JPH08140965A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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Publication number
JPH08140965A
JPH08140965A JP6305432A JP30543294A JPH08140965A JP H08140965 A JPH08140965 A JP H08140965A JP 6305432 A JP6305432 A JP 6305432A JP 30543294 A JP30543294 A JP 30543294A JP H08140965 A JPH08140965 A JP H08140965A
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JP
Japan
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image
ray
data
subject
ray beam
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JP6305432A
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English (en)
Inventor
Koji Tanaka
浩二 田中
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再構成画像のデータを、時間効率よく、治療
計画などに利用できるようにする。 【構成】 X線管12とX線検出器13とが回転してい
るときにベッド天板16が移動することにより天板16
上の被検体に対するX線による螺旋回転スキャンを行な
い、得られたデータを操作卓20で処理して優先的に得
べきスライスの画像を先に再構成し、この再構成処理と
並行して、再構成画像をモニター装置21に表示し、マ
ウス22で領域指定する画像処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、X線CT装置に関
し、とくに、治療計画などの画像処理に用いるのに好適
な、螺旋回転スキャン型X線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】螺旋回転スキャン型X線CT装置は、第
3世代あるいは第4世代のX線CT装置において、連続
回転スキャンを行なっている最中に被検体を乗せたベッ
ド天板を移動させて、被検体をX線ビームによって螺旋
型にスキャンしたデータを得、このデータの1回転分ず
つをバックプロジェクションなどの画像再構成アルゴリ
ズムで処理することにより、多数のスライスでのCT像
を得るものである。この螺旋回転スキャン型X線CT装
置では、多数回の螺旋回転を短時間に終了できるので被
検者の拘束時間を短くすることができるほか、螺旋回転
のピッチを細かくすることにより多数のスライスでのC
T像を細かいスライスピッチで得ることができて、任意
位置のスライスでのCT像再構成が可能なため、非常に
小さな病変部も発見が容易であるという利点がある。
【0003】一方、近年、X線CT装置と放射線治療装
置とを組み合わせ、CT像を利用して病変部を確定し、
その部分に放射線を照射して治療を行なうことが一部の
大学病院や研究機関でさかんに行なわれている。すなわ
ち、X線CT装置で得られた画像を観察することによ
り、癌の疾患部を探し出し、その部分をカーソルで囲む
などの画像処理を行なうことによって放射線照射すべき
部分の位置情報を得、これを放射線治療装置に受け渡し
てその部分に対する放射線治療を行なう。このような治
療計画の策定つまりCT像上で病変部の領域指定をする
画像処理は、X線CT装置内の画像処理装置を利用する
こともあれば、放射線治療装置に備わっている画像処理
装置を利用することもある。
【0004】また、X線CT装置で得られた画像データ
は、上記のような治療計画への利用だけでなく、定位脳
手術などに利用することも考えられている。
【0005】ところで、このようにX線CT装置で得ら
れた画像データを利用する場合、上記の螺旋回転スキャ
ン型X線CT装置を用いれば、細かいスライスピッチで
多数のスライスでのCT像が得られるため、小さな病変
部を見落とすことなく、これに対して有効な治療計画な
どを立てることができる。この場合、従来では、螺旋回
転スキャンによるデータ収集およびそのデータを用いて
の画像再構成処理をすべて終了し、しかる後、こうして
得られた画像データを用いて治療計画のための画像処理
を行なうようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、データ収集および画像再構成処理をすべて終了
した後で治療計画などの画像処理を行なうのでは、時間
的に無駄が生じるという問題がある。すなわち、螺旋回
転スキャン型X線CT装置を用いて治療計画のための画
像データを得る場合には、細かいスライスピッチとして
多数のスライスでのCT像を再構成することになるの
で、すべてのスライスでの画像再構成がすべて終了する
まで長い時間がかかる。そこで、画像再構成処理がすべ
て終了するまで治療計画のための画像処理を開始できな
いというのでは、待ち時間が非常に長くなり、時間の無
駄となる。
【0007】このような問題は、X線CT像の画像デー
タを治療計画に利用する場合だけでなく、他の、定位脳
手術などのための画像処理に利用するような場合にも同
様に生じる。
【0008】この発明は、上記に鑑み、再構成画像のデ
ータを治療計画などに利用する場合に時間の効率的な利
用を図るように改善した、螺旋回転スキャン型X線CT
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明によるX線CT装置においては、被検体に
向けてX線ビームを照射する手段と、被検体を透過した
X線ビームを受けて透過X線データを検出する検出手段
と、X線ビームの焦点を該被検体の周囲に回転させる回
転手段と、該被検体を保持し、X線ビームに対して該被
検体を移動させる移動手段と、X線ビームの焦点を回転
させながら被検体を移動させて螺旋回転スキャンのデー
タを収集する手段と、X線ビームの焦点位置が所定の角
度にあるときのデータからCR像を形成する手段と、該
CR像上で所望の領域を設定する手段と、上記収集した
螺旋回転スキャンのデータを用いて上記の設定された領
域内のスライスについて優先して画像再構成処理を行な
う手段と、この画像再構成処理と並行して再構成された
CT像を用いて画像処理を行なう手段とを備えることが
特徴となっている。
【0010】また、X線CT装置と画像処理装置とをオ
ンライン接続し、X線CT装置に、被検体に向けてX線
ビームを照射する手段と、被検体を透過したX線ビーム
を受けて透過X線データを検出する検出手段と、X線ビ
ームの焦点を該被検体の周囲に回転させる回転手段と、
該被検体を保持し、X線ビームに対して該被検体を移動
させる移動手段と、X線ビームの焦点を回転させながら
被検体を移動させて螺旋回転スキャンのデータを収集す
る手段と、X線ビームの焦点位置が所定の角度にあると
きのデータからCR像を形成して上記画像処理装置に送
る手段と、上記画像処理装置から送られた領域情報に基
づき、その領域内のスライスについて優先して、上記収
集した螺旋回転スキャンのデータを用いて画像再構成処
理を行なう手段と、再構成された画像のデータを上記画
像処理装置に送る手段とを備えさせるとともに、上記の
画像処理装置に、上記X線CT装置から送られたCR像
上で所望の領域を設定する手段と、設定した領域の情報
を上記のX線CT装置に送る手段と、上記のX線CT装
置において優先して再構成された画像のデータを受けて
画像処理を行なう手段とを備えさせるようにしてもよ
い。
【0011】
【作用】螺旋回転スキャンのデータを用いて画像再構成
処理を行なう場合、そのスライス数が多数になるため、
すべてのスライスについて順次画像再構成を行なうので
は、すべてのスライスについての画像が再構成されるま
で、長い時間がかかる。ところが、あらかじめ得たCR
像上で指定した領域について優先して再構成し、その再
構成画像を用いて画像処理を行なうとともにこれと並行
して画像再構成処理も行なうようにすれば、ただちに画
像処理を開始することができるとともに、並行処理によ
り時間の無駄をなくすことができる。
【0012】また、X線CT装置と画像処理装置とをオ
ンライン接続されている場合には、X線CT装置におい
てCR像が得られたら、これを画像処理装置に送ってそ
のCR像上で領域指定し、その領域情報をX線CT装置
に送る。X線CT装置では、収集した螺旋回転スキャン
