JPH08139326A - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート型半導体装置

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Publication number
JPH08139326A
JPH08139326A JP23580195A JP23580195A JPH08139326A JP H08139326 A JPH08139326 A JP H08139326A JP 23580195 A JP23580195 A JP 23580195A JP 23580195 A JP23580195 A JP 23580195A JP H08139326 A JPH08139326 A JP H08139326A
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JP
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type base
gate
conductivity
layer
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Application number
JP23580195A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Ogura
常雄 小倉
Shoichi Yamaguchi
正一 山口
Takashi Shinohe
孝 四戸
Hideaki Ninomiya
英彰 二宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最大遮断電流が流れる前に、絶縁ゲート型半導
体素子をターンオフすることができる絶縁ゲート型半導
体装置を提供すること。 【解決手段】n型ベース層1と、n型ベース層1の表面
に選択的に形成され、過電流検知用電極11が設けられ
たp型ベース層2と、p型ベース層2の表面に選択的に
形成され、カソード電極5が設けられたn型エミッタ層
3と、n型エミッタ層3とn型ベース層1との間のp型
ベース層2上に、ゲート絶縁膜9を介して、設けられた
ゲート電極10と、n型ベース層1を介してp型ベース
層2に接続し、アノード電極6が設けられたp型エミッ
タ層4と、過電流検知用電極11とカソード電極5との
間に設けられ、過電流検知用電極11の電位に基づい
て、ゲート電極10の電位を制御するゲート回路7とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOS構造により
主電流を制御する絶縁ゲート型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高耐圧、大電流の自己消去型
電力用素子として、ゲートターンオフサイリスタ(以
下、GTOという)が広く用いられている。図21は、
従来のGTOの概略構成を示す模式図である。
【0003】図中、271は低濃度(高抵抗)のn型ベ
ース層を示しており、このn型ベース層271の表面に
はp型ベース層272が設けられている。
【0004】このp型ベース層272の表面には段差が
あり、段差上段のp型ベース層272上には、カソード
電極275が設けられた高濃度(低抵抗)のn型エミッ
タ層273が形成されている。また、段差下段のp型ベ
ース層272にはゲート電極277が設けられている。
【0005】一方、n型ベース層271の裏面には、ア
ノード電極276が設けられた高濃度のp型エミッタ層
274が形成されている。そして、ゲート電極277と
カソード電極275との間には、ゲート電極277の電
位を制御するゲート回路278が設けられている。
【0006】このGTOは、図22に示すようなタイム
チャートに従ったゲート駆動法によりスイッチング動作
できる。
【0007】すなわち、ターンオン時には、ゲート電極
277にカソードに対して正の電圧を印加する。この結
果、n型エミッタ層273からp型ベース層272に電
子が注入され、素子はオン状態になる。
【0008】一方、ターンオフ時には、ゲート電極27
7にカソードに対して負の電圧を印加する。この結果、
p型ベース層272とn型エミッタ層273とのpn接
合が逆バイアスされ、アノード電流がゲート電極277
に吸収されて、やがて素子はオフ状態となる。
【0009】通常、GTOには、大電流から素子を守る
過電流保護回路が設けられている。これは、GTOがオ
ン状態のときに負荷が短絡したりすると、上記ゲート駆
動法ではターンオフ不可能な大電流がGTOに流れ、該
GTOが破壊されてしまうからである。
【0010】具体的には、GTOを含む素子のパッケー
ジの外側と電源との間に過電流保護回路としての過電流
検知器を設けている。過電流検知器は、電源から所定値
以上の電流が送られてくることを検知したら、ゲート電
極277に負の電圧が印加されるように、ゲート回路2
78に制御信号を送る。この結果、最大遮断電流が流れ
る前に、GTOはオフ状態となり、GTOの破壊は防止
される。
【0011】しかしながら、このような過電流保護回路
付きGTOには以下のような問題がある。
【0012】すなわち、過電流検知器はパッケージの外
側に設けられているので応答が遅く、破壊せずに遮断で
きる最大の電流(最大遮断電流)が流れる前に、GTO
を確実にターンオフするのが困難であるという問題があ
る。また、パッケージと過電流検知器とを結ぶための配
線や、電源と過電流検知器とを結ぶための配線が必要と
なり、配線が長くなるという問題もある。
【0013】図23は、同一極性のゲート電圧で導通す
る(オン状態になる)二つの絶縁ゲート型トランジスタ
によってアノード電流(主電流)が制御される絶縁ゲー
ト型半導体素子の素子断面図である、また、図24は同
素子の等価回路、図25は同素子のゲート駆動法を示す
タイムチャートである。
【0014】図中、283は低濃度(高抵抗)のn型ベ
ース層を示しており、このn型ベース層283の表面に
はp型ベース層284、p型ウェル層296が選択的に
形成されている。
【0015】p型ベース層284の表面には高濃度のn
型エミッタ層285、第1の高濃度のp型半導体層28
6が選択的に形成されている。n型エミッタ層285に
はカソード電極282が設けられ、p型半導体層286
にはベース電極291が設けられている。
【0016】n型エミッタ層285とn型ベース層28
3との間のチャネル領域としてのp型ベース層284上
には、第1のゲート絶縁膜289を介して、第1のゲー
ト電極290が設けられ、これらにより、第1の絶縁ゲ
ート型トランジスタ(n型MOSFET)T1が構成さ
れている。
【0017】また、p型ウェル層296の表面には高濃
