端縁へ向かって移
    動させるように前記第1および第2の移動手段を作動さ
    せる制御手段と、前記ブレードに近接しかつそれに沿っ
    て設けられた真空吸引スリットとを有することを特徴と
    する、基板面端部の過剰塗布液除去装置。
  3. 【請求項3】前記ブレード、真空吸引スリットおよびそ
    れらの接続部分の表面に撥液性表面処理が施されている
    ことを特徴とする、請求項2記載の基板面端部の過剰塗
    布液除去装置。
  4. 【請求項4】前記ブレードおよび真空吸引スリットが、
    基板面への液塗布のための塗布ヘッドに設けられている
    ことを特徴とする、請求項2記載の基板面端部の過剰塗
    布液除去装置。
  5. 【請求項5】前記ブレードが、基板面への液塗布のため
    の塗布ヘッドに摺動変位自在に支持されていることを特
    徴とする、請求項2記載の基板面端部の過剰塗布液除去
    装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100829084B1 (ko) * 2000-10-10 2008-05-16 도쿄 오카 고교 가부시키가이샤 도포방법
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US10960434B2 (en) 2015-03-18 2021-03-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Coating apparatus and coating method

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