JPH08139387A - メモリー素子及び増幅素子 - Google Patents

メモリー素子及び増幅素子

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JPH08139387A
JPH08139387A JP6277574A JP27757494A JPH08139387A JP H08139387 A JPH08139387 A JP H08139387A JP 6277574 A JP6277574 A JP 6277574A JP 27757494 A JP27757494 A JP 27757494A JP H08139387 A JPH08139387 A JP H08139387A
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Mitsuo Satomi
三男 里見
Yasuhiro Kawawake
康博 川分
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な構成により、構成が簡単で低電流動作
の微小なメモリー素子及び増幅素子を可能とする。 【構成】 図2に示すように磁性膜と非磁性金属膜を積
層した人工格子膜2において、膜の磁性層間の交換結合
エネルギーをJ、磁気異方性エネルギーをKとした場
合、J<0でかつK>|J|となるようにし、導体線1
により発生する磁界方向をこのKに起因する容易軸方向
と平行となるように構成し、人工格子膜部が図1のよう
なMR曲線を示すようにして、低磁界動作が可能なこと
を特徴とするメモリー素子及び増幅素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気抵抗効果を利用した
メモリー素子及び増幅果素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年Cr,Ru等の金属非磁性薄膜を介して
反強磁性的結合をしている[Fe/Cr],[Co/Ru]人工格子膜
が強磁場(1〜10 kOe)で巨大磁気抵抗効果を示す発見
された(フィシ゛カル レウ゛ュー レター 61 第2472項 (1988年);
同 64 第2304項 (1990) (PhysicalReview Letter Vol.
61, p2472, 1988; 同 Vol.64, p2304,1990))。又金属
非磁性薄膜Cuで分離され磁気的結合をしていない保磁力
の異なる磁性薄膜Ni-FeとCoを用いた[Ni-Fe/Cu/Co]人工
格子膜でも巨大磁気抵抗効果が発見され、室温印加磁界
0.5kOeでMR比が約8%のものが得られている(シ゛ャーナル
オフ゛ フィシ゛カル ソサイアティーオフ゛ シ゛ャハ゜ン 59 第3061頁 (1990年)
(Journal of Physical Society of Japan Vol.59, p306
1, 1990))。
【0003】これらの人工格子磁気抵抗効果膜を用いた
図5に示すようなメモリー素子が提案されている(日本
特許出願H5-28748)。このメモリー素子は人工格子磁気
抵抗効果膜より成る情報読み出し部Sと、硬質磁性膜よ
り成る情報保持部M、及び磁界印加用電流線R,R'より
成る情報記録部から構成され、素子作製の工程が多い欠
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は人工格子磁気
抵抗効果膜が情報保持部と情報読み出し部を兼ねる構成
となっており、素子作製の工程が少なく、かつ特殊な動
作特性を示す人工格子膜を用いることにより、小さな情
報記録電流と、大きな情報読み出し出力の微小メモリー
素子を可能とし、又使用法をかえれば増幅素子ともなる
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、情報保持と読
み出しを兼ねた磁性膜と非磁性金属膜を積層して成る人
工格子膜導体部と絶縁膜を介してこの近傍に設けられた
情報記録及び情報読み出番地指定用の金属導体線部より
成り、上記人工格子膜部において、磁性膜間の交換結合
エネルギーJを非磁性金属膜厚を調整してJ<0、即ち
各磁性層のスピンが反平行の場合の方が平行の場合より
もエネルギーが低くなるようにし、かつ該人工格子膜の
磁気異方性エネルギーKがK>|J|を満足するように
し、上記電流線部に電流を流すことにより発生する磁界
方向と上記Kに起因する磁化容易軸方向がほぼ平行とな
るように構成し、図1に示すように外部磁界Hを0から
H>0に増加させた場合、該人工格子膜の抵抗が一旦増
加し、反転磁界Hmで極大を示した後減少して飽和磁界
Hs以上ではH=0の場合とほぼ同じ抵抗値となり、そ
の後Hを減少させると、H=0まではほぼ抵抗変化が無
く、磁界を反転してH<0方向に磁界を増加させると上
記H>0の場合と対称的な磁気抵抗変化動作を示すよう
にするものである。
【0006】
【作用】磁性層1,2と非磁性層より成る人工格子膜の磁
性層の飽和磁化をMi(i=1,2)、非磁性層を介した交換
結合エネルギーをJ12、磁性層の磁気異方性エネルギー
をKi(i=1,2)、外部磁界をHとすると、この系のエネ
ルギーEは E=−1/2ΣHMicosφi−ΣJ12cos(φ12)+1/2ΣKisin2φi ---- (1) と表される。ただし単純な例として磁界印加方向を磁化
容易軸方向とし、印加磁界方向と磁性層の磁化のなす角
をφとし、一軸異方性を仮定した。この一軸異方性Kは
成膜法を工夫することにより膜に付与することが可能で
ある。又非磁性膜の膜厚を適当に調整することによりJ
<0とすることが可能で、この時一般に膜は巨大磁気抵
抗効果を示す。(1)式において、J<0でK>|J|、
かつ|J|もKも比較的小さい場合のこの人工格子膜の
磁化容易軸方向のMR(磁気抵抗)曲線は以下の実施例で
述べるように図1のような曲線となり、零磁界近傍の小
さい磁界で大きな磁気抵抗変化を示すことが可能とな
る。
【0007】この条件が満足されない場合、例えばK<
|J|の時は零磁界近傍の小さい磁界で大きな磁気抵抗
変化は得られない。またJ>0ではいわゆる巨大磁気抵
抗効果は得られない。
【0008】人工格子膜部は[磁性金属膜/非磁性金属
膜/磁性金属膜]を基本構成とするが、[磁性金属膜/
非磁性金属膜]を積層したものでも良い。又磁性金属層
膜は同じ組成でも異なる組成のものでも良いが、本質的
には同じ組成で良いので従来の磁気的に結合していない
異なる保磁力を用いた磁気抵抗効果素子に比べて、スパ
ッタ−法等で成膜する場合磁性タ−ゲットが1種類でも
出来るメリットがある。
【0009】磁気抵抗変化が生じるメカニズムは、磁性
層間の磁化方向が反平行の場合は磁性層/非磁性層界面
での電子の磁気的散乱が大きくなり抵抗が増加するため
で、図1において磁気抵抗が極大を示すところで、各磁
性層の磁化方向がほぼ反平行となり、十分磁界を印加し
た場合は各磁性層の磁化方向が磁界方向と平行となる。
【0010】図2は本発明素子の1例で、絶縁膜3の上
に設けられた金属導体線1に電流を流し、磁性膜2Mと
非磁性膜2Nより成る人工格子膜部2の飽和磁界Hs以
上の磁界を発生させて情報を記録し、情報の読み出し時
には金属導体線に図1に示された反転磁界Hm以下の磁
界を印加し、その磁界方向と上記の情報記録磁界方向が
平行の場合は人工格子膜導体部の抵抗変化が殆ど無く、
反平行の場合は人工格子膜導体部の抵抗変化が生ずるこ
とにより情報の読み出しを行う。又情報読み出しは電流
線に磁界方向が変化するパルスを流し、この時の人工格
子膜導体部の抵抗変化が+(増加)か、−(減少)かに
より行っても良い。
【0011】本発明では人工格子膜部の磁性膜に硬質磁
性膜を用いず、かつ人工格子膜の磁気異方性エネルギー
Kに起因する容易軸方向と金属導体線部によって発生す
る磁界方向が平行となるように構成し、かつK>|J|
として特殊なMR特性を示すようにしているため、従来
の反強磁性結合型人工格子膜と異なり人工格子膜部の飽
和磁界Hsが小さく、従って金属導体線部に流す電流を
小さく抑えることが可能である。又本発明では人工格子
膜の非磁性金属膜厚を調整し、磁性金属膜が反強磁性結
合するようにして巨大磁気抵抗効果が得られるようにし
てあるため、磁気抵抗変化が大きく、情報読み出し時の
出力も大きなものが得られる。
【0012】このメモリー素子をマトリックス状に配置
し、導体線部が2本の導体線より成るようにし、これら
の線の交点に各メモリー素子が配置されるようにすれ
ば、メモリーアレ−が得られる。
【0013】更に人工格子膜部がそれぞれ異なる磁気抵
抗変化特性を示す(即ちHsとHmがそれぞれ異なる)
複数種類の構成ブロック[磁性金属膜/非磁性金属膜/
磁性金属膜]N(Nは積層数でN≧1)をこれら構成ブロ
ック間の磁気的相互作用の分離をすべく設けられた非磁
性膜を介して複数ブロック積層した人工格子膜部を用い
れば、導体線の記録電流の値により情報が記録される構
成ブロックと記録されない構成ブロックが生じて多重メ
モリー素子が可能となる。
【0014】増幅素子として使用する場合は、一度導体
線にHsを越える磁界が発生する電流を流して素子を初
期化しておき、導体線に入力電圧に比例した弱電流を流
しHmを越えない弱磁界を発生させ、人工格子膜部の磁
気抵抗がこれに連動して変化することより、増幅された
出力を取り出すものである。
【0015】
【実施例】人工格子膜部の磁性膜としては磁気抵抗変化
が生じやすく、低磁歪の膜であることが必要である。こ
れは実用上磁歪が大きいとノイズの原因や特性のばらつ
きが生じるからである。又それ自体の結晶磁気異方性も
小さいことが望ましく、磁界中蒸着や、斜め蒸着、ある
いは特殊な基板を用いて簡単に磁気異方性を付けること
が出来るものが望ましい。これの条件を満足し、磁歪が
10-5以下で軟磁性を示し低磁界で磁化反転しやすいもの
としては、 NiXCoYFeZ --- (2) を主成分とし、原子組成比が X=0.6〜0.9、Y=0〜0.4、Z=0〜0.3 --- (2') のNi-richの軟磁性膜が望ましく、その代表的なものは
Ni0.8Co0.10Fe0.10, Ni0 .68Co0.2Fe0.12等である。これ
らよりやや軟磁気特性は劣るものの、磁歪がやはり10-5
以下で比較的低磁界で磁化反転し、より大きな磁気抵抗
変化が得られるものとしては NiX'CoY'FeZ' --- (3) を主成分し、原子組成比が X'=0〜0.4、Y'=0.2〜0.95、Z=0〜0.5 --- (3') のCo-richの磁性膜があり、その代表的なものは Co0.7N
i0.1Fe0.2, Co0.61Ni0.2 3Fe0.16, Co0.46Fe0.34Ni0.20
等である。なお磁性層の膜厚は1nm未満では人工格子膜
の軟磁気特性がやや損なわれ、10nmより厚いとMR特性
が劣化するので1nmから10nmであることが望ましい。
【0016】非磁性金属膜は上記磁性金属膜との界面で
の反応が少なく固溶し難く、磁性金属膜/非磁性金属膜
の界面が明確なものが望ましく、かつこの非磁性金属膜
を介して磁性膜間が反強磁性的に結合する必要があり、
これらの条件を満足するものとしてはCu,Ag,Auがあり、
特に大きな磁気抵抗変化を得るにはCuが特に好ましい。
この非磁性金属膜の厚さtを変化させると磁性層間の結
合エネルギーJが正と負の間を振動しつつ減少する。J
が負となり大きなMR変化が得られるのは、スパッタ法
で人工格子膜を成膜した場合tが0.9nm, 2.0nm近傍であ
るが、tが0.9nm近傍では一般的に|J|が大きく、K
>|J|を満足しようとするとKも大きくなり、本発明
の目的である低磁界で大きなMR変化を得ることが困難
となるのでtは0.2nm近傍であることが望ましい。又M
BE等を用いた蒸着法て作製した人工格子エピ膜ではt
が1.6nm, 2.0nm, 2.4nm近傍でもJが負で比較的|J|
も小さく大きなMR変化が得られる。従ってtは1.5nm
から2.5nmであることが望ましい。具体的には低磁界動
作のMR特性を得ようとすれば少なくともKは5x104erg
/cc以下であることが必要で|J|もこれ以下であるこ
とが必要である。
【0017】なお人工格子膜部は基本的には[磁性金属
膜/非磁性金属膜/磁性金属膜]なる構成があれば良い
が、[磁性金属膜/非磁性金属膜]の積層数があまり少
ないと大きな磁気抵抗変化が得られ難いので、少なくと
もこの積層数が3以上あることが望ましい。又増幅素子
として使用する場合は、メモリー素子として使用する場
合より人工格子導体部に電流を流す必要があり、やはり
積層数は3以上あることが望ましい。
【0018】又多重メモリー素子として使用する場合は
磁性金属膜の組成の異なる組み合わせを上記(2),(3)式
のものから選んでも良いし、組成は変えずに磁性金属膜
の膜厚を変えてKを調整したり、非磁性金属膜の膜厚を
変えてJを調整しても良い。なお構成ブロック間の磁気
的相互作用分離用を目的とする非磁性膜は上記の非磁性
金属膜と同じ組成のものでも良いが、目的が上記の反強
磁性結合を目的とする非磁性金属膜とは異なるため、こ
の膜厚は2nm近傍とする必要はない。。
【0019】以下具体的な実施例により本発明の効果の
説明を行う。 (実施例1)タ−ゲットに Ni80Fe10Co10(磁性膜), Cu
(非磁性金属膜)を用い(組成はすべて原子%)、NiFeCo
層厚が3nm, Cu層厚が2nm、積層回数10の人工格子膜をス
パッタされた原子が斜めに基板に入射するようにして成
膜した。この膜はKが約4x10 4/cc、Jが約−2x104erg/c
cであり、本願発明の条件K>|J|を満足している。
このようにして得られた膜のMR曲線をその容易軸方向
に磁界を印加して測定したところ図1に示すような結果
が得られた。このようにして人工格子磁気抵抗変化部を
作製した後、SiO2膜絶縁膜をこの上に成膜し、更に導体
線用のAuCrを成膜し、メモリー素子を作製した。
【0020】このメモリー素子の動作を確認すべく、図
3(a)に示す様に導体線1に+もしくは−のパルス電流
を流し、図1のHsもしくは−Hsを越える磁界を発生
させて人工格子膜部2を一方向に磁化して情報を記録
し、次に同図(b),(c)に示す様に導体線1に+から−に
変化するパルス弱電流を流して+Hmと−Hmの間の強
度のパルス弱磁界を発生させ、同図(d)に示す様にその
時の人工格子磁気抵抗素子部の抵抗変化を測定したとこ
ろ、同図(d)に示す様に記録された磁化方向によってこ
の抵抗変化が+(増)か、−(減)かに明確に変化する
ことよりそのメモリー機能を確認した。
【0021】(実施例2)実施例1と同様にタ−ゲット
に Ni80Fe10Co10(軟磁性膜), Cu(非磁性金属膜)を用い
(組成はすべて原子%)、NiFeCo層厚が3nm, Cu層厚が2
nm、積層回数10の人工格子膜をスパッタされた原子が斜
めに基板に入射するようにして成膜した。このようにし
て人工格子磁気抵抗変化部を作製した後、SiO2膜絶縁膜
をこの上に成膜し、更に導体線用のAuCrを成膜し、増幅
素子を作製した。
【0022】この増幅素子の動作を確認すべく、図4
(a)に示す様に導体線1に+のパルス電流を流して図1
のHsを越える磁界を発生させ、人工格子膜部の磁化方
向を初期化し、次に同図(b)に示す様に導体線1に入力
交流電圧を印加し弱電流を流し、これによる発生磁界の
振幅が図1のHmを越えないようにし、人工格子磁気抵
抗素子部2に電圧を印加しておき、この導体部の抵抗変
化による出力電圧変化を測定したところ、同図(c)に示
す様に入力電圧が増幅されることより素子が増幅機能を
確認した。
【0023】
【発明の効果】本発明は簡単な構成で磁気抵抗効果を用
いた素子としては低電流動作が可能な微小なメモリー素
子と増幅素子を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工格子磁気抵抗効果素子部のMR
(磁気抵抗)曲線の一例を示す図
【図2】本発明のメモリー素子、及び増幅素子の構成図
【図3】本発明のメモリー素子の動作説明図
【図4】本発明の増幅素子の動作説明図
【図5】従来の磁気抵抗効果を利用したメモリー素子の
構成図
【符号の説明】
1 導体線 2 人工格子膜 2M 磁性金属膜 2N 非磁性金属膜 3 絶縁膜 S 人工格子磁気抵抗効果膜より成る情報読み出し部 M 硬質磁性膜より成る情報保持部 R, R' 磁界印加用電流線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川分 康博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性金属膜を介して反強磁性結合をして
    いる二つの磁性金属膜より成る[磁性金属膜/非磁性金
    属膜/磁性金属膜]人工格子膜導体部と、この導体部近
    傍に絶縁膜を介して設けられた金属導体線を備え、該磁
    性膜間の交換結合エネルギーをJ(<0)、該人工格子
    膜の磁気異方性エネルギーをKとするとき、該人工格子
    膜部がK>|J|を満足し、かつ該金属導体線に電流を
    流すことにより発生する磁界方向と該人工格子膜のKに
    起因する磁化容易軸方向がほぼ平行となるように構成さ
    れ、該人工格子膜部のMR曲線(磁界による抵抗変化曲
    線)が上記発生磁界Hを0からH>0に増加させた場
    合、該人工格子膜部の抵抗が一旦増加し、極大を示した
    後減少してH=0の場合とほぼ同じ抵抗値となり、その
    後Hを減少させると、H=0まではほぼ抵抗変化が無
    く、磁界を反転してH<0方向に磁界を増加させると抵
    抗は一旦増加し、極大を示した後減少しH=0の場合と
    ほぼ同じ抵抗値を示す動作をすることを特徴とするメモ
    リー素子。
  2. 【請求項2】特に人工格子膜部が[磁性金属膜/非磁性
    金属膜]を構成要素として、この構成要素を少なくとも
    3回以上積層して成ることを特徴とする請求項1記載の
    メモリー素子。
  3. 【請求項3】特に人工格子膜部がそれぞれMR曲線の異
    なる[磁性金属膜/非磁性金属膜/磁性金属膜]N(Nは
    積層回数でN≧1)を構成ブロックとして、この構成ブ
    ロックを各構成ブロック間の磁気的相互作用を分離すべ
    く設けられた非磁性膜を介して複数ブロック積層して成
    ることを特徴とする請求項1記載のメモリー素子。
  4. 【請求項4】特に金属導体線部が2本の金属導体線より
    構成され、メモリーの書き込みが金属導体線の交点近傍
    でなされることを特徴とする請求項1、2または3記載
    のメモリー素子。
  5. 【請求項5】特に人工格子膜部の磁性金属膜がNiXCoYFe
    Zを主成分とする磁性膜で、原子組成比でXは0.6〜0.9、
    Yは0〜0.4、Zは0〜0.3であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のメモリー素子。
  6. 【請求項6】特に人工格子膜部の磁性金属膜がNiX'CoY'
    FeZ'を主成分し、原子組成比でX'は0〜0.4、Y'は0.2〜
    0.95、Zは0〜0.5であることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載のメモリー素子。
  7. 【請求項7】特に人工格子膜部の非磁性金属膜がCu,Ag,
    Auのいずれかであることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載のメモリー素子。
  8. 【請求項8】特に人工格子膜部の非磁性金属膜がCuであ
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のメ
    モリー素子。
  9. 【請求項9】特に非磁性金属膜の膜厚が1.5nm以上、2.5
    nm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    に記載のメモリー素子。
  10. 【請求項10】非磁性金属膜を介して反強磁性結合をし
    ている二つの磁性金属膜より成る[磁性金属膜/非磁性
    金属膜/磁性金属膜]人工格子膜導体部と、この導体部
    近傍に絶縁膜を介して設けられた金属導体線を備え、該
    磁性膜間の交換結合エネルギーをJ(<0)、該人工格
    子膜の磁気異方性エネルギーをKとするとき、該人工格
    子膜部がK>|J|を満足し、かつ該金属導体線に電流
    を流すことにより発生する磁界方向と該人工格子膜のK
    に起因する磁化容易軸方向がほぼ平行となるように構成
    され、該人工格子膜部のMR曲線(磁界による抵抗変化
    曲線)が上記発生磁界Hを0からH>0に増加させた場
    合、該人工格子膜部の抵抗が一旦増加し、極大を示した
    後減少してH=0の場合とほぼ同じ抵抗値となり、その
    後Hを減少させると、H=0まではほぼ抵抗変化が無
    く、磁界を反転してH<0方向に磁界を増加させると抵
    抗は一旦増加し、極大を示した後減少しH=0の場合と
    ほぼ同じ抵抗値を示す動作をすることを特徴とする増幅
    素子。
  11. 【請求項11】特に人工格子膜部が[磁性金属膜/非磁
    性金属膜]を構成要素として、この構成要素を少なくと
    も3回以上積層して成ることを特徴とする請求項10記載
    の増幅素子。
  12. 【請求項12】特に人工格子膜部の磁性金属膜がNiXCoY
    FeZを主成分とする磁性膜で、原子組成比でXは0.6〜0.
    9、Yは0〜0.4、Zは0〜0.3であることを特徴とする請求
    項10又は11記載の増幅素子。
  13. 【請求項13】特に人工格子膜部の磁性金属膜がNiX'Co
    Y'FeZ'を主成分し、原子組成比でX'は0〜0.4、Y'は0.2
    〜0.95、Zは0〜0.5であることを特徴とする請求項10又
    は11記載の増幅素子。
  14. 【請求項14】特に人工格子膜部の非磁性金属膜がCu,A
    g,Auのいずれかであることを特徴とする請求項10〜13の
    いずれかに記載の増幅素子。
  15. 【請求項15】特に人工格子膜部の非磁性金属膜がCuで
    あることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の
    増幅素子。
  16. 【請求項16】特に非磁性金属膜の膜厚が1.5nm以上、
    2.5nm以下であることを特徴とする請求項10〜15のいず
    れかに記載の増幅素子。
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