JPH0812887A - 耐摩耗性組成物 - Google Patents
耐摩耗性組成物Info
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Abstract
優れた摺動性部材用組成物を提供する。 【構成】 下記特性を有する炭素粉末1〜25質量%、
炭素繊維25〜50質量%及びポリアリーレンサルファ
イド49〜74質量%よりなる組成物であり、前記炭素
粉末の、X線回析法により求めた(002)面の平均層
面間隔d002が0.338〜0.380nmであり、C
軸方向の平均の結晶子の大きさLc(002)が1〜70n
mであり、平均粒径が1〜60μmであり、d002とL
c(002)が下記式(I)を満たすことを特徴とする耐摩
耗性組成物 log10(Lc(002))≧35(0.36ーd002) 式(I)
Description
に関する。
ラス基板、プラズマ表示体用ガラス基板、ハイブリッド
IC用セラミックス基板、サーマルヘッド用ガラス基板
等各種の基板の製造工程においては、基板を加工、処
理、洗浄、輸送、保管するために、各基板を傷つけない
ように互いに接触することなく収納体に出入、収納する
ことが必要である。それとともに収納体自身も摩耗され
にくいものであることが求められる。その上、かかる収
納体は上記洗浄の際、滅菌をするので耐熱性を必要と
し、さらに不純物等の混入の虞のないものであることが
要求される。
ら耐熱性樹脂であるポリアリーレンサルファイドをマト
リックス樹脂として用いることが考えられる。しかし、
ポリアリーレンサルファイドは耐熱性、耐薬品性、耐油
性に優れ、且つ自己潤滑性もあると期待されるものの、
対摩耗性が殆ど無い。このため、摺動用部材として用い
る場合、ポリアリーレンサルファイドへ炭素繊維、グラ
ファイト等の粒状炭素物質を含有させ、摺動性を付与せ
しめることが広く行われている。
イドとグラファイトと炭素繊維よりなる摺動材は耐摩耗
性がよいものとは云えなかった。また、特開平2ー21
8752号には、ポリアリーレンサルファイド、カーボ
ンビーズ、炭素繊維からなる組成物が開示されている
が、ここに具体的に開示されているものを用いたもので
も、なお摩耗されやすいと云う問題があった。
各種薬品あるいはオイル等の流量計のベーン(浮子)の
ように、耐熱性は要求されないが耐薬品性、耐油性、液
相での耐摩耗性が要求される用途分野が存在する。ま
た、摺動相手材が極めて硬度の高い材料、例えばガラス
板のような用途へもポリアリーレンサルファイドをバイ
ンダーとする摺動部材の応用が試みられるようになって
きた。しかしながら、このような分野に対し、ポリアリ
ーレンサルファイドと炭素繊維からなる組成物を適用し
た場合でも、先の場合と同様に著しく摩耗するという問
題があった。また、ポリアリーレンサルファイド、炭素
繊維、グラファイトからなる組成物を用いた場合、ポリ
アリーレンサルファイド、炭素繊維、カーボンビーズか
らなる組成物を用いた場合のいずれも摩耗はある程度抑
えられるが、十分ではない。
ころは、硬度の高い材料との摺動性、特に耐摩耗性に優
れた摺動性部材用組成物を提供することにある。
て具体的に開示されていた炭素粉末とは異なる特定の炭
素粉末と炭素繊維とポリアリーレンサルファイドよりな
る組成物が優れた性能を有することを見出したことに基
づく。即ち、本発明の要旨とするところは下記特性を有
する炭素粉末1〜25質量%、炭素繊維25〜50質量
%及びポリアリーレンサルファイド49〜74質量%よ
りなる組成物であり、前記炭素粉末の、X線回析法によ
り求めた(002)面の平均層面間隔d002が0.33
8〜0.380nmであり、C軸方向の平均の結晶子の
大きさLc(002)が1〜70nmであり、平均粒径が1
〜60μmであり、d002とLc(002)が下記式(I)を
満たすことを特徴とする耐摩耗性組成物にある。以下、
本発明を詳細に説明する。 log10(Lc(002))≧35(0.36ーd002) 式(I)
た(002)面の平均層面間隔d00 2が0.338〜
0.380nm、好ましくは0.340〜0.375n
mのものが用いられる。平均層面間隔が小さいほど黒鉛
化度が進む関係にあり、0.338nm未満の炭素粉末
を用いた場合、黒鉛化度が高くなって劈開が生じやすく
なり、逆に平均層面間隔が0.380nmを超える炭素
粉末を用いた場合には黒鉛化度が低くなり、摺動した際
に潤滑する成分が少なくなる結果、いずれの場合も摩耗
量が増加するためと考えられる。平均層面間隔の測定は
以下のようにして求めたものである。即ち、炭素粉末を
アルミニウム製試料セルに充填し、グラファイトモノク
ロメ−タ−により単色化したCuKα線を線源とし、X
線回折図形を得る。(002)回折線のピ−ク位置は、
重心法(回折線の重心位置を求め、これに対応する2θ
値でピ−ク位置を求める方法)により求め、標準物質用
高純度シリコン粉末の(111)回折線(28.466
°)を用いて補正し、Braggの公式 よりd002を計算したものである。ここでCuKα線の
波長λは、0.15418nmとした。
の大きさLc(002)が1〜70nm、好ましくは1.1
〜60nm、より好ましくは1.2〜50nmのものが
用いられる。C軸方向の平均の結晶子の大きさLc
(002)の測定は、炭素粉末試料の(002)回折線の半
値幅から標準物質用高純度シリコン粉末の(111)回
折線の半値幅を差し引いた値β1/2を用いScherr
erの式 により計算したものである。ここで形状因子Kは0.9
とした。
びC軸方向の結晶子の大きさLc(00 2)が下記式(I)
を満たすものである。 log10(Lc(002))≧35(0.36ーd002) 式(I) 式(I)を満たさない炭素粉末、例えばアセチレンブラ
ック、サーマルブラック、チャンネルブラック、活性炭
等では耐摩耗性が不十分である。
径が1〜60μmのものが用いられ、中でも2〜50μ
m、特に3〜40μmのものが好ましく用いられる。平
均粒径が1μm以下では、成形時における粘度が上昇し
成形加工性が損なわれ、また、平均粒径が60μmを超
えると、摺動の際に炭素粉末の脱落による摩耗量の増加
が生じやすいためである。
ような方法が好適に採用される。その方法は特公昭59
ー10930号公報に記載した方法に似ているが酸化す
る際の温度を異にする。即ち、石油系または石炭系ピッ
チと、沸点200℃以上の2〜3環の芳香族化合物から
選ばれた粘度調節剤の混合物を溶融して口金より押出し
て紐状となしたもの、若しくは該紐状物を延伸したもの
を冷却固化せしめピッチ成形体を得て、さらにピッチ成
形体を粉砕し、直径に対する長さの比が5以下、特に2
以下の棒状ピッチとする。次に粉砕したピッチ成形体
を、ピッチ混合物の軟化点以上の熱水中に投入して球状
ピッチ成形体を形成した後、ピッチに対して溶解度が低
く且つ粘度調節剤に対して溶解度の高い溶剤でピッチ成
形体から粘度調節剤を抽出除去せしめ、得られたピッチ
成形体を酸化雰囲気中、160〜280℃の温度で酸化
処理し、次いで焼成する方法である。酸化が160℃未
満の温度では不融化が十分でなく、また280℃を越え
ると不融化と同時に賦活化も進み、所望の物性が得られ
にくいためである。好ましくは170〜270℃で行わ
れる。酸化を行なう時間は通常、30〜90分程度であ
り、好ましくは45〜75分程度が採用される。焼成は
酸化処理により不融化された後、不活性雰囲気中で60
0〜2850℃の温度で行なわれる。
ましくは3〜20質量%、より一層好ましくは5〜15
質量%含有される。炭素粉末が1質量%未満では、摺動
の際の摩耗量が増加し、他方、炭素粉末が25質量%を
超えると成形時の組成物の粘度が増大し、成形加工性が
損なわれるため好ましくないためである。
は、セルロース繊維、ポリアクリロニトリル繊維、リグ
ニン繊維、石油系ピッチ、石炭系ピッチ等を原料として
焼成された、耐炎性の、炭素質、易黒鉛化性炭素質等の
種々のタイプのものが使用可能である。特に本発明で好
ましいのは、黒鉛化率の低い炭素繊維である。
0〜1000μmのものが好ましく、100〜500μ
mのものがより一層好ましい。50μmを下廻ると撓み
が少なくなり、1000μmを上回ると成形時の成形収
縮率の異方性が大きくなるためである。また、組成物に
おける炭素繊維中100μm以下の含有率が60質量%
以下のものは、組成物の表面に炭素繊維が浮き出ないよ
うにすることができる点で好ましい。より好ましくは4
5質量%以下、より一層好ましくは30質量%以下のも
のが用いられる。炭素繊維は組成物中、25〜50質量
%、好ましくは27〜45質量%含有される。炭素繊維
が25質量%未満では摩耗量が増加し、50質量%を越
える場合には成形物を構成する成分相互の接着性が弱く
成形物が壊れやすい為である。尚、炭素繊維の平均繊維
長及び100μm以下の含有率の測定は、組成物の樹脂
を過酸化水素と熱濃硫酸によって除去し、炭素繊維の長
さを光学顕微鏡で、500個測定して求めたものであ
る。
成単位として−(−Ar−S−)−(ここで”−Ar
−”とはアリーレン基を意味する。)を50質量%以
上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質
量%以上含むポリマーである。その中でも二官能性モノ
マーを主体とするモノマ−から得られた実質的に線状構
造を有するポリアリーレンサルファイドが靱性に優れる
ため好ましい。但し、部分的に架橋構造を含むもの、或
いは酸化架橋により溶融粘度の増大処理(キュアー)を
行なったものであっても機械的物性が損なわれない限り
用いることは何等差し支えない。また、ポリアリーレン
スルフィドはホモポリマーであってもよいし、ランダム
共重合体であっても良いし、ブロック共重合体であって
も良い。
粘度計を用いて求めた、310℃、剪断速度1200s
ec-1に於ける見掛粘度が、5〜2000Pa・sのも
のが好ましく、10〜1500Pa・sのものがより一
層好ましく、15〜1200Pa・sのものが特に好ま
しく用いられる。5Pa・s未満では、得られた成形物
の機械的強度が極めて低く、一方2000Pa・sを超
えると成形性が損なわれる為である。
49〜74質量%、好ましくは55〜70質量%含有さ
れる。ポリアリーレンサルファイドが49質量%未満で
は流動性が低下し成形物の表面光沢が失われ、炭素繊維
が浮き出て欠落しやすくなり、74質量%を越える場合
には摩耗量が多くなる為である。
い限り、他の樹脂、安定剤、加工助剤、充填剤等を含め
ることができる。本発明組成物は押出成形、射出成形等
の公知の成形方法により成形される。なお、成形に先立
ってペレット化されるのが好ましいが、直接粉体から成
形することも何ら差し支えない。
していない測定法について以下述べる。 [テ−バ−摩耗量]試料は、射出成形機(東芝機械製I
S−75)にペレット状の各実施例及び比較例に示す構
成からなる組成物を供給し、シリンダ温度310℃、ノ
ズル温度310℃、射出圧力147MPa、金型温度1
50℃にて厚さ3mm、横幅100mm、縦幅100m
mの成形品を作成し試料とした。摩耗試験は、JIS
K 7204に従ってテーバー摩耗試験器により行なっ
た。尚、摩耗輪はCS−17を用い、荷重を9.8Nと
し、1000回転後の摩耗量を測定したものである。
製 LA−500を使用)による。
1質量%,H/C原子比0.63の石油系ピッチ68k
gとナフタレン32kgとを、攪拌翼のついた内容積3
00ltrの耐圧容器に仕込み、190℃に加熱し溶融
混合した後、80〜90℃に冷却して押出し、直径が約
500μmの紐状成形体を得た。次いで、この紐状成形
体を直径の長さに対する比が約1.5になるように粉砕
し、得られた粉砕物を93℃に加熱した0.53%ポリ
ビニルアルコ−ル(ケン化度88%)水溶液中に投下
し、攪拌分散し、冷却して球状ピッチ成形体を得た。さ
らに濾過を行ない水分を除去し、球状ピッチ成形体の約
6倍量のn−ヘキサンでピッチ成形体中のナフタレンを
抽出除去した。この様にして得られた球状ピッチ成形体
を流動層に於いて100gの球状ピッチ成形体に対し、
20ltr/分の流量で空気を送り、30℃/時間で1
65℃まで昇温し、165℃で1時間保持し酸化不融化
を行ない酸化ピッチを得た。
して揮発分が4.7%の炭素前駆体を得た。この炭素前
駆体を粉砕して、平均粒径が約12μmの炭素前駆体微
粒子とした。次に、この炭素前駆体微粒子を窒素気流
中、2000℃で1時間炭素化し、炭素粉末を得た。得
られた炭素粉末の平均層面間隔d002は0.342n
m、C軸方向の平均の結晶子の大きさLc(002)は9.
22nm、粒径は10μmであった。
た炭素粉末1kg(組成物中5質量%)、石油ピッチ系
炭素繊維(呉羽化学工業製「M107T」を使用、平均
繊維長は130μm:100μm以下の含有率は21
%)6kg(組成物中30質量%),ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂(以下、「PPS」と略称する)(呉羽
化学工業製、310℃における剪断速度1200秒-1で
の見掛溶融粘度約120Pa・sを使用)を13kg
(組成物中65質量%)秤量し、100ltrタンブラ
ーミキサーへ投入混合し、混合物を得た。得られた混合
物を乾燥後、45mmφ二軸押し出し機へ供給し、シリ
ンダー温度280〜310℃にて混練を行ない、ペレッ
ト状組成物を得た。
出成型機(東芝機械製IS75)へ供給し、シリンダー
のC1温度を290℃、最高シリンダー温度を330
℃、ダイス温度を310℃、金型温度を約150℃とし
て、100mm×100mm、厚さ3mmの板状成形品
を得た。得られた板状成型品のテーバー摩耗量は27m
gであった。表1に実施例及び比較例の主な構成と特性
をまとめて示す。
1.6kg(組成物中8質量%)、炭素繊維6.4kg
(組成物中32質量%)、PPS12kg(組成物中6
0質量%)を秤量し、混合、混練を行ないペレット状組
成物を得た。得られた組成物について、実施例1と同様
に成形し、テーバー摩耗量を測定したところ、25mg
であった。
2.0kg(組成物中10質量%)、炭素繊維6.0k
g(組成物中30質量%)、PPS12kg(組成物中
60質量%)を秤量し、混合、混練を行ないペレット状
組成物を得た。得られた組成物について、実施例1と同
様に成形し、テーバー摩耗量を測定したところ25mg
であった。
1.0kg(組成物中5質量%)、炭素繊維7.0kg
(組成物中35質量%)、PPS12kg(組成物中6
0質量%)を秤量し、混合、混練を行ないペレット状組
成物を得た。得られた組成物について、実施例1と同様
に成形し、テーバー摩耗量を測定したところ、24mg
であった。
作成しこの炭素前駆体を粉砕して、平均粒径が約23μ
mの炭素前駆体微粒子を得た。次にこの炭素前駆体微粒
子を窒素気流中、1000℃で1時間炭素化し、炭素粉
末を得た。得られた炭素粉末の平均層面間隔d002は
0.361nmであった。また、C軸方向の平均の結晶
子の大きさLc(002)は1.62nm、平均粒径は22
μmであった。
kg(組成物中5質量%)、実施例1と同様の炭素繊維
6.0kg(組成物中30質量%)、PPS13.0k
g(組成物中65質量%)を秤量し、実施例1と同様に
混合、混練を行ないペレット状組成物を得た。
いて、実施例1と同様に成形しテーバー摩耗量を測定し
たところ、23mgであった。
1.0kg(組成物中5質量%)、炭素繊維7.0kg
(組成物中35質量%)、PPS12.0kg(組成物
中60質量%)を秤量し、実施例1と同様に混合、混練
を行ないペレット状組成物を得た。得られた組成物につ
いて、実施例1と同様に成形し、テーバー摩耗量を測定
したところ、24mgであった。
同様に作成し、流動床を使用して100gの球状ピッチ
成形体に対し、20ltr/分の流量で空気を送り、3
0℃/時間で260℃まで昇温し、260℃で1時間保
持して酸化処理を行い熱に対して不融な多孔性球状ピッ
チ成形体を得た。この多孔性球状ピッチ成形体を窒素ガ
スを含む水蒸気雰囲気の流動床内で200℃/時間の条
件で600℃まで昇温し600℃に1時間保持し予備焼
成を行ない、冷却し炭素前駆体を得た。この炭素前駆体
を粉砕し、平均粒径が約26μmの炭素前駆体微粒子を
得た。更にこの炭素前駆体微粒子を窒素ガス中で600
℃/時間の条件で1200℃まで昇温し、1200℃で
1時間焼成した後、冷却し炭素粉末を得た。得られた炭
素粉末の平均層面間隔d002は0.377nm、C軸方
向の平均の結晶子の大きさLc(002)は1.28nm、
平均粒径は25μmであった。
(組成物中5質量%)、実施例1と同様の炭素繊維6.
0kg(組成物中30質量%)、PPS13.0kg
(組成物中65質量%)を秤量し、実施例1と同様に混
合、混練を行ないペレット状組成物を得た。得られた組
成物について、実施例1と同様に成形し、テーバー摩耗
量を測定したところ、25mgであった。
体を粉砕し、窒素ガス中で600℃/時間の条件で20
00℃まで昇温し、2000℃で1時間焼成した後、冷
却し炭素粉末を得た。炭素粉末の平均層面間隔d002は
0.362nm、C軸方向の平均の結晶子の大きさLc
(002)は1.72nm、平均粒径は25μmであった。
(組成物中5質量%)、実施例1と同様の炭素繊維6.
0kg(組成物中30質量%)、PPS13.0kg
(組成物中65質量%)を秤量し、実施例1と同様に混
合、混練を行ないペレット状組成物を得た。得られた組
成物について、実施例1と同様に成形し、テーバー摩耗
量を測定したところ、24mgであった。
作成し、炭素前駆体を粉砕して平均粒径が約62μmの
炭素前駆体微粒子を得た。次にこの炭素前駆体微粒子を
窒素気流中、2000℃で1時間炭素化し、平均粒径が
約35μmの炭素粉末を得た。炭素粉末の平均層面間隔
d002は0.342nm、C軸方向の平均の結晶子の大
きさLc(002)は9.22nmであった。
粉末を1.0kg(組成物中5質量%)、実施例1と同
様の炭素繊維6.0kg(組成物中30質量%)、PP
S13.0kg(組成物中65質量%)を秤量し、混
合、混練を行ない、ペレット状組成物を得た。得られた
組成物について、実施例1と同様に成形し、テーパー摩
耗量を測定したところ、27mgであった。
2.0kg(組成物中10質量%)、実施例1と同様の
炭素繊維7.0kg(組成物中35質量%)、PPS1
1.0kg(組成物中55質量%)を秤量し、実施例1
と同様に混合、混練を行ないペレット状組成物を得た。
得られた組成物について、実施例1と同様に成形し、テ
ーバー摩耗量を測定したところ、27mgであった。
同様に作成し、得られた炭素前駆体微粒子を窒素気流
中、2800℃で1時間炭素化し、平均粒径が約10μ
mの炭素粉末を得た。得られた炭素粉末の平均層面間隔
d002は0.340nm、C軸方向の平均の結晶子の大
きさLc(002)は50.08nmであった。
た炭素粉末を1.0kg(組成物中5質量%)、実施例
1と同様の炭素繊維6.0kg(組成物中30質量
%)、PPS13.0kg(組成物中65質量%)を秤
量し、混合、混練を行ない、ペレット状組成物を得た。
得られた組成物について、実施例1と同様に成形し、テ
ーパー摩耗量を測定したところ、28mgであった。
6.0kg(組成物中30質量%)、PPS14.0k
g(組成物中70質量%)を秤量し、実施例1と同様に
混合、混練を行ないペレット状組成物を得た。得られた
組成物について、実施例1と同様に成形し、テーバー摩
耗量を測定したところ、40mgであった。
1.0kg(組成物中5質量%)、炭素繊維4.0kg
(組成物中20質量%)、PPS15.0kg(組成物
中75質量%)を秤量し、実施例1と同様に混合、混練
を行ないペレット状組成物を得た。得られた組成物につ
いて、実施例1と同様に成形しテーバー摩耗量を測定し
たところ、52mgであった。
1.0kg(組成物中5質量%)、炭素繊維10.0k
g(組成物中50質量%)、PPS9.0kg(組成物
中45質量%)を秤量し、実施例1と同様に混合、混練
を行いペレット状組成物を得た。得られた組成物につい
て、実施例1と同様にテーバー摩耗量を測定したとこ
ろ、60mgであった。
4.0kg(組成物中20質量%)、炭素繊維4.0k
g(組成物中20質量%)、PPS12.0kg(組成
物中60質量%)を秤量し、実施例1と同様に混合、混
練を行ないペレット状組成物を得た。得られた組成物に
ついて、実施例1と同様に成形し、テーバー摩耗量を測
定したところ、48mgであった。
37nm、C軸方向の平均の結晶子の大きさLc( 002)
が100.80nmの天然黒鉛の粉末(平均粒径25μ
m)1.0kg(組成物中5質量%)、実施例1と同様
の炭素繊維6.0kg(組成物中30質量%)、PPS
13.0kg(組成物中65質量%)を秤量し、実施例
1と同様に混合、混練を行ないペレット状組成物を得
た。得られた組成物について、実施例1と同様に成形
し、テーバー摩耗量を測定したところ、36mgであっ
た。
36nm、C軸方向の平均の結晶子の大きさLc( 002)
が0.958nmのカーボンブラックの粉末1.0kg
(組成物中5質量%)、実施例1と同様の炭素繊維6.
0kg(組成物中30質量%)、PPS13.0kg
(組成物中65質量%)を秤量し、実施例1と同様に混
合、混練を行ないペレット状組成物を得た。得られた組
成物について、実施例1と同様に成形し、テーバー摩耗
量を測定したところ、30mgであった。
0質量%、H/C原子比0.53のピッチ75kgにナ
フタレン25kgを攪拌翼の付いた内容量300ltr
の耐圧容器に仕込み、210℃に加熱溶融混合し、80
〜90℃に冷却して直径0.5mmの孔を有する口金か
ら押し出し、直径約150μmの紐状成形体を得た。こ
の紐状成形体を高速カッターに入れ1分間攪拌し、粉砕
物を得た。得られた粉砕物の長さに対する直径の比が
1.1であった。次いで、90℃に加熱した0.5%ポ
リビニルアルコール(ケン化度88%)水溶液に投下
し、攪拌分散し、冷却して球状ピッチ成形体を得た。さ
らに、濾過を行ない、水溶分を除去し、球状ピッチ成形
体の約6倍量のnーヘキサンでピッチ成形体中のナフタ
レンの抽出除去を行なった。次に流動層に於いて100
gの球状ピッチ成形体に対し、20ltr/分の流量で
空気を送り、30℃/時間で300℃まで昇温し酸化不
融化を行ない平均粒径が約70μmの不融化ビーズを得
た。更に得られた不融化ビーズを200℃/時間の条件
で1000℃まで昇温し、1000℃の温度で1時間保
持して炭化し、平均粒径が60μmの炭素粉末を得た。
得られた炭素粉末の平均層面間隔d002は0.353n
m、C軸方向の結晶子の大きさLc( 00 2)は1.10n
mであった。
(組成物中5質量%)、実施例1と同様の炭素繊維6.
0kg(組成物中30質量%)、PPS13.0kg
(組成物中65質量%)を秤量し、実施例1と同様に混
合、混練を行ないペレット状組成物を得た。得られた組
成物について、実施例1と同様に成形し、テーバー摩耗
量を測定したところ、31mgであった。
粉末1.0kg(組成物中5質量%)、実施例1と同様
の炭素繊維4.0kg(組成物中20質量%)、PPS
15.0kg(組成物中75質量%)を秤量し、実施例
1と同様に混合、混練を行ないペレット状組成物を得
た。得られた組成物について、実施例1と同様に成形
し、テーバー摩耗量を測定したところ、51mgであっ
た。
のが得られ、特にシリコンウェハー、ガラス基板等の硬
い材料に対し、摺動させても摩耗されにくい材料を提供
するものである。
Claims (15)
- 【請求項1】 下記特性を有する炭素粉末1〜25質量
%、炭素繊維25〜50質量%及びポリアリーレンサル
ファイド49〜74質量%よりなる組成物であり、前記
炭素粉末の、X線回析法により求めた(002)面の平
均層面間隔d002が0.338〜0.380nmであ
り、C軸方向の平均の結晶子の大きさLc(002)が1〜
70nmであり、平均粒径が1〜60μmであり、d
002とLc(0 02 )が下記式(I)を満たすことを特徴とす
る耐摩耗性組成物 log10(Lc(002))≧35(0.36ーd002) 式(I) - 【請求項2】 炭素粉末の平均粒径が2〜50μmであ
る請求項1の耐摩耗性組成物。 - 【請求項3】 炭素粉末の平均粒径が3〜40μmであ
る請求項1の耐摩耗性組成物。 - 【請求項4】 炭素粉末の平均層面間隔が0.340〜
0.375nmである請求項1の耐摩耗性組成物。 - 【請求項5】 炭素粉末のC軸方向の平均の結晶子の大
きさLc(002)が1.1〜60nmである請求項1〜4
のいずれか1項の耐摩耗性組成物。 - 【請求項6】 炭素粉末のC軸方向の平均の結晶子の大
きさLc(002)が1.2〜50nmである請求項5の耐
摩耗性組成物。 - 【請求項7】 炭素粉末が組成物中3〜20質量%であ
る請求項1〜6のいずれか1項の耐摩耗性組成物。 - 【請求項8】 炭素粉末が組成物中5〜15質量%であ
る請求項7の耐摩耗性組成物。 - 【請求項9】 炭素繊維の平均繊維長が50〜1000
μmとする請求項1〜8のいずれか1項の耐摩耗性組成
物。 - 【請求項10】 炭素繊維の平均繊維長が100〜50
0μmとする請求項9の耐摩耗性組成物。 - 【請求項11】 炭素繊維中100μm以下の含有率が
60質量%以下である請求項1〜10のいずれか1項の
耐摩耗性組成物。 - 【請求項12】 炭素繊維中100μm以下の含有率が
45質量%以下である請求項11の耐摩耗性組成物。 - 【請求項13】 炭素繊維中100μm以下の含有率が
30質量%以下である請求項12の耐摩耗性組成物。 - 【請求項14】 炭素繊維が組成物中27〜45質量%
である請求項1〜13のいずれか1項の耐摩耗性組成
物。 - 【請求項15】 ポリアリーレンサルファイドが実質的
に線状構造である請求項1〜14のいずれか1項の摩耗
性組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12885595A JP3675885B2 (ja) | 1994-04-28 | 1995-04-28 | 耐摩耗性組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-114640 | 1994-04-28 | ||
JP11464094 | 1994-04-28 | ||
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0812887A true JPH0812887A (ja) | 1996-01-16 |
JP3675885B2 JP3675885B2 (ja) | 2005-07-27 |
Family
ID=26453356
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP12885595A Expired - Fee Related JP3675885B2 (ja) | 1994-04-28 | 1995-04-28 | 耐摩耗性組成物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3675885B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09194626A (ja) * | 1996-01-23 | 1997-07-29 | Osaka Gas Co Ltd | 樹脂複合摺動材 |
JP2010077407A (ja) * | 2008-09-01 | 2010-04-08 | Nec Corp | 熱伝導性樹脂組成物、その製造方法及び熱伝導性樹脂成形体 |
-
1995
- 1995-04-28 JP JP12885595A patent/JP3675885B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09194626A (ja) * | 1996-01-23 | 1997-07-29 | Osaka Gas Co Ltd | 樹脂複合摺動材 |
JP2010077407A (ja) * | 2008-09-01 | 2010-04-08 | Nec Corp | 熱伝導性樹脂組成物、その製造方法及び熱伝導性樹脂成形体 |
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---|---|
JP3675885B2 (ja) | 2005-07-27 |
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