JPH0813889B2 - 硬化性フルオロシリコーンの製造方法 - Google Patents
硬化性フルオロシリコーンの製造方法Info
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- JPH0813889B2 JPH0813889B2 JP61237185A JP23718586A JPH0813889B2 JP H0813889 B2 JPH0813889 B2 JP H0813889B2 JP 61237185 A JP61237185 A JP 61237185A JP 23718586 A JP23718586 A JP 23718586A JP H0813889 B2 JPH0813889 B2 JP H0813889B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、硬化性フルオロシリコーン組成物およびそ
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、シラノール末端ジオルガノポリシロキサンおよ
び加水分解可能な基を有する有機ケイ素化合物を含有す
る硬化性シリコーン組成物は、自動車、船舶、航空機、
重電機、弱電機、電子工業、建築等の分野において、接
着シール剤などとして広く使用されている。近年、硬化
性シリコーン組成物の拡大に伴ない、防汚性、耐油性、
防湿性および撥水撥油性などの機能面で改良が望まれて
きた。その改良方法として、ポリフルオロアルキル基を
有する表面改質剤を組成物に添加したり、表面に塗布す
る方法などが知られているが、その効果は十分でなかっ
たり、長期使用での耐久性に欠けるなどの問題点が指摘
されている。
び加水分解可能な基を有する有機ケイ素化合物を含有す
る硬化性シリコーン組成物は、自動車、船舶、航空機、
重電機、弱電機、電子工業、建築等の分野において、接
着シール剤などとして広く使用されている。近年、硬化
性シリコーン組成物の拡大に伴ない、防汚性、耐油性、
防湿性および撥水撥油性などの機能面で改良が望まれて
きた。その改良方法として、ポリフルオロアルキル基を
有する表面改質剤を組成物に添加したり、表面に塗布す
る方法などが知られているが、その効果は十分でなかっ
たり、長期使用での耐久性に欠けるなどの問題点が指摘
されている。
また、硬化性シリコーン組成物の主成分であるシラノ
ール末端オルガノポリシロキサンの側鎖の一部または全
部をトリフルオロプロピル基に置換することも知られて
いる(米国特許第3170894号、同3334067号、同3398112
号、英国特許第1100680号など)。しかしながら、その
効果は、極めて優れた撥水撥油性、防汚性、防湿性の要
求される分野においては、不十分なものであった。
ール末端オルガノポリシロキサンの側鎖の一部または全
部をトリフルオロプロピル基に置換することも知られて
いる(米国特許第3170894号、同3334067号、同3398112
号、英国特許第1100680号など)。しかしながら、その
効果は、極めて優れた撥水撥油性、防汚性、防湿性の要
求される分野においては、不十分なものであった。
[発明の解決しようとする問題点] 従来のトリフルオロプロピル基を有するオルガノポリ
シロキサンを主成分とする硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物よりもさらに、撥水撥油性、防汚性、防湿性を
改良するためには、より長鎖のポリフルオロアルキル基
を導入することが望まれる。一方、オルガノポリシロキ
サンにポリフルオロアルキル基を導入すると、該オルガ
ノポリシロキサンと加水分解可能な基を有する有機ケイ
素化合物との相溶性が悪くなる傾向がある。特に長鎖の
ポリフルオロアルキル基を導入した場合には、オルガノ
ポリシロキサンと前記有機ケイ素化合物を混合しても、
両者は相分離を起し、充分な架橋効果を得ることができ
ず、良好なゴム状弾性体を有する弾性体に硬化しないと
いう問題点があった。
シロキサンを主成分とする硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物よりもさらに、撥水撥油性、防汚性、防湿性を
改良するためには、より長鎖のポリフルオロアルキル基
を導入することが望まれる。一方、オルガノポリシロキ
サンにポリフルオロアルキル基を導入すると、該オルガ
ノポリシロキサンと加水分解可能な基を有する有機ケイ
素化合物との相溶性が悪くなる傾向がある。特に長鎖の
ポリフルオロアルキル基を導入した場合には、オルガノ
ポリシロキサンと前記有機ケイ素化合物を混合しても、
両者は相分離を起し、充分な架橋効果を得ることができ
ず、良好なゴム状弾性体を有する弾性体に硬化しないと
いう問題点があった。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたもので
あり、ポリフルオロアルキル基を有すシラノール末端オ
ルガノポリシロキサンに該シラノール末端オルガノポリ
シロキサンに対して過剰当量の有機ケイ素化合物または
該有機ケイ素化合物の縮合物を反応させて得られるフル
オロシリコーン、および硬化触媒を含み、かつ、実質的
に水を含まないことを特徴とする、水分の存在下で硬化
しうる硬化性フルオロシリコーン組成物および、上記シ
ラノール末端オルガノポリシロキサンと上記有機ケイ素
化合物または該有機ケイ素化合物の縮合物を実質的に水
分の非存在下で反応させる上記硬化性フルオロシリコー
ンの製造方法である。
あり、ポリフルオロアルキル基を有すシラノール末端オ
ルガノポリシロキサンに該シラノール末端オルガノポリ
シロキサンに対して過剰当量の有機ケイ素化合物または
該有機ケイ素化合物の縮合物を反応させて得られるフル
オロシリコーン、および硬化触媒を含み、かつ、実質的
に水を含まないことを特徴とする、水分の存在下で硬化
しうる硬化性フルオロシリコーン組成物および、上記シ
ラノール末端オルガノポリシロキサンと上記有機ケイ素
化合物または該有機ケイ素化合物の縮合物を実質的に水
分の非存在下で反応させる上記硬化性フルオロシリコー
ンの製造方法である。
本発明のポリフルオロアルキル基を有するシラノール
末端オルガノポリシロキサン(以下、単にオルガノポリ
シロキサンという)としては、一般式 で表わされるオルガノポリシロキサンである。ただし、
式中、R2,R3,R4は同一または異なってもよく、それぞ
れ炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基またはフェ
ニル基であり、R1はCH2 pR5(pは1〜5の整数、R5
は炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基)である。m
+nはかかるオルガノポリシロキサンの25℃における粘
度(以下、単に粘度という)が100〜200000センチポイ
ズ(以下、単にcPという)になる数であり、m/n=1/99
〜100/0である。また、かかるオルガノポリシロキサン
の構造としては特に限定されず、フッ素含有シロキサン
単位とフッ素不含有シロキサン単位がランダム、交互、
ブロックのいずれの型で配列されていてもよい。かかる
オルガノポリシロキサン中、硬化前の流動性および硬化
後のゴム弾性が優れることから、R2,R3,R4がそれぞれ
メチル基であるものが好ましい。
末端オルガノポリシロキサン(以下、単にオルガノポリ
シロキサンという)としては、一般式 で表わされるオルガノポリシロキサンである。ただし、
式中、R2,R3,R4は同一または異なってもよく、それぞ
れ炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基またはフェ
ニル基であり、R1はCH2 pR5(pは1〜5の整数、R5
は炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基)である。m
+nはかかるオルガノポリシロキサンの25℃における粘
度(以下、単に粘度という)が100〜200000センチポイ
ズ(以下、単にcPという)になる数であり、m/n=1/99
〜100/0である。また、かかるオルガノポリシロキサン
の構造としては特に限定されず、フッ素含有シロキサン
単位とフッ素不含有シロキサン単位がランダム、交互、
ブロックのいずれの型で配列されていてもよい。かかる
オルガノポリシロキサン中、硬化前の流動性および硬化
後のゴム弾性が優れることから、R2,R3,R4がそれぞれ
メチル基であるものが好ましい。
R5は直鎖状、分岐状のいずれであってもよいが直鎖状
のほうが好ましい。特にpが2〜3であり、R5が炭素数
4〜12の直鎖状のパーフルオロアルキル基であることが
好ましい。m/nの値としては、小さすぎると、撥水撥油
性、防汚性等の充分な改良効果が得られない。m/nの値
は大きい程撥水撥油性、防汚性等の改良効果は優れたも
のが得られるが、硬化前の流動性が低下する傾向があ
る。しかし、硬化前の流動性は、オルガノポリシロキサ
ンの分子量調整、または溶剤を添加する等の方法により
適宜改良することができる。したがって、m/nの値は大
きい程よく、好ましくは5/95以上、特に、20/80以上で
あることが好ましい。上限は100/0であってもよいが、
上記の理由により90/10程度が好ましい。またm+nの
値としては、オルガノポリシロキサンの粘度が100〜200
000cPとなる数である。オルガノポリシロキサンの粘度
が小さすぎると、硬化後のゴム弾性が不良となり好まし
くない。また、大きすぎると、硬化前の流動性が悪くな
り、好ましくない。好ましくは、オルガノポリシロキサ
ンの粘度が1000〜150000cPとなる数である。
のほうが好ましい。特にpが2〜3であり、R5が炭素数
4〜12の直鎖状のパーフルオロアルキル基であることが
好ましい。m/nの値としては、小さすぎると、撥水撥油
性、防汚性等の充分な改良効果が得られない。m/nの値
は大きい程撥水撥油性、防汚性等の改良効果は優れたも
のが得られるが、硬化前の流動性が低下する傾向があ
る。しかし、硬化前の流動性は、オルガノポリシロキサ
ンの分子量調整、または溶剤を添加する等の方法により
適宜改良することができる。したがって、m/nの値は大
きい程よく、好ましくは5/95以上、特に、20/80以上で
あることが好ましい。上限は100/0であってもよいが、
上記の理由により90/10程度が好ましい。またm+nの
値としては、オルガノポリシロキサンの粘度が100〜200
000cPとなる数である。オルガノポリシロキサンの粘度
が小さすぎると、硬化後のゴム弾性が不良となり好まし
くない。また、大きすぎると、硬化前の流動性が悪くな
り、好ましくない。好ましくは、オルガノポリシロキサ
ンの粘度が1000〜150000cPとなる数である。
かかるオルガノポリシロキサンとしては、 などが例示されるが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。また、加水分解可能な基を有する有機ケイ素
化合物(以下、単に有機ケイ素化合物という)として
は、 (R16)aSi(R17)4-a (2) [ただし、一般式(2)において、R16は、炭素数1〜1
0のアルキル基、またはアルケニル基であり、R17は、−
OR6、−ONR7、−ONR8R9、−NR10R11、またはハロゲン原
子である。ただし、R6、R10、R11は、炭素数10以下のア
ルキル基、−COR12(R12は炭素数5以下のアルキル
基)、または−C(R13)=CH2(R13は炭素数5以下の
アルキル基)であり、R7は、=CR14R15(R14、R15はそ
れぞれ炭素数5以下のアルキル基)であり、R8、R9は、
それぞれ、炭素数4以下のアルキル基である。aは0ま
たは1である。] 具体的には、−OR6としては−OCOCH3,−OCOC2H5,−OC
2H5,−OCH3, などが、−ONR7としては、 などが、−ONR8R9としては、−ON(CH3)2, −ON(C2H5)2などが、−NR10R11としては−N(C
H3)2,−N(C2H5)2, などが、ハロゲン原子としては、Br,Clなどが例示され
る。また、有機ケイ素化合物は、分子中に3個の加水分
解可能な基を有する3官能性化合物、4個の加水分解可
能な基を有する4官能性化合物の単独または混合物であ
るが、3官能性化合物の単独もしくは3官能性化合物と
4官能性化合物の混合物であることが硬化速度も速く、
反応中ゲル化を起こしにくいことから好ましい。また、
R17の異なる有機ケイ素化合物の混合物であってもよ
い。かかる有機ケイ素化合物としては、具体的にはCH3S
i(OCOCH3)3,CH3Si(OC2H5)3,CH3Si[ON(C
2H5)2]3, CH3Si[N(CH3)2]3,CH2=CHSi(OCH3)3,Si(OCOCH
3)4,Si(OC2H5)4などが例示されるが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。また、かかる有機ケイ素
化合物は、 (qは2以上の整数) のように縮合したものであってもよく、その混合物であ
ってもよい。
ではない。また、加水分解可能な基を有する有機ケイ素
化合物(以下、単に有機ケイ素化合物という)として
は、 (R16)aSi(R17)4-a (2) [ただし、一般式(2)において、R16は、炭素数1〜1
0のアルキル基、またはアルケニル基であり、R17は、−
OR6、−ONR7、−ONR8R9、−NR10R11、またはハロゲン原
子である。ただし、R6、R10、R11は、炭素数10以下のア
ルキル基、−COR12(R12は炭素数5以下のアルキル
基)、または−C(R13)=CH2(R13は炭素数5以下の
アルキル基)であり、R7は、=CR14R15(R14、R15はそ
れぞれ炭素数5以下のアルキル基)であり、R8、R9は、
それぞれ、炭素数4以下のアルキル基である。aは0ま
たは1である。] 具体的には、−OR6としては−OCOCH3,−OCOC2H5,−OC
2H5,−OCH3, などが、−ONR7としては、 などが、−ONR8R9としては、−ON(CH3)2, −ON(C2H5)2などが、−NR10R11としては−N(C
H3)2,−N(C2H5)2, などが、ハロゲン原子としては、Br,Clなどが例示され
る。また、有機ケイ素化合物は、分子中に3個の加水分
解可能な基を有する3官能性化合物、4個の加水分解可
能な基を有する4官能性化合物の単独または混合物であ
るが、3官能性化合物の単独もしくは3官能性化合物と
4官能性化合物の混合物であることが硬化速度も速く、
反応中ゲル化を起こしにくいことから好ましい。また、
R17の異なる有機ケイ素化合物の混合物であってもよ
い。かかる有機ケイ素化合物としては、具体的にはCH3S
i(OCOCH3)3,CH3Si(OC2H5)3,CH3Si[ON(C
2H5)2]3, CH3Si[N(CH3)2]3,CH2=CHSi(OCH3)3,Si(OCOCH
3)4,Si(OC2H5)4などが例示されるが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。また、かかる有機ケイ素
化合物は、 (qは2以上の整数) のように縮合したものであってもよく、その混合物であ
ってもよい。
本発明において、オルガノポリシロキサンと有機ケイ
素化合物を反応させることが重要である。オルガノポリ
シロキサンと有機ケイ素化合物を単に混合しただけで
は、次第に、相分離を起し、良好なゴム弾性を有する弾
性体には硬化しない。また、オルガノポリシロキサンに
対して有機ケイ素化合物の過剰当量を反応させることも
重要である。反応生成物が硬化性であるためには、加水
分解可能な基が残っている必要がある。従って、反応系
において有機ケイ素化合物の加水分解可能な基の数はオ
ルガノポリシロキサンのシラノール基の数より多い必要
がある。反応生成物は未反応のシラノール基が残存して
もよく、また反応生成物中には未反応のシラノール基が
大量に残存すると反応生成物の粘度が変化し易くなった
り、硬化性が不良になったりするので好ましいとはいえ
ない。一方、反応生成物中には未反応の有機ケイ素化合
物が存在していてもよい。未反応の有機ケイ素化合物
は、反応生成物を硬化させる際、水分の存在下でそれ自
身縮合するとともに、反応生成物と反応する。なお、反
応生成物である硬化性フルオロシリコーンを硬化させる
際には、加水分解可能な基を有する有機ケイ素化合物を
新たに追加配合することもできる。有機ケイ素化合物の
量は過剰当量である限り限定されないが、その量が少な
い場合には、有機ケイ素化合物1分子に対し、2分子以
上のオルガノポリシロキサンが反応する頻度が高くな
り、反応後のシリコーンの粘度が増大し、以後の取扱い
が煩雑となり好ましくない。好ましくは、オルガノポリ
シロキサン1モル当り、少なくとも2モルの有機ケイ素
化合物を混合して反応させることがよい。また、かかる
反応は実質的に水分の非存在下に行われる。水分の存在
下では、有機ケイ素化合物の加水分解可能な基が加水分
解を起し、上記反応が進行し、反応後のシリコーンの粘
度が増大したり、ゲルを生成し、以後の取扱いが煩雑と
なり好ましくない。また、かかる反応は60〜200℃の温
度範囲内で行うことが好ましい。上記温度以下では、オ
ルガノポリシロキサンと有機ケイ素化合物との相溶性が
悪く、また、反応速度が非常に遅く、好ましくない。さ
らにかかる反応は、反応後のシリコーンの粘度が200〜3
00000cP程度になるよう止めることが、以後の取扱いを
容易にするため好ましい。
素化合物を反応させることが重要である。オルガノポリ
シロキサンと有機ケイ素化合物を単に混合しただけで
は、次第に、相分離を起し、良好なゴム弾性を有する弾
性体には硬化しない。また、オルガノポリシロキサンに
対して有機ケイ素化合物の過剰当量を反応させることも
重要である。反応生成物が硬化性であるためには、加水
分解可能な基が残っている必要がある。従って、反応系
において有機ケイ素化合物の加水分解可能な基の数はオ
ルガノポリシロキサンのシラノール基の数より多い必要
がある。反応生成物は未反応のシラノール基が残存して
もよく、また反応生成物中には未反応のシラノール基が
大量に残存すると反応生成物の粘度が変化し易くなった
り、硬化性が不良になったりするので好ましいとはいえ
ない。一方、反応生成物中には未反応の有機ケイ素化合
物が存在していてもよい。未反応の有機ケイ素化合物
は、反応生成物を硬化させる際、水分の存在下でそれ自
身縮合するとともに、反応生成物と反応する。なお、反
応生成物である硬化性フルオロシリコーンを硬化させる
際には、加水分解可能な基を有する有機ケイ素化合物を
新たに追加配合することもできる。有機ケイ素化合物の
量は過剰当量である限り限定されないが、その量が少な
い場合には、有機ケイ素化合物1分子に対し、2分子以
上のオルガノポリシロキサンが反応する頻度が高くな
り、反応後のシリコーンの粘度が増大し、以後の取扱い
が煩雑となり好ましくない。好ましくは、オルガノポリ
シロキサン1モル当り、少なくとも2モルの有機ケイ素
化合物を混合して反応させることがよい。また、かかる
反応は実質的に水分の非存在下に行われる。水分の存在
下では、有機ケイ素化合物の加水分解可能な基が加水分
解を起し、上記反応が進行し、反応後のシリコーンの粘
度が増大したり、ゲルを生成し、以後の取扱いが煩雑と
なり好ましくない。また、かかる反応は60〜200℃の温
度範囲内で行うことが好ましい。上記温度以下では、オ
ルガノポリシロキサンと有機ケイ素化合物との相溶性が
悪く、また、反応速度が非常に遅く、好ましくない。さ
らにかかる反応は、反応後のシリコーンの粘度が200〜3
00000cP程度になるよう止めることが、以後の取扱いを
容易にするため好ましい。
また、かかる反応は、粘度を下げ、均一な混合、攪拌
を容易にするため適当な溶媒の存在下に行なってもよ
い。かかる溶媒としては、トリクロロトリフルオロエタ
ンのような、クロロフルオロカーボン類などが好ましく
採用される。また、反応を促進させるために反応触媒を
添加してもよい。かかる反応触媒としては、ジブチル錫
ジアセテート、ジブチル錫ジベンゾエートなどの錫化合
物、ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトネート
などのチタン化合物、ナフテン酸亜鉛など亜鉛化合物な
どが挙げられる。
を容易にするため適当な溶媒の存在下に行なってもよ
い。かかる溶媒としては、トリクロロトリフルオロエタ
ンのような、クロロフルオロカーボン類などが好ましく
採用される。また、反応を促進させるために反応触媒を
添加してもよい。かかる反応触媒としては、ジブチル錫
ジアセテート、ジブチル錫ジベンゾエートなどの錫化合
物、ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトネート
などのチタン化合物、ナフテン酸亜鉛など亜鉛化合物な
どが挙げられる。
上記の如き方法で製造される硬化性フルオロシリコー
ンを主成分とする組成物は、実質的に水を含まないもの
である。かかる組成物が水分を含んでいる場合には、保
管中などに、それ自身で硬化が進行し、粘度が増大した
り、ゲル化を起したりし、好ましくない。また、多量の
水分を含んでいると、それ自身で加水分解が完全に進行
し、硬化性が失われることがある。
ンを主成分とする組成物は、実質的に水を含まないもの
である。かかる組成物が水分を含んでいる場合には、保
管中などに、それ自身で硬化が進行し、粘度が増大した
り、ゲル化を起したりし、好ましくない。また、多量の
水分を含んでいると、それ自身で加水分解が完全に進行
し、硬化性が失われることがある。
本発明の組成物は単独であっても、水分の存在下で硬
化し得るが、硬化を促進するために硬化触媒を添加す
る。かかる硬化触媒としては、前述の反応触媒と同様の
化合物が採用される。また、粘度を下げるために溶媒を
加えてもよい。かかる溶媒としては、トリクロロトリフ
ルオロエタンのようなクロロフルオロカーボン類などが
採用される。また、必要に応じて種々の充填剤が添加さ
れてもよい。かかる充填剤としては、シリカ、炭酸カル
シウム、タルク、カーボンブラック、カオリン、クレ
イ、チタン酸カルシウム、アルミナ粉末、酸化マグネシ
ウム、ガラス粉末などが挙げられる。また本発明の組成
物は、他の硬化性の化合物または組成物と併用すること
もできる。
化し得るが、硬化を促進するために硬化触媒を添加す
る。かかる硬化触媒としては、前述の反応触媒と同様の
化合物が採用される。また、粘度を下げるために溶媒を
加えてもよい。かかる溶媒としては、トリクロロトリフ
ルオロエタンのようなクロロフルオロカーボン類などが
採用される。また、必要に応じて種々の充填剤が添加さ
れてもよい。かかる充填剤としては、シリカ、炭酸カル
シウム、タルク、カーボンブラック、カオリン、クレ
イ、チタン酸カルシウム、アルミナ粉末、酸化マグネシ
ウム、ガラス粉末などが挙げられる。また本発明の組成
物は、他の硬化性の化合物または組成物と併用すること
もできる。
[実施例] 以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
実施例1 100mlガラス反応容器中に CH3Si(OCOCH3)P31.0g、および触媒としてジブチル錫
ジラウレート0.008gを加え、100℃で1時間攪拌するこ
とにより各成分を反応させた。
ジラウレート0.008gを加え、100℃で1時間攪拌するこ
