JPH08127593A - 家禽コクシジウム症ワクチン - Google Patents

家禽コクシジウム症ワクチン

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JPH08127593A
JPH08127593A JP7238902A JP23890295A JPH08127593A JP H08127593 A JPH08127593 A JP H08127593A JP 7238902 A JP7238902 A JP 7238902A JP 23890295 A JP23890295 A JP 23890295A JP H08127593 A JPH08127593 A JP H08127593A
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protein
acid sequence
vaccine
recombinant
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JP7238902A
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Fiona Margaret Tomley
フイオナ・マーガレツト・トムリー
Paul Patrick James Dunn
ポール・パトリツク・ジエイムズ・ダン
Janene Marylin Bumstead
ジエンヌ・マリリン・バムステツド
Arnoldus Nicolaas Vermeulen
アルノルドウス・ニコラース・フエルムーレン
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Akzo Nobel NV
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Akzo Nobel NV
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 家禽に投与することによりコクシジウム症に
対してトリを防御できる蛋白質を提供する。また、コク
シジウム症に対するベクターワクチンの調製のために使
用できる前記蛋白質をコードするDNAを提供する。 【解決手段】 配列番号2のアミノ酸配列の少なくとも
一部またはその生物的な機能の等価物を含むEimeria の
Tリンパ球刺激蛋白質。この蛋白質をコードする核酸配
列。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エイメリア属の
種、特にエイメリア・マクシマ( Eimeria maxim a)由来
で、免疫リンパ球を刺激できる蛋白質に係わる。本発明
はまた、この蛋白質の全体または抗原的に重要な部分を
コードする核酸配列、このような核酸配列を含む組換え
ベクター、このような組換えベクターで形質転換された
宿主細胞または宿主生物、及びコクシジウム症に対して
家禽を防御するためのワクチンに係わる。
【0002】
【従来の技術】コクシジウム症は、Apicomplexa 亜門Ei
meria 属の細胞内原生動物の寄生虫である多様なコクシ
ジウムの1つ以上の感染が原因となる疾病である。家禽
は本明細書で、卵または肉の供給源として役立ち、ニワ
トリ、七面鳥、アヒル、ガチョウ、ホロホロチョウ、キ
ジ、ハト、クジャクのような商業的に重要な種類を含む
家畜の鳥と定義する。
【0003】ニワトリのコクシジウム症は、Eimeria の
幾つかの異なる種、即ち Eimeria acervulina E.maxi
maE.tenella E.necatrix E.brunettiE.mitis
E.pra ecox E.mivatiE.haganiが原因になること
が知られている。しかし、最後の2つの種の存在を疑う
人もいる。これらのEimeria の種のいずれでも低レベル
の感染によって再感染に対する防御的な免疫を生ずる。
【0004】各種の種はニワトリに対して病原効果が異
なり、ニワトリのタイプはまた重要な役割を担う。E.ac
ervulinaまたはE.maximaのような寄生虫は、食物消化が
主要な役割である小腸の大部分に寄生するので、ブロイ
ラーニワトリは、これらの寄生虫によって大きな打撃を
被る。
【0005】E.maximaは上述した種のなかで最強の免疫
原であり、感染後の良好な自然の防御を生じさせる。し
かし、株間で交差した保護をほとんど、または全く示さ
ない変異株もある。
【0006】Eimeria 寄生虫は、生活環のなかで多数の
段階を経過する。胞子形成性オーシスト(oocyst)として
知られる感染段階のものを、地面から餌をとったり、ほ
こりを吸入したりする間に、ニワトリが摂取すると寄生
虫の生活環が始まる。E.maximaの場合には、オーシスト
は異常に大きい。胞子を形成したオーシストの細胞壁
は、砂のうと腸管での機械的な粉砕と化学作用で破壊さ
れ、4つのスポロシスト(sporocyst) を放出する。スポ
ロシストは、胆汁および消化酵素にさらされる十二指腸
を通過し、スポロシスト当たり平均2つのスポロゾイト
(sporozoite)を放出する。
【0007】スポロゾイトは可動性であり、侵入し増殖
するために適切な宿主の上皮細胞を探す。上皮細胞に感
染した後、寄生虫は生活環のスキゾント(繁殖体)(sch
izont)期に入り、スキゾント1個当たり8 個から16ない
し200 個を越えるメロゾイト(merozoite) を生じる。ス
キゾントから解放されるとすぐ、メロゾイトは別の上皮
細胞に容易に感染する。
【0008】これらの無性生殖環の2ないし5サイクル
の後、細胞内メロゾイトは雌性または大配偶子母細胞(m
acrogametocyte) 、および雄性または小配偶子母細胞(m
icrogametocyte) として知られる有性生殖形態に入る。
小配偶子母細胞から放出された小配偶子(microgamete)
による大配偶子母細胞の受精の後、回りにシスト(cyst)
壁を形成する接合子(zygote)を生じる。新しく形成した
オーシストは、糞と共に感染ニワトリから外に出る。
【0009】温度、湿度、空気中の十分な酸素といった
適切な環境条件で、オーシストは胞子となり、新しい宿
主に感染する準備ができ、疾病を広げる感染段階に入
る。それ故、トリからトリへ寄生虫が移るのに中間の宿
主は必要ない。
【0010】ニワトリの消化器官にEimeria 寄生虫が感
染すると、体重増加の減少、食物転換の減少、卵生産の
停止が起こりうるし、幾つかの場合では死に至る。家禽
の集中的な生産の増加は、この寄生虫による深刻な損失
を伴う。実際、コクシジウム症は経済的に最重要な寄生
虫病になってきた。オランダでは、家禽飼育業者が毎年
被る損失は何百万ギルダーになる。1986年には損失は13
00万ギルダーであった。同年、3億ドルの損失が米国で
あった。
【0011】過去において、コクシジウム症を制御する
試みにおいて幾つかの方法が使われた。化学療法剤の出
現の前には、散らかったごみの機械的な除去と共に消毒
剤を用いた改良衛生法が、使われた主要な方法であっ
た。しかし、たいてい、疾病が伝染するのに十分量のオ
ーシストが残った。
【0012】良好な管理に加えて、餌または飲料水にコ
クシジウム増殖阻止剤を入れることにより、疾病の制御
にある程度は成功した。コクシジウムの薬剤耐性株の出
現に一部起因して、このような薬剤は何年かにわたって
有効性が減少することが分かってきた。更に、幾つかの
化学療法剤は肉に残留し、肉を消費のために不適切なも
のとすることが分かってきた。
【0013】Eimeria の全ての7種由来のオーシストを
含む生ワクチンをニワトリに投与するによって、免疫的
に病気を制御する試みがなされた。この際、投与された
オーシストは早熟株(precocious lime) であった。この
ような早熟株を獲得するには、Eimeria の種の野生株の
集団をニワトリに接種し、感染の結果として排泄される
最初の寄生虫を集める。集めた寄生虫をニワトリに戻
し、サイクルを数回繰り返した。結果として、腸におけ
る無性生殖のサイクル数が少ない寄生虫の早熟株が産生
する。このような株は免疫原性を保持し、一方腸におい
てより少ない寄生虫を産生し、結果として宿主のニワト
リへのダメージはより少ない。生きたニワトリで生産す
る必要性と生殖能力の低さ故に、生産するのが高価であ
るというのが、このタイプのワクチンの欠点である。
【0014】遺伝子工学の出現によって、効果的なワク
チンの生産の新方法が可能となった。これらの方法を使
用して、いくつかの病原性微生物の抗原蛋白質をコード
するDNAがEscherichia coliのような宿主の微生物に
クローンされた。結果として、ワクチンに入れられるほ
ど十分に高いレベルで蛋白質が発現された。この方法で
生産される蛋白質の長所は、非感染性で、生産するのが
比較的安価であるということである。このように、肝
炎、単純疱疹、口蹄疫のような多数のウイルスに対して
ワクチンが調製された。
【0015】コクシジウム症ワクチンを遺伝子工学的に
調製する試みがなされた。欧州特許出願第337589号明細
書には、B群Eimeri a tenella 蛋白質を単離し、新規な
発現ベクターへ挿入し、これを用いて適当な宿主を形質
転換することが記載されている。国際公開第WO92/044
61号パンフレットは“mRNAルート”または“核DNA ルー
ト”を使用して抗原性蛋白質を産生する微生物の構築を
述べている。このようにして、E.tenella およびE.maxi
maからのいくつかの抗原が調製され、配列決定された。
このタイプのルートを使って、ワクチンに組み込むため
の抗原を調製することは、ひとえに、異種の株で抗体を
誘導できる抗原を選択することにかかっている。このア
プローチでは必ずしも最も防御的な抗原を選択すること
にならない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するた
めの手段】Eimeria 寄生虫を分画し、免疫Tリンパ球を
刺激する蛋白質を選択し、このような蛋白質をコードす
る核酸を含むベクターを調製し、次にこのような蛋白質
を含むワクチンを調製することにより、より効果的なコ
クシジウム症防御ワクチンが生産されうることが見出だ
された。
【0017】本発明の一面によると、精製されたEimeri
a のT−リンパ球刺激蛋白質の全部または実質的な一
部、特に免疫的に活性な部分をコードする核酸配列を提
供する。このような核酸配列は、機能するようにして発
現制御配列に結合され、組換え核酸分子を産生すること
ができる。この組換え核酸分子は、適当なベクターに挿
入された時、核酸配列を発現できる組換えベクターを形
成する。
【0018】上述した組換えベクターまたは核酸配列は
適当な宿主細胞または宿主生物を形質転換するために使
用できる。このような形質転換宿主細胞または生物はコ
クシジウム症に対する家禽の防御ワクチンに組み込むた
めの刺激蛋白質を生産するために使用できる。あるい
は、形質転換した宿主細胞または宿主生物はそれ自体を
ワクチンに組み込んでもよい。
【0019】一般的に“蛋白質”なる用語は生物活性を
有するアミノ酸の分子鎖を指す。蛋白質なるものは特定
の長さではなく、所望により in vivoまたは in vitro
で修飾されうる。例えば、グリコシル化、アミド化、カ
ルボキシル化、リン酸化を挙げることができる。なかん
ずく、ペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチドは本定
義に含まれる。
【0020】より詳細には、本発明は配列番号2で示さ
れるアミノ酸配列からなるTリンパ球刺激蛋白質または
その免疫活性部分およびそれらの生物学的に機能性の等
価物または変異物を提供する。
【0021】特に本願明細書で開示する蛋白質の生物学
的に機能性の等価物または変異物は、例えば一つ以上の
アミノ酸の欠損、挿入および/または置換により、上述
したアミノ酸配列から派生した蛋白質であるが、Eimeri
a 抗原の一つ以上の免疫決定基を保持する。すなわち、
上記変異物は宿主動物に免疫反応を誘発できる一つ以上
のエピトープを有する。
【0022】本発明に含まれる特定の蛋白質に於いて、
個々のEimeria 寄生虫または株間で自然の変異が存在し
うることが理解できよう。これらの変異は配列全体に於
ける1個以上のアミノ酸の差異、即ち上記配列に於ける
1個以上のアミノ酸の欠損、置換、挿入、付加でありう
る。本質的に生物的および免疫的活性を変更しないアミ
ノ酸置換は、例えば Neurathらの“The Proteins”Acad
emic Press New York(1979) に記述されている。関連ア
ミノ酸間のアミノ酸置換、または進化の過程でしばしば
起こる置換はとりわけ、Ser/Ala,Ser/Gly,Asp/Gly,Asp/
Asn,Ile/Val である(Dayhof,M.D. のAtlas of protein
sequence and structure, Nat. Biomed. Res.Found.,
Washington D.C., 1978, vol.5, suppl.3 を参照)。他
のアミノ酸置換は、Asp/Glu,Thr/Ser,Ala/Gly,Ala/Thr,
Ser/Asn,Ala/Val,Thr/Phe,Ala/Pro,Lys/Arg,Leu/Ile,Le
u/Val,Ala/Glu を含む。この情報に基いて、LipmanとPe
arson は迅速で高感度の蛋白質比較の方法を開発し(Sc
ience,227 ,1435-1441,1985)、相同蛋白質間の機能的類
似性を決定する方法を開発した。本願明細書の具体例に
於けるこのようなアミノ酸置換は、得られる蛋白質が免
疫反応性を保持している限り本発明の範囲内である。
【0023】本願発明は更に、Eimeria の上述した蛋白
質をコードする単離精製した核酸配列を提供する。この
ような核酸配列は配列番号1で示される。遺伝暗号の縮
重によってコドン内の塩基の置換が可能でありそのよう
な置換によって別のコドンにはなるが同じアミノ酸をコ
ードするコドンがあり、例えばアミノ酸であるグルタミ
ン酸のコドンはGATおよびGAAであることが当業界
でよく知られている。結果として、配列番号2で示され
るアミノ酸配列をもつ蛋白質の発現のための核酸配列
が、配列番号1で示される核酸配列とは異なるコドン組
成を持ちうることは明白である。
【0024】
【発明の実施の形態】Eimeria maxima寄生虫はLongら
Folio Vet. Lat.,1976, 6 ,201-207)によって記述さ
れたようにニワトリを通すことによって産生した。感染
ニワトリの排泄物からオーシストを分離し、胞子を形成
させ、飽和食塩水でのフローテーション(floatation)で
精製した。次に胞子を形成したオーシストを用いて病原
体を持っていない4週令のニワトリに感染させた。免疫
反応を強めるためにトリに更に胞子化オーシストを追加
投与した。
【0025】上述したようにフローテーションで精製し
た胞子化オーシストの調製物を、スポロゾイトを放出さ
せるために破砕機での震盪に供した。スポロゾイトを放
出させるために、スポロゾイトを蛋白質分解酵素で処理
し、それからスポロゾイトを洗い、Schmatz らの方法
(J.Protozool.,1984,31,181-183)に従って、イオン交
換クロマトグラフィーで精製した。スポロゾイトを緩衝
液に懸濁し、水浴中で沸騰させ、遠心し、SDS−PA
GEのポリアクリルアミドゲル(ドデシル硫酸ナトリウ
ム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動)に載せた。Eime
ria 抗原の分子量を推定するために、同一のゲルで分子
量マーカーを泳動させた。TowbinとGordonの方法(J.Im
munol.Methods.,1984,72,313-340)で、ゲルをニトロセ
ルロース紙に電気泳動させた。それからニトロセルロー
ス紙を洗い、製造業者の指示に従って金染色(Aurodye s
taining)によって可視化した。
【0026】Abou-Zeid らの方法(J.Imm.Meth. 98,5-1
0,1987)に基いて、蛋白質バンドをニトロセルロース紙
から切り出し、小断片に切断し、ガラスのバイアルに移
した。それから、ニトロセルロース断片をジメチルスル
フォキシド(DMSO)に溶解し、十分に溶解させるた
めに一定時間放置した。その後、炭酸塩/重炭酸塩緩衝
液の滴下のもと、激しく震盪させてニトロセルロース粒
子を沈殿させた。サンプルを遠心し、ニトロセルロース
粒子のペレットを数回洗い、その後、再けん濁し小分注
液に分けた。
【0027】電気泳動ゲルのどの蛋白質バンドが、感染
したトリのリンパ球を刺激するかを決定するために、リ
ンパ球増殖アッセイでの使用のために、上述の感染トリ
から静脈穿刺によって血液を取り出した。血液を 600g
で遠心し、10分後沈降した赤血球の上の細胞のけん濁液
を取り出し、さらに10分間400gで遠心した。二番目の遠
心の後、沈殿した細胞を数回洗い、最終的に再懸濁し
た。再懸濁した細胞を、再懸濁し希釈したニトロセルロ
ース粒子と共に丸底のプレートで培養した。対照のウエ
ルは、蛋白質の無いニトロセルロース粒子を含むよう設
定した。
【0028】リンパ球培養液を96時間インキュベート
し、最後の16時間培養液を 3H−チミジンでパルスし、
その後細胞をガラスミクロファイバーフィルター上に回
収した。乾燥後、液体シンチレーションカクテル(Scint
illator 299 (登録商標)Packard,Caversham,U.K.) を
加えたシンチレーションバイアルへフィルターを入れ、
放射能をシンチレーションスペクトロフォトメーターで
測定した。結果は次式を使用して得た刺激指数(SI)
として表した。
【0029】SI=cpm1/cpm2 式中、cpm1= 蛋白質を有するニトロセルロース(NC)
粒子でインキュベートした3体の培養液の分当りの平均
カウント数。
【0030】cpm2= 蛋白質の無いニトロセルロース粒子
でインキュベートした3体の培養液の分当りの平均カウ
ント数。
【0031】この方法で、通常Tリンパ球は増殖してい
る。
【0032】その結果から、トリごと、ゲルごとで刺激
指数は異なるが、約 45,000 の相対的な分子量(Mr)
を有する蛋白質バンドが対照のトリではなく免疫のトリ
からのリンパ球を一貫して刺激した。
【0033】この発見の後、E.maximaのスポロゾイトの
新鮮な調製物を上述したように、SDS−PAGEで分
離し、ニトロセルロースに転移した。分子量 45,000 を
有する蛋白質バンド(p45)を上述したように、切り
出し、溶解させた。更にリン酸緩衝生理食塩水(PB
S)で洗い、PBSに再けん濁した。このけん濁液をウ
サギに皮下注射した。注射は2週ごとに繰り返した。各
注射の2週後、ウサギの耳の側面の静脈の穿刺から血を
取った。5回のブースターの後、ウエスタンブロッテン
グの決定により、ウサギ抗p45血清を得た。
【0034】E.maximaのスポロゾイトから、全リボ核酸
(RNA)を抽出し、セシウム トリフルオルアセテー
トの勾配遠心によって精製した。非mRNAからmRN
Aを分離するためにオリゴdTセルロース(poly〔A〕
Quik,Stratagene)のカラムを製造業者の指示に従って使
用した。それから、poly(A)+ RNAまたはmRNA
を純粋エタノール中の酢酸ナトリウムを使用して一晩か
けてカラムから溶出した。
【0035】コピーのデオキシリボ核酸(cDNA)
を、ZAP-cDNA(登録商標)合成キット(Stratagene)を使
用して、mRNAから合成した。オリゴdT鋳型(Xh
oI制限部位を含む)および Moloney-Murine 白血病ウ
イルス逆転写酵素を使用して、cDNAの第1鎖を合成
した。後にクローニングプロトコルで使用する制限酵素
による消化からcDNAを保護するために、cDNAの
第1鎖のシトシン残基をメチル化した。cDNAの第2
鎖をRNAseHおよびDNAポリメラーゼIを使用し
て合成し、続いてT4DNAポリメラーゼを使用して末
端修復を行った。EcoRIアダプターをT4DNAリ
ガーゼによって、cDNAの平滑末端に連結した。Xh
oIによる消化によりXhoI適合性3´末端およびE
coRI適合性5´末端を有するcDNAが産生した。
【0036】T4DNAリガーゼによって、EcoRI
/XhoIで消化し脱リン酸化したUni-ZAP XRベクター
にcDNAを連結した。得られた第1次のライブラリー
(Emx8およびEmx 9)をE.coli SURE 細胞にプレートし、
増幅した。Emx 8 ライブラリーは65%の組換え体を与
え、Emx 9 ライブラリーは55%の組換え体を与えること
が分かった。
【0037】上述したように調製したウサギ抗p45血
清を使用して、Emx 8 およびEmx 9の2つのライブラリ
ーをスクリーニングした。陽性プラークをピックアップ
し、陽性プラークが純粋になるまで再スクリーニングし
た。
【0038】2つのライブラリー、Emx8とEmx9に於ける
クローンからのcDNAをプラスミドpUC19 にサブクロ
ーンし、制限エンドヌクレアーゼによる消化で分析し
た。あるいは、in vivo 切り出しを使用してラムダZap
からのプラスミドレスキューにcDNAを供し、次に制
限エンドヌクレアーゼによる消化で分析した。
【0039】このようにして、数個の異なるクローンを
同定した。クローンのうち2つに対して選択した抗血清
は、2次元PAGEによって分離された E.maxima スポ
ロゾイトのブロットに対する抗p45血清によって認識
された異なるスポットと交差反応した。それからこれら
のクローンをDNA配列分析のために選択した。DNA
配列決定を、Bankier ら(Techniques in the Life Sci
ences (Biochemistry)85:techniques in Nucleic Acids
Biochemistry 1-34,1983)によって述べられたM13/
ジデオキシヌクレオチド チェーン ターミネーション
法を使用して、ランダムサブクローンおよび配列決定に
よって行った。
【0040】本発明の核酸配列は特定の Eimeria株から
分離され、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を含む
組換えDNA技術によって増幅されうるし、または当業
界で公知の技術により in vitro 化学合成されうる。
【0041】本発明の核酸配列は、自然界で連関、ある
いは連結していない種々の複製作用のあるDNA配列へ
連結することができ、その結果適当な宿主の形質転換の
ために使用できるいわゆる組換えベクターを産生でき
る。有用な組換えベクターは、好ましくはプラスミド、
バクテリオファージ、コスミド、ウイルス由来である。
【0042】本発明の核酸配列をクローンするために使
用できる特定のベクターまたはクローニングベヒクルは
当業界で公知であり、とりわけ pBR322 、種々の pUC、
pGEM、ブルースクリプトプラスミドのようなプラスミ
ド、例えばラムダgt-Wes、Charon28およびM13 由来のフ
ァージのようなバクテリオファージ、あるいはSV40、ア
デノウイルス、ポリオーマウイルスのようなウイルスベ
クターを含む(Rodriquez,R.L.およびD.T.Denhardt編、
Vectors:A survey of molecular cloning vectors and
their uses, Butterworths, 1988; Lenstra,J.A.ら、Ar
ch .Virol.110,1-24,1990) 。本発明の組換えベクターの
構築のために使用される方法は当業者に公知であり、と
りわけ Maniatis,T.らの書物(Molecular Cloning A La
boratory Manual,第2版;Cold Spring Harbor Laborat
ory,1989) に記述されている。
【0043】例えば本発明の核酸配列のクローニングベ
クターへの挿入は、遺伝子と所望のクローニングベヒク
ルの両者を同一の制限酵素で切断すると相補的DNA末
端を生じるので容易に達成できる。
【0044】あるいは1本鎖DNAを消化することによ
って、または適当なDNAポリメラーゼで1本鎖末端を
充填することによって、平滑末端が産生されるように制
限部位を修飾することが必要であるかもしれない。続い
て、T4DNAリガーゼのような酵素による平滑末端の
連結が行われうる。
【0045】所望ならば、いかなる制限部位をも、DN
A末端にリンカーを連結することによって産生できる。
このようなリンカーは、制限部位配列をコードする特定
のオリゴヌクレオチド配列を含むことができる。制限酵
素によって切断されたベクターおよび核酸配列はまた、
ホモポリマーのテーリングによって修飾できる。
【0046】本明細書で使われる“形質転換(transform
ation)”は、使用する方法に関係なく例えば直接取り込
み(direct uptake) または形質導入(transduction)のよ
うに宿主細胞に異種の核酸配列を導入することを指す。
異種の核酸配列は、自律的な複製中で維持されることが
でき、または宿主ゲノムに組み込まれることができる。
所望ならば、組換えベクターは、指定の宿主と適合性の
ある適当な制御配列とともに提供される。これらの配列
は挿入された核酸配列の発現を制御できる。微生物に加
えて、多細胞生物由来の細胞培養物も宿主として使用で
きる。
【0047】本発明の組換えベクターは好ましくは、所
望の形質転換体を選択するために使用できる1つ以上の
マーカー活性(例えば pBR322 に於けるアンピシリンお
よびテトラサイクリン耐性、 pUC8 に於けるアンピシリ
ン耐性およびβ−ガラクトシダーゼのα−ペプチド)を
含む。
【0048】適切な宿主細胞は、ポリペプチドをコード
する核酸配列またはこのような核酸配列を含む組換えベ
クターによって形質転換できる微生物または細胞であ
る。宿主細胞は、所望ならば上記核酸配列でコードされ
る上記ポリペプチドを発現するために使用できる。宿主
細胞は、原核細胞起源(Escheric hia coli, Bacillus s
ubtilis, Pseudomonas speciesのような細菌)でもよい
し、真核細胞起源(例えば Saccharomyces cerevisiae
のような酵母、昆虫、植物、哺乳類の細胞のようなより
高等な真核細胞、このより高等な真核細胞はヒーラ細
胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO) を含む)で
もよい。昆虫細胞は、Spodoptera frugiperda のSf9 細
胞系列(Luckowら、Biotechnology 6,47-55,1988) を含
む。真核細胞クローニングシステムに於ける本発明の核
酸配列のクローニングおよび発現に関する情報はEsser,
K.らの書物(Plasmids of Eukaryotes, Springer-Verla
g, 1986)で見出だすことができる。
【0049】一般的に、原核生物が、本発明に於ける有
用な組換えベクターの構築のために好ましい。E.coli K
12株が特に有用であり、そのうちDH5aまたはMC1061株が
とりわけそうである。
【0050】発現のために本発明の核酸配列は発現ベク
ターに導入される。即ち上記配列を機能するように発現
制御配列に結合する。このような制御配列には、プロモ
ーター、エンハンサー、オペレーター、インデューサ
ー、リボソーム結合部位等が含まれる。それ故、本発明
は、上記のように同定され発現制御配列に結合した、Ei
meria 蛋白質をコードする核酸配列を含む組換えベクタ
ーを提供する。その組換えベクターは、自身が含有する
DNA配列を形質転換した宿主細胞中で発現できる。
【0051】形質転換した宿主が、Eimeria 蛋白質抗原
の少なくとも1つ以上の免疫的な決定基を有するポリペ
プチドを産生するかぎりは、クローニングベクターの選
択された部位に挿入された核酸配列は、所望のポリペプ
チドの実際の構造遺伝子の部分ではないヌクレオチドを
含むことができるし、あるいは所望の蛋白質の完全な構
造遺伝子の断片のみを含むことができるということを、
勿論理解すべきである。
【0052】宿主細胞が細菌であるときには、使用でき
る有用な発現制御配列にはTrpプロモーター・オペレ
ーター(Goeddel ら、Nucl.Acids Res. 8,,4057,198
0)、lacプロモーター・オペレーター(Chang ら、N
ature,275,615,1978 )、外膜蛋白質プロモーター(Nak
amura,K. とInouge,M.,EMBO J.,1,771-775,1982)、バ
クテリオファージ ラムダプロモーター・オペレーター
(Remaut,E. ら、Nucl.Acids Res.11,4677-4688,198
3)、α−アミラーゼ(B.subtilis)プロモーター・オペ
レーター、選択された宿主細胞と適合性のある終了配
列、他の発現エンハンスメント、制御配列が含まれる。
宿主細胞が酵母であるときには、例となる有用な発現制
御配列には例えばα−接合因子が含まれる。昆虫細胞の
ために、baculovirus のポリヘドリン(polyhedrin)また
はp10 のプロモーターが使用できる(Smith,G.E.ら、Mo
l.Cell.Bi ol.3,2156-65,1983)。宿主細胞が哺乳類起源
であるときには、例となる有用な発現制御配列にはSV-4
0 プロモーター(Berman,P.W. ら、Science,222,524-52
7,1983)、メタロチオネインプロモーター(Brinster,
R.L.,Nature,296,39-42,1982 )、ヒートショックプロ
モーター(Voellmy ら、Proc.Natl. Acad.Sci. USA,82,4
949-53,1985 )が含まれる。あるいは、Eimeria に存在
する発現制御配列も適用できる。遺伝子発現を最大にす
るためには、Roberts とLauer (Methods in Enzymolog
y,68,473,1979 )をも参照せよ。
