JPH0813013B2 - エコ−キヤンセラ− - Google Patents

エコ−キヤンセラ−

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JPH0813013B2
JPH0813013B2 JP61192071A JP19207186A JPH0813013B2 JP H0813013 B2 JPH0813013 B2 JP H0813013B2 JP 61192071 A JP61192071 A JP 61192071A JP 19207186 A JP19207186 A JP 19207186A JP H0813013 B2 JPH0813013 B2 JP H0813013B2
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電話回線等の通信回線における2線4線変
換点で発生するエコーの消去を行うエコーキャンセラー
に係り、特に、その回路構成規模を縮小したものに関す
るものである。
〔従来の技術〕
一般に、電話回線において、音声信号は2線区間から
4線区間、更に2線区間を経て伝送され、通話が行われ
る。ところが、回線に含まれる2線4線変換点で、その
インピーダンスミスマッチングによって反射電流(エコ
ー)が発生し、このエコーが話者側へもどって良好な通
話を妨げるという問題は周知である。
そのため、このエコー消去が必要とされる回線におい
ては、現在、エコーサプレツサが多く実用に供されてい
る。しかし、このエコーサプレツサは、原理的に回線の
切断を伴うので、話頭、話尾の切断現象があり、実際の
通話においては、やや不満足なエコー消去装置であるも
のと認識されている。
この欠点を補う目的で、近年、エコーキャンセラーの
開発が各所で進んでいる。
第6図は、従来のエコーキャンセラーの一例のブロッ
ク図である。
このエコーキャンセラーは、第6図に示すように4線
区間に挿入され、東側からの音声信号は、西側に等価的
に図示したエコーパスECHOPATHを経由し、その一部が東
側へ戻るエコー電流を発生する。
一方、エコーキャンセラーは、東側からの信号を適応
ディジタルフィルタADFに受け入れ、ここで、予想され
るエコー成分の模写を作成し、これを西側からのエコー
成分に対して加算器ADDで反転加算をしてエコーを打消
すようにしている。
ここで、適応ディジタルフィルタADFは、未知のエコ
ーパスECHOPATHの伝送特性と同じ特性を有するフィルタ
を適応化される必要がある。たとえば、学習同定法と称
される技術が適応ディジタルフィルタADFのフイルタ係
数を制御するのに好適である。
フィルタ係数制御回路CNTHは、このフィルタ係数の制
御を行うものである。周知の学習同定法によれば、適応
ディジタルフィルタ(トランスパーサルフイルタ)ADF
の係数 は、以下のように制御される。
受信信号 x(n) ……(1) エコー信号 y(n) ……(2) 誤差信号 e(n)=y(n)−(n) ……(4) 係数修正 hν(n)=hν(n)+Δhν(n)(ν
=O〜N−1) ……(5) 要するに、入力信号,現タップ係数のコンボリユーシ
ョンをとり、受信入力信号との残差信号を求め、これと
入力信号との相関量を計算し、その相関量を入力信号の
パワーで正規化し、それに適当な修正係数αを乗じて修
正量を決定するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
さて、以上のようなエコーキャンセラーが今まで提
案,研究されてきたが、実用化への諸点を考えると、
今、なお不満足な点がある。それは、ハードウエア(金
物)量が非常に多いということである。上記で説明した
適応ディジタルフィルタADFは、あらゆる未知の電話回
線に対して文字どおり適応しなければならない。
エコーキャンセラーを挿入する4線区間から西側をみ
たエコーパスモデルの一般的等価回路図を第7図に示
す。同図において、各遅延回路D1,D2(各遅延時間τ0/
2)は、回線の片方向伝ぱん遅延を表わし、帯域通過フ
ィルタBPFは、集中定数的に表現した回線の帯域制限回
路である。
帯域通過フィルタBPFは、実際には伝送路に含まれる
通話路フィルタ類(コーデツクフィルタを含む。),ハ
イブリツドトランス,直流阻止コンデンサ等の特性に依
存して変化するものであるが、おおむね0.3〜3.4kHzの
帯域が確保されているべきものである。
遅延回路D1,D2は、ケーブル伝ぱん遅延および交換
機,中継器,伝送端局等の処理遅延を表わすことにな
る。第8図は、このような伝送回線の電気的特性を記述
するものとしてエコーパスモデルの一般的なインパルス
応答特性図を示したものである。このインパルス応答
は、純粋なフラツトデイレー(遅延時間)τと帯域制
限による応答時間τとに分けて考えることができる。
帯域制限による応答時間τの長さは、0.3〜3.4kHzの
帯域に応じてほぼ決まっており、通常15ms程度と考えら
れる。一方、純粋なフラツトデイレーτは、伝送回線
長に依存する。そこで未知の回線が接続されるエコーキ
ャンセラーとしては、接続される最長回線を想定して適
応ディジタルフィルタADFの長さを、インパルス応答全
変動範囲時間τに設定しておかなければならない。通
常、上記τは30〜50msを必要とする回線が多く、この
場合、トランスバーサルフィルタの所要タツプ数は、25
0〜400タツプ(8kHz標本化の場合)と長大なものとから
なり、その金物量は極めて多くならざるを得ない。
上記250〜400タツプの長尺トランスバーサルフィルタ
は、現在のLSI、更にはVLSI技術をもってしても実現容
易なものとはいい難い。
そこで一つの実現手段としてこの長尺トランスバーサ
ルフィルタを“タップスライス分割”して実用化する手
法も提案されている(例えば特開昭60−5634号公報参
照)が、金物量が絶対的に多いことに変わりはない。
このような問題点を解決するため本発明者らは、適応
ディジタルフィルタにその遅延量が可変である可変遅延
線を接続し、白色トレーニング信号を用いて可変遅延線
の遅延量適応動作及び適応ディジタルフィルタの適応動
作を完了させるようにして適応ディジタルフィルタの金
物量を大幅に削減できるエコーキャンセラーを提案した
(特開昭59−221036号参照)。この方式は金物量削減の
効果は大きいが、白色トレーニング信号を用いることを
基本としているため電話網のような用途に適用するには
適さない。すなわち、これによれば白色トレーニング信
号が不快な雑音として電話利用者の耳に聞こえ、一瞬で
はあるが耳ざわりになるという問題点があった。
本発明の目的は、上述した従来のエコーキャンセラー
の問題点、すなわち金物量が極めて多くなり点を解消し
て小型・経済的に構成し得、かつトレーニング信号を用
いるとしても電話利用者に不快感を与えることなくトレ
ーニングを完了させ得るエコーキャンセラーを提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、適応ディジタルフィルタにより、エコー成
分の模写を作成し、送信入力信号に反転加算してエコー
成分を打ち消すようにした、4線式通信回線に用いられ
るエコーキャンセラーにおいて、 前記通信回線の受信入力信号を遅延させて適応ディジ
タルフィルタへ入力する可変遅延手段と、 前記通信回線の受信出力端子に向けてトレーニング信
号としてのトーン信号であるFSK信号を送出する送信手
段と、 前記通信回線の送信入力端子からの前記FSK信号を受
信し、周波数変移を検出する受信手段と、 外部トリガ信号により計数を開始するとともに前記受
信手段の周波数変移検出により計数を終了する計数手段
とを備え、 その計数結果を利用することにより前記可変遅延手段
の遅延量を設定し、その設定後は前記適応ディジタルフ
ィルタが適応動作を開始することにより上述目的を達成
する。
〔作用〕
エコーキャンセラーが通信回線(電話回線)に接続さ
れた直後、短時間、トレーニング信号としてのトーン信
号をFSK信号送信手段によりエコーパスに送出する。ト
ーン信号は送出中に周波数が変移するものとする。エコ
ーパスを伝ぱんしてエコーキャンセラーの送信入力端子
に再来した信号は一定遅延時間τをもっており、周波
数変移時点も同様である。これをFSK信号受信手段が受
信,識別する。計数手段などが周波数変移時点の差を演
算し、この値を可変遅延手段の長さとしてセットする。
その後、適応ディジタルフィルタは学習同定法などのア
ルゴリズムにより適応動作を開始する。これは操業信号
である音声によってなされる。以上の手段は金物量の大
幅増大を伴わずに実現でき、構成が小型・経済的とな
り、またトレーニング信号として用いるトーン信号は比
較的耳ざわりな音とはならず、電話利用者に不快感を与
えない。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。第
1図は本発明によるエコーキャンセラーの一実施例をエ
コーパスとともに示すブロック図で、図中の破線10で囲
んだ部分が本発明によるエコーキャンセラーの構成部分
である。20は適応ディジタルフィルタADFを含む従来の
エコーキャンセラー(第6図参照)と同構成のエコーキ
ャンセラー本体、30は4線2線変換部や伝送路などのす
べてを含むエコーパスである。
11,12,13及び14は受信入力端子、受信出力端子、送信
入力端子及び送信出力端子である。15は遅延時間測定ト
レーニング起動のためのトリガ入力端子、16は遅延量が
自由に設定できる可変遅延線、17はFSK変調器、18はFSK
復調器、19は計数回路などを含む可変遅延線制御回路で
ある。ここで、トレーニング信号としてのトーン信号の
送受信にFSK方式を用いたのは次の理由による。すなわ
ち、電話回線には利用者の音声を含めて様々な雑音が存
在し得るので、これらに影響されることなくエコー遅延
を測定しなければならないが、この場合に狭帯域で信号
伝送可能なFSK方式が有利であるからである。換言すれ
ば、FSK信号は狭帯域幅の信号であり、これによれば雑
音の影響を受けず、遅延時間が精度よく測定される。
21は適応ディジタルフィルタ、22は加算器、23は適応
ディジタルフィルタ21の推定インパルス応答制御部であ
る。
上述構成において、信号はすべてディジタル処理され
るものとし、各信号の入,出力端子11〜14にはAD,DA変
換器が配置されているものとする。その標本化速度は、
本質的な要請ではないが、電話網の常識値である8kHzと
する。
次に第2図を併用して上述本発明エコーキャンセラー
の動作を説明する。まず、本発明エコーキャンセラー10
が電話回線、すなわち、エコーパス30に接続された直
後、例えば交換装置などからトレーニング起動のための
トリガ信号を端子15に受信する。制御回路19は内部に計
数回路(以下、カウンタという)を含み、このカウンタ
が計数を開始すると同時に変調器17を駆動する。計数は
8kHzのクロックで(125μs毎に)行われる。変調器17
の送出波形(送信信号)は第2図に示すとおりで、この
送信信号は受信出力端子12からエコーパス30を経由し、
受信信号としてエコーキャンセラー10の送信入力端子13
に再来する。その受信信号はラウンドトリップの遅延時
間τ後に再来する。また、エコーパス30中の2線4線
変換部のインピーダンミスマッチ(不整合減衰量)に基
づく減衰(これが有限であるがためエコーが存在するの
であるが)及び伝送損失などの影響で受信レベルは一般
に小さくなっている。次に、変調器17は一定時間T1後位
相連続に送出周波数をf1からf2へ変移させ、時間T2だけ
周波数f2を送出してトーン信号の送出を完了する。これ
により周波数f1,f2の変移点も同様に時間τだけ遅延
して受信信号となる。復調器18はその復調出力信号とし
て第2図に示すような信号を出力する。ここで、時間T3
は復調器17のいわゆるキャリア検出のためのガードタイ
ムを示し、この間、出力はクランプされている。出力ク
ランプ開放後、周波数f1検出状態はローレベル,同f2
出状態はハイレベルで図示されている。さて、前記復調
器18はその処理遅延時間τα(これは復調器18の設計に
依存する値であるが固定値である)後、f1からf2への周
波数変移を送出するが、これによる出力変化(第2図に
示す例ではローレベルからハイレベルへの出力変化)を
とらえて制御回路19内の前記カウンタは計数を終了す
る。この計数終了は、前記復調器18のローレベルからハ
イレベルへの出力変化の時点を例えば微分回路で検出
し、その出力パルス(微分パルス)を前記カウンタの計
数停止信号として用いることにより実現できる。具体的
には第9図に示すような構成にて実現できる。すなわ
ち、前記カウンタとして、リセット端子R、クロック入
力端子Cp、クロックのイネーブル端子CpE及び計数値出
力端子OUTを備えたカウンタ19cを用い、かつ、微分回路
19a及びカウンタ19cのイネーブル端子CpE間にRSフリッ
プフロップ19bを設ける。そして、微分回路19aの出力パ
ルスがRSフリップフロップ19bのリセット端子Rに与え
られ、前記トリガ信号がカウンタ19cのリセット端子R
とRSフリップフロップのセット端子Sに与えられ、RSフ
リップフロップ19bのQ出力信号がカウンタ19cのイネー
ブル端子CpEに与えられ、更にクロックとして適当な単
位時間の計数パルスが与えられるように構成される。こ
れによるカウンタ19cは、前記トリガ信号によりリセッ
トされ、かつカウントイネーブルされて計数(クロック
の計数)を開始し、また、復調器18の出力変化による微
分回路19aからの出力パルス(カウンタ計数停止信号)
で、前記トリガ信号でセットされているRSフリップフロ
ップ19bをリセットすることにより極性反転したQ出力
信号がカウントディスイネーブルすることにより計数を
終了する。
この場合のカウンタはトーン送出時点から計数を開始
しているので、真の遅延時間τは次式(7)によって
求められる。
τ=(カウンタの計数値)−T1−τα ……(7) ここでカウンタは125μs毎計数されていることを考
慮することはいうまでもない。時間T1はあらかじめ設定
してある値であり、時間ταも固定値である。したがっ
てこの例では、可変遅延線制御回路19は前記カウンタ19
c、微分回路19a及びRSフリップフロップ19bに、上式
(7)中の(−T1−τα)を実行する演算回路19dを含
んで構成されるもので(第9図参照)、その演算回路出
力が真の遅延時間τということになる。
最終的にこの遅延時間τの値が可変遅延線16の遅延
量として初期設定される。可変遅延線16の遅延量を設定
するまでの動作を初期トレーニングと呼ぶこととする
と、初期トレーニング中は適応ディジタルフィルタ21の
出力は意味のない出力であるからこれをディスイネーブ
ルしておく。初期トレーニング完了後、エコーキャンセ
ラー本体20がイネーブルされて適応ディジタルフィルタ
21が適応動作を開始する。適応動作は操業信号である音
声によって達成される。適応アルゴリズムは前述の学習
同定法が適している。例えば音声「もしもし,こちらは
……」によって適応ディジタルフィルタ21の推定インパ
ルス応答は第8図の時間τ部分に収れんしてゆく。エ
コーキャンセラー本体20に関しては従来のエコーキャン
セラー(第6図参照)と同様であるのでこれ以上の説明
を省略する。
可変遅延線16の構成例を第3図に示す。同図におい
て、Δτは遅延量の単位(125μs)を示す。また、X
は入力端子、Yは出力端子、SELは遅延量を設定(選
定)するセレクト端子である。この可変遅延線16はRAM
などを用いて容易に構成可能である。
変調器17の回路構成例を第4図に示す。同図におい
て、送信データは端子SDに加えられる。m1,m2は発振周
波数f1,f2に対応する単位時間当たりの位相回転量であ
り送信データSDにより選択されて位相指定メモリVCOに
加えられる。位相指定メモリCOの出力はROMをアドレッ
シングする。これによりデイジタル信号のフォーマット
にて送信信号がOUT端子に得られる。
第5図は復調器18の回路構成例を示している。同図に
おいて、入力信号はIN端子に加えられる。次に、周波数
f1,f2付近を通過域とする帯域通過フィルタBPFにて雑音
成分が除去される。このフィルタBPFの出力は分岐さ
れ、その一方はレベル検出器DETに導かれ、エネルギー
成分の有無検出が行われる。同検出は前述のエコー反響
成分の大きさと回線レベルダイヤグラムを考慮して決定
されたしきい値を参照して行われる。エネルギー成分有
の場合,ガードタイマGTが起動され一定時間(前記T3
後,いわゆるキャリア検出オンということでクランパCL
MPを解除する。前記フィルタBPFの他方の出力は、位相
比較器PC,ループフィルタLPF及び電圧制御発振器VCOか
らなるフェーズ・ロック・ループPLLに加えられ、FSK信
号の復調が行われる。復調出力信号は低域通過フィルタ
LPFとクランパCLMPを経由して出力端子OUTに出力され
る。なお、前述の固定遅延時間ταは同図中の帯域通過
フィルタBPF、フェーズ・ロック・ループPLL及び低域通
過フィルタLPFの応答遅延の和となる。以上、第4図と
第5図によりFSK変,復調器17,18を説明したが、ディジ
タル信号処理技術によるFSK変復調は公知であり、文献
(電子通信学会編:「ディジタル信号処理の応用」第6
章)に詳しいので、ここでは概略説明とした。
また制御回路19の内部構成に関しては、8kHz周期で計
数されるカウンタ及び極めて簡単な公知の制御回路によ
り構成し得る。
ここで、以上に述べた各種パラメータの具体的な数値
例を下記の第1表に示しておく。
これまで説明した各回路構成の実現は近年発達が著し
い信号処理専用のプロセッサ(以下、信号処理プロセッ
サという)によるのが適している。この場合、上記信号
処理プロセッサのメモリ不足により可変遅延線16部のみ
外部RAM構成とし、他のすべてを信号処理プロセッサが
機能分担する。なお、FSKモデム(変,復調器17,18)部
と適応ディジタルフィルタ21部が同時動作する必要はな
いのであって、前述したように初期トレーニング中はFS
Kモデム部が動作し、初期トレーニング終了後、適応デ
ィジタルフィルタ21部が動作に入ればよい。このような
シーケンシャル動作は、マイクロインストラクションに
よる信号処理プロセッサにとって好ましい条件である。
すなわちFSKモデムが内蔵されているが、その金物量が
目に見えて増加している訳ではない。
以上の説明及び第1表に明示した数値例によって以下
のことが明らかになる。すなわち上述本発明エコーキャ
ンセラーによれば、エコーインパルス応答長が50ms以上
となるように長距離用エコーキャンセラーが、120タッ
プ長の適応ディジタルフィルタを構成する1個の信号処
理プロセッサと、極めて小型・経済的な512ワード程度
の汎用RAMを用いた外付RAMによって実現できる。一方、
このような長大な適応ディジタルフィルタを従来のよう
に構成するならば、例えば上記能力を有する信号処理プ
ロセッサを3〜4個用いてタップスライスに構成する必
要があり、大型・高価なものとなってしまう。
更に副次的効果として、エコーキャンセラー自体が発
生する雑音の減少ということも考えられる。すなわち、
長尺のトランスバーサルフィルタにおいては、同フィル
タが収束した後、大部分のアイドルタップが実質的には
完全に0とはなりえず、雑音発生源となりうる。しか
し、上述実施例においては、アイドルタップは単に遅延
線におきかわっているので、雑音発生のおそれは全くな
い。
またトレーニング信号としてトーン信号を用いるよう
にしたので、従来有していた不快の音が電話利用者に聞
こえてしまうという問題点もなくなった。更に第1表の
数値例で示すように、トレーニング時間は70msと極めて
短時間であり、実用上、好ましい。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように本発明によれば、金物量が
少なくて小型・経済的なエコーキャンセラーを実現し得
るので、通信回線の伝送品質の向上および経済化に顕著
な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるエコーキャンセラーの一実施例を
示すブロック図、第2図は同上エコーキャンセラーの初
期トレーニング時における各部信号のタイムチャート、
第3図は第1図中の可変遅延線の構成例を示すブロック
図、第4図は同じく変調器の構成例を示すブロック図、
第5図は同じく復調器の構成例を示すブロック図、第6
図は従来のエコーキャンセラーのブロック図、第7図は
エコーパスのモデルを示す図、第8図はエコーパスのイ
ンパルス応答を示す波形図、第9図は第1図中の可変遅
延線制御回路の構成例を示す図である。 10……本発明エコーキャンセラー、11……受信入力端
子、12……受信出力端子、13……送信入力端子、14……
送信出力端子、15……トリガ入力端子、16……可変遅延
線、17……FSK変調器、18……FSK復調器、19……可変遅
延線制御回路、20……エコーキャンセラー本体、21……
適応ディジタルフイルタ、22……加算器、23……推定イ
ンパルス応答制御部、30……エコーパス。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】適応ディジタルフィルタにより、4線式通
    信回線の受信入力信号から予測されるエコー成分の模写
    を作成し、これを同通信回線の送信入力信号に反転加算
    し、その送信入力信号に含まれるエコー成分を打ち消す
    べき機能を有するエコーキャンセラーにおいて、前記通
    信回線の受信入力信号を遅延させて適応ディジタルフィ
    ルタへ入力する可変遅延手段と、前記通信回線の受信出
    力端子に向けてトレーニング信号としてのトーン信号で
    あるFSK信号を送出する送信手段と、前記通信回線の送
    信入力端子からの前記FSK信号を受信し、周波数変移を
    検出する受信手段と、外部トリガ信号により計数を開始
    するとともに前記送信手段を駆動し、前記受信手段の周
    波数変移検出により計数を終了する計数手段とを備え、
    その計数結果を利用することにより前記可変遅延手段の
    遅延量を設定し、その設定後は前記適応ディジタルフィ
    ルタが適応動作を開始することを特徴とするエコーキャ
    ンセラー。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のものにおい
    て、FSK信号の送受信中においては前記適応ディジタル
    フィルタ出力をディスイネーブルしておき、FSK信号の
    受信検出が不可であった場合には適応ディジタルフィル
    タの出力をディスイネーブルしたまま保持する手段を備
    えることを特徴とするエコーキャンセラー。
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