とにより各成分を反応させた。
生成物は乳白色ではあるが均一な液状ゴムで、これを
約1gとり、ガラス板上に落としたところ、のび広がっ
た。12時間放置後、ガラス板によく接着した平滑な表面
を有するゴム状弾性体となった。ゴム弾性体の表面張力
を測定した結果、20dyne/cm以下であった。
約1gとり、ガラス板上に落としたところ、のび広がっ
た。12時間放置後、ガラス板によく接着した平滑な表面
を有するゴム状弾性体となった。ゴム弾性体の表面張力
を測定した結果、20dyne/cm以下であった。
比較例1 加熱することを除き実施例1と同様の操作を行なって
混合物を得た。この混合物を放置すると液滴が相分離す
るとともに、混合物を空気中室温で一週間放置後も粘着
性を帯びたままであった。
混合物を得た。この混合物を放置すると液滴が相分離す
るとともに、混合物を空気中室温で一週間放置後も粘着
性を帯びたままであった。
実施例2〜6 オルガノポリシロキサンおよび有機ケイ素化合物の種
類、量および硬化時間を表1に示す条件とする他は実施
例1と同様にして、ゴム状弾性体を得た。
類、量および硬化時間を表1に示す条件とする他は実施
例1と同様にして、ゴム状弾性体を得た。
比較例2 シラノール両末端ポリジメチルシロキサン(粘度8000
cP)5g,CH3Si(OCOCH3)30.25g、およびジブチル錫ジラ
ウレート0.002gをガラス容器中にとり、ドライボックス
中で混合した。これを1gとりガラス板上に落としたとこ
ろ、のび広がり、3時間後、ガラス板に接着した平滑な
表面をもつゴム状弾性体となった。
cP)5g,CH3Si(OCOCH3)30.25g、およびジブチル錫ジラ
ウレート0.002gをガラス容器中にとり、ドライボックス
中で混合した。これを1gとりガラス板上に落としたとこ
ろ、のび広がり、3時間後、ガラス板に接着した平滑な
表面をもつゴム状弾性体となった。
実施例1,3,5,6および比較例2で得たゴム状弾性体撥
油性試験として、n−ヘキサデカン1滴を滴下し、その
接触角を測定した。その結果を表2に示した。
油性試験として、n−ヘキサデカン1滴を滴下し、その
接触角を測定した。その結果を表2に示した。
比較例3 下記のオルガノポリシロキサン(粘度35000cP)の10g および、CH3Si(OCOCH3)3の0.5gを用いて、実施例1と
同様にゴム状弾性体を得た。表面張力は、25dyne/cmで
あった。
同様にゴム状弾性体を得た。表面張力は、25dyne/cmで
あった。
[発明の効果] 本発明の組成物は、ポリフルオロアルキル基を含有す
るオルガノポリシロキサンが主成分であるが、水分によ
り良好なゴム状弾性を有する弾性体に硬化することがで
き、かかるポリフルオロアルキル基が長鎖なものになっ
て、良好に硬化するという効果を有する。
るオルガノポリシロキサンが主成分であるが、水分によ
り良好なゴム状弾性を有する弾性体に硬化することがで
き、かかるポリフルオロアルキル基が長鎖なものになっ
て、良好に硬化するという効果を有する。
本発明の組成物は硬化後の弾性体ポリフルオロアルキ
ル基が化学的に結合されているため、防汚性、防湿性、
撥水撥油性、耐油性などのすぐれた特性が長期にわたっ
て発揮される。さらに、ポリフルオロアルキル基を長鎖
なものにすることにより、上記の如き特性は極めて優れ
たものとなる。
ル基が化学的に結合されているため、防汚性、防湿性、
撥水撥油性、耐油性などのすぐれた特性が長期にわたっ
て発揮される。さらに、ポリフルオロアルキル基を長鎖
なものにすることにより、上記の如き特性は極めて優れ
たものとなる。
Claims (3)
- 【請求項1】一般式(1)で表されるポリフルオロアル
キル基を有するシラノール末端オルガノポリシロキサン
に対し、 [ただし、一般式(1)において、R2、R3、R4は、同一
でも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜10のアルキル
基、アルケニル基、またはフェニル基であり、R1はCH
2 pR5(pは1〜5の整数、R5は炭素数3〜20のパーフ
ルオロアルキル基)である。m+nは、該オルガノポリ
シロキサンの25℃における粘度が100〜200000センチポ
イズになる数であり、m/n=1/99〜100/0である。] 一般式(2)で表される有機ケイ素化合物または該有機
ケイ素化合物の縮合物 (R16)aSi(R17)4-a (2) [ただし、一般式(2)において、R16は、炭素数1〜1
0のアルキル基、またはアルケニル基であり、R17は、−
OR6、−ONR7、−ONR8R9、−NR10R11、またはハロゲン原
子である。ただし、R6、R10、R11は、炭素数10以下のア
ルキル基、−COR12(R12は炭素数5以下のアルキル
基)、または−C(R13)=CH2(R13は炭素数5以下の
アルキル基)であり、R7は、=CR14R15(R14、R15はそ
れぞれ炭素数5以下のアルキル基)であり、R8、R9は、
それぞれ、炭素数4以下のアルキル基である。aは0ま
たは1である。] の過剰当量を、実質的に水の非存在下に反応させること
を特徴とする硬化性フルオロシリコーンの製造方法。 - 【請求項2】一般式(1)で表されるポリフルオロアル
キル基を有するシラノール末端オルガノポリシロキサン
1モルに対し、少なくとも2モルの一般式(2)で表さ
れる有機ケイ素化合物または該有機ケイ素化合物の縮合
物を反応させる特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 - 【請求項3】反応を60〜200℃の温度範囲内で行う特許
請求の範囲第1項または第2項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61237185A JPH0813889B2 (ja) | 1986-10-07 | 1986-10-07 | 硬化性フルオロシリコーンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61237185A JPH0813889B2 (ja) | 1986-10-07 | 1986-10-07 | 硬化性フルオロシリコーンの製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7190355A Division JP2842309B2 (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 硬化性フルオロシリコーン組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6392652A JPS6392652A (ja) | 1988-04-23 |
JPH0813889B2 true JPH0813889B2 (ja) | 1996-02-14 |
Family
ID=17011631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61237185A Expired - Fee Related JPH0813889B2 (ja) | 1986-10-07 | 1986-10-07 | 硬化性フルオロシリコーンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0813889B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2669948B2 (ja) * | 1991-02-18 | 1997-10-29 | 信越化学工業株式会社 | 硬化性フルオロシリコ−ンポリマ−組成物 |
JP2905336B2 (ja) * | 1992-06-18 | 1999-06-14 | 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社 | 硬化性コーテイング剤組成物 |
JP2705473B2 (ja) * | 1992-07-09 | 1998-01-28 | 信越化学工業株式会社 | 室温硬化性組成物 |
TW252146B (ja) * | 1992-08-25 | 1995-07-21 | Dow Corning |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6076536A (ja) * | 1983-08-08 | 1985-05-01 | ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ | アルコキシ終端ポリジオルガノシロキサンの製造方法 |
FR2597875B1 (fr) * | 1986-04-28 | 1990-10-05 | Rhone Poulenc Chimie | Procede de preparation de diorganopolysiloxanes a groupements terminaux alcoxy |
-
1986
- 1986-10-07 JP JP61237185A patent/JPH0813889B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6392652A (ja) | 1988-04-23 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |