JPH08138457A - シールド付き細径絶縁チューブおよびその製造方法 - Google Patents
シールド付き細径絶縁チューブおよびその製造方法Info
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- JPH08138457A JPH08138457A JP6293772A JP29377294A JPH08138457A JP H08138457 A JPH08138457 A JP H08138457A JP 6293772 A JP6293772 A JP 6293772A JP 29377294 A JP29377294 A JP 29377294A JP H08138457 A JPH08138457 A JP H08138457A
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Abstract
シールドの変形やばらけのないシールド付き細径絶縁チ
ューブおよび製造方法を提供すること。 【構成】 プラスチックからなる細径の絶縁チューブ2
と、この細径絶縁チューブ2の外周に配設した補強材層
3と、この補強材層3の外周に形成したシールド層4
と、このシールド層4の外周に形成したジャケット層5
とから構成されている。
Description
チューブに関し、特に高周波プローブピンなどの絶縁お
よび特性インピーダンス整合の図れる、シールド付き細
径絶縁チューブに関するものである。
ローバ)においては、使用周波数が高くなってきている
とともに、半導体素子の高集積化に伴って多数のプロー
ブピンを備えるようになってきている。その結果、密集
しているプローブピン間のクロストークや、テスタ側と
プローブピンとのインピーダンス不整合が問題となって
きたので、プローブピンの同軸ケーブル化が図られてい
る。
ブル化については、プローブピンの材質や形状が特殊で
あることから、プローブピンを中心導体として直接同軸
ケーブル化すること、あるいは特殊材質の中心導体を使
用して同軸ケーブルを作り、その後でこの中心導体を特
殊形状に成形加工することは極めて困難であった。その
ためあらかじめ同軸ケーブルを作り、その後にこの同軸
ケーブルの中心導体を引き抜き、中心導体を引き抜いた
跡の孔に、特殊形状に加工したプローブピンを挿入する
ことにより対応していた。
たプローブピンの同軸ケーブル化の工程は、同軸ケーブ
ルの切断、端末のストリップ、中心導体の引き抜き、規
定長さにするための再切断、プローブピンの挿入と多工
程にわたり、なおかつ同軸ケーブルが細いということも
あって、生産性が著しく低下する原因となっており、ま
た、引き抜かれた中心導体は廃棄されるので材料の無駄
も生じていた。
ブピンの同軸ケーブル化は、より細く、より柔軟さが求
められてきている。配線の高密度化ということで、それ
ぞれの端末処理が非常に込み入ってきており、その作業
性ということが重要になってきている。一般に同軸ケー
ブルの端末処理は、保護被覆、シールド、誘電体などを
段階的に必要な長さだけストリップするが、この際むき
だしになったシールド層は、変形したり、ばらけたりし
易いのでコネクタや基板などへのハンダ付け時に形状修
正しなければならないなど厄介な問題があった。
の同軸ケーブル化における欠点を解消するためになされ
たもので、その目的は、生産性が向上し、中心導体の無
駄をなくし、シールドの変形やばらけのないシールド付
き細径絶縁チューブを提供することにある。
に、本発明は、プラスチックからなる細径の絶縁チュー
ブと、この細径絶縁チューブの外周に配設した補強材層
と、この補強材層の外周に形成したシールド層と、この
シールド層の外周に形成したジャケット層とからなるこ
とを特徴とする。
絶縁チューブは、請求項1に記載のシールド付き細径絶
縁チューブにおいて、前記細径絶縁チューブがふっ素樹
脂であることを特徴とする。
絶縁チューブは、請求項1または2に記載のシールド付
き細径絶縁チューブにおいて、前記シールド層を、複数
本の金属素線を螺旋状に横巻きして構成することを特徴
とする。
絶縁チューブは、請求項1ないし3のいずれかに記載の
シールド付き細径絶縁チューブにおいて、前記シールド
層が、接着剤層を介して前記補強材層に固着しているこ
とを特徴とする。
絶縁チューブの製造方法は、プラスチックからなる細径
の絶縁チューブを作成する工程と、この細径の絶縁チュ
ーブの外周に、接着剤層を有する補強材を該接着剤層が
外側にくるように配設する工程と、この補強材の接着剤
層上にシールド層を形成する工程と、このシールド層の
外周にジャケット層を形成する工程とを備えたことを特
徴とするものである。
ば、通常の同軸ケーブル製造の第1工程である中心導体
に誘電体を被覆するかわりに、初めから中心導体を使用
しないでプラスチックからなる細径の絶縁チューブを作
成したので、高周波プローブピンの同軸ケーブル化に際
して、中心導体を引き抜く工程およびそれに関連する端
末のストリップ、規定長さにするための再切断などの工
程が省略でき、最初からシールド付き細径絶縁チューブ
を規定の長さに切断するだけでプローブピンが挿入でき
ることになる。さらに中心導体を廃棄するという無駄も
なくなる。
っ素樹脂を使用したことにより、ポリエチレンなど他の
もっと誘電率の高いプラスチックを使用したときに比べ
て、細径絶縁チューブの外径を細くすることが可能とな
る。細径絶縁チューブの外周には補強材層を設けてある
ので、機械的強度があまり強くない細いふっ素樹脂チュ
ーブでも、次のシールド工程での引っ張りや圧縮に十分
耐えることができるものとなる。
り、編組シールドに比べて薄くかつ柔軟性に富むものと
なる。また、このシールド層は前記補強材層に固着され
ているので、端末処理の際に変形したりばらけたりする
ことがなく、ハンダ付けなどの作業性が良くなり生産性
が向上することとなる。
図面を参照しつつ説明するが、もちろんこれらの実施例
に限定されるものではなく、この発明の技術思想内での
変更実施は可能である。図1は、本発明によるシールド
付き細径絶縁チューブ1の一実施例を示す横断面図であ
る。細径絶縁チューブ2の外周に補強材層3、シールド
層4、ジャケット層5が順次設けられている。
縁チューブ1は、FEP樹脂(テトラフルオロエチレン
とヘキサフルオロプロピレンの共重合樹脂)を押出し成
形により、例えば、内径0.26mm外径0.56mmの細径絶縁チ
ューブ2とし、その外周に厚さ約8μmのホットメルト
接着剤付きポリエステルテープを、接着剤層が外側にな
るようにして相互に一部が重なり合うように巻回した
後、約170 ℃の炉内を通過させてテープ巻き層を溶融一
体化し外径0.58mmの補強材層3とし、この補強材層3の
外周に外径0.05mmの錫メッキ軟銅線36本を螺旋状に密接
して横巻きしシールド層4を形成し、さらにその外周に
厚さ約22μmのホットメルト接着剤付きポリエステルテ
ープを、接着剤層が外側になるようにして相互に一部が
重なり合うように巻回した後、約200 ℃の炉内を通過さ
せてテープ巻き層を溶融一体化してジャケット層5を形
成すると同時に、補強材層3をその外側の接着剤層を介
して横巻シールド層4と固着させて、外径0.72mmのシー
ルド付き細径絶縁チューブ1とした。
片刃カミソリなどの鋭利な刃物で簡単に切断することが
でき、切断されたシールド付き細径絶縁チューブ1に
は、そのままの状態で外径0.20mmのプローブピンをスム
ーズに挿入することができた。また、ジャケット層5を
除去した後でも、シールド層4が補強材層3に固着して
いるので、横巻きシールドが変形したり横巻きシールド
の素線がばらけたりすることもなく、その後の取扱いに
支障がなかった。なお、このときの特性インピーダンス
は50Ωであった。
のポリエチレン樹脂を使用して、特性インピーダンスが
50Ωの同様な構成のシールド付き絶縁チューブを得よう
とすると、絶縁チューブ外径を0.61mmとしなければなら
ず、ジャケット外径は0.77mmとなる。これはFEP樹脂
のときと比べて外径で7%、断面積では14%大きくなる
ので、シールド付き絶縁チューブをより細くするには、
使用するプラスチックの誘電率は低いほど有効であると
いうことがわかる。
料としてFEP樹脂を使用したが、これに限らずPTF
E樹脂、PFA樹脂など他の誘電率の低いプラスチッ
ク、あるいはこれらのプラスチックの多孔質体などもも
ちろん使用し得る。また、シールド素線についても錫メ
ッキ軟銅線に限らず、銀メッキなど他の種類のメッキを
したもの、あるいはメッキを施さないもの、軟銅線の代
わりに銅合金線などそれぞれの用途に応じて最適のもの
を使用することが可能である。
する方法としては、テープ巻き以外に押出し成形ももち
ろん可能で、材料についてもポリイミド樹脂、PBT樹
脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PEI樹
脂など機械的強度に優れたプラスチックをテープ状にし
たものを巻き付けたり、あるいは直接押出し成形したり
して形成することができる。
例のようにテープにあらかじめホットメルトタイプのも
のを塗布しておいてもよいし、あるいは細径絶縁チュー
