JP2522114B2 - 鉄骨部材の仕口溶接方法 - Google Patents

鉄骨部材の仕口溶接方法

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JP2522114B2
JP2522114B2 JP2408045A JP40804590A JP2522114B2 JP 2522114 B2 JP2522114 B2 JP 2522114B2 JP 2408045 A JP2408045 A JP 2408045A JP 40804590 A JP40804590 A JP 40804590A JP 2522114 B2 JP2522114 B2 JP 2522114B2
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祐司 杉谷
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Nippon Kokan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速回転アーク溶接法
を利用し、アークセンサによる開先倣い制御のもとで狭
開先継手を溶接するようにした鉄骨部材の仕口溶接方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】建築構造物の柱と梁を接合する部分には
仕口コアと呼ばれるものが使用される。図4は従来の仕
口コア10の構成を示すものであり、角コラム11とそ
の上下端に溶接されたダイヤフラム12とから構成され
ている。そして、上下のダイヤフラム12の面には角パ
イプの柱20が隅肉溶接され、ダイヤフラム12の端面
にはH型鋼の梁30のフランジ31が突合せ溶接され
る。32は梁30のウェブである。ダイヤフラム12は
梁30の応力伝達部材として作用する。
【0003】ここで、仕口溶接の対象となる仕口部はダ
イヤフラム12と梁30のフランジ31との継手13,
及び角コラム11とダイヤフラム12との継手14であ
る。以下の説明ではダイヤフラム12とフランジ31と
の継手13を例にとって述べる。
【0004】図5は従来の継手13の開先形状を示すも
のである。すなわち、従来はレ型開先15であり、その
寸法関係は次のように設計されていた。
【0005】板厚t=9〜25mm ルートギャップG=6〜7mm 開先角度θ=45°(t=9〜12mmのとき) θ=35°(t=14〜25mmのとき) ルートフェイスF=1mm以下このようなレ型開先継手1
3を1.2mmφワイヤを用い、溶接電流Ia =250〜
320Aで多層盛り溶接をしていた(図6参照)。な
お、16は裏当材である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来はレ
型開先継手のため、図6に示すように溶接パスの回数が
多くなり、溶着金属量が増え、溶接の高能率化をはかる
ことができなかった。また梁のフランジの開先加工が必
要なため多くの時間がかかった。
【0007】またレ型開先を狭開先に変えても、従来の
アーク溶接ではアークが回転するものではないため、図
7に示すように狭開先17の隅部18で溶込み不足が生
じ、溶接欠陥が発生し、さらにビード19の形状が凸状
になるので、適用することができない。
【0008】一方、狭開先の溶接法で好結果を得るもの
として高速回転アーク溶接法が知られており(特公昭6
3−39346号)、またかかる回転アーク溶接のもと
でトーチの狙い位置を開先の中心に倣わせるアークセン
サ方式の開先倣い制御方法が知られている(特開昭62
−248571号)。
【0009】このアークセンサ方式の開先倣い制御方法
は、図8に示すようにアーク電圧波形とアーク回転位置
(Cf ,R,CR ,L)を検出し、溶接進行方向前方の
f 点を中心に、左右同一の位相角φ(5°≦φ≦90
°)の範囲で、アーク電圧波形の面積を積分し(SL
R )、その差(SL −SR )が零になるように開先幅
方向(X軸)のトーチ位置ずれを修正するものである。
また、トーチ高さ方向(Y軸)については、アークの1
回転ごとに溶接電流波形の面積が一定になるように制御
している。つまり、アーク長一定制御である。
【0010】そこで本発明は、この公知の高速回転アー
ク溶接法とアークセンサ方式の開先倣い制御方法を組み
合わせて上記の鉄骨部材の仕口溶接に適用することによ
り上記従来の課題を解決しようとするものであり、高能
率、高品質の溶接が可能な鉄骨部材の仕口溶接方法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る鉄骨部材の仕口溶接方法は、仕口部の
開先形状を板厚8〜50mmにおいてルートギャップ4〜
10mmとする狭開先形状とし、溶接電流Ia を1.2mm
径ワイヤのときIa=300〜500A,1.6mm径ワ
イヤのときIa=400〜600Aとし、アーク回転速
度30〜100Hz,アーク回転直径2〜6mmの条件で
高速回転アーク溶接法を適用し、かつ、アークセンサに
よる開先倣い制御のもとで仕口部の多層盛り溶接を行
い、さらに最終層を溶接するときは溶接制御装置のメモ
リに記憶しておいた前回層溶接時の溶接進行方向位置に
対応する開先幅方向(X軸)のトーチ位置データを溶接
進行方向位置に応じて前記メモリから読み出して、現在
のトーチ位置データが前回層の前記トーチ位置データと
一致するようにX軸方向のトーチ位置を制御しながら
接することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】鉄骨部材の板厚は普通8〜50mmであり、この
範囲の板厚に適する狭開先の寸法は、トーチノズルの外
径、アークの回転直径、さらに多層盛り溶接を図3に示
すように各層1パスで行うことを考慮し、ルートギャプ
を4〜10mmとする。
【0013】このような狭開先に対し高速回転アーク溶
接法を適用し、かつ、アークセンサ方式の開先倣い制御
方法を用いて多層盛り溶接を行う。このときアーク回転
速度は30〜100Hz,アーク回転直径は2〜6mmと
し、さらに溶接電流Ia は1.2mm径ワイヤのときIa
=300〜500A,1.6mm径ワイヤのときIa =4
00〜600Aとする。高速回転アーク溶接法なので、
通常のアーク回転しない溶接法よりも大電流を用いるこ
とができ、アーク直下の溶融池に回転作用を生じさせる
ので、図2,図3に示すように隅部の溶込みが十分に行
われ、かつ、良好なビード形状が得られる。
【0014】また溶接の省力化、自動化のため溶接ロボ
ットを使用するのでアークセンサ方式の開先倣い制御に
て溶接線の自動倣い動作を行わせる。この場合、多層盛
り溶接の最終層は開先倣い制御ができないので、その前
の層の溶接時に用いた溶接進行方向位置に対応するX軸
位置データ(X軸方向のトーチ位置データ)を溶接制御
装置のメモリに記憶しておき、そのX軸位置データを溶
接進行方向位置に応じて再現する方法で溶接することに
より、すなわち、最終層を溶接するときは、メモリに記
憶されている前回層のトーチ位置データを読み出して、
現在のトーチ位置データが前回層のトーチ位置データと
一致するようにX軸方向のトーチ位置を制御しながら溶
接することにより、仕口部の狭開先溶接が完全なものと
なる。
【0015】
【実施例】図1は本発明方法の対象となる仕口部の狭開
先形状を示すものである。図1は仕口コア10のダイヤ
フラム12と梁30のフランジ31との継手13(図4
参照)を成す狭開先17を示しているが、ダイヤフラム
12と角コラム11との継手14も同様に狭開先に形成
される。これらの狭開先の溶接では溶接ロボット(図示
せず)の使用が可能だからである。継手13の溶接時に
は溶接ロボットを梁30またはその近傍の足場等に設置
して行えばよい。継手14は仕口コア10を工場生産と
するのでその時に仕口コア10を回転台(図示せず)等
で回転させながら溶接する。
【0016】この狭開先17の寸法は、板厚t=8〜5
0mmにおいてルートギャップG=4〜10mmとする。ル
ートギャップが4mmより狭くなるとトーチノズル先端を
挿入できなくなり、10mmより広くなると各層1パスで
溶接するには不都合が生じ、溶接欠陥が発生し易くなる
からである。
【0017】梁30のウエブ32にはスカラップ33を
設け、このスカラップ33の空間を利用して狭開先17
の裏側に裏当材16を当てる。そしてこの狭開先17に
高速回転アーク溶接法を適用して多層盛り溶接をする。
【0018】このとき溶接条件は溶接電流Ia =300
〜500A(1.2mm径ワイヤのとき)またはIa =4
00〜600A(1.6mm径ワイヤのとき)とし、回転
アークの条件はアーク回転速度30〜100Hz,アー
ク回転直径2〜6mmとする。またアークセンサ方式の開
先倣い制御方法を用いて溶接ロボットの溶接トーチの狙
い位置を自動的に狭開先17の中心に制御する。アーク
の回転直径は狭開先17のルートギャップの寸法より定
まる。またアークセンサの制御応答性を良くするにはア
ーク回転速度が30Hz以上とするのが適当であり、ま
た開先側壁の溶込み、ビード表面の湾曲度(図2参照)
等の見地からアーク回転速度の最大値は100Hzとす
るのが適当である。図2において、1は溶接トーチ、2
は溶接ワイヤ、3はアーク、4はビードである。
【0019】なお、回転アークを得る方式としては、偏
心チップ方式(特公昭63−39346号)と偏心回転
機構方式(特開昭62−104684号)とがあるが、
ここでは偏心チップ方式で示してあり、溶接トーチ1の
先端に溶接ワイヤ2への給電をする偏心チップ5を設
け、溶接ワイヤ2の先端がトーチ軸心より偏心するよう
に送給している。
【0020】上記のような高速回転アーク溶接法とする
と、アーク力がアーク直下で分散されるので、ビード4
の表面が凹状に平滑になり、溶融池の回転作用で開先側
壁の溶込みも十分に行われる。
【0021】狭開先17の多層盛り溶接は、図3に示す
ように通常5パス位で行われるが、1パス目から4パス
目までは上記アークセンサ方式の開先倣い制御方法を用
いて制御できるが、最終層の5パス目はトーチ高さ方向
(Y軸)の制御はアークセンサ方式とすることができる
が、開先幅方向(X軸)は開先形状が不明瞭となるため
アークセンサ方式の開先倣い制御が正確にできない。そ
こで、5パス目の溶接のときは4パス目のX軸位置デー
タを溶接進行方向位置に対応してロボットコントローラ
(図示せず)で記憶しておき、その記憶されているX軸
位置データを溶接進行方向位置に応じて再現する方法で
溶接する。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高速回転
アーク溶接法によるアークセンサ方式の開先倣い制御方
法とすることで鉄骨部材の仕口部の狭開先溶接が可能と
なり、高能率、高品質の仕口溶接が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の対象となる狭開先の形状を示す仕
口部の断面図である。
【図2】狭開先での高速回転アーク溶接法を示す模式図
である。
【図3】狭開先の多層盛り溶接を示す模式図である。
【図4】従来の仕口部の構成を示す斜視図である。
【図5】従来のレ型開先の形状を示す断面図である。
【図6】従来のレ型開先の多層盛り溶接を示す模式図で
ある。
【図7】従来の狭開先の溶接を示す模式図である。
【図8】従来のアークセンサ方式の開先倣い制御方法を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 仕口コア 11 角コラム 12 ダイヤフラム 13 継手 14 継手 17 狭開先 30 梁 31 フランジ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕口部の開先を板厚8〜50mmにおいて
    ルートギャップ4〜10mmの狭開先に形成し、 溶接電流Ia を1.2mm径ワイヤのときIa=300〜
    500A,1.6mm径ワイヤのときIa=400〜60
    0Aとし、 アーク回転速度30〜100Hz,アーク回転直径2〜
    6mmの条件で高速回転アーク溶接法を適用し、かつ、ア
    ークセンサによる開先倣い制御のもとで前記仕口部の多
    層盛り溶接を行い、 最終層を溶接するときは溶接制御装置のメモリに記憶し
    ておいた前回層溶接時の溶接進行方向位置に対応する
    先幅方向(X軸)のトーチ位置データを溶接進行方向位
    置に応じて前記メモリから読み出して、現在のトーチ位
    置データが前回層の前記トーチ位置データと一致するよ
    うにX軸方向のトーチ位置を制御しながら溶接すること
    を特徴とする鉄骨部材の仕口溶接方法。
JP2408045A 1990-12-27 1990-12-27 鉄骨部材の仕口溶接方法 Expired - Lifetime JP2522114B2 (ja)

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JP6202496B2 (ja) * 2013-10-23 2017-09-27 譲二 山下 溶接補助部材及び溶接補助部材を利用した溶接工法
JP6763818B2 (ja) * 2017-04-20 2020-09-30 株式会社ダイヘン アーク溶接装置及びアーク溶接方法

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