JPH08133789A - 紫外線吸収透明体 - Google Patents

紫外線吸収透明体

Info

Publication number
JPH08133789A
JPH08133789A JP6267090A JP26709094A JPH08133789A JP H08133789 A JPH08133789 A JP H08133789A JP 6267090 A JP6267090 A JP 6267090A JP 26709094 A JP26709094 A JP 26709094A JP H08133789 A JPH08133789 A JP H08133789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
ultraviolet
rays
transparent body
absorbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6267090A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kondo
剛 近藤
Toshikazu Nagashima
敏和 長嶋
Haruki Kuramasu
春喜 倉増
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP6267090A priority Critical patent/JPH08133789A/ja
Publication of JPH08133789A publication Critical patent/JPH08133789A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • C03C17/3405Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions with at least two coatings of organic materials

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】光学特性に優れ、無着色透明で紫外線を遮蔽、
殊に400nm 付近で紫外/可視領域の境界を極めてシャー
プに遮蔽し、密着性や耐薬品性や耐擦傷性や耐久性に優
れ、自動車用窓材として長期的に使用可能な紫外線吸収
透明体を低温硬化型処理で得る。 【構成】透明基材の表面に、蛍光増白剤および紫外線吸
収剤を溶解添加してなる合成樹脂系プライマーコーティ
ング溶液を塗布して加熱硬化し紫外線吸収性薄膜を形成
した後、シロキサンプレポリマーが有機溶剤に溶解され
てなるシリコーン系ハードコーティング溶液を塗布して
加熱硬化し保護薄膜を形成したことで順次被覆して成る
ハードコート型紫外線吸収膜の表面上に、ポリシラザン
系混合物の溶液を被覆成膜してなる紫外線吸収透明体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線吸収性が優れた
コーティング膜で被覆した透明体であって、種々の優れ
た特性を維持しつつ、更に単板に使用した際より耐摩耗
性ならびに耐久性があるものとした紫外線吸収透明体に
関するものである。
【0002】これらは紫外線遮蔽フィルター的部材とし
て各種窓材、例えばビルあるいは住宅、車両、船舶、航
空機、さらには種々のディスプレイ機器などに、ことに
自動車用窓ガラスに有用な紫外線吸収透明体である。
【0003】
【従来の技術とその問題点】従来から一般にガラス基板
等透明体に紫外線吸収性を付与する処理方法としては次
のようなものがある。
【0004】先ず透明体自体に紫外線吸収性化合物を混
入配合する方法、例えばガラス中に金属化合物を溶融添
加する各種ガラス組成物(例えば、特開昭52ー47812 号
公報)、あるいは樹脂フイルム中に紫外線吸収剤を分散
添加する各種樹脂フイルム(例えば、実開昭59ー17925
号公報)があるが、いずれも少量多品種生産には向か
ず、吸収波長が紫外/可視領域の境界(例えば400nm 付
近)に及ぶものは着色やフイルムのくもり等を発現し易
く、ことに無色にするにはひと工夫を必要とするもので
あって、コントロールが必ずしも容易であるとは言い難
いものである。
【0005】また、紫外線吸収性透明膜を透明体表面に
貼り合わせる方法。例えば、紫外線吸収剤を含有するポ
リビニールブチラール中間膜等を介して挟み込んだ合せ
ガラス(例えば、特開昭56ー32352 号公報)があるが、
樹脂フイルム単独の場合より耐薬品性、耐擦傷性、耐久
性、着色あるいはくもりが改善されるものの、形状対応
性が悪く、かなり厚くなって軽量化になり難いものであ
る。
【0006】さらに、紫外線吸収性透明膜を透明体表面
に形成する方法。例えば、透明体である基材にスパッタ
などの気相成膜法(例えば、特開平4ー76083 号公報)
あるいはゾルゲルなどの液相成膜法(例えば、特開平4
ー97103 号公報) があるが、分解し易い有機化合物を多
量に使用できず、無機化合物が吸収ベースとなるため、
紫外/可視領域の境界(約400nm )まで充分シャープに
カットできないし、また成膜にともなう基板温度の上昇
や焼成が不可欠のため、耐熱性の基板にしか適用できな
い。さらに単純な紫外線吸収剤を多量に含む有機樹脂コ
ーティング膜のみでは、耐薬品性、耐擦傷性、耐久性が
劣るものとなる。
【0007】また、樹脂基材において、増白作用を有す
る分散型蛍光塗料、例えば2. 5ビス(5'ーターシヤリー
ブチルベンゾオキサゾリル)チオフエンなどを利用し、
高温高圧染色法あるいは常圧キヤリアー法で、紫外線を
少なくとも90%以上カットし、少なくとも80%以上の可
視光線透過率をもつ透明合成樹脂板を得る方法(例え
ば、特開昭61ー126503号公報) があるが、紫外線吸収剤
を用いることなく、紫外線を吸収遮断し、透明度に優れ
るものとなるものの、ことに現実では蛍光が目立ち過
ぎ、かつ実用上耐久性もかなり劣るものである。
【0008】そのなかで、本出願人は既に出願した特開
平6-145387号公報等では、蛍光増白剤と紫外線吸収剤か
らなる合成樹脂系プライマーコーティング溶液で成膜し
た紫外線吸収性薄膜の表面に、特定のシリコーン系ハー
ドコート保護薄膜を被覆した紫外線吸収透明体を提案
し、長期間の摺動接触等より過酷な環境での使用以外の
なかでは充分トラブルなく使用でき、しかも400nm 付近
での紫外/可視領域の境界を極めてシャープに遮蔽する
ことができるものとした。
【0009】一方、従来から各種シラザンが種々の用途
に使用されており、なかでも所謂物品の表面改質に係わ
るものとしては次のようなものがある。例えば、特開平
1-138107号公報には、改質ポリシラザン、その製造方法
及びその用途が開示されており、ペルヒドロポリシラザ
ンを出発原料とする原料ポリシラザンと、溶剤としてオ
ルトキシレンと、充填剤として炭化珪素とからなる溶液
を調製し、SUS 基盤に塗布し成膜したものが記載されて
いる。
【0010】また例えば、特開平5-311120号公報には、
紫外線遮蔽ガラス保護膜形成用組成物および紫外線遮蔽
ガラスが開示されており、ZnO あるいはTiO2等の紫外線
遮蔽膜により被覆されたガラスの面に、(SiH2 基のSi-H
結合の数) /( すべてのSi-H結合の数) =0.13〜0.45の
間にあり、数平均分子量が200 〜100,000 であるポリシ
ラザンを必須組成分として含有し、例えばキシレン等の
溶媒で希釈した保護膜形成用組成物を被覆してなる紫外
線遮蔽ガラスが記載されている。
【0011】さらに例えば、特開平5-310444号公報に
は、撥水性物品およびその製造方法が開示されており、
基材と、例えばSiH4ガスと分離用N2ガスとO2ガスを基材
表面上で反応させて形成した二酸化珪素含有被膜と、こ
の被膜の表面に形成した例えばヘキサメチルジシラザン
等のポリシロキサンの窒素アナログあるいは含フッ素ジ
シラザン系である有機シラザン化合物からなる撥水層か
らなるものが記載されている。
【0012】さらに例えば、本出願人は既に出願した特
開平5-163174号公報では、車両用紫外線遮断ガラスを開
示しており、ガラス上に紫外線遮断膜が少なくとも1層
以上形成され、外部に例えば少なくともCH3-Si結合を有
する化合物/およびまたはSi-N結合を有する化合物を塗
布して形成する等のシリコンを含有する層が形成されて
いるものを記載している。
【0013】
【発明が解決しようとする問題点】前述したように、例
えば前記特開平6-145387号公報等に記載の紫外線吸収透
明体では、ことに紫外線吸収性ならびに耐摩耗性や耐薬
品性、耐候性等が従来に比し格段に改善され、大部分の
場所あるいは環境でも使用できるものとなったものの、
長期間の摺動接触等より過酷な環境、例えばフロントガ
ラスやリアガラスや昇降するサイドドアガラスなどの自
動車用窓ガラスとして種々の環境のなかで長期的に、例
えば半年から1年程度使用後に支障を生じるような傷や
劣化がほとんど発現しないものとして安定使用するに
は、充分確実なものとは必ずしも言い難い部分もあるも
のであった。
【0014】一方、例えば前記特開平5-163174号公報に
記載の車両用紫外線遮断ガラスでは、確かに優れた紫外
線遮断性、あるいはウィンドウの昇降や引っ掻きやこす
りに対して優れた耐擦傷性あるいは耐候性を有するもの
となったものの、前記特開平6-145387号公報等に記載の
紫外線吸収透明体で示すような比較的低温硬化型の紫外
線吸収薄膜に採用する際には、必ずしも直ちに採用でき
ないものである。
【0015】また、同様に例えば、前記特開平1-138107
号公報に記載の改質ポリシラザン、その製造方法及びそ
の用途では、必ずしも前記比較的低温硬化型とは言い難
く、前記特開平6-145387号公報等に記載した比較的低温
硬化型には採用できないものであり、しかも透明体のよ
うな充分な透視性を要求されるものには採用できないも
のである。
【0016】さらに、例えば前記特開平5-311120号公報
に記載の紫外線遮蔽ガラス保護膜形成用組成物および紫
外線遮蔽ガラスでは、前記特開平6-145387号公報等に記
載した比較的低温硬化型には同様に採用できないもので
ある。
【0017】さらにまた、例えば特開平5-310444号公報
に記載の撥水性物品およびその製造方法では、二酸化珪
素被膜をガラス面での下地層にし、その上に有機シラザ
ン化合物をシラザン系撥水剤として被膜するものであっ
て、前記特開平6-145387号公報等に記載した比較的低温
硬化型の紫外線吸収薄膜を下地層とし、それをハードコ
ートするものには、到底採用できないものである。
【0018】
【問題点を解決するための手段】本発明は、従来のかか
る問題点に鑑みてなしたものであって、紫外/可視領域
境界をきわめてシャープにカットするため、その境界付
近に吸収を有する蛍光増白剤と紫外線吸収剤とを併用
し、蛍光の防止や紫外線吸収剤の大量使用による着色の
防止もでき、それらを混和して透明基材表面に対して密
着性が良好な合成樹脂系プライマー組成を調製しコーテ
ィング溶液とし、該溶液によるコーティング膜は比較的
低温で成膜でき、さらにこれをシリコーン系ハードコー
ティング膜で保護し、しかもさらにポリシラザン系混合
物の溶液を被覆成膜することで、ことに400nm 付近で紫
外線をシャープに遮蔽するとともに、外装用としてはも
ちろん使用可能な優れた耐薬品性、耐擦傷性ならびに耐
久性を有する従来特性を維持しつつ、種々の過酷な条件
下でもことに耐摩耗性や耐擦傷性ならびに耐久性を格段
に優れるものとした有用な紫外線吸収透明体を提供する
ものである。
【0019】すなわち、本発明は、透明基材の表面に、
蛍光増白剤および紫外線吸収剤を溶解添加してなる合成
樹脂系プライマーコーティング溶液を塗布して加熱硬化
し紫外線吸収性薄膜を形成した後、シロキサンプレポリ
マーが有機溶剤に溶解されてなるシリコーン系ハードコ
ーティング溶液を塗布して加熱硬化し保護薄膜を形成し
たことで順次被覆して成るハードコート型紫外線吸収膜
の表面上に、さらにポリシラザン系混合物の溶液を被覆
成膜してなることを特徴とする紫外線吸収透明体。
【0020】ならびに、前記合成樹脂系プライマーコー
ティング溶液が、アクリル系プライマーコーティング溶
液であることを特徴とする上述した紫外線吸収透明体。
また、前記紫外線吸収剤が、少なくともインドール系化
合物を含有して成ることを特徴とする上述した紫外線吸
収透明体。
【0021】さらに、前記ポリシラザン系混合物が、低
温硬化型ポリシラザン系混合物であることを特徴とする
上述した紫外線吸収透明体。さらにまた、前記低温硬化
型ポリシラザン系混合物が、ポリ(ペルヒドロシラザ
ン)系を主体とするものであることを特徴とする上述し
た紫外線吸収透明体をそれぞれ提供するものである。
【0022】ここで、前述したように、前記蛍光増白剤
としては、紫外領域で吸収し、可視領域で蛍光を発し、
合成樹脂系プライマー、ことにアクリル系プライマーコ
ーティング剤に溶融添加が可能であって、かつ塗膜が比
較的低温の加熱硬化で変性しなければどのようなもので
もよいものであり、しかも適度の耐熱性があり、吸収波
長が紫外/可視領域境界(例えば、400nm 付近)にある
例えば、UVITEXーOB〔チバガイギー社製、2, 5ビス(5'
ーターシャリーブチルベンゾオキサゾリル) チオフェ
ン、2-(3,5ジ-t- ブチル-2- ヒドロキシフェニル)-5-ク
ロロベンゾトリアゾール〕、あるいはEBー501(三井東圧
染料社製)などが挙げられる。
【0023】また例えば前記UVITEXーOBの添加量として
は0.02〜0.5 wt%程度であって、0.02wt%未満であれば
効果がなく、0.5 wt%を超えると溶解度の限界に近くな
り、再結晶を析出してくるようになって塗膜欠陥を生じ
易くなるし、必要以上の添加は不経済となる。
【0024】また、共存せしめる前記紫外線吸収剤とし
ては、例えばベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、シアノアクリレート系あるいはサリシレート系など
が挙げられ、TINUVIN327(チバガイギー社製)、NIOSOR
B100(共同薬品社製、2,4 ジヒトロキシベンゾフェノ
ン)、SEESORB706〔シプロ化成社製、2-(2'-ヒドロキシ
-5'-メチル-3'-(3'',4'',5'',6''- テトラヒドロフタル
イミジルメチルフェニル)ベンゾトリアゾール〕、SEES
ORB712〔シプロ化成社製、2,4-ジ-t- ブチルフェニル3'
5'- ジ-t- ブチル4'- ヒドロキシベンゾエート〕があ
り、またインドール系化合物としては例えば、BONASORB
-UA3901(オリエント化学社製)を含有せしめることと
し、ことに吸収波長が紫外/可視領域境界(例えば、40
0nm 付近)に効果がある。
【0025】また例えば前記TINUVIN327、NIOSORB100、
SEESORB706や712 の添加量としては0.1 〜1.5 wt%程度
であって、0.1 wt%未満では効果がなく、1.5 wt%を超
えると溶解度の限界に近くなり、再結晶を析出してくる
ようになって塗膜欠陥を生じ易くなるし、必要以上の添
加は不経済となり、また前記BONASORB-UA3901 の添加量
としては0.02〜0.3 wt%程度であって、0.02wt%未満で
は効果がなく、0.3 wt%を超えると黄色がかりはじめ次
第に目立ちはじめることとなる。
【0026】該蛍光増白剤と該紫外線吸収剤の使用割合
としては、モル比率で1:0.5 から1:3.0 程度(重量
比率で1:0.5 から1:10程度) 、好ましくは1:1程
度(好ましくは1:3〜6程度)であり、蛍光増白剤が
多くなると蛍光で透視性が悪化し、少な過ぎると所望の
紫外線吸収力が得られない。
【0027】さらにここで、合成樹脂プライマー、こと
にアクリルプライマーについては、上記した蛍光増白剤
と該紫外線吸収剤を充分溶解する必要があるため、エチ
ルセロソルブなどのエーテルアルコール系溶剤にジアセ
トンアルコールなどのケトンアルコール系溶剤やケト
ン、エーテルあるいは芳香族系溶剤を組み合わせて透明
基材を侵さないように配慮した混合溶剤を用いるとよ
い。ことに透明基板がガラス板状体等の場合には、溶解
力があるシクロヘキサノンなどのケトン系溶剤が好まし
い。
【0028】さらにまた、前記合成樹脂としては例え
ば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂あ
るいはポリエステル系樹脂等であり、なかでも前記アク
リル系樹脂としては市販の例えば、アクリルレジンとし
てダイヤナールBR88や85や80(三菱レイヨン製)などを
利用して濃度、粘度あるいは膜厚の関係によって調製す
ればよく、樹脂分濃度としては1〜15wt%程度、蛍光増
白剤と紫外線吸収剤の合計濃度としては0.5 〜2wt%程
度、粘度としては10〜500cP 程度、さらに膜厚としては
1〜10μ程度、より好ましくは2〜8μ程度である。こ
とにトップコートとしては3μ程度であって、合計膜厚
としては5〜11μ程度である。
【0029】なお、透明基材がガラス製の場合には、密
着性をより向上せしめるために、シランカップリング剤
等の接着改良剤の利用がよく、例えばOS808A(大八化学
社製、シリコーン変性アクリルレジン)などを樹脂分濃
度の1/4〜1/2程度添加するのが好ましく、添加量
としては1〜20wt%程度であり、少な過ぎると効果がな
く、多過ぎると不経済となる。
【0030】さらにまた、上述したように調製された前
記紫外線吸収性合成樹脂プライマー、ことに前記紫外線
吸収性アクリルプライマーは、均一膜厚となるように、
例えばディッピング法、スプレー法、フローコート法、
スピンコート法あるいは印刷法等で塗布して被膜とし、
例えば約80℃程度以上で約1時間程度加熱乾燥するもの
であり、加熱不足であれば、シリコーン系ハードコート
である保護膜にプライマー成分が溶出して例えばくもり
あるいはクラック等を発現し易く、また加熱が過多にな
ると、シリコーン系ハードコートである保護膜の密着性
が悪化することになる。
【0031】また、前記シリコーン系ハードコーティン
グ溶液としては、基本的にはオルガノアルコキシシラン
を加水分解して得られるシロキサンプレポリマーのアル
コール溶液をベースとしたものが好ましく、例えば本出
願人が既に提案した特開昭62ー220531号公報に記載の被
覆用組成物のようなコロイダルシリカを含むものが耐擦
傷性にも優れより好ましい。なお市販品では例えば、ト
スガード510(東芝シリコーン製)あるいはSiコート2
(大八化学製)などが利用できる。
【0032】さらに、塗布環境としては、例えば温度約
15〜25℃程度、湿度約40〜50RH%程度、さらにクリーン
度10,000以下程度が塗膜欠陥の防止の点で好ましい。ま
た塗布法としては、前記紫外線吸収性合成樹脂プライマ
ー、ことに紫外線吸収性アクリルプライマーと同様に、
均一膜厚となるような、例えばディッピング法、スプレ
ー法、フローコート法、スピンコート法あるいは印刷法
などが利用できる。膜厚としては約2〜5μ程度が好ま
しく、薄いと表面保護膜効果がなくなり、厚いと加熱乾
燥硬化時にクラックを発現し易くなるものである。さら
に加熱乾燥硬化には約80℃程度以上の温度がよく、こと
に透明基板がガラス板状体等の場合は約150℃程度で、
約2時間程度の処理が表面硬度を高める上で好ましい。
【0033】なお、上記した紫外線吸収性アクリル系プ
ライマーあるいはシリコーン系ハードコーティング溶液
の塗布性能を改善するため、フロー改良剤あるいはレオ
ロジーコントロール剤などを適宜添加してもよいことは
言うまでもない。
【0034】さらにまた、ポリシラザン系混合物として
は、低温硬化型ポリシラザン系混合物が好ましく、具体
的には例えばポリ(ペルヒドロシラザン)系を主体とす
るもの〔例えば東燃社製〕であって、なかでも該混合物
の溶液中の固形分濃度が5〜40wt%程度(残りが例えば
キシレンおよび硬化触媒等)であるものである。
【0035】また該混合物の被覆成膜については、均一
膜厚となるような、例えばディッピング法、スプレー
法、フローコート法、スピンコート法あるいは印刷法な
どが利用でき、膜厚としては約0.5 〜3μ程度であり、
約1.0 〜2.0 μ程度が好ましく、薄いと表面保護強化の
効果が少なくなり、厚いと加熱乾燥硬化時にクラックを
発現し易く、かつ経済的でなくなるものである。さらに
加熱乾燥硬化には有機系の紫外線吸収剤、蛍光増白剤お
よび樹脂を含むため約100 ℃程度以上約250 ℃程度以下
の温度で処理する必要があり、好ましくは透明基板がガ
ラス板状体等の場合は約150 〜220 ℃程度であり、約10
〜60分間程度、好ましくは約30分間前後程度の処理が表
面硬度を高める上で好ましい。なお塗布する際の環境と
しては、例えば温度が約25℃程度の常温で相対湿度が約
20〜50%RH程度、好ましくは約40%RH前後程度の空調さ
れた環境で行うことである。
【0036】また、ポリシラザン系混合物の溶液におけ
る希釈溶媒については、芳香族化合物としては例えばベ
ンゼン、トルエン、キシレン、またエーテル化合物とし
ては例えばエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)
、また塩素化合物としては例えば塩化メチレン、四塩
化炭素、さらにケトン化合物としては例えばブチルカル
ビトールアセテート等である。
【0037】さらにまた、前記透明基材としては、例え
ば約80℃程度以上の耐熱性を有するものであればよいも
のであり、好ましくは無機ガラス、あるいはPC、PMMA、
PETなどの樹脂ガラスなどであり、無機質または有機質
を問わず、ことに形状等に特に限定されるものではなく
各種形状に、また大きさあるいは構成のもの、例えば曲
げ板ガラスとしてはもちろん、各種強化ガラスや強度ア
ップガラス、平板や単板で使用できるとともに、複層ガ
ラスあるいは合せガラスとしても適用できることは言う
までもない。
【0038】
【作用】前述したとおり、本発明によれば、蛍光増白剤
と紫外線吸収剤とを共存せしめるプライマー溶液とす
る、特異な構成でなる紫外線遮蔽性に優れるコーティン
グ膜ならびに充分な保護膜で被覆したハードコート型紫
外線吸収膜の表面に、ポリシラザン系混合物の溶液でさ
らに被覆した透明体であるので、蛍光増白剤の蛍光を紫
外線吸収剤で吸収させ目立たない被膜として比較的低温
で成膜でき、しかもその表面が特定したハードコートと
ポリシラザン系混合物の溶液から得た特異なシリカ系膜
(例えば、SIMS等の表面分析で、該膜の部分的なとこ
ろ、例えば被覆接着部分においてNが残存する等)との
ダブル保護膜となり、ことに400nm 付近において紫外/
可視領域の境界を透明で着色することなくきわめてシャ
ープにカットすることができ、密着性、耐薬品性、耐擦
傷性あるいは耐久性に優れるものに加え、ことに比較的
厚い膜厚の上記特異なシリカ系膜でもクラック等の発現
もなく低温処理でハードコート膜への密着性が高くで
き、アモルフアス状でも稠密なものとなり、しかも例え
ば鉛筆硬度が9Hないしはそれ以上と硬く、膜強度や平滑
性も向上し、特に耐摩耗性、耐擦傷性あるいは耐久性を
格段に向上せしめ、ビルや住宅、車両あるいは各種の窓
材等外装用としての使用はもちろん充分可能であり、こ
とに自動車用窓ガラスのフロントガラス、リアガラスお
よび昇降用サイドドアガラスなどのより過酷な使用条件
と環境のなかでも長期的な使用が可能となる等、有用な
紫外線遮蔽ウィンドウ等になし得た紫外線吸収透明体
を、低温硬化型処理である簡単なコーティング処理によ
って容易にかつ安価に得ることができ、提供するもので
ある。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし本発明は係る実施例に限定されるものではな
い。
【0040】(紫外線吸収性アクリル系プライマーの調
製)〔ガラス塗布用〕 攪拌機および循環器つきの丸底フラスコに溶媒となるシ
クロヘキサノン305g、プロピレングリコールモノメチル
エーテル221gをはり込み、常温で攪拌しながらアクリル
レジンとしてダイヤナールBRー88またはBRー85(いずれ
も三菱レイヨン製)32.5g を投入する。さらに攪拌を続
けながら蛍光増白剤としてUVITEXーOB(チバガイギー
製)3.25g 、紫外線吸収剤としてBONASORBーUA3901(オ
リエント化学製)またはTINUVIN327(チバガイギー製)
またはVIOSORB100(共同薬品製)またはSEESORB706(シ
プロ化成製)やSEESORB712(シプロ化成製)3.25g を適
宜添加し、オイルバスで約30分程度かけて約95℃程度に
昇温後、約30分程度保持して完全に溶解させる。次いで
加温を止め、常温まで低下してからアクリル変成シリコ
ーン樹脂OSー808Aを65g 添加し攪拌溶解してガラス塗布
用の紫外線吸収性アクリル系プライマーを得た。
【0041】該紫外線吸収性アクリル系プライマー溶液
は、透明で固形分約8〜11%程度、粘度約200 〜350cP
(25℃) 程度であった。 (紫外線吸収性アクリル系プライマーの調製)〔樹脂塗
布用〕 攪拌機および循環器つきの丸底フラスコに溶媒となるシ
クロヘキサノン58.5g、ジアセトンアルコール150g、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル390gをはり込
み、常温で攪拌しながらアクリルBRー85レジン(三菱レ
イヨン製)45.5gを投入する。さらに攪拌を続けながら
蛍光増白剤UVITEXーOB(チバガイギー製)3.25g 、紫外
線吸収剤BONASORBーUA3901(オリエント化学製)やTINU
VIN327(チバガイギー製)3.25g を添加し、オイルバス
で約30分程度かけて約95℃程度に昇温後、約30分程度保
持して完全に溶解させて樹脂塗布用の紫外線吸収性アク
リル系プライマーを得た。
【0042】該紫外線吸収性アクリル系プライマー溶液
は、透明で固形分約2〜8%程度、粘度約35cP(25℃)
程度であった。 (シリコーン系ハードコーティング溶液の調製)攪拌機
および循環器つきの 500ml丸底フラスコにメチルトリエ
トキシシラン100gと3ーグリシドキシプロピルトリメト
キシシラン10g をはり込み、無水フタル酸0.04g を添
加、湯浴で約40℃程度に加温し溶解させ、その後、弱塩
基性コロイダルシリカ水溶液スノーテックスC(日産化
学製、平均粒径約15μm程度、SiO2含有量約20%程度)
100gを添加し、約40℃程度で約5日程度反応を行い、GP
C (トーソー製、ULC802A )による数平均分子量約1100
程度、固形分約29%程度の組成物を得た。これに145gの
イソプロピルアルコールを添加し、分画分子量1000の限
外濾過器(日本ミリポア製)で濃縮し、GPC による数平
均分子量約1200程度、固形分約20%の組成物を得た。該
組成物に硬化触媒としてジシアンジアミドを約0.1 部程
度添加してシリコーン系ハードコーティング溶液を得
た。
【0043】(ポリシラザン系混合物溶液の調製)ポリ
(ペルヒドロシラザン)を主体として硬化触媒等を添加
し、希釈溶媒としてキシレンを用い、固形分濃度を約20
wt%となる溶液を得た。〔東燃社製のポリシラザン〕 (性能評価法) 紫外線吸収性:紫外/可視分光光度計で吸収スペクトル
パターンを測定。
【0044】蛍光性: 屋外の自然太陽光下で目視
観察。(気になる発光、くもりがない。) 耐摩耗性: JIS R 3221に準拠、摩耗輪CSー10F 、荷
重 500g、1000回転後の△H(ヘーズ)値(%)。
【0045】硬度: 鉛筆硬度。 密着性: JIS K5400 に準拠、碁盤目(1mm口)テ
ープ剥離残数を/100で表示。
【0046】 耐薬品性: 耐酸性---------3wt%希H2SO4 浸漬テストで24hr。 耐アルカリ性---3wt%NaOH水溶液 浸漬テストで24hr。 耐溶剤性-------100%エタノール 点滴テストで4hr。
【0047】耐候性: JIS D0205 に準拠、サンシ
ャインカーボンウェザーメーターで目視異常(膜クラッ
ク、剥離、顕著な黄変)がみられるまでの時間。
【0048】実施例1 大きさ約300mm x300mm 、厚さ約3mm のクリア・フロー
トガラス基板を中性洗剤、水すすぎ、アルコールで順次
洗浄し、乾燥した後、アセトンで払拭し被膜用ガラス基
板とした。
【0049】該被覆用ガラス基板の片面をフイルムマス
キングし、上記した調製済のガラス塗布用紫外線吸収性
アクリル系プライマー溶液に浸漬し、約0.1cm /sec 程
度のスピードで引き上げ、約120 ℃程度で約0.5 時間程
度乾燥し、膜厚約5μ程度の紫外線吸収膜を形成した。
【0050】次いで、該紫外線吸収膜付ガラス基板を上
記した調製済のシリコーン系ハードコーティング溶液に
浸漬し、約1cm/sec 程度のスピードで引き上げ、約12
0 ℃程度で約0.5 時間程度、約150 ℃程度で約0.5 時間
程度乾燥硬化し、膜厚約3μ程度のハードコート保護膜
を形成した。鉛筆硬度は約 7〜8H程度であった。
【0051】さらに次いで、約25℃、約40%RHの空調さ
れたクリーンルーム状態内で、該ハードコート保護膜で
被覆したガラス基板を上記した調製済のポリシラザン系
混合物溶液に浸漬し塗布後、約10分間風乾し、続いて約
170 ℃の熱風循環乾燥器に約30分間入れ硬化し、シリカ
系膜を得た。該膜は無色透明のクラックのない良好なも
のであり、その膜厚は約1.1 μ程度であった。なお遠赤
外線炉の際には約200℃で約15分間程度で硬化できた。
【0052】得られた紫外線吸収透明体である紫外線遮
蔽ガラス基板を上記した性能評価法に従って評価した。
その結果、波長400nm 以下では透過率5%以下で紫外線
を遮蔽するものであって、ことに400nm 付近において紫
外/可視領域の境界を着色なく充分な透視性できわめて
シャープにカットでき、気になる発光発現ならびにくも
りもなく防げ、耐摩耗性もテーバーテスト後のヘーズ値
(△H)が約3.7 %と耐擦傷性も優れ、耐候性も1000時
間以上で目視異常がなく、耐薬品性も異常なく、優れた
耐久性を有する紫外線吸収透明体であった。なお鉛筆硬
度は9H以上であった。
【0053】自動車用窓ガラスのフロントガラスやリア
ガラスや昇降するサイドドアガラスにおいても長期間使
用可能となるものであり、従来より格段の耐擦傷性、耐
摩耗性、耐久性を有するものであった。
【0054】実施例2 実施例1と同様なガラス基板に、実施例1と同様なプラ
イマー溶液を用い、かつ同様な成膜で、同様の約5μ程
度の紫外線吸収膜を形成した。
【0055】次いで、該紫外線吸収膜付ガラス基板を市
販のシリコーン系ハードコーティング溶液であるトスガ
ート510 (東芝シリコーン製)に浸漬し、約1cm/sec
のスピードで引き上げ、約120 ℃で約3時間程度乾燥硬
化し、膜厚約3μ程度の保護膜を形成した。鉛筆硬度は
約7H程度であった。
【0056】さらに次いで、約25℃、約40%RHの空調さ
れたクリーンルーム状態内で、該ハードコート保護膜で
被覆したガラス基板を上記した調製済のポリシラザン系
混合物溶液に浸漬し塗布後、約10分間風乾し、続いて約
190 ℃の熱風循環乾燥器に約30分間入れ硬化し、シリカ
系膜を得た。該膜は無色透明のクラックのない良好なも
のであり、その膜厚は約1.4 μ程度であった。
【0057】得られた紫外線吸収透明体である紫外線遮
蔽ガラス基板を実施例1と同様に評価した。紫外線の遮
蔽等他の特性はもちろん、前記ヘーズ値(△H)が約4.
2 %、鉛筆硬度が9H以上となる等、実施例1と同様に所
期の優れた紫外線吸収透明体であった。
【0058】実施例3 厚さ約50μのPET フイルムを、上記した樹脂塗布用紫外
線吸収性アクリル系プライマー溶液に浸漬し、約0.1cm
/sec 程度のスピードで引き上げ、約120 ℃程度で約0.
5 時間程度乾燥し、膜厚約5μ程度の紫外線吸収膜を形
成した。
【0059】次いで、該紫外線吸収膜付フイルムを上記
した調製済のシリコーン系ハードコーティング溶液に浸
漬し、約1cm/sec 程度のスピードで引き上げ、約120
℃程度で約0.5 時間程度、約150 ℃程度で約0.5 時間程
度乾燥硬化し、膜厚約3μ程度の保護膜を形成した。鉛
筆硬度は約 5〜6H程度であった。
【0060】さらに次いで、約25℃、約40%RHの空調さ
れたクリーンルーム状態内で、該ハードコート保護膜で
被覆したPETフイルムを上記した調製済のポリシラザン
系混合物溶液に浸漬し塗布後、約10分間風乾し、続いて
約150 ℃の熱風循環乾燥器に約30分間入れ硬化し、シリ
カ系膜を得た。該膜は無色透明のクラックのない良好な
ものであり、その膜厚は約1.2 μ程度であった。
【0061】得られた紫外線吸収透明体である紫外線遮
蔽フイルムを実施例1と同様に評価した。ことに前記ヘ
ーズ値(△H)が約6.0 %程度となり、樹脂フイルムと
しては実施例1と同様に所期の優れた紫外線吸収透明体
であった。
【0062】なお、本出願人が既に出願した特願平5-32
8413号に記載したように、アクリルレジン、蛍光増白
剤、紫外線吸収剤ならびに溶剤および接着改良剤を適宜
特定の割合で組み合わせ、その固形分と粘度で膜厚4〜
7μ程度の紫外線吸収膜をガラス基板上に成膜した後、
上記各実施例と同様のハードコート膜を施し、さらに上
記各実施例と同様にシリカ系膜を被覆成膜した紫外線吸
収透明体も、実施例1と同様に評価を行った結果、実施
例1と同様に所期の優れた紫外線吸収透明体であった。
【0063】比較例1 実施例と同様のガラス基板に、実施例と同様の紫外線吸
収膜を成膜し、実施例1のハードコート膜のないものと
し、該紫外線吸収膜(なお鉛筆硬度は約1H程度であっ
た)上に実施例1と同様にしてポリシラザン系混合物溶
液で塗布成膜してなるシリカ系膜を約1.5 μ程度被覆し
た紫外線吸収性ガラス基板を得た。
【0064】得られた該紫外線吸収性ガラス基板につい
ては、外観上はクラックのなく室内側および屋外側とも
にほぼ無着色で透明であり、波長400nm 付近での紫外線
カット性ならびに紫外/可視領域の境界のシャープ性も
実施例1とほぼ同様であったものの、表面鉛筆硬度は約
7H程度であり、例えば耐摩耗性もテーバーテスト後のヘ
ーズ値(△H)が約32.8%と耐擦傷性や耐摩耗性等が劣
り、到底所期の紫外線吸収透明体とは言い難いものであ
った。
【0065】
【発明の効果】以上前述したように、本発明によれば、
光学特性を損なうことなく、無着色でかつ透明でしかも
紫外線を遮蔽、ことに400nm 付近において紫外/可視領
域の境界をきわめてシャープに紫外線を遮蔽することが
でき、密着性、耐薬品性、耐擦傷性あるいは耐久性に優
れるものを、さらに格段の耐擦傷性、耐摩耗性ならびに
耐候性を備えるものとなり、ビルあるいは住宅、車両等
の窓材など外装用としても使用可能なことはもちろん、
ことに自動車用窓ガラスのフロントガラス、リアガラス
あるいは昇降するサイドドアガラス等の過酷な使用条件
や環境においても、長期的に使用できることとなる等、
種々の分野に広く採用できる有用な紫外線吸収透明体を
容易にかつ安価に提供できるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材の表面に、蛍光増白剤および紫
    外線吸収剤を溶解添加してなる合成樹脂系プライマーコ
    ーティング溶液を塗布して加熱硬化し紫外線吸収性薄膜
    を形成した後、シロキサンプレポリマーが有機溶剤に溶
    解されてなるシリコーン系ハードコーティング溶液を塗
    布して加熱硬化し保護薄膜を形成したことで順次被覆し
    て成るハードコート型紫外線吸収膜の表面上に、ポリシ
    ラザン系混合物の溶液を被覆成膜してなることを特徴と
    する紫外線吸収透明体。
  2. 【請求項2】 前記合成樹脂系プライマーコーティング
    溶液が、アクリル系プライマーコーティング溶液である
    ことを特徴とする請求項1記載の紫外線吸収透明体。
  3. 【請求項3】 前記紫外線吸収剤が、少なくともインド
    ール系化合物を含有して成ることを特徴とする請求項1
    乃至2記載の紫外線吸収透明体。
  4. 【請求項4】 前記ポリシラザン系混合物が、低温硬化
    型ポリシラザン系混合物であることを特徴とする請求項
    1乃至3記載の紫外線吸収透明体。
  5. 【請求項5】 前記低温硬化型ポリシラザン系混合物
    が、ポリ(ペルヒドロシラザン)系を主体とするもので
    あることを特徴とする請求項4記載の紫外線吸収透明
    体。
JP6267090A 1994-10-31 1994-10-31 紫外線吸収透明体 Pending JPH08133789A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6267090A JPH08133789A (ja) 1994-10-31 1994-10-31 紫外線吸収透明体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6267090A JPH08133789A (ja) 1994-10-31 1994-10-31 紫外線吸収透明体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08133789A true JPH08133789A (ja) 1996-05-28

Family

ID=17439912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6267090A Pending JPH08133789A (ja) 1994-10-31 1994-10-31 紫外線吸収透明体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08133789A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08259708A (ja) * 1995-03-27 1996-10-08 Showa Techno Kooto Kk 支持体積層用ポリエステルフイルム
JP2008201608A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Asahi Glass Co Ltd 紫外線遮蔽層付きガラス板及びその製造方法
JP2010030792A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Asahi Glass Co Ltd 紫外線遮蔽膜付きガラス板およびその製造方法
WO2010024441A1 (ja) * 2008-09-01 2010-03-04 富士フイルム株式会社 紫外線吸収剤組成物

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04134065A (ja) * 1990-09-25 1992-05-07 Orient Chem Ind Ltd インドール系化合物およびその用途
JPH05163174A (ja) * 1991-12-16 1993-06-29 Nissan Motor Co Ltd 車両用紫外線遮断ガラス
JPH06145387A (ja) * 1992-11-09 1994-05-24 Central Glass Co Ltd 紫外線吸収透明体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04134065A (ja) * 1990-09-25 1992-05-07 Orient Chem Ind Ltd インドール系化合物およびその用途
JPH05163174A (ja) * 1991-12-16 1993-06-29 Nissan Motor Co Ltd 車両用紫外線遮断ガラス
JPH06145387A (ja) * 1992-11-09 1994-05-24 Central Glass Co Ltd 紫外線吸収透明体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08259708A (ja) * 1995-03-27 1996-10-08 Showa Techno Kooto Kk 支持体積層用ポリエステルフイルム
JP2008201608A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Asahi Glass Co Ltd 紫外線遮蔽層付きガラス板及びその製造方法
JP2010030792A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Asahi Glass Co Ltd 紫外線遮蔽膜付きガラス板およびその製造方法
WO2010024441A1 (ja) * 2008-09-01 2010-03-04 富士フイルム株式会社 紫外線吸収剤組成物
JP2010059235A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Fujifilm Corp 紫外線吸収剤組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3361180B2 (ja) 撥水性紫外線赤外線吸収ガラス及びその製法
US5415927A (en) Water-repellant glass products and process for the production thereof
JP5766856B2 (ja) 透明物品およびその製造方法
US5693422A (en) Silica-free UV-absorbing abrasion resistant coatings
EP1935929B1 (en) Sol gel process for producing protective films for polymeric substrates
JP2972827B2 (ja) 紫外線吸収透明体
EP1886739B1 (en) Coating process for forming films containing ultraviolet- or infrared-screening agents
US20020061407A1 (en) Abrasion resistant coating composition and coated articles
US6072018A (en) High abrasion resistant coating material
US7638199B2 (en) Glass substrate having primer layer formed thereon and anti-fogging article
JPH08165146A (ja) 紫外線赤外線吸収ガラス
JPH08133792A (ja) 熱線反射紫外線吸収透明体
CA2558420C (en) Silicone-coated architectural glass
JPH08133789A (ja) 紫外線吸収透明体
JP6625609B2 (ja) 透明物品とその製造方法、及びそれに用いる膜形成溶液
JPH10152349A (ja) 紫外線吸収着色ガラス
JPH08133790A (ja) 紫外線赤外線吸収透明体
JP3361176B2 (ja) 紫外線赤外線吸収透明体
JPH07187717A (ja) 紫外線吸収透明体
JPH08231245A (ja) 紫外線赤外線吸収ガラス
US20040096774A1 (en) Demonstration kit and method for enhancing and/or demonstrating photoactive properties
JP2008201608A (ja) 紫外線遮蔽層付きガラス板及びその製造方法
JPH05255643A (ja) 熱線吸収用ハードコート剤及び熱線遮蔽体
JP2937689B2 (ja) 熱線反射紫外線吸収透明体
JP4553439B2 (ja) 塗布方法