JPH08132512A - 押出機及び材料の押出方法 - Google Patents

押出機及び材料の押出方法

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JPH08132512A
JPH08132512A JP6273227A JP27322794A JPH08132512A JP H08132512 A JPH08132512 A JP H08132512A JP 6273227 A JP6273227 A JP 6273227A JP 27322794 A JP27322794 A JP 27322794A JP H08132512 A JPH08132512 A JP H08132512A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤトレッド、ゴムシート、チューブなど
の押出物を作製するための押出機及び材料の押出方法を
提供する。 【構成】 押出機Aは、押出機バレル1の先から口金2
までの間に形成される流路3の途中に、当該流路3を流
れる材料のうち方向性を持ち得る材料について、平物押
出物の幅方向の中の異なる位置または筒状押出物の周方
向の中の異なる位置で配向を異ならせる配向制御流路1
0を設ける。また、材料の押出方法は、押出機Aを用い
て、押出機Aに供給された材料のうち方向性を持ち得る
材料について、平物押出物の幅方向の中の異なる位置ま
たは筒状押出物の周方向の中の異なる位置で配向を異な
らせた押出物として押し出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤトレッド、ゴム
シート、チューブなどの押出物を作製するための押出機
及び材料の押出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、タイヤトレッド、ゴムシー
ト、チューブなどの押出しにおいて、ゴム高分子の配向
又はゴム中の短繊維等の配向が製品の性能を決定する重
要な要素となっている。
【0003】このような押出物を押し出す押出機として
は、図5及び図6に示すように、円筒状押出機バレル1
から口金2に至る間には、バレル流出口1aから押出物
の最大幅より大きな幅の横長流出口3aまで徐々に変化
する横長の平形状の流路3bを内在するヘッド3を備え
た押出機4が知られている。なお、図5及び図6中、1
bはスクリュー、2bは口金下部抑え面、5は押し出さ
れるゴムシートである。
【0004】タイヤトレッドやゴムシートなどの押出で
は、図5及び図6に示すように、口金2による流路3b
の急激な縮小により、押出方向に高分子や短繊維は伸長
され強く配向する。その結果、押出し後におけるゴムシ
ートの加硫後300%引張モジュラスを測定すると押出
方向の方が幅方向よりモジュラス値が大きくなる。
【0005】一方、補強用短繊維等をゴムに混入した場
合、その性能を発揮させるには、補強したい方向に短繊
維等を配向することが望ましい。従来の繊維の配向方法
又はその装置として、例えば、ホースのような円筒物押
出において、繊維を周方向に配向させるために、ダイス
内に中子を挿入し円筒状流路を流動に沿ってラッパ状に
拡張させ、流路の内面と外面のダイス軸線からの距離が
入口より出口の方が大きくなり、かつ入口面積に対する
出口面積の比が2以上になるような繊維の配向方法(特
公昭53−14269号公報)や、短繊維等を混練りし
たゴムの混練物の押出において、円筒状ダイス内流路の
内外面にU字状又は弧状の環状溝を設け、平滑面通過に
較べて接触抵抗を変化させ又乱れを生じさせて押出方向
の配向をランダム配向に変える繊維配向装置(実開昭5
5−23742号公報)が知られている。
【0006】また、筒状体押出において、円筒状の入口
と、入口より半径及び断面積が大きい円筒状の出口と、
入口円筒流路と出口円筒流路とを結ぶ拡大空間を備え、
各流路ゲージの関係が、中間幅/入口幅>1,出口幅/
中間幅≦1で、かつ、中間流路のゲージ拡大に伴う内面
あるいは外面の傾斜角が10〜90°となるゴムマトリ
ックスの繊維配向方法(特公平6−9847号公報)
や、ゴムシート押出においてT型ダイ、環状ダイ、弧状
ダイのいずれを用いても、流路内に通路面積が急拡大さ
れ繊維がシート厚さ方向に配向する短繊維複合シートの
製造方法(特公平6−51293号公報)なども知られ
ている。
【0007】しかしながら、上記従来技術は単に繊維の
配向を周方向に揃えたり又はランダム配向にしたりする
ものであり、また、特公昭53−14269号公報には
シートの幅方向の異なった場所で横方向に配向された繊
維の量を異ならせるとの記載がなされているが、これも
繊維の配向を所望の方向に制御してその応用範囲を十分
に拡大するに至っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、簡単な構造または方法により、
平物押出物の幅方向の異なる位置または筒状押出物の周
方向の異なる位置で配向を所望の方向に制御することが
でき、所望の性質を所望の箇所に与えた押出物を得るこ
とができる押出機及び材料の押出方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来の
課題を解決するべく鋭意検討した結果、平物押出物の幅
方向の異なる位置または筒状押出物の周方向の異なる位
置で配向を所望の方向に制御することができる押出機及
び材料の押出方向を得ることに成功し、本発明を完成す
るに至ったのである。すなわち、 (1) 本発明の押出機は、押出機バレルの先から口金ま
での間に形成される流路の途中に、当該流路を流れる材
料のうち方向性を持ち得る材料について、平物押出物の
幅方向の中の異なる位置または筒状押出物の周方向の中
の異なる位置で配向を異ならせる配向制御流路を設けた
ことを特徴とする。 (2) 前記配向制御流路は、絞り込み流路、末広がり流
路及びストレート流路から選択される少なくとも二つを
平物押出物の幅方向の中の異なる位置または筒状押出物
の周方向の中の異なる位置に有することが好ましい。 (3) 前記(1)又は(2)の配向制御流路は、その出口を平
物押出物の幅方向または筒状押出物の周方向に少なくと
も二つの部分に区画し、一つの部分では押出物の厚さ方
向に位置する両壁の少なくとも一方を口金開口部より離
して、口金による押出材料の堰止め部分を形成し、別の
部分では前記両壁を口金開口部付近に位置させて、前記
堰止め部分の無い部分を形成することが好ましい。 (4) 前記(1)〜(3)の配向制御流路を着脱式とすること
が好ましい。 (5) 本発明の材料の押出方法は、前記(1)〜(4)の押出
機を用いて、押出機に供給された材料のうち方向性を持
ち得る材料について、平物押出物の幅方向の中の異なる
位置または筒状押出物の周方向の中の異なる位置で配向
を異ならせた押出物として押し出すことを特徴とする。 (6) 前記方向性を持ち得る材料は、高分子材料、また
は縦横の長さの比が異なる無機若しくは有機の充填剤等
で補強された高分子材料であることが好ましい。
【0010】ここで、本発明において、「配向」とは、
高分子材料や短繊維等の方向性を持つ材料が一定方向に
偏在化する(並ぶ)ことを意味し、「配向」により材料
(製品)に物性の異方性が与えられる。
【0011】
【作用】本発明の押出機によれば、押出機バレルの先か
ら口金までの間に形成される流路の途中に、当該流路を
流れる材料のうち方向性を持ち得る材料について、平物
押出物の幅方向の中の異なる位置または筒状押出物の周
方向の中の異なる位置で配向を異ならせる配向制御流路
を設けたので、平物押出物の幅方向の中の異なる位置ま
たは筒状押出物の周方向の中の異なる位置で高分子材料
等の配向を所望の方向に制御することができ、広い範囲
に亘って所望の性質を所望の箇所に与えた押出物を得る
ことができることとなる。前記配向制御流路を、絞り込
み流路、末広がり流路及びストレート流路から選択され
る少なくとも二つを平物押出物の幅方向又は筒状押出物
の周方向に有するものとし、その一例として絞り込み流
路と末広がり流路とを平物押出物の幅方向に一つずつ組
み合わせた場合、絞り込み流路を流れる材料は、押出さ
れる方向に伸長され、分子や充填材もその押出し方向に
配向し、末広がり流路を流れる材料は、流れと直角方向
に伸長され、分子や充填材はその方向に配向して押し出
されることとなる。
【0012】上記絞り込み流路と末広がり流路との関係
としては、 絞り込み流路が入口幅寸法よりも出口幅寸法の方を
小さくして流路内が水平方向に幅が次第に狭くなり、末
広がり流路が入口幅寸法よりも出口幅寸法の方を大きく
して流路内が水平方向に幅が次第に広くなる場合と、 絞り込み流路が入口高さ寸法よりも出口高さ寸法の
方を小さくして流路内が垂直方向に高さが次第に小さく
なり、末広がり流路が入口高さ寸法よりも出口高さ寸法
の方を大きくして流路内が垂直方向に高さが次第に大き
くなる場合、とがある。また、本発明で規定する「スト
レート流路」とは、入口幅寸法と出口幅寸法がほぼ等し
く、かつ、入口高さ寸法と出口高さ寸法がほぼ等しい流
路をいう。
【0013】前記配向制御流路を、その出口を平物押出
物の幅方向又は筒状押出物の周方向に少なくとも二つの
部分に区画し、一つの部分では押出物の厚さ方向に位置
する両壁の少なくとも一方を口金開口部より離して、口
金による押出材料の堰止め部分を形成し、別の部分では
前記両壁を口金開口部付近に位置させて、前記堰止め部
分の無い部分を形成したものとすれば、堰止め部分を形
成したところでは口金面で急激な流路の縮小があるの
で、分子や充填剤などは押出し方向に配向を強められて
押出され、かつ、堰止め部分の無い部分では口金面で急
激な流路の縮小がないので、口金に至るまでの配向状態
をなるべく維持したまま押出されることとなる。なお、
配向制御流路を着脱式とし、内部流路形状の異なる配向
制御流路を数種類用意しておくことにより、押出機と口
金はそのままにして簡便な方法で配向制御を適宜に変更
することができる。
【0014】本発明の材料の押出方法では、請求項1〜
4の何れか一つに記載の押出機を用いて、押出機に供給
された材料のうち方向性を持ち得る材料について、平物
押出物の幅方向の中の異なる位置または筒状押出物の周
方向の中の異なる位置で配向を異ならせた押出物として
押し出す材料の押出方法では、広い範囲に亘って所望の
性質を所望の箇所に与えた押出物を得ることができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施の一例を図1〜図4に基
づいて説明する。なお、従来の図5及び図6の押出機と
同一の構成は、同一符号をもって示し、その説明を省略
する。
【0016】本実施例に用いる押出機は、図1〜図4に
示されるように、円筒状の押出機バレル1の先から口金
2までの間に、流路断面形状が円形状から押出物より幅
広の横長の平形状に徐々に変化していく流路3bを内在
するヘッド3を備え、該ヘッド3の一部であって口金2
との間に、ゴムや樹脂等の流動によって配向性を変化さ
せ、配向に分布を持たせる横長の平形状の配向制御流路
10を備えたものである。配向制御流路10は、中央の
水平方向に絞り込み流路11を備え、該絞り込み流路1
1の両側に末広がり流路12、12とを有する。上記絞
り込み流路11は、図1に示すように、水平方向の入口
幅W1、出口幅W2がW1>W2の関係を有し、上記末広が
り流路12、12の入口幅W3、出口幅W4がW3<W4
関係を有する。
【0017】絞り込み流路11内の出口部では、図2に
示されるように、上面を口金2開口部2aの上面より離
してその上方に接合させると共に、下面を口金2開口部
2aの下面と同じか又はそれより下方で接合させてい
る。これにより、絞り込み流路11内の出口部に、口金
2による押出材料の堰止め部分を形成している。末広が
り流路12、12内の出口部では、図3に示されるよう
に、上面を口金開口部2aの上面に接合させると共に、
下面を口金2下面と同じ高さに接合させている。これに
より、末広がり流路12、12内の出口部に堰止め部分
のない部分を形成している。
【0018】本実施例は、上記構成の押出機Aを用い
て、ゴムや充填剤入りのゴム又は樹脂をタイヤトレッド
やシートなどの平物の押出物として押出す際、平物押出
物の幅方向の位置により分子や充填剤の配向を制御し、
配向に分布を持たせるものである。通常、分子や充填剤
の配向は、流動中の高分子材料の伸長変形により形成さ
れるものであり、ゴムが広い流路から突然狭い流路に入
る際、平均流速が遅かったものが、狭い流路へ向かうう
ちに加速され、大きく流れ方向に伸長し、この時、分子
や充填剤は押出し方向に配向する。従って、配向制御流
路10の水平方向に幅が狭くなる絞り込み流路11を流
れるゴムは、流路内が水平方向に幅が狭くなるので、押
出される方向に伸長され、分子や充填剤もその押出し方
向に配向し、しかも、口金面で急激な流路の縮小がある
ので、分子や充填剤などは更に押出し方向に配向を強め
られて押出され、かつ、水平方向に幅が広くなる末広が
り流路12を流れるゴムは、流路内が水平方向に幅が広
くなるので、流れと直角方向に伸長され、分子や充填剤
はその方向に配向し、口金面で急激な流路の縮小がない
ので、その状態をなるべく維持したまま押出される。
【0019】これらの絞り込み流路11及び末広がり流
路12を備えた配向制御流路10を通って流れるゴム
は、一つの平物押出物として押出される。図4に示すよ
うに、押出される平物押出物20は、中央部が押出方向
にゴム分子又は充填剤が配向し、その両側はランダムに
配向したものとなり、その幅方向の位置により配向性が
変化し、配向に分布を持った押出物となる。このように
して得られた押出物には、その幅方向の位置により、異
なる性質や性能が与えられることとなる。
【0020】本実施例の配向制御流路10では、絞り込
み流路11のW1>W2の差を大きくすれば、押出し方向
に分子や充填剤がより配向し、また、末広がり流路12
のW3<W4の差を大きくすれば、幅方向に分子又は充填
剤がより配向し、その結果、配向がランダムとなる。例
えば、押出方向にモジュラスが30%大きい場合、幅方
向の位置により強めたい所では40%〜50%、弱めた
い所では0%〜20%程度にできる。この場合の図1に
おける、W1〜W4、L,W0の寸法(mm)は、夫々W1
100〜160、W2=60〜80、W3=60〜80、W4=90〜120、
L=30〜50、W0=160〜240となる。
【0021】〔試験例〕次に、試験例により本実施例を
更に説明する。 (使用した押出機) 従来法による押出機(図5及び図6に準拠) 幅約200mmのゴムシートを調製する押出機を使用し
た。押出機の夫々の寸法(mm)は、ヘッド3の入口部r
1=150、出口部r2=40、r3(r12間)=50、口金部
4=12、口金部出口r5=5である。 本発明方法による押出機(図1〜図4に準拠) 上記従来法による押出機のヘッドと口金との間に、幅約
200mmのゴムシートのセンターライン付近片側30mm
以内とその外側で配向を変化させる配向制御流路(イン
サーター)を設けた。センター部で押出方向に配向を強
め、その外側ではランダムな配向となるように水平方向
末広がり流路12、絞り込み流路11及び末広がり流路
12の各出口の上面、下面の口金との接合位置を変化さ
せ、3次元的に組合わせた。すなわち、センター部で水
平方向絞り込み流路11の出口の上面、下面を、図2に
示すように、口金開口部上面、下面よりそれぞれ上方20
mm、下方10mmに接合させ急激な縮小流路(s1=150mm、
2=50mm、s3=50mm)を形成し、幅方向外側では、図
2に示すように、水平方向末広がり流路12の出口の上
面・下面を口金開口部上面、下面とほぼ同位置に接合さ
せ急激な縮小流路(u1=150mm、u2=40mm、u3=7m
m)を作製しなかった。絞り込み流路11は、配向制御
流路の押出方向長さ50mmに対し、W1=160mm、W2=60m
mとし、末広がり部12はW3=30mm、W4=110mmを左右
両側に配置した。なお、L=50mm、W0=200mmとし、口
金部及び口金部出口部は上記従来の押出機と同一寸法と
した。
【0022】(材料となるゴム組成物の配合組成)使用
したゴム組成物の配合組成は、ゴム分子(SBR)10
0重量部に対し、カーボンブラック(C/B)100重
量部、オイル100重量部、加硫剤、加硫促進剤、加硫
促進助剤、老化防止剤、可塑剤を所定量配合したものを
同一条件下で使用した。
【0023】上記ゴム組成物を上記夫々の押出機を用い
て、ゴムシートを作製した。押出夫々のゴムシートにつ
き、同一条件下で加硫後DIN試験片を押出方向・幅方
向に各々打抜き、JIS K 6301に準拠して30
0%モジュラスを測定した。その結果を下記表1に示
す。
【0024】
【表1】
【0025】上記表1の結果から明らかなように、従来
法となる通常の押出方法では、幅方向の位置にかかわら
ず約20%押出方向の方がモジュラスは高いことが判
る。これに対して、本実施例の配向のコントロールを図
ったものでは、センター部で押出方向にモジュラスが約
30%高くなっているのに対し、シートの幅方向外側で
は押出方向モジュラスは幅方向対比わずか6%高いにす
ぎず、かなりランダム配向となっていることが判明し、
一つの平物押出物の幅方向の位置により配向性が変化
し、配向に分布を持っていることが判った。
【0026】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の態様
に設計変更等できるものである。例えば、上記実施例で
は、絞り込み流路11の両側に末広がり流路12とした
が、末広がり流路12の両側に絞り込み流路11を備え
てもよく、また、配向制御流路10の半分づつを絞り込
み流路11と末広がり流路12としてもよい。また、前
記実施例の絞り込み流路11、末広がり流路12では、
絞り込み流路が入口幅W1>出口幅W2、末広がり流路が
入口幅W3<出口幅W4の関係を有するが、本発明におけ
る絞り込み流路、末広がり流路は、これに限定されず、
絞り込み流路の入口高さ寸法>出口高さ寸法、末広がり
流路の入口高さ寸法<出口高さ寸法の関係を有する場合
も含まれ、この場合も平物押出物の幅方向の中で配向に
分布が形成されることとなる。
【0027】更に、配向制御流路10は、上述の入口幅
1>出口幅W2となる場合又は入口高さ>出口高さとな
る場合の絞り込み流路11と、入口幅W3<出口幅W4
なる場合又は入口高さ<出口高さとなる場合の末広がり
流路12との組み合わせに限定されず、これらの絞り込
み流路11及び/又は末広がり流路12と、入口幅寸法
と出口幅寸法がほぼ等しく、かつ、入口高さ寸法と出口
高さ寸法がほぼ等しくなるストレート流路との組み合わ
せ、すなわち、下記 1)〜 4)の組み合わせも本発明に含
まれる。 1) 当該ストレート流路と、上述の入口幅W1>出口幅W
2となる場合又は入口高さ>出口高さとなる場合の絞り
込み流路との組み合わせ。 2) 当該ストレート流路と、上述の入口幅W3<出口幅W
4となる場合又は入口高さ<出口高さとなる場合の末広
がり流路との組み合わせ。 3) 当該ストレート流路と、上述の入口幅W1>出口幅W
2となる場合又は入口高さ>出口高さとなる場合の絞り
込み流路と、入口幅W3<出口幅W4となる場合又は入口
高さ<出口高さとなる場合の末広がり流路との組み合わ
せ。 4) 上記 1) 〜 3)の何れか一つと、該配向制御流路の出
口を平物押出物の幅方向に少なくとも二つの部分に区画
し、一つの部分では押出物の厚さ方向に位置する両壁の
少なくとも一方を口金開口部より離して、口金による押
出材料の堰止め部分を形成し、別の部分では前記両壁を
口金開口部付近に位置させて、前記堰止め部分の無い部
分を形成したものとの組み合わせ。
【0028】更にまた、本発明は、上記実施例の平物押
出物の他、チューブ、ホース等の筒状押出物にも適用す
ることができる。すなわち、上記実施例又は上述の 1)
〜 4)の組み合わせからなる流路を周方向に沿って配置
するようにして配向制御流路10を円筒状に形成し、こ
の配向制御流路10を円筒押出機のヘッド内に取り付け
ることで、周方向に配向の分布をもった筒状押出物が得
られる。
【0029】また、配向制御流路10のヘッド内位置
は、上記実施例に限定されず、押出機バレルの近傍、中
間位置、口金付近のいずれも可能であり、その場合の流
路形状は最適な形状が選択される。さらに、配向制御流
路を着脱式とし、内部流路形状の異なる配向制御流路を
数種類用意しておくことにより、押出機と口金はそのま
まにして簡便な方法で配向制御を適宜に変更することが
できる。
【0030】前記実施例では、方向性を持ち得る材料と
して、カーボンにより補強されたゴム分子であったが、
その他の高分子材料、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化性
樹脂であってもよい。また、充填剤としては、炭酸カル
シウム、含水塩基性炭酸マグネシウム、粘土、ケイ酸塩
鉱物、天然ケイ酸、アルミナ水和物、硫酸バリウム、硫
酸カルシウム、金属粉、その他、木粉、果実穀粉、セル
ロース系などの無機充填剤又は有機充填剤でもよい。さ
らに、短繊維も充填剤として使用でき、例えば、芳香族
ポリアミド、ビニロン、ポリエステル、ナイロン、レー
ヨンなどの有機繊維をカットしたもの、シス−1、2−
ポリブタジエン等の斜状結晶、ポリオキシメチレンのウ
ィスカー等の有機物質及びガラス、炭素、黒鉛、金属等
の無機繊維をカットしたもの、シリコンカーバイドウィ
スカー、タングステンカーバイトウィスカー、アルミナ
ウィスカー等の無機物質が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。これらの充填剤は、単独又は2種
以上併用してもよい。これらの材料のうちアスペクト比
(縦・横の長さの比)が1でないものは全て配向するも
のとなる。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、以下の効果を奏する。 (1) 簡単な構造または方法により、平物押出物の幅方向
の中の異なる位置または筒状押出物の周方向の中の異な
る位置で高分子材料等の配向を所望の方向に制御するこ
とができる、また、その応用範囲を容易に拡大すること
ができる。 (2) これにより、広い範囲に亘って所望の箇所に所望の
性質を与えた押出物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いる押出機の一例を示すも
のであって、(a)はその概略正面図、(b)はその要
部斜視図である。
【図2】図1のx−x線断面図である。
【図3】図1のy−y線断面図である。
【図4】図1の押出機の要部と、それによって押し出さ
れる押出物とを示す概略斜視図である。
【図5】従来の押出機の一例を示すものであって、押出
物と共に示す概略斜視図である。
【図6】図4の押出機の縦断面図である。
【符号の説明】
A 本発明方法に用いる押出機 10 配向制御流路 11 絞り込み流路 12 末広がり流路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機バレルの先から口金までの間に形
    成される流路の途中に、当該流路を流れる材料のうち方
    向性を持ち得る材料について、平物押出物の幅方向の中
    の異なる位置または筒状押出物の周方向の中の異なる位
    置で配向を異ならせる配向制御流路を設けたことを特徴
    とする押出機。
  2. 【請求項2】 前記配向制御流路は、絞り込み流路、末
    広がり流路及びストレート流路から選択される少なくと
    も二つを平物押出物の幅方向の中の異なる位置または筒
    状押出物の周方向の中の異なる位置に有することを特徴
    とする請求項1記載の押出機。
  3. 【請求項3】 前記配向制御流路は、その出口を平物押
    出物の幅方向または筒状押出物の周方向に少なくとも二
    つの部分に区画し、一つの部分では押出物の厚さ方向に
    位置する両壁の少なくとも一方を口金開口部より離し
    て、口金による押出材料の堰止め部分を形成し、別の部
    分では前記両壁を口金開口部付近に位置させて、前記堰
    止め部分の無い部分を形成したことを特徴とする請求項
    1又は2記載の押出機。
  4. 【請求項4】 前記配向制御流路は、着脱式とされてい
    ることを特徴とする請求項1〜3記載の何れか一つに記
    載の押出機。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4の何れか一つに記載の
    押出機を用いて、押出機に供給された材料のうち方向性
    を持ち得る材料について、平物押出物の幅方向の中の異
    なる位置または筒状押出物の周方向の中の異なる位置で
    配向を異ならせた押出物として押し出すことを特徴とす
    る材料の押出方法。
  6. 【請求項6】 前記方向性を持ち得る材料は、高分子材
    料、または縦横の長さの比が異なる無機若しくは有機の
    充填剤等で補強された高分子材料であることを特徴とす
    る請求項5記載の材料の押出方法。
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