JPH08140347A - Dc−dcコンバータ回路を用いた高電圧負荷駆動装置 - Google Patents

Dc−dcコンバータ回路を用いた高電圧負荷駆動装置

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JPH08140347A
JPH08140347A JP30149794A JP30149794A JPH08140347A JP H08140347 A JPH08140347 A JP H08140347A JP 30149794 A JP30149794 A JP 30149794A JP 30149794 A JP30149794 A JP 30149794A JP H08140347 A JPH08140347 A JP H08140347A
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coil
energy
magnetic core
voltage
power supply
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JP30149794A
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Inventor
Daisuke Yoshida
大輔 吉田
Toshihiko Kanda
俊彦 神田
Takeo Kato
武雄 加藤
Keizou Shirotsuka
敬三 白塚
Yasufumi Kawasuji
康文 川筋
Masao Hagiwara
政雄 萩原
Yasushi Kawamichi
泰史 川路
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フライバック型DC−DCコンバータ回路を
用いた高電圧負荷駆動装置において、コイルあるいはト
ランス、及びスイッチ手段の小型化、さらにスイッチ手
段のスイッチング時損失の低下を実現できる小型で高効
率な高電圧負荷駆動装置を提供する。 【構成】 直流電源10から出力される直流電圧を昇圧
する昇圧手段20によって得た高電圧を、被駆動装置3
0に供給するDC−DCコンバータ回路を用いた高電圧
負荷駆動装置において、前記昇圧手段20は、磁芯に蓄
積可能なエネルギを増大させる方向に磁気的にバイアス
されている磁芯を有するコイル21あるいはトランス2
2と、コイル21あるいはトランス22の前記磁芯にエ
ネルギを蓄積するための電流を開閉するスイッチ手段2
3と、スイッチ手段23が閉成されたとき負荷側からの
エネルギ逆流を防止する整流手段24とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、DC−DCコンバータ
回路を用いた高電圧負荷駆動装置に係わり、特には高電
圧で負荷を駆動する高電圧出力電源装置の昇圧手段にフ
ライバック型DC−DCコンバータ回路を有する負荷駆
動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば静電集塵機、静電植毛装置、静電
塗装装置、あるいは電子複写機用感光ドラム帯電装置の
ような高電圧負荷駆動を必要とする装置において、その
高電圧電源回路として、以前から行われていたトランス
により商用電源電圧を昇圧してこれを整流手段にて直流
化して高電圧を得る方式に代わり、最近では、例えばフ
ライバック型DC−DCコンバータを電源として使用す
る例が増えている。その最大の利点は、前述のトランス
による商用電源昇圧方式を用いた高電圧電源回路に比べ
て、装置を小型化できることにある。
【0003】図14(a)は、フライバック型DC−D
Cコンバータ回路の基本動作を説明するものであり、以
下に図に沿って回路の動作を説明する。コイルLは、そ
の内部に磁芯を有するエネルギ蓄積用の単一コイルであ
る。またスイッチ手段SWは、直流電流を開閉できる例
えばトランジスタ等の半導体スイッチである。ここでコ
ンデンサCは、直流電源Eにより電源電圧Vに充電され
ていると仮定する。
【0004】まず、スイッチ手段SWを閉成することに
より閉回路Aが形成される。このとき、コンデンサCに
蓄積された電荷は、整流手段Dにより逆流を阻止されコ
ンデンサCに保存される。他方、コイルLには電源電圧
Vが印加され、閉回路Aの電流が増加するに伴い、前記
コイルLの磁芯内にはエネルギが蓄積される。
【0005】次に、任意のタイミングにてスイッチ手段
SWを開放すると、閉回路Aの電流は遮断されるが、コ
イルLは自己誘導作用により電流を維持しようと働くた
め、遮断された閉回路Aの電流はコイルL、整流手段D
及びコンデンサCを含む閉回路Bを流れ、コイルLの磁
芯内に蓄積されたエネルギをコンデンサCに充電する。
【0006】この動作を繰り返すことにより、コンデン
サCは次第に高電圧に充電されて行く。このコンデンサ
Cに充電される電圧は、整流手段Dにより逆流を阻止さ
れているので、前記コイルLの磁芯内のエネルギが供給
される毎に上昇を続け、電源電圧Vより高い電圧を得る
ことができる。
【0007】そして、図示しない電圧検出手段によりコ
ンデンサCの電圧を検出し、この電圧が所定値を超えた
ときは前記スイッチ手段SWの開閉を中止し、また所定
値より低くなったときは前記スイッチ手段SWの開閉を
再開する。このようにして、電源電圧Vより高い所定の
高電圧を出力できる。
【0008】図14(b)は、前記単一コイルの代わり
に複巻トランスを使用したフライバック型DC−DCコ
ンバータ回路の基本回路である。以下に、この回路の動
作を図14(b)に基づいて説明する。ここで、直流電
源E、スイッチ手段SW、整流手段D及びコンデンサC
は、前述の単一コイルを使用した場合と同じものであ
る。
【0009】複巻トランスTは、一次側と二次側の巻線
方向が逆になっている。すなわち、スイッチ手段SWを
閉成して閉回路Aが形成され、図示した方向に一次側電
流i1が流れたとき、トランスTの出力端子TAとTB
間にはTAが負、TBが正となる誘起電圧が発生する。
この誘起電圧は、整流手段Dに対して逆方向であるの
で、このときは二次側電流は流れない。よってこのとき
は前述の単一コイルと同様に、トランスTの二次側コイ
ルL2はその磁芯内にエネルギを蓄積する。
【0010】次に任意のタイミングにてスイッチ手段S
Wを開放すると、前述同様に閉回路Aの電流i1は遮断
されるが、トランスTの二次側コイルL2は相互誘導作
用により一次側電流i1を維持しようと働くため、トラ
ンスTの出力端子TAとTB間にはTAが正側、TBが
負側となる誘起電圧が発生する。このため二次側コイル
L2及び整流手段D及びコンデンサCを含む閉回路Bが
形成され、二次側電流i2が流れる。そして、トランス
の磁芯内に蓄積されたエネルギをコンデンサCに充電す
る。
【0011】上記のごとく、フライバック型DC−DC
コンバータ回路において、複巻トランスTは、前述の単
一コイルLの場合と同様に、エネルギを蓄積し放出する
動作を行なう。よって、上述の複巻トランスを使用した
回路により、電源電圧Vより高い所定の高電圧を出力で
きる電源装置ができる。
【0012】このようなフライバック型DC−DCコン
バータ回路は、他の方式、例えば前記商用電源昇圧方式
を用いた電源回路あるいはフォワード型DC−DCコン
バータ回路に比較して、下記の大きな特徴がある。 a)出力短絡等の負荷の急変に強い。 b)昇圧比を大きくできる。 c)入力変動に強い。
【0013】すなわち、前記商用電源昇圧方式を用いた
電源回路やフォワード型DC−DCコンバータ回路にお
いては、例えば静電集塵装置におけるスパーク短絡時の
ように負荷が急増した場合、トランスの磁芯が飽和する
ので一次側電流の異常上昇等が発生し、トランスの過熱
による絶縁破損あるいは半導体スイッチ等の前記スイッ
チ手段の破損を招く事もあった。このため、かかる負荷
の急変に対応するための保護手段を設ける必要があっ
た。
【0014】また、前記商用電源昇圧方式を用いた電源
回路やフォワード型DC−DCコンバータ回路において
は、電源の昇圧比を大きくするためには、トランスの昇
圧比を大きくする必要があり、その出力容量に比してト
ランス自体の体積が大型とならざるを得なかった。さら
に、トランス一次側の電圧変動がそのまま二次側に出力
されるので、これより得る高電圧出力は一次側の電圧変
動の影響を受け易い。
【0015】一方、フライバック型DC−DCコンバー
タ回路は前述のごとく、高周波で動作可能な上、毎回コ
イルあるいはトランスにエネルギを蓄積及び放出して、
電源から負荷へのエネルギ伝搬を行なっている。これを
