JPH0813843B2 - 加工澱粉の製造法 - Google Patents

加工澱粉の製造法

Info

Publication number
JPH0813843B2
JPH0813843B2 JP5365487A JP5365487A JPH0813843B2 JP H0813843 B2 JPH0813843 B2 JP H0813843B2 JP 5365487 A JP5365487 A JP 5365487A JP 5365487 A JP5365487 A JP 5365487A JP H0813843 B2 JPH0813843 B2 JP H0813843B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch
weight
acid
parts
bicarbonate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5365487A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63221102A (ja
Inventor
惠美 米山
通夫 小堀
Original Assignee
三和商事株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三和商事株式会社 filed Critical 三和商事株式会社
Priority to JP5365487A priority Critical patent/JPH0813843B2/ja
Publication of JPS63221102A publication Critical patent/JPS63221102A/ja
Publication of JPH0813843B2 publication Critical patent/JPH0813843B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は,冷水易溶性であり洗濯糊として好適な特性
を有し,かつ,取り扱いの容易な,加工澱粉の製造方法
に関する。
(従来の技術) 衣料品などの洗濯時の仕上げとして行われる糊付け
は,繊維表面に薄い糊の被膜を形成し,それにより種々
の効果を得ることを目的としている。例えば,糊付けす
ることにより,繊維に適当な固さと,風合いと弾力性を
つける;繊維につやと滑りをつけ,着心地をよくする;
衣類のアイロン整形をよくし,保形を助ける;着用中
に,汚れが直接繊維の内部に滲透することを防止し,次
に洗浄するとき,繊維に付けた糊が洗い落とされること
により効果的に汚れを落とす;という効果が得られる。
このような目的に沿う糊材としては,澱粉系糊材,フ
ノリ,などの天然物およびカルボキシメチルセルロー
ス,ポリビニルアルコールなどの合成品がある。そのう
ち,価格の低廉なこと,次回の洗濯時の糊落ちの良好な
ことなどから,澱粉系糊材が比較的多く用いられる。
澱粉系糊材は,従来では,コーンスターチや小麦澱粉
に水を添加して加熱し,α化させるいわゆる「糊炊き」
の作業が必須であり,非常に繁雑な熟練を必要とする作
業工程であった。
これに対して,最近ではあらかじめ加熱糊化されたα
化澱粉も開発されている。このα化澱粉は使用時に加熱
糊化の工程が省略でき,その使用方法は簡便である。こ
のα化澱粉の調製方法のひとつは,水分を含有した澱粉
を,熱ロール間を通過せしめて,澱粉を糊化させると共
に,乾燥させたのち,粉砕して,乾燥α化澱粉を得る方
法である。別の方法は,澱粉を加熱糊化と同時に酸や酵
素で部分的に加水分解してから,加熱ロール間を通過さ
せて乾燥し,粉砕して乾燥α化澱粉を得る方法である。
さらに別の方法は澱粉を酸化剤で酸化し,その後,糊化
し加熱ロール間を通過せしめ,乾燥し粉砕する方法であ
る。さらに別の方法は,澱粉に硼砂を7〜15%添加し
て,熱ロール間を通過させ乾燥・粉砕し乾燥α化澱粉を
得る方法(米国特許No.2819,980号公報)である。しか
し,これらの方法で製造したα化澱粉を洗濯糊用として
使用すると,(1)水に速やかに分散しない;(2)マ
マ粉が生じ易い;(3)水には完全可溶ではなくて糊液
貯蔵時,容器下部にかなりの量の沈着物が残る;(4)
微粉であるため使用時に発塵生を有する;という問題が
生じる。それゆえ,上記方法で調製したα化澱粉は,洗
濯糊用澱粉として必ずしも適用であるとは言えない。
ママ粉が生じ易い点を改良する方法としては,高分子
ポリエチレングリコールを含有する澱粉乳液を加熱して
α化する方法(特願昭48-117129)が知られている。発
明者らはこれらのすべての問題を解決するためのα化澱
粉製造方法の研究を続けており,先に特願昭61-188099
を出願している。この方法によるα化澱粉は上記の欠点
を大幅に改良できたが,製品の発塵性においていささか
問題を残している。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり,そ
の目的とするところは,次に示す性質を有する洗濯糊用
冷水易溶性加工澱粉の製造方法を提供することにある: (1)加熱を必要としない冷水易溶性で即席性を有して
いること, (2)冷水溶解時に,簡単な攪拌でも,また,一時に原
料を投入しても塊状の溶け残りを生じない(ママ粉が生
じない)。また,分散性に優れていること, (3)洗濯糊としたときに必須の以下の4条件を備えて
いること。すなわち, イ)繊維に適当な固さと,風合いと弾力性をつける。
ロ)繊維につやと滑りをつけ,着心地をよくする。
ハ)衣類のアイロン整形性をよくし,保形を助ける。そ
して, ニ)着用時に汚れが直接繊維の内部に滲透することを防
止し,次回に洗浄するとき,繊維につけた糊が洗い落と
されることにより繊維の汚れもよく落ちる。
(4)さらに前発明の問題点である使用時の発塵性(い
わゆる「粉立ち」)がないこと, (問題点を解決するための手段および作用) 本発明の加工澱粉の製造法は,澱粉,重炭酸塩,硫酸
塩,酸およびポリエチレングリコールを含有する澱粉組
成物を,混合,移送,加熱および給水装置を有する連続
式高圧・加圧・加熱装置内で,弱酸性,水分10〜30重量
%の条件下において加熱処理し,この加圧下の混合物を
連続的に大気中に押出すことにより該押出物を膨化せし
めた後,もしくは膨化前に切断して所望の形状とし,そ
のことにより上記目的が達成される。
本発明方法で規定する澱粉組成物に含有される澱粉と
しては,例えば,コーンスターチ,ワキシーコーンスタ
ーチ,馬鈴薯澱粉,甘藷澱粉,小麦澱粉,タピオカスタ
ーチなど工業的に生産される澱粉がある。さらに,各種
天然澱粉を化学的に変化させた澱粉,例えば,酸処理澱
粉などの軽度加水分解澱粉,酸化澱粉,各種澱粉エーテ
ル,各種澱粉エステルなども,ここでいう澱粉の定義に
包含される。しかし,実用的には,最も大量生産され,
価格が安定しているコーンスターチが経済的にも好まし
い。組成物に含有される重炭酸塩としては重炭酸ナトリ
ウムや重炭酸カリウム,硫酸塩としては硫酸ナトリウム
や硫酸カリウムが適している。酸類としては,塩酸,硫
酸,燐酸などの無機酸;および蓚酸,クエン酸などの有
機酸がいずれも用いられ得る。ポリエチレングリコール
は市販品のいずれも使用することができるが,本発明の
目的に対して好ましい性質を示すものは平均分子量が30
00以上のフレーク状または粉状のものである。これ以下
の低分子のものでは糊付け後の仕上げ特性が劣りかつ形
状が不揃いで発塵性,分散性においてやや問題がある。
本発明の特徴と1つとして前記した澱粉組成物は水分で
外観的には粉状で流動性がなければならない。このため
には,平均分子量3000〜9000の粉体混合が可能な形状が
好ましい。澱粉組成物の成分のうち重炭酸塩,硫酸塩お
よび酸類は,得られる加工澱粉の冷水分散性,易溶性を
高める働きを有する。さらに硫酸塩は加工澱粉調製時の
成形性および成形後の形状維特性に寄与し,酸はpH調製
の役目を果たす。ポリエチレングリコールは加工澱粉の
成形性および糊付け時の仕上げ特性を向上させる。澱粉
組成物中には,澱粉100重量部に対し,重炭酸塩が0.5〜
5重量部,硫酸塩が1〜5重量部,酸が0.3〜4重量
部,そしてポリエチレングリコールが2〜7重量部の割
合で含有されて,上記混合物のpHが4〜7の範囲で加熱
糊化時の水分含量が10〜30重量%でなければならない。
表1に示すように,各成分がすべて含有される組成物1
では優れた特性が得られるが(含有される成分を○印で
示す)1成分でも欠如した場合の組成物2〜5では種々
の次点が認められる(含有されない成分を−で示す)。
ここで澱粉組成物のpHの範囲(組成物に2倍量の水を
添加して測定する)は4〜7,好ましくは4.5〜6.5の範囲
である。pHが前記の範囲を逸脱すると,本発明の目的と
する洗濯糊用加工澱粉の性能を有しなくなる。特に冷水
溶解時の分散性が悪く,ママ粉ができやすくなり,不均
一な糊付けになる。特にpHが上記範囲を越えて高くなり
過ぎ,特に8以上になると,二軸式エクストリユーダー
などを用いた連続高圧,加圧,加熱処理のときに,着色
(茶→褐→黒)が激しく洗濯糊としては使用できない。
本発明の加工澱粉を得るには,まず,上記組成物の各
成分を均一に混合する。次に本発明で重要な要素の1つ
である澱粉組成物の水分量の調整は加熱される以前に装
置内で混合することにより行われるが,加圧・加熱装置
の給水装置から水分を添加して加熱糊化時の水分量が前
記した10〜30重量%になるように調整してもよい。水分
が30重量%以上になると後述する膨化作用がなくなり出
来上がった製品の冷水溶解性が悪くなる。より好ましい
水分量は10重量%から20重量%の範囲である。
本発明の加工澱粉の製造法に用いられる連続式高圧・
加圧・加熱装置としては,通常の押出成形機(エクスト
リューダー),特に2軸エクストリューダーが好適に用
いられる。この2軸エクストリューダーはプラスチック
業界,食品業界に多用されているものでよく,特別規格
である必要はない。本発明においては,もっぱら同方向
回転型を用いたが異方向回転型でも特に本発明を制約す
るものではない。先端部圧力が少なくとも,30kg/cm2G以
上,200kg/cm2Gまで加圧できることが好ましい。上記組
成物を,例えばこの2軸エクストリューダーで加熱・加
圧処理する。
このエクストリューダー処理により,充分にかつ適度
にクッキングが行われる。加熱・加圧処理された混合物
は押出され,この押出物は連続的に切断(ホットカッ
ト)され,薄い圧扁粒状に仕上げられる。押出物は,組
成物中の澱粉が充分にクッキングされており,かつ重炭
酸塩により発泡するため膨化して多孔質となる。澱粉組
成物中には,前述のように,硫酸塩やポリエチレングリ
コールが含有され,さらに,水分,pHなどが厳密に調整
されているため,成形性に優れ,押出物を切断して得ら
れる前記粒状物は,ほぼ均一密度で均一形状(例えば,
直径5mm〜7mm,厚み2〜3mmの薄形タブレット状)とな
る。本発明方法により得られた冷水易溶性加工澱粉には
次の特徴がある。
冷水に添加したときに,容易に吸水し,ママ粉になら
ず,充分に均一な分散液となり,長時間安定であり,沈
着物は殆ど出ない。(これに対して例えば,従来のα化
コーンスターチは,溶解時に相当激しく水を攪拌しなが
ら,極く少量づつ試料を添加しなければ,ママ粉が生じ
る。一旦生じたママ粉は,その後,少々の攪拌では分散
しない。) 粒状でかつほぼ均質な形状であるため取りあつかいに
便利であり,発塵性がないため作業環境を悪化させな
い。
この加工澱粉分散液の粘度は,従来のロール加熱・乾
燥方式のα化澱粉に比較して約1/10位の低粘度で,さら
にこのものは加熱しても粘度の変化がない。
接着力も強く,適当な濃度の溶液にすることにより,
接着剤として用いることも可能である。
製造工程が簡単であり,乾燥の工程がなく,生産コス
トが安い。したがって,洗濯用糊料のみならず,他の従
来のα化澱粉あるいは加工澱粉の用途にも利用できる新
しい加工澱粉の製造法である。
(実施例) 以下に本発明を実施例につき説明する。
実施例1 (A)加工澱粉の調製:コーンスターチ(三和澱粉工業
株式会社製)8kgに重炭酸ナトリウム(旭硝子株式会社
製)80g,蓚酸(日本合成化学株式会社製)64g,中性無水
芒硝(フジボウ愛媛株式会社製)160gおよびポリエチレ
ングリコール♯6000(日本油脂株式会社製)400gを添加
し混合機(宝工機(株)製MS-25型)にて5分間高速混
合した。この混合物の水分は12.6%であり,その一部を
とり2倍量の水を加えて得られた懸濁液のpHを測定した
ところ,5.4であった。この混合物を次いで2軸エクスト
リューダー(株式会社幸和工業製のKEI-45-15型)にか
けた。このエクストリューダーのスクリューパターンは
通常のスクリューの先端部にフライトカットリバースス
クリューおよびニーディングディスクを各々ペアーでと
りつけたものである。ダイは10の開口部に分かれてお
り,開口部の直径は2.5mmである。原料の供給速度は毎
分400gであり,水を毎分8mlの割合で供給した。スクリ
ューの回転速度は毎分100回転であった。エクストリュ
ーダーの温度条件はスクリューの供給口付近が80℃,中
位部が80℃,先端部が130℃,そしてダイ部が100℃であ
った。先端部の圧力は60kg/cm2Gであった。ダイ部より
ストランド状で排出される膨化澱粉は,回転刃(6枚刃
700回転)でホットカットされ,これがただちに空気輸
送されて流動層冷却装置に送られ常温に冷却された。得
られた粒状加工澱粉は,直径5mm〜7mmの薄形タブレット
状であり,その見掛け比重は約0.09であった。この粒状
加工澱粉は,包装時あるいは,後述の各性能評価の取扱
い時において発塵性が認められなかった。
