JPH08132615A - 記録ヘッド用基体並びに該記録ヘッド基体を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた画像記録装置 - Google Patents
記録ヘッド用基体並びに該記録ヘッド基体を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた画像記録装置Info
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- JPH08132615A JPH08132615A JP27101994A JP27101994A JPH08132615A JP H08132615 A JPH08132615 A JP H08132615A JP 27101994 A JP27101994 A JP 27101994A JP 27101994 A JP27101994 A JP 27101994A JP H08132615 A JPH08132615 A JP H08132615A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2202/00—Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
- B41J2202/01—Embodiments of or processes related to ink-jet heads
- B41J2202/13—Heads having an integrated circuit
Landscapes
- Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ロジック回路部の基体中におけるブロック駆
動の配線と偶奇駆動の配線部分の占有面積を低く抑える
ことができると共に、共通配線部抵抗値も低く抑えるこ
とができ、低いオペレーション電圧で全吐時での安定吐
出が可能で、発熱体素子の耐久寿命を長くすることがで
きる発熱記録ヘッドを提供する。 【構成】 アルミ電極217に接続されたアルミ電極1
を形成し、アルミ電極220との間に層間絶縁膜18を
形成したことにより、電極部分の電気抵抗を大幅に低下
させることが可能となり、ロジック回路の占有面積が配
線引き回し分だけ小さくできる。さらに、駆動トランジ
スタ12から発熱体素子間の配線は、アルミ電極217
で配線され、特に素子の共通配線部はアルミ電極217
とアルミ電極層の2層で構成可能となったため、共通配
線部の抵抗を略1/2に減らす事ができる。
動の配線と偶奇駆動の配線部分の占有面積を低く抑える
ことができると共に、共通配線部抵抗値も低く抑えるこ
とができ、低いオペレーション電圧で全吐時での安定吐
出が可能で、発熱体素子の耐久寿命を長くすることがで
きる発熱記録ヘッドを提供する。 【構成】 アルミ電極217に接続されたアルミ電極1
を形成し、アルミ電極220との間に層間絶縁膜18を
形成したことにより、電極部分の電気抵抗を大幅に低下
させることが可能となり、ロジック回路の占有面積が配
線引き回し分だけ小さくできる。さらに、駆動トランジ
スタ12から発熱体素子間の配線は、アルミ電極217
で配線され、特に素子の共通配線部はアルミ電極217
とアルミ電極層の2層で構成可能となったため、共通配
線部の抵抗を略1/2に減らす事ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録ヘッド用基体並びに
該記録ヘッド基体を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッド
を用いた画像記録装置に関し、特にインクジェットプリ
ンタに最適な記録ヘッド用基体並びに該記録ヘッド基体
を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた画像記録
装置に関するものである。
該記録ヘッド基体を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッド
を用いた画像記録装置に関し、特にインクジェットプリ
ンタに最適な記録ヘッド用基体並びに該記録ヘッド基体
を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた画像記録
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ装置、ワードプロ
セッサ、ホストコンピュータの出力用プリンタ、ビデオ
出力用プリンタなどの記録装置では、熱を利用して紙な
どの記録媒体に記録が行なわれる。例えば、インクジェ
ット記録方式の記録装置であれば、記録信号に応じて熱
によってインクを発泡させ、この発泡エネルギーによっ
てインクを吐出口から吐出させる事により記録が行なわ
れる。また、感熱紙に対する記録や熱転写方式による記
録でも熱が使用される。
セッサ、ホストコンピュータの出力用プリンタ、ビデオ
出力用プリンタなどの記録装置では、熱を利用して紙な
どの記録媒体に記録が行なわれる。例えば、インクジェ
ット記録方式の記録装置であれば、記録信号に応じて熱
によってインクを発泡させ、この発泡エネルギーによっ
てインクを吐出口から吐出させる事により記録が行なわ
れる。また、感熱紙に対する記録や熱転写方式による記
録でも熱が使用される。
【0003】これらの熱を利用した記録の場合、シリコ
ンなどの基板上に熱源である電気熱変換素子を集積した
記録ヘッドが使用されており、例えば駆動に用いられる
記録用機能素子をシリコン基板上に一体的に設けられて
いる例が多々あった。特にこのうちインクジェット方式
のプリンタは、そのプリント時に発生する騒音を無視で
きる程度に小さくできるとともに、高速プリントも可能
であり、しかも特別な処理を必要とせずにいわゆる普通
紙に定着してプリントできるなどの長所があることから
近年注目を集めてきた。
ンなどの基板上に熱源である電気熱変換素子を集積した
記録ヘッドが使用されており、例えば駆動に用いられる
記録用機能素子をシリコン基板上に一体的に設けられて
いる例が多々あった。特にこのうちインクジェット方式
のプリンタは、そのプリント時に発生する騒音を無視で
きる程度に小さくできるとともに、高速プリントも可能
であり、しかも特別な処理を必要とせずにいわゆる普通
紙に定着してプリントできるなどの長所があることから
近年注目を集めてきた。
【0004】その中で、例えば、特開昭54−5183
7号公報、ドイツ特許公開(DOLS)第284306
4号公報に記載されているインクジェットプリント方法
は、熱エネルギーを液体に作用させて、インク吐出のた
めの原動力を得るという点において、他のインクジェッ
ト方式に従うプリント方法とは異なる特徴を有してい
る。
7号公報、ドイツ特許公開(DOLS)第284306
4号公報に記載されているインクジェットプリント方法
は、熱エネルギーを液体に作用させて、インク吐出のた
めの原動力を得るという点において、他のインクジェッ
ト方式に従うプリント方法とは異なる特徴を有してい
る。
【0005】即ち、上記の公開公報に開示されているプ
リント方法によれば、熱エネルギーの作用を受けた液体
が急峻な体積の増大を伴う状態変化を起し、その状態変
化によって生じる作用力によって、プリンタの記録ヘッ
ド部先端のオリフィスから液体が吐出されて、飛翔液滴
が形成され、その液滴が記録用紙などの記録媒体に付着
して記録が行われる。
リント方法によれば、熱エネルギーの作用を受けた液体
が急峻な体積の増大を伴う状態変化を起し、その状態変
化によって生じる作用力によって、プリンタの記録ヘッ
ド部先端のオリフィスから液体が吐出されて、飛翔液滴
が形成され、その液滴が記録用紙などの記録媒体に付着
して記録が行われる。
【0006】殊に、DOLS第2843064号公報に
開示されているインクジェットプリント方法によれば、
いわゆるドロップ−オン−デマンドのプリント方法に極
めて有効に適用されるばかりでなく、記録ヘッドを容易
にラインプリンタ型の高密度にマルチオリフィス化され
たヘッドに具現化できるので、高解像度、高品質の画像
を高速で得られるという特徴を有している。
開示されているインクジェットプリント方法によれば、
いわゆるドロップ−オン−デマンドのプリント方法に極
めて有効に適用されるばかりでなく、記録ヘッドを容易
にラインプリンタ型の高密度にマルチオリフィス化され
たヘッドに具現化できるので、高解像度、高品質の画像
を高速で得られるという特徴を有している。
【0007】以上のプリント方法に適用されるプリンタ
装置の記録ヘッドは、液滴を吐出するために設けられた
オリフィスと、このオリフィスに連通し、液滴を吐出す
るための熱エネルギーが液体に作用する部分である熱作
用部を構成の一部とする液流とを有するインク吐出部
と、熱エネルギーを発生する手段としての電気熱変換体
(発熱材)とを具備している記録ヘッド基体を含むもの
である。
装置の記録ヘッドは、液滴を吐出するために設けられた
オリフィスと、このオリフィスに連通し、液滴を吐出す
るための熱エネルギーが液体に作用する部分である熱作
用部を構成の一部とする液流とを有するインク吐出部
と、熱エネルギーを発生する手段としての電気熱変換体
(発熱材)とを具備している記録ヘッド基体を含むもの
である。
【0008】このような記録ヘッド基体には、一列に配
列された複数の発熱体と、1対1で対応してその発熱体
を入力画像データに応じてそれぞれ駆動させるドライバ
と、順次入力される画像データを各ドライバに並列に出
力するため発熱体の数と同一ビット数の画像データを一
時的に格納するシフトレジスタと、そのシフトレジスタ
から出力されるデータを一時記憶するラッチ回路とが、
同一基板上に設けてられている。このような同一基板上
に設けられた記録ヘッド基体は、シリコン基板にBi−
CMOSと呼ばれるバイポータトランジスタとC−MO
Sトランジスタの混在するIC上に発熱素子を形成して
記録ヘッド基体を構成する。
列された複数の発熱体と、1対1で対応してその発熱体
を入力画像データに応じてそれぞれ駆動させるドライバ
と、順次入力される画像データを各ドライバに並列に出
力するため発熱体の数と同一ビット数の画像データを一
時的に格納するシフトレジスタと、そのシフトレジスタ
から出力されるデータを一時記憶するラッチ回路とが、
同一基板上に設けてられている。このような同一基板上
に設けられた記録ヘッド基体は、シリコン基板にBi−
CMOSと呼ばれるバイポータトランジスタとC−MO
Sトランジスタの混在するIC上に発熱素子を形成して
記録ヘッド基体を構成する。
【0009】図6を用いて、従来のこの種のインクジェ
ットプリンタで用いられている記録ヘッド用基体の構造
を詳しく説明する。図6は従来のこの種の記録ヘッド基
体の断面図である。図6に示すように、P導電体のSi
基板201にAsなどのドーパントをイオンプラド用基
体の構造を詳しく説明する。図6は従来のこの種の記録
ヘッド基体の断面図である。
ットプリンタで用いられている記録ヘッド用基体の構造
を詳しく説明する。図6は従来のこの種の記録ヘッド基
体の断面図である。図6に示すように、P導電体のSi
基板201にAsなどのドーパントをイオンプラド用基
体の構造を詳しく説明する。図6は従来のこの種の記録
ヘッド基体の断面図である。
【0010】図6に示すように、P導電体のSi基板2
01にAsなどのドーパントをイオンプランテーション
及び拡散の手段により導入し、N型エピタキシャル層2
03を形成する。さらに、N型エピタキシャル層203
にB等の不純物を導入し、P型ウエル領域204を形成
する。その後、フォトリソグラフィと酸化拡散及びイオ
ンプランテーション等の不純物導入を繰り返してN型エ
ピタキシャル領域にp−MOS250、P型ウエル領域
にn−MOS251が構成される。p−MOS250及
びn−MOS251は、それぞれ厚さ数百Åのゲート絶
縁膜208を介してCVD法で堆積したポリシリコンに
よるゲート配線215及びN型あるいはP型の不純物導
入したソース領域205、ドレイン領域206で構成さ
れる。
01にAsなどのドーパントをイオンプランテーション
及び拡散の手段により導入し、N型エピタキシャル層2
03を形成する。さらに、N型エピタキシャル層203
にB等の不純物を導入し、P型ウエル領域204を形成
する。その後、フォトリソグラフィと酸化拡散及びイオ
ンプランテーション等の不純物導入を繰り返してN型エ
ピタキシャル領域にp−MOS250、P型ウエル領域
にn−MOS251が構成される。p−MOS250及
びn−MOS251は、それぞれ厚さ数百Åのゲート絶
縁膜208を介してCVD法で堆積したポリシリコンに
よるゲート配線215及びN型あるいはP型の不純物導
入したソース領域205、ドレイン領域206で構成さ
れる。
【0011】以上のMOSトランジスタによりラッチ回
路やシフトレジスタ(S/R)等のロジック部が構成さ
れる。また、発熱素子のドライバとなるNPN型パワー
トランジスタ252は、やはり不純物導入及び拡散等の
工程によりN型エピタキシャル層中に、コレクタ領域2
11、ベース領域212、エミッタ領域213などで構
成される。
路やシフトレジスタ(S/R)等のロジック部が構成さ
れる。また、発熱素子のドライバとなるNPN型パワー
トランジスタ252は、やはり不純物導入及び拡散等の
工程によりN型エピタキシャル層中に、コレクタ領域2
11、ベース領域212、エミッタ領域213などで構
成される。
【0012】また、各素子間は、フィールド酸化によ
り、酸化膜分離領域253を形成し素子分離されてい
る。このフィールド酸化膜は、Ta膜である発熱素子2
55下においては、一層目の畜熱層214として作用す
る。各素子が形成された後、層間絶縁膜216がCVD
法でPSG、BPSGで堆積され、熱処理により平坦化
処理等されてからコンタクトホールを介し、一層目のア
ルミ電極217でロジック回路250、251の配線と
パワートランジスタ252の配線がされている。その
後、プラズマCVD法によるSiO等の層間絶縁膜21
8が堆積形成されている。この層間絶縁膜218にはス
ルーホールが開口され、熱変換素子の配線とそれらと駆
動トランジスタを接続するアルミ電極層220が配線さ
れている。そして、ヒータ層219と2層目のアルミ電
極218を形成している。
り、酸化膜分離領域253を形成し素子分離されてい
る。このフィールド酸化膜は、Ta膜である発熱素子2
55下においては、一層目の畜熱層214として作用す
る。各素子が形成された後、層間絶縁膜216がCVD
法でPSG、BPSGで堆積され、熱処理により平坦化
処理等されてからコンタクトホールを介し、一層目のア
ルミ電極217でロジック回路250、251の配線と
パワートランジスタ252の配線がされている。その
後、プラズマCVD法によるSiO等の層間絶縁膜21
8が堆積形成されている。この層間絶縁膜218にはス
ルーホールが開口され、熱変換素子の配線とそれらと駆
動トランジスタを接続するアルミ電極層220が配線さ
れている。そして、ヒータ層219と2層目のアルミ電
極218を形成している。
【0013】保護膜221は、プラズマCVD法によS
iN膜が形成されている。最上層には耐キヤビテーショ
ン膜222が、Ta等で堆積され、パッド部254を開
口して形成する。また、220は別のAl(アルミ)電
極である。このように、従来、熱変換素子群を有し、素
子駆動用のパワートランジスタ及び、シフトレジスタと
ラッチよりなる印字信号に対して、選択的に素子を駆動
させるためのロジック回路が一体となった構造となって
いる。
iN膜が形成されている。最上層には耐キヤビテーショ
ン膜222が、Ta等で堆積され、パッド部254を開
口して形成する。また、220は別のAl(アルミ)電
極である。このように、従来、熱変換素子群を有し、素
子駆動用のパワートランジスタ及び、シフトレジスタと
ラッチよりなる印字信号に対して、選択的に素子を駆動
させるためのロジック回路が一体となった構造となって
いる。
【0014】図7及び図8は従来の64個の記録素子を
備える記録ヘッド基体の内部等価回路図である。図7は
記録ヘッドを単純駆動する場合の回路構成を、図8は8
ブロック×8ヒートの駆動で、かつ偶奇で、発熱体の駆
動を別にする場合の回路構成を示している。図におい
て、ヒータ1〜64は一列に64個配列された発熱体で
あり、パワートランジスタでオン/オフされる。このパ
ワートランジスタは、ラッチ回路にセットされた員さq
晦データに従って駆動制御される。このラッチ回路ヘの
ラッチデータはシフトレジスタよりシリアル−パラレル
変換されて供給される。
備える記録ヘッド基体の内部等価回路図である。図7は
記録ヘッドを単純駆動する場合の回路構成を、図8は8
ブロック×8ヒートの駆動で、かつ偶奇で、発熱体の駆
動を別にする場合の回路構成を示している。図におい
て、ヒータ1〜64は一列に64個配列された発熱体で
あり、パワートランジスタでオン/オフされる。このパ
ワートランジスタは、ラッチ回路にセットされた員さq
晦データに従って駆動制御される。このラッチ回路ヘの
ラッチデータはシフトレジスタよりシリアル−パラレル
変換されて供給される。
【0015】ここで、インクジェットプリンタにおいて
は同時にインクを吐出する素子数を減らすことにより、
インクタンクからのインク供給が記録画像の品位に影響
を与えることがなくなるので、図8の回路構成とするこ
とにより高品位が画像記録が得られる。従って、記録ヘ
ッド内に備えられた複数の記録素子を異なるタイミング
で動作させるために複数ブロックに分割し、かつ、隣接
し合う記録素子からインクを同時に吐出させないように
配慮されている。
は同時にインクを吐出する素子数を減らすことにより、
インクタンクからのインク供給が記録画像の品位に影響
を与えることがなくなるので、図8の回路構成とするこ
とにより高品位が画像記録が得られる。従って、記録ヘ
ッド内に備えられた複数の記録素子を異なるタイミング
で動作させるために複数ブロックに分割し、かつ、隣接
し合う記録素子からインクを同時に吐出させないように
配慮されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例では、アルミ電極217でロジック回路と駆動
トランジスタの配線を、アルミ電極220で熱変換素子
の配線のみを行っているため、下記2つの欠点があっ
た。 (1)形状面 ヘッド基体は、コスト面からなるべく小さい事が望まれ
るが、従来歩上述したような構造であるため、小型化の
面で制約があった。例えば、5インチウェハ上に200
個配置できる基体と、100個しか配置できない基体で
は、100個取りの方が倍のコストとなる。
た従来例では、アルミ電極217でロジック回路と駆動
トランジスタの配線を、アルミ電極220で熱変換素子
の配線のみを行っているため、下記2つの欠点があっ
た。 (1)形状面 ヘッド基体は、コスト面からなるべく小さい事が望まれ
るが、従来歩上述したような構造であるため、小型化の
面で制約があった。例えば、5インチウェハ上に200
個配置できる基体と、100個しか配置できない基体で
は、100個取りの方が倍のコストとなる。
【0017】ロジック回路部のシリコン基板上の占有面
積は、駆動方式と付加機能によって大きく異なる。例え
ば、図7の単純駆動と、図8のように、8ブロック×8
ヒートの駆動で、かつ偶奇で、発熱体の駆動を別にする
ような場合、AL1の配線面積は図8の方が図7の場合
に比し約1.5倍程広くなる。 (2)発熱体素子の共通配線部電圧降下 ヘッド基体内の共通配線部による電圧降下は、発熱素子
の寿命から、小さい程望ましく、できれば0.5V以下
に設計したい。この理由は、図8の例で説明すると、図
8の場合、8ブロック×8ヒートの駆動であるため、最
大同時ヒート数は8本であり、最大同時ヒートと単吐で
は、共通配線部の電圧降下は、8本×0.2Ω×200
mA=0.32V(0.2Ωは、共通配線部の抵抗値、
200mAは発熱体1本辺りの電流値)となる。
積は、駆動方式と付加機能によって大きく異なる。例え
ば、図7の単純駆動と、図8のように、8ブロック×8
ヒートの駆動で、かつ偶奇で、発熱体の駆動を別にする
ような場合、AL1の配線面積は図8の方が図7の場合
に比し約1.5倍程広くなる。 (2)発熱体素子の共通配線部電圧降下 ヘッド基体内の共通配線部による電圧降下は、発熱素子
の寿命から、小さい程望ましく、できれば0.5V以下
に設計したい。この理由は、図8の例で説明すると、図
8の場合、8ブロック×8ヒートの駆動であるため、最
大同時ヒート数は8本であり、最大同時ヒートと単吐で
は、共通配線部の電圧降下は、8本×0.2Ω×200
mA=0.32V(0.2Ωは、共通配線部の抵抗値、
200mAは発熱体1本辺りの電流値)となる。
【0018】吐出は、最大同時ヒートの時に安定して、
インクが飛ばなければならないため、オペレーション電
圧は、単吐出の安定電圧に0.32Vアップした電圧を
最低印加しなければならないが、オペレーション電圧が
高い程、発熱体素子の寿命を縮める事になる。寿命が縮
まる理由は、印加エネルギーが大きくなってヒータ自身
の寿命が短くなるためと、発泡パワーか大きくなって、
キャビテーションが強くなるためである。
インクが飛ばなければならないため、オペレーション電
圧は、単吐出の安定電圧に0.32Vアップした電圧を
最低印加しなければならないが、オペレーション電圧が
高い程、発熱体素子の寿命を縮める事になる。寿命が縮
まる理由は、印加エネルギーが大きくなってヒータ自身
の寿命が短くなるためと、発泡パワーか大きくなって、
キャビテーションが強くなるためである。
【0019】以上から共通配線部の抵抗は、できるだけ
小さい方が望ましい。
小さい方が望ましい。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決することを目的としてなされたもので、上述した課
題を解決する一手段として以下の構成を備える。即ち、
熱エネルギーを発生するための電気熱変換素子群と、前
記電気熱変換素子と同数の熱変換素子駆動用パワートラ
ンジスタと、記録信号に従って駆動すべき前記電気熱変
換素子を選択するための選択回路とをシリコン基板上に
形成して記録ヘッド用基体であって、前記電気熱変換素
子を、電気絶縁性の層間膜と電気抵抗性の発熱層と電気
絶縁性の保護膜とを積層して構成し、前記電気熱変換素
子の配線と選択回路間を配線する電気導体層を、3層以
上の電気導体層で構成すると共に、前記電気導体層の中
間層の上下を絶縁膜で挟み、かつ、当該中間層は他の上
下の電気導体層とスルーホールを介してのみ電気的に接
続されていることを特徴とする。
解決することを目的としてなされたもので、上述した課
題を解決する一手段として以下の構成を備える。即ち、
熱エネルギーを発生するための電気熱変換素子群と、前
記電気熱変換素子と同数の熱変換素子駆動用パワートラ
ンジスタと、記録信号に従って駆動すべき前記電気熱変
換素子を選択するための選択回路とをシリコン基板上に
形成して記録ヘッド用基体であって、前記電気熱変換素
子を、電気絶縁性の層間膜と電気抵抗性の発熱層と電気
絶縁性の保護膜とを積層して構成し、前記電気熱変換素
子の配線と選択回路間を配線する電気導体層を、3層以
上の電気導体層で構成すると共に、前記電気導体層の中
間層の上下を絶縁膜で挟み、かつ、当該中間層は他の上
下の電気導体層とスルーホールを介してのみ電気的に接
続されていることを特徴とする。
【0021】又は、熱エネルギーを発生するための電気
熱変換素子群を有し、前記電気熱変換素子と同数の熱変
換素子駆動用パワートランジスタと共にシフトレジスタ
とラッチから成る記録情報信号により熱変換素子を選択
するためのロジック回路を有するシリコン基板上に電気
絶縁性の層間膜と電気抵抗性の発熱層と電気絶縁性の保
護膜とを積層して、電気熱変換素子を構成した記録ヘッ
ド用基体において、電気熱変換素子の配線とロジックI
C間を配線する電気導体層が少なくとも3層の電気導体
層で構成され、中間層の上下を共に絶縁膜で挟み当該中
間層を他の電気導体層とスルーホールを介してのみ電気
的に接続してなることを特徴とする。
熱変換素子群を有し、前記電気熱変換素子と同数の熱変
換素子駆動用パワートランジスタと共にシフトレジスタ
とラッチから成る記録情報信号により熱変換素子を選択
するためのロジック回路を有するシリコン基板上に電気
絶縁性の層間膜と電気抵抗性の発熱層と電気絶縁性の保
護膜とを積層して、電気熱変換素子を構成した記録ヘッ
ド用基体において、電気熱変換素子の配線とロジックI
C間を配線する電気導体層が少なくとも3層の電気導体
層で構成され、中間層の上下を共に絶縁膜で挟み当該中
間層を他の電気導体層とスルーホールを介してのみ電気
的に接続してなることを特徴とする。
【0022】
【作用】以上の構成において、ロジック回路部の基体中
におけるブロック駆動の配線と偶奇駆動の配線部分の占
有面積を低く抑えることができる。また、共通配線部抵
抗値も低く抑えることができ、低いオペレーション電圧
で全吐時での安定吐出が可能になり、発熱体素子の耐久
寿命を長くすることができる。ク回路部の配線と、駆動
トランジスタの配線、AL2で発熱体素子の配線を行な
っているが、以上の構成によれば、ロジック回路部の配
線を二次元化して配線密度を上げ、ロジック回路部の基
板に占める面積を減らし、さらに従来の1/2の配線抵
抗値を可能とできる。
におけるブロック駆動の配線と偶奇駆動の配線部分の占
有面積を低く抑えることができる。また、共通配線部抵
抗値も低く抑えることができ、低いオペレーション電圧
で全吐時での安定吐出が可能になり、発熱体素子の耐久
寿命を長くすることができる。ク回路部の配線と、駆動
トランジスタの配線、AL2で発熱体素子の配線を行な
っているが、以上の構成によれば、ロジック回路部の配
線を二次元化して配線密度を上げ、ロジック回路部の基
板に占める面積を減らし、さらに従来の1/2の配線抵
抗値を可能とできる。
【0023】
【実施例】以下添付図面を参照して本発明に係る一実施
例を詳細に説明する。 <装置本体の概略説明>図1は、本発明の代表的な実施
例であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要
を示す外観斜視図である。図1において、駆動モータ5
013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜
5011を介して回転するリードスクリュー5005の
螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン
(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて
矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、
記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体
型インクジェットカートリッジIJCが搭載されてい
る。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動
方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押
圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリ
ッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モ
ータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホーム
ポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJH
の前面をキャップするキャップ部材5022を支持する
部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器
で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引
回復を行う。5017はクリーニングブレードで、50
19はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材で
あり、本体支持板5018にこれらが支持されている。
ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレー
ドが本例に適用できることは言うまでもない。又、50
21は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キ
ャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動
し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公
知の伝達機構で移動制御される。
例を詳細に説明する。 <装置本体の概略説明>図1は、本発明の代表的な実施
例であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要
を示す外観斜視図である。図1において、駆動モータ5
013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜
5011を介して回転するリードスクリュー5005の
螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン
(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて
矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、
記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体
型インクジェットカートリッジIJCが搭載されてい
る。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動
方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押
圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリ
ッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モ
ータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホーム
ポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJH
の前面をキャップするキャップ部材5022を支持する
部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器
で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引
回復を行う。5017はクリーニングブレードで、50
19はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材で
あり、本体支持板5018にこれらが支持されている。
ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレー
ドが本例に適用できることは言うまでもない。又、50
21は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キ
ャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動
し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公
知の伝達機構で移動制御される。
【0024】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。 <制御構成の説明>次に、上述した装置の記録制御を実
行するための制御構成について説明する。
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。 <制御構成の説明>次に、上述した装置の記録制御を実
行するための制御構成について説明する。
【0025】図2はインクジェットプリンタIJRAの
制御回路の構成を示すブロック図である。図2におい
て、1700は記録信号を入力するインタフェース、1
701はMPU、1702はMPU1701が実行する
制御プログラムを格納するROM、1703は各種デー
タ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)
を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッド
IJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレ
イ(G.A.)であり、インタフェース1700、MP
U1701、RAM1703間のデータ転送制御も行
う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャ
リアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータ
である。1705は記録ヘッドIJHを駆動するヘッド
ドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1
709、キャリアモータ1710を駆動するためのモー
タドライバである。
制御回路の構成を示すブロック図である。図2におい
て、1700は記録信号を入力するインタフェース、1
701はMPU、1702はMPU1701が実行する
制御プログラムを格納するROM、1703は各種デー
タ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)
を保存しておくDRAMである。1704は記録ヘッド
IJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレ
イ(G.A.)であり、インタフェース1700、MP
U1701、RAM1703間のデータ転送制御も行
う。1710は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャ
リアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータ
である。1705は記録ヘッドIJHを駆動するヘッド
ドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1
709、キャリアモータ1710を駆動するためのモー
タドライバである。
【0026】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
フェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ17
04とMPU1701との間で記録信号がプリント用の
記録データに変換される。そして、モータドライバ17
06、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1
705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJH
が駆動され、記録が行われる。
フェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ17
04とMPU1701との間で記録信号がプリント用の
記録データに変換される。そして、モータドライバ17
06、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1
705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJH
が駆動され、記録が行われる。
【0027】<記録ヘッド用基体>本実施例において
も、記録ヘッド用基体上に形成される回路構成は上述し
た図7及び図8に示すものと同様であり、この基体上の
構造が異なっている。図3は本実施例の記録ヘッド用基
体の断面図である。図3において、上述した図6と同様
構成には同一番号を付し詳細説明を省略する。図3にお
いて上述した図6と異なる点は、ロジック回路部11の
1層目のアルミ電極217に新たなアルミ電極層1を設
けるとともに層間絶縁膜18を設ける事で、従来平面配
線であった物を多層配線にした点である。
も、記録ヘッド用基体上に形成される回路構成は上述し
た図7及び図8に示すものと同様であり、この基体上の
構造が異なっている。図3は本実施例の記録ヘッド用基
体の断面図である。図3において、上述した図6と同様
構成には同一番号を付し詳細説明を省略する。図3にお
いて上述した図6と異なる点は、ロジック回路部11の
1層目のアルミ電極217に新たなアルミ電極層1を設
けるとともに層間絶縁膜18を設ける事で、従来平面配
線であった物を多層配線にした点である。
【0028】即ち、アルミ電極217に接続されたアル
ミ電極1を形成し、アルミ電極220との間に層間絶縁
膜18を形成したことにより、電極部分の電気抵抗を大
幅に低下させることが可能となり、ロジック回路の占有
面積が配線引き回し分だけ小さくできる。さらに、駆動
トランジスタ12から発熱体素子間の配線は、アルミ電
極217で配線され、特に素子の共通配線部はアルミ電
極217とアルミ電極層の2層で構成可能となったた
め、共通配線部の抵抗を略1/2に減らす事ができた。
ミ電極1を形成し、アルミ電極220との間に層間絶縁
膜18を形成したことにより、電極部分の電気抵抗を大
幅に低下させることが可能となり、ロジック回路の占有
面積が配線引き回し分だけ小さくできる。さらに、駆動
トランジスタ12から発熱体素子間の配線は、アルミ電
極217で配線され、特に素子の共通配線部はアルミ電
極217とアルミ電極層の2層で構成可能となったた
め、共通配線部の抵抗を略1/2に減らす事ができた。
【0029】<記録ヘッドの構造>本実施例の図3の構
造を備える記録ヘッドの模式的斜視図を図4に、平面図
を図5に示す。図4において、20は100は記録ヘッ
ド用基体、500は吐出口、501はノズルとノズルを
区切る流路壁、502は天板、503はインクタンク
(不図示)から共通インク液室504にインクを供給す
るインク供給口、504は複数のノズルにインクを供給
する共通インク液室、505は流路である。
造を備える記録ヘッドの模式的斜視図を図4に、平面図
を図5に示す。図4において、20は100は記録ヘッ
ド用基体、500は吐出口、501はノズルとノズルを
区切る流路壁、502は天板、503はインクタンク
(不図示)から共通インク液室504にインクを供給す
るインク供給口、504は複数のノズルにインクを供給
する共通インク液室、505は流路である。
【0030】また、図5において、551は発熱素子
群、552は基板基部、553は発熱素子駆動電源のプ
ラス側電源を供給する共通配線、554は発熱素子を発
熱させる駆動パワートランジスタ、555は発熱素子駆
動電源の接地側共通配線、556はロジック回路パッド
群、557はロジック回路、558はロジック回路駆動
電源の接地側共通配線パッド、559はロジック回路駆
動電源のプラス側共通配線である。
群、552は基板基部、553は発熱素子駆動電源のプ
ラス側電源を供給する共通配線、554は発熱素子を発
熱させる駆動パワートランジスタ、555は発熱素子駆
動電源の接地側共通配線、556はロジック回路パッド
群、557はロジック回路、558はロジック回路駆動
電源の接地側共通配線パッド、559はロジック回路駆
動電源のプラス側共通配線である。
【0031】以上説明したように本実施例によれば、以
下の効果が達成できる。 (1)ロジック回路の密度アップ 図8のブロック図のヘッド基体においては、従来、ロジ
ック回路部の基体中におけるブロック駆動の配線と偶奇
駆動の配線部分の占有面積が図7のブロック図のヘッド
基体より大きかったが(ロジック回路部の約30%)、
本実施例のアルミ電極1層の電極を備える構造とする事
により、ほぼ同じ占有面積で設計することができる。
下の効果が達成できる。 (1)ロジック回路の密度アップ 図8のブロック図のヘッド基体においては、従来、ロジ
ック回路部の基体中におけるブロック駆動の配線と偶奇
駆動の配線部分の占有面積が図7のブロック図のヘッド
基体より大きかったが(ロジック回路部の約30%)、
本実施例のアルミ電極1層の電極を備える構造とする事
により、ほぼ同じ占有面積で設計することができる。
【0032】(2)共通配線部抵抗値ダウン 図6の構造の基体で本実施例の如くの128ヒータの図
8に示すヘッド基体を設計すると、駆動は8ブロック×
16ヒータとなり、共通配線部の抵抗値は、形状が大き
くなる事から0.6Ωとなる。この場合の電圧降下は、
16本×0.5Ω×200mA=1.60Vとなり、単
吐時の安定オペレーション電圧より、1.9V高く設定
しないと、全吐時での安定吐出はできないものとなって
しまう。発熱体素子の寿命は、共通配線部の電圧降下か
+0.5Vでは、109 パルス以上の寿命が可能である
が、+1.6Vアップでは、108 パルス以下の寿命と
なり、印刷装置としての特性を満足する事ができない。
8に示すヘッド基体を設計すると、駆動は8ブロック×
16ヒータとなり、共通配線部の抵抗値は、形状が大き
くなる事から0.6Ωとなる。この場合の電圧降下は、
16本×0.5Ω×200mA=1.60Vとなり、単
吐時の安定オペレーション電圧より、1.9V高く設定
しないと、全吐時での安定吐出はできないものとなって
しまう。発熱体素子の寿命は、共通配線部の電圧降下か
+0.5Vでは、109 パルス以上の寿命が可能である
が、+1.6Vアップでは、108 パルス以下の寿命と
なり、印刷装置としての特性を満足する事ができない。
【0033】これに対して本実施例の図3に示す構造の
アルミ電極層1を用いると、共通配線部の抵抗は、0.
3Ωになり、電圧降下を16本×0.3Ω×200mA
=0.8Vに抑えることができる。このため、オペレー
ション電圧を0.8V高めに設定するだけでよく、耐久
寿命も、十分印刷装置としての性能を満足することがで
きる。なお、記録ヘッド用基体における前記導体層の材
質は、上述の例に限定される者ではなく、Al,Ta,
Cu,Au,Ag,Fe,Ni,W,Ti,HfB2のい
ずれかの材質のいずれかの材質で形成させることがで
き、同様の作用効果を達成できる材質であれば任意の材
質を用いることができる。
アルミ電極層1を用いると、共通配線部の抵抗は、0.
3Ωになり、電圧降下を16本×0.3Ω×200mA
=0.8Vに抑えることができる。このため、オペレー
ション電圧を0.8V高めに設定するだけでよく、耐久
寿命も、十分印刷装置としての性能を満足することがで
きる。なお、記録ヘッド用基体における前記導体層の材
質は、上述の例に限定される者ではなく、Al,Ta,
Cu,Au,Ag,Fe,Ni,W,Ti,HfB2のい
ずれかの材質のいずれかの材質で形成させることがで
き、同様の作用効果を達成できる材質であれば任意の材
質を用いることができる。
【0034】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても、1つの機器から成る装置に適用
しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプログ
ラムを供給することによって達成される場合にも適用で
きることは言うまでもない。
システムに適用しても、1つの機器から成る装置に適用
しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプログ
ラムを供給することによって達成される場合にも適用で
きることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ロ
ジック回路部の基体中におけるブロック駆動の配線と偶
奇駆動の配線部分の占有面積を低く抑えることができ
る。また、共通配線部抵抗値も低く抑えることができ、
低いオペレーション電圧で全吐時での安定吐出が可能に
なり、発熱体素子の耐久寿命を長くすることができる。
ジック回路部の基体中におけるブロック駆動の配線と偶
奇駆動の配線部分の占有面積を低く抑えることができ
る。また、共通配線部抵抗値も低く抑えることができ、
低いオペレーション電圧で全吐時での安定吐出が可能に
なり、発熱体素子の耐久寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施例であるインクジェット
プリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図であ
る。
プリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図であ
る。
【図2】インクジェットプリンタIJRAの制御回路の
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る一実施例のヘッド基体の断面図で
ある。
ある。
【図4】本実施例によるインクジェット記録ヘッドの模
式的斜視図である。
式的斜視図である。
【図5】本実施例におけるヘッド基体の平面レイアウト
図である。
図である。
【図6】従来のヘッド基体の断面図である。
【図7】ハード基体のブロック図である。
【図8】多機能化ヘッド基体のブロック図である。
1、217、220 アルミ電極 18、216 層間絶縁膜 201 シリコン基板 202 N型埋込層 203 N型エピタキシャル層 204 P型ウエル層 205 ソース領域 206 ドレイン領域 211 コレクタ領域 212 ベース領域 213 エミッタ領域 214 畜熱層 215 ゲート電極 218 層間絶縁膜 219 抵抗層 221 保護膜 222 耐キャビテーション層 250 p−MOS 251 n−MOS 252 NPN型トランジスタ 253 酸化膜分離領域 254 パッド部 255 熱作用部 500 吐出口 501 流路壁 502 天板 503 インク供給口 504 共通インク液室 505 流路 551 発熱素子群 552 基板基部 553 発熱素子駆動電源のプラス側電源を供給する共
通配線 554 駆動パワートランジスタ 555 発熱素子駆動電源の接地側共通配線 556 ロジック回路パッド群 557 ロジック回路 558 ロジック回路駆動電源の接地側共通配線パッド 559 ロジック回路駆動電源のプラス側共通配線
通配線 554 駆動パワートランジスタ 555 発熱素子駆動電源の接地側共通配線 556 ロジック回路パッド群 557 ロジック回路 558 ロジック回路駆動電源の接地側共通配線パッド 559 ロジック回路駆動電源のプラス側共通配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三隅 義範 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 室岡 文夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 古川 達生 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 丸 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 熱エネルギーを発生するための電気熱変
換素子群と、 前記電気熱変換素子と同数の熱変換素子駆動用パワート
ランジスタと、 記録信号に従って駆動すべき前記電気熱変換素子を選択
するための選択回路とをシリコン基板上に形成した記録
ヘッド用基体であって、 前記電気熱変換素子を、電気絶縁性の層間膜と電気抵抗
性の発熱層と電気絶縁性の保護膜とを積層して構成し、 前記電気熱変換素子の配線と選択回路間を配線する電気
導体層を、3層以上の電気導体層で構成すると共に、前
記電気導体層の中間層の上下を絶縁膜で挟み、かつ、当
該中間層は他の上下の電気導体層とスルーホールを介し
てのみ電気的に接続されていることを特徴とする積層構
造を持つ記録ヘッド用基体。 - 【請求項2】 熱エネルギーを発生するための電気熱変
換素子群を有し、前記電気熱変換素子と同数の熱変換素
子駆動用パワートランジスタと共にシフトレジスタとラ
ッチから成る記録情報信号により熱変換素子を選択する
ためのロジック回路を有するシリコン基板上に電気絶縁
性の層間膜と電気抵抗性の発熱層と電気絶縁性の保護膜
とを積層して、電気熱変換素子を構成した記録ヘッド用
基体において、 電気熱変換素子の配線とロジックIC間を配線する電気
導体層が少なくとも3層の電気導体層で構成され、中間
層の上下を共に絶縁膜で挟み当該中間層を他の電気導体
層とスルーホールを介してのみ電気的に接続してなるこ
とを特徴とする記録ヘッド用基体。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の記録ヘッド
用基体において、 前記導体層の材質は、Al,Ta,Cu,Au,Ag,
Fe,Ni,W,Ti,HfB2 のいずれかの材質であ
ることを特徴とする請求項1記載の記録ヘッド用基体。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
の記録ヘッド用基体を用いたことを特徴とする記録ヘッ
ド。 - 【請求項5】 請求項4記載の記録ヘッドを備えること
を特徴とする画像記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27101994A JPH08132615A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 記録ヘッド用基体並びに該記録ヘッド基体を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた画像記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27101994A JPH08132615A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 記録ヘッド用基体並びに該記録ヘッド基体を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた画像記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08132615A true JPH08132615A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17494280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27101994A Withdrawn JPH08132615A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 記録ヘッド用基体並びに該記録ヘッド基体を用いた記録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた画像記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08132615A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001341316A (ja) * | 2000-06-02 | 2001-12-11 | Sony Corp | インクジェットヘッド及びその製造方法 |
JP2002052725A (ja) * | 2000-08-07 | 2002-02-19 | Sony Corp | プリンタ、プリンタヘッド及びプリンタヘッドの製造方法 |
JP2005212483A (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Samsung Electronics Co Ltd | インクジェットプリントヘッド及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-11-04 JP JP27101994A patent/JPH08132615A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001341316A (ja) * | 2000-06-02 | 2001-12-11 | Sony Corp | インクジェットヘッド及びその製造方法 |
JP2002052725A (ja) * | 2000-08-07 | 2002-02-19 | Sony Corp | プリンタ、プリンタヘッド及びプリンタヘッドの製造方法 |
JP2005212483A (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Samsung Electronics Co Ltd | インクジェットプリントヘッド及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |