JPH081406Y2 - 泡風呂用追焚き装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は泡風呂追焚き装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、浴槽水の循環吐出部に泡噴出機能を持たせたも
のが提案されている。ところでこの種の装置では、気泡
によって冷却されたりするため、別途追焚装置を必要と
していた。ところが、浴槽に泡噴出器や追焚用の循環口
が多数取り付けられるため見苦しく、又操作もそれぞれ
が独立しているため、わずらわしいものであった。そこ
で、泡風呂用の循環経路に追焚循環系路を共用させるこ
とが考えられる。

一方、追焚装置においては、給湯器と複合化し、給湯
器から設定温度の湯を追焚循環系路を介して浴槽に落と
し込み、設定水位まで自動でお湯張りする自動給湯追焚
装置が主流となっている。

そこで、上記泡風呂装置に自動給湯追焚機能を付加す
ればよいのであるが、それには以下のような問題点があ
った。

（考案が解決しようとする課題） すなわち、追焚き運転中に泡運転をするような追焚き
と泡風呂との同時運転の場合に、追焚き回路の流量が循
環回路の流量の変化に伴って変化し、吐出湯温が熱くな
ったりぬるくなったりしていた。

本考案は、このような不快な状態になることを防止し
ようとするものである。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図に基づいて詳述する。

第１図の本考案の自動給湯追焚装置を備えた泡風呂装置
を示す。第１図において、１は浴槽、２は浴槽１内の湯
を循環するための循環回路であり、循環回路２には湯を
強制循環させるためのポンプ５が設けられている。ポン
プ５の吐出側の流路は、背側流路33と足側流路34とに分
流され、各流路の末端すなわち浴槽吐出部には、泡噴出
器35が設けられている。そして各流路33、34にはそれぞ
れ流量制御弁31、32が介設されている。

４は循環回路２のポンプ５吐出側から分岐せられた追
焚き回路で、湯を加熱する風呂用熱交換器６、浴槽１内
の水位を検出するための圧力センサー７、循環判定等に
用いる水流スイッチ８、浴槽１内の湯温を検知するため
のサーミスタ９及び追焚き回路４に湯を流す自吸式のポ
ンプ21と共に、追焚き回路４を流れる湯量を制御する流
量制御弁39が設けられている。該追焚き回路４は、前記
循環回路２の背側流路33及び足側流路34の各流量制御弁
31、32の下流側に合流接続されている。

３は浴槽１内に湯を落とし込むための給湯回路であ
り、給湯回路３は追焚き回路４を介して浴槽１に接続さ
れている。給湯回路３は、市水から給湯用熱交換器10を
経て追焚き回路２に接続されており、給湯回路３の給湯
用熱交換器10よりも下流側からは給湯分岐回路11が分岐
させられている。この給湯分岐回路11は、シャワーやカ
ラン等に接続されており、これらの機器へ給湯してい
る。給湯回路３の給湯用熱交換器10よりも上流側には、
市水からの入水流量を検知するための入水流量センサー
12と水温検知用のサーミスタ13が設けられており、給湯
用熱交換器10と給湯分岐回路11の中間には入水流量を調
整するための流量調整弁14と、給湯用熱交換器10の出湯
温度を検知するサーミスタ15が設けられている。さら
に、給湯分岐回路11よりも下流側には、浴槽１への落と
し込み流量を検知する落とし込み流量センサー17、バキ
ュームブレーカ18、給湯回路３を開閉するための落とし
込み用開閉弁19及び逆止弁20が設けられている。16は逆
止弁20の下流の給湯回路３に設けられた三方弁であり、
後述する濾過槽に接続される逆洗回路30を分岐するもの
である。

23は循環回路２のポンプ５吐出側から分岐し、ポンプ
５吸込側に合流接続される濾過回路で、途中に濾過槽22
が介設されている。そして、濾過槽22よりも上流側の箇
所からは三方弁26を介して逆洗用排水回路24が分岐せら
れ、濾過槽22よりも下流側の箇所には三方弁25を介して
前記逆洗回路30が合流せられている。29は濾過槽22に設
けられたエア抜き弁で、濾過槽22内に水を充満させると
きに槽内の空気を抜くものである。

逆洗回路30には、定流量用のガバナー27とエアセパレ
ータ28が設けられている。

36は各泡噴出器35に接続される空気供給管で、空気量
制御弁37によって流量が制御されるようになっている。

また、図示しない制御装置は、図示しない操作装置の
指令に基づき、後述する落とし込み給湯、追焚き、濾
過、逆洗、泡風呂、泡風呂と追焚きの各運転を行う。

上記自動給湯追焚装置を備えた泡風呂装置の落とし込
み（給湯）時の動作を第２図フローチャートに基づき説
明すると、制御装置は落とし込み指令を受けると（S1）
三方弁16を切替えて追焚き回路４と給湯回路３とを連通
させる（S2）と共に、三方弁25、26を切替えて循環回路
２側を閉じる（S3）ように制御する。しかして落とし込
み用開閉弁19が開弁される（S4）と、湯が給湯回路３か
ら追焚き回路４内に流れ込み、風呂用熱交換器６及び循
環回路２を通って浴槽１内へ落とし込まれる。したがっ
てこの場合には湯は濾過槽22を通過しない。そして、あ
る手順の水位検出動作を行って、圧力センサー７にて水
位を検出し、設定水位になれば（S5）落とし込み用開閉
弁19を閉弁する（S6）。そのあと三方弁25を切替え循環
回路２側を開き、濾過槽22内に水を充満させる（S7）の
である。

つぎに、追焚き時の動作を第３図のフローチャートに
基づき説明する。制御装置は追焚き指令を受けると（S
8）この時も三方弁25、26は落とし込み時と同様に、循
環回路２側を閉じてる（S9）。まず配管内のエアがショ
ートサイクルしないように流量制御弁31、32を全閉にし
（S10）、自吸ポンプ21を運転する（S11）。浴槽１に水
が入っていれば、循環回路２から追焚き回路４に水が吸
い込まれ、水流スイッチ８がオンとなる。追焚き回路４
から循環回路２に再び戻った水は、背側流路３及び足側
流路34を通って浴槽１に戻される。水流スイッチ８がオ
ンとなれば（S12）、浴槽１に水が有りしかも循環回路
２、追焚き回路４共にエアパージされ水が充満している
ことになる。そこで流量制御弁31、32を開き（S13）、
ポンプ５を運転する（S14）のである。しかして、ポン
プ５が運転されると、湯が浴槽１から循環回路２内に吸
い込まれ、風呂用熱交換器６及び流量制御弁31、32を通
り、浴槽１内へ戻る。したがって、この場合も湯は濾過
槽22を通過しない。又、湯は風呂用熱交換器６の通過時
に、図示しないバーナによって加熱される（S16）。そ
してサーミスタ９が設定温度を検出すれば（S17）、ポ
ンプ５、21およびバーナの運転を止める（S18）のであ
る。この追焚き単独運転時には流量制御弁39は半開とな
っている（S15）。

また濾過時には第４図のフローチャートに示すよう
に、濾過指令を制御装置が受けると（S19）、三方弁25
は濾過槽22側と循環回路２のポンプ吸込側とを連通させ
るように制御される（S20）と共に、三方弁26は逆洗用
排水回路24の方向で閉じるように制御され（S21），ポ
ンプ５が運転される（S22）。湯は浴槽１から循環回路
２内に吸い込まれ、濾過回路23へ流れるものと浴槽１に
吐出されるものに分流される。濾過回路23に流れた湯は
濾過槽22を通過し、浴湯中の湯垢等の細かな汚れを除去
されたあと再び循環回路２のポンプ５吸込側に戻る。

次に逆洗時には、第５図のフローチャートに示すよう
に、逆洗指令を制御装置が受けると（S23）、三方弁25
は逆洗回路30側と濾過槽22側とを連通させるように制御
される（S24）と共に、三方弁26は濾過槽22側と逆洗用
排水回路24を連通させるように制御される（S25）。
又、三方弁16が給湯回路３と逆洗回路30とを連通する
（S26）と共に、落とし込み用開閉弁19が開成するよう
に制御される（S27）。給湯回路３の湯は逆洗回路30に
流れ込み、ガバナー27によって流量が絞られ、エアセパ
レータ28にて気水分離されたあと、濾過槽22を逆流して
逆洗用排水回路24から排水される。この時、逆洗水が濾
過槽22を逆流するので、濾過槽22内の濾材に付着してい
た汚れが逆洗水によって剥離されると共に洗い流され、
逆洗水と共に排出される。

次に泡風呂運転時の動作について第６図のフローチャ
ートに基づいて説明する。制御装置が泡風呂指令を受け
る（S28）と、三方弁25、26に追焚き時と同様に制御さ
れる（S29）。そしてポンプ５が運転される（S30）。泡
噴出器35に接続された空気供給管36の空気量制御弁37が
開かれる（S31）と、浴槽１への吐出噴流中に気泡が混
入され、泡風呂となり、泡風呂運転の強弱設定（S32）
に応じて流量制御弁31、32の開度が制御される（S3
3）。

次に追焚運転中に泡運転する同時運転時について説明
する。追焚単独運転時は、流量制御弁39は半開となって
いるが、追焚運転中に泡風呂運転開始操作が図示しない
操作器で行われる（S34）と、その強弱設定に応じて追
焚き流量が変化するのを防止するために開閉制御され
る。つまり、泡運転の強弱設定により、流量制御弁31、
32が制御されて循環流量が変化するので、流量制御弁3
1、32が絞られる（S35）と追焚き流量が増えるため流量
制御弁39も絞っていき（S36）、流量制御弁31、32が開
かれる（S35）と追焚き流量を確保するため流量制御弁3
9も開かれる（S36）。

そして上記各運転は、マイクロコンピュータを含む単
一の制御装置にて制御され、その操作器も制御装置に対
応するものでたりる。

（考案の効果） 以上のように本考案は、浴槽の湯をポンプにより循環
させる循環回路のポンプ吐出側から風呂用熱交換器を有
する追焚き回路を分岐接続すると共に、循環回路のポン
プ吐出側で上記分岐位置より下流側に流量制御弁を介設
して該流量制御弁の下流側に追焚き回路を合流接続し、
浴槽吐出部に泡噴出器を設けた泡風呂用追焚き装置にお
いて、前記追焚き回路に流量制御弁を介設し、追焚き回
路に介設した流量制御弁の開度を循環回路の流量制御弁
の開度変化に応じて制御する制御装置を備えたので、泡
運転と追焚き運転とが同時に行われ泡運転の強弱を行っ
た場合でも、追焚き回路の循環流量を一定に保つことが
でき、吐出湯温が熱くなったりぬるくなったりすること
はなくなり、快適な入浴を楽しめるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全体回路図である。第２
図、第３図、第４図、第５図、第６図は本考案の一実施
例におけるフローチャートである。 １……浴槽 ２……循環回路 ４……追焚き回路 35……泡噴出器 31……流量制御弁 32……流量制御弁 39……流量制御弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽の湯をポンプにより循環させる循環回
   路のポンプ吐出側から風呂用熱交換器を有する追焚き回
   路を分岐接続すると共に、循環回路のポンプ吐出側で上
   記分岐位置より下流側に流量制御弁を介設して該流量制
   御弁の下流側に追焚き回路を合流接続し、浴槽吐出部に
   泡噴出器を設けた泡風呂用追焚き装置において、前記追
   焚き回路に流量制御弁を介設し、追焚き回路に介設した
   流量制御弁の開度を循環回路の流量制御弁の開度変化に
   応じて制御する制御装置を備えたことを特徴とする泡風
   呂用追焚き装置。