ブ2の外周に直接押出し成形した補強材層3のまわり
に、公知の方法でホットメルトタイプの接着剤を塗布し
てもよい。
径を0.20mmとし、特性インピーダンスを50Ωとしたが、
もちろんこれに限定することなく、使用するプローブピ
ンの外径や要求される特性インピーダンスに合わせて、
シールド付き細径絶縁チューブを製造することが可能で
ある。このときプローブピンの外径よりも細径絶縁チュ
ーブの内径を40〜70μm程度大きくすることにより、プ
ローブピンの同軸ケーブル化に際して、シールド付き細
径絶縁チューブへのプローブピン挿入がスムーズとな
る。このときのプローブピンの外径と、絶縁チューブの
内径と、使用するプラスチックの誘電率と、細径絶縁チ
ューブおよび補強材層のそれぞれの外径とから、このと
きの実効誘電率が求められ、同軸ケーブル化したときの
特性インピーダンスがどのくらいになるか計算できるこ
とになる。
ら中心導体を使用していないので、プローブピンの同軸
ケーブル化に際して、工程が簡略化され生産性が上がる
と同時に、廃棄される中心導体がないので材料の無駄が
なくなる。また、細径絶縁チューブには誘電率の低いふ
っ素樹脂を使用し、シールドは横巻きシールドとしたの
で、外径が細くでき柔軟性にも富んだものとなる。さら
に、シールド層は補強材層に固着されているので、端末
処理時にシールドの変形やばらけなどの発生がないの
で、コネクタや基板へのハンダ付けの作業性が良くな
り、生産性が向上するという効果がある。
一実施例を示す横断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 プラスチックからなる細径の絶縁チュー
ブと、この細径絶縁チューブの外周に配設した補強材層
と、この補強材層の外周に形成したシールド層と、この
シールド層の外周に形成したジャケット層とからなるこ
とを特徴とするシールド付き細径絶縁チューブ。 - 【請求項2】 前記細径絶縁チューブが、ふっ素樹脂か
らなることを特徴とする請求項1に記載のシールド付き
細径絶縁チューブ。 - 【請求項3】 前記シールド層を、複数本の金属素線を
螺旋状に横巻きして構成することを特徴とする請求項1
または2に記載のシールド付き細径絶縁チューブ。 - 【請求項4】 前記シールド層が、接着剤層を介して前
記補強材層に固着していることを特徴とする請求項1な
いし3のいずれかに記載のシールド付き細径絶縁チュー
ブ。 - 【請求項5】 プラスチックからなる細径の絶縁チュー
ブを作成する工程と、この細径の絶縁チューブの外周
に、接着剤層を有する補強材を該接着剤層が外側にくる
ように配設する工程と、この補強材の接着剤層上にシー
ルド層を形成する工程と、このシールド層の外周にジャ
ケット層を形成する工程とを備えたことを特徴とするシ
ールド付き細径絶縁チューブの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29377294A JP3618809B2 (ja) | 1994-11-02 | 1994-11-02 | シールド付き細径絶縁チューブおよびその製造方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08138457A true JPH08138457A (ja) | 1996-05-31 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010127879A (ja) * | 2008-12-01 | 2010-06-10 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | プローブピンとその支持構造 |
KR20150007203A (ko) | 2013-07-10 | 2015-01-20 | 히타치 긴조쿠 가부시키가이샤 | 고주파신호 전송용 동축 케이블 |
CN106158083A (zh) * | 2016-08-31 | 2016-11-23 | 安徽徽宁电器仪表集团有限公司 | 一种耐寒防火控制电缆 |
JP2020021701A (ja) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 東京特殊電線株式会社 | 多芯通信ケーブル |
-
1994
- 1994-11-02 JP JP29377294A patent/JP3618809B2/ja not_active Expired - Fee Related
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