JPH08135937A - 都市ごみ焼却灰の溶融処理方法及びその装置 - Google Patents

都市ごみ焼却灰の溶融処理方法及びその装置

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JPH08135937A
JPH08135937A JP6300272A JP30027294A JPH08135937A JP H08135937 A JPH08135937 A JP H08135937A JP 6300272 A JP6300272 A JP 6300272A JP 30027294 A JP30027294 A JP 30027294A JP H08135937 A JPH08135937 A JP H08135937A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 都市ごみ焼却灰に電気抵抗溶融法を適用する
場合の耐火物侵食の問題を解決する都市ごみ焼却灰の溶
融処理方法及びその装置を提供する。 【構成】 スラグタップホール16を備えた炉壁11、
スラグタップホール16に接続される樋17、及び炉壁
11とは分離された炉床12が、それぞれ水冷された金
属部材からなる炉体13内で、投入された都市ごみ焼却
灰23を非消耗性の電極14を用いて電気抵抗溶融し、
発生するスラグは溶融状態でスラグタップホール16か
ら樋17を経由して排滓し、発生するメタルは炉床12
上に凝固させて取り出す耐火物を用いない都市ごみ焼却
灰23の溶融処理方法、及びその装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、都市ごみ焼却灰(下水
汚泥焼却灰及び産業廃棄物焼却灰を含む)を無害化し減
容せしめるための溶融処理方法並びにその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ焼却灰の中にはダイオキシンや
重金属等の有害物質が含まれ、しかも比重が小さく嵩張
るという問題がある他、そのまま埋め立て投棄する場
合、有害物の溶出防止対策に多くの費用がかかるだけで
なく、近年その投棄スペースを確保することが困難にな
っている。そこで、都市ごみ焼却灰を無害化すると共に
容積を大巾に減少し、その有効活用を図る方法として各
種の溶融スラグ化方法が各自治体で採用され始めてい
る。前記溶融スラグ化方法には、電力を用いる溶融方法
とコークスや石油等の燃料を用いる溶融方法と大別して
二種類あるが、両者を比較した場合、後者はごみの中間
処理に新たなエネルギー源を消費するため理想的な方法
とは考えにくい。一方、ごみ焼却場ではごみの燃焼エネ
ルギーによって発電が行われ、その余剰電力は売電され
ているのが実状である。従ってこの余剰電力を用いて都
市ごみ焼却灰の溶融を行う方法は新たなエネルギー源を
必要とせず、処理しようとするごみのみのエネルギーを
用いて自身の中間処理を完結出来るのでより合理的と考
えられる。しかも燃料を用いる溶融方法は、電力を用い
る溶融方法に比較して排ガスの量が圧倒的に多いため二
次飛灰を捕集する場合にも極めて不利である。ところ
で、従来の電力による溶融方法ではアークやプラズマを
熱源とする方法が一部実用されているが、これらの局所
的高温部によって都市ごみ焼却灰を溶融する方法は、都
市ごみ焼却灰に対する加熱面積が大きく取れないこと
と、熱源の近辺の都市ごみ焼却灰やスラグが不必要に過
熱されるため、あまり能率の良い加熱溶融方法とは言い
がたいだけでなく、過熱部から二次飛灰が多量に発生す
る欠点もある。一方、都市ごみ焼却灰自体をスラグ化し
て電気を通じてスラグ自体にジュール熱を発生せしめ
る、いわゆる電気抵抗溶融法は、発熱部分を広くとるこ
とが出来、不必要な過熱部が生じにくいため能率的な都
市ごみ焼却灰の加熱溶融が可能であり、しかも二次飛灰
の発生も低く押さえられる利点もあることが知られてい
る。このことは多くの冶金炉特にフェロアロイ精錬炉や
ガラス溶融炉等で従来から広く経験されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以下に
説明する理由で未だ本格的な電気抵抗溶融炉の実用は希
である。即ち、前述の如く電力を用いた効率の良い溶融
