JPH08127792A - 冷凍機用潤滑油組成物 - Google Patents
冷凍機用潤滑油組成物Info
- Publication number
- JPH08127792A JPH08127792A JP26858194A JP26858194A JPH08127792A JP H08127792 A JPH08127792 A JP H08127792A JP 26858194 A JP26858194 A JP 26858194A JP 26858194 A JP26858194 A JP 26858194A JP H08127792 A JPH08127792 A JP H08127792A
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- Japan
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- lubricating oil
- refrigerant
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 水素含有フッ化炭化水素を冷媒とする冷凍機
用の新規な潤滑油組成物を提供する。 【構成】 水素含有フッ化炭化水素を冷媒とする冷凍機
用の基油に、化1で表されるアミノアルキル基を有する
亜リン酸エステル化合物を0.05重量%〜5重量%添
加した冷凍機用潤滑油組成物(式中R1、R2は同一であ
っても異なっていてもよく、それぞれ水素あるいは炭素
数1〜18のアミノアルキル基を表し、同時に水素では
ない)。 【化1】
用の新規な潤滑油組成物を提供する。 【構成】 水素含有フッ化炭化水素を冷媒とする冷凍機
用の基油に、化1で表されるアミノアルキル基を有する
亜リン酸エステル化合物を0.05重量%〜5重量%添
加した冷凍機用潤滑油組成物(式中R1、R2は同一であ
っても異なっていてもよく、それぞれ水素あるいは炭素
数1〜18のアミノアルキル基を表し、同時に水素では
ない)。 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロンを冷媒として使
用する冷凍機用潤滑油に関し、詳しくは、1,1,1,
2−テトラフルオロエタン(R134a)等の代替フロ
ン系冷媒を圧縮する際に用いるのに好適な潤滑油組成物
に関するものである。
用する冷凍機用潤滑油に関し、詳しくは、1,1,1,
2−テトラフルオロエタン(R134a)等の代替フロ
ン系冷媒を圧縮する際に用いるのに好適な潤滑油組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍機、あるいは冷蔵庫、空調機
などの冷凍機システムには、冷媒としてフッ素と塩素を
含むフロン、例えばクロロフルオロカーボン(CFC)
であるR11(トリクロロモノフルオロメタン)やR1
2(ジクロロジフルオロメタン)、ハイドロクロロクル
オロカーボン(HCFC)であるR22(モノクロロジ
フルオロメタン)などが使用されている。また、それら
とともに用いられる冷凍機用潤滑油としてはパラフィン
系、ナフテン系などの鉱油、アルキルベンゼン系、エス
テル系などの合成油が知られている。R11、R12な
どの分子中に含まれる塩素は、冷凍機システム内では摺
動面の金属と反応して摩耗を防止するという好ましい効
果を持っている。しかし、この種のフロン化合物は、大
気中に放出された場合に、そのほとんどが分解されず、
成層圏のオゾン層を破壊し、生体系に悪影響を及ぼすと
して国際的に使用が規制されつつある。そのため、これ
ら塩素を含まない代替フロン物質の検討が広くなされて
いる。
などの冷凍機システムには、冷媒としてフッ素と塩素を
含むフロン、例えばクロロフルオロカーボン(CFC)
であるR11(トリクロロモノフルオロメタン)やR1
2(ジクロロジフルオロメタン)、ハイドロクロロクル
オロカーボン(HCFC)であるR22(モノクロロジ
フルオロメタン)などが使用されている。また、それら
とともに用いられる冷凍機用潤滑油としてはパラフィン
系、ナフテン系などの鉱油、アルキルベンゼン系、エス
テル系などの合成油が知られている。R11、R12な
どの分子中に含まれる塩素は、冷凍機システム内では摺
動面の金属と反応して摩耗を防止するという好ましい効
果を持っている。しかし、この種のフロン化合物は、大
気中に放出された場合に、そのほとんどが分解されず、
成層圏のオゾン層を破壊し、生体系に悪影響を及ぼすと
して国際的に使用が規制されつつある。そのため、これ
ら塩素を含まない代替フロン物質の検討が広くなされて
いる。
【0003】R11、R12に代わるものとして、R1
34a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)など
の水素含有フッ化炭化水素が提案されている。R134
aは、R12とほぼ同じ物性を示し、オゾン破壊係数も
ゼロであることから注目されているが、それとともに用
いる好適な潤滑油が未だ見出されていない。従って、こ
の冷媒を用いた冷凍機において使用可能な潤滑油の開発
が重要な課題となってきている。分子内に塩素原子をも
たない水素含有フッ化炭化水素は、冷媒に極圧剤的な作
用がないため、この水素含有フッ化炭化水素を用いた冷
凍システムに用いる潤滑油には極圧剤の添加が必須であ
る。
34a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)など
の水素含有フッ化炭化水素が提案されている。R134
aは、R12とほぼ同じ物性を示し、オゾン破壊係数も
ゼロであることから注目されているが、それとともに用
いる好適な潤滑油が未だ見出されていない。従って、こ
の冷媒を用いた冷凍機において使用可能な潤滑油の開発
が重要な課題となってきている。分子内に塩素原子をも
たない水素含有フッ化炭化水素は、冷媒に極圧剤的な作
用がないため、この水素含有フッ化炭化水素を用いた冷
凍システムに用いる潤滑油には極圧剤の添加が必須であ
る。
【0004】水素含有フッ化炭化水素を冷媒として使用
する冷凍機油として含酸素化合物を主成分とする基油
に、炭化水素基または酸素含有炭化水素基を有するリン
酸トリエステルを必須成分とし、ハロゲン含有リン酸ト
リエステル、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステル
アミン塩を極圧剤として添加することが提案されている
(特開平5−230487号公報)。しかし、これらの
ハロゲン含有リン酸トリエステル、酸性リン酸エステ
ル、酸性リン酸エステルアミン塩は、腐食反応を起こし
やすく、腐食反応を起こした場合、冷凍システム内の金
属部分に著しい摩耗を起こすという欠点があった。
する冷凍機油として含酸素化合物を主成分とする基油
に、炭化水素基または酸素含有炭化水素基を有するリン
酸トリエステルを必須成分とし、ハロゲン含有リン酸ト
リエステル、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステル
アミン塩を極圧剤として添加することが提案されている
(特開平5−230487号公報)。しかし、これらの
ハロゲン含有リン酸トリエステル、酸性リン酸エステ
ル、酸性リン酸エステルアミン塩は、腐食反応を起こし
やすく、腐食反応を起こした場合、冷凍システム内の金
属部分に著しい摩耗を起こすという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水素含有フ
ッ化炭化水素を冷媒として用いる冷凍機油の潤滑性を向
上させ、耐摩耗性の優れた冷凍機用潤滑油組成物を提供
することを目的とする。
ッ化炭化水素を冷媒として用いる冷凍機油の潤滑性を向
上させ、耐摩耗性の優れた冷凍機用潤滑油組成物を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フロンR
134a等の水素含有フッ化炭化水素冷媒中で潤滑性能
に優れ、しかも耐摩耗性に有効な冷凍機用潤滑油を開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、潤滑油基油に対し、分子
内にアミノアルキル基を有する亜リン酸エステル化合物
を添加することによって、上記目的を達成できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明
は、水素含有フッ化炭化水素を冷媒とする冷凍機油の基
油に、下記の一般式(1)で表される、分子内にアミノ
アルキル基を有する亜リン酸エステル化合物を0.05
重量%〜5重量%添加した冷凍機用潤滑油を提供するも
のである。
134a等の水素含有フッ化炭化水素冷媒中で潤滑性能
に優れ、しかも耐摩耗性に有効な冷凍機用潤滑油を開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、潤滑油基油に対し、分子
内にアミノアルキル基を有する亜リン酸エステル化合物
を添加することによって、上記目的を達成できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明
は、水素含有フッ化炭化水素を冷媒とする冷凍機油の基
油に、下記の一般式(1)で表される、分子内にアミノ
アルキル基を有する亜リン酸エステル化合物を0.05
重量%〜5重量%添加した冷凍機用潤滑油を提供するも
のである。
【0007】
【化2】
【0008】式中R1、R2は同一であっても異なってい
てもよく、それぞれ水素あるいは炭素数1〜18のアミ
ノアルキル基を表し、同時に水素ではない。
てもよく、それぞれ水素あるいは炭素数1〜18のアミ
ノアルキル基を表し、同時に水素ではない。
【0009】
【作用】上記構成による本発明の潤滑油は、潤滑性に優
れ、かつ対フロン安定性、電気絶縁性、耐摩耗性等の冷
凍機用潤滑油としての性能が優れている。冷凍機油の基
油に対する亜リン酸エステル化合物の添加量が0.05
重量%より少ないと摩耗防止性が悪くなり、また5重量
%を越えると金属の腐食の問題が生じる。
れ、かつ対フロン安定性、電気絶縁性、耐摩耗性等の冷
凍機用潤滑油としての性能が優れている。冷凍機油の基
油に対する亜リン酸エステル化合物の添加量が0.05
重量%より少ないと摩耗防止性が悪くなり、また5重量
%を越えると金属の腐食の問題が生じる。
【0010】本発明のアミノアルキル基を有する亜リン
酸エステル化合物を配合する冷凍機用潤滑油基油として
は、従来より用いられている次のような冷凍機油あるい
はそれらの混合物が挙げられる。つまり従来の冷凍機油
としては、例えばパラフィン系、ナフテン系などの鉱
油、アルキルベンゼン類、ポリブテン類、α−オレフィ
ンオリゴマー類、ポリアルキレングリコール類、ジエス
テル類、ポリオールエステル類、リン酸エステル類、ケ
イ酸エステル類、シリコーン類、ポリフェニルエーテル
類、パーフルオロポリエーテル類などである。これらの
冷凍機用潤滑油基油のうち、冷媒である水素含有フッ化
炭化水素との相溶性を考慮すれば、エステル系油または
ポリアルキレングリコール系油が最適である。エステル
系油としては例えば、ポリオールエステル、コンプレッ
クスエステルを用いることができる。
酸エステル化合物を配合する冷凍機用潤滑油基油として
は、従来より用いられている次のような冷凍機油あるい
はそれらの混合物が挙げられる。つまり従来の冷凍機油
としては、例えばパラフィン系、ナフテン系などの鉱
油、アルキルベンゼン類、ポリブテン類、α−オレフィ
ンオリゴマー類、ポリアルキレングリコール類、ジエス
テル類、ポリオールエステル類、リン酸エステル類、ケ
イ酸エステル類、シリコーン類、ポリフェニルエーテル
類、パーフルオロポリエーテル類などである。これらの
冷凍機用潤滑油基油のうち、冷媒である水素含有フッ化
炭化水素との相溶性を考慮すれば、エステル系油または
ポリアルキレングリコール系油が最適である。エステル
系油としては例えば、ポリオールエステル、コンプレッ
クスエステルを用いることができる。
【0011】本発明の冷凍機用潤滑油に添加する亜リン
酸エステルは、エステル製造の常法によって得られ、そ
のアミノアルキル基において、アミノ基の置換位置は、
リン原子から最も遠い末端あるいは中間のどちらの部分
でもよい。また、脂肪族炭化水素の炭素数は1〜18で
あり、好ましくは3〜9である。具体的には、アミノメ
チル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブ
チル基、アミノペンチル基、アミノヘキシル基、アミノ
ヘプチル基、アミノオクチル基、アミノノニル基、アミ
ノデシル基、アミノウンデシル基、アミノドデシル基、
アミノトリデシル基、アミノテトラデシル基、アミノペ
ンタデシル基、アミノヘキサデシル基、アミノヘプタデ
シル基、アミノオクタデシル基などが挙げられる。
酸エステルは、エステル製造の常法によって得られ、そ
のアミノアルキル基において、アミノ基の置換位置は、
リン原子から最も遠い末端あるいは中間のどちらの部分
でもよい。また、脂肪族炭化水素の炭素数は1〜18で
あり、好ましくは3〜9である。具体的には、アミノメ
チル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブ
チル基、アミノペンチル基、アミノヘキシル基、アミノ
ヘプチル基、アミノオクチル基、アミノノニル基、アミ
ノデシル基、アミノウンデシル基、アミノドデシル基、
アミノトリデシル基、アミノテトラデシル基、アミノペ
ンタデシル基、アミノヘキサデシル基、アミノヘプタデ
シル基、アミノオクタデシル基などが挙げられる。
【0012】本発明の冷凍機用潤滑油は、必要に応じ
て、添加剤、例えば酸化防止剤、消泡剤、金属不活性化
剤、熱安定性向上剤などを混合して使用することができ
る。前記酸化防止剤としては、2,6−ジターシャリー
ブチル−p−クレゾールやα−ナフチルアミンなどがあ
る。消泡剤としては、ジメチルポリシロキサン等のシリ
コーン油やジエチルシリケート等のオルガノシリケート
類等である。金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾ
ールなどがある。熱安定性向上剤としては、ホスファイ
ト系化合物、ホスフィンサルファイド系化合物、その他
グリシジルエーテル類などがある。
て、添加剤、例えば酸化防止剤、消泡剤、金属不活性化
剤、熱安定性向上剤などを混合して使用することができ
る。前記酸化防止剤としては、2,6−ジターシャリー
ブチル−p−クレゾールやα−ナフチルアミンなどがあ
る。消泡剤としては、ジメチルポリシロキサン等のシリ
コーン油やジエチルシリケート等のオルガノシリケート
類等である。金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾ
ールなどがある。熱安定性向上剤としては、ホスファイ
ト系化合物、ホスフィンサルファイド系化合物、その他
グリシジルエーテル類などがある。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではな
い。 [実施例1]まず、アミノブチル基を有する亜リン酸エ
ステルを以下のように合成した。4−アミノ−1−ブタ
ノール17.8g(0.2モル)をテトラヒドロフラン
に溶解し、−78℃に保ちながら2,2,2−トリクロ
ロエチルフォスフォロジクロリダイト25g(0.1モ
ル)を加えた。室温に戻し溶媒除去後、ジメチルフォル
ムアミドに溶かし、亜鉛/銅合金とアセチルアセトンを
加えた。混合物を55℃で1時間加熱後、キレート化剤
を用いて溶液中の金属イオンを取り除いた。さらに、カ
ラムクロマトグラフィーをおこなって精製した。生成物
の確認はNMRによりおこなった。
明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではな
い。 [実施例1]まず、アミノブチル基を有する亜リン酸エ
ステルを以下のように合成した。4−アミノ−1−ブタ
ノール17.8g(0.2モル)をテトラヒドロフラン
に溶解し、−78℃に保ちながら2,2,2−トリクロ
ロエチルフォスフォロジクロリダイト25g(0.1モ
ル)を加えた。室温に戻し溶媒除去後、ジメチルフォル
ムアミドに溶かし、亜鉛/銅合金とアセチルアセトンを
加えた。混合物を55℃で1時間加熱後、キレート化剤
を用いて溶液中の金属イオンを取り除いた。さらに、カ
ラムクロマトグラフィーをおこなって精製した。生成物
の確認はNMRによりおこなった。
【0014】このアミノブチル基を有する亜リン酸エス
テルを日本石油製ポリオールエステルオイル(RB68
base)中に1000ppm含有する潤滑油を、密
閉型ロータリ冷媒圧縮機に封入し、冷媒としてHFC1
34a(三井・デュポンフロロケミカル社製)を使用し
て、25℃において1000時間の運転を行った。運転
終了後、モーターコイルの電線被覆材および絶縁紙、さ
らには冷凍機油そのものについて調べたところ、すべて
について異常はなく、非常に良好であることが判明し
た。摺動部材については、特に顕著な摩耗は認められ
ず、油中に析出されるスラッジもほとんど認められなか
った。
テルを日本石油製ポリオールエステルオイル(RB68
base)中に1000ppm含有する潤滑油を、密
閉型ロータリ冷媒圧縮機に封入し、冷媒としてHFC1
34a(三井・デュポンフロロケミカル社製)を使用し
て、25℃において1000時間の運転を行った。運転
終了後、モーターコイルの電線被覆材および絶縁紙、さ
らには冷凍機油そのものについて調べたところ、すべて
について異常はなく、非常に良好であることが判明し
た。摺動部材については、特に顕著な摩耗は認められ
ず、油中に析出されるスラッジもほとんど認められなか
った。
【0015】[実施例2]まず、アミノヘキシル基を有
する亜リン酸エステルを以下のように合成した。6−ア
ミノ−1−ヘキサノール23.4g(0.2モル)をテ
トラヒドロフランに溶解し、−78℃に保ちながら2,
2,2−トリクロロエチルフォスフォロジクロリダイト
25g(0.1モル)を加えた。室温に戻し溶媒除去
後、ジメチルフォルムアミドに溶かし、亜鉛/銅合金と
アセチルアセトンを加えた。混合物を55℃で1時間加
熱後、キレート化剤を用いて溶液中の金属イオンを取り
除いた。さらにカラムクロマトグラフィーをおこなって
精製した。生成物の確認はNMRによりおこなった。
する亜リン酸エステルを以下のように合成した。6−ア
ミノ−1−ヘキサノール23.4g(0.2モル)をテ
トラヒドロフランに溶解し、−78℃に保ちながら2,
2,2−トリクロロエチルフォスフォロジクロリダイト
25g(0.1モル)を加えた。室温に戻し溶媒除去
後、ジメチルフォルムアミドに溶かし、亜鉛/銅合金と
アセチルアセトンを加えた。混合物を55℃で1時間加
熱後、キレート化剤を用いて溶液中の金属イオンを取り
除いた。さらにカラムクロマトグラフィーをおこなって
精製した。生成物の確認はNMRによりおこなった。
【0016】このアミノヘキシル基を有する亜リン酸エ
ステルを日本石油製ポリオールエステルオイル(RB6
8 base)中に1000ppm含有する潤滑油を、
密閉型ロータリ冷媒圧縮機に封入し、冷媒としてHFC
134a(三井・デュポンフロロケミカル社製)を使用
して、25℃において1000時間の運転を行った。運
転終了後、モーターコイルの電線被覆材および絶縁紙、
さらには冷凍機油そのものについて調べたところ、すべ
てについて異常はなく、非常に良好であることが判明し
た。摺動部材については、特に顕著な摩耗は認められ
ず、油中に析出されるスラッジもほとんど認められなか
った。
ステルを日本石油製ポリオールエステルオイル(RB6
8 base)中に1000ppm含有する潤滑油を、
密閉型ロータリ冷媒圧縮機に封入し、冷媒としてHFC
134a(三井・デュポンフロロケミカル社製)を使用
して、25℃において1000時間の運転を行った。運
転終了後、モーターコイルの電線被覆材および絶縁紙、
さらには冷凍機油そのものについて調べたところ、すべ
てについて異常はなく、非常に良好であることが判明し
た。摺動部材については、特に顕著な摩耗は認められ
ず、油中に析出されるスラッジもほとんど認められなか
った。
【0017】[比較例]トリフェニルフォスフェートを
日本石油製ポリオールエステルオイル(RB68 ba
se)中に1000ppm含有する潤滑油を、密閉型ロ
ータリ冷媒圧縮機に封入し、冷媒としてHFC134a
(三井・デュポンフロロケミカル社製)を使用して、2
5℃において1000時間の運転を行った。運転終了
後、ベーンの表面に顕著な荒れが確認された。
日本石油製ポリオールエステルオイル(RB68 ba
se)中に1000ppm含有する潤滑油を、密閉型ロ
ータリ冷媒圧縮機に封入し、冷媒としてHFC134a
(三井・デュポンフロロケミカル社製)を使用して、2
5℃において1000時間の運転を行った。運転終了
後、ベーンの表面に顕著な荒れが確認された。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、冷媒とし
て水素含有フッ化炭化水素1,1,1,2−テトラフル
オロエタンなどを用いる冷凍システムに好適な、潤滑性
に優れ、耐摩耗性、相溶性の良好な潤滑油組成物を得る
ことができる。
て水素含有フッ化炭化水素1,1,1,2−テトラフル
オロエタンなどを用いる冷凍システムに好適な、潤滑性
に優れ、耐摩耗性、相溶性の良好な潤滑油組成物を得る
ことができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:06 30:08 40:30 (72)発明者 脇田 克也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 尾崎 祐介 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 園田 信雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 水素含有フッ化炭化水素を冷媒とする冷
凍機用の潤滑油基油に、化1で表される分子内にアミノ
アルキル基を有する亜リン酸エステル化合物を0.05
重量%〜5重量%添加したことを特徴とする冷凍機用潤
滑油組成物。 【化1】 (式中R1、R2は同一であっても異なっていてもよく、
それぞれ水素あるいは炭素数1〜18のアミノアルキル
基を表し、同時に水素ではない。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26858194A JPH08127792A (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 冷凍機用潤滑油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26858194A JPH08127792A (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 冷凍機用潤滑油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08127792A true JPH08127792A (ja) | 1996-05-21 |
Family
ID=17460519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26858194A Pending JPH08127792A (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 冷凍機用潤滑油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08127792A (ja) |
-
1994
- 1994-11-01 JP JP26858194A patent/JPH08127792A/ja active Pending
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