(B)性能評価 (B)‐1分散性試験:(A)項で得られた加工澱粉2g
を水面上5cmの位置から400mlの水(20℃)に一度に添加
した。30秒間放置後軽く攪拌して塊状の溶け残り(ママ
粉)が認められるか否かを目視観察した。次の基準によ
り分散性(ママ粉の発生状況)を評価した。その結果を
表2に示す。後述の(B)‐2および(B)‐3項の結
果もあわせて表2に示す。
(B)‐2糊付け試験:(A)項で得られた加工澱粉を
0.5重量%の水溶液とした。この加工澱粉水溶液2000ml
にブロード布♯60(ポリエステル/綿(65/35)混紡;90
cm×45cm)を浸漬し,5分間手でもみながら糊付け処理を
行った後,遠心脱水機(バケット径24cm;回転数3000rp
m)にて10分間脱水した。表面温度140℃でアイロン掛け
を行い,布の糊付け状態・光沢性などを肉眼または拡大
鏡,さらには沃素溶液を滴下して顕微鏡で観察した。別
に,糊付けされた布の剛軟度をJISL1096〜1979に準じて
スライド法で測定した。さらに,糊付け前および糊付け
後の布をそれぞれ恒温恒湿室に24時間放置し,その重量
を測定して糊の付着率を算出した。
(B)‐3アイロンの滑り性試験:(A)項で得られた
加工澱粉30gを2000mlの水に添加し,ゆるやかに攪拌し
て溶解させた。この加工澱粉水溶液にブロード布♯60
(ポリエステル/綿(65/35)混紡;20cm×20cm)を5枚
を浸漬し,5分間手でもみながら糊付け処理を行った後,
遠心脱水機(バケット径24cm;回転数3000rpm)にて10分
間脱水した。この布に5人の判定員によりアイロン掛け
を行なった。アイロンを掛けやすいと判定された場合
は,1点,掛けにくいと判定された場合は0点とし,5人の
合計点でアイロンの滑り性(アイロンの掛けやすさ)を
判定した。使用したアイロンは自動アイロンで,目盛は
「中」(約140℃)である。
比較例 実施例1の加工澱粉糊の代わりにコーンスターチから
得た洗濯糊を用い,実施例1と同様に(B)項の各試験
を行なった。このコーンスターチ洗濯糊は,コーンスタ
ーチ(三和澱粉工業株式会社製)水溶液(0.5%)を90
℃まで加熱し,糊化させた後,30℃まで冷却した糊液で
ある。
表2から本発明の加工澱粉は,冷水分散性が良好で,
溶解時にママ粉ができにくいことがわかる。これを洗濯
糊として利用すると,布に対する付着率が良好であり,
かつ均一に付着する。糊付けした布の剛軟度も適当であ
り,アイロンの滑り性も良好である。この加工澱粉は上
記のように冷水分散性が良好であるため,ワッシャー
(洗濯機)内にて糊付けするときには,通常,一旦水に
分散して添加しワッシャーを運転するが,これを省略し
て直接,粒状のままワッシャー内に投入しても問題なく
糊付けが可能である。これに対して,比較例のコーンス
ターチは,使用時に加熱して糊化する必要がある。さら
に,冷温度の時は均一に分散しないため,糊付けにムラ
が生じやすい。
実施例2 実施例1のコーンスターチの代わりに馬鈴薯澱粉を用
いた。実施例1と同様に,すべての洗濯糊適性の良好な
形状の洗濯糊用加工澱粉が得られた。
実施例3 実施例1のコーンスターチの代わりに小麦澱粉を用い
た。実施例1と同様に,すべての洗濯糊適性の良好な形
状の洗濯糊用澱粉が得られた。
実施例4 実施例1のコーンスターチの代わりにワキシーコーン
スターチを用いた。実施例1と同様に,すべての洗濯糊
適性の良好な形状の洗濯糊用加工澱粉が得られた。
実施例5 実施例1のコーンスターチの代わりにカチオン澱粉
(三和澱粉工業株式会社製;ハイプラス703Q)を用い
た。実施例1と同様に,すべての洗濯糊適性の良好な形
状の洗濯糊用加工澱粉が得られた。
実施例6 コーンスターチ8kgに重炭酸ナトリウム100g,クエン酸
100g,中性無水芒硝120g,ポリエチレングリコール♯4000
(日本油脂株式会社製;平均分子量3040)240gを添加
し,混合機にて5分間高速混合した。この混合物の水分
は12.8%であり,その一部をとり,2倍量の水を加えて得
られた懸濁液のpHを測定したところ,5.4であった。これ
を,次いで,実施例1(A)項に準じて処理し,粒状の
加工澱粉の調製を行なった。得られた粒状加工澱粉は,
直径5mm〜7mmの薄形タブレット状であり,その見掛け比
重は約0.09であった。この粒状加工澱粉は,包装時ある
いは,後述の各性能評価の取扱い時において発塵性が認
められなかった。さらに,この加工澱粉は,実施例1と
同様に,すべての洗濯糊適性が良好であった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば,このように,澱粉および各種
塩類などを含有する特定の組成の澱粉組成物のpHや水分
を厳密に規制し,2軸エクストリューダーなどによる連続
式高圧・加圧・加熱・膨化処理,および裁断処理を行う
ことにより,洗濯糊に適した特性を有する加工澱粉が得
られる。この加工澱粉は,均質・均一形状の粒状で取
扱いが簡単であり,発塵性がなく,作業環境を悪化させ
ない;簡単な攪拌によりママ粉を生じることなく冷水
に用意に溶け,分散性に優れる。従って糊液調整を省略
してワッシャー内に直接投入して糊付けすることも可能
である;繊維に適度の固さと風合いと弾力性とつやと
滑りを付与し,着心地をよくすると同時に,アイロン整
形をよくし保形を助け,しかも洗濯時の脱落が容易であ
るため繊維の汚れが蓄積する問題がない;という特性を
有する。本発明方法は,製造工程が従来法に比較して著
しく簡便・容易であり,製造コストも従来法に比較して
著しく低い。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】澱粉,重炭酸塩,硫酸塩,酸およびポリエ
    チレングリコールを含有する澱粉組成物を,混合,移
    送,加熱および給水装置を有する連続式高圧・加圧・加
    熱装置内で,弱酸性,水分10〜30重量%の条件下におい
    て加熱処理し,この加圧下の混合物を連続的に大気中に
    押出すことにより該押出物を膨化せしめた後,切断し所
    望の形状とする,加工澱粉の製造法。
  2. 【請求項2】前記重炭酸塩が重炭酸ナトリウムであり,
    前記硫酸塩が硫酸ナトリウムであり,そして前記酸が蓚
    酸,クエン酸,リン酸および鉱酸でなる群から選ばれる
    少なくとも一種である特許請求の範囲第1項に記載の加
    工澱粉の製造法。
  3. 【請求項3】前記組成物中には,前記澱粉100重量部に
    対して,前記重炭酸塩が0.5〜5.0重量部,前記硫酸塩が
    1.0〜5.0重量部,前記酸が0.3〜4.0重量部,そしてポリ
    エチレングリコールが2〜7重量部の割合でpHが4〜7
    となるように含有される特許請求の範囲第1項に記載の
    加工澱粉の製造法。
  4. 【請求項4】前記連続式高圧・加圧・加熱装置が2軸エ
    クストリューダーである特許請求の範囲第1項に記載の
    加工澱粉の製造法。
JP5365487A 1987-03-09 1987-03-09 加工澱粉の製造法 Expired - Fee Related JPH0813843B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5365487A JPH0813843B2 (ja) 1987-03-09 1987-03-09 加工澱粉の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5365487A JPH0813843B2 (ja) 1987-03-09 1987-03-09 加工澱粉の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63221102A JPS63221102A (ja) 1988-09-14
JPH0813843B2 true JPH0813843B2 (ja) 1996-02-14

Family

ID=12948856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5365487A Expired - Fee Related JPH0813843B2 (ja) 1987-03-09 1987-03-09 加工澱粉の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0813843B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9100277D0 (en) * 1991-01-07 1991-02-20 Courtaulds Fibres Ltd Adhesive
KR20000053946A (ko) * 2000-05-12 2000-09-05 문윤도 공업용 전분과 그 제조방법
US10399899B2 (en) 2012-10-23 2019-09-03 United States Gypsum Company Pregelatinized starch with mid-range viscosity, and product, slurry and methods related thereto
US9540810B2 (en) 2012-10-23 2017-01-10 United States Gypsum Company Pregelatinized starch with mid-range viscosity, and product, slurry and methods related thereto
US9828441B2 (en) 2012-10-23 2017-11-28 United States Gypsum Company Method of preparing pregelatinized, partially hydrolyzed starch and related methods and products
PE20160667A1 (es) * 2013-10-02 2016-07-09 United States Gypsum Co Metodo para preparar de almidon parcialmente hidrolizado pregelatinizado y metodos y productos relacionados

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63221102A (ja) 1988-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Radley Industrial uses of starch and its derivatives
CA1068025A (en) Polyvinyl alcohol modified starch-based corrugating adhesive
EP1170418B1 (en) Coating for paper products
US2988455A (en) Polysaccharide composition and method of manufacture
DE69925741T2 (de) Klebemittelzusammensetzung
KR101316283B1 (ko) 콩과식물 전분에 기초한 혼합물을 함유하는 수성 접착제 조성물
JPH0641481B2 (ja) 限定量の電解質を含有する分解澱粉溶融体の製造方法
HU215550B (hu) Eljárás szálas keverék előállítására cellulózalapú szálak diszpergálásával vízben, és annak formázására
CN105143552B (zh) 基于糊精的涂覆物
JPH0813843B2 (ja) 加工澱粉の製造法
JPS62280201A (ja) 繊維糊剤
US2005730A (en) Casein products and process of making
US5454862A (en) Process for preparing a hot-melt adhesive composition, a hot-melt adhesive composition and articles made by using the same
JPH0138146B2 (ja)
DE602004005185T3 (de) Verwendung einer leguminösen stärke in etikettierungsklebstoff
JPS6343902A (ja) 加工澱粉の製造法
Singh et al. Effects of phosphate salts on extrusion behaviour of rice
JP2006527310A (ja) 製紙仕上げ用変性マメ科植物デンプンをベースとする組成物
US2967110A (en) Method of manufacturing starch products
US2216179A (en) Preparation of pregelatinized starches
JP4999342B2 (ja) 絵具
US4187119A (en) Glue for articles in the tobacco industry
US2396937A (en) Amylaceous derivatives
KR102276846B1 (ko) 액상 교반식 전자레인지 조리용 찰떡 프리믹스 조성물
JP4184878B2 (ja) ジェランガムコーティング澱粉およびそれを用いた食品

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees