JPH0813418B2 - コラム柱仕口部のダイヤフラム取付け自動溶接方法 - Google Patents

コラム柱仕口部のダイヤフラム取付け自動溶接方法

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JPH0813418B2
JPH0813418B2 JP63210825A JP21082588A JPH0813418B2 JP H0813418 B2 JPH0813418 B2 JP H0813418B2 JP 63210825 A JP63210825 A JP 63210825A JP 21082588 A JP21082588 A JP 21082588A JP H0813418 B2 JPH0813418 B2 JP H0813418B2
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克也 太田
正光 永易
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、被測定物の曲面部を検出する機能を有する
倣い装置を用いるコラム柱仕口部のダイヤフラム取付け
自動溶接方法に関する。
コラム柱仕口部は、冷間曲げ加工により成形された、
四隅に半径の小さな曲面部を有する角形鋼管を、建築物
の仕口用の短尺に切断し(以下切断された角形鋼管をコ
ラム柱と称す)、その両端に、補剛板(以下ダイヤフラ
ムと称す)を溶接接合して製作される。
〔従来の技術〕
本発明者らは、第2図に示すような、コラム柱1の両
端にダイヤフラム21を仮組立し、その接合部24を溶接す
る自動溶接方法として、図示しないポジョショナ、マニ
ピュレータ、制御用コンピュータを用い、仮組立された
仕口部を回転させながら溶接トーチの動きをこれと連動
させて、常に下向きで連続溶接する溶接方法を開示して
いる(特開昭63−130278)。
その方法はコラム柱外面に1個の倣いローラを当接さ
せ、この倣いローラに倣って、コラム柱の平坦部23は溶
接トーチを水平移動して溶接を行い、曲面部22は仕口部
を回転させその回転に伴って円弧を描く溶接位置に溶接
トーチを追随させて溶接を行うもので、高品質の仕口部
を自動的に溶接製造することができる。
第3図はこの溶接工程を説明するもので、コラム柱1
の平坦部を溶接するときは、コラム柱を静止させてお
き、トーチを矢印32のように水平移動し、コラム柱1の
曲面部22を溶接するときはコラム柱1を矢印31の方向に
回転すると共に、トーチ2を矢印33の方向にコラム柱の
動きに追随してNC(数値制御)により移動させながら溶
接する。従って、トーチ2を常に下向姿勢に保って溶接
を行うことができる。
この工法の要点となる曲面部の溶接は、コラム回転中
常に、頂点となる位置よりもやや前方の適切な下り傾斜
位置にトーチ先端を位置させて溶接を行う必要がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、この方法においても次の問題がある。
イ)コラム柱は元来冷間曲げ加工品であり、その四隅の
曲面部は1つ1つ形状に誤差があることは免れない。例
えば、第4図に示すように、コラム柱の隅部は本来曲面
22aであるべきところが、曲面22となっている場合があ
る。
ロ)また、ポジショナへ仕口部を取付けるときに、仕口
部の中心とポジショナの回転中心とが位置ずれを生じる
場合がある。
第5図はこのことを説明するものであって、本来コラ
ム柱が1aの位置においてポジショナに取り付けられるべ
きものが、中心が偏心して1の位置に取り付けられてい
ると、ポジショナがその中心回りに回転したとき、コラ
ム柱は偏心運動をなし、溶接トーチが正しい溶接位置を
確保することができない。
すなわち、上記自動溶接装置では、溶接トーチを保持
するマニピュレータは、コラムの公称寸法から演算され
る一定位置での直線および円弧軌跡上を繰返し運動する
ため、上記の形状誤差や位置ずれに対処することができ
ず、四隅の曲面部溶接時にトーチの位置が溶接部に対し
て不適当となり、溶接欠陥が生じたり、溶融金属が流出
して溶接が不可能となる場合がある。例えば第6図はこ
のことを説明するもので、コラム1が矢印31の方向に回
転し、トーチ2が矢印33の方向に移動し、その相対位置
の現実に適切な位置が2aであるにも拘らず、NCによりト
ーチ2は異なる位置にあり位置ずれ10を生ずる。このた
め、溶融金属のたれ落ち9を生じ溶接不良となる。
この対策として、ティーチングプレイバック機能を持
つロボットをマニピュレータに用いている装置もある
が、溶接前にティーチングする手間、時間が必要であ
り、またティーチング点が少ないと上記問題を十分に解
決することができない。
本発明は、上記形状誤差や位置ずれがあってもこれを
適切に判断し、被測定面の表面輪郭の変化を正しく検知
する倣い装置を利用し、上記コラム柱仕口部のダイヤフ
ラム取付け自動溶接方法において、ティーチング作業な
しで上記の形状誤差や取付け位置ずれを的確に判断し、
曲面部の溶接を健全に行うことができるように改善を加
えたコラム柱仕口部のダイヤフラム取付け自動溶接方法
を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、被測定面の表面輪郭を検出する倣いローラ
と、該倣いローラの前進方向に一定距離先行して位置し
上下動自在な高さ検出ローラと、該高さ検出ローラの前
記倣いローラに対する高低差を検出する検出装置とから
成る倣い装置を用いてコラム柱仕口部のダイヤフラム取
付け自動溶接を行う方法であって、コラム外部表面の平
坦部から曲面部へ向うにつれて大きくなるコラム表面の
傾斜を、溶接方向に前後して取付けた上記2個のローラ
の高低差として検出することにより、曲面部溶接の開始
位置を各曲面部ごとにその形状に応じて都度決定し、従
来の装置では不適当となる場合が多かった溶接トーチの
位置を適切な位置に保つようにした。
すなわち、高さ検出ローラと倣いローラとの高低差
が、コラム柱曲面部外形および倣いローラと高さ検出ロ
ーラの水平距離から決定される設定値に一致した位置を
検出し、この位置をコラム柱四隅の曲面部溶接の開始位
置とし、曲面部溶接中はこの曲面部溶接開始位置を基準
として、コラム柱仕口部の回転量、コラム柱外形および
曲面部外形から決定される位置または速度に従って溶接
トーチを数値制御して移動させることを特徴とするコラ
ム柱仕口部のダイヤフラム取付け自動溶接方法である。
第7図は本発明の倣い装置をコラムの溶接に適用して
いる状態を示すものである。
本発明において用いる倣い装置は、被測定面例えばコ
ラム1の表面輪郭を検出する倣いローラ3、およびこの
倣いローラ3の前進方向に先行して位置し、上下動自在
な高さ検出ローラ4とから成っており、高さ検出ローラ
4の倣いローラ3に対する高低差を検出する装置(図示
省略)を備えている。この高低差検出装置は例えばポテ
ンショメータ、差動トランス、その他各種の変位検出ト
ランスジューサを用いる。
〔作用〕
第7図(a)は本発明に係る溶接方法を好適に実施す
ることのできる装置の溶接トーチ2をコラム柱仕口部の
コラム柱1とダイヤフラム21の接合部溶接位置に配設し
た状態を示す正面図で、第6図(b)はその側面図であ
る。マニピュレータ6は、コラム柱1の外表面に倣いロ
ーラ3を当接させて搭載され、静止、回転するコラム柱
1の表面に沿って自由に上下することができるように構
成されている。
溶接トーチ2は倣いローラ3とは溶接方向の位置が同
じとなるよう取付けられ、溶接芯線の先端は溶接すべき
開先中に位置している。
本発明では上記倣いローラ3の溶接方向前方に、マニ
ピュレータ6と別個に、自由に上下動が可能な高さ検出
用ローラ4を備えている。この高さ検出用ローラ4の上
下移動量はポテンショメータ、差動トランス等によって
電気的に計測するようになっている。
第1図(a)に示すように、コラム柱1の平坦部23を
溶接する時には、水平なコラム柱1の表面に沿って溶接
トーチ2は矢印32方向へ水平運動を行う。このとき倣い
ローラ3と高さ検出ローラ4との高低差hoは小さい値を
示している。第1図(b)に示すように、溶接トーチ2
が曲面部22に達すると、曲面部22の上記高低差hは平端
部のhoから増加し始める。
さらに溶接トーチ2が進み、溶接位置の傾斜角度が適
切な下り傾斜角度になった時の高低差hがhcに達したと
き、仕口部を矢印33方向へ回転させ、マニピュレータ
(溶接トーチ)も矢印33方向へ後退させる。
上記高低差hcはコラム柱1の曲面部22の公称半径、倣
いローラ3の半径、高さ検出ローラ4の半径および両ロ
ーラ間の前後距離に基づいて算出される値で予め設定し
ておくことができる。
第1図(c)に示すように、曲面部22溶接中には、仕
口部の回転速度は一定とし、溶接トーチ2は水平方向移
動については曲面部溶接開始位置を基準として、ポジョ
ショナ回転量に応じた距離5だけ後退させる。この後退
動作は数値制御によって行う。溶接トーチ2の上下方向
移動は倣いローラ3がコラム柱1の曲面部22の表面に倣
うことによって機械的に決定される。
仕口部は90度回転して停止し、溶接トーチは次の平坦
部溶接時の水平運動に戻る。
以上の第1図(a)〜(c)についての説明をタイム
チャートで示すと第8図のようになる。第1図(a)の
状態は第8図の区間aの状態であって高低差hはhoのま
ま推移している。第1図(b)は第8図の区間bに相当
し、高低差hがhoからhcに至る過程である。hがhcに達
した時、ポジショナは回転し始め、一定速度で回転す
る。この回転速度はコラムの曲面部の外径、板厚および
所定の溶接速度を変数として計算される。マニピュレー
タ(溶接トーチ)はポジショナの回転に伴い、水平方向
に移動する。(第8図の区間c)。マニピュレータ(溶
接トーチ)は、曲面部溶接の開始位置を起点とし、コラ
ム径、曲面部の公称半径およびポジショナの回転量を変
数として幾何学的に計算される水平方向の移動量を差引
いた位置に到達するように位置制御するか、または上記
の変数を用い幾何学的に計算される水平方向の移動速度
に基づき速度制御を行う。
このときのポジショナ回転速度、マニピュレータ水平
方向移動速度、高低差hの変化の状況は第8図の区間c
に表される。高低差hは曲面部の半径が公称寸法と微妙
に異なるため、若干増減する。しかし、動作開始位置を
実際の形状に合わせて決定しているため、溶接トーチの
位置はほぼ適正な位置に維持されている。このとき高低
差hは適正範囲内に保たれる。対で曲線部から次の直線
部に差しかかると高低差hはhcから小さくなり(第8図
の区間d)、遂にhoになる。このときポジショナは90度
回転して休止し、マニピュレータの水平移動速度は定常
値となる。
第9図は高低差hがhcに一定値となるようにマニピュ
レータの水平速度を変動させて制御した実施例チャート
である。
このコラムを取付けたポジショナは第8図と同様に、
一定速度で回転させる。マニピュレータ(溶接トーチ)
は、曲面部溶接中常に計測される高低差hが、第8図の
方法で述べた設定値hcに等しくなるように、第8図で述
べた計算で得られた水平方向移動量に対し、hがhcに対
し小さいときは移動量を減少、hがhcに対し大きいとき
は移動量を増大させた位置に到達するよう位置制御を行
う。または、計算で得られた水平方向移動速度に対し、
hがhcに対し小さいときは速度を減少し、大きいときは
増大させた速度制御を行う。
上記のフィードバック機構を用いることにより、高低
差hは第8図の方法よりもさらに設定値hcに近づき、第
9図の区間cに示すごとく溶接トーチの位置を適正に保
つことができる。
ポジショナが90度マイナス溶接トーチの適正傾斜角度
だけ回転すると、溶接トーチは平坦部区間にさしかかる
ため、上記フィードバック制御を終了させ、計算上の位
置または速度制御を行う。このとき高低差hはhcより減
少し、hoに近づくままにさせておく。(第9図の区間
d) ポジショナが90度回転すると、回転停止し、マニピュ
レータは前進水平運動に移る。
第10図は第9図と同様に高低差hがhc一定になるよう
にポジショナの回転速度を制御した例を示すタイムチャ
ートである。
マニピュレータ(溶接トーチ)は第8図で述べた計算
で得られたままの水平方向移動量または移動速度で後退
する。
回転を開始しているポジショナの回転速度を、曲面部
の溶接中常に計測している高低差hによって、hが設定
値hcより大きいときは減少させ、小さいときは増加させ
ることにより、第10図の区間cに示すように溶接位置の
傾斜角度を適正に保つよう制御させる。
ポジショナが90度マイナス溶接トーチの適性傾斜角度
だけ回転すると、第9図と同様上記フィードバック制御
を終了させ、計算上速度制御を行い(第10図の区間
d)、90度回転後、もとの平坦部溶接動作に移る。
本発明は以上のどのパターンで制御を行ってもよい。
〔発明の効果〕
本発明の溶接方法によれば、コラム柱仕口部のダイヤ
フラム取付け自動溶接方法において、コラム柱の曲面部
溶接を個々の曲面部の形状に応じて本発明の倣い装置が
検知し、これによりトーチ位置を最も適切に保持して溶
接施工することが確実に可能となったので、曲面部の形
状が一定でなくても溶接欠陥を生じたり、溶接不良とな
るおそれが全く無くなった。またコラム曲面部の溶接時
に高電流を用いた高能率溶接が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の作動を示す説明図、第2図は仕口
部の(a)側面図、(b)正面図、第3図は溶接手順を
示す説明図、第4図はコラムの四隅の溶接部の形状を示
す断面図、第5図は取付中心が変ったときの説明図、第
6図は従来方法による溶接不良発生を説明する説明図、
第7図は本発明の実施例の(a)正面図、(b)側面
図、第8図〜第10図は本発明の実施例のタイムチャート
である。 1……コラム柱、2……トーチ 3……上下倣いローラ、4……高さ検出ローラ 5……距離、6……マニピュレータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定面の表面輪郭を検出する倣いローラ
    と、該倣いローラの前進方向に一定距離先行して位置し
    上下動自在な高さ検出ローラと、該高さ検出ローラの前
    記倣いローラに対する高低差を検出する検出装置とから
    成る倣い装置をコラム柱外面に当接させ、上記高さ検出
    ローラと倣いローラとの高低差が、予め定めた設定値に
    一致した位置を検出し、この位置をコラム柱四隅の曲面
    部溶接の開始位置とし、曲面部溶接中は該曲面部溶接開
    始位置を基準として、溶接トーチ移動を数値制御するこ
    とを特徴とするコラム柱仕口部のダイヤフラム取付け自
    動溶接方法。
  2. 【請求項2】曲面部溶接中、曲面部溶接開始位置を基準
    として、コラム柱仕口部の回転量、コラム柱外径および
    曲面部外径から決定される位置または速度に従って溶接
    トーチ移動を数値制御することを特徴とする請求項1記
    載の自動溶接方法。
  3. 【請求項3】曲面部溶接中、曲面部溶接開始位置を基準
    として、高さ検出装置の検出量により、検出値が設定値
    よりも大きい場合はマニピュレータの後退速度を増加、
    検出値が設定値よりも小さい場合はマニピュレータ後退
    速度を減少させる制御を行うことを特徴とする請求項1
    記載の自動溶接方法。
  4. 【請求項4】曲面部溶接中、曲面部溶接開始位置を基準
    として、高さ検出装置の検出量により検出値が設定値よ
    りも大きい場合はポジショナの回転速度を減少、検出値
    が設定値よりも小さい場合はポジショナ回転速度を増加
    させる制御を上記を行うことを特徴とする請求項1記載
    の自動溶接方法。
JP63210825A 1988-08-26 1988-08-26 コラム柱仕口部のダイヤフラム取付け自動溶接方法 Expired - Lifetime JPH0813418B2 (ja)

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