JPH08141183A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JPH08141183A
JPH08141183A JP31263894A JP31263894A JPH08141183A JP H08141183 A JPH08141183 A JP H08141183A JP 31263894 A JP31263894 A JP 31263894A JP 31263894 A JP31263894 A JP 31263894A JP H08141183 A JPH08141183 A JP H08141183A
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plate holding
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Shohachi Ugawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 枠基体と透明板保持枠との境界線からの不正
行為を防止することが可能な弾球遊技機を提供する。 【構成】 透明板保持枠50の横幅寸法が枠基体2の横
幅寸法とほぼ同じとなるように形成すると共に、透明板
保持枠50の開放側上部に切欠部78を形成し、該切欠
部78に対応する枠基体2を透明板保持枠50の表面と
ほぼ同一平面となる高さに突出する突出部14を形成
し、施錠装置の鍵を挿入操作し得るシリンダー錠221
を突出部14の鍵穴14aに設けた。 【効果】 透明板保持枠50と枠基体2との正面から見
える境界線が、切欠部78の外周形状だけであるので、
その分、ピアノ線等の不正具を挿入し得る範囲が少なく
なるので、不正行為を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊技機設置島に固定さ
れる外枠と、該外枠に対して一側辺を軸支されて開閉自
在に設けられ且つ遊技盤が装着される枠基体と、該枠基
体に対して一側辺を軸支されて開閉自在に設けられ且つ
前記遊技盤の前方を覆う透明板を備えた透明板保持枠
と、前記枠基体の裏面に固定され且つ枠基体と透明板保
持枠との開放側の施錠を選択的に解錠する施錠装置と、
を備えた弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、弾球遊技機、例えば、パチンコ遊
技機においては、外枠に対して額縁状に形成された枠基
体(前面枠と称される場合が多い)が開閉自在に設けら
れると共に、該枠基体の開口縁に周設された扉保持枠に
透明板保持枠(ガラス扉枠と称される場合が多い)が開
閉自在に設けられる。そして、それぞれの軸支側は、共
に左側であり、右側の開放側を1つの施錠装置によって
それぞれ施錠・解錠を行うように構成されていた。具体
的には、施錠装置の鍵を挿入し得る錠部材を扉保持枠の
側方であって枠基体の細い枠部に臨ませ、錠部材に鍵を
挿入した状態で、鍵を一方向に回動することにより枠基
体の外枠に対する施錠状態を解錠し、他方向に回動する
ことにより透明板保持枠の枠基体に対する施錠状態を解
錠するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、枠基体の開
口縁に周設された扉保持枠と透明板保持枠との境界線
(換言するならば、枠基体と透明板保持枠との境界でも
ある)が枠基体の前面側であって遊技者に臨むようにほ
ぼ正方形状に視認し得るので、従来においては、扉保持
枠と透明板保持枠との境界からピアノ線等を差し込んで
遊技盤上の入賞球装置等に対する不正行為が行われ易い
という欠点があった。本発明は、上記した事情に鑑みな
されたもので、その目的とするところは、枠基体と透明
板保持枠との境界線からの不正行為を防止することが可
能な弾球遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、遊技機設置島に固定される
外枠と、該外枠に対して一側辺を軸支されて開閉自在に
設けられ且つ遊技盤が装着される枠基体と、該枠基体に
対して一側辺を軸支されて開閉自在に設けられ且つ前記
遊技盤の前方を覆う透明板を備えた透明板保持枠と、前
記枠基体の裏面に固定され且つ枠基体と透明板保持枠と
の開放側の施錠を選択的に解錠する施錠装置と、を備え
た弾球遊技機において、前記透明板保持枠の横幅寸法を
前記枠基体の横幅寸法とほぼ同じとなるように形成する
と共に、透明板保持枠の一部に切欠部を形成し、該切欠
部に対応する枠基体に透明板保持枠とほぼ同一平面とな
る高さに突出する突出部を形成し、前記施錠装置の鍵を
挿入操作し得る錠部材を前記突出部に対応する位置に設
けたことを特徴とするものである。
【0005】前記施錠装置は、前記施錠装置の錠部材に
挿入された鍵を一方向に回動することにより前記枠基体
の前記外枠に対する施錠状態を解錠し、他方向に回動す
ることにより前記透明板保持枠の前記枠基体に対する施
錠状態を解錠するように構成されると共に、前記錠部材
が臨ませしめられる前記突出部を枠基体の上方に形成す
ることにより、仮に遊技者による不正行為が行われてい
る場合でも遊技場の店員が発見し易いという点で有利で
ある。
【0006】
【作用】透明板保持枠の横幅寸法を枠基体の横幅寸法と
ほぼ同じとなるように形成すると共に、透明板保持枠の
一部に切欠部を形成し、該切欠部に対応する枠基体に透
明板保持枠とほぼ同一平面となる高さに突出する突出部
を形成し、施錠装置の鍵を挿入操作し得る錠部材を突出
部に対応する位置に設けたので、透明板保持枠と枠基体
との正面から見える境界線が、切欠部の外周形状だけで
あるので、その分、ピアノ線等の不正具を挿入し得る範
囲が少なくなるので、不正行為を抑制することができ
る。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。まず、実施例の要部を構成する施錠装置
200を有する弾球遊技機1の構成について図1乃至図
3を参照して説明する。図1は、弾球遊技機1の正面図
であり、図2は、枠基体2及び透明板保持枠50を開放
した状態であって透明板保持枠50から複層ガラスセッ
ト72を取り外した状態を示す斜視図であり、図3は、
枠基体2の分解斜視図である。
【0008】(イ)弾球遊技機の全体構造 本実施例における弾球遊技機1としては、弾発された打
玉が遊技盤40に形成された入賞口や入賞球装置に入賞
した入賞玉に基づいて所定個数の景品玉を払い出す形式
のパチンコ遊技機を図示したものであるが、弾発された
打玉が遊技盤に設けられる複数の入球口に入球して、そ
の入球口の組合せによって得点が与えられ、その得点に
応じた景品玉が払い出される形式の弾球遊技機(属にア
レンジ遊技機と称される)であってもよい。しかして、
弾球遊技機1は、図2に示すように、図示しない遊技機
設置島に固定される縦長な方形状に枠組み形成される外
枠30と、該外枠30の一側に開閉自在に軸支され且つ
弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設け
られる枠基体2と、該枠基体2の前面上部に開閉自在に
設けられる透明板保持枠50、枠基体2の前面下部に開
閉自在に設けられる上皿80と、枠基体2の最下部前方
に取り付けられる下皿90及びハンドル装置100と、
から構成されている。以下、上記した各構成部材毎に説
明する。
【0009】(ロ)外枠 外枠30は、木製の板材を枠組み構成することにより形
成され、その一側上下に固着される軸支用金具32(図
2には、上部の軸支用金具32のみを図示したが、下部
の軸支用金具32は、次に説明する当て板33の上部に
固着される)に枠基体2が開閉自在に軸支される。ま
た、外枠30の下部前面には、閉じたときに枠基体2の
下辺部を載置する当て板33が固定されている。更に、
外枠30の開放側の内側上下には、後に詳述する施錠装
置200と係脱して枠基体2を閉じたり開放したりする
ための係止金具31が固着されている。この係止金具3
1と施錠装置200との関係については、後に詳述す
る。なお、当て板33を含む外枠30を木製の板材では
なく、合成樹脂によって一体成型又は別体に成型して組
み立てて構成しても良い。
【0010】(ハ)枠基体 上記した外枠30に開閉自在に取り付けられる枠基体2
は、合成樹脂によって一体成型されるものであり、図3
に示すように、その上部にほぼ正方形状の開口部3が形
成され、その下部が板状となっている。つまり、枠基体
2は、従来の合板によって形成された前面枠とほぼ同等
のものであるが、従来の前面枠と相違する点は、枠基体
2の裏面であって遊技盤40を収納固定する遊技盤収納
枠4(図3参照)が枠基体2と一体的に形成されている
点である。即ち、従来の前面枠と遊技盤収納枠との関係
においては、木製の前面枠の裏面に合成樹脂製の遊技盤
収納枠を固着しているのに対し、本実施例における枠基
体2は、前面枠に相当する部分も合成樹脂で形成されて
いるので、遊技盤収納枠4を含む全体を合成樹脂によっ
て一体成型したものであり、これによって工場における
組み付け作業の簡略化を達成することができるものであ
る。
【0011】ところで、上記遊技盤収納枠4の下方部分
も板状に形成されており、その一側上部に上皿連通口5
が形成され、該上皿連通口5の下部前方に溢れ玉誘導部
材6が取着される。溢れ玉誘導部材6の下流側前方に
は、抜き玉連通口7が形成されている。この抜き玉連通
口7は、後述する上皿80に貯留されていた玉であって
玉抜きされた玉が溢れ玉誘導部材6の内部に流入するた
めの流入口である。また、溢れ玉誘導部材6は、上皿8
0を開放したときに前記上皿連通口5から溢れた玉や抜
き玉連通口7から流入した玉を遊技盤収納枠4の下方の
板状部分のほぼ中央に形成された下皿誘導口(図示しな
い)から裏面側に導いて後述する下皿90に導くもので
ある。
【0012】また、遊技盤収納枠4の下方の板状部分の
前面であって前記溢れ玉誘導部材6の側方には、発射点
レール8が固着されている。この発射点レール8は、上
皿80から1個宛供給される打玉を下流端に形成される
発射点で受け止めて図示しない発射装置で弾発するため
に設けられるものである。そして、発射点レール8の上
流端と遊技盤40に設けられる誘導レール41の下流端
との間にファール口が形成され、遊技盤40の遊技領域
に到達することなく戻ってきた打玉がファール口から前
記溢れ玉誘導部材6に受け入れられて最終的に下皿90
に導かれるものである。
【0013】一方、図3に示すように、枠基体2の前面
枠部分において、前記開口部3に対応する枠部の外周縁
には、透明板保持枠50の下辺を除く3辺から後方に突
出するように設けられる後述するL形金属61〜63の
先端辺部が突入係合する防犯溝9が形成されている。ま
た、枠基体2の中程左右に検出器取付穴10,11が貫
通形成されている。この検出器取付穴10,11は、そ
の裏面から検出器を取り付けるものであり、例えば、軸
支側に形成される検出器取付穴10には、検出器のアク
チュエータが前面側に突出しており、透明板保持枠50
を開放したときに検出器がOFFとなるようになってい
る。この検出器は、高電圧が供給される後述する第1装
飾部材52によって被覆される蛍光管の回路途中に挿入
されるものであり、透明板保持枠50を開放したときに
蛍光管への電流の供給が停止されて開放時の安全を確保
している。また、開放側に形成される検出器取付穴11
には、図示の実施例では検出器が設けられていないが、
設けるとすれば、例えば、透明板保持枠50を僅かに開
放してセル板やピアノ線等の不正具を挿入する不正行為
を検出するための不正開放検出器等が考えられる。
【0014】更に、枠基体2の前面枠部分の開口部3に
対応する部分には、軸支側上部に配線通し穴12、開放
側上下にフック連通穴13、左右中程に干渉回避凹部2
6、軸支側の中程上下にヒンジ取付凹部27,28、開
放側の上部に突出し且つ鍵穴14aが形成される突出部
14がそれぞれ形成されている。配線通し穴12は、透
明板保持枠50に設けられる後述する電装部品から延び
る配線を枠基体2の裏面側に通すものである。また、フ
ック連通穴13は、透明板保持枠50の開放側に設けら
れる係合フック部64を後方に貫通させて施錠装置20
0の係合開口235と係合させるものである。干渉回避
凹部26は、透明板保持枠50を閉じたときに蛍光管を
被覆する円弧状の蛍光管カバーの一部との当接状態を回
避するためのものであり、このため、干渉回避凹部26
は、円弧状に刻設されている。また、鍵穴14aには、
施錠装置200のシリンダー錠221が挿入されるもの
である。しかして、鍵穴14aが形成される突出部14
は、透明板保持枠50の後述する切欠部78が対応する
ものであり、透明板保持枠50を閉じた状態で突出部1
4が透明板保持枠50の表面とほぼ同一平面となって遊
技者に視認し得るようになっている。これについては、
後に詳述する。なお、枠基体2の開放側の裏面側辺に
は、本実施例の要部を構成する施錠装置200が固着さ
れるようになっている。この施錠装置200は、外枠3
0に対する枠基体2の施錠、及び枠基体2に対する透明
板保持枠50の施錠を司るものである。施錠装置200
については、後に詳述する。
【0015】(ニ)遊技盤 前記遊技盤収納枠4に収納固定される遊技盤40の構成
について簡単に説明する。遊技盤40は、ほぼ正方形状
の合板により形成され、その表面には、円形うず巻き状
に誘導レール41が形成され、該誘導レール41の内側
が遊技領域とされて発射された打玉が落下するものであ
る。遊技領域には、図示の場合、可変表示装置42や可
変入賞球装置43が設けられると共に、単に打玉を入賞
とする入賞口、打玉の流下方向・速度を変化せしめる風
車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領域の最下
方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打玉が取り込
まれるアウト口44が設けられている。
【0016】(ホ)透明板保持枠 枠基体2に対して開閉自在に設けられる透明板保持枠5
0の構成について説明すると、円形状の開口が形成され
る主枠構成部材51と、該主枠構成部材51の開口に沿
って周設される第1装飾部材52と、第1装飾部材52
の下部前面に取り付けられる下部装飾部材54と、第1
装飾部材52の左右前面に取り付けられる熊の手状の左
右装飾部材56,57と、第1装飾部材52の上部前面
に取り付けられ且つ左右両端が上方に延設されてスピー
カ取付部59が形成される上部装飾部材58と、スピー
カ取付部59に挟まれ且つ主枠構成部材51の上部前面
に取り付けられるLEDカバー60と、から構成されて
いる。主枠構成部材51及び装飾部材52,54,5
6,57,58,60は、すべて合成樹脂成型によって
形成されている。なお、主枠構成部材51は、その横幅
寸法が前記枠基体2の横幅寸法とほぼ同じである。した
がって、正面から見たときには、透明板保持枠50に対
応する部分の枠基体2は、図1に示すように前記突出部
14を除いて遊技者から視認することはできない。
【0017】上記した第1装飾部材52は、遊技盤40
の遊技領域とほぼ同じ大きさの開口である遊技開口53
を規制するものであると共に、その左右両側の内部に
は、円弧状の蛍光管を収納するものであり、この蛍光管
は、遊技状態に応じて点滅又は点灯制御されるものであ
る。また、下部装飾部材54の下方部は、正面から見た
ときに図1に示すように上皿80の取付板部材81の上
部と重複するようになっているが、その重複状態の違和
感をなくすために下部装飾部材54の下部に凹部55が
形成され、該凹部55と上皿80の上部表面に固定され
る上部装飾部材84を嵌め合わせることにより、意匠的
に連続する印象を遊技者に与えるようになっている。な
お、この下部装飾部材54は、第1装飾部材52の裏面
に取り付けられる補強金具77と一体的に止着されるも
のである。
【0018】また、上部装飾部材58のスピーカ取付部
59の内部には、スピーカが内蔵されて、この左右2つ
のスピーカで遊技者の頭部に向けて遊技状態に応じたス
テレオ効果音を発生させて弾球遊技機に高級感を持たせ
ている。更に、LEDカバー60の内部には、多数のL
EDが設けられたLED基板が収納され、前記蛍光管と
同様に遊技状態に応じて点灯又は点滅、あるいは点灯移
動表示される。
【0019】一方、透明板保持枠50の裏面側において
は、その周縁にL形金属61〜63が固着され、その先
端辺部が主枠構成部材51の後端縁よりも外側に突出す
るようになっている。そして、その突出した先端辺部が
前記防犯溝9に侵入するようになっている。また、主枠
構成部材51の一側辺(開放側)に固着されるL形金属
63には、後述する施錠装置200と係合する係合フッ
ク部64が後方に向かって一体的に形成されている。ま
た、透明板保持枠50の裏面側においては、主枠構成部
材51の左右上部に補強金属板65,66が止着され、
そのうち、軸支側の補強金属板66には、ヒンジピン6
8が挿入される支持筒67が一体的に形成されている。
しかして、支持筒67に挿入されるヒンジピン68は、
図示しないスプリングにより常時上方向に向けて付勢さ
れている。更に、軸支側の下部には、係合穴70を有す
る軸支部材69が止着されている。
【0020】また、図2に示すように、前記第1装飾部
材52の裏面にガラス取付支持部材71が突設固着され
ている。このガラス取付支持部材71に透明板としての
2枚のガラス76をガラス収納部材73で一体化した複
層ガラスセット72を取り付けるわけであるが、その取
り付けは、ガラス収納部材73の上下左右に突設される
取付片部74にガラス取付支持部材71を貫通させ、取
付片部74に止着される止め金具75を回動してガラス
取付支持部材71に形成される係合溝(図示しない)に
係止することにより簡単に行うことができる。また、複
層ガラスセット72の取り外しも上記したと逆の操作を
行うことにより極めて簡単に行うことができる。
【0021】ところで、透明板保持枠50の右側上部に
は、ほぼ長方形状の切欠部78が形成されているが、こ
の切欠部78には、枠基体2の前記突出部14が侵入す
るようになっている。そして、突出部14が切欠部78
に侵入した状態では、図8及び図9に示すように、透明
板保持枠50の表面と突出部14の表面とがほぼ同一平
面となって遊技者に視認し得る前面位置となっている。
しかして、透明板保持枠50の横幅寸法が枠基体2の横
幅寸法とほぼ同じとなるように形成すると共に、透明板
保持枠50の開放側上部に切欠部78を形成し、該切欠
部78に対応する枠基体2に透明板保持枠50の表面と
ほぼ同一平面となる高さに突出する突出部14を形成
し、その突出部14の鍵穴14aに施錠装置200の鍵
を挿入操作し得るシリンダー錠221を設けたので、透
明板保持枠50と枠基体2との正面から見える境界線
が、切欠部78の外周形状だけであるので、その分、ピ
アノ線等の不正具を挿入し得る範囲が少なくなるので、
不正行為を抑制することができる。
【0022】(ヘ)上皿 上記した透明板保持枠50と同様に枠基体2に対して開
閉自在に設けられる上皿80の構成について説明する
と、上皿80は、合成樹脂製の取付板部材81の表面に
合成樹脂製の皿主体82を固着することにより構成され
ている。取付板部材81は、ほぼ長方形の平面板状に形
成され、その上部が前記透明板保持枠50の下部装飾部
材54部分が侵入するように凹状に形成された凹部83
となっている。その凹部83の中央部分は、下部装飾部
材54の裏面側と前後に重複する重複部となっている。
また、取付板部材81の表面には、その前面側に貯留部
88を有する皿主体82と、該貯留部88に貯留されて
いる玉を玉抜き操作して下皿90に移動せしめるための
玉抜き操作レバー87と、透明板保持枠50の下部装飾
部材54との意匠的な一体感を出させるための上部装飾
部材とが取り付けられている。
【0023】(ト)枠基体への透明板保持枠及び上皿の
取付構造 上記した透明板保持枠50及び上皿80の枠基体2への
取付構造について説明すると、まず、前記ヒンジ取付凹
部27,28は、それぞれ金属製のヒンジ部材19,2
0を止着する領域である。ヒンジ取付凹部28(以下、
中ヒンジ取付凹部28という)に止着されるヒンジ部材
19(以下、中ヒンジ部材19という)は、L字型に形
成され、その水平面にヒンジピン19aが上下に貫通す
るように固着されている。ヒンジ取付凹部27(以下、
下ヒンジ取付凹部27という)に止着されるヒンジ部材
20(以下、下ヒンジ部材20という)は、L字型に形
成され、その水平面に係合穴20aが形成されている。
また、枠基体2の軸支側上部にもヒンジ部材18(以
下、上ヒンジ部材18という)が止着されるが、この上
ヒンジ部材18は、枠基体2の裏面側から止着されるよ
うになっている。また、上ヒンジ部材18には、枠基体
2の前面に当接し且つ係合穴29aを有するヒンジ支持
部29と、枠基体2に対して垂直方向に突設される水平
面の下方に向かって突設されるヒンジピン18aと、を
備えて構成されるものである。
【0024】上記したヒンジ部材18,19,20に
は、透明板保持枠50と上皿80の取付板部材81とが
開閉自在且つ着脱自在に取り付けられるものである。具
体的には、まず、透明板保持枠50の着脱構造について
説明すると、透明板保持枠50の軸支側上端には、ヒン
ジピン68がスプリングの付勢力により上方に付勢され
ており、また、軸支側下端裏面には、係合穴70を有す
る軸支部材69がビスで止着されている。しかして、下
部の軸支部材69の係合穴70に中ヒンジ部材19のヒ
ンジピン19aの上部突設側に差し込んだ状態で上端の
ヒンジピン68を付勢力に抗して押し下げてヒンジ支持
部29の係合穴29aに差し込むことにより、透明板保
持枠50が枠基体2に開閉自在に軸支される。逆に、透
明板保持枠50を取り外す場合には、図示しない切欠か
ら例えば目通しを差し込んでヒンジピン68を押し下げ
て係合穴29aからヒンジピン68を抜き出した後に全
体を持ち上げて係合穴70をヒンジピン19aから外す
ことにより簡単に行うことができる。
【0025】次に、上皿80の取付板部材81の着脱構
造について説明すると、取付板部材81の軸支側上下端
には、図3に示すように、係合穴85と図示しないスプ
リングにより下方に付勢される軸支ピン86とが設けら
れている。しかして、上端の係合穴85を中ヒンジ部材
19のヒンジピン19aの下部突設側に差し込み、その
状態で下部の軸支ピン86をスプリングの付勢力に抗し
て持ち上げて下ヒンジ部材20の係合穴20aに差し込
むことにより、上皿80の取付板部材81が枠基体2に
開閉自在に軸支される。逆に、取付板部材81を取り外
す場合には、スプリングの付勢力に抗して軸支ピン86
を持ち上げて係合穴20aから外し、その後、全体を下
方に引き下げてヒンジピン19aから係合穴85を引き
抜くことにより簡単に行うことができる。
【0026】このように、透明板保持枠50や上皿80
の取付板部材81を枠基体2に対して開閉自在であり且
つ着脱自在に設けたので、弾球遊技機1の工場における
組付作業や遊技場における点検作業時を簡単に行うこと
ができる。特に、本実施例のように、透明板保持枠50
に電装部品を備えたものにあっては、電装部品等の故障
に基づく修理・交換が必要となることが予想され、その
ように予想される場合において、従来の透明板保持枠が
着脱できない構造のものに比べて、透明板保持枠50を
取り外すことができるので、修理・交換を簡単に行うこ
とができる。また、上記した透明板保持枠50の開放側
の施錠は、外枠30に対する施錠を同時に行う施錠装置
200によって行われるが、上皿80の開放側の施錠
は、取付板部材81の開放側裏面に取り付けられる図示
しない錠装置によって行われる。
【0027】(チ)下皿 枠基体2の前面枠部分の下方部分は、板状に形成されて
おり、その前面のほぼ全域に係合凹部15が刻設されて
いる。この係合凹部15は、次に説明する下皿90やハ
ンドル装置100を組み付け固定する際に一応の位置決
めを行うものであり、組付作業の容易化を図ることがで
きるものである。また、係合凹部15には、そのほぼ中
央に下皿連通口16が、その開放側よりの側部にハンド
ル作動開口17がそれぞれ開設形成されている。下皿連
通口16に対応して下皿90が取り付けられるが、その
下皿90は、詳細に図示しないが複数の部材を組み立て
た状態でセット化されて枠基体2の下部中央に止着固定
されているものであり、図3に示すように、多量の玉を
貯留し得る貯留部94を有するように形成されている。
また、枠基体2への止着構造は、セット化された下皿9
0の裏面に取付ネジ92を後方に向けて複数本設け、そ
の取付ネジ92を枠基体2に穿設された取付穴22に貫
通させて枠基体2の裏面から図示しないナットを螺着す
ることにより固定する。なお、下皿90の裏面であって
前記貯留部94の左右には、位置決め片93が突設され
ており、この位置決め片93を枠基体2に形成された位
置決め穴23に差し込むことにより、下皿連通口16と
下皿90の貯留部94との接続状態を確実に確保するこ
とができると共に下皿90の取付作業の容易化を図るこ
とができる。なお、図示の実施例における下皿90に
は、その前面壁内に玉抜き操作レバー91が設けられ、
これを操作することにより、貯留部94の底面の開口
(図示しない)が開放されて貯留部94に貯留されてい
た打玉を下方(通常、玉箱が設置される)に落下せしめ
ることができる。このように、図示の実施例において
は、玉抜き操作レバー91を下皿90の前面壁の中央に
内蔵して設けたので、従来のように操作レバーを下皿の
底面に沿って設けたものに比較して外部からのイタズラ
によって故障せしめられることが少なくなるという利点
がある。
【0028】(リ)灰皿 上記した下皿90の隣接した位置であって前記係合凹部
15の端部よりには、灰皿99が設けられるが、この灰
皿99は、枠基体2の下部前面に固着され且つ灰皿99
を収納する凹部が形成された灰皿取付枠95に回転自在
に取り付けられるものである。即ち、灰皿取付枠95
は、その裏面に複数の取付ネジ96が後方に向かって突
設され、枠基体2に穿設された取付穴21に取付ネジ9
6を貫通させた後に、裏面から図示しないナットで締着
することにより灰皿取付枠95を枠基体2に固着する。
このように固着された灰皿取付枠95に対して灰皿99
を凹部に収納した状態で、灰皿取付枠95の前端部に形
成される取付穴97及び灰皿99の前方上部に形成され
る支点穴99aに支点棒98を側方から差し込んで固定
することにより、灰皿99を回転自在に装着し得るもの
である。
【0029】(ヌ)ハンドル装置 また、前記ハンドル作動開口17に対応してハンドル装
置100が装着される。ハンドル装置100は、前記上
皿80の側壁から装飾的に連続する取付板部材101に
所謂ハンドルが突設されて構成されるものであり、その
突設されるハンドルは、取付板部材101に直接的に固
定される内固定部102と該内固定部102の前面側に
固定される外固定部104と内固定部102と外固定部
104との間で回動自在に設けられる可動部103とか
ら構成されている。また、取付板部材101の裏面に
は、複数の取付ネジ105と位置決め突起106とが後
方に向かって突設されており、取付ネジ105をハンド
ル作動開口17の周囲に穿設される取付穴24に差し込
んで裏面から発射装置の取付板部材と共締めするように
ナットで締着することにより、取付板部材101が枠基
体2に固定される。なお、位置決め突起106は、ハン
ドル作動開口17を貫通して対面する発射装置の取付板
部材と係合して相互の全体的な位置決めを行うものであ
る。また、ハンドル作動開口17の側方には、配線通し
穴25が形成されているが、これは、ハンドル装置10
0内に設けられるスイッチ(メインスイッチやタッチセ
ンサ)の配線を枠基体2の裏面側に導くものである。
【0030】上記のように構成されるハンドル装置10
0においては、可動部103を回動せしめることによ
り、その回動操作が発射装置側に伝達されて発射装置の
打球槌の発射勢を変化させることができる。このため、
可動部103を所望の位置まで回動させた状態を保持す
ることにより、打玉を一定の速度で弾発することが可能
となる。なお、図示の実施例におけるハンドル装置10
0は、取付板部材101(又は枠基体2)に対して垂直
方向に突設されているわけではなく、やや外側に傾斜し
た状態で突設されている。これは、遊技者がハンドルを
操作する際に手首を不自然に折り曲げた状態ではなく自
然な状態にしたままでハンドルを握ることができるよう
に配慮した設計であり、長時間の遊技を行っても疲れな
いようにしたものである。
【0031】(ル)施錠装置 弾球遊技機1の概の構成は、上記した通りであるが、以
下には、本実施例の要部を構成する施錠装置200の構
成について図4乃至図10を参照して説明する。図4
は、施錠装置200の分解斜視図であり、図5は、施錠
装置200を枠基体2の裏面に取り付けた状態を示し、
(A)は上方部分の背面図であり、(B)は下方部分の
背面図である。また、図6は、外枠30との係脱を司る
第1可動部材208の動作を示す背面図であり、図7
は、透明板保持枠50との係脱を司る第2可動部材22
6の動作を示す背面図であり、図8は、シリンダー錠2
21部分で切断した縦断面図であり、図9は、図1のA
−A線で切断した断面図であり、図10は、図1のB−
B線で切断した断面図である。なお、この施錠装置20
0は、前述したように透明板保持枠100の施錠ばかり
でなく、枠基体2の外枠30に対する施錠をも行うこと
ができる、いわゆるW錠となっている。
【0032】まず、施錠装置200の構造について図4
を中心にして説明する。施錠装置200は、断面L字型
に形成される取付基板201に集約して形成される。即
ち、取付基板201の一方辺は、枠基体2の裏面に突設
される取付ボス(図示しない)に止着される取付面20
1aであり、該取付面201aに直角状となっている他
方辺は、第1可動部材208が摺接する摺接面201b
となっている。しかして、取付面201a上端から下端
にかけて枠基体2の取付ボスに止着するための取付穴2
02が適宜間隔をおいて穿設されると共に、取付面20
1aの上方寄りには、錠挿入口203が開設されてい
る。この錠挿入口203には、錠部材としてのシリンダ
ー錠221を内蔵している錠ホルダー220が取り付け
られるようになっているが、この取付は、錠挿入口20
3の上下に形成される錠取付穴204に錠ホルダー22
0をビスで止着することにより行われる。また、シリン
ダー錠221の後端には、第1作動突起223と第2作
動突起224とが二股状に設けられる作動部材222が
固着されている。第1作動突起223は、後述する第2
可動部材226の係合部234と係合して第2可動部材
226を下降せしめ、第2作動突起224は、後述する
第1可動部材208の係合凹部219と係合して第1可
動部材208を上昇せしめる。また、作動部材222の
シリンダー錠221への固着は、作動部材222に穿設
された支点穴225をシリンダー錠221の後端中心軸
に対応させてビスで止着することにより行われる。更
に、取付面201aには、錠挿入口203のやや下方と
中央よりやや下方に長方形状の連通口206が開設され
ている。この連通口206には、透明板保持枠50の開
放側に設けられる係合フック部64が貫通するものであ
る。
【0033】一方、摺接面201bの中央よりやや上部
には、操作開口205が開設されている。この操作開口
205には、第2可動部材226の中程側縁から後方に
向かって突設される操作レバー227が引き出されるも
のであり、引き出された操作レバー227の基部内側面
の摺動面228と摺接面201bの一部を延設した外側
の摺動面229とが摺動するようになっている。更に、
摺接面201bの上下には、楕円形状の規制長穴207
が開設されている。この規制長穴207は、第1可動部
材208の上下のフック部材209,210を連結する
リベット216,217が貫通して第1可動部材208
の上下方向のスライド量を規制するようになっている。
【0034】上記した取付基板201の摺接面201b
の内側面には、第1可動部材208が当接しながら上下
動可能に設けられるが、この第1可動部材208は、そ
の上下にフック部材209,210が設けられる。この
フック部材209,210は、杆状の可動部材本体20
8と取付穴214a,214b、215a,215bを
介してリベット216,217で連結されるようになっ
ているが、そのリベット216,217による連結は、
可動部材本体208とフック部材209,210との取
付穴214a,214b、215a,215bを規制長
穴207に合致させた状態で取付基板201の摺接面2
01bの外側面方向からリベット216,217を差し
込んで樫めることにより行い、リベット216,217
の頭部が規制長穴207の外側に位置するようにして第
1可動部材208が取付基板201に対して上下動可能
なように取り付けられている。
【0035】また、フック部材209,210は、その
下方に前記係止金具31と係合するための係止部209
a,210aが形成されていると共に、フック部材20
9,210の先端が係止部209a,210aに向かっ
て下り傾斜する誘導傾斜部209b,210bとなって
いる。これは、枠基体2を押して閉じるときに外枠30
の内側上下に固定される係止金具31と当接案内しなが
ら最終的に係止部209a,210aと係止金具31と
をスムーズに係合させるためのものである。なお、下方
の誘導傾斜部210bには、側方に突出する操作部21
0cが突設されており、手の操作で第1可動部材208
を上昇せしめるときに使用するものである。また、第1
可動部材208を取付基板201の摺接面201bの内
側面に取り付けたときには、フック部材209,210
に形成されたスプリング取付部212と取付面201a
の裏面に設けられたスプリング取付部211との間にス
プリング213が差し渡され、常に第1可動部材208
を下方に付勢している。更に、第1可動部材208を取
付基板201に取り付けた状態では、上方のフック部材
209の後端が上方に延設され、その延設部218に形
成された係合凹部219の上端縁の下方に前記第2作動
突起224が位置している。
【0036】また、取付基板201の取付面201aの
内側面には、第2可動部材226が当接しながら上下動
可能に設けられるが、この第2可動部材226は、第2
可動部材226の上部、中央部及び下部に穿設された規
制長穴233の外側からリベット237を差し込んで該
リベット237の先端を取付面201aに形成された取
付穴236に嵌着することにより、取付基板201に対
して規制長穴233の範囲内で上下方向に移動可能に取
り付けられるものである。また、第2可動部材226に
は、前記連通口206に対応する位置に係合開口235
が開設されている。この係合開口235は、透明板保持
枠50側に設けられる係合フック部64との係脱を行う
ものである。更に、前述したように第2可動部材226
の中程には、操作レバー227が後方に向けて突設さ
れ、また、上端に摺接面201bと当接する方向に取り
付けられる係合部234が延設されている。このように
構成された第2可動部材226をリベット237で取付
基板201に取り付けた状態では、第2可動部材226
に形成されたスプリング取付部230と取付面201a
に形成されたスプリング取付部231との間にスプリン
グ232が差し渡されて常に第2可動部材226を上方
に付勢していると共に、上端の係合部234の上部に前
記第1作動突起223が位置した状態となっている。な
お、前記係合開口235の上部開口縁の裏側には、図8
に示すように、係合フック部64の傾斜上辺64bと当
接しながら係合フック部64を前方に押し出す作用を行
う湾曲状の誘導部235aが形成されている。
【0037】上記のように構成される施錠装置200
は、前記したように、取付穴202を枠基体2の開放側
裏面に突設される図示しない取付ボスに対応させてビス
を螺着することにより最終的に固着されるが、その前
に、図5(A)に示すように、枠基体2に突設される位
置決め突起238に取付基板201の取付面201aに
穿設される位置決め穴239を差し込み、更に、図8に
示すように、シリンダー錠221を枠基体2の突出部1
4に形成される鍵穴14aに差し込むことにより、上下
2か所で位置決めを行い、その後、取付穴202にビス
を螺着することにより、施錠装置200の取付作業の簡
易化を図ることができる。
【0038】上記のように構成される施錠装置200の
作用について簡単に説明する。まず、外枠30に対する
枠基体2の解錠及び施錠について図6を参照して説明す
ると、遊技場の店員がシリンダー錠221に図示しない
所定の鍵を差し込んで時計回転方向に回すと、作動部材
222も時計回転方向(図6では、背面から見ているた
め、反時計回転方向)に回動する。すると、図6(B)
に示すように、第2作動突起224と係合凹部219と
が係合してスプリング213の付勢力に抗して第1可動
部材208を上昇させるので、フック部材209,21
0も上昇する。このため、フック部材209,210の
係止部209a,210aと外枠30の係止金具31と
の係合位置関係が外れるので、その状態でシリンダー錠
221に鍵を差し込んだままの鍵を引っ張ることにより
枠基体2全体を回動させて開放することができる。一
方、開放した枠基体2を閉じるときには、そのまま枠基
体2を押し込むことによりフック部材209,210の
誘導傾斜部209b,210bと係止金具31との当接
により第1可動部材208がスプリング213の付勢力
に抗して上昇し、遂には、係止部209a,210aが
係止金具31と係合する位置でスプリング213の付勢
力により第1可動部材208が下降してフック部材20
9,210と係止金具31とが完全に施錠された状態と
なる。
【0039】次に、枠基体2に対する透明板保持枠50
の解錠及び施錠について図7を参照して説明すると、遊
技場の店員がシリンダー錠221に図示しない所定の鍵
を差し込んで反時計回転方向に回すと、作動部材222
も反時計回転方向(図示では背面から見ているため時計
回転方向)に回動する。すると、第1作動突起223と
係合部234とが係合してスプリング232の付勢力に
抗して第2可動部材226を下降させるので、係合開口
235も下降する。このため、図7(B)に示す係合開
口235と係合フック部64との係合状態から係合開口
235の下降により係合フック部64の傾斜上辺64a
と誘導部235aとの作用により係合フック部64が前
方に押し出されて透明板保持枠50の係合が解除されて
自然に透明板保持枠50が所定角度だけ前方に飛び出
す。これにより僅かに開放している透明板保持枠50の
開放側の一部を持って引き出すことにより極めて容易に
開放することができる。一方、開放した透明板保持枠5
0を閉じるときには、そのまま透明板保持枠50を押し
込むことにより係合フック部64が枠基体2に形成され
たフック連通穴13を貫通して施錠装置200の連通口
206に侵入し、上昇している第2可動部材226の係
合開口235の一部に侵入する。その状態でさらに押し
込むことにより係合フック部64の先端下辺の傾斜下辺
64bと係合開口235との当接により第2可動部材2
26がスプリング232の付勢力に抗して下降し、遂に
は、係合開口235が係合フック部64と係合する位置
でスプリング232の付勢力により第2可動部材226
が上昇して係合フック部64と係合開口235とが完全
に施錠された状態となる。なお、透明板保持枠50を解
錠する場合には、枠基体2を開放した状態で操作レバー
227を押し下げることによっても行うことができる。
【0040】以上、実施例に係る弾球遊技機1の構成及
び作用について説明してきたが、本実施例によれば、透
明板保持枠50の横幅寸法が枠基体2の横幅寸法とほぼ
同じとなるように形成すると共に、透明板保持枠50の
開放側上部に切欠部78を形成し、該切欠部78に対応
する枠基体2に透明板保持枠50の表面とほぼ同一平面
となる高さに突出する突出部14を形成し、その突出部
14の鍵穴14aに施錠装置200の鍵を挿入操作し得
るシリンダー錠221を設けたので、透明板保持枠50
と枠基体2との正面から見える境界線が、切欠部78の
外周形状だけであるので、図1に示すように、従来のよ
うに透明板保持枠50と枠基体2との正面から見える境