のデータを用いて画像再構成処理を行なう際に、その領
域情報に基づいて、その領域内のスライスについて優先
して画像再構成処理を行ない、その再構成された画像の
データを画像処理装置に送る。すると、画像処理装置で
は、この優先的に得られた画像データを用いて画像処理
することができ、待ち時間がなくなる。また、この画像
処理装置での処理と並行して、X線CT装置において他
のスライスについての画像再構成処理も行なわれるの
で、時間の無駄がなくなる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の好ましい一実施例について
図面を参照しながら詳細に説明する。図1はこの発明の
第1の実施例を示すものであるが、この実施例ではX線
CT装置内で治療計画も行なうことができるようになっ
ている。図1において、ガントリ11には、X線管12
とX線検出器13とが納められており、これらが互いに
対面した状態を保つように回転枠(図では省略)に固定
され、この回転枠が高速に連続回転するようになってい
る。この回転機構もガントリ11内に形成される(図で
は省略)。このX線管12には、X線制御装置14から
X線発生用の高電圧が供給される。
【0014】そして、このガントリ11の近傍にはベッ
ド15が配置されており、そのベッド天板16は水平方
向に移動できるようになっている。このベッド天板16
上に被検者が横たえられ、このように被検者を乗せた状
態でベッド天板16が移動することにより、被検者がX
線管12とX線検出器13との回転中心に挿入される。
【0015】これら、ガントリ11、X線制御装置14
およびベッド15は操作卓20にケーブルなどで接続さ
れており、操作卓20における操作に応じてそれぞれ動
作するようになっている。この操作卓20には、再構成
画像などを表示するモニター装置21や、モニター装置
21の画面上で領域指定することなどに使用されるマウ
ス22や、動作開始を指示する動作ボタン23などが備
えられる。
【0016】この操作卓20の内部には、図2に示すよ
うに、CPU41や、大容量のメモリ42や、画像再構
成演算を行なう演算装置43や、再構成画像を格納する
ハードディスク44や、生データを格納するハードディ
スク45や、計算済みの確認信号を保持する確認用メモ
リ46や、治療計画(画像処理)を行なうための画像処
理装置47などが備えられている。このCPU41は、
マルチプロセス可能なものとなっている。
【0017】つぎに、動作について、図3および図4の
フローチャートを参照しながら説明する。なお、図4は
図3で表わされた動作の続きの動作を示すものである。
動作スタートして、まずFinがすべてクリアされて0
とされる。このFinは計算済み確認用メモリ46を表
わす。ここで、スライス位置nについては、被検者の具
体的な基準点(たとえばOMライン)からのオフセット
ではなく、再構成する全スライスの位置に通し番号を設
けたものとする。たとえば、OM-124,OM-122,OM-120,OM-
118,OM-116,…のようにOMラインを基準とした表示方
法で示された位置のスライスを順次再構成したい場合、
その位置を、それぞれ、1、2、3、4、5、…と呼ぶ
こととする。そして、上記のFinはそれぞれのスライ
ス位置ごとに情報(数値)を持つ。つまり上記のスライ
ス位置ごとに、Fin(1),Fin(2),Fin
(3),…の値を持ち、これらの値は「0」または
「1」をとり、「0」はそのスライスが未計算(画像再
構成演算前)、「1」は計算済み(画像再構成演算済
み)を、それぞれ表わすものとする。
【0018】上記のようにまず最初にFin(1),F
in(2),Fin(3),…がすべて「0」にされた
状態となり、この状態で操作者が操作卓20の動作ボタ
ン23を押すと、いわゆるCRスキャンが行なわれる。
すなわち、X線管12とX線検出器13とが回転せずに
一つの位置に固定されたまま、X線ビームの曝射が行な
われ、同時にベッド天板16が移動する。これにより、
被検者に対してX線ビームを1方向に照射した状態で被
検者が移動していくことになる。その移動の各位置ごと
に収集されたデータが生データ格納用ハードディスク4
5に格納され、この生データが読み出されて画像再構成
演算装置43によってその位置ごとに並べられることに
より、1方向から透視したような透視像(CR像)が得
られ、これがモニター装置21で表示される。
【0019】つぎに操作者が動作ボタン23を押すと、
今度は螺旋回転スキャンが開始される。すなわち、X線
管12とX線検出器13とが回転し始め、同時にX線曝
射が開始される。そして、被検者を乗せたベッド天板1
6の移動が開始させられる。このX線管12とX線検出
器13との回転と、被検者の移動とが同時に行なわれる
ことにより、X線ビームによる螺旋回転スキャンが行な
われ、得られた生データが大容量メモリ42に収集され
ていく。必要ならばこの生データは生データ格納用ハー
ドディスク45に転送される。このプロセスは終了通知
を生じて終了する。
【0020】このような螺旋回転スキャンおよびデータ
収集と並行して、上記のモニター装置21に表示された
CR像上でROI(優先再構成領域)の指定ができるよ
うになっている。このROIは、とくに放射線治療の対
象となる部位の大まかな位置、範囲を指示するものであ
る。大まかな位置・範囲がわかればよいので、CR像上
での画像処理によってその指定は十分可能である。操作
者は、マウス22の操作によって、CR像の上に、RO
Iを描くことによりこの大まかな位置・範囲の指定を行
なう。ROIが指定されると、その指定されたROIを
含むようなスライス位置が計算される。これが終わる
と、終了通知を発生してこのプロセスが終了する。
【0021】上記の螺旋回転スキャンおよびデータ収集
と、これと並行して行なわれるROI設定が終了する
と、それぞれ終了通知が出され、この終了通知によりい
ずれが先に終了したかが判定される。螺旋回転スキャン
・データ収集のプロセスが先に終了した場合、収集され
たデータからデフォルト位置のスライスから画像再構成
が開始される。ここでは、デフォルト位置として、多数
の全スライスの中の中心位置としており、この一つのス
ライスでの画像再構成が終了したら、そのスライス位置
nについてのFin(n)=1とした上で、次(隣)の
スライス位置での画像再構成を行ない、これを繰り返
す。
【0022】このような画像再構成処理は、そのスライ
ス位置に相当する生データを大容量メモリ42(または
生データ格納用ハードディスク45)から、画像再構成
演算装置43に読み込み、一般的に用いられている螺旋
回転スキャンの画像再構成アルゴリズムにより演算する
ことにより行なわれる。演算が完了し、その1枚のスラ
イスについての画像が得られたら、その演算結果(再構
成された画像データ)を直接(モニター装置21に表示
させることなく)再構成画像格納用ハードディスク44
に書き込み、そのスライスについての画像再構成が終わ
ったことを表わすため、計算済み確認用メモリ46の該
当個所の内容を「計算済み」を表わす値に書き換える。
【0023】このような各スライスでの画像再構成が繰
り返されているときに、ROI設定プロセスが終了する
と、この画像再構成処理は処理の区切りのよい適当な時
点で中断させられる。具体的にはたとえば、図3で示す
ようにスライス位置nでの画像再構成が終わりFin
(n)=1とした後、ROI設定が終了したかどうかを
判断して終了していたら、次の画像再構成には移行せ
ず、設定ROIが含まれるスライス位置についての画像
再構成処理を開始する。
【0024】これに対して、螺旋回転スキャン・データ
収集のプロセスよりも先にROI設定プロセスが終了し
た場合、このときはデフォルト位置での画像再構成を行
なうことなく、後に終わる螺旋回転スキャン・データ収
集のプロセスの終了を待ち、その後に設定ROIを含む
スライスについての画像再構成処理が開始される。
【0025】この優先再構成領域として設定したROI
を含むスライスでの画像再構成処理が開始されると、R
OI内の各スライスについてこれが順次行なわれ、RO
I内についてすべて終了したら、ROI外のスライスに
ついての画像再構成処理が行なわれる。つまり、再構成
すべき全スライスをつぎのような順序で処理する。スラ
イス総数をMとし、ROIを含むスライスをr1〜r2
とする(1<r1<r2<Mであるとする)と、r1,r1+
1,r1+2,…,r2-1,r2,r1-1,r1-2,…,2,1,r2+1,r2+2,…,M-
1,Mの順序で画像再構成処理を行なう。
【0026】ただし、上記のようにすでに一部のスライ
スで画像再構成処理が終了していることもあるので、こ
の順序で処理していくときに、そのスライス位置の番号
のFinを参照して「0」であるか「1」であるかによ
りそのスライスが計算済み(画像再構成処理済み)であ
るかどうかを確認する。すでに計算済みであるなら、次
の位置のスライスに関する処理に進む。こうして、全ス
ライスが再構成されれば、この再構成プロセスは終了す
る。
【0027】一方、この再構成プロセスを継続したまま
(処理終了を待つことなく)、これと並行して、治療計
画のための画像処理を行なう。すなわち、上記のように
デフォルト位置から、あるいはROI内の最初の位置か
ら再構成されたものから順次、画像データを画像処理装
置47に読み込んでこの処理を行なう。その際、確認用
メモリ46を参照してそのスライスについてすでに画像
再構成終了したかを確認する。たとえば、この治療計画
のための画像処理は、ROI内の最初のスライスのCT
像をモニター装置21に表示し、マウス22の操作によ
り、そのCT像上で治療の必要な病巣部を領域指定する
ことにより行なわれる。このCT像のスライス位置とC
T像内の指定領域とにより、治療すべき部分の位置・領
域の情報が得られる。1つのスライスのCT像において
この処理が終了すると、つぎのスライスについて同様の
処理が繰り返されるが、そのときFinを参照し、次の
スライスの画像が再構成済みであるかどうかが確認され
る。まだ計算が済んでいなければ、計算終了まで待つこ
とになる。
【0028】図5は第2の実施例を示すもので、この実
施例では治療計画はX線CT装置内で行なわず、外部の
治療計画装置で行なうこととしている。すなわち、図5
に示すように治療計画装置30がケーブル等で、X線C
T装置の操作卓20と接続されている。この治療計画装
置30にはモニター装置31とマウス32が備えられ
る。
【0029】この実施例において、X線CT装置のガン
トリ11はX線管12とX線検出器13とを備え、その
X線管12にはX線制御装置14より高電圧が供給さ
れ、ベッド15は水平方向に移動するベッド天板16を
備えており、モニター装置21とマウス22と動作ボタ
ン23とを備える操作卓20によりこれらX線管12、
X線検出器13の回転、X線曝射用高電圧の供給、ベッ
ド天板16の移動などが制御されることなど、X線CT
装置としての構成は図1と同様である。また、操作卓2
0には図6に示すように、マルチプロセス可能なCPU
41、大容量メモリ42、画像再構成演算装置43、再
構成画像を格納するハードディスク44、生データを格
納するハードディスク45、確認用メモリ46を備えて
いる点も第1の実施例と同じである。ただ、治療計画の
ための画像処理は外部の治療計画装置30で行なうの
で、そのための画像処理装置47(図2)は備えられて
いない。代わりに治療計画装置30との間でデータ転送
を行なうインターフェイス回路48が備えられる。ま
た、確認用メモリ46は、画像再構成済みの値と転送済
みの値と保持する領域を持つ。
【0030】治療計画装置30には図6に示すように、
マルチプロセス可能なCPU51、画像格納用ハードデ
ィスク52、受信済みの値を保持する確認用メモリ5
3、X線CT装置との間のデータ転送を行なうインター
フェイス回路54が備えられる。なお、このX線CT装
置と治療計画装置30との間のデータ転送はたとえばT
CP/IPのプロトコルによる。
【0031】つぎにこの第2の実施例の動作について、
図7、図8に示すフローチャートを参照しながら説明す
る(図8は、図7で示した動作に続く動作を示してい
る)。ここで、スライス位置は上記の第1の実施例と同
じに再構成する全スライスにつけた通し番号で示してお
り、画像再構成計算済みの値をFin(n)、転送済み
の値をSnd(n)、受信済みの値をRec(n)で表
わすものとする。ここでnは上記したスライス位置を示
す番号である。これらFin(n)、Snd(n)、R
ec(n)は、「0」、「1」の値をとり、「0」は未
計算、未転送、未受信を、「1」は計算済み、転送済
み、受信済みをそれぞれ表わす。
【0032】起動すると図7に示すようにまず、Fin
(n)、Snd(n)、Rec(n)がすべて「0」に
クリアされる。この状態で操作者が操作卓20の動作ボ
タン23を押すと、CRスキャンが行なわれ、1方向か
ら透視したような透視像(CR像)が得られる。このC
R像のデータはただちに治療計画装置30に送られる。
治療計画装置30では、この転送されたCR像データを
使用し、治療計画を策定するプロセスを行なうが、この
プロセスと並行して、X線CT装置においては螺旋回転
スキャン・データ収集のプロセスが行なわれる。
【0033】X線CT装置では、操作者の動作ボタン2
3の操作により螺旋回転スキャン開始の指示が入力され
ることに応じて、X線ビームによる螺旋回転スキャンが
開始され、収集されたデータが大容量メモリ42に格納
される(必要ならば生データ格納用ハードディスク45
に転送される)。このプロセスは終了通知を発生して終
了する。
【0034】治療計画装置30では、転送されたCR像
のデータをいったんハードディスク52に格納し、さら
に読み出してこのCR像をモニター装置31で表示す
る。このCR像上でROI(優先再構成領域)の指定が
マウス32の操作によってなされる。ROIが指定され
ると、その指定されたROIを含むようなスライス位置
が計算され、そのスライス位置情報がX線CT装置に送
信される。
【0035】X線CT装置ではスライス位置情報受信開
始指示が出されて、受信プロセスが立ち上がっており、
スライス位置情報が転送されてくるのを待っている。ス
ライス位置情報の受信が終了すると、終了通知を出し
て、このプロセスが終了する。
【0036】螺旋回転スキャン・データ収集のプロセス
と、受信プロセスとのいずれが先に終了したかが判定さ
れ、螺旋回転スキャン・データ収集のプロセスが先に終
了した場合、収集されたデータからデフォルト位置のス
ライスから画像再構成が開始される。ここでは、デフォ
ルト位置として、多数の全スライスの中の中心位置とし
ており、この一つのスライスでの画像再構成が終了した
ら、そのスライス位置nについてのFin(n)=1と
した上で、次(隣)のスライス位置での画像再構成を行
ない、これを繰り返す。
【0037】このような各スライスでの画像再構成が繰
り返されているときに、受信プロセスの終了通知が出さ
れると、あるスライス位置nでの画像再構成が終わりF
in(n)=1とした後、この受信プロセスの終了が判
定されて、次の画像再構成には移行せず、設定ROIが
含まれるスライス位置についての画像再構成処理を開始
する。
【0038】これに対して、螺旋回転スキャン・データ
収集のプロセスよりも先に受信プロセスが終了した場
合、このときはデフォルト位置での画像再構成を行なう
ことなく、後に終わる螺旋回転スキャン・データ収集の
プロセスの終了を待ち、その後に設定ROIを含むスラ
イスについての画像再構成処理が開始され、ROI内に
ついてすべて終了したら、ROI外のスライスについて
の画像再構成処理に移る。この順序は上記の第1の実施
例と同じである。各スライス位置の画像再構成計算を行
なう際、そのスライス位置の番号のFinを参照して
「0」であるか「1」であるかによりそのスライスが計
算済み(画像再構成処理済み)であるかどうかを確認
し、すでに計算済みであるなら、次の位置のスライスに
関する処理に進むことも第1の実施例と同様である。こ
うして、全スライスが再構成されれば、この再構成プロ
セスは終了する。
【0039】そして、この再構成プロセスを継続したま
ま(処理終了を待つことなく)、これと並行して、再構
成された画像データの転送プロセスが行なわれる。送信
処理開始指示が出されて転送プロセスが起動し、まず、
変数Nが0にリセットされる。このNは転送した画像の
枚数をカウントするものである。Fin(n)=1とS
nd(n)=0の両方を満たすnがあるかどうかを判定
し、なければそれが満たされるまで待つことになる。す
なわち、まだ転送プロセスを起動したばかりであるから
Snd(n)=0であるが、画像再構成演算が1枚も終
了していなければFin(n)=1とはなっていない。
その場合、演算終了を待ち、1枚の画像計算が終了して
Fin(n)=1となったときに、そのスライス位置n
の画像データを治療計画装置30に送る。位置nのスラ
イスについてデータ転送が終了すると、Snd(n)=
1とされるとともに、Nが1だけカウントアップされ
る。このNが全スライス数と一致したとき、全スライス
に関する画像データ転送が終了したことになるので、こ
の転送プロセスは終了する。
【0040】治療計画装置30では、このX線CT装置
での動作と並行して、受信プロセスが起動されており、
上記のように転送された画像データを受信する。受信し
た画像データのスライス位置nについてRec(n)=
1とする。このように、順次転送されてきた画像データ
のスライス位置に対応する確認用メモリ53のRec
(n)を「受信済み」の値とする。また、治療計画装置
30では、この受信プロセスと並行して治療計画のため
の画像処理が行なわれる。転送されたCT像のデータは
いったんハードディスク52に格納された後、読み出さ
れ、モニター装置31で表示され、こうしてモニター装
置31で表示されるCT像上で、マウス32の操作によ
って治療の必要な病巣部の領域指定が行なわれる。これ
により、治療すべき部分の位置・領域の情報が得られ
る。1つのスライスのCT像においてこの治療計画のた
めの処理が終了すると、次のスライスについて同様の処
理が繰り返されるが、そのときRecが参照され、次の
スライスの画像データが受信済みであるかどうかが確認
され、まだ受信が済んでいなければ、受信終了まで待つ
ことになる。
【0041】なお、これらの実施例ではCRスキャンを
最初に行ない次に螺旋回転スキャンを行なったが、動作
ボタン23の操作によりCRスキャンを行なうことなく
最初から螺旋回転スキャンが開始されるようにしてもよ
い。この場合、収集されたデータから、X線管12・X
線検出器13の角度が同じであるときのデータのみを取
り出して、それらをベッド天板16の移動方向に並べ、
CR像を作成する。このCR像を用いて優先再構成すべ
き領域を指定することは同じである。
【0042】また、ROIを含むスライスについての画
像再構成順序は、上記の他に、ROI内の中央から両端
方向に交互に1スライスずつ再構成するような順序や、
ROI内の一端から他端へ1スライス置きに順次再構成
し、他端にまで到達したら再び一端側から他端側へと未
計算のスライスを順次再構成していくとう順序などをと
ることができる。これらの順序をいくつかあらかじめ用
意しておいて、治療計画のための画像処理の内容に応じ
て適宜選ぶようにすることも可能である。
【0043】さらに、螺旋回転スキャン・データ収集の
プロセスがROI設定プロセスまたはその結果のスライ
ス位置情報受信プロセスよりも先に終わった場合、RO
I設定プロセスまたはスライス位置情報受信プロセスが
終了するまで待ってROI内のスライスについての画像
再構成処理プロセスに移るようにしてもよい。逆に、R
OI設定プロセスまたはスライス位置情報受信プロセス
が螺旋回転スキャン・データ収集のプロセスよりも先に
終わったとき、ただちに、設定ROIを含むスライスに
ついての画像再構成処理プロセスに移るようにすること
もできる。
【0044】治療計画のための画像処理や優先再構成領
域の指定は、いずれの実施例でも、マウス操作による手
動入力によるものであるが、これを臓器の自動輪郭抽出
などの自動画像処理で行なうか、あるいはこのような自
動画像処理を一部に取り入れた半自動・半手動の構成も
可能である。このような自動化とは反対に、画像処理と
して、単にモニター装置に表示されたCT像を観察する
だけの構成でもよい(この場合、放射線治療のために
は、観察結果として得られる治療部分の位置・領域の情
報を別途、放射線治療装置などに入力することにな
る)。
【0045】さらに、螺旋回転スキャンによって得たデ
ータから画像再構成処理する際、その再構成スライスの
ピッチは優先再構成領域内と優先再構成領域外とで変化
させることも考えられる。その他、螺旋回転スキャン型
X線CT装置を第4世代のX線CT装置で構成するな
ど、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変更可能
である。また、この発明は、放射線治療の計画策定だけ
でなく、螺旋回転スキャン型X線CT装置で得られる画
像データを利用するさまざまな場合、たとえば定位脳手
術などのための画像処理に利用するような場合などに適
用できる。
【0046】
【発明の効果】以上実施例について説明したように、こ
の発明のX線CT装置によれば、再構成画像のデータを
治療計画などに利用する場合に、すべてのスライスにつ
いての画像再構成処理が終了することを待たずにその利
用が可能となるので、時間の効率的な利用を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例にかかるX線CT装置
の模式的な斜視図。
【図2】第1の実施例のデータ処理系を示すブロック
図。
【図3】第1の実施例における動作を説明するためのフ
ローチャート。
【図4】第1の実施例における動作の図3に続く部分を
示すフローチャート。
【図5】第2の実施例にかかるX線CT装置の模式的な
斜視図。
【図6】第2の実施例のデータ処理系を示すブロック
図。
【図7】第2の実施例における動作を説明するためのフ
ローチャート。
【図8】第2の実施例における動作の図7に続く部分を
示すフローチャート。
【符号の説明】
11 ガントリ 12 X線管 13 X線検出器 14 X線制御装置 15 ベッド 16 ベッド天板 20 操作卓 21、31 モニター装置 22、32 マウス 23 動作ボタン 30 治療計画装置 41、51 CPU 42 大容量メモリ 43 画像再構成演算装置 44 再構成画像格納用ハードディス
ク 45 生データ格納用ハードディスク 46、53 確認用メモリ 47 画像処理装置 48、54 インターフェイス回路 52 画像格納用ハードディスク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に向けてX線ビームを照射する手
    段と、被検体を透過したX線ビームを受けて透過X線デ
    ータを検出する検出手段と、X線ビームの焦点を該被検
    体の周囲に回転させる回転手段と、該被検体を保持し、
    X線ビームに対して該被検体を移動させる移動手段と、
    X線ビームの焦点を回転させながら被検体を移動させて
    螺旋回転スキャンのデータを収集する手段と、X線ビー
    ムの焦点位置が所定の角度にあるときのデータからCR
    像を形成する手段と、該CR像上で所望の領域を設定す
    る手段と、上記収集した螺旋回転スキャンのデータを用
    いて上記の設定された領域内のスライスについて優先し
    て画像再構成処理を行なう手段と、この画像再構成処理
    と並行して再構成されたCT像を用いて画像処理を行な
    う手段とを備えることを特徴とするX線CT装置。
  2. 【請求項2】 互いにオンライン接続されたX線CT装
    置と画像処理装置とからなるシステムにおいて、上記X
    線CT装置は、被検体に向けてX線ビームを照射する手
    段と、被検体を透過したX線ビームを受けて透過X線デ
    ータを検出する検出手段と、X線ビームの焦点を該被検
    体の周囲に回転させる回転手段と、該被検体を保持し、
    X線ビームに対して該被検体を移動させる移動手段と、
    X線ビームの焦点を回転させながら被検体を移動させて
    螺旋回転スキャンのデータを収集する手段と、X線ビー
    ムの焦点位置が所定の角度にあるときのデータからCR
    像を形成して上記画像処理装置に送る手段と、上記画像
    処理装置から送られた領域情報に基づき、その領域内の
    スライスについて優先して、上記収集した螺旋回転スキ
    ャンのデータを用いて画像再構成処理を行なう手段と、
    再構成された画像のデータを上記画像処理装置に送る手
    段とを備え、上記画像処理装置は、上記X線CT装置か
    ら送られたCR像上で所望の領域を設定する手段と、設
    定した領域の情報を上記のX線CT装置に送る手段と、
    上記のX線CT装置において優先して再構成された画像
    のデータを受けて画像処理を行なう手段とを備えること
    を特徴とするシステム。
JP6305432A 1994-11-15 1994-11-15 X線ct装置 Pending JPH08140965A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000325337A (ja) * 1999-05-20 2000-11-28 Shimadzu Corp X線ct装置
JP2010124924A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Hitachi Medical Corp X線ct装置
JP2010233762A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Shimadzu Corp X線断層撮影装置
JP2019162236A (ja) * 2018-03-19 2019-09-26 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線コンピュータ断層撮影装置、及び画像生成装置

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