方法として知られている電気抵抗溶融方法を都市ごみ焼
却灰に適用しようとした場合、溶融炉内の耐火物がすぐ
に侵食されるため炉の安定操業を継続出来ないという決
定的な問題があった。これは主として都市ごみ焼却灰中
にかなり高濃度で含まれるカリウムやナトリウムの酸化
物の影響によるものであるが、それだけでなく電気抵抗
溶融法の場合その原理上一定量の溶融スラグ層を常に耐
火物内に保持しておかなければならず、しかも都市ごみ
焼却灰を溶融した時には必ず随伴して副生する鉄を主成
分としたメタルを炉から排出する場合、従来のタイプの
炉ではメタルも溶融状態で排出する以外に方法が無いた
めメタルの溶融温度以上にスラグも高温に保持しなけれ
ばならず、この高温スラグによって耐火物が一層激しく
侵食されるという問題があった。本発明はかかる事情に
鑑みてなされたもので、都市ごみ焼却灰に電気抵抗溶融
法を適用する場合の耐火物侵食の問題を解決する都市ご
み焼却灰の溶融処理方法及びその装置を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の都市ごみ焼却灰の溶融処理方法は、スラグタップ
ホールを備えた炉壁、該スラグタップホールに接続され
る樋、及び前記炉壁とは分離された炉床が、それぞれ水
冷された金属部材からなる炉体内で、投入された都市ご
み焼却灰を非消耗性の電極を用いて電気抵抗溶融し、発
生するスラグは溶融状態で前記スラグタップホールから
前記樋を経由して排滓し、発生するメタルは前記炉床上
に凝固させて取り出している。そして、請求項2記載の
都市ごみ焼却灰の溶融処理装置は、スラグタップホール
を備えた炉壁、該スラグタップホールに接続される樋、
及び前記炉壁とは独立分離した炉床がそれぞれ水冷され
た金属部材によって形成された炉体と、前記炉床の昇降
手段と、前記炉体内に投入された都市ごみ焼却灰を通電
溶融する非消耗性電極を用いた加熱手段とを有してい
る。
【0005】
【作用】従来の抵抗溶融炉は、都市ごみ焼却灰をスラグ
化してタップすると同時に生成メタルも溶融状態でタッ
プする方法であるため、溶融メタル保持のため必然的に
耐火物を用いざるを得なかった。耐火物を用いて都市ご
み焼却灰を溶融すると前述のように溶融炉内の耐火物が
すぐに侵食されるため、炉の安定操業を継続出来ないと
いう問題が生じるが、耐火物を用いない手段を採る場合
には、前記問題は生じないことになる。一方、生成する
メタルを溶融状態で保持するのを止めて順次炉底で凝固
せしめ、スラグのみを溶融状態で保持する手段をとれば
耐火物を必要とせず、金属製水冷炉で溶融スラグを保持
出来ることが、金属の再溶解精錬法として知られている
エレクトロスラグリメルティング法(以下ESRと略記
する)で実証されている。この原理を都市ごみ焼却灰溶
融に適用する手段を採ることによって前記問題を解決す
ることが可能である。しかし都市ごみ焼却灰溶融の場合
にはESRと異なってメタルを得るのが目的ではなく都
市ごみ焼却灰を溶融してスラグを得るのが目的であり、
生成するスラグ量がESRに比較して圧倒的に大量であ
り、またESRの如く消耗電極を用いるのではなく非消
耗性電極を用いるため炉の操業方法及び構造はESR炉
とは大巾に異なったものとなる。そこで、請求項1記載
の都市ごみ焼却灰の溶融処理方法、及び請求項2記載の
都市ごみ焼却灰の溶融処理装置においては、スラグタッ
プホールを備えた炉壁、該スラグタップホールに接続さ
れる樋、及び前記炉壁とは分離した炉床にそれぞれ水冷
された金属部材を用いた炉内で、非消耗性電極によって
都市ごみ焼却灰を電気抵抗溶融し、生成スラグは前記タ
ップホールよりタップし副生したメタルは、前記炉床上
に凝固堆積させている。この場合、操業によって水冷さ
れた炉壁、炉床、樋には凝固したスラグが付着し、これ
が耐火物の役割を果たし、周囲の金属部材との熱絶縁が
なされる。そして、一定量の凝固メタルが生成した時点
で操業を中断し、炉床を降下せしめてメタルを排出す
る。このような作業を繰り返し継続することによって耐
火物を用いない都市ごみ焼却灰の溶融を実現することが
可能である。
【0006】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係る都市ごみ焼
却灰の溶融処理装置のスタート方法を説明する縦断面
図、図2は同装置の定常状態の操業を説明する縦断面
図、図3は同装置において生成したメタル塊の排出状況
を説明する縦断面図である。図1〜図3に示すように、
本発明の一実施例に係る都市ごみ焼却灰の溶融処理装置
10は、筒状の炉壁11と、炉壁11の下部に配置され
た炉床12とによって構成される炉体13を有し、炉体
13内には非消耗性の電極14が配置されている。以
下、これらについて説明する。
【0007】前記炉壁11は、内部に水冷部15を備え
た銅、銅合金、普通鋼、合金鋼又はこれらの組合せ(以
下、これを金属部材という)からなって、水冷部15に
冷却水を流して冷却する。この炉壁11はスラグタップ
ホール16と、スラグタップホール16に連接する樋1
7を備えている。この樋17も内部に水冷部18を有す
る金属部材からなっている。なお、前記炉壁11の内面
には生成メタルが下方に抜け易くするために僅かに下広
がりのテーパーが設けられている。前記炉床12は、炉
壁11と同一構造で内部に水冷部19を備える金属部材
からなって、炉壁11とは独立分離して形成され、下部
に昇降装置20を備えて昇降し、上限位置では炉壁11
の下端に当接するようになっている。前記非消耗性の電
極14は人造黒鉛等からなって、直流又は単相を用いる
ことも可能であるが、通常三相交流を用いるので本実施
例では3本用いている。なお、図示しない電極把持器、
電極昇降装置等を備えているのは通常の製鋼用アーク炉
の場合と同じである。
【0008】この都市ごみ焼却灰の溶融処理装置10の
操業をスタートする場合には、炉壁11の水冷部15、
樋17の水冷部18及び炉床12の水冷部19に通水し
た後、図1に示すように、昇降装置20を作動させて炉
床12を上昇させて、炉壁11の下端に接するようにし
て炉体13を構成する。スラグ粉(水砕スラグ等)又は
都市ごみ焼却灰からなる敷滓21を薄く敷き詰め、その
上に都市ごみ焼却灰を磁選して得られる屑鉄か又は細か
いサイズの屑鉄を敷き詰め鉄屑層22を形成する。この
鉄屑層22は通電を開始するためのもので電極14の下
部だけに少量あればよい。次に、電極14の先端が前記
鉄屑層22に接するように電極14を降下させその上に
都市ごみ焼却灰23を装入してカバーリングする。この
状態で通電すると電極14先端と屑鉄の間にアークが生
じて屑鉄が溶融すると共に近辺の都市ごみ焼却灰23も
溶融してスラグ層が形成され電気抵抗溶融が開始され
る。
【0009】定常状態になると図2に示すようになり、
溶融スラグ層24が形成され、炉壁11の内面には凝固
スラグ殻25が形成される。水冷による熱効率の低下を
防止するためにこの凝固スラグ殻25を厚くするのが好
ましい。そのためには電極14と水冷した炉壁11の内
面との距離を十分大きく採るようにする。即ち、先に説
明したESRの場合より水冷炉壁の大きさを遙かに大き
くする。都市ごみ焼却灰23が溶融して溶融スラグ層2
4が段々深くなるので、適宜スラグタップホール16よ
り溶融スラグ26を排出し適当な溶融スラグ層深さを維
持するようにする。溶融スラグ26はタップするとき、
水冷効果によってスラグタップホール16の内面及び樋
17の上面にも薄い凝固スラグ殻27が炉壁11の内面
と同じように形成されるので、スラグタップホール16
及び樋17が溶融スラグ26によって侵食されることは
なく恒久的に使用出来る。排出された溶融スラグ26は
水砕等の後工程を経て有効利用に供される。
【0010】都市ごみ焼却灰23が溶融して副生するメ
タルは溶融滴下して水冷した炉床12上に凝固堆積して
メタル塊28が生成するのでその成長に合わせて炉床1
2を昇降装置20を操作することによって降下して溶融
スラグ層24を一定の位置に保持する。なお電気的条件
によってはメタルが粒状のまま凝固沈降してスラグと粒
状メタルの混合塊になることもある。すなわち電極14
に加える電圧を低くするか電極間の距離を大きくすると
溶融スラグ中の電流密度が低下し溶融スラグ層24が低
温操業になるためである。通常電極14の電流密度はE
SRの場合より高くスラグ中の電流密度は逆に低く電気
的条件を設定して溶融スラグ層24の温度が都市ごみ焼
却灰23の融点である1200℃〜1300℃より約1
00〜200℃高い温度で操業するとスラグの流動性も
よく電磁力によって対流に似た攪拌現象も起き都市ごみ
焼却灰23に対する伝熱面積が大きくなる効果によって
良く熱が伝わり効率的な溶融を維持することが可能であ
る。以上の実施例では電源として三相交流を用いる例を
示しているが、直流を用いる場合は非消耗性電極は3本
必要とせず、1本となる代わりに炉床の中心部に炉底電
極を設け、該炉底電極がプラス極、前記非消耗性電極が
マイナス極となるように通電することによって、前記と
同様の操業を行うことができる。
【0011】以上の操業において、アークやプラズマの
如く過熱部が無いので二次飛灰は低く押さえられるが、
やはり都市ごみ焼却灰中には亜鉛等の易揮発性物質をか
なり含んでいるので、上部に載せた都市ごみ焼却灰23
の上からおびただしい白色のばい煙が発生するので、図
示しない集塵装置で二次飛灰を捕集するのが好ましい。
【0012】凝固したメタル塊28がある程度に成長し
た時点で、図3に示すように操業を中断してメタル塊2
8を排出する。メタル塊28の大きさは輸送の制約によ
るが通常トラック輸送の場合、メタル塊28が10トン
程度になったら排出するようにする。都市ごみ焼却灰2
3からは一般的に約10%のメタルが生成するので都市
ごみ焼却灰23を約100トン溶融するごとにメタル塊
28を排出することになる。即ち、メタル塊28を排出
するときには都市ごみ焼却灰23の装入をまず止め、装
入済みの都市ごみ焼却灰23をすべて溶融し溶融スラグ
26を全てタップし終えた後、電極14の電源を切り昇
降装置20を縮めて炉床12と共にメタル塊28を降下
し、図示しない傾動手段によって炉床12を傾けるか、
又は図示しない台車で炉床12ごと移動して、リフティ
ングマグネットによって吊るなどの方法でメタル塊28
を貯蔵ピット等へ排出する。このメタル塊28はスラグ
殻29を被った状態で生成するが、冷却するとスラグ殻
29は砕けて禿げ落ちる。
【0013】メタル塊28には燐等の不純物が多く含ま
れており鉄鋼原料には不適であるが銅、錫、鉛、ニッケ
ル、金、銀等の有用非鉄金属を合わせて数パーセント含
有しているので、これを分離して資源として再利用する
ことが可能である。また、このメタル塊28をそのま
ま、漁礁や消波ブロックとして利用することも可能であ
る。なお、メタル塊28を消波ブロック等として用いる
場合海中では通常のコンクリート製ブロック等の約4倍
の重さがあるため波や海流の影響を受けにくく重要な海
洋構造物の周囲に用いるのに適している。
【0014】メタル塊28の排出が完了すれば、直ちに
炉体13を図1に示す状態に復帰して都市ごみ焼却灰溶
融を再開する。このサイクルを継続することによって耐
火物を用いない安定した都市ごみ焼却灰の溶融が実現す
る。なお、電極原単位は都市ごみ焼却灰の成分によって
変動することが考えられるが、北九州市西部焼却場の都
市ごみ焼却灰の場合溶融スラグ1000kgに対して約
10kg弱でそれ程大きなコスト要因にはならない。ま
た、電力原単位は小型炉の場合でも溶融スラグ1000
kg当たり約800kwh弱で他の溶融方法と比較して
も遜色が無い。これは抵抗溶融法の効率が良いことと、
水冷炉壁内面に生成する凝固スラグ殻の断熱効果によっ
て、水冷による熱損を十分に補うことができる。また、
耐火物を一切使用しないのでそのコストが軽減されるだ
けでなく炉修や耐火物の築き直しで操業を長期間中止す
ることがないので一層効率的である。
【0015】
【発明の効果】請求項1記載の都市ごみ焼却灰の溶融処
理方法、及び請求項2記載の都市ごみ焼却灰の溶融処理
装置においては、炉壁及び炉床に耐火物を用いないで都
市ごみ焼却灰の溶融が実現するため、耐火物や築炉に要
する費用が不要な上に効率的な電気抵抗溶融を安定して
継続出来る。また、二次飛灰の発生も低く抑えられるた
め都市ごみ焼却灰の溶融コストが低減されると同時に溶
融効率も向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る都市ごみ焼却灰の溶融
処理装置のスタート方法を説明する縦断面図である。
【図2】同装置の定常状態の操業を説明する縦断面図で
ある。
【図3】同装置によって生成したメタル塊の排出状況を
説明する縦断面図である。
【符号の説明】
10 都市ごみ焼却灰の溶融処理装置 11 炉壁 12 炉床 13 炉体 14 電極 15 水冷部 16 スラグタップホール 17 樋 18 水冷部 19 水冷部 20 昇降装置 21 敷滓 22 鉄屑層 23 都市ごみ焼却灰 24 溶融スラグ層 25 凝固スラグ殻 26 溶融スラグ 27 凝固スラグ殻 28 メタル塊 29 スラグ殻
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】都市ごみ焼却灰の中にはダイオキシンや
重金属等の有害物質が含まれ、しかも比重が小さく嵩張
るという問題がある他、そのまま埋め立て投棄する場
合、有害物の溶出防止対策に多くの費用がかかるだけで
なく、近年その投棄スペースを確保することが困難にな
っている。そこで、都市ごみ焼却灰を無害化すると共に
容積を大巾に減少し、その有効活用を図る方法として各
種の溶融スラグ化方法が各自治体で採用され始めてい
る。前記溶融スラグ化方法には、電力を用いる溶融方法
とコークスや石油等の燃料を用いる溶融方法と大別して
二種類あるが、両者を比較した場合、後者はごみの中間
処理に新たなエネルギー源を消費するため理想的な方法
とは考えにくい。一方、ごみ焼却場ではごみの燃焼エネ
ルギーによって発電が行われ、その余剰電力は売電され
ているのが実状である。従ってこの余剰電力を用いて都
市ごみ焼却灰の溶融を行う方法は新たなエネルギー源を
必要とせず、処理しようとするごみのみのエネルギーを
用いて自身の中間処理を完結出来るのでより合理的と考
えられる。しかも燃料を用いる溶融方法は、電力を用い
る溶融方法に比較して排ガスの量が圧倒的に多いため二
次飛灰(一般に溶融飛灰といわれる)を捕集する場合に
も極めて不利である。ところで、従来の電力による溶融
方法ではアークやプラズマを熱源とする方法が一部実用
されているが、これらの局所的高温部によって都市ごみ
焼却灰を溶融する方法は、都市ごみ焼却灰に対する加熱
面積が大きく取れないことと、熱源の近辺の都市ごみ焼
却灰やスラグが不必要に過熱されるため、あまり能率の
良い加熱溶融方法とは言いがたいだけでなく、過熱部か
ら二次飛灰が多量に発生する欠点もある。一方、都市ご
み焼却灰自体をスラグ化して電気を通じてスラグ自体に
ジュール熱を発生せしめる、いわゆる電気抵抗溶融法
は、発熱部分を広くとることが出来、不必要な過熱部が
生じにくいため能率的な都市ごみ焼却灰の加熱溶融が可
能であり、しかも二次飛灰の発生も低く押さえられる利
点もあることが知られている。このことは多くの冶金炉
特にフェロアロイ精錬炉やガラス溶融炉等で従来から広
く経験されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】以上の操業において、アークやプラズマの
如く過熱部が無いので二次飛灰は低く押さえられるが、
やはり都市ごみ焼却灰中には亜鉛等の易揮発性物質をか
なり含んでいるので、上部に載せた都市ごみ焼却灰23
の上からおびただしい白色のばい煙が発生するので、図
示しない集塵装置で二次飛灰を捕集する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラグタップホールを備えた炉壁、該ス
    ラグタップホールに接続される樋、及び前記炉壁とは分
    離された炉床が、それぞれ水冷された金属部材からなる
    炉体内で、投入された都市ごみ焼却灰を非消耗性の電極
    を用いて電気抵抗溶融し、発生するスラグは溶融状態で
    前記スラグタップホールから前記樋を経由して排滓し、
    発生するメタルは前記炉床上に凝固させて取り出すこと
    を特徴とする都市ごみ焼却灰の溶融処理方法。
  2. 【請求項2】 スラグタップホールを備えた炉壁、該ス
    ラグタップホールに接続される樋、及び前記炉壁とは独
    立分離した炉床がそれぞれ水冷された金属部材によって
    形成された炉体と、前記炉床の昇降手段と、前記炉体内
    に投入された都市ごみ焼却灰を通電溶融する非消耗性電
    極を用いた加熱手段とを有することを特徴とする都市ご
    み焼却灰の溶融処理装置。
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