前記単一のコイルにて構成した場合、このコイルにエネ
ルギを蓄積する為のコイル電流を断続するスイッチ手段
SWは、前記コイルを電源に対して開閉する用途に当て
られることになる。すなわち前記スイッチ手段は、電源
とコイルの閉回路を生成するものであって、負荷に対し
てはこれを短絡する方向に作用する。
【0016】しかしながら、前記スイッチ手段を閉成し
ているときは、負荷側のコンデンサCに電圧として蓄積
されているエネルギは、前述のごとく逆流を防止する整
流手段Dによって阻止されている。よって、負荷短絡等
で負荷電流が急増しても、この負荷電流は全て前記コン
デンサCより供給される。また前記スイッチ手段を開放
しているときは、負荷電流は前記コンデンサCより、及
び電源から前記コイルLを介して直接負荷に供給される
ので、前記スイッチ手段は経由しない。
【0017】また、前述のトランス構成のフライバック
型DC−DCコンバータの場合、そのトランス一次側は
電源からのエネルギの蓄積用に供せられ、二次側より負
荷にエネルギを供給する。ここでもし、同じく二次側の
負荷電流が急増したとしても、一次側では単に前記トラ
ンスにエネルギの蓄積のみを行なうため、その出力が短
絡してもすぐに一次側コイルに過大な電流が流れること
はない。
【0018】さらに、前述の動作説明で分かるように、
電源電圧が極端に低下してもコイルあるいはトランスの
磁芯にエネルギを蓄積し、またそのエネルギを負荷側コ
ンデンサへ供給して蓄積し、高電圧を得る。よって、昇
圧比の高い、安定した高電圧を得ることができる。ま
た、電源電圧が変動しても、前記単一コイルあるいはト
ランス一次側コイルに蓄積されるエネルギ量が変動する
のみであるので、出力高電圧値の変動は影響を受けにく
くなっている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記フ
ライバック型のDC−DCコンバータ回路においては、
エネルギをコイル又はトランスに蓄積するので、その磁
芯は磁芯自体が飽和することなく蓄積エネルギに見合う
磁束を通過させる必要があり、このために、高電圧及び
高負荷になるにつれて磁芯の体積が増大するという欠点
を有していた。
【0020】また、小型の磁芯を用いてこれにエネルギ
を蓄積して使用すれば、磁芯の蓄積エネルギを出力側の
前記コンデンサCに高頻度で蓄積しなければならず、よ
って極端にその動作周波数が増大し、このため半導体ス
イッチはそのスイッチング時の損失が増すばかりでなく
必要以上に大きな入力電流を開閉しなければならず、結
果として、半導体スイッチが大容量化及びその放熱構造
が大型化及び複雑化していた。以上のごとく、電源回路
全体の構造さらにはこれを使用している高電圧負荷駆動
装置が大型で複雑になるという問題があった。
【0021】本発明は、このような問題点を解決するた
めに、フライバック型DC−DCコンバータ回路を用い
た高電圧負荷駆動装置において、使用するコイルあるい
はトランス、及びスイッチ手段の小型化、さらにスイッ
チ手段のスイッチング時損失の低下による放熱構造の簡
単化を実現できる小型で高効率なフライバック型DC−
DCコンバータ回路を用いた高電圧負荷駆動装置を提供
することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、直流電源10から出力される直流電圧を
昇圧する昇圧手段20によって得た高電圧を、被駆動装
置30に供給するDC−DCコンバータ回路を用いた高
電圧負荷駆動装置において、前記昇圧手段20は、磁芯
に蓄積可能なエネルギを増大させる方向に磁気的にバイ
アスされている磁芯を有するコイル21あるいはトラン
ス22と、コイル21あるいはトランス22の前記磁芯
にエネルギを蓄積するための電流を開閉するスイッチ手
段23と、スイッチ手段23が閉成されたとき負荷側か
らのエネルギ逆流を防止する整流手段24とからなり、
前記コイル21あるいはトランス22に直流電源10か
ら電流を供給することによって前記磁芯にエネルギを蓄
積し、このエネルギを被駆動装置30側に放出すること
を繰り返して行なう。
【0023】そして、かかる昇圧手段20から高電圧を
供給される被駆動装置30が、例えばマグネトロン等の
定電圧特性を有する定電圧駆動装置、あるいは/及び静
電吸着装置等の急負荷変動を伴う急負荷変動装置である
場合は、本発明に係わるDC−DCコンバータ回路の急
負荷変動に強いという特徴を生かした、軽量で小型の高
電圧負荷駆動装置を構成できる。
【0024】また、本発明に係わるDC−DCコンバー
タ回路の、昇圧比を大きくでき、かつ入力電源電圧の変
動に強いという特徴を生かして、直流電源の出力電圧が
低下したときにそれを補助する手段としての補助電源装
置を備えた、軽量で小型の高電圧負荷駆動装置を構成す
ることができる。
【0025】すなわち、第一の整流手段40と、昇圧手
段20とを並列に配設し、直流電源10から出力される
直流電圧を被駆動装置30に供給する場合、直流電源1
0から出力される直流電圧が被駆動装置30の必要とす
る電圧より低いとき、直流電源10からの直流電圧を昇
圧して被駆動装置30に供給する昇圧手段20としてD
C−DCコンバータ回路を用いた高電圧負荷駆動装置に
おいて、前記昇圧手段20は、磁芯に蓄積可能なエネル
ギを増大させる方向に磁気的にバイアスされている磁芯
を有するコイル21あるいはトランス22と、コイル2
1あるいはトランス22の前記磁芯にエネルギを蓄積す
るための電流を開閉するスイッチ手段23と、スイッチ
手段23が閉成されたとき負荷側からのエネルギ逆流を
防止する整流手段24とからなり、前記コイル21ある
いはトランス22に直流電源10から電流を供給するこ
とによって前記磁芯にエネルギを蓄積し、このエネルギ
を被駆動装置30側に放出することを繰り返して行な
う。
【0026】
【作用】本構成によると、コイル21あるいはトランス
22に直流電源10より電流を供給することでその磁芯
にエネルギを蓄積し、このエネルギを被駆動装置30側
に放出することを繰り返して行なうフライバック型DC
−DCコンバータにおいて、コイル21あるいはトラン
ス22の有する磁芯を、直流電源10から供給される電
流によって発生する磁界とは逆方向に磁気的にバイアス
を掛ける。これによりコイル21あるいはトランス22
の磁芯内には、磁気的にバイアスを掛けない場合に比べ
て、一回当たりの通電で多くのエネルギが蓄積できる。
【0027】また、コイル21あるいはトランス22へ
供給される電流をスイッチ手段23によって開閉し、コ
イル21あるいはトランス22の磁芯に蓄積されたエネ
ルギを負荷側の電圧安定化用コンデンサに放出するのを
制御する場合、上記のごとく一回当たりの通電で多くの
エネルギが蓄積できるので、磁気的にバイアスを掛けな
い場合に比べて、スイッチ手段23のスイッチング周波
数は低くなるとともに、開閉する最大電流値は小さくな
る。
【0028】また、直流電源10から出力される直流電
圧が極端に低くなったり電圧変動が非常に大きくなった
場合でも、本構成によればコイル21あるいはトランス
22の磁芯に多くのエネルギを蓄積でき、このエネルギ
を安定して負荷側へ放出できるので、直流電源の補助装
置として有効に作用する。
【0029】
【実施例】以下に、第一実施例を、図1から図6を用い
て詳細に説明する。図1は、単一コイルのDC−DCコ
ンバータを用いた静電吸着装置の例を示している。図1
において直流電源手段10aは、例えば外部の交流電源
11からの交流電圧を整流さらに平滑して直流電圧を生
成するものである。しかしながら、直流電源手段10a
は例えばバッテリーのような通常の直流電源でも良い。
以下の説明では、直流電源10と呼ぶ。
【0030】直流電源10の正は、コイル21を介して
整流手段24の正に接続し、整流手段24の負は、静電
吸着装置31を介して直流電源10の負に接続する。ス
イッチ手段23は、例えば半導体スイッチ等の高い動作
周波数でスイッチングが可能なものである。半導体スイ
ッチが図1のようにNPNトランジスタの場合は、その
コレクタは、コイル21と整流手段24の接続点に接続
し、エミッタは直流電源10の負に接続する。コンデン
サ32は、整流手段24の負と静電吸着装置31との接
続点、及び直流電源10の負の間に接続する。
【0031】尚コイル21は磁芯を備えた単一コイルで
あり、例えば図示するような永久磁石により、前記磁芯
に対し、直流電源10からの電流で発生する磁界とは逆
方向の磁気的バイアスが掛けられるようになっている。
また、コイル21とスイッチ23と整流手段24とをま
とめて、以下、昇圧手段20と呼ぶ。
【0032】また被駆動装置30は、静電吸着装置31
と、コイル21から放出されたエネルギを蓄積して負荷
に供給するためのコンデンサ32とを含めている。
【0033】さて、次に本実施例の作動について説明す
る。コイル21の磁芯に、直流電源10から供給される
電流によって発生する磁界とは逆方向に、磁気的にバイ
アスを掛けることによって、磁気的にバイアスを掛けて
いない場合に比べて、磁芯に蓄積されるエネルギが増大
することを最初に説明する。
【0034】図2(a)に、コイルの一般的なB−H特
性を示す。この図は簡単の為、磁芯の持つ磁気ヒステリ
シス特性を省略してあるが、更に説明を容易にする為
に、磁芯の飽和特性に着目して図を簡略化したものを図
2(b)に示す。ここで、起磁力が−cからcまでの間
(cは正数とする)は磁束密度Bは直線的に変化するも
のとし、−c以下又はc以上になったら磁束密度Bは飽
和して一定値になると仮定している。
【0035】いまここで、このコイルにI1(A)なる
電流を通電したとき、巻線によって図2(b)に示すa
なる起磁力が与えられたとすると、磁芯にはWaなるエ
ネルギが蓄積される。電流I1を増加させ、起磁力aを
この磁芯の磁気飽和点cまで増大すると、蓄積エネルギ
Waは最大となる。
【0036】次に、このコイルの磁芯を、前記コイル電
流I1によって励磁される方向とは逆方向に磁気的にバ
イアスした場合のB−H特性を図2(c)に示す。これ
は図2(b)のB−H特性を、起磁力c相当分だけ右方
にずらしたものである。よって図2(c)では、このコ
イルに電流を通電しないとき、バイアス磁界によって磁
芯は、電流I1によって生じる磁束と逆極性にぼぼ飽和
している状態、すなわち図2(c)における磁束密度B
0 の状態にある。この状態でコイル電流I1の通電を行
ない、起磁力a1が与えられた場合、図2(c)に示す
Wbのエネルギが磁芯に蓄積される。
【0037】もし、この状態でコイル電流I1を増加さ
せ、起磁力a1を磁芯の磁気飽和点c1まで増大させる
ならば、前述の磁気バイアスを掛けていない場合の起磁
力cに比べて、この起磁力c1は2倍となる。よって図
2(c)より明らかなように、磁気飽和点c1での蓄積
されるエネルギWbは、前述の同コイルの磁芯をバイア
スしない場合に得られる磁気飽和点cでの蓄積エネルギ
Waに比べて4倍となる。
【0038】上記のごとき磁気的な逆バイアスを掛ける
方法として、例えば永久磁石を前記コイルの磁芯の磁路
内に挿入したり、あるいは前記コイルの磁芯を共有する
図示しない第二の巻線に外部定電流電源より定電流を通
電したりする方法が提案されている。本発明において
も、その方法は限定はしないが、以下の説明は全て永久
磁石を挿入して逆バイアスを掛ける方法によって行な
う。
【0039】さて、図1の第一実施例の作動を詳細に説
明するに当たり、説明を容易にするために図3(a)の
ごとく回路を簡略化する。ここに、負荷側のエネルギ蓄
積用コンデンサ32の容量を無限大と仮定して、負荷側
を電圧源33と見做すこととする。実際のDC−DCコ
ンバータ回路において、前記エネルギ蓄積用コンデンサ
32の端子電圧が変動しても、後述する本発明の効果は
損なわれない。
【0040】また直流電源10は、直流電源Eと、その
直流電源Eに並列に接続されていて回路の消費する電源
電流のリップルを吸収するためのフィルタ用コンデンサ
Ciとによって示している。磁気的に逆バイアスされた
磁芯を有する単一コイル21、スイッチ手段23及び整
流手段24は、前述の図1と同じである。
【0041】ここでは説明の簡単のため、実数を用いる
こととし、コイル21のインダクタンスLを10mH、
直流電源Eの電源電圧VE を10V、負荷の電圧源33
の電圧VCEを110Vと仮定する。図3(b)にバイア
スされたコイル21のB−H特性を示すが、ここでは起
磁力Hと等価なコイル21の通電電流ILで横軸を表し
ている。
【0042】通常、バイアス用に永久磁石を採用した場
合は、この永久磁石の磁性体が前記コイルの磁芯に付加
されることにより、インダクタンスLの値及び飽和磁束
量が増大するが、ここではこれらの影響が無いと仮定す
る。尚前述の、コイルと磁芯を共有する第二の巻線に定
電流を通電して磁気バイアスを掛ける場合には、これら
の影響は無い。
【0043】よってこの場合、前記インダクタンスLの
値は変化せず、磁芯の飽和特性も変化しない。このた
め、磁気的にバイアスが掛かっている場合のB−H特性
は、図3(b)に示すごとく、磁気的な逆バイアスが掛
かってない図3(d)の特性をちょうど右方に平行移動
したものとなる。
【0044】便宜上コイル21の磁芯は、図3(b)の
ごとく通電電流ILが20Aの時、磁気飽和を起すと仮
定する。いまコイル21の磁芯の蓄積エネルギが無い状
態で、時間t=0にてスイッチ手段23を閉成すると、
コイル電流ILは、コイル21に印加される電源電圧V
E 、及びコイル21のインダクタンスLより、数式「I
L=(VE /L)×t」で表される。「VE =10V、
L=0.01H」であることから、コイル電流ILは1
000A/秒の傾きで増加し、よって20mSECでコ
イルの磁芯の飽和点である20Aに到達する。図3
(c)にこの様子を示しており、図内の時間Taが20
mSECとなる。
【0045】この間、コイル21に蓄積されるエネルギ
Wは、数式「W=(1/2)×20A×10V×20m
SEC」で求められ、エネルギWは2Jとなる。
【0046】次にこの時点でスイッチ手段23を開放す
ると、電源電圧10Vの直流電源Eと、コイル21と、
整流手段24と、負荷側電圧源33とからなる閉回路が
できる。いま、電圧源33の電圧は110Vであり、整
流手段24の電圧降下がないものとすると、コイル21
には、その電流ILの方向とは逆極性に100Vの電圧
が印加されることとなる。
【0047】スイッチ手段23を開放した時点でのコイ
ル電流ILが20Aであることより、開放後の電流IL
は数式「IL=20A−100V/0.01H×t」で
表される。すなわち、電流ILは10000A/秒の率
で減少し、よって2mSEC後に0Aとなる。
【0048】またこの間、コイル21が負荷側に放出す
るエネルギWは、数式「W=(1/2)×20A×10
0V×2mSEC」で求められ、エネルギWは2Jとな
る。図3(c)において、Taが20mSEC、及びT
bが2mSECとなり、合計22mSECの間に2Jの
エネルギを電源より負荷側に供給し得ることとなる。
【0049】尚この場合、数式「(1/2)×20A×
10V×2mSEC」で求められる、電源から直接負荷
側に伝達されるエネルギ分が存在するが、ここではコイ
ルによるエネルギの蓄積を論じているため、当該エネル
ギ分については説明を省略している。このエネルギ項
は、この種の回路構成上生じるものであり、本発明の主
旨に直接関与するものではないので、以後も同様の扱い
をする。
【0050】以上、コイル21に磁気的に逆バイアスを
掛けた場合の作用を説明した。次に、バイアスしていな
いコイルを使用した場合と比較して、単位時間当りの回
路通過エネルギ量が改善されていることを説明するため
に、以下に同一体積の磁芯を有するコイルを用いてこの
磁芯を磁気的にバイアスしていない場合の作動を説明す
る。
【0051】いま、コイル21の磁芯を磁気的にバイア
スしていない場合のB−H特性を図3(d)に示す。こ
のコイルはバイアスしていないので、前記図3(b)と
比較して、コイルの磁芯は、通電電流10Aにて磁気飽
和を起す。
【0052】この場合のコイル電流ILを図3(e)に
示す。いま前述同様、コイル21の磁芯の蓄積エネルギ
が無い状態で、時間t=0にてスイッチ手段23を閉成
すると、コイル電流ILは数式「IL=(VE /L)×
t」で表される。同じく「VE =10V、L=0.01
H」であることから、コイル電流ILは1000A/秒
の傾きで増加し、よって10mSECでコイルの磁芯の
飽和点である10Aに到達する。
【0053】この間、コイル21に蓄積されるエネルギ
Wは、数式「W=(1/2)×10A×10V×10m
SEC」で求められ、エネルギWは0.5Jとなる。
【0054】次にこの時点でスイッチ手段23を開放す
ると、開放した時点でのコイル電流ILが10Aである
ことより、開放後の電流ILは数式「IL=10A−1
00V/0.01H×t」で表される。すなわち、電流
ILは10000A/秒の率で減少し、よって1mSE
C後に0Aとなる。
【0055】またこの間、コイル21が負荷側に放出す
るエネルギWは、数式「W=(1/2)×10A×10
0V×1mSEC」で求められ、エネルギWは0.5J
となる。図3(e)において、Taが10mSEC、及
びTbが1mSECとなり、合計11mSECの間に