度のn型ドレイン層297、n型ソース層298、第2
のp型半導体層299が選択的に形成されている。n型
ドレイン層297には、ベース電極291に接続したド
レイン電極294が設けられている。n型ソース層29
8および第2のp型半導体層299には、カソード電極
282に接続したソース電極295が設けられている。
【0018】n型ドレイン層297とn型ソース層29
8との間のチャネル領域としてのp型ウェル層296上
には、第2のゲート絶縁膜292を介して、第2のゲー
ト電極293が設けられ、これらにより、第2の絶縁ゲ
ート型トランジスタ(n型MOSFET)T2が構成さ
れている。
【0019】一方、n型ベース層283の裏面には、高
濃度のn型バッファ層282を介して、アノード電極2
87が設けられた高濃度のp型エミッタ層281が形成
されている。このp型エミッタ層281、n型バッファ
層282、n型ベース層283、p型ベース層284、
n型エミッタ層285により、サイリスタが形成されて
いる。
【0020】この素子はサイリスタを基本素子とし、絶
縁ゲート型トランジスタT1および絶縁ゲート型トラン
ジスタT2によって、サイリスタのアノード電流I
A (主電流)、アノード電圧VA が制御される。
【0021】この素子をターンオンするには、ゲート端
子G1(ゲート電極290)に正バイアスを印加して、
第1の絶縁ゲート型トランジスタT1のチャネル領域を
導通状態にする。
【0022】この結果、電子がn型エミッタ層285か
ら上記チャネル領域を通ってn- 型ベース層283に注
入され、その電子の注入量に見合った量の正孔がp型エ
ミッタ層281からn型ベース層283に注入されて、
p型エミッタ層281、n型ベース層283、P型ベー
ス層284、n型エミッタ層285からなるサイリスタ
がラッチアップする(サイリスタモード)。
【0023】一方、ターンオフするには、まず、ゲート
端子G2(ゲート電極293)に正バイアスを印加し
て、絶縁ゲート型トランジスタT2のチャネル領域を導
通状態にする。
【0024】この結果、p型ベース層284とn+ 型エ
ミッタ層285とが短絡し、n+ 型エミッタ層285か
らp型ベース層284への電子の注入が停止して、素子
はサイリスタモードからIGBTモードへと移行する。
【0025】このIGBTモードでは、電子は絶縁ゲー
ト型トランジスタT1のチャネル領域を通ってn型ベー
ス層283へ注入されるものだけになり、ゲート端子G
1に印加する電圧だけで主電流を制御できるようにな
る。すなわち、ゲート端子G1の電圧を取り去れば、I
GBTの場合と同様に高速に素子をターンオフすること
ができる。
【0026】ここで、十分に(完全に)IGBTモード
に移行する前に、ゲート電圧G1の電圧を取り去ると、
サイリスタの再ラッチアップが起こり、ターンオフでき
なくなる。
【0027】素子を確実にターンオフするには、ゲート
端子G2に正バイアスを印加してから、ゲート端子G1
の電圧を取り去るまでの時間を長くすれば良い。
【0028】しかし、この場合には、IGBTモードの
期間が長くなるので、IGBTの欠点、つまり、高いオ
ン電圧による電力損失と、高周波動作における動作時間
全体に占めるデッドタイム(オン状態からオフ状態に移
るまでの時間)の割合が高くなるという問題が顕著にな
る。
【0029】また、この素子では、IGBTモードを経
てターンオフさせなければならないため、従来の単純な
過電流保護回路を用いることができなかった。
【0030】図26は、従来のIGBTの構造を示す断
面図である。
【0031】図中、302は高抵抗のn型ベース層を示
しており、このn型ベース層302の一方の表面には高
濃度のp型ドレイン層301が形成されている。このp
型ドレイン層301にはドレイン電極306が設けられ
ている。
【0032】また、p型ドレイン層301と反対側のn
型ベース層302の表面には選択的にp型ベース層30
3が形成されており、このp型ベース層303の表面に
は高濃度のn型ソース層304およびp型コンタクト層
305が選択的に形成されている。n型ソース層304
とp型コンタクト層305(p型ベース層303)とは
ソース電極307により短絡されている。
【0033】そして、n型ソース層304とn型ベース
層302とで挟まれたp型ベース層303上にはゲート
絶縁膜308を介してゲート電極309が配設されてい
る。このように構成されたIGBTの動作は以下の通り
である。すなわち、素子をターンオンするにはn型ソー
ス層304に対して正の電圧をゲート電極309に印加
する。
【0034】この結果、n型ソース層304はゲート電
極309下のp型ベース層303の表面に誘起されたn
型チャネルを介してn型ベース層302と短絡され、図
中実線で示すようにn型ソース層304からn型ベース
層302に電子eが注入されるとともに、この注入され
た電子eの量に見合った量の正孔がp型ドレイン層30
1からn型ベース層302に注入される。
【0035】このようにn型ベース層302にキャリア
(電子、正孔)が注入されることにより、高抵抗のn型
ベース層302は導電変調を起こして低抵抗となり、素
子は同じ順方向特性を有するMOSFETよりも低いオ
ン電圧でもって、オン状態となる。このとき、正孔hは
図中の破線で示すようにn型ベース層302からp型ベ
ース層303、p型コンタクト層305を通ってソース
電極307に流れる。一方、素子をターンオフするに
は、n型ソース層304に対して負の電圧をゲート電極
309に印加する。
【0036】この結果、ゲート電極309下のp型ベー
ス層303の表面に誘起されたn型チャネルは消滅し、
n型ベース層302に電子eが注入されなくなるととも
に、正孔もn型ベース層302に注入されなくなり、素
子はオフ状態となる。
【0037】しかしながら、この種の従来のIGBTに
は以下のような問題があった。すなわち、従来のIGB
Tには保護機能が備わっていないため、素子の導通時
に、負荷短絡等の原因により素子内に過電流が流れる
と、素子が破壊されるという問題があった。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の過
電流保護回路付きGTOでは、過電流検知器の応答が遅
く、最大遮断電流が流れる前に、GTOをターンオフす
るのが困難であるという問題があった。
【0039】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、過電流の検知を速く行
なえ、最大遮断電流以上の電流が流れる前に、絶縁ゲー
ト型半導体素子をターンオフすることができる絶縁ゲー
ト型半導体装置を提供することにある。
【0040】また、従来の二つの絶縁ゲート型トランジ
スタにより主電流を制御する絶縁ゲート型半導体素子に
あっては、IGBTモードになったことを検出する手段
がなく、ターンオフの際にIGBTモードの期間を長く
とらざるを得ず、IGBTの欠点が顕著になるという問
題があった。
【0041】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その第2の目的とするところは、二つの絶縁ゲー
ト型トランジスタにより主電流を制御する絶縁ゲート型
半導体素子をターンオフする際に、IGBTモードの期
間を短くできる絶縁ゲート型半導体装置を提供すること
にある。
【0042】また、従来のIGBTには保護機能が備わ
っていないため、素子の導通時に、過電流が流れると、
素子が破壊されるという問題があった。
【0043】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その第3の目的とするところは、過電流による素
子破壊を防止できるIGBTを有する絶縁ゲート型半導
体装置を提供することを目的としている。
【0044】
【課題を解決するための手段】
[概要]上記第1の目的を達成するために、本発明に係
る絶縁ゲート型半導体装置(請求項1)は、第1導電型
ベース層と、この第1導電型ベース層の表面に選択的に
形成され、過電流検知用電極が設けられた第2導電型ベ
ース層と、この第2導電型ベース層の表面に選択的に形
成され、第1の主電極が設けられた第1導電型エミッタ
層と、この第1導電型エミッタ層と前記第1導電型ベー
ス層との間のチャネル領域としての前記第2導電型ベー
ス層上に、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極
と、前記第1導電型ベース層を介して前記第2導電型ベ
ース層に接続し、第2の主電極が設けられた第2導電型
エミッタ層と、前記過電流検知用電極と前記ゲート電極
との間に設けられ、前記過電流検知用電極の電位に基づ
いて、前記ゲート電極の電位を制御するゲート制御手段
とを備えたことを特徴とする。
【0045】前記ゲート制御手段は、前記チャネル領域
が導通状態のときに、前記過電流検知用電極の電位が所
定値以上になったら、前記チャネル領域が非導通状態に
なるように、前記ゲート電極の電位を制御するものであ
る(請求項2) また、上記第2の目的を達成するために、本発明に係る
絶縁ゲート型半導体装置(請求項3)は、第1導電型ベ
ース層と、この第1導電型ベース層の表面に選択的に形
成された第2導電型ベース層と、この第2導電型ベース
層の表面に選択的に形成され、第1の主電極が設けられ
た第1導電型エミッタ層と、前記第1導電型ベース層を
介して前記第2導電型ベース層に接続し、第2の主電極
が設けられた第2導電型エミッタ層からなる主半導体素
子構造と、前記第1導電型エミッタ層と前記第1導電型
ベース層とを第1のゲート電極のゲート電圧を制御する
ことにより短絡する第1の絶縁ゲート型トランジスタ
と、前記第1導電型エミッタと前記第2導電型ベース層
とを前記第1のゲート電極と同極性のゲート電圧を制御
することにより短絡する第2の絶縁ゲート型トランジス
タと、前記第1の絶縁ゲート型トランジスタがオン状態
のときに、前記第2の絶縁ゲート絶縁膜型トランジスタ
をオフ状態からオン状態へ移行させるゲート電圧を印加
すると、前記第1導電型エミッタ層と前記第2導電型ベ
ース層との接合の両端電圧を検出し、この両端電圧が前
記接合の拡散電位以下になると、前記第1のゲート絶縁
型トランジスタのゲートキャパシタンスに蓄積されてい
る電荷を放出させるゲート電荷放電手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0046】また、上記第3の目的を達成するために、
本発明に係る絶縁ゲート型半導体装置(請求項4)は、
第1導電型ベース層と、この第1導電型ベース層の表面
に直接または間接的に接する第2導電型エミッタ層と、
この第2導電型エミッタ層と反対側の前記第1導電型ベ
ース層の表面に選択的に形成された第2導電型ベース層
と、この第2導電型ベース層の表面に選択的に形成され
た第1導電型エミッタ層と、この第1導電型エミッタ層
と前記第1導電型ベース層とで挟まれた前記第2導電型
ベース層上にゲート絶縁膜を介して配設されたゲート電
極と、前記第1導電型エミッタ層に設けられた第1の主
電極と、前記第2導電型エミッタ層に設けられた第2の
主電極と、前記第1の主電極が形成された領域から前記
ゲート電極が形成された領域までの領域内に設けられ、
前記第2導電型ベース層に流れる電流による電圧降下を
検出するための電圧検知用電極とを備えたことを特徴と
する。
【0047】また、上記第3の目的を達成するために、
本発明に係る他の絶縁ゲート型半導体装置(請求項5)
は、第1導電型ベース層と、この第1導電型ベース層の
表面に直接または間接的に接する第2導電型エミッタ層
と、この第2導電型エミッタ層と反対側の前記第1導電
型ベース層の表面に選択的に形成された第2導電型ベー
ス層と、この第2導電型ベース層の表面に選択的に形成
された第1導電型エミッタ層と、この第1導電型エミッ
タ層と前記第1導電型ベース層とで挟まれた前記第2導
電型ベース層上にゲート絶縁膜を介して配設されたゲー
ト電極と、前記第1導電型エミッタ層に設けられ、前記
第2導電型ベース層と電気的に接続された第1の主電極
と、前記第2導電型エミッタ層に設けられた第2の主電
極と、前記第2導電型ベース層に設けられ、該第2導電
型ベース層に流れる電流による電圧降下を検出するため
の電流検知用電極とを備えたことを特徴とする。
【0048】[作用]本発明者等の研究によれば、第1
導電型ベース層と、この第1導電型ベース層の表面に選
択的に形成された第2導電型ベース層と、この第2導電
型ベース層の表面に選択的に形成され、第1の主電極が
設けられた第1導電型エミッタ層と、この第1導電型エ
ミッタ層と前記第1導電型ベース層との間のチャネル領
域としての前記第2導電型ベース層上に、ゲート絶縁膜
を介して設けられたゲート電極と、前記第1導電型ベー
ス層を介して前記第2導電型ベース層に接続し、第2の
主電極が設けられた第2導電型エミッタ層とからなる素
子において、この素子のオン状態における第1の主電極
と第2の主電極との間に流れる主電流の増加に伴って、
第2導電型ベース層の電位が急激に増加するという事実
を見い出した。
【0049】このため、主電流が最大遮断電流のように
大きな電流のときは、第2導電型ベース層の電位を検知
することにより、容易に主電流の大きさを検知できる。
【0050】したがって、本発明(請求項1)によれ
ば、主電流が大きいときには、過電流検知用電極とゲー
ト電極との間に設けられたゲート制御手段により、主電
流の大きさに対応して、ゲート電極の電位を制御できる
ようになる。
【0051】例えば、過電流検知用電極の電位が所定値
(所定検知電位)以上になったら、つまり、主電流の大
きさが所定値(所定主電流)以上になったら、ゲート電
極の電位を制御して、チャネル領域を非導通状態にする
ことができる(請求項2)。ここで、所定検知電圧とし
て、所定主電流が最大遮断電流に対応したものを選べ
ば、主電流が最大遮断電流になったら、素子をオフ状態
にでき、素子破壊を防止できる。
【0052】このように本発明(請求項1,2)によれ
ば、直接素子から得られる電位情報である過電流検知用
電極の電位に基づいて、ゲート電極の電位を制御できる
ので、ゲート制御手段は、素子とともに同一のパッケー
ジに収めることができる。また、直接素子から得られる
電位情報に基づいて、ゲート電極の電位の制御を行なっ
ているので、その制御は速いものとなり、応答性の速い
制御が可能となる。
【0053】本発明(請求項3)では、サイリスタ動作
からIGBT動作に変わるときに、第1導電型エミッタ
層と第2導電型ベース層とが短絡されるので、第1導電
型エミッタ層と第2導電型ベース層との接合の両端電圧
は低下し始め、そして、IGBT動作に完全に変わると
きには、上記両端電圧は上記接合の拡散電位以下になる
ことを利用している。
【0054】すなわち、本発明に係る絶縁ゲート型半導
体装置は、第1導電型エミッタ層と第2導電型ベース層
との接合の両端電圧を検出し、この両端電圧が接合の拡
散電位以下のときに、第1の絶縁ゲート型トランジスタ
のゲートキャパシタンスに蓄積されている電荷を放出さ
せるゲート電荷放出手段を備えている。
【0055】したがって、本発明のように、主半導体素
子構造の動作がサイリスタ動作からIGBT動作に変わ
る際に、上記ゲート電荷放出手段により、第1の絶縁ゲ
ート型トランジスタのゲートキャパシタンスに蓄積され
ている電荷を放出すれば、主半導体素子構造が完全にI
GBT動作になった直後に、主電流が停止されることに
なるので、IGBT動作の期間を短くできる。
【0056】また、本発明(請求項4,5)によれば、
第2導電型ベース層に流れる電流(ベース電流)による
電圧降下を検出するための電圧検知用電極が設けられて
いるので、過電流によるベース電位の上昇を検出できる
ようになる。したがって、電圧降下の上昇を検出した
ら、素子をオフすることにより、過電流による素子破壊
を未然に防止できる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態(実施態様)を説明する。
【0058】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施態様に係る過電流保護回路付きサイリスタの概略
構成を示す模式図である。
【0059】図中、1は低濃度(高抵抗)のn型ベース
層を示しており、このn型ベース層1の表面には、過電
流検知用電極11が設けられたp型ベース層2が選択的
に形成されている。
【0060】このp型ベース層2の表面には、カソード
電極5が設けられた高濃度(低抵抗)のn型エミッタ層
3が選択的に形成されている。このn型エミッタ層3と
n型ベース層との間のチャネル領域としてのp型ベース
層2上には、ゲート絶縁膜9を介して、ゲート電極10
が設けられ、これらにより、n型MOSFETが構成さ
れている。
【0061】一方、n型ベース層1の裏面には、アノー
ド電極6が設けられた高濃度のp型エミッタ層4が形成
されている。
【0062】このように構成されたサイリスタをターン
オンするには、ゲート電極10にカソード電極5に対し
て正のバイアスを印加して、上記n型MOSFETのチ
ャネル領域を導通状態にする。
【0063】この結果、電子がn型エミッタ層3から上
記導通状態のチャネル領域を通ってn型ベース層1に注
入され、サイリスタがターンオンする。
【0064】ここで、ターンオン時のアノード電流(主
電流)は、素子に接続された負荷に依存するが、本発明
者等の研究によれば、図2に示すように、素子に接続さ
れた負荷に関係なく、検知電極電位(p型ベース層2の
電位)の上昇に伴って、アノード電流が大きくなること
が分かった。換言すれば、アノード電流の増加に伴っ
て、検知電極電位が高くなることが分かった。
【0065】特に、アノード電流が大きくなると、アノ
ード電流の変化に対して検知電極電位が急激に大きく変
化することが分かった。このため、アノード電流が最大
遮断電流のように大きな電流のときは、p型ベース層2
の電位、つまり、検知電極電位を検知することにより、
容易にアノード電流を検知できる。
【0066】したがって、本実施態様のゲート回路7
は、以下のように、ゲート電極10の電位を制御するよ
うになっている。
【0067】すなわち、ゲート回路7は、検知電極電位
を検知し、この検知電極電位が所定レベル(例えば、最
大遮断電流に対応した電位レベルより小さいレベル)に
なったら、つまり、素子に最大遮断電流が流れる前に、
素子がターンオフするように、ターンオフゲート信号を
サイリスタに加えれば良い。ここでは、具体的にターン
オフのための構造を示していないが、例えば、同一チッ
プ上にn型エミッタとp型ベースとの間を短絡するよう
な構造にすれば良い。
【0068】また、本実施態様によれば、直接素子から
得られる電位情報である検知電極電位に基づいて、アノ
ード電流が最大遮断電流に達したか否かを判断できるの
で、本実施態様の過電流保護回路は、パッケージの外側
に設けられた従来の過電流保護回路よりも応答が速くな
り、最大遮断電流が流れる前に、サイリスタを確実にタ
ーンオフできるようになる。
【0069】一方、従来のサイリスタでは、p型ベース
層にはゲート電極のみが設けられていたので、最大遮断
電流を検知するための電位を直接素子から得ることはで
きなかった。
【0070】図3は、図1のサイリスタを同一ペレット
上に集積化した例を示す平面図であり、図中、各正方形
8は一つのサイリスタを示している。
【0071】ここでは、全てのサイリスタに過電流検知
用電極11を設けるのではなく、例えば、サイリスタ3
0個に過電流検知用電極1個の割合または同一ペレット
中に1個のみに、過電流検知用電極を分散的に設ける。
これは、過電流検知用電極が設けられたサイリスタに流
れる電流は、このサイリスタ近傍の他のサイリスタに流
れる電流とほぼ等しいからである。
【0072】このように過電流検知用電極を分散的に設
けることにより、過電流検知用電極の配線が簡単化さ
れ、サイリスタの高集積化が容易になる。
【0073】(第2の実施形態)図4は、本発明の第2
の実施態様に係る過電流保護回路付きサイリスタの概略
構成を示す模式図である。なお、図1の過電流保護回路
付きサイリスタと対応する部分には図1と同一符号を付
してあり、詳細な説明は省略する(以下、同様)。 本
実施態様の過電流保護回路付きサイリスタが第1の実施
態様のそれと異なる点は、第1の実施態様では特定しな
かったターンオフ用のn型MOSFETが備わっている
ことにある。
【0074】すなわち、p型ベース層2の表面には高濃
度のn型ドレイン層12およびn型ソース層13が選択
的に形成され、n型ドレイン層12とn型ソース層13
との間のp型ベース層2上には、ゲート絶縁膜15を介
して、ゲート電極16が設けられ、これらにより、ター
ンオフ用のn型MOSFETが構成されている。ここ
で、2つのゲートG1,G2のオンオフのタイミングを
検知用電極11により調整するためのゲート回路7が設
けられている。
【0075】ターンオフは、ゲート電極10に負の電圧
を印加し、ゲート電極16に正の電圧を印加する。この
結果、ターンオフ用のn型MOSFETのチャネル領域
が導通状態となり、p型ベース層2とn型エミッタ層3
とが短絡され、素子はオフ状態になる。
【0076】ここでは、過電流検知用電極11はp型ベ
ース層2とn型ドレイン層12の両方にコンタクトして
いる。すなわち、過電流検知用電極11はp型ベース層
2とn型エミッタ層3とを短絡するための短絡電極とし
ても用いられている。換言すれば、過電流検知用電極と
短絡電極とが一体化されている。
【0077】(第3の実施形態)図5は、本発明の第3
の実施態様に係る過電流保護回路付きサイリスタの概略
構成を示す模式図である。
【0078】本実施態様の過電流保護回路付きサイリス
タが第2の実施態様のそれと異なる点は、p型ベース層
を二つに分割したことにある。
【0079】すなわち、図示の如く、第1のp型ベース
層21 に図1のサイリスタを形成し、第2のp型ベース
層22 に図4のターンオフ用のn型MOSFETを形成
している。また、p型ベース層を二つに分割したことに
伴って、過電流検知用電極が電気的に接続された第1の
過電流検知用電極111 と第2の過電流検知用電極11
2 とに分割されている。
【0080】本実施態様によれば、ターンオフ用のn型
MOSFETとサイリスタとをそれぞれ別のp型ベース
層に形成するので、各素子の設計が容易になる。
【0081】(第4の実施形態)図6は、本発明の第4
の実施態様に係る過電流保護回路付き絶縁ゲート型半導
体素子の概略構成を示す等価回路である。
【0082】また、図7は、同素子のゲート駆動法を示
すタイムチャートである。図7において、VG1,VG2
それぞれ第1,第2のゲート端子G1,G2に印加され
ている電圧を示し、VG1' ,VG2′ はそれぞれ第1,
第2の絶縁ゲート型トランジスタT1,T2のゲート電
極に実際に印加されている電圧を示し、VB は主素子
(npnpサイリスタ)のp型ベース層の電圧を示し、
そして、IA ,VA はそれぞれ主素子のアノード電流、
アノード電圧を示している。
【0083】本実施態様の過電流保護回路付き絶縁ゲー
ト型半導体素子は、大きく分けて、主素子と、この主素
子に流れるアノード電流が所定レベル以上になったら、
ターンオフ制御回路(ゲート電荷放出手段)を動作させ
るトリガ回路と、このトリガ回路の出力に基づいて、主
素子のターンオフ制御を行なうターンオフ制御回路とか
らなる。
【0084】主素子は、n型エミッタ層、p型ベース
層、n型ベース層、p型エミッタ層を順次積層してなる
npnpサイリスタ(積層半導体層)である。
【0085】過電流保護回路は、トリガ回路とターンオ
フ制御回路とにより構成される。トリガ回路は、検出用
素子と抵抗R2と絶縁ゲート型トランジスタT5とによ
り構成される。また、主素子および検出用素子の構成は
従来の図23、図24のそれと同じであるが、主素子に
その最大遮断電流が流れる前に、抵抗R2で生じる電圧
降下により絶縁ゲート型トランジスタT5がオン状態に
なるように、検出用素子は設計されている。
【0086】この素子の動作は以下の通りである。
【0087】まず、素子をオン状態にするには、第1の
ゲート端子G1に正バイアスを印加し、第2のゲート端
子G2に負バイアスを印加する。この結果、主素子がサ
イリスタモード(サイリスタ動作)になり、アノード電
流(主電流)が主素子に流れるようになる。
【0088】このようなオン状態において、アノード・
カソード間に過電流が流れると、抵抗R2での電圧降下
が増大し、絶縁ゲート型トランジスタT5がオフ状態か
らオン状態となる。
【0089】この結果、ゲート端子G1に印加されてい
る正バイアスが絶縁ゲート型トランジスタT2のゲート
電極に与えられる(時刻t1)。
【0090】そして、絶縁ゲート型トランジスタT2の
ゲート電極に与えられているゲート電圧VG2′ が、絶
縁ゲート型トランジスタT2のしきい値電圧を越える
と、絶縁ゲート型トランジスタT2が導通となり、主素
子のサイリスタを構成するn型エミッタ層とp型ベース
層とが短絡する。
【0091】この結果、n型エミッタ層とp型ベース層
とのpn接合(エミッタ接合)の両端電圧(エミッタ接
合両端電圧)が下がり始める。言い換えれば、p型ベー
ス層の電圧VB が低下する。そして、エミッタ接合両端
電圧がエミッタ接合の拡散電位以下になると、n型エミ
ッタ層からp型ベース層への直接の電子注入は停止す
る。
【0092】すなわち、エミッタ接合両端電圧が拡散電
位以下になると、n型エミッタ層からp型ベース層に注
入される電子は、n型エミッタ層から絶縁ゲート型トラ
ンジスタT2のチャネル領域を介してのものだけにな
り、主素子はIGBTモード(IGBT動作)に移行す
る(時刻t2)。
【0093】エミッタ接合両端電圧が下がると、主素子
のサイリスタを構成するp型ベース層の電位が下がり、
絶縁ゲート型トランジスタT3がオフ状態となるので、
絶縁ゲート型トランジスタT2のゲート電圧(正)が、
抵抗R1を介して、絶縁ゲート型トランジスタT4のゲ
ートに印加される。
【0094】この結果、絶縁ゲート型トランジスタT4
が導通となり、絶縁ゲート型トランジスタT1のゲート
キャパシタンスに充電されていた電荷が、絶縁ゲート型
トランジスタT4を介して、カソードKへと排出される
(時刻t3)。
【0095】ゲートキャパシタンスタンスに充電されて
いた電荷が無くなると、絶縁ゲート型トランジスタT1
はオフ状態となり、主素子はターンオフし、やがてオフ
状態となり、アノード電流が流れなくなる。
【0096】このように本実施態様では、主素子がIG
BTモードに移行する際に、エミッタ接合両端電圧が拡
散電位以下になることを利用して、ターンオフを行なう
タイミングを決定している。
【0097】すなわち、エミッタ接合両端電圧が拡散電
位以下になった時点で、ターンオフを行なうようになっ
ているので、主素子がIGBTモードになったら速やか
にターンオフ動作が開始される。このため、原理的には
主素子がIGBTモードにある時間を最小時間とするこ
とが可能となる。
【0098】したがって、本実施態様によれば、ターン
オフの際に、主素子がIGBTモードにある時間を大幅
に短くできるので、IGBTモードにおける電力損失お
よびデッドタイムに関する問題を解決できるようにな
る。
【0099】なお、図6において、抵抗R3は、IGB
Tモードからオフ状態へと移行する際に、絶縁ゲート型
トランジスタT2のゲートキャパシタンスに充電されて
いる電荷の放電を遅らせるためのものである。
【0100】また、ダイオードD3は、外部からゲート
端子G2に電圧を印加する際に、抵抗R3をバイパスす
るためのスピードアップダイオードである。
【0101】また、ダイオードD1,D2は、集積化さ
れた絶縁ゲート型トランジスタT4,T5の寄生サイリ
スタのラッチアップを防止するためのものである。
【0102】さらに、ダイオードD2は、絶縁ゲート型
トランジスタT2のゲートキャパシタンスから電荷が絶
縁ゲート型トランジスタT1のゲートへ逆流するのを防
止する機能も持っている。
【0103】主素子およびターンオフ制御回路を半導体
基板に具体化すると、例えば、図8に示すようなものに
なる。なお、図23の半導体素子(サイリスタ、絶縁ゲ
ート型トランジスタ)と対応する部分には図23と同一
符号を付してある。
【0104】(第5の実施形態)図9は、本発明の第5
の実施態様に係る絶縁ゲート型半導体素子の概略構成を
示す等価回路である。また、図10は同素子のゲート駆
動法を示すタイムチャートであり、図11は同素子の具
体的な構成を示す素子断面図である。
【0105】本実施態様は、第4の実施態様において、
検出用素子等を省き、ターンオフ制御回路のみを備えた
絶縁ゲート型半導体素子の例である。本実施態様の場
合、ゲート端子G2に正バイアスを印加すれば、自動的
にIGBTモードを経て、素子がターンオフする。
【0106】(第6の実施形態)図12は、本発明の第
6の実施態様に係る過電流保護回路付き絶縁ゲート型半
導体素子の概略構成を示す等価回路である。
【0107】本実施態様の絶縁ゲート型半導体素子は、
第5の実施態様のそれにダイオードD3、抵抗R3、ダ
イオードD2および絶縁ゲート型トランジスタTr5を
付加したものである。
【0108】本実施態様によれば、検知電極DETの電
位が所定レベル(例えば、最大遮断電流に対応した電位
レベルよりも小さいレベル)になったら、絶縁ゲート型
トランジスタTr5がオン状態になり、ゲート端子G1
に印加されている正バイアスが絶縁ゲート型トランジス
タTr2のゲート電極に与えられる。
【0109】この結果、ターンオフ制御回路が起動し、
主素子はIGBTモードを経て安全にターンオフを行な
う。
【0110】第4、第5、第6の実施態様では、ターン
オフ制御回路、トリガ回路および絶縁ゲート型半導体素
子を同一基板上に集積化した場合について説明したが、
これらをそれぞれ別の基板上に形成しても良いし、ま
た、個別部品を接続して外部回路により実現することも
可能である。
【0111】(第7の実施形態)図13は、本発明の第
7の実施態様に係る絶縁ゲート型半導体素子(IGB
T)の平面図である。また、図14は、図13の絶縁ゲ
ート型半導体素子のA−A´断面図である。
【0112】図14において左側は従来と同構造のIG
BTを示しており、右側は過電流を検知する検出部を示
している。本実施態様を装置に適用した場合には、この
ようなIGBTと検出部とを有する素子が配列形成され
たものとなる。
【0113】図中、102は高抵抗のn型ベース層を示
しており、このn型ベース層102の一方の表面には高
濃度のp型エミッタ層101が形成されている。このp
型エミッタ層101にはドレイン電極106が設けられ
ている。
【0114】なお、本実施態様では、p型エミッタ層1
01はn型ベース層102に直接接しているが、p型エ
ミッタ層101とn型ベース層102との間にバッファ
層を設け、間接的に接するようにしても良い。
【0115】また、p型エミッタ層101と反対側のn
型ベース層102の表面にはp型ベース層103が選択
的に形成されており、このp型ベース層103の表面に
はソース電極107が設けられた高濃度のn型エミッタ
層104が選択的に形成されている。
【0116】このn型エミッタ層104の中央部表面に
は高濃度の第1のp型コンタクト層105が選択的に形
成されており、p型ベース層103はこの第1のp型コ
ンタクト層105を介してn型エミッタ層104と短絡
されている。
【0117】また、n型エミッタ層104の右端表面に
は高濃度の第2のコンタクト層110が選択的に形成さ
れており、この第2のコンタクト層110にはp型ベー
ス層103に流れる電流による電圧降下を検知するため
の電圧検知用電極111が設けられている。すなわち、
p型ベース層103には第2のコンタクト層110を介
して電圧検知用電極111が設けられている。
【0118】n型エミッタ層104とn型ベース層10
2とで挟まれたp型ベース層103上にはゲート絶縁膜
108を介してゲート電極109が配設されている。ゲ
ート電極109、ゲート絶縁膜108の一部は除去され
ている。すなわち、図13に示すように、第2のp型コ
ンタクト層110、電圧検知用電極111を形成するた
めに、p型コンタクト層110、電圧検知用電極111
の部分には、ゲート電極109、ゲート絶縁膜108は
形成されていない。
【0119】このように構成された絶縁ゲート型半導体
素子の動作は以下の通りである。すなわち、素子をター
ンオンするにはn型エミッタ層104に対して正の電圧
をゲート電極109に印加する。
【0120】この結果、n型エミッタ層104はゲート
電極109下のp型ベース層103の表面に誘起された
n型チャネルを介してn型ベース層102と短絡され、
n型エミッタ層104からn型ベース層102に電子e
が注入されるとともに、この注入された電子の量に見合
った量の正孔hがp型エミッタ層101からn型ベース
層102に注入される。
【0121】このようにn型ベース層102にキャリア
(電子、正孔)が注入されることにより、高抵抗のn型
ベース層102は導電変調を起こして低抵抗となり、素
子はオン状態となる。
【0122】なお、第2のp型コンタクト層110が形
成された領域では電子注入が起こらないので、電子電流
は流れず、したがって、正孔電流も流れない。しかし、
第2のp型コンタクト層110が形成されていない領域
では、電子電流および正孔電流は流れるので、図13に
示すように、p型コンタクト層110の近くに流れる正
孔電流Ih による生じる電圧降下は検知できる。
【0123】したがって、電圧検知用電極111を利用
して、p型コンタクト層110の近くに流れる正孔電流
h により生じる電圧降下を検出し、この電圧降下のレ
ベルが所定値(素子破壊が起こる値)に達する前に、ゲ
ート電圧を負にして素子をオフ状態にすることにより、
負荷短絡等の原因で発生する過電流による素子破壊を防
止できる。
【0124】(第8の実施形態)図15は、本発明の第
8の実施態様に係る絶縁ゲート型半導体素子の平面図で
ある。なお、図15のA−A´断面図は前出した図13
と同じである。
【0125】本実施態様の絶縁ゲート型半導体素子が第
7の本実施態様のそれと異なる点は、ゲート絶縁膜10
8、ゲート電極109の一部を除去せずに第2のp型コ
ンタクト層110を形成したことにある。
【0126】本実施態様でも第7の本実施態様と同様な
効果が得られる。
【0127】(第9の実施形態)図16は、本発明の第
9の実施態様に係る絶縁ゲート型半導体素子の断面図で
ある。この断面図は図13のA−A´断面図に相当する
ものである。ただし、IGBTは省略され検知部のみが
示さている。
【0128】第7、第8の実施態様では、p型ベース層
103に第2のp型コンタクト層110を介して間接的
に電圧検知用電極111を設けたが、本実施態様では、
p型ベース層103に直接電圧検知用電極111を設け
ている。
【0129】具体的には、n型エミッタ層104にp型
ベース層103に達する深さの溝を形成し、その溝内の
底部に露出したp型ベース層103の表面に電圧検知用
電極111に設けている。なお、溝の内部の側壁面は絶
縁膜114により被覆されている。
【0130】本実施態様でも第8の本実施態様と同様な
効果が得られる。さらに、本実施態様では、p型ベース
層103に直接電圧検知用電極111を設けているの
で、より正確なp型ベース層103の電圧降下の検知が
可能となる。
【0131】(第10の実施形態)図17は、本発明の
第10の実施態様に係る絶縁ゲート型半導体素子の平面
図である。ただし、IGBT部分は省略され、検出部の
みが示されている。また、図18は、図17の絶縁ゲー
ト型半導体素子のB−B´断面図である。
【0132】本実施態様の特徴は、ゲート絶縁膜10
8、ゲート電極109の中央部を除去して、その内部に
電圧検知用電極111を設けたことにある。電圧検知用
電極111はゲート領域の下に形成された第2のp型コ
ンタクト層110を介してp型ベース層103にコンタ
クトしている。
【0133】本実施態様でも第9の実施態様と同様な効
果が得られる。さらに、本実施態様では、p型ベース層
103からより離れた領域に電圧検知用電極111を設
けているので、経路がより長い正孔電流による電圧降下
を検知できる。したがって、経路が長い分だけ抵抗成分
が増え、電圧降下は大きくなるので、電圧降下の検出が
容易になる。
【0134】(第11の実施形態)図19は、本発明の
第11の実施態様に係る絶縁ゲート型半導体素子の断面
図である。
【0135】これは、図17の絶縁ゲート型半導体素子
において、p型コンタクト層105を取り、ソース電極
107がn型エミッタ層104にのみコンタクトするよ
うにした構成になっている。ソース電極107がn型エ
ミッタ層104とp型ベース層103とを短絡している
ので、この素子はIGBTではなくサイリスタとなる。
本実施態様でも第10の本実施態様と同様に電圧降下の
検出が容易になる。
【0136】(第12の実施形態)図20は、本発明の
第12の実施態様に係る過電流保護回路付き絶縁ゲート
型半導体素子の模式図である。図20の断面図は図13
のA−A´断面図と同じである。ただし、IGBTは省
略され検知部のみが示さている。
【0137】これは図14の絶縁ゲート型半導体素子に
電圧降下検知回路112およびゲート制御回路113を
付加したものである。
【0138】電圧降下検知回路112は、電圧検知電極
111の電圧上昇を検知し、その電圧上昇のレベルが所
定値(素子破壊が起こる値)に達する前にゲート回路1
13を作動させる。ゲート回路113が作動すると、ゲ
ート電極109に負のゲート電圧が印加され、素子はオ
フ状態となり、過電流による素子破壊を未然に防止でき
る。なお、電圧降下検知回路112、ゲート回路113
としては例えば図6に示した回路を利用できる。
【0139】このような電圧降下検知回路112および
ゲート制御回路113を第8〜第11の絶縁ゲート型半
導体素子に設けても良い。
【0140】
【発明の効果】以上詳述したように本発明(請求項1)
によれば、直接素子から得られる電位情報である過電流
検知用電極の電位に基づいて、ゲート電極の電位を制御
できるので、ゲート制御手段は素子とともに同一のパッ
ケージに収めることができる。また、直接素子から得ら
れる電位情報である過電流検知用電極の電位に基づい
て、ゲート電極の電位の制御を行なっているので、その
制御は速いものとなり、応答性の速い制御が可能とな
る。
【0141】また、本発明(請求項3)によれば、主素
子としての主半導体素子構造の動作がサイリスタ動作か
らIGBT動作に変わる際に、ゲート電荷放出手段によ
り、第1のゲート絶縁ゲート型トランジスタのゲートキ
ャパシタンスに蓄積されている電荷を放出することによ
り、主半導体素子構造が完全にIGBT動作になった直
後に、主電流を停止できるので、IGBT動作の期間を
短くできる。
【0142】また、本発明(請求項4,5)によれば、
第2導電型ベース層に流れる電流(ベース電流)による
電圧降下を検出するための電圧検知用電極が設けられて
いるので、過電流によるベース電流の上昇を検出できる
ようになる。したがって、電圧降下の上昇を検出した
ら、素子をオフすることにより、過電流による素子破壊
を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施態様に係る過電流保護回路
付きサイリスタの概略構成を示す模式図
【図2】検知電極電位とアノード電流との関係を示す特
性図
【図3】図1のサイリスタを集積化した例を示す平面図
【図4】本発明の第2の実施態様に係る過電流保護回路
付きサイリスタの概略構成を示す模式図
【図5】本発明の第3の実施態様に係る過電流保護回路
付きサイリスタの概略構成を示す模式図
【図6】本発明の第4の実施態様に係る過電流保護回路
付き絶縁ゲート型半導体素子の概略構成を示す等価回路
【図7】図6の素子のゲート駆動法を示すタイムチャー
【図8】図6の素子の具体的な構成を示す素子断面図
【図9】本発明の第5の実施態様に係る絶縁ゲート型半
導体素子の概略構成を示す等価回路
【図10】図9の素子のゲート駆動法を示すタイムチャ
ート
【図11】図9の素子の具体的な構成を示す素子断面図
【図12】本発明の第6の実施態様に係る過電流保護回
路付き絶縁ゲート型半導体素子の概略構成を示す等価回
【図13】本発明の第7の実施態様に係る絶縁ゲート型
半導体素子の平面図
【図14】図13の絶縁ゲート型半導体素子のA−A´
断面図
【図15】本発明の第8の実施態様に係る絶縁ゲート型
半導体素子の平面図
【図16】本発明の第9の実施態様に係る絶縁ゲート型
半導体素子の断面図
【図17】本発明の第10の実施態様に係る絶縁ゲート
型半導体素子の平面図
【図18】図17の絶縁ゲート型半導体素子のA−A´
断面図
【図19】本発明の第11の実施態様に係る絶縁ゲート
型半導体素子の断面図
【図20】本発明の第12の実施態様に係る過電流保護
回路付き絶縁ゲート型半導体素子の模式図
【図21】従来のGTOの概略構成を示す模式図
【図22】図20のGTOのゲート駆動法を示すタイム
チャート
【図23】従来の絶縁ゲート型半導体素子の素子断面図
【図24】図22の絶縁ゲート型半導体素子の等価回路
【図25】図22の絶縁ゲート型半導体素子のゲート駆
動法を示すタイムチャート
【図26】従来のIGBTの素子断面図
【符号の説明】
1…n型ベース層(第1導電型ベース層) 2…p型ベース層(第2導電型ベース層) 3…n型エミッタ層(第1導電型エミッタ層) 4…p型エミッタ層(第2導電型エミッタ層) 5…カソード電極(第1の主電極) 6…アノード電極(第2の主電極) 7…ゲート回路(ゲート制御手段) 9…ゲート絶縁膜 10…ゲート電極 T1…第1の絶縁ゲート型トランジスタ T2…第2の絶縁ゲート型トランジスタ DET…検知電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/74 H01L 29/74 D N 9055−4M 29/78 652 B (72)発明者 二宮 英彰 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型ベース層と、 この第1導電型ベース層の表面に選択的に形成され、過
    電流検知用電極が設けられた第2導電型ベース層と、 この第2導電型ベース層の表面に選択的に形成され、第
    1の主電極が設けられた第1導電型エミッタ層と、 この第1導電型エミッタ層と前記第1導電型ベース層と
    の間のチャネル領域としての前記第2導電型ベース層上
    に、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、 前記第1導電型ベース層を介して前記第2導電型ベース
    層に接続し、第2の主電極が設けられた第2導電型エミ
    ッタ層と、 前記過電流検知用電極と前記第1の主電極との間の電位
    差を検知し、前記ゲート電極の電位を制御するゲート制
    御手段とを具備してなることを特徴とする絶縁ゲート型
    半導体装置。
  2. 【請求項2】前記ゲート制御手段は、前記チャネル領域
    が導通状態のときに、前記過電流検知用電極の電位が所
    定値以上になったら、前記チャネル領域が非導通状態に
    なるように、前記ゲート電極の電位を制御することを特
    徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  3. 【請求項3】第1導電型ベース層と、 この第1導電型ベース層の表面に選択的に形成された第
    2導電型ベース層と、 この第2導電型ベース層の表面に選択的に形成され、第
    1の主電極が設けられた第1導電型エミッタ層と、 前記第1導電型ベース層を介して前記第2導電型ベース
    層に接続し、第2の主電極が設けられた第2導電型エミ
    ッタ層からなる主半導体素子構造と、 前記第1導電型エミッタ層と前記第1導電型ベース層と
    を第1のゲート電極のゲート電圧を制御することにより
    短絡する第1の絶縁ゲート型トランジスタと、 前記第1導電型エミッタと前記第2導電型ベース層とを
    前記第1のゲート電極と同極性のゲート電圧を制御する
    ことにより短絡する第2の絶縁ゲート型トランジスタ
    と、 前記第1の絶縁ゲート型トランジスタがオン状態のとき
    に、前記第2の絶縁ゲート絶縁膜型トランジスタをオフ
    状態からオン状態へ移行させるゲート電圧を印加する
    と、前記第1導電型エミッタ層と前記第2導電型ベース
    層との接合の両端電圧を検出し、この両端電圧が前記接
    合の拡散電位以下になると、前記第1のゲート絶縁型ト
    ランジスタのゲートキャパシタンスに蓄積されている電
    荷を放出させるゲート電荷放電手段とを具備してなるこ
    とを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 【請求項4】第1導電型ベース層と、 この第1導電型ベース層の表面に直接または間接的に接
    する第2導電型エミッタ層と、 この第2導電型エミッタ層と反対側の前記第1導電型ベ
    ース層の表面に選択的に形成された第2導電型ベース層
    と、 この第2導電型ベース層の表面に選択的に形成された第
    1導電型エミッタ層と、 この第1導電型エミッタ層と前記第1導電型ベース層と
    で挟まれた前記第2導電型ベース層上にゲート絶縁膜を
    介して配設されたゲート電極と、 前記第1導電型エミッタ層に設けられた第1の主電極
    と、 前記第2導電型エミッタ層に設けられた第2の主電極
    と、 前記第1の主電極が形成された領域から前記ゲート電極
    が形成された領域までの領域内に設けられ、前記第2導
    電型ベース層に流れる電流による電圧降下を検出するた
    めの電圧検知用電極とを具備してなることを特徴とする
    絶縁ゲート型半導体装置。
  5. 【請求項5】第1導電型ベース層と、 この第1導電型ベース層の表面に直接または間接的に接
    する第2導電型エミッタ層と、 この第2導電型エミッタ層と反対側の前記第1導電型ベ
    ース層の表面に選択的に形成された第2導電型ベース層
    と、 この第2導電型ベース層の表面に選択的に形成された第
    1導電型エミッタ層と、 この第1導電型エミッタ層と前記第1導電型ベース層と
    で挟まれた前記第2導電型ベース層上にゲート絶縁膜を
    介して配設されたゲート電極と、 前記第1導電型エミッタ層に設けられ、前記第2導電型
    ベース層と電気的に接続された第1の主電極と、 前記第2導電型エミッタ層に設けられた第2の主電極
    と、 前記第2導電型ベース層に設けられ、該第2導電型ベー
    ス層に流れる電流による電圧降下を検出するための電流
    検知用電極とを具備してなることを特徴とする絶縁ゲー
    ト型半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003533052A (ja) * 2000-05-11 2003-11-05 セントレ・ナショナル・デ・ラ・レシェルシェ・サイエンティフィーク 縦型パワーコンポーネントのアノード電圧センサ及び短絡に対する防護のための使用方法

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