JPH08133010A - シートベルト巻取装置 - Google Patents

シートベルト巻取装置

Info

Publication number
JPH08133010A
JPH08133010A JP6300109A JP30010994A JPH08133010A JP H08133010 A JPH08133010 A JP H08133010A JP 6300109 A JP6300109 A JP 6300109A JP 30010994 A JP30010994 A JP 30010994A JP H08133010 A JPH08133010 A JP H08133010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat belt
bobbin
pin
groove
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6300109A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Ogawa
清志 小川
Satoshi Hirase
敏 平瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP6300109A priority Critical patent/JPH08133010A/ja
Priority to US08/551,415 priority patent/US5630561A/en
Priority to DE19541837A priority patent/DE19541837C2/de
Publication of JPH08133010A publication Critical patent/JPH08133010A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/341Belt retractors, e.g. reels comprising energy-absorbing means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R2022/3427Seat belt connection on reels

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Emergency Lowering Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】シートベルトの伸び出し量を確実に定めること
ができるとともに、シートベルトの伸び出しの範囲でエ
ネルギを確実に吸収することができるシートベルト巻取
装置を提供する。 【構成】ボビン10の一対のフランジ14に互いに対向
するように削設されている溝15間には、その両端部が
溝15に嵌合するようにベルト係止部材20が架け渡さ
れている。溝15とベルト係止部材20とは、溝15の
塑性変形により回転抵抗を伴った周方向の相対移動が可
能である。ボビンの軸部11に巻き付けられたシートベ
ルト1は、ベルト係止部材20に係止されて折り返され
た状態でボビン10に巻き付けられ、更に折り返し部上
に引き続き巻き付けられる。シートベルト1に大きな張
力が作用すると、ベルト係止部材20は溝15との摩擦
力や巻き締められたシートベルト1を押し広げながら変
位することにより生じる摩擦力に抗して変位することと
なり、溝15の最奥部等の移動限界部に達するまでの
間、シートベルト1に作用するエネルギーを吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に用いられる
シートベルト巻取装置に関し、より詳しくは、衝突の衝
撃によりシートベルトに所定の値以上の引張力が作用し
た場合には、シートベルトを伸び出させて乗員の身体を
より効果的に保護するようにされているシートベルト巻
取装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車等において、衝突等
の緊急時に乗員の身体を座席に拘束するシートベルトを
巻き取るシートベルト巻取装置が使用されている。この
シートベルト巻取装置には、衝撃によりシートベルトに
作用する張力が所定の値より小さいときには単にシート
ベルトの繰り出しを防いで乗員の体をシートに拘束する
ようにされているが、シートベルトに作用する張力が所
定の値よりも大きいときにはシートベルトを伸び出させ
ながらシートベルトに加わる張力のエネルギーを吸収す
ることにより、衝突の際に乗員の身体に作用する急激な
減速を緩和して乗員の身体をより確実に保護するように
したものがある。
【0003】このようなシートベルト巻取装置として、
例えば特公昭57−21347号公報には、シャフトと
ボビンとが相対回転するとネジによってシャフト側フラ
ンジがボビン側へ移動し、両者の間に設けられているエ
ネルギ吸収材を座屈させることによって、エネルギーを
吸収するようにされているシートベルト巻取装置が開示
されている。また、実開平1−145760号公報に
は、所定の値以上の力が加わるとシャフトとボビンとが
相対回転し、一端をシャフト、他端をボビンに取り付け
られたコイルバネがねじられてエネルギを吸収するよう
にされているシートベルト巻取装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、衝突の際に
乗員の身体に作用する急激な減速を緩和するためには、
所定の値以上の張力がシートベルトに作用したときに伸
び出すシートベルトの伸び出し量は大きければ大きいほ
ど良いが、伸び出し量が大きすぎると乗員の身体は前方
に移動しすぎてステアリングや計器盤等にぶつかる恐れ
がある。また、衝突の際に乗員の身体に作用する急激な
減速を緩和するためには、シートベルトを単に伸び出さ
せるだけでなく、シートベルトに作用する張力のエネル
ギーを確実に吸収することが必要である。
【0005】ところが、前記特公昭57−21347号
公報に開示されたシートベルト巻取装置においては、ネ
ジを使っているため、エネルギ吸収部材を座屈させて十
分にエネルギを吸収させるには、ボビンを数回転させな
ければならず、その間のシートベルトの伸び出し量が多
くなるという問題点を有している。
【0006】また、前記実開平1−145760号公報
に開示されているシートベルト巻取装置においては、ボ
ビンとシャフトの回転がどこで終わるのかが定かではな
く、シートベルトの伸び出し量を定めることができない
という問題点を有している。
【0007】そこで、本発明は上記実情に鑑みてなされ
たものであって、シートベルトに所定の値以上の張力が
作用してシートベルトを伸び出させる際に、シートベル
トの伸び出し量を確実に定めることができるとともに、
シートベルトの伸び出しの範囲でエネルギを確実に吸収
することができるシートベルト巻取装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的
は、緊急時に回転がロックされるボビンと、このボビン
に巻き付けられるシートベルトとを備えるシートベルト
巻取装置において、前記ボビンには巻き付けられた前記
シートベルトを挟装するようにフランジが立設され、前
記両フランジには周方向に所定の長さに延びる溝が互い
に対向するように削設され、前記両溝間にベルト係止部
材が架け渡された状態で、前記両溝の端部に前記ベルト
係止部材が嵌合し、前記ベルト係止部材は前記溝内を周
方向に移動可能であり、前記シートベルトは前記ボビン
に巻き付けられた後、前記ベルト係止部材に係止された
部分で折り返され、更に折り返し部上に引き続き巻き付
けられることを特徴とするシートベルト巻取装置によっ
て達成することができる。
【0009】
【作用】自動車が衝突して乗員の身体が前方に急激に変
位すると、乗員の身体を座席に拘束しているシートベル
トには大きな張力が作用する。これにより、ボビンに巻
き付けられているシートベルトは強く巻き締められて伸
び出すので、シートベルトの折り返し部を係止している
ベルト係止部材はシートベルトにより引っ張られてボビ
ンの円周方向に変位させられる。すると、ベルト係止部
材はその両端部とボビンのフランジに設けられている溝
との嵌合部に作用する摩擦力や、ボビンに巻き締められ
たシートベルトの間を押し広げながら変位する際に生じ
る摩擦力、更にはシートベルトどうしの摩擦力等に抗し
ながら変位することとなって、シートベルトに加えられ
る張力のエネルギーを吸収する。そして、ベルト係止部
材の両端部が溝の最奥部等の移動限界部に突き当たると
シートベルトの伸び出しが止まる。
【0010】
【実施例】以下に図面を参照して、本発明に係るシート
ベルト巻取装置の実施例を詳細に説明する。
【0011】本発明に係る第1実施例のシートベルト巻
取装置について、図1〜図5を用いて説明する。本第1
実施例のシートベルト巻取装置は、図1に示すようなボ
ビン10とベルト係止部材としてのピン20とを備えて
いる。前記ボビン10は、樹脂材料を射出成形すること
により成形されたもの、又はアルミ合金や、亜鉛合金の
ダイキャスト品等で、略円柱状の軸部11と、その両端
に垂設されているフランジとを有している。そして前記
軸部11には、図2に示すように、シートベルトの端部
を挿通させるスリット12および緊急時に回転がロック
される回転軸が挿通される回転軸挿通孔13が設けられ
ている。また、前記フランジ14には、図2および図3
に示すように、周方向に所定の長さに伸びる溝15が互
いに対向するように削設されている。前記ピン20は、
前記溝15の溝幅よりも僅かに大きい直径を有する金属
製又は樹脂材料製の円柱とされている。そして、前記ボ
ビン10に組み付けられた状態においては、その両端部
が、前記フランジ14に設けられている挿入溝16を介
して前記溝15の入口部分に位置するようにされてい
る。
【0012】次に、上述のように構成されたボビン10
およびピン20にシートベルト1を巻き付けた状態を説
明すると、図4に示すように、前記シートベルト1の端
部2は前記スリット12内に挿通させられた状態で、抜
け止めピン3により抜け止めされている。そして、シー
トベルト1はボビン10の軸部11に時計回りに略1周
巻き付けられた後に、ピン20に巻き回された状態で1
80度反転するように折り返され、再びボビン10の軸
部11に今度は反時計回りに数周巻き付けられている。
このとき、ピン20はシートベルト1により反時計方向
に引っ張られるが、溝15の幅はピン20の直径に対し
て僅かに狭くされているので、このシートベルト巻取装
置を通常使用する状態においては、ピン20が溝15内
に入り込むことがない。
【0013】次に、上述のように構成されている本第1
実施例のシートベルト巻取装置の作動について図5
(A)および図5(B)を用いて説明する。交通事故等
による衝突の衝撃により乗員の身体が前方に向かって急
激に変位すると、シートベルト1には大きな張力が作用
し、シートベルト1はシートベルト巻取装置から引き出
されようとする。このときシートベルト巻取装置に備え
付けられた緊急ロック機構(図示しない)が作動し、シ
ートベルトを引き出す方向へのボビン10の回転がロッ
クされる。これにより、ボビン10に巻き付けられてい
るシートベルト1は強く巻き締められて伸び出すので、
ピン20には強い引張力が作用する。シートベルト1に
作用する張力の大きさがある設定値を超えると、ピン2
0は溝15内に引っ張り込まれ、図5(A)に矢印で示
すように溝15に案内された状態で図示反時計方向に変
位する。
【0014】このとき、溝15の幅はピン20の直径よ
りも僅かに狭く作られているので、ピン20の両端部は
ボビン10の溝15をの溝幅を押し広げながら溝15内
を変位することとなる。これにより、ピン20は溝15
との摩擦力に加えて溝15の変形抵抗力に抗して溝15
内を変位することとなって、シートベルト1に作用する
張力のエネルギーを吸収する。また、ピン20はボビン
10の軸部11に強く巻き締められているシートベルト
1を押し広げながら変位するから、これによってもエネ
ルギーを吸収することとなる。更には、シートベルト1
はピン20が変位した距離の2倍の長さだけ伸び出すこ
ととなるから、シートベルト1どうしが互いに擦れ合っ
て生じる摩擦力も大きく、これによってもエネルギーを
吸収することとなる。そして、図5(B)に示すように
ピン20が図示反時計方向に変位を続けて溝15の最奥
部に突き当たった時点でシートベルト1の伸び出しを止
めることができる。
【0015】したがって、本第1実施例のシートベルト
巻取装置によれば、衝突等の緊急時にシートベルト1に
所定の大きさ以上の張力が作用すると、ピン20が溝1
5内を変位してシートベルト1に作用する張力のエネル
ギーを吸収しながら、シートベルト1を所定の寸法だけ
伸び出させるので、衝突の際に乗員の身体に作用する急
激な減速を緩和して乗員の身体をより確実に保護するこ
とができる。また、ピン20を溝15の最奥部に突き当
てることにより、シートベルトの伸び出し量を確実に所
定の範囲内に抑えることができる。更には、本第1実施
例のシートベルト巻取装置は、従来のシートベルト巻取
装置に円柱状のピンを追加しただけであるから、部品点
数の増加を抑えることができて製造コストの増加を最小
限に抑えることができる。
【0016】次に、本発明に係る第2実施例のシートベ
ルト巻取装置について、図6および図7を用いて説明す
る。図6に示すように、本第2実施例のシートベルト巻
取装置においては、ボビン10に対するシートベルト3
0の巻き付け方が、第1実施例のシートベルト巻取装置
とは根本的に異なっている。すなわち、図7に示すよう
に、本第2実施例のシートベルト30は、シートベルト
をZ字状に折り返した部分32,34,36を互いに密
着させて重畳するとともに、この重畳部分を縫製したも
のである。そして、折り返し部分35には前もってピン
20がサブアッシー(予組み立て)されている。これに
より、シートベルト30の端部31を抜け止めピン3を
用いてボビン10の軸部11に抜け止めした後、シート
ベルト30をボビン10の軸部11に反時計回りに数周
巻き付けるだけで、図6に示すような巻き付け状態とす
ることができる。
【0017】すなわち、本第2実施例のシートベルト巻
取装置においては、シートベルト30にピン20を前も
ってサブアッシーしていることに加えて、シートベルト
30をボビン10に対して一定の方向に巻き付けるだけ
で良く巻き付け作業の途中で巻き付け方向を反転させる
必要がない、更に折り返し部分32,34,36が縫製
されて折り返し長さが固定されているので、折り返しの
長さを組み付け時に調節する必要がない。したがって、
ボビン10にシートベルト30を組み付ける作業を効率
よく行うことができる。なお、シートベルト30の折り
返し部分の縫製は、ピン20をサブアッシーするととも
に折り返しを固定してボビンへの組付けを容易にするた
めの仮縫い的なものでも良いが、縫い方によっては縫製
糸の断裂によってエネルギーを吸収する、いわゆるヒュ
ーズベルトとすることができる。
【0018】第1実施例のシートベルト巻取装置におい
ては、ボビン10の寸法、形状によりシートベルト1の
折り返し長さが決まってしまうが、本第2実施例のシー
トベルト巻取装置は、シートベルト30の折り返し部分
32,34,36の長さを調節することにより車両ごと
に衝突時のベルト伸出量を設定することができるので、
折り返し部分のヒューズベルト的効果も含め、同一のボ
ビン10を用いながらエネルギ吸収特性を変えることが
できるという優れた利点を有する。なお、縫製の糸材や
縫い方によってもエネルギ吸収特性を変えることができ
ることは言うまでもない。
【0019】次に、本発明に係る第3実施例のシートベ
ルト巻取装置について、図8を用いて説明する。図8に
示すように、本第3実施例においては、シートベルト4
0の折り返し部分の構成が上述した第2実施例のシート
ベルト30のそれと異なっている。すなわち、図8に示
すように、本第3実施例のシートベルト40において
は、折り返し部分において互いに重畳されている部分4
2,44,46の内、シートベルト40の端部41に近
い部分42がボビン10の軸部11の外周面に接するよ
うになっている。これにより、このシートベルト40を
ボビン10に巻き付けると、ピン20はボビン10に巻
き付けられるシートベルト40により半径方向に挟持さ
れる。したがって、シートベルト40に強い張力が作用
したときに生じる巻き締まりの影響を強く受けて、ピン
20が変位する際には大きな摩擦力がピン20に作用
し、より多くのエネルギを吸収することができる。
【0020】次に、本発明に係る第4実施例のシートベ
ルト巻取装置について、図9および図10を用いて説明
する。図9に示すように、本第4実施例のボビン50に
おいては、フランジ54に削設されている溝55がフラ
ンジ54の厚み方向に貫通するようにされている。そし
て、溝55には略半径方向に伸びる複数のリブ56が周
方向に間隔を開けて配設されている。また、本第4実施
例においては、ベルト係止部材としてのピン60は、円
柱状の軸部61の両端にフランジ62を備えた形状を有
している。更に、前記ボビン50には、図2に示すよう
にシートベルト1が巻き付けられる。
【0021】このように構成された本第4実施例のシー
トベルト巻取装置においては、ピン60が溝55内を変
位する際にリブ56を破壊しながら変位することにより
エネルギを吸収する。このとき、ピン60の両端部に設
けられているフランジ62は、ボビン50のフランジ5
4の外側面に溝55に沿うように設けられている段部5
8と係合するので、ピン60がボビン50のフランジ5
4から脱落することはない。
【0022】すなわち、本第4実施例のシートベルト巻
取装置においては、ボビン50のフランジ54に削設さ
れる溝55が、フランジ54の厚み方向に貫通するよう
に形成されているので、ボビン50を成形する射出成形
金型もしくはダイキャスト金型の型割り構造を単純なも
のとすることができ、もって金型の製造コストを低減す
ることができる。なお、本第4実施例においては、リブ
56を設けているが、ピン60によって破壊されること
によりエネルギーを吸収できるリブ形状であるならば、
その形状は適宜設定することができることは言うまでも
ない。更に、前述した第1実施例のボビン10の溝15
の内側に、ピン20によって破壊されるか、あるいは変
形することによりエネルギーを吸収する、変形手段を設
けても良いことは勿論である。
【0023】次に、本発明に係る第5実施例のシートベ
ルト巻取装置について、図11〜図14を用いて説明す
る。図11に示すように、本第5実施例のシートベルト
巻取装置のボビン70は、シートベルトが巻き付けられ
る軸部71と、この軸部71の両端部に軸線回りに相対
回転自在に嵌合させられ円環状の一対のフランジ75と
を有している。そして、前記一対のフランジ75の内側
側面にはガイド溝76が互いに対向するように削設され
ているが、その周方向の長さは前述した第1実施例のボ
ビン10に削設されている溝15の長さに比較してはる
かに短くされているとともに、ガイド溝76の溝幅はピ
ン20の直径よりもわずかに大きくされている。図12
に示すように、フランジ75と嵌合する軸部71の嵌合
部74のそれぞれの嵌合面には溝77,78が削設され
ている。そして、前記溝77,78には鋼球79がきつ
く嵌合させられている。ボビン70には、前述した第1
実施例と同一の巻き付け方でシートベルト1が巻き付け
られているが、第2実施例もしくは第3実施例における
シートベルトの巻き付け方とすることもできる。
【0024】次に、本第5実施例のシートベルト巻取装
置の作動について図13および図14を用いて説明す
る。通常時においては、フランジ75は軸部71に対し
て相対回転することはないが、シートベルト1に所定値
以上の張力がかかると、図13に示すように、ピン20
はガイド溝76の奥側に移動し、すぐにその最奥部に突
き当たる。一方、シートベルト1に作用する張力はピン
20を介してフランジ75に作用するが、ボビン70の
軸部71は緊急ロック装置によりロックされて回転する
ことができないので、フランジ75はピン20により引
っ張られて軸部71に対して相対回転し、シートベルト
1が伸び出す。
【0025】このとき、フランジ75は、軸部71との
嵌合部に削設されている溝77,78が鋼球81により
塑性変形させられる際に生じる抵抗力、および鋼球81
自身が塑性変形する際に生じる抵抗力に抗しながら軸部
71に対して相対回転するので、シートベルト1に作用
する張力のエネルギーを吸収することができる。そし
て、図14に示すように、フランジ75が図示反時計方
向に回転し、シートベルト1のピン20に巻き付けられ
て折り返されていた部分が伸び出し切ると、シートベル
ト1は軸部71に巻き付いてピン20にシートベルト1
の張力が作用しなくなるから、フランジ75の軸部71
に対する相対回転も停止する。すなわち、本第5実施例
のシートベルト巻取装置においては、フランジ75の軸
部71に対する相対回転によりシートベルト1に作用す
る張力のエネルギーを吸収しながらシートベルト1を所
定の寸法だけ伸び出させるので、衝突の際に乗員の身体
に作用する急激な減速を緩和して乗員の身体をより確実
に保護することができる。また、第2実施例もしくは第
3実施例におけるシートベルトの巻き付け方に従った場
合には、シートベルト1を折り返して縫製した部分の長
さを調整することにより、シートベルト1の伸び出し量
を調整することができる。
【0026】なお、本発明のシートベルト巻取装置は、
上述した実施例によって限定されるものではなく、本発
明の主旨に基づいて種々の変更が可能であることは言う
までもない。例えば、上述した実施例においては、緊急
時に回転がロックされる回転シャフトにボビンを取り付
ける2部品構造としているが、両者を一体化することと
しても良い。また、上述した実施例においては、ベルト
係止部材をいずれも円柱状の部材としているが、シート
ベルトを係止しながらその両端部がフランジに設けられ
ている溝に係合するならば、例えば多角形断面でも良い
し、中空断面でも良いし、更には板状に構成することと
しても良い。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ベルト係止部材は、フ
ランジに設けられている溝との嵌合部に作用する摩擦
力、溝の変形抵抗力、およびボビンに巻き締められたシ
ートベルトの間をシートベルトを押し広げながら変位す
る際に生じる摩擦力、更にはシートベルトどうしの摩擦
力等に抗しながら変位するので、シートベルトに加えら
れる張力のエネルギーを、シートベルトの伸び出しの範
囲で確実に吸収することができる。そして、ベルト係止
部材が溝の最奥部等の移動限界部に突き当たることによ
ってシートベルトの伸び出しを止めることができるか
ら、シートベルトの伸び出し量を確実に定めることがで
きる。したがって、本発明によれば、シートベルトの伸
び出し量を確実に定めることができるとともに、シート
ベルトの伸び出しの範囲でエネルギを確実に吸収するこ
とができるシートベルト巻取装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例のシートベルト巻取装
置のボビンおよび棒状部材の斜視図である。
【図2】図1に示すボビンの横断面図である。
【図3】図1に示すボビンの縦断面図である。
【図4】図1に示すボビンにシートベルトを巻き付けた
状態を示す横断面図である。
【図5】シートベルトに引張力が作用した場合の作動を
説明する横断面図である。
【図6】本発明に係る第2実施例のシートベルト巻取装
置のシートベルトをボビンに巻き付けた状態を示す横断
面図である。
【図7】図6に示すシートベルトの横断面図である。
【図8】本発明に係る第3実施例のシートベルト巻取装
置のシートベルトの横断面図である。
【図9】本発明に係る第4実施例のシートベルト巻取装
置のボビンおよび棒状部材の斜視図である。
【図10】図9に示すボビンの横断面図である。
【図11】本発明に係る第5実施例のシートベルト巻取
装置のボビンおよび棒状部材の斜視図である。
【図12】図11に示すボビンの縦断面図である。
【図13】本発明に係る第5実施例のシートベルト巻取
装置のシートベルトをボビンに巻き付けた状態を示す横
断面図である。
【図14】第5実施例においてシートベルトに引張力が
作用した場合の作動を説明する横断面図である。
【符号の説明】
1,30,40 シートベルト 2,31,41 端部 3 抜け止めピン 4 巻き付け部 5,33,35,43,45 折り返し部 10,50,70 ボビン 11,51,61,71 軸部 12,52,55,72 スリット 13,53,73 回転軸挿入孔 14,54,62,75 フランジ 15,76,78,79 溝 16,57 挿入部 20,60 ピン(ベルト係止部材) 32,34,36,42,44,46 重畳部 37,47 仮縫い部 56 リブ 58 段部 74 フランジ嵌合部 77,78 溝 79 鋼球

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緊急時に回転がロックされるボビンと、
    このボビンに巻き付けられるシートベルトとを備えるシ
    ートベルト巻取装置において、 前記ボビンには巻き付けられた前記シートベルトを挟装
    するようにフランジが立設され、 前記両フランジには周方向に所定の長さに延びる溝が互
    いに対向するように削設され、 前記両溝間にベルト係止部材が架け渡された状態で、前
    記両溝の端部に前記ベルト係止部材が嵌合し、 前記ベルト係止部材は前記溝内を周方向に移動可能であ
    り、 前記シートベルトは前記ボビンに巻き付けられた後、前
    記ベルト係止部材に係止された部分で折り返され、 更に折り返し部上に引き続き巻き付けられることを特徴
    とするシートベルト巻取装置。
  2. 【請求項2】 前記フランジが前記ボビンに対して前記
    ボビンの軸線回りに相対回転可能に嵌合させられてお
    り、 前記ベルト係止部材はその両端部が前記溝内を所定の距
    離変位したときに前記フランジに係止されるようになっ
    ており、 かつ前記フランジは、所定の値以上の回転トルクが作用
    したときに前記ボビンに対する回転抵抗に抗しながら回
    転するようにされていることを特徴とする請求項1に記
    載のシートベルト巻取装置。
JP6300109A 1994-11-10 1994-11-10 シートベルト巻取装置 Pending JPH08133010A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6300109A JPH08133010A (ja) 1994-11-10 1994-11-10 シートベルト巻取装置
US08/551,415 US5630561A (en) 1994-11-10 1995-11-01 Webbing Retractor
DE19541837A DE19541837C2 (de) 1994-11-10 1995-11-09 Sicherheitsgurtaufroller mit einem Gurtkraftbegrenzer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6300109A JPH08133010A (ja) 1994-11-10 1994-11-10 シートベルト巻取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08133010A true JPH08133010A (ja) 1996-05-28

Family

ID=17880834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6300109A Pending JPH08133010A (ja) 1994-11-10 1994-11-10 シートベルト巻取装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5630561A (ja)
JP (1) JPH08133010A (ja)
DE (1) DE19541837C2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007186208A (ja) * 1997-12-22 2007-07-26 Takata Corp ベルト巻取構造
KR100923057B1 (ko) * 2008-06-03 2009-10-22 한일이화주식회사 카고스크린용 홀딩바
JP2020044157A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 サンコー株式会社 安全帯用巻取器及びこれを用いた墜落制止器具
KR102248061B1 (ko) * 2019-10-24 2021-05-04 주식회사 서연이화 차량용 카고 스크린

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19706108C2 (de) * 1996-02-16 2002-01-10 Nsk Ltd Sicherheitsgurtaufroller
DE29605115U1 (de) * 1996-03-19 1996-07-18 Trw Occupant Restraint Systems Gmbh, 73551 Alfdorf Gurtaufroller
US5984223A (en) * 1998-06-05 1999-11-16 Takata Corporation Seat belt retractor and its spool
GB2354208B (en) * 1999-09-17 2003-11-26 Breed Automotive Tech Retractor
GB2376664A (en) * 2001-06-19 2002-12-24 Breed Automotive Tech Spool for a vehicle safety restraint
GB0221493D0 (en) * 2002-09-17 2002-10-23 Glaxo Group Ltd Method for loading a medicament dispenser with a medicament carrier
DE102009015296A1 (de) * 2009-03-18 2010-09-23 Illinois Tool Works Inc., Glenview Sicherheitsgurteinrichtung
JP5539031B2 (ja) * 2010-05-28 2014-07-02 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
DE102010036092B4 (de) * 2010-08-27 2017-10-12 Illinois Tool Works, Inc. Sicherheitsgurteinrichtung

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3301503A (en) * 1965-01-11 1967-01-31 Joseph B Browning Retractable seat belt unit
US3369767A (en) * 1965-09-27 1968-02-20 Greenfield Company Seat belt retractor
US3432115A (en) * 1967-07-21 1969-03-11 Robbins Seat Belt Co Belt securing means
IT1014283B (it) * 1974-06-04 1977-04-20 Fiat Spa Dissipatore di energia per cinture di sicurezza di autoveicoli
US4254921A (en) * 1978-12-18 1981-03-10 Repa Feinstanzwerk Gmbh Winding shaft for a belt roll-up device for winding and unwinding a vehicle safety belt
JPS5619245U (ja) * 1979-07-19 1981-02-20
US4385736A (en) * 1980-03-26 1983-05-31 Fuji Kiko Kabushiki Kaisha Retractor for seat belt
JPS5721347A (en) * 1980-07-15 1982-02-04 Sankyo Co Ltd Cyclopropanecarboxylic ester
JPS6135063U (ja) * 1984-08-06 1986-03-04 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置用巻取軸
JPH01145760A (ja) * 1987-12-02 1989-06-07 Hitachi Ltd 文書作成装置
JPH0585305A (ja) * 1991-09-30 1993-04-06 Takata Kk シートベルトリトラクタ
DE9116514U1 (de) * 1991-10-24 1992-12-10 Carl F. Schroth Gmbh, 5760 Arnsberg Energiewandler für einen Sicherheitsgurt

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007186208A (ja) * 1997-12-22 2007-07-26 Takata Corp ベルト巻取構造
JP4495186B2 (ja) * 1997-12-22 2010-06-30 タカタ株式会社 ベルト巻取構造
KR100923057B1 (ko) * 2008-06-03 2009-10-22 한일이화주식회사 카고스크린용 홀딩바
JP2020044157A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 サンコー株式会社 安全帯用巻取器及びこれを用いた墜落制止器具
KR102248061B1 (ko) * 2019-10-24 2021-05-04 주식회사 서연이화 차량용 카고 스크린

Also Published As

Publication number Publication date
US5630561A (en) 1997-05-20
DE19541837A1 (de) 1996-05-15
DE19541837C2 (de) 1998-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100733042B1 (ko) 웨빙 권취장치
US7152824B2 (en) Seat belt retractor and seat belt device equipped with the same
EP1024064B1 (en) Seat belt retractor
JPH08133010A (ja) シートベルト巻取装置
US7232089B2 (en) Seat belt retractor
KR20040102101A (ko) 좌석 벨트 리트랙터
US20050061904A1 (en) Seatbelt retractor and seatbelt device
US10625709B2 (en) Seat belt retractor assembly
JPH1035411A (ja) シートベルト用リトラクター
JP4138136B2 (ja) シートベルト装置
JP2006507964A (ja) シートベルトリトラクタ
US6863234B2 (en) Seatbelt retractor
US6698678B2 (en) Webbing retractor and method of retracting webbing
JP3370397B2 (ja) シートベルト巻取装置
CN103963737B (zh) 用于安全带的卷收器、端盖、环形齿圈和安全带总成
WO2021241180A1 (ja) シートベルトリトラクタ及びシートベルト装置
JP7530713B2 (ja) シートベルトリトラクタ及びシートベルト装置
JP4526631B2 (ja) シートベルト装置
JP4514362B2 (ja) シートベルト装置
JP7503480B2 (ja) シートベルトリトラクタ及びシートベルト装置
US20230219520A1 (en) Webbing take-up device
JPH1170853A (ja) シートベルト用リトラクター
KR100456565B1 (ko) 차량용 로드 리미터
JP2019166901A (ja) シートベルト装置
KR100901266B1 (ko) 시트벨트 리트랙터의 에너지 흡수장치