JPH08124193A - 二軸アクチュエータ - Google Patents

二軸アクチュエータ

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Publication number
JPH08124193A
JPH08124193A JP28405694A JP28405694A JPH08124193A JP H08124193 A JPH08124193 A JP H08124193A JP 28405694 A JP28405694 A JP 28405694A JP 28405694 A JP28405694 A JP 28405694A JP H08124193 A JPH08124193 A JP H08124193A
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JP
Japan
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viscous body
biaxial actuator
elastic support
body receiving
viscous
Prior art date
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Pending
Application number
JP28405694A
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English (en)
Inventor
Hideo Okuma
英生 大熊
Koji Mimori
幸治 三森
Takamichi Tomiyama
孝道 冨山
Keiichi Shibata
圭一 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH08124193A publication Critical patent/JPH08124193A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性支持体(板バネ)に備えられるダンパー
が、低コストで且つ高精度に、構成されるようにして、
信頼性の高く且つ減衰特性に優れており、さらにこの板
バネの電気抵抗が小さく且つバネ限界値が大きい、二軸
アクチュエータを提供すること。 【構成】 対物レンズ11aを支持するレンズホルダー
11が、板バネ13a,13b,13c,13dを介し
て固定部14に支持されていると共に、この板バネにダ
ンパー16が備えられている二軸アクチュエータ10に
おいて、上記板バネの固定部側の端部領域15にて、板
バネの固定部側に設けられ且つフォーカシング及びトラ
ッキング時に変位しない第一の粘性体受け部15eと板
バネの中間部分に設けられた第二の粘性体受け部15b
とが、互いに僅かな間隙S1を挟んで、対向するように
形成されていて、この間隙を跨いで双方の粘性体受け部
を連結するように塗布され、且つ硬化された紫外線硬化
型粘性体16が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CD,MD等やデータ
ストレージ用の情報記録媒体の信号を記録再生するため
に使用される光学ピックアップ用の二軸アクチュエータ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスク、例えばいわゆるコン
パクトディスク(CD)や光磁気ディスクに対する情報
信号の再生もしくは記録は、光ピックアップを使用して
行なわれる。この光ピックアップは、光源としての半導
体レーザ,対物レンズ,光学系及び光検出器を含んでい
る。
【0003】光ピックアップにおいて、半導体レーザか
ら出射された光ビームは、光学系を介して対物レンズに
よって光ディスクの記録面上に集光される。光ディスク
からの戻り光ビームは、光学系により半導体レーザから
出射された光ビームと分離されて、光検出器に導かれ
る。半導体レーザから出射された光ビームは、光ディス
クの反り等に起因して発生する光ディスクの面方向と直
交する方向の光ディスクの変位に追従して、光ディスク
の記録面上で合焦されるように、対物レンズの光軸方向
の位置が調整される。同時に、半導体レーザから出射さ
れた光ビームの光ディスク上のスポットの位置が光ディ
スクの偏心や光ディスク上に形成されたトラックの蛇行
に追従するように、対物レンズの光軸と直交する方向の
位置が調整される。
【0004】この半導体レーザから出射された光ビーム
の合焦位置及び光ディスクの記録面上のスポット位置の
調整は、対物レンズを対物レンズの光軸方向の位置及び
光軸と直交する方向の位置を調整することによって行な
われる。対物レンズの位置調整には、電磁駆動型のアク
チュエータが使用される。このアクチュエータは、対物
レンズアクチュエータまたは二軸アクチュエータとい
い、対物レンズが取り付けられ、且つ複数のコイルが巻
回されたボビンと、複数の弾性支持体と、上記ボビンの
コイルに通電されることにより駆動力を発生する駆動部
とを含んでいる。ボビンは、固定部に対して複数の弾性
支持部によって、対物レンズの光軸方向の位置、すなわ
ちフォーカス位置と、対物レンズの光軸と直交する方向
の位置、すなわちトラッキング位置が調整可能に支持さ
れている。以下、この二軸アクチュエータの一例を図9
にて説明する。
【0005】このような二軸アクチュエータは、例えば
図9に示すように構成されている。即ち、図9におい
て、二軸アクチュエータ1は、対物レンズ2aが先端に
取り付けられたレンズホルダー2と、このレンズホルダ
ー2に対して、接着等により取り付けられたコイルボビ
ン(図示せず)とから構成されている。
【0006】上記レンズホルダー2は、一端がこのレン
ズホルダー2の両側に、また他端が固定部3に対して固
定された二対のワイヤ4によって、固定部3に対して垂
直な二方向、即ち紙面に垂直なトラッキング方向及び、
符号Fcsで示すフォーカシング方向に移動可能に支持
されている。
【0007】また、上記コイルボビンは、図示しないフ
ォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルが巻回
されている。そして、各コイルに通電することにより、
各コイルに発生する磁束が、固定部3に取り付けられた
図示しないヨーク及びそれに取り付けられたマグネット
による磁束と相互に作用するようになっている。
【0008】さらに、上記ワイヤ4は、それぞれその後
端が、この固定部3を貫通して、基板5にハンダ付けさ
れている。ここで、このワイヤ4は、図10に示すよう
に、このワイヤ4の振動を抑止するために、固定部3の
貫通穴3a,3bに挿通されたダンパー6の中心付近に
嵌挿されている。尚、図10の場合には、ダンパー6
は、基板5に接触している。
【0009】このように構成された二軸アクチュエータ
1によれば、外部から、各コイルに駆動電圧が供給され
ることにより、各コイルに発生する磁束が、ヨーク及び
マグネットによる磁束と相互に作用して、このコイルボ
ビンが、トラッキング方向及びフォーカシング方向Fc
sに対して移動される。かくして、レンズホルダー2に
取り付けられた対物レンズ2aが、フォーカシング方向
及びトラッキング方向に対して適宜に移動されるように
なっている。
【0010】このようにレンズホルダー2がフォーカシ
ング方向及びトラッキング方向に対して移動されると
き、このレンズホルダー2は、移動方向に関して振動し
ようとするが、ワイヤ4の後端付近に備えられたダンパ
ー6の減衰作用によって、振動が抑止されるようになっ
ている。これにより、レンズホルダー2は、所定位置に
て安定した状態で停止されることになる。
【0011】また、図11のように構成された二軸アク
チュエータも知られている。即ち、図11において、二
軸アクチュエータ1は、対物レンズ2aが先端に取り付
けられたレンズホルダー2と、このレンズホルダー2に
対して、接着等により取り付けられたコイルボビン(図
示せず)とから構成されている。
【0012】上記レンズホルダー2は、一端がこのレン
ズホルダー2の両側に、また他端が固定部3に対して固
定された少なくとも一対の板バネ8によって、固定部3
に対して垂直な二方向、即ち紙面に垂直なトラッキング
方向及び、符号Fcsで示すフォーカシング方向に移動
可能に支持されている。
【0013】また、上記コイルボビンは、図示しないフ
ォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルが巻回
されている。そして、各コイルに通電することにより、
各コイルに発生する磁束が、固定部3に取り付けられた
図示しないヨーク及びそれに取り付けられたマグネット
による磁束と相互に作用するようになっている。
【0014】この場合、上記板バネ8は、図12に示す
ように、それぞれその後端付近が、内側に向かってクラ
ンク状に屈曲されたクランク部8aと、このクランク部
8aより前方から外側に向かって延び且つ後方に延びる
延長部8bを有していると共に、この板バネ8の後端か
ら上記クランク部8aと延長部8bの間に進入する突出
部8cを備えている。そして、このクランク部8a及び
延長部8bと、その間に延びている突出部8cを完全に
覆うように、ダンパーとして防振テープ9が貼着されて
いる。尚、防振テープ9は、例えば図13に示すよう
に、金属シート9aの下面に粘着剤9bを塗布すること
により構成されている。
【0015】このように構成された二軸アクチュエータ
7によれば、外部から、各コイルに駆動電圧が供給され
ることにより、各コイルに発生する磁束が、ヨーク及び
マグネットによる磁束と相互に作用して、このコイルボ
ビンが、トラッキング方向及びフォーカシング方向Fc
sに対して移動される。かくして、レンズホルダー2に
取り付けられた対物レンズ2aが、フォーカシング方向
及びトラッキング方向に対して適宜に移動されるように
なっている。
【0016】このようにレンズホルダー2がフォーカシ
ング方向及びトラッキング方向に対して移動されると
き、このレンズホルダー2は、移動方向に関して振動し
ようとするが、板バネ8の後端付近に備えられた防振テ
ープ9の減衰作用によって、振動が抑止されるようにな
っている。これにより、レンズホルダー2は、所定位置
にて安定した状態で停止されることになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の二軸アクチュエータ1,7においては、以下
のような問題がある。即ち、二軸アクチュエータ1にお
いては、フォーカシング方向及びトラッキング方向のf
0がほぼ等しくなってしまうという問題があった。
【0018】また、二軸アクチュエータ7においては、
ダンパーとして板バネ8の後端付近に貼着した防振テー
プ9を備えている。従って、防振テープ9の貼着工程が
必要であり、工程数が多くなって、コストが高くなっ
て、生産性が低下することになる。さらに、一般的に
は、防振テープ9は、温度特性があまり良くなく、高低
温時のダンピング性能低下やf0感度変化が大きいこと
から、全体の設計が困難であるという問題があった。
【0019】また、上記構成の二軸アクチュエータ1,
7においては、ワイヤ4や板バネ8は、例えばステンレ
ス鋼,リン青銅,ベリリウム銅により形成されている
が、それぞれ以下のような欠点がある。即ち、ステンレ
ス鋼の場合には、抵抗が大きいことから、ワイヤ4,板
バネ8をコイルへの電源供給線として利用することがで
きず、他の給電線、例えばフレキシブル基板による給電
線が必要になってしまう。従って、部品コスト及び組立
コストが高くなってしまうという問題があった。また、
ステンレス鋼はハンダ付けができないことから、給電線
として使用する場合には、リード線等をネジ止めする等
の手段が必要であり、組立が複雑になってしまうという
問題もあった。
【0020】また、リン青銅の場合には、バネ限界値が
低いことから、衝撃が加えられたとき、変形し易いとい
う問題があった。さらに、ベリリウム銅の場合には、抵
抗が小さく、またバネ限界値も大きいが、ステンレス鋼
やリン青銅に比較して4乃至5倍程度の価格で在ること
から、コストが高くなってしまうと共に、安全衛生上も
問題があった。
【0021】本発明は、以上の点に鑑み、弾性支持体に
備えられるダンパーが、低コストで且つ高精度に、構成
されるようにして、信頼性の高く且つ減衰特性に優れて
おり、さらにこの弾性支持体の電気抵抗が小さく且つバ
ネ限界値が大きい、二軸アクチュエータを提供すること
を目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、対物レンズを支持するレンズホルダーが弾性支持
体を介して固定部に支持されていると共に、この弾性支
持体にダンパーが備えられてている二軸アクチュエータ
において、前記弾性支持体の固定側端部領域であってこ
の弾性支持体の固定側に設けられたフォーカシング及び
トラッキング時に変位しない第一の粘性体受け部と、前
記端部領域の弾性支持部材が延びる側に設けられた第二
の粘性体受け部と、前記第一及び第二の粘性体受け部の
間において、前記弾性支持体の延びる方向と直交する方
向で且つ水平に延びるように形成された間隙と、前記間
隙を跨いで前記第一及び第二の粘性体受け部を連結する
ように塗布され且つ効果された紫外線硬化型粘性体とを
備える、二軸アクチュエータにより、達成される。
【0023】本発明による二軸アクチュエータは、好ま
しくは、前記間隙が、0.4mm以下、好ましくは0.
3mm以下である。
【0024】本発明による二軸アクチュエータは、好ま
しくは、前記粘性体の粘度が、2000から5000c
Pである。
【0025】本発明による二軸アクチュエータは、好ま
しくは、前記各粘性体受け部が、その角部により板バネ
に対して連結されている。
【0026】本発明による二軸アクチュエータは、好ま
しくは、前記弾性支持部が、チタン銅またはニッケルす
ず銅から形成されている。
【0027】
【作用】上記構成によれば、対物レンズを保持するレン
ズホルダーが、弾性支持体,例えば板バネによって支持
されていることにより、フォーカシング用コイルまたは
トラッキング用コイルに通電することにより、この板バ
ネの張力に抗して、レンズホルダーがフォーカシング方
向またはトラッキング方向に沿って移動され、対物レン
ズのフォーカシングまたはトラッキングが行なわれ得
る。
【0028】このとき、このレンズホルダーは、移動方
向に関して振動しようとするが、弾性支持体の固定部側
の端部領域にダンパーとして設けられた紫外線硬化型粘
性体の減衰作用によって、振動が抑止されることにな
る。
【0029】ここで、上記紫外線硬化型粘性体は、弾性
支持体の固定部側の端部領域にて、第一の粘性体受け部
と第二の粘性体受け部との間の僅かな間隙を跨いで、且
つ双方の粘性体受け部を連結するように塗布される。こ
れにより、この粘性体は、その表面張力に基づいて、塗
布位置から放射状に広がるので、この粘性体の塗布量を
適宜に選定することにより、所望の厚さの粘性体が得ら
れることになる。そして、この粘性体に紫外線を照射し
て硬化させることにより、ダンパーが容易に形成される
ので、二軸アクチュエータが容易に製造されることにな
る。さらに、紫外線硬化型粘性体の塗布量を制御するこ
とにより、所望の減衰特性が得られることになる。
【0030】上記間隙が、0.4mm以下、好ましくは
0.3mm以下である場合には、二つの粘性体受け部を
跨ぐように粘性体を塗布したとき、この粘性体が二つの
粘性体受け部を跨いだ状態で安定することになる。
【0031】粘性体の粘度が、2000から5000c
Pである場合には、二つの粘性体受け部上にて、表面張
力によって、安定して保持されることになる。
【0032】各粘性体受け部が、その角部により弾性支
持体に対して連結されている場合には、粘性体を塗布し
たとき、角部が連結されていることから、塗布した粘性
体が角部から連結部分を通って弾性支持体本体に流出す
ることがなく、その表面張力に基づいてこの粘性体受け
部内に保持されることになる。
【0033】上記弾性支持体が、チタン銅またはニッケ
ルすず銅から形成されている場合には、小さな電気抵抗
と比較的大きなバネ限界値を有すると共に、ハンダ付け
も容易に行なわれ得ることになる。
【0034】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1乃至図
8を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる
実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に
好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲
は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載
がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0035】図1は、本発明による二軸アクチュエータ
の第一の実施例を示している。図1において、二軸アク
チュエータ10は、レンズホルダー11,コイルボビン
12,複数の弾性支持体としての板バネ13a,13
b,13c,13d,固定部14とを含んでいる。上記
レンズホルダー11には、コイルボビンが取り付けられ
る開口部が形成されていると共に、対物レンズ11aが
取り付けられる凹部が形成されている。この凹部の底面
には、半導体レーザから出射された光ビームまたは光デ
ィスクの記録面からの戻り光ビームが通過する穴が形成
されている。レンズホルダー11凹部には、対物レンズ
11aが接着等により取り付けられる。
【0036】さらに、上記レンズホルダー11は、板バ
ネ13a,13b,13c,13dによって、フォーカ
シング方向Fcs及びトラッキング方向Trk方向に移
動可能に支持されている。
【0037】コイルボビン12には、図示しないベース
に備えられた磁気回路を構成するヨークが挿入される開
口部が形成されていると共に、フォーカスコイル12a
及びトラッキングコイル12bが取り付けられている。
フォーカスコイル12aは、コイルボビン12に対物レ
ンズ11aの光軸と平行な軸に沿って巻回されている。
トラッキングコイル12bは、楕円状または矩形状にコ
イルを巻回することによって形成され、フォーカスコイ
ル12aの一つの側面に取り付けられている。コイルボ
ビン12の上面は、カバー12cによって覆われてい
る。このカバー12cは、前記磁気回路のヨーク部と共
に、閉磁路を構成するものであってもよい。コイルボビ
ン12は、フォーカスコイル12a及びトラッキングコ
イル12bが取り付けられた状態で、レンズホルダー1
1に形成された開口部に取り付けられる。
【0038】上記板バネ13a,13b,13c,13
dは、弾性体により形成され、レンズホルダー11と固
定部14との間に互いに平行になるように固定されてい
る。レンズホルダー11と固定部14が4本の板バネ1
3a,13b,13c,13dにより連結された状態
で、図示しないベースに対して、上記固定部14が取り
付けられる。ベースには、前記磁気回路を構成する一対
のヨークと、一方のヨークの他方のヨークに対向する面
に取り付けられた永久磁石が備えられている。これによ
り、一対のヨークと永久磁石により、磁気回路が構成さ
れている。そして、上述のように、固定部14がベース
に取り付けられると、他方のヨークと永久磁石との間の
ギャップ内に、コイルボビン12に取り付けられたフォ
ーカスコイル12a及びトラッキングコイル12bが挿
入される。同時に、一方のヨーク及び永久磁石が、コイ
ルボビン12の開口部内に挿入されることになる。
【0039】上記板バネ13a,13b,13c,13
dは、チタン銅またはニッケルすず銅から形成されてい
る。このチタン銅及びニッケルすず銅は、それぞれ電気
伝導率が、12,6(% IACS)であり、リン青銅
にほぼ等しい電気伝導率が得られる。また、バネ限界値
が、62,80(kgf/mm2)と、従来のステンレ
ス鋼,ベリリウム銅等にほぼ等しいバネ限界値が得られ
ることになり、而も比較的安価で且つ安全衛生面でも問
題がない。尚、チタン銅としては、ヤマハのYCuTが
市販されており、またニッケルすず銅としては、三菱電
機のMX9215が市販されているので、容易に入手可
能である。
【0040】この板バネ13a,13b,13c,13
dは、その固定部14側の端部領域にて、図2及び図3
に示すように、構成されている。即ち、図2及び図3に
おいて、板バネ13aについて説明すると、板バネ13
aは、その固定部14側の端部領域15が、全体として
方形に形成されている。
【0041】この端部領域15は、固定部14に固定さ
れた固定部15aと、板バネ13aの本体部分に連結さ
れた可動部15bと、この固定部15aの後縁部(図面
にて右縁部)付近からクランク状に延びて可動部15b
に接続された弾性部15cと、この可動部15bの後方
に配設され且つ角部15dを介して固定部15aに連結
された第一の粘性体受け部15eとから構成されてい
る。
【0042】上記可動部15bは、比較的広く形成され
ていて、その表面が、第二の粘性体受け部として構成さ
れている。
【0043】また、第一の粘性体受け部15eは、固定
部15aに連結されているので、フォーカス時またはト
ラッキング時に変位することはなく固定保持されている
と共に、可動部15bに対して、僅かな間隙、例えば
0.4mm以下、好ましくは0.3mm以下の間隙S1
を挟んで対向するように形成されている。この間隙S1
は、例えば図示されているように、板バネ13aが延び
ている方向と直交する方向で、且つ水平に延びるように
形成されている。
【0044】このように構成された第一の粘性体受け部
15eと、第二の粘性体受け部である可動部15bに対
して、上記間隙S1を跨いで双方の粘性体受け部15
e,15bを連結するように、粘性体16が備えられて
いる。
【0045】この粘性体16は、例えば2000から5
000cPの粘度を有する紫外線硬化型粘性体であっ
て、第一の粘性体受け部15e及び第二の粘性体受け部
15bの中心付近に、図5に示すように、例えばディス
ペンサ17等を使用して、滴下される。これにより、こ
の粘性体16は、その表面張力によって、図6に示すよ
うに、この第一の粘性体受け部15e及び第二の粘性体
受け部15bの全体に広がった状態で、ほぼ一定の厚さ
で安定することになる。ここで、粘性体16の塗布量を
制御することにより、粘性体16の厚さが所望の厚さに
調整される。
【0046】このとき、第一の粘性体受け部15e上の
粘性体16は、角部15dが細いことから、その粘性に
基づいて、固定部15aには流出しない。また、第二の
粘性体受け部15b上の粘性体16は、板バネ13aの
本体部分が細いことから、その粘性に基づいて、板バネ
13aの本体部分には流出しない。
【0047】この状態において、紫外線を照射すること
により、上記粘性体16は、硬化され、硬化した粘性体
16によって、第一の粘性体受け部15e及び第二の粘
性体受け部15bが連結されることになる。
【0048】ここで、粘性体16の粘度が、5000c
P以上の場合には、塗布時にディスペンサ等の使用が困
難になると共に、糸引き等により安定塗布が困難になっ
てしまう。また、粘性体16の粘度が、2000cP未
満の場合には、硬化前の表面張力による安定状態が得ら
れなくなり、ダンパーが形成され得なくなってしまう。
第一の粘性体受け部15e及び第二の粘性体受け部15
bとの間の間隙が、0.4mmを越える場合には、粘性
体16を塗布したとき、この間隙を跨ぐように塗布され
た粘性体16がそのブリッジ形状を維持できないため、
ダンパーが形成され得なくなってしまう。これに対し
て、上記間隙が0.3mm以下の場合には、より一層安
定したブリッジ形状が得られることになる。
【0049】本実施例による二軸アクチュエータ10
は、以上のように構成されており、コイルボビン12に
巻回されたフォーカスコイル12a及びトラッキングコ
イル12bに対して、フォーカスサーボ信号及びトラッ
キングサーボ信号に基づく電流が、それぞれ供給され
る。これにより、磁気回路の直流磁界とフォーカスコイ
ル12a及びトラッキングコイル12bから生ずる交番
磁界とによって、レンズホルダー11即ち対物レンズ1
1aがフォーカス方向Fcs及びトラッキング方向Tr
kに駆動させる。
【0050】ここで、ダンパーとして、板バネ13a,
13b,13c,13dの固定部14側の端部領域15
にて、第一の粘性体受け部15e及び第二の粘性体受け
部15bとの間の間隙を跨ぐように粘性体16が塗布さ
れ、硬化されているので、所望のf0,Q及びダンピン
グ特性が得られることになる。これにより、例えばフォ
ーカス時には、第二の粘性体受け部15bは、第一の粘
性体受け部15eに対して、図7に示すように上下方向
に変形し、その変形による振動が、粘性体16によって
減衰される。また、トラッキング時には、第二の粘性体
受け部15bは、第一の粘性体受け部15eに対して、
図8に示すように揺動するように変形し、その変形によ
る振動が、粘性体16によって減衰される。
【0051】このように、本実施例では、レンズホルダ
ーの振動を減衰させるダンパーが、板バネの固定部側の
端部領域に紫外線硬化型粘性体を塗布し、紫外線照射に
よって硬化させることにより、構成されるので、簡単な
工程によって、容易に製造されることになる。さらに、
紫外線硬化型粘性体の塗布量を制御することにより、所
望の減衰特性が得られることになる。
【0052】上記板バネが、チタン銅またはニッケルす
ず銅から形成されている場合には、小さな電気抵抗と比
較的大きなバネ限界値を有すると共に、ハンダ付けも容
易に行なわれ得ることになる。
【0053】尚、上述した実施例においては、板バネ1
3a,13b,13c,13dは、それぞれレンズホル
ダー11及び固定部14に対して、単に固定されている
と説明したが、レンズホルダー11及び固定部14に対
してインサート形成等により一体形成されていてもよい
ことは明らかである。また、弾性支持体である板バネ
は、図示の形状のものに限られず、例えばワイヤー状の
ものであってもよい。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、弾
性支持体に備えられるダンパーが、低コストで且つ高精
度に、構成されるようにして、信頼性の高く且つ減衰特
性に優れており、さらに弾性支持体の電気抵抗が小さく
且つバネ限界値が大きい、二軸アクチュエータを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学ピックアップ用二軸アクチュ
エータの一実施例の全体構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1の二軸アクチュエータにおける板バネの固
定部側の端部領域を示す拡大平面図である。
【図3】図1の二軸アクチュエータにおける板バネの固
定部側の端部領域を示す拡大側面図である。
【図4】図1の二軸アクチュエータにおける板バネの粘
性体塗布前の粘性体受け部の平面図である。
【図5】図1の二軸アクチュエータにおける板バネの粘
性体塗布直後の粘性体受け部の平面図である。
【図6】図1の二軸アクチュエータにおける板バネの粘
性体塗布後安定状態での粘性体受け部の平面図である。
【図7】図1の二軸アクチュエータにおける板バネのフ
ォーカシング方向の変形状態を示す部分側面図である。
【図8】図1の二軸アクチュエータにおける板バネのト
ラッキング方向の変形状態を示す部分平面図である。
【図9】従来の光学ピックアップ用二軸アクチュエータ
の一例を示す概略斜視図である。
【図10】図9の二軸アクチュエータにおけるダンピン
グ構造を示す部分断面図である。
【図11】従来の光学ピックアップ用二軸アクチュエー
タの他の例を示す概略部分平面図である。
【図12】図11の二軸アクチュエータのダンピング構
造を示す拡大図である。
【図13】図11のダンピング剤の構造を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
10 二軸アクチュエータ 11 レンズホルダー 11a 対物レンズ 12 コイルボビン 12a フォーカスコイル 12b トラッキングコイル 13a,13b,13c,13d 板バネ 14 固定部 15 端部領域 15a 固定部 15b 可動部(第二の粘性体受け部) 15c 弾性部 15d 角部 15e 第一の粘性体受け部 16 粘性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 圭一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズを支持するレンズホルダーが
    弾性支持体を介して固定部に支持されていると共に、こ
    の弾性支持体にダンパーが備えられてている二軸アクチ
    ュエータにおいて、 前記弾性支持体の固定側端部領域であってこの弾性支持
    体の固定側に設けられたフォーカシング及びトラッキン
    グ時に変位しない第一の粘性体受け部と、 前記端部領域の弾性支持部材が延びる側に設けられた第
    二の粘性体受け部と、 前記第一及び第二の粘性体受け部の間において、前記弾
    性支持体の延びる方向と直交する方向で且つ水平に延び
    るように形成された間隙と、 前記間隙を跨いで前記第一及び第二の粘性体受け部を連
    結するように塗布され且つ効果された紫外線硬化型粘性
    体とを備えることを特徴とする二軸アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記間隙が、略0.4mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の二軸アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記間隙が、略0.3mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の二軸アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記粘性体の粘度が、2000から50
    00cPであることを特徴とする請求項1から3の何れ
    かに記載の二軸アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記各粘性体受け部が、その角部により
    弾性支持部に対して連結されていることを特徴とする請
    求項1から4の何れかに記載の二軸アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記弾性支持部が、チタン銅から形成さ
    れていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記
    載の二軸アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記弾性支持部が、ニッケルすず銅から
    形成されていることを特徴とする請求項1から5の何れ
    かに記載の二軸アクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007311010A (ja) * 2006-04-21 2007-11-29 Sony Corp 光ピックアップ及び光ディスク装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007311010A (ja) * 2006-04-21 2007-11-29 Sony Corp 光ピックアップ及び光ディスク装置

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