【0053】それ故、核酸配列の発現によってEimeria
蛋白質を産生できる、上述した核酸配列または組換え核
酸分子または組換えベクターを含む宿主細胞をまた、本
発明は含む。
【0054】Eimeria 感染に対する家禽の免疫化は、い
わゆるサブユニットワクチンとして、本発明の蛋白質を
トリに投与することで達成できる。本発明のサブユニッ
トワクチンは、純粋の形態で、所望により薬物的に許容
できる担体の存在下で蛋白質を含むことができる。所望
により、蛋白質を関連のない蛋白質に共有結合で結合さ
せることができる。それは融合蛋白質の精製という点で
長所を持つ。例としてはβ−ガラクトシダーゼ、プロテ
インA、プロキモシン、血液凝固因子Xaなどが挙げら
れる。
【0055】これらの蛋白質自体を使用して防御免疫を
上げる能力は、ある場合には本質的に低いかも知れな
い。免疫原性を上げるためには、小断片を担体分子に結
合させるのが好ましい。この目的のための適切な担体は
天然のポリマー(key hole limpet のヘモシアニン、ア
ルブミン、毒素のような蛋白質)、ポリアミノ酸(ポリ
リシン、ポリアラニン)のような合成ポリマーなどの高
分子、またはサポニンのような両親媒性化合物のミセル
である。あるいはこれらの断片はそのポリマー、好まし
くは線状ポリマーとして提供されることができる。
【0056】必要があれば、ワクチンで使用される本発
明の蛋白質はin vitroまたはin vivo で修飾できる。例
えば、グリコシル化、アミド化、カルボキシル化、リン
酸化が挙げられる。
【0057】サブユニットワクチンの代替は生ワクチン
である。組換え微生物がいぜん複製できるように、本発
明の核酸配列が組換えDNA技術によって微生物(例え
ば細菌またはウイルス)に導入され、挿入された核酸配
列によってコードされるポリペプチドを発現し、感染し
た宿主のトリに免疫反応を誘起する。
【0058】本発明の好ましい具体例は、組換えベクタ
ーウイルスに感染した宿主細胞または宿主トリでDNA
配列を発現できる、上述した異種核酸配列を含む組換え
ベクターウイルスである。“異種”という用語は本発明
の核酸配列が通常は天然にはベクターウイルスに存在し
ないことを指す。
【0059】さらに、本発明は、核酸配列の発現によっ
て、Eimeria 蛋白質を産生できる、組換えベクターウイ
ルスに感染した宿主細胞または細胞培養物をも含む。
【0060】例えば、in vivo 相同的組換えの公知の技
術は、本発明の異種核酸配列をベクターウイルスのゲノ
ムに導入するために使用できる。
【0061】最初に、ベクターゲノムの挿入領域、即ち
感染または複製に必要な機能などのベクターの必須の機
能を破壊することなしに異種の配列の挿入のために使用
できる領域に対応するDNA断片が、標準recDNA
技術に従ってクローニングベクターに挿入される。挿入
領域は多数の微生物で報告されている(例えば、EP 80,
806, EP 110,385, EP 83,286, EP 314,569, WO 88/0202
2, WO 88/07088,US 4,769,330, US 4,722,848 )。
【0062】第2に、所望により、第1のステップから
得られた組換えベクター分子に存在する挿入領域に欠損
を導入できる。第1のステップから得られた組換えベク
ター分子の、例えば適当なエキソヌクレアーゼIII 消化
または制限酵素処理によって、これを達成できる。
【0063】第3に、異種核酸配列が、第1のステップ
の組換えベクターに存在する挿入領域または組換えベク
ターから欠損したDNAの場所に挿入される。挿入領域
DNA配列は、ベクターゲノムとの相同的組換えがおこ
るように適切な長さであるべきである。その後、適当な
細胞を、適当なベクターDNA配列に隣接した挿入物を
含む組換えベクターの存在下、野生型ベクターウイルス
で感染でき、またはベクターゲノムDNAで形質転換す
ることができる。その結果、組換えベクターとベクター
ゲノムに於ける対応領域の間で組換えが起こる。組換え
ベクターの子孫が細胞培養で産生されることができ、例
えば遺伝的に、または表現形質的に、例えばハイブリダ
イゼーションによって、異種核酸配列と共に組み込まれ
た遺伝子にコードされた酵素活性を検出することによっ
て、または組換えベクターによって発現された抗原性の
ある異種ポリペプチドを免疫的に検出することによっ
て、選択できる。
【0064】次に、この組換え微生物を、免疫のために
家禽に投与できる。その後、暫くこの組換え微生物は、
接種動物の体内で生きて、または複製さえし、本発明の
挿入核酸配列によってコードされたポリペプチドをin v
ivo で発現し、接種された動物の免疫システムの刺激を
起こす。本発明の核酸配列の挿入のための適切なベクタ
ーは、例えばワクシニアウイルス(EP 110,385, EP 83,
286, US 4,769,330, US 4,722,848 )または家禽ポック
スウイルス(WO 88/02022)などのポックスウイルス、HV
T(WO 88/07088)などのヘルペスウイルス、マレック病ウ
イルス、アデノウイルスまたはインフルエンザウイルス
のようなウイルス、またはE.coliまたは特定のSalmonel
la種などの細菌由来であることができる。このタイプの
組換え微生物によって、宿主動物の体内で合成されたポ
リペプチドは表面抗原として晒されうる。それ故、生物
によって認識される、例えばE.coliのOMP 蛋白質あるい
は線毛蛋白質、またはシグナルおよびアンカー配列の合
成品とポリペプチドの融合が考えられる。Eimeria ポリ
ペプチドが、それを全体の一部として所望ならば、免疫
されるべき動物の体内で放出されることも可能である。
これらの場合の全てに於いて、種々の病原体および/ま
たは一定の病原体の種々の抗原に対して、防御可能とす
る1つ以上の免疫原産物を発現させることも可能であ
る。
【0065】本発明のベクターワクチンは、本発明の核
酸配列を含む組換えベクターで感染された組換え細菌ま
たは宿主細胞を培養することで、調製されることができ
る。その後、組換え細菌またはベクター含有細胞および
/または細胞中で生育した組換えベクターウイルスを、
所望により純粋の形態で集められることができ、所望に
より凍結乾燥形態でワクチンに形成されることもでき
る。
【0066】本発明で記述されたDNAをToxoplasma,E
imeria spp.,Leishmaniawithなどの他の原生動物の寄生
虫にトランスフェクトすることにより、ベクターワクチ
ンをまた、調製することができる。
【0067】しかし、裸のDNAもまた、それがプラス
ミドに存在しているか、またはSV40ウイルスのプロモー
ター配列などの適切な真核生物のプロモーター配列との
組み合わせで存在しているならば、ワクチンとして使用
されることができる。
【0068】本発明の組換えベクターで形質転換された
宿主細胞をまた、核酸配列でコードされたポリペプチド
の発現に好ましい条件下で培養できる。ワクチンは、粗
培養物、宿主細胞溶解物、または宿主細胞抽出物のサン
プルを使用して調製できる。別の具体例では、本発明の
ポリペプチドが、その意図した使用に応じて、より精製
した形態でワクチンに形成される。生産されたポリペプ
チドを精製するために、本発明の組換えベクターで形質
転換した宿主細胞は適当な容量で培養され、産生された
ポリペプチドをこのような細胞から、もし蛋白質が分泌
されるのならば培地から単離される。培地に分泌された
ポリペプチドは標準的技術で単離精製されることができ
る。標準的技術とは例えば、塩分画、遠心、限外濾過、
クロマトグラフィー、ゲル濾過、免疫アフィニティーク
ロマトグラフィーである。一方、細胞内ポリペプチド
は、初めに細胞を集め、例えば超音波またはフレンチプ
レスなどの他の機械的破砕手段によって細胞を破砕し、
続いて他の細胞内成分からポリペプチドを分離し、ポリ
ペプチドをワクチンに形成することができる。細胞破砕
はまた、化学的手段(例えばEDTAまたはTriton X114 な
どの界面活性剤)またはリゾチーム消化などの酵素的手
段によって達成されることができる。
【0069】本発明のポリペプチドに対する抗体または
抗血清は、受動免疫療法、診断免疫アッセイおよび抗イ
デオタイプ抗体の産生に於いて強力に使用できる。
【0070】上述のように特徴づけられたEimeria 蛋白
質を、ポリクローナル、単一特異性(monospecific)およ
びモノクローナルの抗体を産生させるために使用でき
る。もしポリクローナル抗体を望むのならば、ポリクロ
ーナル血清を産生させる技術は当業界で公知である(例
えば、Mayer とWalter編、Immunochemical Methods inC
ell and Molecular Biology, Academic Press, London,
1987 )。免疫原に対する単一特異性抗体は、Hallらの
方法(Na ture,311,379-387,1984 )の変法によって、多
重特異性(polispecific)抗血清からアフィニティ精製さ
れることができる。本明細書で使用する単一特異性抗体
とは、単一抗体種または対象の抗原に対する同種の結合
特性を有する多重抗体種として定義される。本明細書で
使用する同種の結合とは、特定の抗原またはエピトープ
に結合する抗体種の能力を指す。
【0071】本発明のEimeria 蛋白質に対して活性のあ
るモノクローナル抗体は、当業界で公知の技術によって
同種のマウスを免疫することによって調製されることが
できる(KohlerとMilstein,Nature,256,495-497,1975)
。ハイブリドーマ細胞は、Dulbecco修飾Eagle 培地な
どの適当な細胞培養培地に於けるヒポキサンチン、チミ
ジンおよびアミノプテリン中での培養によって選択され
る。抗体産生ハイブリドーマは、好ましくはMacPherson
のソフトアガー技術(Soft Agar Techniques,Tissue Cu
lture Methods and Applications, Kruse and Paterson
編、AcademicPress,276,1973 )を使用してクローンさ
れる。個々のコロニーを、適当な培養培地に於いて培養
のために培養プレートの個々のウエルに移転する。抗体
産生細胞は適当な免疫原でのスクリーニングによって同
定される。免疫原に陽性のハイブリドーマ細胞は、当業
界で公知の技術によって維持される。特異的モノクロー
ナル抗体は、in vitroでハイブリドーマを培養すること
によって、または当業界で公知の方法によってハイブリ
ドーマ注入の後のマウスの腹水を調製することによって
産生される。
【0072】抗イデオタイプ抗体は、防御が望まれる、
そしてワクチンに於いて免疫原として使用できる病原体
の抗原の“インターナルイメージ”を担う免疫グロブリ
ンである(Dreesmanら、J.Infect. Disease,151,761,198
5 )。抗イデオタイプ抗体の産生を増加させる技術は当
業界で公知である(MacNamara ら、Science,226,1325,1
984 )。
【0073】本発明のワクチンは、慣用の能動免疫計画
に従って投与されることができる。投与形態と適合性の
ある方法での単一または複数の投与、および予防に効果
的な量、即ち毒性のあるEimeria 寄生虫による攻撃に対
して家禽に於いて免疫を誘起する抗原を発現できる免疫
抗原または組換え微生物の量で投与されることができ
る。免疫化は、非ワクチン接種群に比較してワクチン接
種後、ニワトリの集団での防御のかなりのレベルの誘導
として定義される。
【0074】生ウイルスベクターワクチンのために、ニ
ワトリ1羽当り105 −108 PFU の投与量であることがで
きる。本発明の典型的なサブユニットワクチンは、本発
明の蛋白質を 1μg-1mg を含む。このようなワクチン
は、皮膚内注射、皮下注射、筋肉内注射、腹膜内注射、
静脈内注射、経口投与、経鼻投与で投与されることがで
きる。
【0075】更に、ワクチンはまた、活性および/また
は有効期間を増加させるために、水溶性媒質、またはし
ばしば他の成分と混合した水を含む懸濁液を含有しても
良い。これらの成分は塩、pH緩衝液、安定剤(スキムミ
ルクまたはカゼイン加水分解物など)、乳化剤、免疫反
応を上げるアジュバント(例えば、油、ムラミルジペプ
チド、水酸化アルミニウム、サポニン、ポリアニオン、
両親媒性物質)および保存剤でありうる。
【0076】本発明のワクチンは、多価ワクチンを産生
するために、家禽の他の病原体に関連する免疫原または
これらの免疫原をコードする核酸配列をまた含有しても
よい。これらはマレック病ウイルス(MDV) 、ニューカッ
スル病ウイルス(NDV) 、感染性気管支炎ウイルス(IBV)
、ニワトリ貧血エージェント(Chicken Anemia Agent)
(CAA) 、レオウイルス、トリレトロウイルス、トリアデ
ノウイルス、シチメンチョウ鼻気管炎ウイルス、E.co l
i、他のEimeria 種などである。
【0077】本発明はまた、本発明の蛋白質を含有する
免疫化学試薬に関する。“免疫化学試薬”という用語
は、本発明の蛋白質が適当な支持体に結合しているか、
または標識物質で標識されていることを意味する。
【0078】使用できる支持体は、例えばミクロテスト
ウエルまたはキュベットの内部壁、チューブまたはキャ
ピラリー、メンブラン、フィルター、試験紙または粒子
の表面(例えばラテックス粒子、赤血球、ゾル粒子とし
ての色素ゾル、金属ゾルもしくは金属化合物などの粒子
の表面)である。
【0079】使用できる標識物質は、とりわけ放射性活
性アイソトープ、蛍光化合物、酵素、ゾル粒子としての
色素ゾル、金属ゾルもしくは金属化合物である。
【0080】本発明の核酸配列は、いかなる種類の組織
でもEimeria 関連核酸の検出のためのハイブリダイゼー
ション実験の特異的プローブを設計するのにも使用でき
る。本発明はまた、Eimeria 感染の診断のために有用な
核酸配列を含有するテストキットを含む。
【0081】本発明はまた、免疫アッセイで使用され
る、本発明の少なくとも1つの免疫化学試薬を含むテス
トキットに関する。このテストキットを使用して行われ
る免疫化学反応は好ましくは、サンドイッチ反応、凝集
反応、競合反応または阻害反応である。
【0082】サンドイッチ反応を行うために、テストキ
ットは、例えば固層(例えばミクロテストウエルの内部
壁)に結合した本発明のポリペプチド、および本発明の
標識ポリペプチドあるいは標識抗−抗体を含有する。
【0083】本発明を以下の実施例で説明する。
【0084】
【実施例】実施例1 E. maxima胞子小体(スポロゾイト)の抗原の
調製 1.a.i. 寄生虫の調製Eimeria maxima Houghton株
E. maximaH)寄生虫をLight Sus
sexニワトリで、Long等が述べている(Foli
o Vet. Lat. 6, pp.201−20
7, 1976)ように継代させた。オーシストを糞か
ら単離し、2%二クロム酸カリウム中で29℃で72時
間胞子形成させ、10%次亜塩素酸ナトリウムでの洗浄
によって表面を滅菌し、飽和塩化ナトリウムでの浮選に
よって精製した。胞子形成したオーシストをpH7.6
のリン酸緩衝食塩液(PBS)中に懸濁させ、振動によ
って破壊した。スポロシストを、0.5% w/vのブ
タ胆汁(Difco)及び0.25% w/vのトリプ
シン(Difco; 1:250)を含有するpH7.
6のPBS中に懸濁させ、41℃で30分間インキュベ
ートした。放出された胞子小体をpH8.0のPBSで
洗浄し、カラムDE−52(Whatman)上でSc
hmatz等が述べている(J. Protozoo
l. 31, pp.181−183, 1984)よ
うに精製し、ペレットとしてエッペンドルフ管内に−7
0℃で貯蔵した。
【0085】1,a.ii. 抗原の調製 胞子小体ペレット(5×107 個)を、100mlの試
料緩衝液(pH6.8の50mMトリス−Cl、2%
SDS、10%グリセロール、100mM DTT及び
10mg/mlブロモフェノールブルー)中で10分間
煮沸することによって可溶化し、次いで不連続SDS−
ポリアクリルアミドゲルに載置した。ゲルを電気泳動に
掛け、ポリペプチドをTowbin及びGordonの
方法(J. Immunol. Methods 7
, pp.313−340, 1984)によってニ
トロセルロース(NC)紙に移転した。移転後、0.3
%のTween−20を含有するpH7.6のPBSで
NC紙を濯ぎ、ポリペプチドを、コロイド金(Auro
dye; Cambio, England)で製造元
の指示どおりに染色することによって可視化した。
【0086】NC紙を、それぞれ限られた範囲内の分子
量のEimeriaポリペプチドを支持するストリップ
に切断した。各ストリップを小片に刻み、これらの小片
をラベル付きのガラスバイアルに移した。各バイアルに
400mlのDMSOを添加し、混合物を60分間放置
して可溶化及び滅菌を確実とした。激しく攪拌しながら
等量の炭酸塩/重炭酸塩緩衝液(50mM; pH9.
6)を滴下し加えることによってNC粒子を沈澱させ
た。試料を1.5ml容のマイクロ遠心管に移し、1
0,000×gで5分間遠心した。NC粒子をRPMI
1640培地(Gibco Biocult, Pa
isley, Scotland)で3回洗浄し、その
後1mlの前記培地中に懸濁させ、200mlアリコー
トに分割し、−70℃で冷凍貯蔵した。
【0087】実施例2 リンパ刺激性抗原の同定 2.a. 方法 2.a.i. 動物の免疫感作 一次感染のため、複数グループのReaseheath
−Cニワトリ(4週齢; 1グループ当たり10羽)に
E. maxima Hの胞子形成オーシスト4000
個を経口投与した。二次感染のためには同じ鳥に、E.
maximaHの胞子形成オーシスト50,000個
を経口投与した。各実験用に、Reaseheath−
Cニワトリの同齢(age−matched)対照グル
ープを別に飼育した。
【0088】2.a.ii. 末梢血リンパ球の調製 血液試料(5ml)を表在翼静脈から、ヘパリン(10
単位/ml)を収容したプラスチック製注射器内に抜き
取った。血液を管(Falcon 2027;Bect
on−Dickinson)に移し、Sorvall
RC3B遠心機において400rpmで15分間遠心し
た。沈降した赤血球の上方に位置する細胞の層をピペッ
トで注意深く取り出して新しい管(Falcon 20
59;Becton−Dickinson)内に移し、
2000rpmで10分間遠心した。沈降した細胞を、
10%のウシ胎児血清(FCS; ウイルス及びマイコ
プラズマに関してスクリーニング済み; Gibco
Biocult)、200単位/mlのペニシリン及び
200mg/mlのストレプトマイシン(G.R. S
quibb & Sons, Moreton, En
gland)を含有するRPMI 1640で3回洗浄
し、かつ前記と同じ培地中に4×106 細胞/mlの濃
度で再懸濁させた。細胞(4×105 個)の100ml
アリコートをピペットに取り、96ウェルプレート(N
unc−Gibco, Paisley, Scotl
and)の丸底ウェルに入れた。各ウェルに100μl
の調製試料を添加した。試験試料は、先に調製したNC
粒子懸濁液(実施例1の1.a.ii.参照)を、10
%のFCS、200単位/mlのペニシリン及び200
mg/mlのストレプトマイシンを含有するRPMI
1640培地で稀釈したものとした。稀釈液を製造する
べく、懸濁液を−70℃から解凍して培地で10倍に稀
釈し、その後2倍連続稀釈液を製造した。タンパク質に
欠けるNC粒子懸濁液を含有する対照試料も同様に稀釈
した。第二の対照試料群は、胞子小体の凍結−解凍及び
音波処理によって調製した全胞子小体の溶解物(タンパ
ク質0.5mg/ml)を含有した。いずれの試料も各
細胞調製物用に同じものを三つずつ製造し、これらの同
等試料をプレート全体に任意に分配した。プレートを5
% CO2 下に41℃で96時間インキュベートし、最
後の16時間は1mCiの3 H−チミジンで48Ci/
mmolにパルス標識し(Amersham,U.
K.)、その後ガラス微細繊維フィルター(MA78
1; Dynatron Laboratories
Ltd.)上に収穫した(DynatronMacro
mash Harvester; Dynatech
Laboratories Ltd., Susse
x, England)。50℃で1時間乾燥後、ディ
スクをシンチレーションバイアルに入れ、3.5mlの
液体シンチレーション混合物(Scintillato
r 299TM; Packard, Caversha
m, U.K.)を添加し、放射性成分をシンチレーシ
ョン分光光度計(LS9000; Beckman I
nstrumentsInc.)で測定した。
【0089】2.b.結果 結果を、各鳥に由来する細胞を用いた各試料に関して SI=cpm1/cpm2 〔式中cpm1はタンパク質を支持するNC粒子と共に
インキュベートした三重培養物の平均毎分カウントであ
り、cpm2はタンパク質を支持しないNC粒子と共に
インキュベートした三重培養物の平均毎分カウントであ
る〕のように計算した刺激指数(SI)として表わす。
【0090】(集合的に45kDaと呼称する)相対分
子量約49kDa/45kDaのポリペプチドを支持す
る可溶NCストリップは感染鳥由来のリンパ球の増殖を
刺激することが判明した(表1参照)。対照鳥由来のリ
ンパ球は増殖を刺激されなかった。SIは4から9まで
様々となり、経時試験は二次感染から4日後の鳥から調
製したリンパ球が最も盛んに増殖することを示した。
【0091】実施例3 リンパ刺激性抗原に対する抗体の作製及びスクリーニン
3.a. 方法 3.a.i. 動物の免疫感作 健康(pathogen−free)なウサギ(Har
lan−Olac,Bicester, Englan
d)をコクシジウムに感染しないように維持した。E.
maxima H胞子小体ペレットのポリペプチドを、
実施例1に述べたように可溶化し、SDS−ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動によって分離し、NCに移した。
45kDaの分子量を有するポリペプチドを支持するN
Cストリップを切り取り、実施例1に述べたようにDM
SO中で可溶化し、pH7.0のPBSで洗浄し、最後
に1mlのpH7.0のPBS中に懸濁させた。懸濁液
を4部位に皮下注射し(1部位当たり0.25ml)、
この注射は毎回ウサギ1匹当たり1個のNCストリップ
を用いて2週間おきに繰り返した。4回目の注射の2週
間後にウサギ血清を調製した。
【0092】Light Sussexニワトリ(3週
齢)をコクシジウムに感染しないように維持した。E.
maxima H胞子小体ペレットのポリペプチドを
可溶化し、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に
よって分離し、前記ゲルをクーマシーブリリアントブル
ーの水溶液で簡単に染色した。分子量45kDa前後の
ポリペプチドを含むポリアクリルアミド切片を切り取
り、これを小片に刻んだ。ゲル小片をデカンテーション
によってSchleicher & Schuell
Biotrapチャンバー内に移し、ポリペプチドを1
50Vで16時間、製造元の指示どおりに電気溶離(e
lectroelute)した。溶離したタンパク質を
pH7.6のPBSに対して十分透析し、その後AG1
1A8樹脂で処理して、SDSが痕跡量でも残留してい
ればそれを除去した。抗原をサポニン(Sigma)と
混合してニワトリの首に皮下注射し(ニワトリ1羽当た
り5μgのサポニン及び1〜5μgのタンパク質を含有
する0.5mlの注射液)、このような注射を更に2
回、2週間おきに繰り返した。3回目の注射の2週間後
にニワトリ血清を調製した。
【0093】3.a.ii. 一次元及び二次元ブロッ
ティングによる抗血清のスクリーニングE. maxima H胞子小体ペレットのポリペプチ
ドを、実施例1に述べたように可溶化し、SDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動によって分離した。あるい
は他の場合には、胞子小体(7×107 個)を500μ
lの溶解緩衝液[0.2% Nonidet−P40、
20mM CHAPS、9M尿素、0.2% Biol
ytes 3−10(Biorad)、1mM DT
T]中に懸濁させ、音波処理し(10ミクロンでの10
秒発射3回; MSE Soniprep 50)、3
サイクルの凍結−解凍を施した。試料をマイクロ遠心機
において12,000×gで1分間遠心し、その後、実
質的にO’Farrellが述べている(J. Bio
l. Chem. 250, pp.4007−402
1, 1975)ような二次元ゲル電気泳動によってポ
リペプチドを分離した。
【0094】分離したポリペプチドを、実施例1に述べ
たようにNC紙に移した。NC紙を3%ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を含有するTTN緩衝液(pH7.4の
10mMトリス−HCl、500mM NaCl、0.
05% Tween−20)に浸漬し、穏やかに揺動さ
せながら室温で2時間インキュベートした。NC紙を水
で濯ぎ、ストリップに切断し、各ストリップを、1%
BSAを含有するTTNで1:250に稀釈したウサギ
血清の試料中で3時間インキュベートした。ストリップ
を0.5% Tween−20を含有するTTNで3回
洗浄し、その後、1% BSAを含有するTTNで1:
7,500に稀釈した、アルカリホスファターゼ(Pr
omega)に結合させたヤギ抗ウサギIgG中で1時
間インキュベートした。ストリップを0.5% Twe
en−20を含有するTTNで更に3回洗浄し、かつA
P緩衝液(pH9.5の100mMトリス、100mM
NaCl、10mM MgCl2 )で1回洗浄した。5
0mg/mlのニトロブルーテトラゾリウム及び50m
g/mlのブロモクロロインドリルホスフェートを含有
するAP緩衝液中でストリップをインキュベートするこ
とにより、ホスファターゼ結合体の結合を検出した。
【0095】3.b. 結果E. maxima のポリペプチドの一次元ウェスタン
ブロットを検出したウサギ及びニワトリ抗p45血清の
特異性を図1に示す。二次元ウェスタンブロットにおけ
るスポットの識別は表2にまとめる。
【0096】実施例4 E. maxima胞子小体cDNAライブラリーの構
4.a. 方法 4.a.i. mRNAの単離E. maxima 胞子小体(5×108 個)を実施例
1に述べたように精製した。RNA抽出キット(Pha
rmacia)を製造元の指示どおりに用いて全細胞R
NAを調製した。手短に言えば、緩衝グアニジニウム液
(guanidinium thiocyanat
e)、N−ラウリルサルコシン及びEDTA中でのイン
キュベーションによって胞子小体を溶解させ、緩衝トリ
フルオロ酢酸セシウムを用いる超遠心によってRNAを
他の細胞成分から分離した。RNAペレットをTE緩衝
液(pH7.5の10mMトリス−HCl、1mM E
DTA)に注意深く溶解させ、エタノール沈澱物として
−70℃で貯蔵した。この全RNA調製物からメッセン
ジャーRNAを、オリゴ(dT)セルロースのカラム
[ポリ(A) Quik; Stratagene]を
製造元の指示どおりに用いて精製した。手短に言えば、
沈澱したRNAを12,000×gでの30分間の遠心
によってペレット化し、自然乾燥し、500mMのNa
Clを含有する400μlのTE緩衝液中に懸濁させ
た。RNAを、同じ緩衝液で予め平衡させたカラムの頂
部に適用した。65℃に予め加温したTE緩衝液でカラ
ムからメッセンジャーRNAを溶離し、260nmでの
分光吸光度を測定することによりmRNAの量を2.6
μgと決定した。pH5.0の3M酢酸ナトリウム0.
1体積部と無水エタノール2.5体積部とを添加するこ
とにより、mRNAを−70℃で一晩沈澱させた。
【0097】4.a.ii. cDNAの合成及びクロ
ーニング メッセンジャーRNAからcDNAを、ZAP−cDN
TM合成キット(Stratagene)を製造元の指
示どおりに用いて合成した。集団を構成するcDNAの
大きさは、合成したcDNAの一部のアガロースゲル電
気泳動及びオートラジオグラフィーから判定して200
bp未満から約6kbpまでであった。残りのcDNA
を、4種全部のdNTPの存在下に37℃で30分間T
4 DNAポリメラーゼを用いて末端修復した。T4
DNAリガーゼを8℃で24時間用いて、cDNAの平
滑末端にEcoRIアダプターを連結させた。Xho
での消化によって、総ての3′末端にXhoI制限部位
を有し、総ての5′末端にEcoRI制限部位を有する
cDNAを生成させた。1ml容のSephacryl
S−400カラムを用いて試料を遠心することによ
り、オリゴヌクレオチド(余分なアダプター、及び制限
酵素で消化したプライマー−鋳型)を除去した。
【0098】cDNAの100ng部分を1mgのUn
i−ZAP XRベクター(Stratagene;
EcoRI及びXhoIで消化し、かつ脱リン酸化した
もの)に、T4 DNAリガーゼを用いて12℃で一晩
掛けて連結させた。連結したDNAをファージ頭部内
へ、Gigapack II Gold再構成抽出物
(Stratagene)を製造元の指示どおりに用い
て再構成した。得られた一次ライブラリーを大腸菌SU
RE細胞(Stratagene)に植え込んで増幅さ
せ、得られた増幅ライブラリー(Emx8及びEmx
9)を大腸菌XL1−Blue細胞(Stratage
ne)に関して滴定した。これらの操作はいずれも製造
元の指示どおりに行なった。手短に言えば、総ての植え
込みについて宿主細胞を、0.2%(w/v)のマルト
ース及び10mMのMgSO4 を補充したLブイヨン中
で振盪下に30℃で一晩増殖させた。細胞は使用前に1
0mMMgSO4 でOD600 =0.5に稀釈した。0.
4%(w/v)の5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リル−β−D−ガラクトシド(Xgal)及び2.5m
Mのイソプロピルチオ−β−D−ガラクトシド(IPT
G)(Northumbria Biological
s Ltd.)の存在下にファージを植え込むことによ
り、各ライブラリー中の組み換え体の数を測定した。
【0099】4.b. 結果 Emx8は3×108 pfu/ml(組み換え体65
%)を有し、Emx9は6×108 pfu/ml(組み
換え体55%)を有する。
【0100】実施例5 E. maxima p45抗原をコードするcDNA
クローンの同定 5.a. 方法 cDNAライブラリーの免疫スクリーニングを、Str
atageneが提示する標準的な指示どおりに行なっ
た。紙を、1% BSAを含有するTTNで1:100
に稀釈したウサギ抗p45血清に浸漬した。これ以外の
操作は総て、実施例3の3.a.でウェスタンブロット
の展開に関して述べた操作と同じとした。陽性プラーク
を同定し、+4℃で一晩貯蔵してバクテリオファージ粒
子を溶離した後プラークを再スクリーニングした。総て
の陽性プラークが抗体反応性プラークの純粋な集団を有
するようになるまで再スクリーニングを継続した。
【0101】5.b. 結果 ライブラリーEmx8及びEmx9から、ウサギ抗p4
5血清と反応する22の独立プラーク(pEm45/1
〜pEm45/22)を単離し、プラークを精製した。
【0102】実施例6 E. maxima p45抗原をコードするcDNA
クローンの解析 6.a. 方法 6.a.i. cDNA挿入部の解析 ウサギ抗p45血清と反応した精製プラークからλファ
ージ粒子を溶離した。製造元(Stratagene)
の提示する指示に従い組み換え体λ ZAPIIからi
n vivoで切り出すことによってcDNA挿入部を
取り出し、プラスミドpBluescript中に組み
込んだ。cDNAを組み込んだpBluescript
プラスミドをアルカリ溶解(Birnboim及びDo
ly,Nucleic Acids Res. 7
p.1513, 1979)によって単離し、cDNA
を制限エンドヌクレアーゼでの消化によって解析した。
【0103】6.a.ii. DNA配列決定 pEm45/9を、濃度勾配を付けたCsCl/エチジ
ウムブロミド中での平衡遠心によって精製し、cDNA
挿入部のヌクレオチド配列を、T3及びT7オリゴヌク
レオチドプライマー(Stratagene)並びにS
equenase2.0型(United State
s Biochemical)を用い、かつこれらの製
造元の提示する指示を用いて2本鎖DNA鋳型から直接
決定した。
【0104】6.b. 結果 pEm45/9のヌクレオチド配列及び該配列から推定
されるアミノ酸配列を、配列番号1及び2を付して示
す。pEm45/9は、3′ポリ(A)配列を含む39
2bpのcDNAである。このcDNAは3番目のヌク
レオチドから、ポリ(A)配列手前の329番目の塩基
対の位置のオパール終結コドン(TGA)までが“オー
プン”であると考えられる。推定アミノ酸配列は109
個のアミノ酸から成るタンパク質もしくは約12kDa
のタンパク質をコードする。このcDNAは、Bsm
制限酵素部位(213bp)、HindIII制限酵素
部位(260bp)及びSphI制限酵素部位(323
bp)をただ1個ずつ有する。
【0105】実施例7 pEm45/9によってコードされた組み換え体タンパ
ク質の発現 7.a. 方法 7.a.i. プラスミドpGEX3XEm45/9の
構築 1μgのpEm45/9を37℃で2時間、10単位の
BamHI及び10単位のXhoIで消化し、放出され
たcDNA挿入部を、BamHI−XhoIで消化し、
かつ脱リン酸化したプラスミドpRSETB(InVi
trogen)中に連結した。連結DNAで大腸菌株J
M109をトランスフェクトし、組み換え体プラスミド
pRSETBEm45/9を含有するコロニーを同定
し、プラスミドDNAをアルカリ溶解(Birnboi
m及びDoly, NucleicAcids Re
s. 7, p.1513, 1979)によって単離
した。
【0106】1μgのpRSETBEm45/9を10
単位のEcoRIで消化し、放出されたcDNA挿入部
を、EcoRIで消化し、かつ脱リン酸化したプラスミ
ドpGEX3X(Pharmacia)中に連結した。
連結DNAで大腸菌株JM101をトランスフェクト
し、組み換え体プラスミドを有する細菌を選択し、プラ
スミドDNAを上記と同様にして単離した。制限酵素消
化及びアガロースゲル電気泳動によりDNAを解析し
て、グルタチオンS−トランスフェラーゼとの融合体と
してのタンパク質発現に適正な向きでpEm45/9の
cDNA挿入部を含むプラスミドpGEX3XEm45
/9を同定した。
【0107】7.a.ii. グルタチオンS−トラン
スフェラーゼ(GST)−Em45/9融合タンパク質
の発現 細菌コロニーを、100μg/mlのアンピシリンを含
有するLブイヨン中に取り、激しく振盪しつつ37℃で
一晩増殖させた。50μlの一晩培養物を用いて5ml
の新しい培地に播種し、培養物を(600nmにおいて
測定される)吸光度が約0.3となるまで再インキュベ
ートした。IPTGを最終濃度が1mMとなるように添
加し、培養物を更に4〜5時間維持した。細菌培養物の
アリコートをインキュベーションの間中の様々な時点に
取り出し、PAGE及び実施例3の3.a.ii.に述
べたような、天然p45抗原に対して作製した抗体を用
いるウェスタンブロッティングによって試験した。
【0108】2mlの一晩培養物を用いて200mlの
新しい培地に播種し、培養物を上記のように増殖させ
た。IPTGを濃度1mMとなるように添加した5時間
後、細菌細胞を遠心によって収穫し、1% v/vのT
riton X−100を含有する5mlのPBSに再
懸濁させた。細胞を、最高出力での30秒発射を4回行
なって音波処理し(MSE Soniprep)、音波
処理物を遠心によって上清とペレットとに分離した。ペ
レットを、8M尿素または2% SDS中で可溶化して
からPAGE及びウェスタンブロッティングによって試
験した。
【0109】7.b. 結果 ウェスタンブロッティングを施した細菌溶解物をウサギ
またはニワトリ抗p45抗血清でスクリーニングするこ
とによって判定したところ、組み換え体GST−Em4
5/9タンパク質は大腸菌において首尾よく発現され
た。上記血清と特異的に反応した融合タンパク質は約3
7kDaであったが、これは26kDaがGSTで11
kDaがEm45/9であると説明される(図2のレー
ン1)。タンパク質は一晩培養物において産生された
が、IPTGの添加によって発現が著しく促進された
(図2のレーン3)。収穫した培養物の音波処理後、上
清中には組み換え体タンパク質はきわめて僅かしか検出
されなかった(図2のレーン4)が、2% SDS中で
可溶化したペレット中には高濃度に見出された(図2の
レーン6)。ペレットは8M尿素中では部分的に可溶性
となった(図2のレーン5)。
【0110】実施例8 pGEX3XEm45/9融合タンパク質の分取電気泳
8.a. 方法 実施例7の7.a.ii.に述べたように調製したSD
S可溶化融合タンパク質の二つの1mlアリコートを、
実施例1の1.a.ii.に述べたような電気泳動に掛
けた。電気泳動後、ゲルの各側部から1cm厚の垂直方
向切片を切り取り、これらを45% v/vメタノー
ル、10% v/v酢酸中の0.125%クーマシーブ
リリアントブルーで10分間染色した。各ゲルの残りを
45% v/vメタノール、10% v/v酢酸中でイ
ンキュベートした。染色した切片を簡単に脱色し、その
後全部のゲルを、ライトボックス上に配置したガラスト
レイ上で再び一つに合わせた。組み換え体pGEX3X
Em45/9タンパク質を含む領域を中央部から切り出
し、脱色し、ゲル切断片を微細に刻んだ。ゲル小片をデ
カンテーションによって、pH8.3の25mMトリ
ス、192mMグリシン、0.1% SDSを含有する
少量の緩衝液を収容した透析バッグ内に移した。封止し
たバッグを、上記と同じ緩衝液で満たしたアガロース電
気泳動チャンバーに入れ、融合タンパク質を50Vで1
6時間電気溶離した。融合タンパク質を含有する緩衝液
をバッグから取り出し、pH7.6のPBSに対して十
分透析し、その後AG11A8樹脂で製造元(Bior
ad)の指示どおりに処理して、SDSが痕跡量でも残
留していればそれを除去した。この抗原の試料をSDS
−PAGE及びウェスタンブロッティングによって解析
した。
【0111】8.b. 結果 2個のアクリルアミドゲル切片から約200μgのタン
パク質を電気溶離した。この抗原の内容をSDS−PA
GE(図3)と、抗p45血清でのウェスタンブロット
の検出(図4)とによって解析した。図3及び図4の両
方において、レーン1はIPTGでの誘導から4〜5時
間後の細菌培養物の試料を含み、レーン2は免疫感作実
験(実施例9)及びin vitroリンパ増殖アッセ
イでの試験(実施例10)に用いた、電気溶離した抗原
の試料を含む。
【0112】実施例9 融合タンパク質pGEX3XEm45/9での免疫感作
によるニワトリのEimeria maxima攻撃感
染からの防御 9.a. 方法 9.a.i. 動物の免疫感作 36羽のLight Sussexニワトリを3週齢ま
で、コクシジウム不在条件下に飼育した。鳥を二つのグ
ループに任意に分割し、1羽用ケージに個別に収容し
た。血液試料を採取し、10μgの抗原(実施例8に述
べたように調製)及びPBS中の5μgのサポニンの皮
下注射(0.1ml)によって18羽を免疫感作した。
残りの18羽はPBS中の5μgのサポニンの皮下注射
(0.1ml)によって擬似免疫感作(mock−im
munise)した。免疫感作を2週間置きに更に2回
繰り返し、各免疫感作後に血液試料を採取した。
【0113】9.a.ii. 動物の攻撃 最後の免疫感作の2週間後、総ての鳥にE. maxi
maの胞子形成したオーシスト100個を経口挿管によ
って与えた。各鳥の糞を、紙で覆ったトレイ上に毎日集
めることによって採取し、混合及び稀釈した糞試料をM
acmaster計数チャンバーで計数することによっ
て、各鳥が攻撃の5日後から10日後までに排出したオ
ーシストの総数を算出した。
【0114】9.b. 結果 表3に、一方は抗原で免疫感作し、他方は擬似免疫感作
した二つの鳥のグループの、個々の鳥のオーシスト排出
個数及びグループ平均排出個数を示す。抗原を受容した
鳥のオーシスト排出個数は擬似免疫感作したグループの
排出個数より44%少なく、このことは、Eimeri
a maximaへの感染からニワトリを防御するのに
実施例8に述べた抗原を用い得ることを示している。
【0115】実施例10 組み換え体タンパク質pGEX3XEm45/9のリン
パ刺激性 10.a. 方法 実施例9において3回目の免疫感作後に採取した血液試
料から、末梢血リンパ球を調製した。調製方法は実施例
2の2.a.ii.に述べた方法と同じとした。各ウェ
ルに、実施例8で調製した抗原をPBSで濃度0.2μ
g/mlに稀釈したもの100μlを添加し、リンパ刺
激アッセイを実施例2の2.a.ii.に述べたように
継続した。
【0116】10.b. 結果 図5に、抗原で免疫感作した鳥に由来する細胞に関する
平均刺激指数を擬似免疫感作した鳥に由来する細胞に関
する平均刺激指数と比較して示す。免疫感作した鳥は擬
似免疫感作した鳥の4倍刺激されており、このことは組
み換え体抗原pGEX3XEm45/9が細胞に対して
特別のリンパ刺激作用を有したことを示している。
【0117】
【表1】ニトロセルロースに支持させたE. maxima 胞子
小体抗原に暴露した、免疫感作した鳥及び対照鳥の刺激
指数(SI値はいずれも鳥10個体の平均値) ストリップ 実験1 実験2 実験1 実験2 番号(Mr) 免疫鳥 免疫鳥 対照鳥 対照鳥 11 (49kD) 5.04 4.51 1.12 1.41 12 (45kD) 2.48 5.12 1.32 1.63
【0118】
【表2】E. maxima H胞子小体の二次元ゲル解析―抗45k
Da 血清によって識別され、かつリンパ刺激性であるス
ポットの同定 スポット番号 抗p45 血清により識別 リンパ刺激性 11 + − 12 + − 17 + + 18 + − 25 + + 26 + + 27 + − 28 + − 29 + − 34 + − 43 + − 54 + −
【0119】
【表3】E. maxima 攻撃感染からのin vivo 防御―融合
タンパク質pGEX3XEm45/9で免疫感作した鳥と擬似免疫感
作した対照とのオーシスト排出個数比較 鳥番号 オーシスト排出個数(×106 ) 平均 SD 免疫感作グループ 18.7 11.5 1 34.2 2 46.8 3 13.6 4 37.6 5 11.7 6 26.6 7 15.4 8 7.3 9 8.7 11 10.3 12 9.5 13 10.6 14 16.0 15 12.9 16 24.8 17 11.8 18 20.5 擬似免疫感作グループ 33.5 15.1 19 41.9 20 49.1 21 27.1 23 31.2 24 38.1 25 11.4 26 22.1 27 48.5 28 39.3 29 23.3 30 44.4 31 40.5 32 23.0 33 8.5 34 21.0 35 31.3 36 68.2
【0120】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:392 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:mRNAに対するcDNA ハイポセティカル:NO アンチセンス:NO 生物源(1) 生物:Eimeria maxima (2) 株:Houghton (3) 発生段階:スポロゾイト ライブラリー:ラムダZAP IIにクローンされたスポロゾ
イトcDNA クローン:Em45-9 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:3..329 配列
【0121】
【化1】
【0122】配列番号:2 配列の長さ:109 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列
【0123】
【化2】
【図面の簡単な説明】
【図1】E. maxima胞子小体ポリペプチドの、
ウサギ抗p45抗体で検出したウェスタンブロットを示
す説明図である。
【図2】pGEX3XEm45/9発現のウェスタンブ
ロットを示す説明図である。図中、記号stdは分子量
の指標(単位kDa)である。レーン1=pGEX3X
Em45/9の一晩培養物。レーン2=(600nmで
の)吸光度が0.3となるまで増殖させた培養物(この
時点でIPTGを濃度1mMとなるように添加)。レー
ン3=IPTG添加から3.5時間後の培養物。レーン
4=IPTG誘導培養物を音波処理及び遠心して得られ
た可溶性溶解物。レーン5=音波処理及び遠心後に得ら
れた、8M尿素中で可溶性であったペレット。レーン6
=音波処理及び遠心後に得られた、2% SDS中での
み可溶性であったペレット。
【図3】電気溶離したpGEX3XEm45/9融合タ
ンパク質のSDS−PAGEの結果を示す説明図であ
る。図中、記号stdは分子量の指標(単位kDa)で
ある。レーン1=IPTG添加から4.5時間後のpG
EX3XEm45/9の培養物。レーン2=電気溶離し
た融合タンパク質。レーン3=1μlの、(Amico
nのCentrionコントラクターで)濃縮した電気
溶離融合タンパク質。レーン4=5μlの[3]。レー
ン5=20μlの[3]。水平方向の矢印は図4に示し
た、ニワトリ抗p45血清によって識別されるタンパク
質を示す。
【図4】電気溶離したpGEX3XEm45/9融合タ
ンパク質の、ニワトリ抗p45血清で検出したウェスタ
ンブロットを示す説明図である。図中、記号stdは分
子量の指標(単位kDa)である。レーン1=IPTG
添加から4.5時間後のpGEX3XEm45/9の培
養物。レーン2=電気溶離した融合タンパク質。レーン
3=1μlの濃縮した電気溶離融合タンパク質。レーン
4=5μlの[3]。レーン5=20μlの[3]。
【図5】抗原で免疫感作した鳥に由来する細胞に関する
平均刺激指数を擬似免疫感作した鳥に由来する細胞に関
するものと比較して示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 9282−4B G01N 33/53 D //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 ポール・パトリツク・ジエイムズ・ダン イギリス国、オツクスフオードシヤー・オ ー・エツクス・44・7・テイー・エル、セ イント・メアリーズ・クローズ・チヤルグ ローブ・2 (72)発明者 ジエンヌ・マリリン・バムステツド イギリス国、オツクスフオードシヤー・オ ー・エツクス・12・9・エイ・エス、ウオ ンテイジ・ベルモント・8 (72)発明者 アルノルドウス・ニコラース・フエルムー レン オランダ国、5431・ハー・ハー・キユーイ ク、コールホエンデールフエルト・34

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2のアミノ酸配列の少なくとも
    一部を含むことを特徴とするEimeria のTリンパ球刺激
    蛋白質、またはその生物学的に機能性の等価物。
  2. 【請求項2】 Eimeria の種がEimeria maximaであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の蛋白質。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の蛋白質をコー
    ドする核酸配列。
  4. 【請求項4】 核酸配列が配列番号1に記載のDNA配
    列の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項3に
    記載の核酸配列。
  5. 【請求項5】 核酸配列の発現を可能とする発現制御配
    列に結合させた請求項3または4に記載の核酸配列を含
    む組換え核酸分子。
  6. 【請求項6】 請求項3または4記載の核酸配列を含む
    組換えベクター。
  7. 【請求項7】 核酸配列が発現制御配列に結合している
    ことを特徴とする請求項6に記載の組換えベクター。
  8. 【請求項8】 請求項3もしくは4に記載の核酸配列、
    または請求項5記載の組換え核酸分子、または請求項6
    もしくは7に記載の組換えベクター分子で形質転換した
    宿主細胞もしくは宿主生物。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の宿主細胞を培養するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の蛋白質の発現
    方法。
  10. 【請求項10】 薬物的に許容できる担体と共に、請求
    項1または2に記載の蛋白質、請求項5に記載の組換え
    核酸分子、請求項6または7に記載の組換えベクター、
    あるいは請求項8に記載の宿主細胞または宿主生物を含
    むことを特徴とするコクシジウム症に対する家禽の防御
    のためのワクチン。
  11. 【請求項11】 請求項8に記載の形質転換した宿主細
    胞を培養する段階、組換えベクターを集める段階、およ
    び組換えベクターを配合することにより免疫活性を有す
    る獣医用調製物を形成する段階を含むコクシジウム症ワ
    クチンを調製する方法。
  12. 【請求項12】 請求項1または2に記載の蛋白質ある
    いは請求項9の方法に基づいて調製された蛋白質を配合
    することにより免疫活性を有する獣医用調製物を形成す
    ることを特徴とするコクシジウム症ワクチンを調製する
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項1または2に記載の蛋白質と免
    疫反応性を有する抗体または抗血清。
  14. 【請求項14】 免疫化学試薬が支持体に結合している
    か、または標識物質と結合していることを特徴とする請
    求項1または2に記載の蛋白質を含む免疫化学試薬。
  15. 【請求項15】 請求項3または4に記載の核酸配列、
    請求項13に記載の抗体または抗血清、あるいは請求項
    14に記載の免疫化学試薬を含むことを特徴とするEime
    ria 感染の診断のためのテストキット。
  16. 【請求項16】 請求項10に記載のワクチンをトリに
    投与することを特徴とするコクシジウム症に対する家禽
    の防御方法。
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