0.5Jのエネルギを電源より負荷側に供給し得る。
【0056】以上のごとく、前述のバイアスしたコイル
21を使用した場合のスイッチ手段23のスイッチング
1回当たりにコイル21に蓄積されるエネルギは、上記
バイアスしないコイルを使用した場合のスイッチング1
回当たりに蓄積されるエネルギの4倍となることが分か
る。
【0057】ところで、DC−DCコンバータ装置にお
いて重要なことは、スイッチング一回当りにコイルに蓄
積されるエネルギではなく、単位時間当りに回路が取り
扱えるエネルギである。このことに鑑み、本発明により
単位時間当りに回路が取り扱えるエネルギ量が改善され
ていることについて、更に説明を加える。いま、前述の
説明を踏まえ、前述の磁芯と同一体積の磁芯を用いてD
C−DCコンバータの通過エネルギ量を増大することを
考える。
【0058】このような方法は古くから知られており、
インダクタンスLの値を小さくすることで実現可能であ
る。この方法によって通過エネルギ量を増大させること
ができることを説明するため、前記磁芯に巻回するコイ
ル巻数を半減させたコイルを想定し、図3(f)にこの
場合のコイル21のB−H特性を示す。この場合、磁芯
の飽和点に於ける通電可能電流は2倍となり、そのイン
ダクタンスLは1/4となる。
【0059】上記の巻数を半減したコイルを用い、磁芯
を磁気的にバイアスしない場合の前記図3(a)の回路
での動作を説明する。いま、前述同様にt=0にてスイ
ッチ手段23を閉路すると、コイル電流ILは数式「I
L=(VE /L)×t」で表される。ここで、インダク
タンスLの値は、前述の場合の1/4すなわち2.5m
Hとなっているため、その電流は4000A/秒の率で
増加する。一方、このコイルの磁芯の飽和点でのコイル
電流ILは、前述のコイルの場合の2倍であり20Aで
ある。よって、5mSECでコイルの磁芯の飽和点であ
る20Aに到達する。
【0060】この間にコイル21に蓄積されるエネルギ
Wは、数式「W=(1/2)×20A×10V×5mS
EC」で求められ、エネルギWは0.5Jとなる。
【0061】次に、この時点でスイッチ手段23を開放
すると、コイル電流ILの減少率は、前述の通りインダ
クタンスLが2.5mHであることより、40000A
/秒となり、従って20Aのコイル電流ILは、0.5
mSEC後に0Aとなる。また、この間にコイル21が
負荷側に放出するエネルギWは、数式「W=(1/2)
×20A×100V×0.5mSEC」で求められ、エ
ネルギWは0.5Jとなる。
【0062】よって、図3(g)に示すごとく、このコ
イルにエネルギを蓄積するに要する時間Taは5mSE
C、またこれを負荷側に放出するに要する時間Tbは
0.5mSECであり、合計5.5mSECの間にて回
路は、O.5Jのエネルギを電源より負荷側に伝達し得
る。従ってこの動作を4回繰り返すことにより、前述の
バイアスされたコイルを使用した場合と同一時間(22
mSEC)内に、同量のエネルギ(2J)を電源から負
荷に供給できる。
【0063】すなわち、コイルに使用する磁芯は同一で
も、単位時間当りのエネルギ通過量を増加することがで
きることとなる。換言すれば、DC−DCコンバータの
ごとき用途にあっては、このように単位時間当りのエネ
ルギ通過量にて回路を評価しなくてはならない。
【0064】しかしながら、これまでの実数値を用いた
説明で分かるようにスイッチ手段23は、バイアスしな
いコイルを使用した場合は、バイアスしたコイルを使用
した場合と比較して、同一の最大コイル電流(20A)
を4倍の回数スイッチングしなければならない。特に小
型化の為サイズの小さい磁芯を用いた場合、前記スイッ
チング時に発生するスイッチ手段23の損失は、無視出
来ない問題となる。よって本発明により、このスイッチ
ングロスを大幅に改善できることが分かる。
【0065】前述までの説明では、コイルの磁芯をバイ
アスする場合、コイル電流ILを通電しない状態で磁芯
がちょうど逆極性に磁気飽和しているような深さのバイ
アスの例について述べた。ここでは、更に深い磁気バイ
アスを施した場合について、その作動を詳細に説明す
る。
【0066】図3(h)に、その場合のコイル21のB
−H特性を示す。インダクタンスLは、前述の巻数を減
じない場合と同様に10mHであると仮定する。磁気バ
イアスとしては、コイル電流ILを10A通電するまで
は磁芯が逆極性に磁気飽和していて、磁束密度Bが一定
値であり、またコイル電流ILを30Aに増加したとき
コイル電流ILにより生ずる磁気と同極性に磁気飽和す
るような値であると仮定する。上記特性のコイル21を
使用して、前述同様に図3(a)の回路における作動を
説明する。
【0067】いま、スイッチ手段23が閉成すると、コ
イル21に電源電圧VE が印加されるが、電流が少ない
0Aから10Aまでの間は磁気飽和しているのでインダ
クタンスLの値は極めて小さく、よってコイル電流IL
は極めて速やかに増加し、閉成と同時に10Aに達す
る。このときのコイル電流ILの値を、コイル21が所
定のインダクタンスLの値(10mH)を取り得る最低
電流値IL(MIN) とする。その後コイル電流ILは、数
式「IL=IL(MIN) +(VE /L)×t」に従って増
加する。これにより、前述と同じく1000A/秒にて
コイル電流ILは増加し、やがて電流増大側の飽和点に
達する。
【0068】このコイルの磁芯体積及び巻数は、上記仮
定のごとく前述の巻数を減じない場合と同様のものであ
り、その飽和点でのコイル電流ILは30Aとなる。よ
ってこの間に要する時間Taは、数式「Ta=(30A
−10A)/(1000A/秒)」で表され、Taは2
0mSECとなる。更に、この間に電源からコイル21
に供給されるエネルギWは、数式「W=(1/2)×
(10A+30A)×10V×20mSEC」で求めら
れ、エネルギWは4Jである。
【0069】次にスイッチ手段23を開放すると、負荷
側の電圧源33によりコイル21に印加される逆方向の
電圧は100Vであり、よって前述同様にコイル電流I
Lの減少率は、10000A/秒となる。従って、開放
時点で30Aのコイル電流ILは2mSEC後に10A
まで低下する。このとき,10A以下の電流値では前述
の通りコイルの磁芯は逆向きに磁気飽和しているため、
コイル電流ILはその後速やかに減少する。ここでは、
理想的に0秒にて10Aから0Aへ減少したとする。
【0070】この過程でコイル21が負荷側に放出する
エネルギWは、数式「W=(1/2)×(30A+10
A)×100V×2mSEC」で求められ、エネルギW
は4Jとなる。
【0071】図3(i)にこの様子を示す。すなわち、
t=0にてスイッチ手段23が閉路した後、コイル21
に前記4Jのエネルギを蓄積するまでの時間Taは20
mSEC、またこの蓄積したエネルギを負荷側に放出す
るに要する時間Tbは2mSECとなり、合計22mS
ECの間に回路は、4Jのエネルギを電源から負荷側に
供給し得ることとなる。
【0072】さて前述と同様に、上記の磁気的バイアス
を深くした場合と同じ単位時間当りのエネルギ通過量
を、バイアスしないコイルを用いて実現する場合と比較
する。この場合、上記と同一の磁芯を用い、コイルの巻
数は上記の1/4に低減したコイルを用いると仮定す
る。
【0073】このコイルのB−H特性を図3(j)に示
す。コイルの巻数が1/4であるから、その磁芯の飽和
点に於けるコイル電流ILは40Aとなり、そのインダ
クタンスLの値は、1/16すなわち0.625mHと
なる。いまこのコイル21を前述同様図3(a)の回路
に適用したときの作動を説明する。
【0074】t=0にてスイッチ手段23が閉路する
と、コイル電流ILは前述同様に数式「IL=(VE
L)×t」で表される。ここで、インダクタンスLの値
は0.625mHとなっているため、コイル電流ILは
16000A/秒の増加率にて上昇する。一方、このコ
イルの磁芯の飽和点でのコイル電流ILは40Aであ
る。よって、2.5mSECでコイルの磁芯の飽和点で
ある40Aに到達する。
【0075】この間にコイル21に蓄積されるエネルギ
Wは、数式「W=(1/2)×40A×10V×2.5
mSEC」で求められ、エネルギWは0.5Jとなる。
【0076】また、この時点でスイッチ手段23を開放
して、このコイルに蓄積されたエネルギを負荷側に放出
するとすると、この間のコイル電流ILの減少率は、1
60000A/秒となり、放出時間は、0.25mSE
Cである。また、この間に負荷側に放出されるエネルギ
Wは、数式「W=(1/2)×40A×100V×0.
25mSEC」で求められ、エネルギWは0.5Jとな
る。
【0077】よって、回路は2.75mSEC間に0.
5Jのエネルギを電源から負荷側に供給し得たことにな
る。よって、このコイルへのエネルギの蓄積と負荷側へ
の放出を8回繰り返すことにより、前記磁気バイアスを
深くしたコイルと、同一の磁芯体積にて、同一時間(2
2mSEC)内に同量(4J)のエネルギを負荷側に供
給し得る。
【0078】しかしながら、磁気バイアスしないコイル
を用いて、前述の磁気バイアスを深くしたコイルを用い
た場合と同様の単位時間当りのエネルギ通過量を得んと
すれば、上記説明でも明らかなように、スイッチ手段2
3は40Aの最大コイル電流を8回スイッチングを行な
わなければならない。本実施例における効果は、コイル
の磁芯をバイアスしない時に比して、スイッチ手段23
の容量を3/4(30A/40A)に低減するとともに
その開閉頻度を1/8にし得るものである。
【0079】以上のごとく、説明を容易にするため、多
くの構成要素を理想化もしくは模式化しているが、実際
の応用回路においても、これまで説明した様なコイルの
磁芯を電源から供給される電流と逆方向に磁気的にバイ
アスしてこれにエネルギを蓄積したDC−DCコンバー
タ回路にあっては、そのバイアス量を大きくするほど、
同一体積の磁芯でもコイルによる単位時間当たりのエネ
ルギ通過量を大きくすることができるようになる。した
がって、前記磁芯の小型化と同時にスイッチ手段の開閉
頻度の低減、あるいはスイッチ手段そのものの容量の低
減が可能となる。
【0080】これらの総合的効果として、スイッチ手段
の開閉電流及びスイッチングによるロスエネルギの低減
と、これによる効率の向上及び放熱構造の簡単化を含む
装置の飛躍的な小型化を実現出来る。
【0081】また、図3(i)に示すようにコイル21
の磁芯の逆バイアスを深くした場合、コイル21に流れ
る電流のうちIL(MIN) 以下の部分は、極めて速やかに
減少あるいは増加を行なう。しかしながら、この急激な
電流の変化は、直流電源10内に設けたフィルタ用コン
デンサCiにて容易に吸収することが可能であり、本発
明に係わるDC−DCコンバータ回路では、フライバッ
ク型DC−DCコンバータにおいて必然的に発生する電
源電流リップルをも低減することが可能となる。
【0082】図4は、単一コイルを採用したDC−DC
コンバータ回路を用いた静電吸着装置の他の実施例を示
す。以下に、スイッチ手段23のスイッチング時のロス
を軽減する手法を用いてDC−DCコンバータの回路を
構成した例を説明する。
【0083】図4(a)は、本実施例との作用を比較す
るための従来例を示す。直流電源10の正は、磁気的に
バイアスが掛かっていない第一のコイル21aを経由し
第一の整流手段24の正に接続する。第一の整流手段2
4の負は、第二の整流手段26の正に接続し、第二の整
流手段26の負は第二のコイル27に接続する。第二の
コイル27の他の端子は被駆動装置30を介して直流電
源10の負へ接続する。
【0084】第一のコイル21aと第一の整流手段24
の接続点に、第三の整流手段29の負を接続し、またこ
れと並列にスイッチ手段23の負荷電流入力端子を接続
する。 第三の整流手段29の正と、スイッチ手段23
の負荷電流出力端子とは、ともに直流電源10の負に接
続する。第一の整流手段24と第二の整流手段26との
接続点、及び直流電源10の負の間に、第一のコンデン
サ25を接続する。第二のコイル27と被駆動装置30
との接続点、及び直流電源10の負の間に、第二のコン
デンサ32を接続する。
【0085】スイッチ手段23を閉成して直流電源10
からエネルギ蓄積用の第一のコイル21aに電流を供給
して、その磁芯にエネルギを蓄積し、任意のタイミング
にてスイッチ手段23を開放する。第一のコイル21a
に蓄積されたエネルギは、整流手段24を介して第一の
コンデンサ25を充電する。この時、第一のコンデンサ
25には電荷が蓄積されておらず、よってスイッチ手段
23が開放するとき、スイッチ手段23の両端には、電
圧を発生しない。これによりスイッチ手段23のスイッ
チング損失は大幅に軽減される。
【0086】その後第一のコンデンサ25の電位は第一
のコイル21aからの充電によって上昇を続け、やがて
第二のコンデンサ32の電位を上回る。すると、第一の
コンデンサ25より、第二の整流手段26及び第二のコ
イル27からなる直列回路を介して第二のコンデンサ3
2を充電する電流が発生する。やがて、第一のコイル2
1aは、その蓄積したエネルギの放出を終了して、第一
の整流手段24を介して第一のコンデンサ25に供給さ
れる電流は減少する。しかし、第二のコイル27の電流
の減少はこれより遅れるように設計されていると、第二
のコイル27の自己誘導作用により、第一のコンデンサ
25の電荷は次第に出力側に吸い出されやがてその蓄積
電荷を失う。
【0087】第三の整流手段29は、必要によって配設
され、第一のコンデンサ25の電荷が消失した時、IL
2をバイパスしてスイッチ手段23に逆電圧が印加され
る事を防止する。この過程は、第一のコンデンサ25と
第一のコイル21aとを直列共振回路として動作させて
なることより、この様な回路構成は一般に電流共振型回
路と呼ばれている。
【0088】ここで、第二のコンデンサ32及び第二の
コイル27からなる共振回路の共振周期は、第一のコイ
ル21aから供給される電流がなくなった後に第一のコ
ンデンサ25の電荷を0とするように設定しなくてはな
らない。
【0089】図4(d)では、この設定が不十分な場合
を示している。即ち、第二のコイル27及び第一のコン
デンサ25による共振電流IL2が0となったとき、ま
だIL1が存在している場合、第一のコンデンサ25の
両端電圧は再び上昇して、RVC1なる電圧が残留する
事がある。このRVC1がもし、第二のコンデンサ32
の電圧より高くなれば、再びIL2が発生するが、RV
C1が第二のコンデンサ32の電圧に達しない場合に
は、この電圧はそのまま第一のコンデンサ25の両端に
残留し、次回のスイッチ手段23の遮断時にスイッチン
グロスの発生原因となる。
【0090】次に図4(b)に、本実施例に係るDC−
DCコンバータ回路において前記のごとき電流共振型回
路構成を用いた場合を示す。またこの場合の電流波形を
図4(c)に示す。エネルギ蓄積用第一のコイル21の
磁気バイアスを前述のごとく深くすることにより、第一
のコイル21から第一のコンデンサ25に供給される電
流は、十分大きな値から急激に0Aに移行させることが
できる。すなわち、第二のコイル27にまだ十分な電流
が存在している間に第一のコイル21よりの充電電流I
L1を0とすることから、図4(c)に示すTmなる時
間余裕を生じせしめ、RVC1の発生を抑制し得る効果
を有する。
【0091】また、同時に本発明の更なる効果であるス
イッチ手段の容量低減、入力電流のリップル低減、スイ
ッチング頻度の低減、コイルの小型化等は、失われるも
のではない。
【0092】以上の説明のように、本発明によると、従
来に比してスイッチ手段やコイルを極めて小型にでき、
放熱のための構成を簡単化できるので、全体として極め
て小型化された高効率な静電吸着装置を提供しうるもの
である。また、本発明に係わる静電吸着装置において
は、前述のごとくフライバック型DC−DCコンバータ
回路の特性を活かして、出力スパーク時等の負荷急増に
対してスイッチ手段である半導体スイッチ等に負担をか
けることが無く、これによる過電流で破損する危険性が
少ない。
【0093】尚、これまでの説明では、単一のコイルを
用いてその自己誘導作用を利用して高電圧を得る、フラ
イバック型DC−DCコンバータ回路を用いた場合の静
電吸着装置について記述したが、この場合の静電吸着装
置31への出力電圧は、前記スイッチ手段23の耐圧を
超えることはできない。
【0094】図5、及び図6には、それぞれエネルギ蓄
積用一次巻線と磁芯を共有する、二次巻線、及び巻き上
げ巻線を有するトランス22の磁芯を磁気的にバイアス
した実施例を示す。この場合、エネルギの蓄積に供せら
れる一次巻線と、蓄積エネルギ放出用の二次巻線あるい
は巻き上げ巻線の巻数比によって、スイッチ手段23の
耐圧を超える出力電圧を得ることが可能となる。
【0095】この場合も、前述のごとき磁気バイアスに
よってトランス22がその磁芯に蓄積できるエネルギを
増大させ、また、その蓄積されたエネルギが前記二次巻
線あるいは巻き上げ巻線より取り出されることにおいて
は、前述の単一コイルと同様である。よって、その利点
及びその効果が失われないことは明らかである。
【0096】続いて、第二実施例を表すフライバック型
DC−DCコンバータ回路を用いたマグネトロン用イン
バータについて、以下に説明する。特開昭54−561
30に開示されているように、高圧の直流電源を必要と
する電磁調理器のごとき用途にあっては、フォワード型
インバータ回路を用いた電源が使用されてきた。しかし
ながら、マグネトロンのごときツエナー特性を有する負
荷においては、フォワード型インバータ回路を用いた電
源では一次側電源電圧の変動によって負荷電流が大きく
増減し、これを解決する為に様々な工夫がなされてい
る。
【0097】本実施例は、マグネトロンのごときツエナ
ー特性を有する負荷を備えた高電圧負荷装置に関して、
上記のような問題を解決するとともに、装置の小型化と
高信頼性を確保できるものである。図7は、フライバッ
ク型DC−DCコンバータ回路を用いたマグネトロン用
インバータを示す。図7(a)は、単一コイルのフライ
バック型DC−DCコンバータ回路を用いた例を示して
おり、その磁芯は、前述のDC−DCコンバータと同様
に磁気的にバイアスされている。
【0098】また、図7(b)及び(c)はそれぞれ昇
圧用二次巻線及び巻き上げ巻線を有するトランスによる
フライバック型DC−DCコンバータ回路を用いた例で
あり、二次巻線及び巻き上げ巻線は同様に磁気的にバイ
アスされている。以下の説明は単一コイルを用いた例に
ついて行なうが、トランスを用いた例についてもその作
動及び効果等は、前述の説明から同様である。
【0099】図7(a)において直流電源10、昇圧手
段20内の単一コイル21、スイッチ手段23及び整流
手段24は、第一実施例と同じである。被駆動装置30
は、マグネトロンのごとき定電圧特性を有する負荷と、
第一実施例と同じく負荷側のエネルギ蓄積用コンデンサ
32とを含んでいる。
【0100】直流電源10の正は、コイル21を介して
整流手段24の正に接続し、整流手段24の負は、被駆
動装置30を介して直流電源10の負に接続する。スイ
ッチ手段23は、前述までと同様に例えば半導体スイッ
チである。半導体スイッチがNPNトランジスタの場合
は、そのコレクタは、コイル21と整流手段24の接続
点に接続し、エミッタは直流電源10の負に接続する。
【0101】尚単一コイル21の磁芯に、直流電源10
から供給される電流によって発生する磁界とは逆方向
に、磁気的にバイアスを掛けられていることは、前述と
同様である。また、コイル21とスイッチ23と整流手
段24とをまとめて、ここでも同様に、昇圧手段20と
呼ぶ。
【0102】このように構成すれば、スイッチング1回
当たりのコイルの磁芯に蓄積できるエネルギを増大でき
るとともに、回路の単位時間当たりのエネルギ通過量を
飛躍的に増大できることは、前述の説明より明らかであ
る。よって、本マグネトロン用インバータ装置の大幅な
小型化、信頼性の向上を図ることができる。またフライ
バック型DC−DCコンバータは、毎回その磁芯にエネ
ルギを蓄積して負荷側に放出するため、本実施例のマグ
ネトロンのごときツェナー特性を有する負荷に対して、
安定したエネルギ供給ができることにおいて有効とな
る。
【0103】次に、第三実施例を表すフライバック型D
C−DCコンバータ回路を用いたストロボ閃光装置につ
いて、以下に説明する。写真撮影用の閃光装置として、
コンデンサに蓄積した電荷をキセノン冷陰極放電管に放
出してなる発光装置が古くより使用されている。また、
これらの装置の内、携帯用の小型閃光装置にあっては主
として電池をその電源とし、これをブロッキング式又は
フライバック型のDC−DCコンバータにて昇圧してコ
ンデンサに電荷を蓄積するものが一般的である。
【0104】しかるに近年、カメラの自動化が進むにつ
れて、これら閃光装置の発光間隔の短縮に伴う前記コン
デンサへの電荷蓄積時間短縮化が課題となっている。す
なわち、前記発光間隔を短縮するためには、昇圧用コン
バータは単位時間当たり多大なエネルギ量を取り扱わな
ければならない。このため昇圧用のコイル又はトランス
の大型化、及びスイッチング素子の損失増大といった課
題を有している。
【0105】本実施例はこの点に鑑みてなされたもの
で、前記電池の電圧を昇圧するDC−DCコンバータ
に、コイル又はトランスの磁芯を磁気的にバイアスした
フライバック型DC−DCコンバータを採用することに
より、極めて小型で、かつ高効率な昇圧回路ができる。
よって、カメラと共に携帯するのに有利であり、かつモ
ータ巻取り式撮影や多重露光撮影の場合のような高頻度
数次発光に対してもその閃光性能を維持し得る閃光装置
を提供できるものである。
【0106】図8は、フライバック型DC−DCコンバ
ータ回路を用いた閃光装置を示す。図8において、直流
電源10は例えば電池であり、昇圧手段20は磁気的に
バイアスされた磁芯を有するコイル、またはトランスに
エネルギを蓄積してこれを負荷側に放出する事を特徴と
するものである。
【0107】また被駆動装置30は、前述と同じ負荷側
のエネルギ蓄積用のコンデンサ32と、閃光用の放電管
34とからなる。点灯装置41は、前記放電管34に対
して放電のトリガ信号を発生する。昇圧手段20は、直
流電源10の電圧を入力して昇圧し、被駆動装置30に
その昇圧電圧を出力する。
【0108】このように構成すると、高頻度で放電管3
4が放電してコンデンサ32の蓄積エネルギが急減して
も、昇圧手段20は短時間でコンデンサ32へエネルギ
を蓄積できるので、閃光可能な間隔時間が短縮される。
また、直流電源10を消耗するに従ってその電圧が低下
しても、本実施例の昇圧手段20は短時間に安定してエ
ネルギを負荷側へ蓄積できるので、電池の長時間使用が
可能となる。
【0109】次に、第四実施例を表すフライバック型D
C−DCコンバータ回路を用いた力率改善装置につい
て、以下に説明する。近年、インバータ駆動の電気装置
は急速に普及している。従来のインバータ駆動の電気装
置は一般にコンデンサインプット型の電源を採用してい
て、この電源は通常の商用電源あるいは、これに相当す
る交流電源から受電している。この受電の際、電源電圧
が前記電源部の平滑コンデンサの両端電圧を下回る時
は、電源電流は流入せず、電源電圧がこれを超えた時の
み大きな電源電流が流入する。したがって、入力側電源
線の電流波形を損なうという問題を有している。
【0110】従来より、この電流波形を改善する目的
で、様々な工夫がなされて来た。一般には、整流器の後
段にコイルを挿入し、前記電源電圧が平滑コンデンサの
両端電圧を超えた時発生する電源電流のピーク値を押さ
えると同時に、その後電源電圧が低下した際に電源電流
が停止することを防止する方法が取られている。しかし
ながら、商用電源の周波数が低いので、従来の方法によ
って十分な電流波形改善を行うには大型のコイルを必要
とし、装置全体が大型化した。
【0111】本実施例は、上記課題に鑑みてなされてい
る。図9は、単一コイルによるフライバック型DC−D
Cコンバータ回路を用いた力率改善装置である。交流電
源11からの電源電圧を直流電源10に入力し、その正
の出力を第一の電流検出器43を経て分岐させ、一方は
第一の整流手段40を介して、また他の一方は磁芯を有
するコイル21と第二の整流手段24とがこの順で接続
された直列回路を介して、それぞれコンデンサ32の同
じ端子に接続する。さらに第一の整流手段40と第二の
整流手段24との出力は、第二の電流検出器44を介し
て被駆動装置30へ接続する。
【0112】コイル21と第二の整流手段24との接続
点は、スイッチ手段23の負荷電流入力端子へ接続す
る。スイッチ手段23の負荷電流出力端子と、コンデン
サ32及び被駆動装置30の一方は、直流電源10の負
へ接続する。コンデンサ32の両端には、電圧検出器4
5を接続する。制御装置42は、交流電源11の電源電
圧を入力し、さらに第一の電流検出器43及び第二の電
流検出器44のそれぞれの電流検出信号と、電圧検出器
45の電圧検出信号とを入力し、スイッチ手段23へ制
御信号を出力する。尚被駆動装置30は、図示しないイ
ンバータ装置及びその負荷装置を含むものである。
【0113】上記構成において制御装置42は、第一の
電流検出器43及び第二の電流検出器44のそれぞれの
電流検出信号から負荷電流を演算し、負荷が消費するエ
ネルギを交流電源から供給するためには、電源電流とし
ていかなる正弦波電流を与えれば良いかを判断する。こ
の結果に基づいて制御装置42は、入力電流を確保する
目的にて、スイッチ手段23を制御して直流電源10か
らのエネルギをコンデンサ32及び被駆動装置30に伝
達する。
【0114】これにより制御装置42は、交流電源11
の電圧波形と電圧検出器45の電圧検出信号とを比較し
て、例えば電源電圧がコンデンサ32の蓄積電圧より低
くなった場合でも、スイッチ手段23を制御して直流電
源10からコンデンサ32及び被駆動装置30にエネル
ギを供給する。さらに制御装置42は、電源から流入す
る電流波形が電源電圧と同じ位相の正弦波になるよう
に、スイッチ手段23を制御する。
【0115】このような装置に適用されるコイルは、従
来のインバータ駆動の電気装置における整流器の後段に
直列に挿入されるコイルに比して、高周波で動作可能な
ため、一般に小型のものが使用可能である。しかしなが
ら、前述のごとくその磁芯はエネルギを蓄積する目的を
有しており、よって磁芯はこれに見合う体積を必要とす
る。本実施例のごとく、コイルにエネルギを蓄積すると
き通電される電流によってコイルの磁芯に発生する磁束
と逆方向に、この磁芯を磁気的にバイアスすることによ
り、コイルの小型化、及びコイル電流を開閉するスイッ
チ手段の低容量化が可能となる。
【0116】よって、本実施例のフライバック型DC−
DCコンバータ回路を用いた力率改善装置によれば、電
源電圧が大幅に低下してもインバータへ安定した直流電
圧を供給できるとともに、交流電源の電圧波形と電源電
流波形の位相を合わせることにより、電源電流波形の改
善、及び装置全体の力率を向上させることができる。さ
らに、エネルギ蓄積用コイル又はトランスの小型化およ
びスイッチ手段の低容量化ができるので、装置全体の小
型、高効率化が可能となる。
【0117】次に、第五実施例を表すフライバック型D
C−DCコンバータ回路を用いたバッテリーブースター
について、以下に説明する。近年、太陽電池や風力発電
等自然界のエネルギにて発電し、これをインバータ装置
により商用電源相当の交流に変換して利用する技術が普
及して来ている。しかしながら、これらの発電手段はそ
の入力とするエネルギの安定度が極めて悪く、例えば太
陽電池の場合、曇天や雨天時の発電電圧が低くなって所
定電圧を下回ることがあり、このため商用電源相当のイ
ンバータ出力が得られなくなるという問題を抱えてい
る。
【0118】本実施例は、上記に鑑みてなされたもので
ある。図10に、太陽電池等の発電装置を入力とするフ
ライバック型DC−DCコンバータ回路を用いたバッテ
リーブースターを示す。直流電源10は、例えば太陽電
池等の発電装置である。直流電源10の正の出力を分岐
して、一方は第一の整流手段40の正に接続し、また他
の一方は磁芯を有するコイル21を介して第二の整流手
段24の正に接続する。第一の整流手段40の負と第二
の整流手段24の負とは、共に被駆動装置30を介して
直流電源10の負へ接続する。
【0119】スイッチ手段23は、前述までと同様に例
えば半導体スイッチであって、半導体スイッチがNPN
トランジスタの場合は、そのコレクタはコイル21と整
流手段24の接続点に接続し、エミッタは直流電源10
の負に接続する。制御装置50は、直流電源10の電
圧、及び第二の整流手段24と被駆動装置30との接続
点の電圧を入力し、スイッチ手段23へ制御信号を出力
する。
【0120】尚被駆動装置30は、負荷側のエネルギ蓄
積用コンデンサ32、図示しないインバータ装置及びそ
の負荷装置を含むものである。また単一コイル21の磁
芯に、直流電源10から供給される電流によって発生す
る磁界とは逆方向に、磁気的にバイアスを掛けられてい
ることは、前述と同様である。
【0121】上記回路の動作は、前述の力率改善装置と
同様であるが、本装置の昇圧手段20に求められる特性
はその出力電圧を一定とすることにあり、前実施例の力
率改善装置のごとく入力電流を制御対象とするものとは
動作方式を異にするものである。
【0122】制御装置50は、商用電源相当の交流を生
成するインバータ装置の入力電圧を検出し、その入力電
圧が所定値を下回った時、スイッチ手段23を制御して
コイル21に電源からのエネルギを蓄積しこれをコンデ
ンサ32に放出することにより、前記インバータ装置の
入力電圧を所定値に維持する。
【0123】このような装置において、コイル21の磁
芯を前述のように磁気的にバイアスすることにより、前
述と同様の効果である、小型、高効率、高信頼性を具備
したバッテリーブースターが提供できる。
【0124】図11は、第六実施例を表すフライバック
型DC−DCコンバータ回路を用いたバッテリーブース
ターであって、前述の太陽電池等の発電装置に代えてバ
ッテリーを入力とする例を示す。構成は、前述の太陽電
池等の発電装置の例と同様なので、説明は省略する。本
実施例においては、制御装置50は、被駆動装置30に
印加される電圧が所定値を下回った時に、スイッチ手段
23を制御して前記バッテリーの電圧を昇圧する。
【0125】例えばバッテリー駆動の携帯用電子機器に
おいては、前記バッテリーの放電のために電源電圧が低
下した場合、従来の構成では被駆動装置30は動作不良
となる。しかしながら本構成によれば、電源電圧が低下
した場合でも上記のごとくバッテリー電圧以上の電圧を
安定して確保できるため、装置全体の稼働時間を延長で
きる。
【0126】特にバッテリーとしてニッケル−カドミュ
ウム系二次電池を採用した場合、この二次電池をほぼ完
全放電状態まで利用できるので、途中充放電の繰り返し
によるバッテリー残容量のセル間アンバランスを解消で
き、よって活性充電のための放電操作を省略できる。
【0127】さらに、本実施例のコイル21の磁芯は前
述同様に磁気的にバイアスされているので、昇圧手段2
0は極めて小型高効率、高信頼性といった特徴を有し、
バッテリー駆動の携帯用電子機器等を小型化できる。
【0128】図12は、第七実施例を表すフライバック
型DC−DCコンバータ回路を用いたバッテリーブース
ターであって、バッテリーを入力とする別の例を示す。
バッテリー10の正の出力を分岐して、一方は第一の整
流手段40を介して被駆動装置30へ接続する。また他
の一方は、磁芯を有するコイル21と第二の整流手段2
4と第三の整流手段47とがこの順で接続された直列回
路を介して、被駆動装置30へ接続する。第二の整流手
段24と第三の整流手段47との接続点をコンデンサ3
2の一方へ接続する。
【0129】コイル21と第二の整流手段24との接続
点は、スイッチ手段23の負荷電流入力端子へ接続す
る。スイッチ手段23の負荷電流出力端子と、コンデン
サ32及び被駆動装置30の他の一方は、バッテリー1
0の負へ接続する。制御装置51は、コンデンサ32と
第二の整流手段24との接続点の電圧を入力し、スイッ
チ手段23へ制御信号を出力する。尚、第一整流手段4
0、第二整流手段24及び第三整流手段47の整流方向
は、それぞれバッテリー10から被駆動装置30へ電流
を流す方向である。
【0130】本実施例において制御装置51は、スイッ
チ手段23の開閉を制御してバッテリー電圧を昇圧し、
コンデンサ32の電圧が所定値に一定になるようにす
る。この定電圧出力は、第三の整流手段47を介して被
駆動装置30へ供給される。これと並列に、バッテリー
10の電圧は、第一の整流手段40を介して被駆動装置
30へ供給される。
【0131】これにより、もしバッテリー電圧が、前記
定電圧出力を上回っている場合は、バッテリー10から
直接に電流が供給され、バッテリー電圧が低下して前記
定電圧出力より低くなった場合は、前記定電圧出力が被
駆動装置30へ供給される。
【0132】上記構成によるバッテリーブースターは、
前述のような磁気的にバイアスされた磁芯を有するコイ
ル又はトランスを使用してバッテリー電圧を昇圧してい
る。よって、バッテリー電圧が低下した場合でもバッテ
リー電圧以上の定電圧を確保でき、この定電圧を被駆動
装置30へ安定して供給できるため、装置全体の稼働時
間を延長できる。また上記バッテリーブースターは、極
めて小型、高効率、高信頼性といった特徴を有してお
り、これにより装置全体を小型化することが可能とな
る。
【0133】次に、第八実施例を表すフライバック型D
C−DCコンバータ回路を用いたピエゾアクチュエータ
駆動装置について、以下に説明する。電圧駆動タイプの
アクチュエータとして、圧電素子のピエゾ効果を利用し
たものがよく知られている。このようなピエゾアクチュ
エータは、その動作速度が極めて速い、あるいは電圧駆
動なので変位終了後これを維持するための必要なエネル
ギが不要である、といった極めて優秀な特性を有してい
る。
【0134】しかしながらピエゾアクチュエータを連続
的に駆動するためには、変位進行中にこれに見合うエネ
ルギを駆動装置から供給する必要がある。よって、その
駆動周期に応じた所要のエネルギ量の供給可能な高電圧
電源が必要となる。本実施例は、上記に鑑みてなされる
ものである。
【0135】図13(a)は、フライバック型DC−D
Cコンバータ回路を用いたピエゾアクチュエータ駆動装
置の実施例であって、エネルギ蓄積用に複巻トランスを
使用した例を示す。直流電源10の正は、トランス22
の一次巻線を経由してスイッチ手段23の負荷電流入力
端子へ接続し、スイッチ手段23の負荷電流出力端子は
直流電源10の負へ接続する。
【0136】トランス22の二次巻線の端子の内、一次
巻線の通電電流を遮断したとき二次巻線に生じる誘起電
圧が正の側を端子Aとし、負の側を端子Bとする。この
端子Aは、整流手段24を経てさらに第一のスイッチ手
段36を経てピエゾアクチュエータ35へ接続する。コ
ンデンサ35は、整流手段24と第一のスイッチ手段3
6との接続点、及びトランス22の二次巻線の端子Bの
間に接続する。
【0137】第二のスイッチ手段37は、第一のスイッ
チ手段36とピエゾアクチュエータ35との接続点、及
びトランス22の二次巻線の端子Bの間に接続する。ピ
エゾアクチュエータ35の他の端子は、トランス22の
二次巻線の端子Bへ接続する。
【0138】尚、整流手段24の整流方向は、トランス
の蓄積エネルギがコンデンサ32へ放出される方向とす
る。またトランス22の磁芯は、前述のごとく磁気的に
バイアスされている。トランス22とスイッチ手段23
と整流手段24とをまとめて、ここでも以後昇圧手段2
0と呼ぶ。
【0139】第一のスイッチ手段36は、ピエゾアクチ
ュエータ35を駆動するために前記昇圧手段20の出力
をピエゾアクチュエータ35に印加するスイッチであ
り、第二のスイッチ手段37は、ピエゾアクチュエータ
35の駆動を終了する際に、ピエゾアクチュエータ35
内の静電容量に蓄積されている電荷を放電するスイッチ
である。
【0140】また図13(b)は、上記と同じフライバ
ック型DC−DCコンバータ回路を用いたピエゾアクチ
ュエータ駆動装置の実施例である。ピエゾアクチュエー
タ35は、電気的にはその内部に静電容量を有してい
る。よって本実施例は、前記出力用エネルギ蓄積コンデ
ンサ32をピエゾアクチュエータ35の内部の静電容量
にて代用可能なことに鑑みて、構成されている。ここで
は前記出力用エネルギ蓄積コンデンサ32と、前記昇圧
手段20の出力をピエゾアクチュエータ35に印加する
ための第一のスイッチ手段36とを省略している。
【0141】図13(b)の実施例において、アクチュ
エータ35を駆動するときは、スイッチ手段23の開閉
を繰り返して直接アクチュエータ35の内部の静電容量
に高電圧をチャージする。その駆動を終了するときは、
スイッチ手段23を開放してアクチュエータ35へのチ
ャージを中止するとともに、第二のスイッチ手段37を
閉成してアクチュエータ35の内部に蓄積している電荷
を放電する。
【0142】図16(a)及び(b)のピエゾアクチュ
エータ駆動装置の実施例において、DC−DCコンバー
タ回路のトランス22の磁芯を磁気的にバイアスするこ
とにより、極めて小型、軽量でそして高効率及び高信頼
性のDC−DCコンバータ回路を構成することができ、
よって装置全体の小型化、高効率化が可能となる。
【0143】
【発明の効果】本発明に係わるフライバック型DC−D
Cコンバータ回路は、磁気的に逆バイアスされた磁芯を
有するコイルあるいはトランスを使用したので、そのコ
イル及びトランスを小型化でき、また蓄積エネルギ開閉
用の例えば半導体スイッチ等のスイッチ手段も小型化、
小容量化できる。その結果、本発明のフライバック型D
C−DCコンバータ回路を用いた高電圧負荷駆動装置
は、装置全体の軽量、小型化、高効率、及び高信頼性を
満足させることができる。
【0144】静電吸着装置の実施例においては、スパー
ク短絡時のような負荷電流の急増に対しても、コイルあ
るいはトランスへエネルギを蓄積する電流を開閉する半
導体スイッチ等が破損するという危険性が少なくなる。
マグネトロンの実施例においては、電源電圧の変動があ
ってもツエナー特性を有する負荷への電流を安定して供
給できる。
【0145】ストロボ閃光装置の実施例においては、短
時間での高頻度発光に対しても短時間でエネルギ供給可
能な電源を備えた閃光装置を提供できる。力率改善装置
の実施例においては、電源電圧の低下があっても、また
負荷の急増があってもインバータへ安定した電圧を供給
でき、さらに電流波形改善及び力率改善が可能となる。
【0146】バッテリーブースターの実施例において
は、太陽電池等の電圧変動が大きいような直流電源をイ
ンバータ装置の入力とする場合、その電源電圧が所定値
より低くなったときは電源電圧を所定値になるように昇
圧するので、インバータ装置の入力電圧を安定化でき
る。
【0147】また通常のバッテリーを使用したバッテリ
ーブースターの実施例においては、バッテリー電圧が完
全放電近くまで低下してもバッテリー電圧を昇圧して定
電圧にできるので、バッテリーの長時間使用が可能とな
る。特にニッケル−カドミュウム系二次電池のときは、
各セルを均一に完全放電まで使用できるので、活性充電
のための放電操作を省略できる。
【0148】ピエゾアクチュエータ駆動装置の実施例に
おいては、短時間に駆動エネルギを供給できる高電圧電
源が提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる第一実施例を表すDC−DCコ
ンバータを用いた静電吸着装置の回路図である。
【図2】本発明に係わるコイル又はトランスの磁芯のB
−H特性の説明図である。
【図3】本発明に係わる第一実施例の作動を説明する基
本回路図、コイル又はトランスの磁芯のB−H特性、及
びコイル電流波形図である。
【図4】本発明に係わる第一実施例の作動を説明する回
路図及びコイル電流波形図である。
【図5】本発明に係わる第一実施例を表すDC−DCコ
ンバータを用いた静電吸着装置の他の回路図である。
【図6】本発明に係わる第一実施例を表すDC−DCコ
ンバータを用いた静電吸着装置の他の回路図である。
【図7】本発明に係わる第二実施例を表すDC−DCコ
ンバータを用いたマグネトロン用インバータの回路図で
ある。
【図8】本発明に係わる第三実施例を表すDC−DCコ
ンバータを用いたストロボ閃光装置の回路図である。
【図9】本発明に係わる第四実施例を表すDC−DCコ
ンバータを用いた力率改善装置の回路図である。
【図10】本発明に係わる第五実施例を表すDC−DC
コンバータを用いたバッテリーブースターの回路図であ
る。
【図11】本発明に係わる第六実施例を表すDC−DC
コンバータを用いたバッテリーブースターの回路図であ
る。
【図12】本発明に係わる第七実施例を表すDC−DC
コンバータを用いたバッテリーブースターの回路図であ
る。
【図13】本発明に係わる第八実施例を表すDC−DC
コンバータを用いたピエゾアクチュエータ駆動装置の回
路図である。
【図14】従来のフライバック型DC−DCコンバータ
の動作を説明する基本回路図である。
【符号の説明】
10…直流電源、10a…直流電源手段、11…交流電
源、20…昇圧手段、21…バイアスされたコイル、2
1a…バイアスされてないコイル、22…トランス、2
3…スイッチ手段、24…整流手段、25…コンデン
サ、26…整流手段、27…コイル、29…整流手段、
30…被駆動装置、31…静電執着装置、32…コンデ
ンサ、33…バッテリー、34…放電管、35…ピエゾ
アクチュエータ、36…スイッチ手段、37…スイッチ
手段、40…整流手段、41…点灯装置、42…制御装
置、43…電流検出器、44…電流検出器、45…電圧
検出器、47…整流手段、50…制御装置、51…制御
装置、E…直流電源、SW…スイッチ手段、L…コイ
ル、D…整流手段、Ci…コンデンサ、C…コンデンサ
T…トランス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白塚 敬三 神奈川県平塚市四之宮2597 株式会社小松 製作所エレクトロニクス事業本部内 (72)発明者 川筋 康文 神奈川県平塚市四之宮2597 株式会社小松 製作所エレクトロニクス事業本部内 (72)発明者 萩原 政雄 神奈川県平塚市四之宮2597 株式会社小松 製作所エレクトロニクス事業本部内 (72)発明者 川路 泰史 神奈川県平塚市四之宮2597 株式会社小松 製作所エレクトロニクス事業本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源(10)から出力される直流電
    圧を昇圧する昇圧手段(20)によって得た高電圧を、
    被駆動装置(30)に供給するDC−DCコンバータ回
    路を用いた高電圧負荷駆動装置において、 前記昇圧手段(20)は、磁芯に蓄積可能なエネルギを
    増大させる方向に磁気的にバイアスされている磁芯を有
    するコイル(21)あるいはトランス(22)と、コイ
    ル(21)あるいはトランス(22)の前記磁芯にエネ
    ルギを蓄積するための電流を開閉するスイッチ手段(2
    3)と、スイッチ手段(23)が閉成されたとき負荷側
    からのエネルギ逆流を防止する整流手段(24)とから
    なり、前記コイル(21)あるいはトランス(22)に
    直流電源(10)から電流を供給することによって前記
    磁芯にエネルギを蓄積し、このエネルギを被駆動装置
    (30)側に放出することを繰り返して行なうことを特
    徴とするDC−DCコンバータ回路を用いた高電圧負荷
    駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1のDC−DCコンバータ回
    路を用いた高電圧負荷駆動装置において、被駆動装置
    (30)は、定電圧特性を有する定電圧駆動装置、ある
    いは/及び急負荷変動を伴う急負荷変動装置であること
    を特徴とするDC−DCコンバータ回路を用いた高電圧
    負荷駆動装置。
  3. 【請求項3】 第一の整流手段(40)と、昇圧手段
    (20)とを並列に配設し、直流電源(10)から出力
    される直流電圧を被駆動装置(30)に供給する場合、
    直流電源(10)から出力される直流電圧が被駆動装置
    (30)の必要とする電圧より低いとき、直流電源(1
    0)からの直流電圧を昇圧して被駆動装置(30)に供
    給する昇圧手段(20)としてDC−DCコンバータ回
    路を用いた高電圧負荷駆動装置において、 前記昇圧手段(20)は、磁芯に蓄積可能なエネルギを
    増大させる方向に磁気的にバイアスされている磁芯を有
    するコイル(21)あるいはトランス(22)と、コイ
    ル(21)あるいはトランス(22)の前記磁芯にエネ
    ルギを蓄積するための電流を開閉するスイッチ手段(2
    3)と、スイッチ手段(23)が閉成されたとき負荷側
    からのエネルギ逆流を防止する整流手段(24)とから
    なり、前記コイル(21)あるいはトランス(22)に
    直流電源(10)から電流を供給することによって前記
    磁芯にエネルギを蓄積し、このエネルギを被駆動装置
    (30)側に放出することを繰り返して行なうことを特
    徴とするDC−DCコンバータ回路を用いた高電圧負荷
    駆動装置。
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JPWO2021130812A1 (ja) * 2019-12-23 2021-07-01
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