JP4514362B2 - シートベルト装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の乗員等を座席に拘束するシートベルト装置に関し、詳しくは、エネルギー吸収機構付シートベルト用リトラクターを備えたシートベルト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の乗員等を座席に保持するためのシートベルト装置においては、急な加速、衝突又は減速に反応する慣性感知手段によって駆動されてウェビングの引き出しを物理的にロックする緊急ロック機構を備えて乗員を効果的及び安全に拘束するようにした緊急ロック式リトラクターが用いられている。
【0003】
このような緊急ロック式リトラクターとしては、例えば特公昭59−21624号公報等に開示されたシートベルト用リトラクターのように、ウェビングを巻装する巻取軸の一端に配設された係合部材が車両緊急時にリトラクターベースの被係合部に係合して前記巻取軸のウェビング引き出し方向の回転を阻止することができるロック手段を備えたものがある。
【0004】
そして、前記ロック手段においては、巻取軸が貫通するリトラクターベースの巻取軸貫通孔に形成された係止噛合部や、その巻取軸貫通孔に併設された内歯プレートに形成されたラチェット歯が被係合部として用いられる。巻取軸と共に回転するロックプレートや係止爪が係合部材として用いられる。車両緊急時にそれら係合部材と被係合部とが係合して巻取軸のウェビング引き出し方向の回転を阻止するように構成されている。
【0005】
しかしながら、衝突による衝撃力が大きいときには、衝突後の時間の経過とともにウェビング張力が増大するため、乗員の身体に急激な減速度を生じることになり、ウェビングから乗員にかかる負荷が大きくなる。そこで、ウェビングに作用する荷重が予め設定した所定値以上となった際、ウェビングを所定量繰出させることにより、乗員の身体に生じる衝撃を吸収するエネルギー吸収機構を備え、乗員の身体をより確実に保護するようにしたシートベルト用リトラクターも種々提案されている。このような構成のシートベルト用リトラクターとしては、特開昭46−7710号公報に記載された、「とくに安全ベルト用のエネルギー吸収装置」が知られている。
【0006】
前記エネルギー吸収機構は、ウェビングが巻装される略筒状のボビンと、該ボビンの中心を挿通すると共に一端側が前記ボビンに一体的に結合されてリトラクターベースに回転自在に支持される巻取軸と、この巻取軸の他端側に一体的に結合されるロッキングベースと、車両緊急時に前記ロッキングベースをリトラクターベースに係合させて前記ボビンのウェビング引き出し方向への回転を阻止する緊急ロック手段とを備えている。そして、前記緊急ロック手段の作動時に前記ボビンに作用するウェビング引き出し方向の荷重が所定以上になると、前記巻取軸が捩り変形を起こすことで前記ボビンのウェビング引き出し方向の回転を許容して衝撃エネルギーの吸収を行う。
すなわち、ボビンの中心を挿通する巻取軸は、所謂、トーションバー(捩り棒)で、ボビンに作用するウェビング引き出し方向の荷重が所定以上になると、該トーションバー自体が軸回りに捩れる。この捩れによってボビンがウェビング引き出し方向へ回転する分だけ、ウェビングの引き出しを許容し、ウェビングによる乗員拘束力を緩めて、ウェビングから乗員に作用する衝撃を緩和する。
【0007】
ただし、この場合のトーションバーの捩れ量(エネルギー吸収ストローク)は、規制されていない。捩れ量が規制されていないと、車室内スペースが小さな車両等においては、ウェビング繰出し量が多すぎたとき、乗員がいわゆるニ次衝突を引き起こす可能性がある。したがって、捩れ量を制限することが望ましい場合もある。
【0008】
特開平11−59330号公報には、トーションバーの捩れ量を所定以下に制限するストッパ部材を備えたシートベルト用リトラクターが開示されている。このリトラクターは、円盤状の係止爪ホルダーの、ボビンの端面に対向する面に、ボビン軸方向に沿って延びた円筒部を備えている。円筒部は、トーションバーが挿通されたボビンの孔に装着され、トーションバーの外周側に配置される。この円筒部の外周面にはねじが切られていて、その外周面上にストッパ部材が螺着されている。ストッパ部材は、初期状態において、係止爪ホルダーの円盤部から離れている。ストッパ部材の外周面には、径方向に突出する突起が設けられている。ストッパ部材の突起は、トーションバーが挿通されたボビンの孔の内面に設けられた凹部に嵌合している。
係止爪ホルダーがリトラクターベースに対して固定された状態でボビンがウェビング引き出し方向に回転されると、ストッパ部材は、ボビンと一体的に回転されると共に、係止爪ホルダーの円筒部外周面上を軸方向に移動される。このとき、トーションバーが捩られていくが、ストッパ部材が係止爪ホルダーの円盤部に当接してそれ以上回転・移動されなくなると、トーションバーもそれ以上捩られなくなる。こうして、ストッパ部材によってトーションバーの捩れ量を制限している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平11−59330号公報に開示されたシートベルト用リトラクターでは、ストッパ部材の突起が径方向に突出していたため、ボビン径が大きくなり、リトラクターが大型化する傾向があった。リトラクターの小型化のために、ストッパ部材の突起の突出量を小さくすると、ストッパ部材が係止爪ホルダーの円盤部に当接した状態でボビンにトルクが作用した際に、ボビンの凹部と係合突起との間の接触面積が小さいために両者間の当接圧力が過大になり、ボビンがその当接圧力に耐えられずに変形する可能性が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、大型化を招くことなく、エネルギー吸収ストロークを確実に制限できるリトラクターを備えたシートベルト装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、ウェビングが巻装されるボビンと、該ボビンの中心に装着されると共に一端側が前記ボビンに一体的に結合されてリトラクターベースに回転自在に支持される巻取軸と、該巻取軸の他端側に一体的に結合されるロッキングデバイスと、車両緊急時に前記ロッキングデバイスを前記リトラクターベースに係合させて前記ボビンのウェビング引き出し方向への回転を阻止する緊急ロック手段とを備え、
前記緊急ロック手段の作動時に前記ボビンに作用するウェビング引き出し方向の荷重が所定以上になると、前記巻取軸が捩り変形を起こすことで前記ボビンのウェビング引き出し方向の回転を許容して衝撃エネルギーの吸収を行うエネルギー吸収機構付シートベルト用リトラクターを備えたシートベルト装置であって、前記ロッキングデバイスが、前記ボビンの軸方向に沿って延びて外周面にはねじが切られた円筒部と、該円筒部の外周面上に螺着されて、回転することで前記円筒部軸方向に移動可能なストッパ部材とを有し、該ストッパ部材は、前記円筒部に螺着された本体と、該本体から少なくとも軸方向に突出した係合突起とを有し、前記ボビンには、前記係合突起が嵌合する軸方向穴が設けられたことを特徴とするエネルギー吸収機構付シートベルト用リトラクターを備えたシートベルト装置によって達成される。
【0011】
以上のようなシートベルト装置によれば、ストッパ部材の本体から軸方向に突出した係合突起が、ボビンに設けられた軸方向穴に十分な長さをもって嵌合している。すなわち、ストッパ部材の係合突起とボビンの軸方向穴との間の、ボビン回転方向の接触面積が大きい。したがって、ストッパ部材の回転・移動が阻止された状態でボビンにトルクが作用した際に、ストッパ部材の係合突起とボビンの軸方向穴との間の当接圧力が過大にないため、ボビンの変形もなく、エネルギー吸収ストロークを確実に制限できる。
また、このシートベルト装置によれば、ストッパ部材の係合突起の径方向突出量を増大することなく、係合突起とボビンとの間の、ボビン回転方向の接触面積を増すことができるので、リトラクターの大型化を招くことがない。
【0012】
なお、前記構成において、前記ボビンの軸方向穴が、前記ボビンの、前記ウェビングの端部を固定するために該端部を挿入されるスリットが設けられた位置とは異なる周方向位置に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、ボビンのデッドスペースにストッパ部材の係合突起を収容する軸方向穴を設けることで、デッドスペースを有効活用して、リトラクターの小型化を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るエネルギー吸収機構付シートベルト用リトラクターの分解斜視図であり、図2は図1のリトラクターの組立状態における要部断面図である。
図1に示すように、リトラクター10は、リトラクターベース11と、ウェビングが巻装される略円筒状のボビン13と、ボビン13内に装着されてボビン13の軸中心に沿って延びると共に一端側がそのボビン13に一体的に結合された巻取軸12と、巻取軸12の他端側に一体的に結合されたロッキングデバイス15とを備えている。
【0014】
リトラクターベース11は、車体に固定される背板11cの両側から左右の側板11a,11bが立ち上がり、略コ字状の断面を有するように金属板をプレス成形したものである。左右の側板11a,11bの対向位置には、ボビン13と組み合された巻取軸12が回転自在に橋架される、貫通孔11d,11eが設けられている。
リトラクターベース11の一方の側板11aの外側には、乗員を拘束するウェビングの緩みを除去するようにボビン13を回転させて衝突等の車両緊急時(すなわち事故等によって急な減速が発生したとき、或いはウェビングが急激に引き出されるとき等)にウェビングを緊張させる図示しないプリテンショナーと、ボビン13をウェビング巻取方向に常時付勢する図示しない巻取バネ装置とが装備される。リトラクターベース11の他方の側板11bの外側には、車両緊急時にロッキングデバイス15をリトラクターベース11に係合させてボビン13のウェビング引き出し方向への回転を阻止する緊急ロック手段60が装備される。緊急ロック手段60には、車両加速度検出手段やウェビング引き出し加速度検出手段等の、車両緊急時を検出するためのセンサが搭載されている。
【0015】
ボビン13は、鋳造、ダイキャスト又は射出成形により形成される。部品が大きいことから、鉄系の材料を使用すると重量が重くなるため、アルミダイキャストによって形成するのが一般的である。
ボビン13の周方向所定箇所には、ウェビングの端部を固定するためにウェビングの端部が挿入されるスリット13cが設けられている。
【0016】
ロッキングデバイス15は、ボビン13の端面に相対した円盤部15aを備えている。円盤部15aのボビン13に相対する側とは反対側の面には、係合部材としてのポール16が装着される。
リトラクターベース11の側板11bの貫通孔11e周縁部には、ポール16の係止歯16aが係合可能な内歯11fが形成されている。
緊急ロック手段60は、車両緊急時に、ポール16を回転させてポール16の係止歯16aをリトラクターベース11の内歯11fに係合させる。こうして、ロッキングデバイス15の回転を拘束して、ウェビング引き出し方向へのボビン13の回転を阻止する。
【0017】
巻取軸12の一端側には、ボビン13と一体回転可能な結合を果たすボビン結合部12aが形成され、他端側には、ロッキングデバイス15と一体回転可能な結合を果たすロッキングデバイス結合部12bが形成されている。巻取軸12は、前記結合部12a,12b間に所定以上のトルクが作用した際に、これら結合部12a,12b間の変形部12cが捩れ変形を起こすことにより、乗員の身体に作用する衝撃エネルギーの吸収を行うように構成されたエネルギー吸収手段である。
【0018】
ロッキングデバイス結合部12bは、トルクス形状(外周に凹凸が形成されたもので図示例では凹凸が6箇所ずつ)を呈していて、図2に示すように、ロッキングデバイス15のボビン13側の面に突設された円筒部15bのトルクス形状挿通穴18に嵌挿される。これにより、巻取軸12はロッキングデバイス15と一体回転可能に結合される。
ロッキングデバイス15の円筒部15bは、ボビン13の端面に形成された収納凹部13a内に配置されている。
【0019】
ロッキングデバイス15の円筒部15bの外周面には、ねじが切られていて、ストッパ部材17が螺着されている。ストッパ部材17は、円筒部15bに螺着された円筒状の本体17aと、本体17aの外周部に周方向に間隔をあけて1又は複数設けられ、本体17aから径方向及び軸方向に突出した係合突起17bとを備えている。
ストッパ部材17の本体17aは、その軸方向寸法が、円筒部15bの軸方向寸法より小さい。係合突起17bは、その軸方向寸法が、本体17aの軸方向寸法より大きく、ここでは約2倍になっている。係合突起17bの軸方向寸法を、本体17aの軸方向寸法の2倍程度ないしはそれ以上にすることもできる。
【0020】
ボビン13の収納凹部13aの外周側の、周方向に間隔をあけた所定箇所(ストッパ部材17の係合突起17bに対応する箇所)には、係合突起17bを受容する軸方向穴13bが設けられている。軸方向穴13bは、径方向に見て収納凹部13aに連通している。軸方向穴13bは、軸方向に見て収納凹部13aより深い。軸方向穴13bは、巻取軸12が装着されるボビン13の孔(軸中心孔)から径方向に間隔をあけた箇所に設けられている。軸方向穴13bは、図1に示したスリット13cが設けられた位置とは異なるボビン13の周方向位置に設けられている。
図2に示すように、巻取軸12が捩られていない初期状態においては、ストッパ部材17は、ロッキングデバイス15の円筒部15bの先端部に螺着している。この時、ストッパ部材17と、ロッキングデバイス15の円盤部15aとの間には隙間があいている。ストッパ部材17の係合突起17bは、ボビン13の軸方向穴13bに多少のガタをもって嵌合されており、ストッパ部材17はボビン13に対する相対回転を規制されている。ストッパ部材17の係合突起17bの軸方向に突出した部分は、ボビン13の軸方向穴13bの、収納凹部13aより深い部分に嵌合している。
【0021】
図3(B)は、ストッパ部材17の平面図である。本実施形態では、円筒状の本体17aから径方向及び軸方向に突出した係合突起17bが、本体17aの外周部の対向する位置に2個設けられている。図3(A)は、図3(B)におけるA−A断面図である。
図3(C)は、ロッキングデバイス15の円盤部15a及び円筒部15bを示す断面図である。ロッキングデバイス15は、堅固なロックを可能とするため、鋼材で形成され、場合によっては熱処理で強化されている。
ストッパ部材17も、鋼材で形成することが可能である。
【0022】
以下、本実施形態の作用について説明する。車両緊急時を検出する図示しないセンサがスイッチングされると、図1に示した緊急ロック手段60が、ポール16を回転させてポール16の係止歯16aをリトラクターベース11の内歯11fに係合させ、ロッキングデバイス15の回転を阻止する。この時、ボビン13も、巻取軸12を介してウェビング引き出し方向への回転を阻止される。しかし、ウェビングを引く力が増加すると、巻取軸12の変形部12cが捩れて、ボビン13が回転され、ウェビングが伸び出されていく。この時、ロッキングデバイス15の回転は阻止されたままである。
【0023】
すると、図2に示したストッパ部材17が、ボビン13とともに回転され、ロッキングデバイス15の円筒部15b上を、図中右方向に(ロッキングデバイス15の円盤部15aに向かう方向に)螺進する。この時、巻取軸12の変形部12cが更に捩れていく。
【0024】
そして、ストッパ部材17が、ロッキングデバイス15の円盤部15aに当接すると、それ以上ストッパ部材17が回転・螺進されなくなる。一方ボビン13は、ウェビングを引く力に応じたトルクが作用しているので、更に回転しようとする。この時、ボビン13の軸方向穴13b内面とストッパ部材17の係合突起との間の、回転方向当接部分で、ウェビングを引く力に応じたトルクを受けることになる。
【0025】
本実施形態によれば、ストッパ部材17の係合突起17bが、本体17aより軸方向に突出した十分な長さをもって、ボビン13の軸方向穴13b内面と当接するので、当接箇所において圧力が過大にならない。係合突起17bは、広い接触面積で、トルクを垂直に受ける。したがって、ボビン13が軸方向穴13bを起点として、ストッパ部材17によってこじられることがない。つまり、ストッパ部材17の回転が停止された後は、巻取軸12が更に捩られることはなく、巻取軸12の捩れ量を確実に規制できる。
また、本実施形態によれば、ストッパ部材17の係合突起17bを、径方向に大きく突出させる代わりに、径方向と軸方向とに突出量を分散して突出させているので、ボビン13の大径化及びリトラクターの大型化を招くことがない。
【0026】
また、本実施形態においては、ボビン13の軸方向穴13bが、スリット13cが設けられた位置とは異なる周方向位置であって、巻取軸12が装着されるボビン13の孔から径方向に間隔をあけた位置に設けられている。こうして、ボビン13のデッドスペースに、ストッパ部材17の係合突起17bを収容する軸方向穴13bを設けて、デッドスペースを有効活用することで、リトラクターのボビン軸方向寸法を小さくしている。
【0027】
図4に、本発明の第2実施形態に係るロッキングデバイスを示す。図4(A)、(B)に示すように、本実施形態のストッパ部材37は、平面視六角形状の本体37aと、本体37aの複数の(ここでは3個の)角部に設けられて本体37aから軸方向に突出した係合突起37bとを備えている。この係合突起37bは、本体37aから径方向には突出していない。ここでは、本体37aの、一つおきの角部に係合突起37bが設けられている。
本実施形態のストッパ部材37は、図3に示した第1実施形態のストッパ部材17に比較して、径方向の最大寸法を小さくできる。ロッキングデバイス35の円盤部35a及び円筒部35bの構造は、第1実施形態のロッキングデバイス15と同様とすることができる。
図5は、第2実施形態に係るリトラクター30の組立状態における要部断面図である。本実施形態では、ボビン33に設けられた収納凹部33aの底面に、ストッパ部材37の係合突起37bが嵌合する軸方向穴33bが設けられている。
【0028】
なお、本発明は前述した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、ストッパ部材がロッキングデバイスの円盤部に到達する以前に、そのストッパ部材の移動を止めるような部材(ワッシャー状のシム等)を、ロッキングデバイスの円盤部とストッパ部材の間に設けてもよい。こうすることで、設計変更等に伴う、エネルギー吸収ストロークの調整を容易に行える。
例えば、ストッパ部材の係合突起が嵌合するボビンの軸方向穴は、ボビンを軸方向に貫通していてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、大型化を招くことなく、エネルギー吸収ストロークを確実に制限できるリトラクターを備えたシートベルト装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るリトラクターを示す分解斜視図である。
【図2】図1のリトラクターの組立状態における要部断面図である。
【図3】ロッキングデバイスを説明する図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るリトラクターのロッキングデバイスを説明する図である。
【図5】第2実施形態に係るリトラクターの組立状態における要部断面図である。
【符号の説明】
10,30 シートベルト用リトラクター
11 リトラクターベース
12 巻取軸
13 ボビン
13a 収納凹部
13b 軸方向穴
15a,35a 円盤部
15b,35b 円筒部
17,37 ストッパ部材
17a,37a 本体
17b,37b 係合突起
Claims (2)
- ウェビングが巻装されるボビンと、該ボビンの中心に装着されると共に一端側が前記ボビンに一体的に結合されてリトラクターベースに回転自在に支持される巻取軸と、該巻取軸の他端側に一体的に結合されるロッキングデバイスと、車両緊急時に前記ロッキングデバイスを前記リトラクターベースに係合させて前記ボビンのウェビング引き出し方向への回転を阻止する緊急ロック手段とを備え、
前記緊急ロック手段の作動時に前記ボビンに作用するウェビング引き出し方向の荷重が所定以上になると、前記巻取軸が捩り変形を起こすことで前記ボビンのウェビング引き出し方向の回転を許容して衝撃エネルギーの吸収を行うエネルギー吸収機構付シートベルト用リトラクターを備えたシートベルト装置であって、前記ロッキングデバイスが、前記ボビンの軸方向に沿って延びて外周面にはねじが切られた円筒部と、該円筒部の外周面上に螺着されて、回転することで前記円筒部軸方向に移動可能なストッパ部材とを有し、該ストッパ部材は、前記円筒部に螺着された本体と、該本体から少なくとも軸方向に突出した係合突起とを有し、前記ボビンには、前記係合突起が嵌合する軸方向穴が設けられたことを特徴とするエネルギー吸収機構付シートベルト用リトラクターを備えたシートベルト装置。 - 前記ボビンの軸方向穴が、前記ボビンの、前記ウェビングの端部を固定するために該端部を挿入されるスリットが設けられた位置とは異なる周方向位置に設けられた請求項1に記載のエネルギー吸収機構付シートベルト用リトラクターを備えたシートベルト装置。
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