JPH0814012B2 - 防振磁性合金の製造方法 - Google Patents

防振磁性合金の製造方法

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JPH0814012B2
JPH0814012B2 JP28691187A JP28691187A JPH0814012B2 JP H0814012 B2 JPH0814012 B2 JP H0814012B2 JP 28691187 A JP28691187 A JP 28691187A JP 28691187 A JP28691187 A JP 28691187A JP H0814012 B2 JPH0814012 B2 JP H0814012B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 防振性の優れた軟質磁性合金の開発に関し、 防振性の一層の向上を目的とし、 グラファイト粉を鉄・硅素合金よりなる結晶粒界に析
出せしめ、該グラファイトの粘弾性効果を利用して防振
を行う防振磁性合金の製法として、前記のグラファイト
粉を添加した鉄・硅素合金粉に更に銅粉を加え、混合し
た後にプレス成形を行い、該成形体を焼結することによ
り防振磁性合金を製造する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は防振性を向上した軟質磁性合金の製造方法に
関する。
情報処理装置のうち、OA機器(オフィス・オートメイ
ション機器)は環境保全のために騒音の発生を極力抑制
することが必要であるが、OA機器の中には軟質磁性材料
を使用しており、これにより騒音を発生している機器が
ある。
その代表的なものとしてワイヤドットプリンタを挙げ
ることができる。
このプリンタの構成は記録紙を保持しながら紙送りし
ているプラテンにインクリボンを介し、信号に応じて印
字ワイヤを衝撃することにより記録紙に情報の印字を行
うものである。
こゝで、信号に応じてアーマチュアが印字ワイヤを備
えたハンマを磁気吸引する際に騒音が発生する。
そこで、衝撃音を緩和する方法として印字ワイヤを駆
動し、騒音を発生するアーマチュアを防振性能の優れた
磁性合金を用いて形成することが必要となる。
本発明はこのような防振効果すなわち吸収エネルギー
の減衰率の大きな軟質磁性合金の製法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
発明者は優れた防振性能をもつ軟質磁性材料として硅
素(Si)含有量が1〜6.5重量%の鉄・硅素(Fe−Si)
合金粉末に1〜15重量%の黒鉛(グラファイト)を加え
てなる防振磁性合金について既に出願を行っている。
(特願昭61−220935,昭和61年9月20日出願) この出願の要旨は優れた軟質磁性特性を備えているFe
−Si合金(Si含有量が1〜6.5重量%)に防振性を付与
する方法としてグラファイトを1〜15重量%添加して焼
結することによりグラファイトをFe−Si合金の結晶粒界
に析出せしめ、焼結体界面とグラファイトとの間で辷り
変形(粘弾性効果)を生じさせることにより防振性をも
たせるものである。
こゝで、グラファイトの添加量を1〜15%とする理由
は、添加量が1%未満の場合は粘弾性効果を生じないか
らであり、また15%を超えると防振効果は向上するもの
ゝ、磁気特性が著しく低下して実用的でないことによ
る。
そして、かゝる防振磁性材料を用いてワイヤドットプ
リンタの印字ワイヤを駆動するアーマチュアを形成する
ことにより騒音の発生を相当程度抑制することが可能と
なった。
こゝで、発明者が提案しているFe−Si−C(グラファ
イト)系焼結合金の構成はFe−Siからなる焼結体の結晶
粒界にグラファイト層が介在するものであるが、X線回
折の結果から現実にはFe−Si焼結合金の中にグラファイ
トがかなり含まれており、これによりFe−Si軟質磁性体
の磁気特性が劣化していることが判った。
すなわち、高い飽和磁束密度をもち低い保磁力をもつ
軟質磁性材料の特性が損なわれている。
そのため、Fe−Si焼結合金中のグラファイト含有を抑
制することが必要であった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
発明者が提案しているFe−Si−C系焼結合金は防振性
の優れた軟質磁性材料であるが、この特徴を充分に発揮
させるにはFe−Si焼結合金の中に含まれているグラファ
イトの量を極力減らすことが必要であり、この対策が求
められていた。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題はグラファイト粉をFe−Si合金よりなる結
晶粒界に析出せしめ、該グラファイトの粘弾性効果を利
用して防振を行う防振磁性合金の製法として、前記のグ
ラファイト粉を添加したFe−Si合金粉に更に銅(Cu)粉
を加え、混合した後にプレス成形を行い、該成形体を焼
結する防振磁性合金の製造方法により解決することがで
きる。
〔作用〕
本発明はFe−Si合金結晶中へのグラファイトの浸透を
阻止する方法としてCuを加えて焼結を行うものである。
炭素(C)元素は高温においてFeの中に拡散し易く、
反応してセメンタイト(Fe3C)を生ずることは良く知ら
れており、低炭素鋼を炭素拡散剤の中で加熱して鋼の表
面から内部に炭素を浸透拡散させ、表面層を高炭素鋼の
組成にする方法を浸炭と言い、一般に用いられている方
法である。
このように、Feの中にはCは浸透し易いが、低炭素鋼
の中にCuが含まれていると、Cの拡散が抑制されること
が知られており、また鋳鉄において、原料中でCuの含有
量が多いとCが結晶粒界に析出することが知られてい
る。
本発明はこの現象を利用し、Fe−Si粉とグラファイト
との混合物を焼結する際にCu粉を加えることによりCの
浸透拡散を抑制するものである。
〔実施例〕
−150メッシュのFe−3%Si粉にグラファイト粉を3
%および5%を加えて二種類の試料を作り、この試料に
Cu粉を0.5,1,1.5および2%添加し、Cu無添加のものと
合わせて10種類の試料を作り、このそれぞれの試料をV
型混合機を用いて混合した後、6ton/cm2の条件で成形し
た。
次に、これらの試料を水素(H2)気流中で1140℃で5
時間に亙って焼結処理を行った後、毎時100℃の条件で
冷却した。
第1図〜第4図はかかる試料についてCu添加量の影響
を示すもので、第1図は振動減衰率の依存性で振動減衰
率はグラファイトの添加量に比例しているが、Cuの添加
は1%程度が良いことを示している。
なお、同図に示した△は防振利磁性合金として著名な
サイレンタロイ(Fe−13Cr−3Al)の振動減衰率を示す
ものであり、本発明に係る防振磁性材料が優れているこ
とが判る。
次に、第2図はB50(50 Oeでの磁場中での磁束密度)
の依存性であってグラファイト5%のものが高いもの
ゝ、Cuの添加量に比例して減少している。
次に、第3図は保磁力(Hc)に対する依存性であって
Cuの添加量が増すに従って増加しており好ましくないこ
とを示している。
また、第4図は透磁率(μmに対するCu添加の影響で
あって、添加量が1%を超えると急激に透磁率は減少し
ている。
これらの結果を綜合してFe−Si合金粉にグラファイト
を添加してなる防振磁性材料に対するCuの添加量は0.5
〜1%が適当であると言える。
なお、顕微鏡観察によるとCuを添加した試料について
はグラファイトはFe−Si合金粒よりなる焼結体の粒界に
均一に析出しているのが認められ、またX線回折の結果
からも、焼結したFe−Si合金粒の中のC濃度は0.2%以
下であることを確認することができた。
〔発明の効果〕
本発明の実施によりFe−Si合金粉の磁気特性を損なう
ことなく防振磁性合金を製造することができ、これによ
り防振性を従来に較べて約10%向上することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は振動減衰率とCu添加量との関係図、 第2図はB50とCu添加量との関係図、 第3図は保磁力とCu添加量との関係図、 第4図は透磁率とCu添加量との関係図、 である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グラファイト粉を鉄・硅素合金よりなる結
    果粒界に析出せしめ、該グラファイトの粘弾性効果を利
    用して防振を行う防振磁性合金の製法として、前記のグ
    ラファイト粉を添加した鉄・硅素合金粉に更に銅粉を加
    え、混合した後にプレス成形を行い、該成形体を焼結す
    ることを特徴とする防振磁性合金の製造方法。
  2. 【請求項2】前記鉄・硅素合金粉に対する銅粉の添加量
    が0.5〜1重量%であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の防振磁性合金の製造方法。
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