界線の長さがほぼ「L1」であるのに対し、本実施例で
は、それよりも短い「L2」となるため、その分、ピア
ノ線等の不正具を挿入し得る範囲が少なくなるので、不
正行為を抑制することができる。なお、透明板保持枠5
0と枠基体2との境界は、側面において存在するが、そ
の側面には、図10に示すように、一般的に台間玉貸機
240が設置されるので、その隙間からピアノ線等の不
正具を挿入し且つ透明板保持枠50と枠基体2の側面境
界から挿入することは困難であり、実質的に不正行為を
行うことはできない。
【0041】また、特に図示の実施例にように、シリン
ダー錠221が臨ませしめられる突出部14を枠基体2
の上方に形成することにより、仮に遊技者による不正行
為が行われている場合でも遊技場の店員が発見し易いと
いう効果がある。このような効果を多少犠牲にした場合
には、図11(A)に示すように、透明板保持枠50の
中程に対応する位置、あるいは図11(B)に示すよう
に、透明板保持枠50の下方に対応する位置にそれぞれ
突出部14を形成しても良い。
【0042】なお、上記した実施例では、切欠部78と
して周辺の一部のない態様のものを示したが、周辺が囲
まれた開口状のものでも良い。また、施錠装置200の
錠部材としてのシリンダー錠221の前面が突出部14
とほぼ同一平面となっているものを示したが、シリンダ
ー錠221の前面が突出部14の表面より突出していて
も、あるいは突出部14の表面よりも凹んだ位置にあっ
てもよく、要は突出部14の位置に対応して設けられて
いれば良い。シリンダー錠221の前面を突出部14の
表面よりも凹んだ位置に設けた場合には、突出部14の
表面に開閉カバーを設け、該開閉カバーを開放したとき
にシリンダー錠221が遊技者に視認し得るようにして
美観の向上を図っても良い。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明においては、透明板保持枠の横幅寸法を枠基
体の横幅寸法とほぼ同じとなるように形成すると共に、
透明板保持枠の一部に切欠部を形成し、該切欠部に対応
する枠基体に透明板保持枠とほぼ同一平面となる高さに
突出する突出部を形成し、施錠装置の鍵を挿入操作し得
る錠部材を突出部に対応する位置に設けたので、透明板
保持枠と枠基体との正面から見える境界線が、切欠部の
外周形状だけであるので、その分、ピアノ線等の不正具
を挿入し得る範囲が少なくなるので、不正行為を抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る弾球遊技機の正面図である。
【図2】枠基体及び透明板保持枠を開放した状態であっ
て透明板保持枠から複層ガラスセットを取り外した状態
を示す斜視図である。
【図3】枠基体の分解斜視図である。
【図4】施錠装置の分解斜視図である。
【図5】施錠装置を枠基体の裏面に取り付けた状態を示
し、(A)は上方部分の背面図であり、(B)は下方部
分の背面図である。
【図6】外枠との係脱を司る第1可動部材の動作を示す
背面図である。
【図7】透明板保持枠との係脱を司る第2可動部材の動
作を示す背面図である。
【図8】シリンダー錠部分で切断した縦断面図である。
【図9】図1のA−A線で切断した断面図である。
【図10】図1のB−B線で切断した断面図である。
【図11】上部部材が設けられる突出部の位置を異なら
せた実施例を示す弾球遊技機の正面図である。
【符号の説明】
1 弾球遊技機 2 枠基体 14 突出部 14a 鍵穴 30 外枠 31 係止金具 50 透明板保持枠 64 係合フック部 78 切欠部 80 上皿 90 下皿 100 ハンドル装置 200 施錠装置 201 取付基板 208 第1可動部材 209 フック部材 210 フック部材 213 スプリング 219 係合凹部 220 錠ホルダー 221 シリンダー錠(錠部材) 222 作動部材 223 第1作動突起 224 第2作動突起 226 第2可動部材 227 操作レバー 232 スプリング 234 係合部 235 係合開口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技機設置島に固定される外枠と、該外
    枠に対して一側辺を軸支されて開閉自在に設けられ且つ
    遊技盤が装着される枠基体と、該枠基体に対して一側辺
    を軸支されて開閉自在に設けられ且つ前記遊技盤の前方
    を覆う透明板を備えた透明板保持枠と、前記枠基体の裏
    面に固定され且つ枠基体と透明板保持枠との開放側の施
    錠を選択的に解錠する施錠装置と、を備えた弾球遊技機
    において、 前記透明板保持枠の横幅寸法を前記枠基体の横幅寸法と
    ほぼ同じとなるように形成すると共に、透明板保持枠の
    一部に切欠部を形成し、該切欠部に対応する枠基体に透
    明板保持枠とほぼ同一平面となる高さに突出する突出部
    を形成し、 前記施錠装置の鍵を挿入操作し得る錠部材を前記突出部
    に対応する位置に設けたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 【請求項2】 前記施錠装置は、前記施錠装置の錠部材
    に挿入された鍵を一方向に回動することにより前記枠基
    体の前記外枠に対する施錠状態を解錠し、他方向に回動
    することにより前記透明板保持枠の前記枠基体に対する
    施錠状態を解錠するように構成されると共に、前記錠部
    材が臨ませしめられる前記突出部を枠基体の上方に形成
    したことを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
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